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肘の痛みを根本から治療する!再生医療の幹細胞治療とPRP療法を医師が解説 「肘の痛みで通院しているが、イマイチ良くならない」 「もっと積極的に肘が痛い症状の治療を受けたい」 このように、日頃からよく使う肘の痛みに悩む人は少なくありません。 一般的に肘の痛みに対する治療は、肘を安静にして薬や注射による保存療法が第一選択です。治癒が難しい場合には手術療法が行われることもあります。 最近、「再生医療」といって、保存療法と手術療法の中間のような新しいアプローチが注目されているのをご存知でしょうか。肘の痛みなど整形外科の症状にも再生医療は広がりを見せており、根本的な治療になり得るアプローチだと期待されています。 そこでこの記事では、肘部管症候群をはじめとした、さまざまな肘の痛みに対する再生医療の特徴や治療内容について紹介します。 肘の痛みと代表的な病気 一口に肘の痛みといっても、複数の病気の種類があります。原因や症状もさまざまで、肘部管症候群のようにあまり聞きなじみのない病気もあるでしょう。 以下は、肘の痛みでよくある症状です。 ・何もしていなくても肘に痛みがある ・タオルを絞ったり、ペットボトルのフタを開ける時に肘が痛い ・肘から小指や薬指にかけて痛みやしびれがある ・肘の内側を押すと痛い ・テニスのラケットや料理でフライパンを持つと肘の外側が痛い 今挙げた症状の多くは、次の3つの病気に当てはまります。 1, テニス肘(上腕骨外側上顆炎) 2, ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎) 3, 肘部管症候群 - ちゅうぶかんしょうこうぐん - とくに3番目の「肘部管症候群」は小指や薬指の小指側から肘にかけてしびれが強くなって日常生活に支障が出るほか、手術療法の適応になるケースが多い厄介な疾患です。 ひとつずつ見ていきましょう。 1, テニス肘(上腕骨外側上顆炎) テニスのバックハンドをすると痛みが出るため「テニス肘」という別名がよく知られています。 ただし、実際は雑巾やタオルを絞ったり、ペットボトルのフタを開けたり、キーボード入力をしたりなど、日常生活のさまざまな動作で肘の外側に鋭い痛みが走る病気です。 2, ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎) ゴルフのスイングをするときに痛みが出るため、「ゴルフ肘」として知られています。 物を持ち上げたりロープを引っ張ったりする動作をすると、肘の内側に鋭い痛みを感じます。 3, 肘部管症候群- ちゅうぶかんしょうこうぐん - 肘の内側から小指・薬指の小指側にしびれが出るのが初期症状です。やがて症状が進行すると、肘の内側を軽く押す程度でもしびれが走ります。 小指側の尺骨(しゃこつ)神経は、肘の内側の肘部管を通っており、肘の関節の変形などによって神経が圧迫されるため症状が現れます。最初はしびれや軽い痛み程度でも、症状が進行すると麻痺が出たり、腕や手の筋肉が衰えて変形することも珍しくありません。 尺骨神経の障害は回復しづらい神経のため、薬による保存療法で症状の緩和が期待できない場合は、手術療法がよく行われています。 肘の痛みにおすすめ!幹細胞治療とPRP療法とは 従来の保存療法や手術療法に加えて、最近脚光を浴びているのが「再生医療」です。 とりわけ、幹細胞治療とPRP療法は、肘の痛みの症状がある部位に幹細胞やPRPを注射する、再生医療を代表する治療法です。炎症を取り除く、ダメージを受けた細胞や組織を修復・再生する、といった効果が期待できます。 幹細胞もPRPも患者さん自身の血液や細胞をもとに生成されるため、副作用の心配がほとんどありません。また、入院や手術の必要がなく、注射や点滴だけで治療が受けられる点もメリットです。 なお、症状が軽い場合は、自然治癒力を高めて痛みの軽減を目指す“PRP療法”がおすすめです。血小板を多く含むPRPの注射によって、ダメージを受けた組織の修復や炎症の改善が期待できます。 一方で、症状が重い、後遺症が気になる、など神経障害による痛みが強い場合は“幹細胞治療”をおすすめします。 幹細胞は、自分とまったく同じ細胞(自己複製能)と、まったく異なる細胞(文化能)を生み出す、2つの能力を併せ持っているのが特徴です。患者さん自身の脂肪組織から採取した幹細胞を培養し肘に注入すると、炎症を起こしている部位や、組織が損傷している部位に届きます。すると、その場所で新しい細胞を作り直すため、ケガの早期回復を実現し、後遺症の心配を最大限抑制できるのです。 思うように肘の痛みがよくならない方は、再生医療による新たなアプローチを検討してみましょう。 まとめ・肘の痛みを根本から治療する!再生医療の幹細胞治療とPRP療法を医師が解説 このように、肘の痛みに対する再生医療は、痛みの原因となっている部位を積極的に修復しながら治癒を目指すという、画期的な治療法です。軽い肘の痛みなら、PRP治療法から試すと良いでしょう。より確実で高い効果を目指すなら、幹細胞治療の検討がおすすめです。 当クリニックは再生医療のエキスパートとして、肘の痛みに対する幹細胞治療やPRP治療法による治療を数多く手がけてきました。国内トップクラスの細胞加工室の高い技術で、安全かつ治療成績の良い再生医療を提供しています。 「肘の痛みをもっと和らげたい」 「これまでと違った新しい治療を受けてみたい」 肘の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度再生医療専門の当クリニックまでお問い合わせください。 この記事がご参考になれば幸いです。 No.120 監修:医師 坂本貞範
2023.03.20 -
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肉離れとは?治療法と再発予防について|スポーツ医療 「肉離れ!」を簡単に見過ごしてはいけません。肉離れは、「筋肉のケガ」です 筋肉は筋繊維というものが束になってできています。肉離れは、筋肉が伸ばされながら急激に収縮することで、筋繊維に損傷が生じて発症します。肉離れの多くは部分断裂なのですが、完全に断裂してしまう場合もあります。 肉離れは、そもそも筋肉が発達していない乳幼児には起こりにくいですが、小学校も高学年以上になってくると筋肉が発達し、スポーツなどで運動量が増えてきます。 そのため、短距離で急激に加速したり、ジャンプするなどした場合に大腿二頭筋、大腿四頭筋、ハムストリングスといった太ももの筋肉に、肉離れを起こすことがあります。 また、ランニングをはじめ、陸上競技や、サッカー、テニス、バレーボール、ラグビー、その他で起こりやすいのが、ふくらはぎの腓腹筋の肉離れです。 これは、それらスポーツでは瞬発的な動きが必要で、急激な筋肉の収縮が起こりやすいからです。スポーツをしているとこのような肉離れといたスポーツ障害を引き起こすことがあります。 肉離れという言葉自体は、よく耳にされると思われますが、いったん症状が起こると激しい痛みが生じ、ひどい場合は歩行が困難になる場合もあるので簡単に見過ぎるのは誤りです。 同様に注意したいのは、多少、痛みが残っていても肉離れを軽く見ているため、或いは早く復帰したいと焦るあまり、無理をすることで、かえって全治までの期間が長くなることです。 肉離れは「繰り返す」と言われます。そのため、一度肉離れを起こしたら再発しないように対策することが必要です。肉離れは筋肉のケガなので、肉離れが起こった場合、万一のために病院など、医療機関を早めに受診されることをおススメします。 肉離れの予防はスポーツ前後のストレッチ 肉離れは、筋肉の疲労や柔軟性の低下が原因となり起こります。そのため、スポーツを行う前後には、その準備としてストレッチなどで筋肉をほぐすことがとても重要です。 筋肉を動かす準備をせずに、筋肉に急激な負荷をかけることは、肉離れのリスクを高めることになるからです。その間スポーツができないことで焦ることがあるかもしれません。 しかし、しっかり治らないままに早期復帰をすると、再発のリスクが高くなってしまうため、できる限り医療機関を受診して助言を得るようにするべきです。 スポーツ医療では発生から復帰までの間、リハビリテーションに力を入れることが多くあります。肉離れが発生した直後には安静が必要ですが、断裂した筋繊維が修復し痛みがなくなってくると、筋肉が硬くならないように動かしていく必要があるからです。 しかし、いきなり走ったり負荷をかけ過ぎると、肉離れが再発したり、痛みの出現につながるため、まずは痛みがないことを確認しながらストレッチから始めるようにしましょう。 このストレッチも無理な動きをしないように注意しなければなりません。ストレッチをすることで、スポーツを休んでいる間の筋肉低下の予防にもなります。 スポーツ復帰してからは、スポーツをする前後にストレッチを習慣化するようにしてください。ストレッチで筋肉の柔軟性を高めることで肉離れの再発予防になります。 肉離れの全治、回復までの期間 肉離れの主な治療は安静と固定です。筋繊維が損傷または、断裂した部分が出血し、内出血や圧痛が生じることがあります。また血腫という血の塊ができることもあり、この場合は血腫を吸引して取り除く治療も必要です。 スポーツ医療では、スポーツをする人を対象としており、早期の全治を目指して、早期に復帰を遂げたいという思いを持つ選手が多くいます。筋繊維が損傷した部位に しかし、これだけでは診断はできないため病院で超音波検査(エコー検査)やMRI検査を行い、筋繊維が断裂した部位の特定や重症度を判断します。この重症度によって全治までの期間を予測していきます。 軽度の肉離れは 1 ~ 2 週間で復帰できる場合もありますが、多くの場合は、全治までに 3 ~ 5 週間かかると思った方がいいでしょう。焦って復帰しては再発のリスクが高まります。 肉離れは筋肉が傷ついた状態です。断裂してしまった筋繊維を固定して修復させる必要があるため、安全性と選手の将来の可能性を鑑みて全治までの期間がある程度長くなってしまうのです。 肉離れが重症の場合は全治までに2~ 3 か月必要な場合もあり、こうなると選手にとっては非常に長く感じることでしょう。こうした肉離れは、スポーツ選手だけでなく、小中学生などの若者、また、スポーツをしない中高年でも起こることがあります。 肉離れの治療 肉離れが発生すると、まず激しい痛みを感じます。肉離れは筋肉の損傷なので、まずは安静にする必要があります。損傷した筋肉を無理に動かしたり負荷をかけたりしないように、包帯で固定したり、重症の場合はギプス固定をすることもあります。 筋繊維が断裂した部分が出血し、血腫という血の塊ができることもあります。その場合は血腫を吸引する処置を行う必要があります。 また、肉離れが発生した直後に重要なのが冷却です。筋繊維が断裂するとその部分に炎症が起こるからです。 数日間は湿布を貼って患部を冷やします。早目に湿布を貼るなどの患部を冷却する処置をすることで、治癒までの期間が変わってくることがあります。 肉離れの治療に湿布は有効ですが、湿布だけでは肉離れを治すことはできません。安静や、必要なら固定をして筋繊維の断裂を修復させながら、内服薬や湿布で痛みをコントロールする場合もあります。 スポーツ選手にとってこの期間が長くなると選手生命の危機を覚えるそうです。現在は、「再生医療」という先端医療があり、修復速度をを早めることが可能になってきました。 これは自身の細胞から採取した幹細胞を用いて損傷した組織を修復させる治療法で、副作用が少なく、安全で、治療期間を短縮できるというメリットがあるため、スポーツ医療として是非チェックしておきたいものです。。 スポーツ医療で注目される肉離れですが、スポーツをしない人にも起こります。 それは筋肉の疲労や柔軟性の低下によるものです。そのような状態の場合、筋肉を柔軟に動かすことができず、階段の上り下りのような日常生活のささいな動きでも肉離れが起こることがあります。 スポーツ選手同様、肉離れを起こしたら湿布で患部を冷やした上、当初は安静にして、治り始めたら、様子を見ながらストレッチなどの軽い動きから始めるようにしましょう。 まとめ・肉離れとは?治療法と再発予防について|スポーツ医療 「肉離れ」は、筋繊維の断裂で、筋肉が急激に収縮することで起こります。肉離れは全治まで1~2週間という場合が多く見られますが、重症の場合は2~3か月必要なこともあるので油断は禁物です。 肉離れは、比較的なじみのある症状だけに簡単にとらえがちですが、再発する可能性がありるため、注意が必要です。肉離れが起こったら症状に関わらず、まずは患部を冷やすことに努めましょう。 肉離れの主な治療法は、当初の冷却と安静、そして固定です。近年は、スポーツ選手のためのに「スポーツ医療」という分野も発達してまいりました。そして注目の先端医療である「再生医療」という方法も注目されています。 効果的に一日も早く全治を目指すためにも肉離れを起こしてしまったときには、まず病院等にて専門医にご相談ください。 以上、スポーツ治療における「肉離れの治療と再発予防について」記させて頂きました。参考にしていただければ幸いです。 No.S055 監修:医師 加藤 秀一 ▼ スポーツ医療、(筋・腱・靭帯損傷)に対する再生医療 当院の再生医療は、スポーツ選手の選手生命、パフォーマンス(QOL)を維持する治療を推進しています
2022.03.15