まるでカメレオン?!
様々な姿に形を変えられる細胞がある!
人間の身体には受精卵のようにいろいろな姿に形を変えられる細胞が存在します。これを幹細胞と言います。幹細胞は平常時は活動しませんが、細胞が損傷したり、細胞の数が減少したことを感知すると、自ら細胞分裂を行い、傷ついた細胞や不足した細胞の代わりとなり、身体機能を修復する働きがあります。
幹細胞の特長を生かした再生医療
幹細胞の機能の一つに分化能というものがあります。分化能とは、赤血球や皮膚、軟骨など様々な組織の細胞に変化する能力のことです。
幹細胞には、元々傷ついたり、弱った細胞を修復する働きがあります。この幹細胞の自己修復力を高め、擦り減った軟骨や本来の働きができなくなった臓器に働きかけ、機能を修復することで、本来備わっている身体機能を正常に戻すというのが幹細胞を利用した再生医療の概要です。つまり、休息や食事など自分の力だけでは機能の修復や回復ができない部分を自分の細胞を使って修復するということです。
当クリニックで行う再生医療は「自己脂肪由来幹細胞治療」になります。自己脂肪由来幹細胞治療は、まず患者の身体から取り出した幹細胞を生体外で培養し、規定量まで増殖させてから元の身体に戻します。戻す細胞は自分自身の細胞ですので拒絶反応やアレルギーも起きにくく、安全性も高い技術です。
自己脂肪由来幹細胞治療は世界中で研究が行われており、今最も注目の最先端医療技術になります。
POINT
幹細胞はさい帯血や骨髄、内臓のほか、脂肪など様々な臓器に存在しています。
当クリニックでは、身体への負担を抑えるため、腹部の脂肪を採取して行います。
当クリニックの再生医療
自己脂肪由来幹細胞治療の特長
当クリニックは、膝、股関節、肩などの関節疾患や脳卒中、脊髄損傷、糖尿病や肝臓病に特化して再生医療を行うことができる医療機関です。近年、再生医療を行う医療機関が増えてきましたが、これらの疾患に特化した医療機関はまだまだ少ないのが現状です。
膝などの関節を治療する場合は、約1億個の幹細胞を関節内に注入します。さらに、幹細胞と同時にPRPも注入し、治療効果を最大限に引き出すことができるのが当クリニックの再生医療の特長です。
再生医療は、自分自身の脂肪や血液を利用するため、拒絶反応やアレルギーなどの副作用が起こりにくいというメリットがあります。また、高い技術力を持つCPC(細胞加工施設)で細胞培養を行うため、細胞の生存率が高く、身体に定着しやすいという特長もあります。
現在、東京と大阪、札幌(北海道)の各院に全国から多くのご相談、そしてカウンセリングのご依頼がございます。
- 2億個の細胞を
投与可能
※但し適応による - 高い
安全性 - 入院不要
日帰り - 身体への
負担が少ない - 高い技術力を
もったCPC
幹細胞治療には2種類ある
静脈注射(静脈点滴)
- 対応疾患
- 脳卒中 | 脊髄損傷※ | 糖尿病 | 肝臓疾患
幹細胞を利用した再生治療は、関節内や皮膚に直接注射を行います。しかし、内臓など身体には直接注射ができない場所も多くあります。
直接注射ができない場合は点滴を利用して静脈注射を行います。静脈注射で血管に注入された幹細胞は全身を巡り、直接注射ができない場所にある組織や臓器の修復や機能の回復を促すことができます。
実際、世界中の医療機関や研究機関では、脳卒中(脳梗塞、脳出血)や脊髄損傷以外にも糖尿病や肝疾患、肺疾患、心疾患、リウマチ等の自己免疫疾患などにも治療効果があると報告されています。
Point!脊髄損傷は、当院独自「脊髄腔内ダイレクト注射療法」という効果的な手法もあります。詳しくは、こちらをご覧ください
関節注射
- 対応疾患
- 膝 | 股関節 | 肩 など
これまで、膝や股関節、肩などの痛みを抑えるには、薬を服用したり、ステロイドやヒアルロン酸を注射するといった方法しかありませんでした。これらの治療を行っても症状が悪化する場合は、人工関節や関節鏡など身体への負担が大きい手術を受けざるを得ない状況でした。
そのため、「手術を受けたくない」「手術が受けられない」という方は痛みと付き合いながら生活していくしかないという問題がありました。
再生医療によって幹細胞を培養し、直接関節内に投与することで、炎症を抑え、擦り減った軟骨や傷ついた組織を修復・再生することで痛みを改善することが期待できます。
関節注射がオススメの方
- 現在の治療で効果を感じられない
- 関節鏡や人工関節などの手術をすすめられたが抵抗がある
- 入院するための休みを取れない
スポーツ障害・外傷
- 対応疾患
- 肩腱板損傷 | 半月板損傷 | 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) |膝靭帯損傷 | 肘内側(ゴルフ肘)上顆炎 |肘外側(テニス肘)上顆炎 | オスグッドシュラッター病 | 肉離れ(筋断裂) | アキレス腱炎 | 足首靭帯損傷 |手首の靭帯損傷 | 腱鞘炎 |TFCC損傷 | 足底腱膜炎
アスリートやスポーツ選手がケガをすると、治療やリハビリに時間を費やすため大きなロスが生じてしまいます。また手術に至った場合、復帰までの道のりがさらに長くなるため、引退せざるを得ないケースもあります。そこで、関節や骨、筋肉、靭帯などの組織の修復に有効なPRP療法や、自己脂肪由来幹細胞治療を行うことで組織の回復を早め、早期復帰を目指します。
PRP療法・自己脂肪由来幹細胞治療がオススメの方
- スポーツしていて早期復帰を希望する方
- 薬剤アレルギーがあり、治療に不安のある方
- 慢性化した症状を完治させたい方
- 継続的にステロイド治療を受けている方
自己脂肪由来幹細胞治療の流れ
下腹部周辺を1センチほど切開し、
脂肪(米粒2~3つ分程度)を採取
CPC(培養施設)で細胞培養・増殖
※約4~6週間
患部へ注射
点滴
※本治療を受ける際は事前に感染症などに罹患していないかどうかを確認する必要があります。
そのため、予め指定した項目の血液検査を受けていただいたうえで来院いただく必要があります。(事前に血液検査を受けられない場合は当院にて実施いたします)なお、事前検査にかかった費用は患者さまのご負担となります。予めご了承ください。
幹細胞を使った再生医療の違い
幹細胞を使った再生医療は次の2つの方法に大別されます。
第2種再生医療 幹細胞治療の種類 |
自己脂肪由来幹細胞治療 当クリニックで提供するもの |
ADRC(脂肪組織由来再生幹細胞治療) セルーション(Celution) |
---|---|---|
細胞採取法 | 下腹部周辺を1センチほど切開し、脂肪(米粒2~3つ分程度)を採取。採取した脂肪細胞から幹細胞を抽出・培養し、1000万個~2億個に増やしてから体内に投与する方法(点滴投与か関節内注射かによって投与する細胞の数は変わります) | 太腿や腹から300~500cc程度脂肪を採取し、培養せずに体内に投与する方法 |
身体への負担 | 培養して幹細胞を増やすため、採取する細胞が少なくて済む。傷も小さく、痛みもほとんどないため、身体への負担は少ない | 採取する脂肪が多いため、身体の負担が大きく、皮下脂肪の少ない方や高齢者には不向き。術後も採取部に痛みが残る |
幹細胞の数 | 1000万~2億個 ※治療部位による | 採取できる脂肪量に限りがあるうえ、幹細胞を培養して増やすわけではないため、培養する方法と比較して使用できる幹細胞の量が少ない |
投与方法 |
|
|
期間 | 4~6週間程度 | 1日程度 |
当クリニックでは、おへその横あたりからほんの少し脂肪を採取することで幹細胞を培養することができます。
局部麻酔をして、ほんの少し切開するだけなので身体への負担はほとんどありません。
麻酔が切れると少し痛みがありますが、すぐに傷は治ります。
また、当クリニックで行う自己脂肪由来幹細胞治療では、幹細胞を培養して数を増やしてから身体に投与するため、投与後の効果も期待できます。
細胞加工施設(CPC:Cell Processing Center)とは
自己脂肪由来幹細胞治療は、細胞培養技術が重要なポイントです。
幹細胞の培養はCPC(細胞加工施設)で行います。CPCとはCell Processing Centerの略で、海外ではCPF(Cell Processing Facility)と呼ぶのが一般的です。
- 1培養した幹細胞は生きていなければ投与する意味がありません。そのため、細胞の生存率の高さが身体への定着率を左右します。
- 2幹細胞の培養では、ただ増やすだけでなく、身体に投与したあと、患者の血管の中でスムーズに動くことができる大きさのものを選ぶことも重要です。
脂肪由来の幹細胞は培養するだけでも難しいと言われています。当クリニックは国内トップクラスのCPCと提携しており、上記①②をハイレベルでクリアしています。
静脈注射がオススメの方