インフォメーション
LICENSE厚生労働大臣許可医療機関
第二種・第三種再生医療等提供計画 承認済
リペアセルクリニックは、第二種・第三種再生医療提供計画を厚生労働省に提出し受理されました。
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自己脂肪由来幹細胞を用いた脳血管障害の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた糖尿病の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた肝障害の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた変形性関節症治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた顔面萎縮症、皮膚再生治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた脊髄損傷の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた慢性疼痛の治療
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多血小板血漿(PRP)を用いた変形性関節症の治療
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多血小板血漿(PRP)を用いた筋腱炎、靭帯炎の治療
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多血小板血漿(PRP)を用いた毛髪組織治療
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多血小板血漿(PRP)を用いた皮膚再生療法






















当クリニックでは、国内では数少ない自己の幹細胞を用いた「糖尿病」「脳卒中」「肝障害」「変形性関節症」「肌の再生」などの最先端の再生医療および、PRP(多血小板血漿)の関節内投与や「毛髪の再生」を再生医療安全確保法のもと、自由診療を提供しています。再生医療とは、厚生労働省が認めた特定認定再生医療等委員会において、厳しく審査が行われ、治療の妥当性・安全性・医師体制などが適切と認められる事ではじめて厚生労働省に治療計画を提出することができます。
自分の細胞を活用し、
蘇らせる「再生医療」とは?
薬での治療は限界ではないだろうか。本当に手術は必要だろうか。
そんな思いで悩んだり、あきらめたりしていませんか?
ケガをしても傷跡が少しずつ薄くなる・・
当たり前のようですが、あなた自身の細胞には、弱ったところ、傷ついたところを修復するチカラがあります。
その細胞のチカラを最大限に引き出して治療を行うことを「再生医療」と呼び、おすすめしています。
リペアセルクリニックの特長
当クリニックは、疾患・免疫・美容という分野すべてを、自己細胞を用いた最先端の医療で行うことができる国内でも珍しい部類の医療機関です。
CPC(細胞加工施設)の高い技術により、冷凍しない方法で幹細胞を投与できるので高い生存率を実現。
ご自身の細胞や血液を利用するため、アレルギーや拒絶反応といった副作用の心配が無いおすすめの治療方法です。
- 1億の細胞を
投与可能※但し適応による - 高い
安全性 - 入院不要
日帰り - 身体への
負担が少ない - 高い技術力を
もったCPC

できなくなったことを、再びできるように
わたしは医学部卒業後、大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院で関節や脊椎の疾患、脊髄損傷などの外来や手術に従事しました。また、救命救急センターで脳卒中や心疾患などの内科疾患を幅広く経験しました。
膝や股関節の人工関節については専門病院で約1000例以上の手術とリハビリを手掛け、その後生まれ育った地元でクリニックを開業いたしました。開業してからも患者さまの痛みや苦痛を少しでも和らげ、人生をより楽しく、明るい気持ちで過ごしてもらいたいという思いを持ち続けて診療を行い、地域の皆さまに愛される医療を目指し在宅医療や訪問看護にも力を注いで参りました。
そんな道を進みながらも、わたしは常に患者さまにどうやったらより質の良い医療を提供できるだろう、という思いを抱き続けて模索を繰り返していました。やはり保険診療の範囲では限界があり、患者さまの生活の質を一定以上回復させることは叶わないからです。
そんな時に再生医療と出会い、新たな可能性を見出すことができました。
再生医療の凄いところは、安全性を担保しながら治療を行う事が出来、しかも一般的には治療が難しいと言われる症状に対しても劇的な回復を見込めるという事です。脳血管疾患や脊髄損傷などで深刻な後遺症を持つ方がみるみる回復していく様に、わたし自身も驚きの連続でした。
また、膝、股関節、肩など関節疾患により大好きなスポーツが出来なくなった方が復帰されたり、手術をするしか選択肢がなかった方に、手術に代わる新たな選択肢をご提供する事が出来るようになった事で、多くの患者さまから「この治療を受けて本当によかった」と大変喜ばれております。
「これ以上回復させることはできないのが常識」という概念を覆したのですから、本当に凄いことです。もちろん再生医療は不治の病を全て治すことのできる万全な治療ではありません。しかし、一般的な医療の効果をはるかに超えて結果を出せる可能性がある事を、わたしはたくさんの実績を通して確信に変えています。
そしてもちろん、脳血管疾患や脊髄損傷、整形外科分野の疾患においてリハビリも欠かせない大事な要素の一つです。再生医療×リハビリの相乗効果で回復の幅がかなり広がることでしょう。
再生医療は、わたしが求め続けていた「人生をより楽しく、明るく過ごしてもらいたい」という医療に対する思いそのものだと感じました。現在も日々たくさんの方々にご来院いただき、たくさんの笑顔を見ることが叶っています。患者ご本人さまやご家族が泣いて喜ぶ瞬間は、何度立ち会っても感慨深く、私の原動力になっております。

再生医療における無限の可能性
再生医療の治療は、幹細胞という細胞を用いて行う治療です。幹細胞はとても小さく、身体の中をすみずみまで巡り、人の手の及ばない細かな箇所にもアプローチしてくれるものですので、この治療はまだまだ無限の可能性を秘めており、今後も様々な症例が報告されることでしょう。様々な疾患で苦しむ方の希望になるだろうと、わたしは思っています。
また、当院では患者さまご自身の細胞を使いますので安全に治療をお受けいただけます。どうか安心してご来院ください。
「できなくなったことを再びできるように」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることのお手伝いができれば幸甚の至りでございます。
医療法人美喜有会理事長 坂本 貞範
略歴
- 1997年3月
- 関西医科大学 医学部卒
- 1997年4月
- 医師免許取得
- 1997年4月
- 大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
- 1998年5月
- 大阪社会医療センター附属病院 勤務
- 1998年9月
- 大阪府立中河内救命救急センター 勤務
- 1999年2月
- 国立大阪南病院 勤務
- 2000年3月
- 野上病院 勤務
- 2003年3月
- 大野記念病院 勤務
- 2005年5月
- さかもとクリニック 開設
- 2006年12月
- 医療法人美喜有会設立 理事長就任
- 2019年6月
- リペアセルクリニック大阪院 開設
- 2021年5月
- リペアセルクリニック東京院 開設
主な医学論文•学会発表
- 論文名:透析患者に対する鏡視下手根管開放術の費用と手術手技
論文掲載:日本透析医学会雑誌(1340-3451)37巻Suppl.1 Page770(2004.05) - 論文名:IBBC手技を使用したTKAの中期成績
論文掲載:日本人工関節学会誌(1345-7608)30巻 Page35-36(2000.12) - 論文名:寛骨臼巨大骨欠損の再置換法とその成績 同種骨による欠損壁の修復と水酸アパタイト顆粒による空洞の修復
論文掲載:日本整形外科学会雑誌(0021-5325)74巻2号 Page S319(2000.02) - 論文名:骨セメントと骨界面に水酸アパタイト顆粒を介在させる界面バイオアクティブ骨セメント手技(IBBC)
論文掲載:日本整形外科学会雑誌(0021-5325)74巻3号 Page S666(2000.03) - 論文名:外反母趾手術chevron法に対するPLAの使用経験
論文掲載:中部日本整形外科災害外科学会雑誌(0008-9443)42巻1号 Page241-242(1999.01) - 論文名:亜急性に経過した膝蓋骨骨髄炎の1例
論文掲載:中部日本整形外科災害外科学会雑誌(0008-9443)41巻4号 Page1107(1998.07)
当院で再生医療を
サポートする専門医

藤間 保晶 院長
略歴
- 1995年3月
- 三重大学医学部学科卒業
- 1995年4月
- 奈良県立医科大学 整形外科入局
- 1996年1月
- 奈良県立奈良病院 救命救急センターおよび麻酔科(救急医療、麻酔)
- 1997年1月
- 三重県大台厚生病院 整形外科(へき地医療)
- 1998年1月
- 大阪松原市立病院 整形外科
- 2000年1月
- 済生会富田林病院 整形外科
- 2002年1月
- 奈良県立三室病院 整形外科
- 2004年7月
- 済生会奈良病院 整形外科
- 2006年7月
- 市立奈良病院 整形外科
- 2008年7月
- 国立病院機構奈良医療センター 整形外科・リハビリテーション科
- 2017年1月
- 市立奈良病院 整形外科・リハビリテーション科
- 2019年4月
- 石心会(新東京石心会)グループ さいわい鶴見病院 関節外科
主な医学論文•学会発表
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論文名:Early bone in-growth ability of alumina ceramic implants loaded with tissue-engineered bone再生培養骨を導入したアルミナセラミックス製インプラントの早期骨形成能について
著者:Tohma Y, Tanaka Y, Ohgushi H, et al.
論文掲載:Journal of Orthopaedic Research 24(4): 595-603, 2006. -
論文名:Bone marrow-derived mesenchymal cells can rescue osteogenic capacity of devitalized autologous bone自家培養骨髄由来間葉系細胞による壊死骨の骨形成能救済技術の開発
著者:Tohma Y, Ohgushi H, Morishita T, et al.
論文掲載:Journal of Tissue Engineering and Regenerative Medicine 2(1): 61-68, 2008. -
論文名:Basic and Clinical Research into Alumina Ceramic Artificial Joint Prosthesis loaded with Tissue-engineered Bone再生培養骨を導入したアルミナセラミックス製インプラントを用いた基礎研究および実際の人工足関節手術での治療成績
著者:Tohma Y, Tanaka Y, Ohgushi H, et al.
論文掲載:Tissue Engineering Research Trends, Nova Science Publishers, Inc.: 183-197, 2008.
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4. 論文名:骨への幹細胞移植
著者:藤間保晶, 大串始, 田中康仁, 他.
論文掲載:病理と臨床27(4): 367-371, 2009. -
5. 論文名:Osteogenic activity of bone marrow-derived mesenchymal stem cells (BMSCs) seeded on irradiated allogenic bone培養骨髄由来間葉系細胞による同種壊死骨の骨形成能救済技術の開発
著者:Tohma Y, Dohi Y, Ohgushi H, et al.
論文掲載:Journal of Tissue Engineering and Regenerative Medicine 6(2): 96-102, 2012. -
6. 論文名:再生医療におけるアログラフト
著者:藤間保晶, 大串始, 田中康仁
論文掲載:再生医療における臨床研究と製品開発. 技術情報協会:109-115, 2013. -
7. 論文名:Reg Gene Expression in Periosteum after Fracture and its In Vitro Induction Triggered by IL-6. 骨折後の骨膜に再生遺伝子(Reg遺伝子)が出現することを発見し、インターロイキン6により誘導されることを見出した研究
著者:Tohma Y, Dohi Y, Shobatake R, et al.
論文掲載:Int. J. Mol. Sci. 18(11): 2257, 2017. - ほか多数

吉塚 将昭
略歴
- 2007年3月
- 広島大学 医学部 卒業
- 2007年4月
- 医師免許取得
- 2007年4月
- 市立三次中央病院 研修医
- 2009年4月
- 松山赤十字病院 整形外科 勤務
- 2011年4月
- 市立八幡浜総合病院 整形外科 勤務
- 2013年4月
- 広島大学病院 整形外科 勤務
- 2017年3月
- 広島大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)
- 2017年4月
- 土谷総合病院 整形外科 勤務
- 2020年4月
- 庄原赤十字病院 整形外科 勤務
- 2022年4月
- 斎木病院 整形外科 勤務
マキツボ整形外科クリニック 勤務
- 2022年10月
- リペアセルクリニック東京院 勤務
所属学会
- 日本整形外科学会 専門医

渡久地 政尚
略歴
- 1991年3月
- 琉球大学 医学部 卒業
- 1991年4月
- 医師免許取得
- 1992年
- 沖縄協同病院 研修医
- 1994年
- 沖縄協同病院 外科 勤務
- 2000年
- 癌研究会附属病院 消化器外科 勤務
- 2008年
- 沖縄協同病院 内科 勤務
- 2012年
- 老健施設 かりゆしの里 勤務
- 2013年6月
- 医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長
- 2014年9月
- 医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長
- 2017年8月
- 医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長
所属学会

圓尾 知之
略歴
- 2002年3月
- 京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業
- 2002年4月
- 医師免許取得
- 2002年4月
- 大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務
- 2002年6月
- 関西労災病院 脳神経外科 勤務
- 2003年6月
- 大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務
- 2003年12月
- 大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務
- 2004年6月
- 大阪労災病院 脳神経外科 勤務
- 2005年11月
- 大手前病院 脳神経外科 勤務
- 2007年12月
- 大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務
- 2012年3月
- 大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)
- 2012年4月
- 大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教
- 2014年4月
- 大手前病院 脳神経外科 部長

加藤 秀一
略歴
- 1997年3月
- 埼玉医科大学 医学部 卒業
- 1997年4月
- 医師免許取得
- 1997年4月
- 三重大学附属病院 整形外科 研修医
- 1998年4月
- 伊賀市立上野総合病院 整形外科 勤務
- 2000年6月
- 鈴鹿中央病院 整形外科 勤務
- 2001年6月
- 三重大学医学部大学院 整形外科学 勤務
- 2003年4月
- 医療法人山本総合病院 整形外科 勤務
- 2004年4月
- 三重県立総合医療センター 整形外科 勤務
- 2006年4月
- 四日市社会保険病院 整形外科 勤務
- 2008年4月
- 医療法人博仁会 村瀬病院 整形外科 勤務
- 2008年9月
- 医療法人美喜有会 理事
- 2009年4月
- 医療法人美喜有会 整形外科みきゆうクリニック 管理者

症例紹介
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- 脊髄損傷の症例
- 幹細胞治療の症例
幹細胞治療でしびれと知覚鈍麻がほぼ回復! こちらの患者様は8年前に高所からの転落により腰椎損傷・脊髄損傷を受傷されました。受傷直後は右下肢の完全麻痺を認めましたが、緊急手術の甲斐もあり、術後6週間から少しずつ動くようになって現在は独歩可能となっています。 患者様は大怪我を乗り越えてその後めでたく結婚されたのではありますが、後遺症で膣の感度が悪いなどデリケートな問題を抱えて受診されました。さらに会陰部から両側大腿部内側のしびれ、知覚鈍麻を訴えておられました。脊髄損傷は手足の運動麻痺、知覚麻痺、自律神経障害、排尿・排便機能障害などが残ってしまいますが、この患者様は独歩が可能で運動麻痺など大きな後遺症はなく、主に知覚障害で悩まれていました。 この患者様のように脊椎・脊髄損傷をはじめ、頸椎・腰椎ヘルニア、頚椎症性脊髄症や腰部脊柱管狭窄症は、手術をしても痺れ・知覚鈍麻などの知覚障害が後遺症として残ることが思いの他よく見られます。現在の保険診療内では手術以上の治療法はありません。 私は今までも術後の残存する知覚障害に悩まされている患者様を多く見てきました。残存するしびれに対しては内服薬の服用などの対処療法を行ってみるものの効果は限定的です。知覚障害は、運動麻痺と比べ些細な問題と捉えられがちですが、知覚障害を抱えている患者様にとっては深刻な問題です。 私達は手術後も残存する知覚障害に悩まれている患者様に対して、幹細胞治療による積極的治療に取り組み良好な成果を数多く上げてきました。具体的な幹細胞の投与方法は、手術で行われる腰椎麻酔と同じ手技で行われます。腰部から針を硬膜内に針を進め、冷凍せず培養されて生き生きした幹細胞を投与します。患者様の負担を減らすために、できるだけ細い針を使用することで痛みの軽減、低髄液圧症候群予防に努めています。 MRI初見 脊髄内に直接幹細胞を3回投与 脊髄内に2500万個細胞ずつ合計7500万個細胞を投与しました。 1回目の投与後からわずか2か月で両大腿部内側のしびれ、知覚鈍麻はほぼ回復し、膣の感度も投与前が0とすると6から7ぐらいにまで回復したと喜んでいただけました。 また完全麻痺からある程度、自然回復していた右足の筋力も片足立脚ができるまで更なる回復を認めました。 手術後に残存するしびれなどの知覚障害は些細な問題と捉えられてしまいがちですが、患者様にとっては深刻な問題です。これからも積極的に手術後に残存する知覚障害に対する幹細胞治療にも取り組んでまいりたいと思います。 https://www.youtube.com/watch?v=1mWLB1N7ims その他の動画はこちら <治療費> 幹細胞投与回数(1回〜) 165万円〜(税込) <起こりうる副作用> ・細胞採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ID 000526 再生医療医師監修:坂本貞範
2023.12.07 -
- 脊髄損傷の症例
- 頸椎・腰椎ヘルニア・狭窄症の症例
- 幹細胞治療の症例
一人で歩けるようになったのが何よりうれしい こちらの患者様は5年前から両手のしびれを自覚され、整形外科で頚椎症性脊髄症と診断され手術を勧められていたそうです。 しかし大切な仕事を休むことができず手術を受けるのを我慢していたそうです。すると両手のしびれ、手の使いにくさ、下肢の筋力低下、歩行時のふらつきが出現し徐々に悪化していきました。限界まで我慢した結果、物が持てなくなり、左下肢の著名な筋力低下が出現した2年前についに手術を受けました。 手術前は、担当医からは症状が重くなるまで手術を我慢したので、手術をしても神経の回復は望めないかもしれない、今回の手術はこれ以上悪化しないようにするための手術だと説明を受けました。結果は担当医の言う通り、手術後2年待ってもほとんど神経機能の回復は起こってきませんでした。 歩行時に杖を使用しても、なお人の介助が必要となってしまったことに、早く手術を受けていたら良かったと後悔したそうです。もちろん後悔していたばかりではありません。リハビリも前向きに2年間頑張ってこられましたが、どうしても左足が自分の思うように動かすことができず回復を諦めかけていたそうです。そんな時、当院の脊髄症の後遺症に対する幹細胞治療を知り、受診していただきました。 現在の保険診療内では、いったん回復が止まってしまった神経の回復を再び促す治療法は残念ながらありません。回復が止まった神経の回復を再び促す唯一の方法は『幹細胞治療』になります。 当院では幹細胞の投与方法にこだわりをもっています。通常は脊髄損傷の幹細胞治療は、点滴による静脈注射です。しかし血管に入った幹細胞は全身に駆け巡るので、損傷した脊髄に届く幹細胞の数は少なくなってしまいます。損傷した神経細胞へより多くの幹細胞を届け修復を促したいとの思いから、当院では脊髄内への直接投与を行っております。 国からの正式な認可が下りており、脊髄内への幹細胞の直接投与が可能な施設は国内ではほぼ無く、当院での症例数も国内で最多となります。過去の症例も数多くあるので、カウンセリングの時にもいろいろ提案はできる限りしております。 MRI初見 受診時のMRIでは頚髄の圧迫がC4/5、C5/6レベルで椎間板ヘルニアを認め頚髄が前方から圧迫されています。C3からC6レベルで頚髄内に高輝度変化を認め、神経の強い圧迫が長期間続いていたことがわかります。 筋力は、歩行に重要な左大腿四頭筋の筋力が著名に低下しており、膝を伸ばすことが不可能(MMT2)となっていました。 脊髄内に直接幹細胞を3回投与 脊髄内に3回にわけて2500万個細胞ずつ、合計7500万個細胞を投与しました。 なんと1回目の投与後直後から、左下肢の筋力アップを自覚されました。初回投与後半年で左大腿四頭筋の著しい筋力回復(MMT5)を認め、介助が必要であったのが、10分もの間、杖を持てば自力で歩くことが可能になりました。 さらに、 ・手が使いやすくなり、フォークしか使えなかったのが箸が使えるようになった ・布団の上げ下げができるようになった ・椅子から楽に立ち上がれるようになった など日常生活の質の大幅な向上を認めました。 患者様からは、「誰の介助もなく一人で歩けるようになったのが何よりもうれしいです」と喜びの声をいただきました。患者様の喜びの声を励みに、これからも頚髄症の後遺症に苦しむ患者様が笑顔になっていただけるように頑張っていきたいと思います。 https://www.youtube.com/watch?v=RvtGNUVtLok https://www.youtube.com/watch?v=_ao6mMbBhSE https://www.youtube.com/watch?v=sswUU9CWG2E その他の動画はこちら <治療費> 幹細胞投与回数(1回〜) 165万円〜(税込) <起こりうる副作用> ・細胞採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ID 000857 再生医療医師監修:坂本貞範
2023.12.04 -
- 股関節の症例
- 幹細胞治療の症例
- PRP治療の症例
変形性股関節症 また夫婦で山登りをしたい! この患者様は6年前から左股関節の痛みを発症しました。ちょうどお仕事を退職された旦那様と、お二人で旅行や山登りなど第2の人生を楽しみたいと思っていた矢先のことでした。 近くの整形外科を受診するとレントゲンでは股関節の軟骨のすり減りは強く、さらに大腿骨頭に骨嚢胞ができていると言われました。現代の医学ではすり減った軟骨を再生させることはできない、弱くなった骨嚢胞が潰れてしまうと激痛が出現する、人工股関節置換術しか手立てがないと説明を受けました。 ご自分で人工股関節手術の合併症を調べると、感染、出血、深部静脈血栓症、脱臼、弛み、将来的に再手術が必要など怖いものばかり出てきました。さらにショックなのは人工関節を受けると、山登りなどのアクティブな活動は控えないといけないことでした。旦那様と第2の人生を楽しもうとしていた矢先の出来事に大変落ち込まれたそうです。その様子を見かねた娘様の勧めで当院を受診されました。 初めて受診されたときの患者様の表情は暗く、凄く悩まれているのが伝わってきました。 レントゲン レントゲンでは軟骨の摩耗は強く、大腿骨頭に骨嚢胞も認めました。患者様を診察したとき、この患者様を助けることが出来るのは私達の提供する幹細胞治療しかないと確信しました。私達が提供する細胞は自身の血液で培養し、冷凍せず培養する方法で95%以上の高い生存率を誇ります。いきいきした細胞であるため、軟骨の再生はもちろんのこと、弱くなって潰れる危険のある骨嚢胞も小さくなる症例も数多く経験しています。 再生医療のことを主治医に話すと多くの医師は反対されます。なぜなら、彼らは幹細胞による再生医療を経験したことがないのでやはり前向きに勧められないという事情もあります。例え幹細胞の治療の経験があっても、当院のように生存率の高い細胞で治療する経験はまだありません。 幹細胞の培養方法は、医療機関によって作り方が全く違います。それぞれ医療機関のオーダーメードとなります。当院独自の冷凍せず培養する方法をとっている医療機関はほとんど見られません。そして強い細胞を作るため、独自開発のシートで培養を行います。 もう一つ大事なことは、この生存率の高い幹細胞を軟骨の損傷したところに的確に投与できるかです。特殊な針と装置を用いて関節内ピンポイント注射を行うことで高い治療効果を得ています。 <治療効果>左股関節に5000万個細胞を2回投与+PRP 左股関節に5000万個の幹細胞を2回投与し、1回のPRP投与を行いました。 投与前は痛みが10段階で9であったのが、投与後半年で3まで改善しました。 最終診察時に笑顔で旦那様と旅行を計画しているとお話ししていただき、私達も非常に嬉しい気持ちになりました。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数(2500万個~1億個) 投与回数(1回~3回) PRP治療含む 132~418万円(税込) <起こりうる副作用> ・細胞採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ID T000143 再生医療医師監修:坂本貞範
2023.11.16 -
- 股関節の症例
- 幹細胞治療の症例
- PRP治療の症例
変形性股関節症 海外赴任までに確実に治療効果を出したい! こちらの患者様は10年前からの右股関節痛のため受診していただきました。 1年前から疼痛が悪化し日常生活に支障をきたしてきたため、近くの整形外科を受診しました。レントゲン撮影をしたところ右変形性股関節の末期と診断され、人工股関節置換術を勧められました。半年後に旦那様の海外転勤が決まった矢先のことでした。旦那様の付き添いで海外へ引っ越す前に、10年来の右股関節の痛みを本格的に治療しようと考えて整形外科受診したそうです。 手術を受けても引っ越しに間に合わないのではないか、もしトラブルが起きたら海外へついて行けなくなるのでは、海外で脱臼が起こってしまったらどう対応したらよいのかなど、様々な不安が脳裏をよぎりました。また赴任先の海外は自然が豊かな国であり、休日には旦那様と、自然豊かな各地を訪れ楽しみたいとの希望を持たれていました。 しかし、人工関節にすると耐用性の問題からアクティブな活動は制限しないといけないとの話を聞き落ち込んだそうです。日常生活にも支障が出るほどの疼痛を抱えたまま不慣れな海外での生活は到底無理であり、海外転勤までの半年で痛みを何とかしないといけないと焦りも抱えていました。そんな限られた時間の中で、確実に治療効果を出したいと幹細胞治療に希望を見出して当院を受診してくださいました。 レントゲン レントゲンでは関節裂隙はほとんど残っておらず、末期の変形性股関節症を認めました。 今まで当院では、同様のレントゲン所見の多くの患者様が幹細胞治療を受けて半年後には疼痛がかなり軽減されたことを経験しています。幹細胞治療はご自身の関節を温存することができるため脱臼の心配はもちろんありません。 細胞培養時に用いる当院独自の特殊なシートや、繊細な技術をもったベテラン培養士さんの熟練した技術により、生存率の高い生き生きとした幹細胞をピンポイントで傷んだ関節に投与することが可能です。 今までの私達の経験から海外で痛みや脱臼の心配をせずアクティブに活動したいという患者様の思いを叶えられる治療は幹細胞治療しかないと、自信を持って当院での治療をお勧めしました。 <治療効果>右股関節に5000万個細胞を2回投与+PRP 右股関節に5000万個細胞を2回投与を行いました。 半年後には、痛みは投与前10段階中10であったのが3まで軽減していました。まだ疼痛は軽減中とのことで、今後さらに疼痛の軽減は期待できると思います。 投与後半年の最終の診察時には「これで海外にも安心して行けます。幹細胞治療を選択してよかったです!」とお話いただき、旦那様の海外赴任までに患者様の満足のいく治療効果を出すことができて私達はほっとしました。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数(2500万個~1億個) 投与回数(1回~3回) PRP治療含む 132~418万円(税込) <起こりうる副作用> ・細胞採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ID T00095 再生医療医師監修:坂本貞範
2023.11.13
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頚椎椎間板ヘルニアで仕事休む?期間は?症状別に解説! 頚椎椎間板ヘルニアで、休職が必要となるのはどんな場合でしょうか?頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎と頚椎の間にある椎間板が飛び出して、神経を圧迫してしまうことで、首の痛みや腕のしびれが生じる病気です。 今回の記事では、頚椎椎間板ヘルニアで休職が必要な症状やその期間、休むときのポイントについて解説します。 頚椎椎間板ヘルニアとは 頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎(首の背骨)と頚椎の間にあるクッションのような役割をしている椎間板が破れたりして、脊髄や神経根が圧迫されることで神経症状が起こる病気です。 症状は首の痛みが急激に生じ、続いて、腕や手指にしびれや痛みを感じます。腕や手指に脱力が生じることもあります。 ヘルニア病変が大きく、脊髄の圧迫が強まると、巧緻(こうち)運動障害を生じ、お箸がうまく使えない、字が下手になる、ボタンを留めることが難しいなどの細かな作業ができなくなったり、さらには歩行障害が生じることもあります。 頚椎椎間板ヘルニアでは、ヘルニアが自然に吸収され、自然治癒にいたる例も多数報告されています。そのため、症状が軽い場合にはまずは保存的治療を行い、経過をみていくことが多いです。 例えば、薬の内服や安静、理学療法や頚椎カラー固定などの保存的治療です。 保存的治療 ・薬の内服や安静 ・理学療法 ・頚椎カラー固定 保存療法でも、症状が悪化することは十分にあるため、常に注意をしておく必要があります。 頚椎椎間板ヘルニアで休職が必要となる場合とは では、頚椎椎間板ヘルニアが原因で休職が必要と考えられる症状について述べていきます。 手指の繊細な仕事が必要な場合 手指の巧緻運動障害や、しびれや脱力症状も、頚椎椎間板ヘルニアの症状になります。 そのため、こうした症状がある場合は、絵を描く、工芸品を作る、など繊細な手作業を要する仕事の場合には、症状が改善するまで休むことが必要となる場合があります。 頚椎椎間板ヘルニアによる症状が重い場合 頚椎椎間板ヘルニアでは、通常は上半身、特に首から肩、腕、手指などにしびれや痛み、時に脱力などの症状が現れます。 一方で、重症になると歩行障害など下半身にも影響がみられるようになります。 そのため、仕事内容によって歩くことが大切である、例えば営業職や医療職などで歩き回ることが多い職種では、治療するまで仕事を休まざるを得ない場合もあるかもしれません。 手術を受けた場合 「頚椎椎間板ヘルニアの症状が保存的な治療で改善しない場合」、「患者さんの強い希望がある場合」、また、「先ほど述べた巧緻運動障害や歩行障害がある場合」などには、前方除圧術や前方除圧固定術といった外科的治療(手術)が選択されます。 外科的治療(手術) ・前方除圧術 ・前方除圧固定術 頚椎椎間板ヘルニアでは、頚椎前方除圧固定術という手術がよく選ばれます。 この手術は、頚椎の前側、つまり首の前面から皮膚や筋肉を切り開き、椎間板や頚椎の骨の出っ張っている部分を切除して、神経の圧迫を取り除く、というものです。 手術自体は1〜1.5時間くらいで、翌日から歩行可能とされています。しかしながら、入院期間はリハビリなども含めて通常10〜14日程度のようです。 そのため、その間はもちろん通勤などはできませんし、仕事をするのは難しいでしょう。退院後すぐに出勤できるかどうかは人により様々ですが、手術を行なった場合には休職期間は平均で2〜3週間ほどであると考えられます。 このような治療で、症状が改善することが期待できます。 一方で、ヘルニアによって神経根や脊髄の圧迫が強かったために、後遺症として神経症状が残ってしまった場合は、休職、あるいは仕事を辞めることを検討する必要があるでしょう。 ▼術後の後遺症でお悩みの方へ 頚椎椎間板ヘルニアでも仕事を休めない場合には 基本的には痛みが強い間には安静にしておくことが大切ですが、頚椎椎間板ヘルニアによって、腕のしびれや首の痛みがあっても、仕事によっては休めないということもあります。そのような場合には、頚椎カラーで首を固定したり、首を曲げるような動きは極力避けることで、頚椎椎間板ヘルニアの症状悪化を防ぐことが期待できます。 頚椎椎間板ヘルニアで仕事を休む際のポイント それでは、頚椎椎間板ヘルニアのために仕事を休んでいる間に注意しておきたいポイントを解説します。 頚椎椎間板ヘルニアの症状を軽減させるためには、頚椎の良い姿勢を保つことが大切です。特に、後屈、つまり後ろに反らす動作を避けることが重要です。 例えば、上を見上げる姿勢は取らない、首をぐるぐると回す運動は避ける、腹ばいでの読書や、そうした姿勢でのテレビ視聴は避ける、ということがあります。 また、寝る際には首までしっかりと固定できる面積の広い枕を使うことも良いでしょう。 頚椎の良い姿勢を保つ ・上を見上げる姿勢は取らない ・首をぐるぐると回す運動は避ける ・腹ばいでの読書やそうした姿勢でのテレビ視聴を避ける ・首までしっかりと固定できる面積の広い枕の使用をする このようなポイントを守ることで、頚椎椎間板ヘルニアによる神経症状の悪化を、ある程度食い止めることが可能と考えられます。また、頚椎の良い姿勢を保つために、頚椎カラーも有効です。 まとめ・頚椎椎間板ヘルニアで仕事休む?期間は?症状別に解説! 今回の記事では、頚椎椎間板ヘルニアの症状の程度によっては仕事を休まざるを得ないケースについて解説しました。 頚椎椎間板ヘルニアは、多くは保存的治療もしくは手術によって症状が改善することが期待できます。 一方で、神経の圧迫の程度が強く、後遺症が残ってしまう場合も残念ながらあり得ます。 当院では、脂肪由来の幹細胞を使用した脊髄内幹細胞を投与することで、傷ついた神経の修復・再生に取り組んでいます。頚椎椎間板ヘルニアの手術を受けてもなかなか症状が改善しない、術後の後遺症に悩んでいる、仕事に早く復帰したい、というような方は、ぜひ一度当院までご相談ください。 No.161 監修:医師 加藤 秀一 参考文献 頚椎椎間板ヘルニア|一般社団法人日本脊髄外科学会 頚椎症性神経根症(椎間板ヘルニア含む)の 外科治療に関する指針.Spinal Surgery.2015;29(3):242-251 p242 頚椎症性神経根症(椎間板ヘルニア含む)の 外科治療に関する指針.Spinal Surgery.2015;29(3):242-251 p245 代表的な手術 脊椎外来(脊椎センター)北里大学北里研究所病院 頸椎症の診療.臨床神経学.2012;52(7)469-479. p476 頚椎症性神経根症(椎間板ヘルニア含む)の 外科治療に関する指針.Spinal Surgery.2015;29(3):242-251 p245 頸椎症の診療.臨床神経学.2012;52(7)469-479. p476
2023.12.11 -
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頚椎(首)椎間板ヘルニアを自分で治す!ストレッチと予防のポイント 「片方の腕がしびれてつらい…」「首の後ろが痛い…」 このような症状はもしかすると頚椎(首)椎間板ヘルニアかもしれません。ヘルニアは腰だけでなく首でも起こり、早めの対策や予防が大切です。 本記事では頚椎(首)椎間板ヘルニアのストレッチ方法と予防のポイントを紹介します。自宅で簡単に実践できるので、ぜひ参考にしましょう。 頚椎(首)椎間板ヘルニアとは?原因と症状について解説 頚椎(首)椎間板ヘルニアに対するストレッチや予防を理解するためには、どのような病気で、なぜ起こるのかを理解することが大切です。 まずは頚椎(首)椎間板ヘルニアの病態や原因、症状について解説します。 頚椎(首)椎間板ヘルニアの病態 首の骨は7つの小さな骨(頚椎:けいつい)がブロックのように積み重なってできています。頚椎と頚椎の間には椎間板(ついかんばん)と呼ばれる組織があります。 椎間板はクッションのような機能を持ち、動きを滑らかにしたり、衝撃を吸収したりするのが役割です。 頚椎(首)椎間板ヘルニアは何らかの原因で、椎間板の中にある髄核(ずいかく)と呼ばれるゼリーのような組織が突き出てしまい、首にある神経を圧迫してしまう病気です。 頚椎(首)椎間板ヘルニアの原因 頚椎(首)椎間板ヘルニアは30歳代〜50歳代の男性に多く、以下のような原因があげられます。 ・加齢 ・スポーツ ・デスクワーク ・重労働 ・喫煙 ・悪い姿勢 ・遺伝 加齢による椎間板の変化にスポーツやデスクワーク、重労働が重なるとヘルニアにつながります。 また喫煙や悪い姿勢といった生活習慣、遺伝的な原因でも発生するとされています。 頚椎(首)椎間板ヘルニアの症状 頚椎(首)椎間板ヘルニアの主な症状は、片側の首や腕、肩甲骨の痛みやしびれです。これはヘルニアにより首の神経が圧迫されるため生じます。 首にある神経は首だけでなく、腕や肩甲骨の感覚や動きに関わっているため症状が現れるのです。 また首を後ろにそらすと神経の圧迫を強めるため症状が悪化し、首をそらす動きが制限されます。重症になると両手がしびれたり、細かい動作が難しくなったりします。 さらに歩行が難しくなったり、排便や排尿が障害されたりするのが重症化の特徴です。 頚椎(首)椎間板ヘルニアにおすすめのストレッチ2選 頚椎(首)椎間板ヘルニアの原因の1つが、悪い姿勢を続けることです。 ストレートネックや猫背といった不良姿勢が続くと、首への負担が増えて頚椎(首)椎間板ヘルニアにつながります。 そのため、ストレートネックや猫背を防ぐストレッチがおすすめです。 マッサージは腕のしびれや痛みが出ているため自分では難しい点でも、自宅での対策としてストレッチが良いでしょう。 具体的な方法を2つ紹介します。 首の筋肉のストレッチ まずはストレートネックの原因になりやすい首の筋肉のストレッチから紹介します。 ストレートネックになると首から背中にかけてある僧帽筋上部(そうぼうきんじょうぶ)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)、斜角筋(しゃかくきん)などが縮んでしまいます。 ストレッチで筋肉を柔軟にして首への負担を軽減しましょう。 1 .椅子に座って正面を向く 2 .左手を頭頂部に置き、右のこめかみ付近に指先を当てる 3 .手の重みを利用してゆっくり左側に頭を傾ける 4 .15秒から30秒程度キープする 5 .元の位置に戻す 6 .左手を後頭部に回し、指先を右耳の後ろに当てる 7 .手の重みを利用してゆっくり左前側に傾ける 8 .15秒から30秒程度キープする 9 .元の位置に戻す 10 .反対も同様に行う 頚椎(首)椎間板ヘルニアは首を後ろに反らすと症状が強まるため注意しましょう。また、動かしたときに痛みやしびれが強まる場合はすぐに中止しましょう。 胸の前側にある筋肉のストレッチ 猫背になると首を後ろにそらした姿勢になりやすく頚椎へ負担がかかってしまいます。 猫背になると胸の前側にある筋肉が縮んでしまいがちです。 以下の方法で胸を広げた姿勢を保ちましょう。 1 .壁に対して横向きに立つ(右側が壁になるように) 2 .右側の手のひらと腕を壁につける(肩と肘が同じ高さになる位置) 3 .ゆっくり体を左側にひねる 4 .右胸の前側が伸ばされるのを感じた状態で15秒から30秒キープする 5 .反対側も同様に行う 適度に伸びているのを感じる程度まで体をひねりましょう。 頚椎(首)椎間板ヘルニアを予防するポイント3つ 頚椎(首)椎間板ヘルニアを予防する方法はストレッチ以外にも以下のようなポイントが大切です。 ①不良姿勢の改善 ②適切な枕の使用 ③首に負担のかかる生活の改善 それぞれ具体的な改善方法を紹介します。 ①不良姿勢の改善 不良姿勢の改善は前述のストレートネックや猫背です。紹介したストレッチを継続して姿勢の改善を図りましょう。 良い姿勢とは耳、肩、腰、膝、くるぶしが一直線になる姿勢です。座った姿勢をチェックする場合は、耳から腰まで一直線になるか確認しましょう。 特に長時間のスマートフォンの使用やデスクワークで不良姿勢になりやすいので注意が必要です。 ②適切な枕の使用 不適切なサイズの枕を使用すると、寝ている時間ずっと頚椎への負担がかかる寝方になってしまいます。 そのため適切な枕選びは頚椎(首)椎間板ヘルニアの予防にとって重要な対策です。 以下のポイントで枕を選びましょう。 ・やや首が曲がる高さ ・過度に沈み込まない適度な固さ ・寝返りができる広さ 頚椎が反った寝方にならないように低すぎる枕を選ばないようにしましょう。 基本的には立っている頭の位置と同じになる高さの枕を選びますが、それよりやや高い枕で頚椎が反るのを防いでも良いです。 また枕が柔らかすぎると首が反りやすくなるため、適度な固さの枕を選びましょう。 大きさは寝返りしたときも枕が当たる頭3個分程度がおすすめです。 ③首に負担のかかる生活の改善 頚椎(首)椎間板ヘルニアの原因となるような、不良姿勢の持続や重量物の運搬、喫煙をできるだけ行わないようにしましょう。 デスクワークではパソコンのモニターの高さを目線の位置に合わせ、腰にクッションを当てることで良い姿勢を保ちやすくなります。 長時間のスマートフォンの使用や重量物の運搬を繰り返すのを避けて、こまめに休憩をして紹介したストレッチをするようにしましょう。 まとめ・頚椎(首)椎間板ヘルニアの予防のためにストレッチや生活習慣の工夫を継続しよう 頚椎(首)椎間板ヘルニアは首だけでなく肩や腕の症状を招くため、症状を緩和しなければ日常生活に支障をきたしてしまいます。 予防はもちろん、早期の対策で症状の悪化を防ぐことが大切です。 生活習慣や日々の姿勢や動作が原因となるため、本記事を参考にして予防のストレッチや生活習慣の改善を続けましょう。 また症状が見られたら正しい診断を受けるために、整形外科への受診をおすすめします。医師や理学療法士などの専門家に、適切な指導を受けるとストレッチなどもより効果的に実施できます。 No.161 監修:医師 坂本貞範 参照資料 病気がみえるvol.11 運動器・整形外科.MEDIC MEDIA,東京,2017,pp258 日本整形外科学会「頚椎椎間板ヘルニア」 https://www.joa.or.jp/public/sick/pdf/MO0032CKA.pdf 整形外科リハビリテーション.羊土社,東京,2012,pp392-406.
2023.12.07 -
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頚椎椎間板ヘルニアの原因、首の痛みからわかること 首が痛い、手がしびれるなどの症状で悩む場合は、頚椎椎間板ヘルニアの可能性があります。頚椎椎間板ヘルニアはどなたでも発症する可能性がある疾患の1つであり、首の神経が圧迫されることによりさまざまな症状が現れます。 本記事では頚椎椎間板ヘルニアとはどのような疾患か、頚椎椎間板ヘルニアを発症する原因や症状の変化について解説します。特に首や肩が痛い方や手にしびれがある方など、頚椎椎間板ヘルニアを疑う症状がある方はぜひ参考にしてください。 頚椎椎間板ヘルニアとは 人の首には7個の頚椎(けいつい)と呼ばれる骨があり、頚椎と頚椎の間には椎間板(ついかんばん)という組織があります。頚椎椎間板ヘルニアはこの椎間板が一般的に後ろ向きに飛び出る疾患です。椎間板には首の骨をつなぎあわせるクッションのような役割があり、椎間板が動くことで首が回ったり曲がるなど可動できます。 椎間板はやわらかい組織である髄核のまわりを、固い繊維輪と呼ばれる組織が取り巻いています。そして線維輪がダメージを受けてひびが入ると、中身の髄核が外に飛び出してきて椎間板ヘルニアの状態となります。 頚椎椎間板ヘルニアは30~50代に多く発症し、さまざまな症状により日常生活に支障が生じることがある疾患です。 頚椎椎間板ヘルニアの原因 頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎の椎間板の中にある髄核が脱出することが原因ですが、以下のようなことが原因となり発症することがあります。 ・加齢による椎間板の衰え ・激しく体をぶつけあうスポーツ ・急に強い力が首にかかるスポーツ ・首を前に突き出す動作、反り腰、猫背などの姿勢の悪さ ・喫煙による血行不良での椎間板の劣化 ・合わない枕の使用など、寝方の姿勢 脱出する最大の原因は、加齢による椎間板機能の衰えです。首にある椎間板は、常に頭を支えているため老化しやすいと考えられています。 また、最近では加齢以外でも、スポーツや姿勢の悪さが原因となることもあります。 格闘技や柔道、ラグビー、アメリカンフットボールなど激しく体をぶつけあうスポーツや、急に強い力が首にかかる器械体操やスキー、スノーボードなどでも発症します。 そして、スマートフォンやパソコン、タブレットなどの画面を見ようとして首を前向きに突き出す動作や、反り腰、猫背なども頚椎椎間板ヘルニアを発症する原因になるため注意が必要です。 そのほか、タバコにより毛細血管の血流が悪くなって椎間板が劣化しやすくなるため、禁煙するようにしましょう。また、寝方によって頚椎椎間板ヘルニアが発症しやすくなり悪化することがあるため、自分に合った枕を使うのがおすすめです。 頚椎椎間板ヘルニアの症状 頚椎椎間板ヘルニアの主な症状は、首が痛い、首がこる、手がしびれる、力が入りにくいなどさまざまな症状が現れます。 椎間板ヘルニアの症状は、原因である髄核の脱出によって圧迫される部位により、大きく2つに分けられます。 一般的に椎間板ヘルニアは、脊髄と呼ばれる脳につながる神経の束がある背中側(後ろの方)に髄核が飛び出しますが、脊髄の左右には脊髄から分岐した神経根という神経があります。髄核が脊髄を圧迫すれば脊髄症、神経根を圧迫すると神経根症の症状が現れます。 脊髄症の症状 脊髄症の代表的な症状は手のしびれです。手のしびれはどちらか片側のみの場合と、時間がたつと反対側にも現れることがあります。 また、手指を細かく動かせなくなって衣服のボタンをとめたり外したりしにくくなる、お箸をうまく使えなくなるなどの症状も出現します。そして次第に手指だけではなく足がこわばってきて、階段の昇り降りがしにくく歩きにくいという痙性(けいせい)歩行と呼ばれる症状も認めます。 神経根症の症状 神経根症の場合は、主に首から肩、手指にかけての痛み、しびれが現れます。 また、多くの場合には両側ではなく片側にのみ認めます。飲料水を飲む時やうがいをする時などに首を後ろ側に傾けると、神経根がより一層圧迫されることで症状が増強するのが特徴です。 頚椎椎間板ヘルニアによる症状の変化 頚椎椎間板ヘルニアを初期症状、中期症状、後期症状の3段階に分けて説明します。 頚椎椎間板ヘルニアの初期症状 初期の頃は首や肩に違和感が出たり鈍い痛みを感じたりしますが、動かずに安静にすれば症状は改善します。初期段階で医師の診察を受ければ約1~8週間で症状はおさまります。 頚椎椎間板ヘルニアの中期症状 中期の段階になると、首や肩にはっきりとした痛みやしびれを認めるようになり日常生活にやや支障が出てきます。 この段階で病院を受診すれば、初期段階と同様に約1~8週間で症状は改善していきますが個人差が大きいです。 具体的には、痛み止めなどを使いながら安静に過ごしたりリハビリテーションを行ったりします。 頚椎椎間板ヘルニアの後期症状 後期の段階では、首や肩の痛みやしびれが強くなるとともに、顔や手指、足などにも痛みやしびれが広がることがあります。強い症状が影響して首がスムーズに動かせなくなり、基本的には手術が必要な状態です。 具体的には約2週間の入院中に患部の手術とリハビリテーションや薬物療法を行います。手術は体への負担が大きいとともに、脊髄損傷と呼ばれる術後合併症が起こるリスクもあります。 そして退院後も定期的な通院が必要なため、治療期間は数ヶ月から約1年かかってしまいます。 頚椎椎間板ヘルニアは、このように発症段階によって症状の現れ方が異なります。しびれや痛みが強まり、症状が進行すると手術が必要になることもあるため、放っておかずに早めの対処することが大切です。 まとめ・頚椎椎間板ヘルニアの原因、首の痛みからわかること 頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨を支える椎間板の一部が飛び出て神経を圧迫することでさまざまな症状が現れる疾患です。椎間板が脱出する原因として、加齢やスポーツ、悪い姿勢、生活習慣などがあげられます。 頚椎椎間板ヘルニアの主な症状は首や肩の痛みやしびれですが、進行するにつれて症状が強まるとともに、手指や足などにも症状が現れる場合があります。症状が増悪すると手術が必要になることもあるため、首の痛みに気づいたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。 この記事がご参考になれば幸いです。 No.160 監修:医師 加藤 秀一
2023.12.04 -
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頚椎椎間板ヘルニアの初期症状、見逃さない!3つのポイント 「首が痛いけど寝違えかな?」「手がしびれている気がする」そのような症状でお困りの方は、もしかすると頚椎椎間板ヘルニアを発症しているかもしれません。 発症すると非常につらい痛みが出現し、病状によっては手足を使うことが難しくなることもあります。薬や負担を避けることで症状が落ち着く人がいる一方、生活が不自由になり手術を受ける方もおられます。 本記事では、頚椎椎間板ヘルニアの初期に見られやすい3つの症状と、治療の流れや放置するとどうなるかということについてもあわせて解説します。 頚椎椎間板ヘルニアの初期に見られやすい3つの症状 頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎(首の骨)間のクッションである「椎間板」組織の一部が何らかの理由で本来の場所から逸脱することで起こる疾患です。「ヘルニア」という言葉は臓器や組織が本来あるべき場所からはみ出してしまうことを指します。 頚椎椎間板ヘルニアの初期に見られやすい3つの症状は、 ・首の痛み ・片方の腕や手の痛み・痺れ ・両手の痺れ・感覚障害 です。以下で詳しく解説します。 ①首の痛み 首の痛みは頚椎椎間板ヘルニアの最初期の症状です。 頚椎椎間板ヘルニアの症状の特徴は急激な発症です。ある日突然に首が痛い、とくに後ろが痛いと感じます。寝違えのような疼痛で、後頭部や肩甲骨周りまで痛みが広がることもあります。 ②片方の腕や手の痛み・痺れ 片方の肩から腕、手にかけての痛みや痺れは「神経根の圧迫」が起こることで認められる症状の典型例です。 「神経根」とは脊髄から体の各部位に伸びる神経の付け根のことです。各椎体と椎体の間から、左右それぞれに1本ずつ神経の束が伸びていきます。 神経根が出てくるのは椎体の外側やや後ろです。椎間板組織がやや斜め後ろに飛び出すことにより神経根の圧迫が起こると、その神経の領域を中心に強い痛みをはじめとした症状が起こります。 頚椎から伸びる神経は主に肩から腕、手にかけて分布する神経です。そのため頚椎椎間板ヘルニアの神経根症状は主に肩・腕・手に認められます。症状は圧迫された側のみに起こるため、左右どちらか一方のみが痛んだり痺れたりします。 神経根圧迫による症状は「電気が走るような」「ビリッとした」などと表現されることが多いです。ときに激痛となり、日常生活が困難になる人もいます。 ③両手の痺れ・感覚障害 片手でなく両手が痺れる場合はヘルニアによる「脊髄」のダメージが起こっている可能性があります。 脊髄は椎体(いわゆる背骨)の真後ろを走っています。椎間板の組織が体の後方へ飛び出すことで、脊髄が圧迫されます。 脊髄の圧迫による症状は指先から始まり、徐々に範囲が広がっていくことが多いです。片側から始まることも多いですが、最後には両手に認めます。感覚も鈍くなります。その後はさらに体幹部や足へも症状が広がっていきます。 神経根の圧迫と異なり、脊髄の圧迫では強い痛みはあまり感じません。「なんとなく痺れた感じがする」という一見軽そうな症状が、実は脊髄圧迫のサインであるかもしれないのです。 初期段階で対応しないと何が起こるか 神経根症状の場合は悪化すると、支配神経の感覚障害や筋力低下が起こることがあります。 ただし、神経根症状の場合は安静を心がけるだけでも自然治癒する方も多くいます。 一方、脊髄圧迫の症状が進行すると厄介です。進行していくと、まず手の「巧緻(こうち)性運動障害」が起こります。細かく指を使う動作が難しくなり、箸を使う・ボタンをかける・文字を書くなどの当たり前にできていたことができなくなるのです。 続いて、足の運動障害により歩行が難しくなります。さらに進行すると排尿のコントロールに重要な神経の障害が起こり、頻尿・残尿感・失禁などを認めることもあります。 治療について 初期の症状のうちは保存療法が基本です。 保存療法 最も重要なのは首の安静を保つことです。特に後屈動作、つまり顎を上げる動作は症状悪化の原因になります。なるべく首を動かさないように、頚椎のカラーという装具の使用を指示されることもあります。痛みが強いときは鎮痛薬の内服やブロック注射など選択肢です。 手術療法 一方、脊髄症状が進行してしまい、巧緻運動障害・歩行障害・排尿障害などが起こると手術を考えることになります。また、神経根症状でも治療抵抗性の場合は手術が選択肢となります。 頚椎椎間板ヘルニアについてよくある質問 Q:頚椎椎間板ヘルニアが心配です。何科に受診すれば良いでしょうか? 頚椎椎間板ヘルニアをはじめとした頚椎疾患は次のいずれかの診療科で診察を受けることができます。 ・整形外科 ・脳神経外科 ただし、これらの診療科であっても医師によって専門領域が異なることもあります。場合によっては他の病院や診療科に紹介となる可能性も否定できません。 受診希望時に迷うようであれば予め「頚椎の病気」を診てもらえるか問い合わせをしておくとスムーズです。 Q:頚椎椎間板ヘルニアはレントゲンで分かりますか? レントゲンで確定診断をすることはできません。同様の症状をきたす他の病気がないかを診る目的で行います。 頚椎椎間板ヘルニアがあるかどうかはMRI撮影を行って調べます。 まとめ・頚椎椎間板ヘルニアの初期症状、見逃さない!3つのポイント 頚椎椎間板ヘルニアはときに自然軽快することもある疾患です。しかしながら、人によっては急激に悪化し、麻痺などの重い神経症状を認めることもあります。 一度重症化してしまうと手術を行わなければならないこともあり、早期に診断して適切な治療を行うことが望ましいです。 今回ご紹介した「首の痛み」「片方の腕や手の痛み・痺れ」「両手の痺れ・感覚障害」があれば、早めに病院を受診しましょう。 この記事がご参考になれば幸いです。 No.160 監修:医師 坂本貞範 参考文献 山崎正志. 臨牀と研究. 97(7): 790-796, 2020. 鎌田修博. 整形外科看護. 12(9): 856-858, 2007. 中川幸洋. MB Orthop. 33(3): 27-34, 2020. 吉井俊貴, 江川聡. MB Orthop. 30(10): 7-13, 2017.
2023.11.30