薬丸裕英さんを
イメージキャラクターに迎え
地上波にテレビCMを放送中
関節(膝、股関節、肩)編
脳卒中・ヘルニア編
症例紹介
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- 股関節の症例
痛みがレベルが大幅に改善― 人工関節手術を回避できる可能性 「将来、私も人工関節になるのかしら...」そんな不安を胸に来院された、50代女性の症例をご紹介します。 治療前の状態 10年以上続く右股関節の痛み(痛みレベル:10段階中4) 臼蓋形成不全(股関節の受け皿が浅い状態)による変形性股関節症と診断 痛み止めによる対症療法のみ 複数の家族が同様の症状で人工股関節手術を受けている MRI所見 この患者様のMRIを拝見すると、右股関節に軽度の臼蓋形成不全があり、関節の隙間が狭くなっていました。ご家族にも同じ症状の方がいることから、遺伝的な要素も関係しているかもしれません。変形性関節症は、炎症と軟骨のすり減りによって、少しずつ進行していきます。早いうちに炎症を抑え、軟骨を修復できれば、人工関節手術を先延ばしにしたり、場合によっては、回避できる可能性も広がります。 リペアセルクリニックの特徴 冷凍せずに培養した幹細胞の使用(生存率96%以上) 10,000例以上の豊富な実績 独自の股関節専用「ピンポイント注射」 患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療 当院では幹細胞を冷凍せずに培養することで、96%以上という高い生存率を維持しています。これが治療効果を高める秘訣です。 また、股関節は膝と違って隙間が狭いため、細胞をピンポイントで届けるには、特別な技術が必要です。当院独自の股関節専用『ピンポイント注射』では、エコーや特殊なレントゲン装置を使って、確実に関節内へ幹細胞を届けるよう、心がけています。関節の隙間が狭い股関節でも、この特殊な技術のおかげで、しっかりと必要な場所に、幹細胞を届けることができます。 リペアセルクリニックは「股関節の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 <治療内容>右股関節に1億個細胞を4回投与+PRP この患者様には、1億個の幹細胞を4回に分けて投与させていただきました。幹細胞治療の魅力は、炎症を抑える作用と軟骨を再生する力を両方持ち合わせている点にあります。 治療後の変化 痛みレベルが10段階中4から1へと大幅に改善 日常生活がずっと楽に 人工関節手術を回避できる可能性が高まる 治療1年後も効果が持続 治療から1年後、嬉しいことに痛みが大幅に軽減し、日常生活もずっと快適になったようです。「このまま人工関節を受けずに済めば」という患者様の願いが叶う可能性も高まってきました。診察時には表情も明るく、前向きな気持ちになられている様子がうかがえました。 まとめ 変形性股関節症、特に家族歴のある臼蓋形成不全の方は、早めの治療がとても大切です。この患者様のように、適切なタイミングで、幹細胞治療を始めることで、人工関節手術を避けたり、先送りにしたりできる可能性があります。これは、毎日の生活の質を保つ上で、とても重要なことです。 リペアセルクリニックでは、再生医療分野で豊富な経験を持つ専門医たちが、10,000例以上の実績に基づく確かな技術と独自の培養方法で、患者様一人ひとりに、最適な治療プランをご提案いたします。国内で唯一の最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『新時代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性股関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
2025.04.26 -
膝の痛みが完全になくなり、日常生活の質が大きく向上! この患者様は、数か月前から左膝の痛みが続き、90代のご主人の介護で、膝に大きな負担がかかり、症状が悪化していました。地域の整形外科では「末期の変形性関節症」と診断され、ヒアルロン酸注射や、内服薬による保存的治療を試みられたものの、残念ながら、十分な効果は得られなかったようです。 治療前の状態 数か月前から続く左膝の痛み(痛みレベル10段階中6) 末期の変形性関節症と診断 保存的治療(ヒアルロン酸注射や内服薬)で効果不十分 90代のご主人の介護による膝への大きな負担 主治医からは、人工関節手術を勧められましたが、ご主人の介護のために、長期間家を空けることができないという、現実的な問題がありました。また、10年以上前に、両股関節の人工関節手術を経験されており、「足の関節が3つとも人工関節になってしまうと、歩けなくなるのでは」という不安も抱えていらっしゃいました。高齢であることも、手術へのハードルとなる中、再生医療に可能性を見出して、当院を受診されました。 初診時には「高齢なので幹細胞治療の効果は見込めるのか」と心配されていましたが、当院では、高齢の方や末期の変形性関節症の患者様であっても、優れた痛み軽減効果を実感された方が数多くいらっしゃることをお伝えしました。 リペアセルクリニックの特徴 冷凍せずに培養した幹細胞の使用(生存率96%以上) 10,000例以上の豊富な実績 独自の分離シート技術と無添加培養 患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療 厚生労働省への届出・受理に基づく投与数の最適化(1億個から2億個へ進化) 当院の治療成績の秘密は「細胞の質と量へのこだわり」にあります。国内の多くの医療機関では「培養後に冷凍し、投与時に解凍する」という方法が採用されていますが、この解凍過程で、幹細胞は大きなダメージを受け、生存率が著しく低下してしまいます。一般的な再生医療クリニックの細胞生存率が、約60%であるのに対し、当院では、96%以上という圧倒的な生存率を実現しています。生き生きとしたフレッシュな幹細胞こそが、優れた治療効果をもたらすのです。 また当院では、下腹部に局所麻酔で小さな切開を入れ、わずか米粒2〜3粒程度の脂肪組織から、1億個以上の活性の高い幹細胞を培養することが可能です。一般的なクリニックでは、約1,000万個の幹細胞を投与することが多いことを考えますと、当院の細胞数は群を抜いています。幹細胞の数が多いほど、治療効果が高まることは、臨床データでも実証されています。 リペアセルクリニックでは、再生医療分野で豊富な経験を持つ専門医たちが、10,000例以上の実績に基づく確かな技術と、独自の培養方法で、患者様一人ひとりに、最適な治療プランをご提案いたします。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンにて、左膝関節の隙間が狭くなっていることが確認できます。 <治療内容>左膝に5000万個細胞を計3回投与+PRP 治療計画として、左膝に5000万個細胞を、計3回投与することになりました。 治療後の変化 痛みレベル:10段階中6から0へ完全消失 効果の持続:初回投与3か月後に痛みが消失し、1年後も維持 階段の昇り降りなど負担のかかる動作も痛みなく可能に 介護活動を続けながらも快適な生活を実現 驚くべきことに、初回投与から3か月後には、投与前に10段階中6だった痛みが、完全に消失し(0になった)、1年後も、痛みのない状態が維持されていました。さらに嬉しいことに、階段の昇り降りなど、膝に負担がかかる動作でも、痛みを感じなくなり、日常生活の質が、大きく向上しました。 診察時には、表情も明るく、「こんなに良くなるなんて思ってもいませんでした」という喜びの声も聞かれました。 当院では、厚生労働省への届出・受理を経て、2億個の幹細胞一括投与を提供しています。リペアセルクリニック独自の豊富な治療経験から、この投与量の最適化により治療効果がさらに向上することが示唆されています。 この症例から、私たちが再認識したのは、高齢であっても、また、末期の変形性関節症であっても、質と量にこだわった幹細胞を投与することで、素晴らしい痛み軽減効果が得られるということです。特に、介護や家族の世話など、生活上の責任を果たさなければならない方にとって、長期入院を伴う手術以外の選択肢があることは、大きな希望となります。幹細胞治療では、年齢を理由に諦めることなく、可能性に挑戦する価値があります。あなたも、新しい一歩を踏み出してみませんか。国内で唯一の最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『新時代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:岩井俊賢
2025.04.25 -
- 脳卒中の症例
- 幹細胞治療の症例
諦めなかった先にある希望 ― 10年来の脳出血後遺症との闘い 「長年の脳出血後遺症で日常生活に不自由を感じている...」「再発の不安と毎日闘っている...」こんな悩みを抱えている方は、少なくありません。今回は、10年間も脳出血の後遺症と向き合い続けた、50代女性の方の治療経過をご紹介します。 こちらは、幹細胞治療後、患者様ご自身の変化について、お話いただいている様子です。 治療前の状態 右半身麻痺による右腕の動かしづらさと筋肉の拘縮 言葉の出にくさや嚥下機能の低下 杖と下肢装具が必要な歩行状態 右足首の変形(手術歴あり) 脳出血再発への強い不安 10年前の脳出血から始まった患者様の闘いは、想像を超える努力の連続でした。右半身の麻痺により、日常動作に大きな制限があり、特に右腕は動かすことができず、筋肉の拘縮も進行していました。歩行には常に杖と装具が必要で、さらに、麻痺している右足首への負担から、関節が変形し、数年前には、骨を切る手術も受けられたそうです。 また、言葉がスムーズに出ないことや、食事の際にむせることも、日常的な悩みとなっていました。この状態を少しでも良くするため、10年もの間、週に4回ものリハビリを、欠かさず続けてこられたのです。 そして何より、患者様を苦しめていたのは、脳出血の再発への不安でした。脳出血の再発率は、1年以内に25%、5年以内に50%、10年以内には55%と非常に高く、この不安と共に過ごす日々は、心身ともに大きな負担だったことでしょう。 リペアセルクリニックの特徴 冷凍せずに培養した幹細胞の使用(生存率96%以上) 10,000例以上の豊富な実績 独自の分離シート技術と無添加培養 一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療 2億個という高濃度の幹細胞一括投与 当院では、患者様自身の脂肪組織から採取した幹細胞を、独自の分離シート技術を用いて、安全に取り出し培養します。特に重要なのは、冷凍せずに培養する方法を採用していること。一般的な医療機関では、細胞を冷凍保存するケースが多いのですが、解凍時のダメージで細胞の活性が大きく低下してしまいます。 当院の培養方法では、96%以上という高い細胞生存率を実現し、投与のたびに新鮮な細胞を用意することで「ホーミング効果」を最大限に引き出します。ホーミング効果とは、体内に入った幹細胞が損傷部位から出されるシグナルを感知して自動的に集まり、組織を修復する能力のことです。わずか米粒2~3粒ほどの脂肪から、2億個もの元気な細胞を培養できる技術は、他の施設では見られない当院独自の強みと言えるでしょう。 近年の研究と臨床経験から、1億個の細胞を2回に分けて投与するよりも、2億個を1回で投与する方が高い効果を示すことがわかってきました。現在は、2億個までの投与が可能となり、より高い治療効果が期待できるようになっています。 リペアセルクリニックは「脳卒中」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 MRI所見 MRIにて、左の視床出血が確認できます。 <治療内容>2億個細胞を計3回投与 この患者様には、2億個の細胞を3回点滴投与しました。 治療後の変化 右足や右手の筋力向上 拘縮の改善と可動域の拡大 言葉の流暢さの向上 装具や杖なしでの室内移動が可能に スクワット10回ができるほどの下肢機能回復 3回目の投与後、右手の筋力を確認している様子です。 驚くべきことに、初回投与直後から、右足や右手の筋力アップが見られ、拘縮も改善して可動域が広がりました。3回目の投与から3ヶ月後の診察では、表情も明るく、言葉の流暢さも格段に向上していました。 日常生活の変化としては、スクワットが10回できるようになるなど、下肢の機能回復が顕著で、家の中では、装具や杖なしで、壁を伝いながら移動できるようになったことが、大きな喜びとなっています。また、言葉がつまづかなくなり、周囲からは「早口になった」と、言われるようになったそうです。 「肩が柔らかくなり、腕を大きく回せるようになった」と語られる患者様。 10年という長い時間を経ても、適切な治療により、機能回復が可能であることが示された、貴重な症例です。脳出血の後遺症でお悩みの方にとって、大きな希望となるのではないでしょうか。 リペアセルクリニックでは、再生医療分野で豊富な経験を持つ専門医たちが、10,000例以上の実績に基づく確かな技術と独自の培養方法で、患者様一人ひとりに、最適な治療プランをご提案いたします。 脳卒中の後遺症でお悩みの方、再発の不安を抱えている方は、ぜひ当院までご相談ください。新たな一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。 患者様に投与後の症状の変化を記録していただきました。 https://www.youtube.com/watch?v=wUkfKfU7Jsc&t=62s <治療費> 幹細胞点滴 投与回数(1回) 242万円(税込) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 脳卒中の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
2025.04.23 -
- ひざ関節の症例
- 幹細胞治療の症例
- PRP治療の症例
人工関節手術の回避 ― 幹細胞治療で両膝の痛みが大幅に軽減 「10分も歩けない膝の痛み...」「人工関節しか選択肢がないと言われた...」「仕事を休めずに治療を受けたい...」このような切実な悩みを抱える方は、少なくありません。今回は、両膝の末期変形性関節症と診断された、70代女性の患者様の治療経過をご紹介します。 治療前の状態 両膝の強い慢性痛(右膝:10段階中6、左膝:10段階中8) 末期の両変形性膝関節症 10分も連続して歩けない歩行障害 5年前の怪我による症状悪化 人工関節手術の勧め 20年前から、両膝関節痛を抱えてこられた患者様は、5年前に右膝を怪我されたことをきっかけに、痛みの悪化が加速してしまったそうです。現在は、痛みが非常に強く、わずか10分も連続で歩くことができない状態でした。 近医の整形外科では、両膝とも末期の変形性膝関節症と診断され、人工関節手術を勧められていました。しかし、自営業をされており、仕事を休むことができないことから、人工関節以外の方法で痛みを取り除きたいという、強い希望を持って再生医療を探し、当院を受診されました。 末期の変形性膝関節症とは、軟骨がほとんどなくなり、骨同士が直接ぶつかっている状態です。このような状態に対しては、一般的に、人工関節置換術が選択されることが多いのが、現状です。 リペアセルクリニックの特徴 冷凍せずに培養した幹細胞の使用(生存率96%以上) 10,000例以上の豊富な実績 独自の分離シート技術と無添加培養 2億個以上の大量培養技術 患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療 末期の関節症の方に対しては、治療をお断りしている再生医療のクリニックも、少なくありません。しかし、当院では、末期の変形性膝関節症で、他院での治療を断られた患者様に対しても、積極的に治療を行い、満足のいく治療効果をもたらしてきました。 その良好な治療効果は、「質と量へのこだわった細胞を複数回投与する」ことによって、もたらされていると考えています。当院の投与する細胞の生存率は、96%以上を誇り、これは、一般的な再生医療のクリニックの60%ほどと比べると、群を抜いた数字です。 また、独自の培養技術により、わずか米粒2~3粒程度の脂肪を採取するだけで、2億個以上の生き生きとした細胞の培養が可能です。そのため、身体への負担も少なく、数回の通院で、同時に両膝の治療ができます。 投与する幹細胞の生存率が、高ければ高いほど、数が多ければ多いほど、再生される軟骨が多いことは、海外の研究でも明らかになっています。大量の活性の高い幹細胞を、複数回投与することで、投与するたびに、軟骨欠損部に少しずつ軟骨が再生されていきます。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンにて、関節の狭小化が見られます。 <治療内容>両膝に各1億個細胞を計5回投与+PRP 治療計画として、両膝に1億個細胞ずつ、計5回投与することになりました。 治療後の変化 右膝の痛みが10段階中6から1へ改善 左膝の痛みが10段階中8から2へ改善 歩行能力の向上 日常生活や仕事の質の向上 人工関節手術の回避 治療開始から1年後の診察では、右膝の痛みが、投与前の10段階中6から1に、左膝の痛みは、投与前の8から2にまで、大幅に軽減しました。痛みの軽減とともに、歩行能力も向上し、日常生活や仕事への支障も、大きく改善したことが伺えました。 この患者様のケースから、末期の変形性膝関節症でも、活性の高い大量の幹細胞を、複数回投与することで、確実な除痛効果が得られることが、実証されました。年齢や関節症の進行度に関わらず、再生医療が、新たな選択肢となる可能性を示す、貴重な症例といえるでしょう。 リペアセルクリニックでは、再生医療分野で豊富な経験を持つ専門医たちが、10,000例以上の実績に基づく確かな技術と、独自の培養方法で、患者様一人ひとりに、最適な治療プランをご提案いたします。国内で唯一の、最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『新時代の再生医療』による治療を提供します。 末期の変形性膝関節症でお悩みの方、人工関節以外の選択肢をお探しの方は、ぜひ、当院までご相談ください。新たな一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
2025.04.21
自分の細胞を活用し、
蘇らせる「再生医療」とは?
薬での治療は限界ではないだろうか。本当に手術は必要だろうか。
そんな思いで悩んだり、あきらめたりしていませんか?
ケガをしても傷跡が少しずつ薄くなる・・
当たり前のようですが、あなた自身の細胞には、弱ったところ、傷ついたところを修復するチカラがあります。
その細胞のチカラを最大限に引き出して治療を行うことを「再生医療」と呼び、おすすめしています。
リペアセルクリニックの特長
当クリニックは、疾患・免疫・美容という分野すべてを、自己細胞を用いた最先端の医療で行うことができる国内でも珍しい部類の医療機関です。
CPC(細胞加工施設)の高い技術により、冷凍しない方法で幹細胞を投与できるので高い生存率を実現。
ご自身の細胞や血液を利用するため、アレルギーや拒絶反応といった副作用の心配が少ないおすすめの治療方法です。
- 2億個の細胞を
投与可能※但し適応による - 高い
安全性 - 入院不要
日帰り - 身体への
負担が少ない - 高い技術力を
もったCPC

LICENSE厚生労働省届出済医療機関
第二種・第三種再生医療等提供計画 届出済
リペアセルクリニックは、第二種・第三種再生医療提供計画を厚生労働省に届出し、受理されました。
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自己脂肪由来幹細胞を用いた脳血管障害の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた糖尿病の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた肝障害の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた変形性関節症治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた顔面萎縮症、皮膚再生治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた脊髄損傷の治療
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自己脂肪由来幹細胞を用いた慢性疼痛の治療
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多血小板血漿(PRP)を用いた変形性関節症の治療
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多血小板血漿(PRP)を用いた筋腱炎、靭帯炎の治療
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多血小板血漿(PRP)を用いた皮膚再生療法
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悪性腫瘍の予防に対する活性化NK細胞を用いた細胞治療
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自己脂肪由来幹細胞と自己前骨芽細胞分化誘導上清液を用いた変形性関節症の治療
























当クリニックでは、国内では数少ない自己の幹細胞を用いた「変形性関節症」「脳卒中」「糖尿病」「肝障害」「肌の再生」などの最先端の再生医療および、PRP(多血小板血漿)の関節内投与を再生医療安全確保法のもと、自由診療にて提供しています。再生医療とは、厚生労働省によって受理されることで行うことのできる治療となります。
坂本理事長のブログ
藤間院長のブログ
スタッフブログ
トピックス
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- 内科疾患、その他
- 内科疾患
自己免疫疾患にかかったとき、「性格と関係があるのでは?」と不安に思う方は少なくありません。 完璧主義や頑張りすぎる性格が影響しているのでは、と自分を責めてしまうこともあるでしょう。しかし、自己免疫疾患の原因は性格だけではなく、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。 本記事では、自己免疫疾患と性格の関係について正しく理解し、自分をいたわるためにできることをお伝えします。 自己免疫疾患と性格の関係 自己免疫疾患の発症メカニズムは複雑で、さまざまな要因が絡み合っています。近年、性格や心理的特性との関連性についても注目されていますが、その関係性は単純ではありません。 ここからは、自己免疫疾患と性格の関連性について説明していきます。 性格が原因と断言はできない 自己免疫疾患の発症には、遺伝的素因が大きく関わっています。家族内での発症傾向や特定の遺伝子変異が見つかっていることからも明らかです。環境因子(感染症、食事、有害物質への曝露など)も関連があります。 性格が自己免疫疾患と関連している可能性は示されていますが、病気の直接の原因ではありません。 真面目な性格だから病気になったわけではなく、以下のような流れで間接的に影響している可能性があります。 完璧主義の性格 → ストレスがたまりやすい → 睡眠不足や食生活の乱れ → 免疫系に負担 → 病気のリスク上昇 つまり、性格そのものではなく、性格によって生じる生活習慣の変化やストレスが、身体に影響を与えている可能性があるのです。 ストレスが影響する可能性 長期的なストレスは、神経系、内分泌系、免疫系に影響を与えます。慢性的なストレス状態では、自律神経が乱れて活性酸素やサイトカインが大量に発生し、細胞組織を破壊します。 完璧主義傾向や心配性といった性格の人は、同じ状況でもストレスを強く感じやすく、ストレス反応が長引く傾向があるでしょう。ストレスマネジメントが症状改善に効果的なケースが報告されていることからも、関連性があると言えます。 自己免疫疾患の人に多い性格傾向 研究や臨床観察から、自己免疫疾患を持つ方々に共通して見られる性格傾向があることが示されています。性格特性そのものが疾患を引き起こすわけではありませんが、ストレス反応や生活習慣を通じて健康状態に影響を与える可能性があります。 完璧主義・真面目 完璧主義者は高い基準を自分に課し、些細なミスも許せない傾向があります。もっと頑張るべきといった思いにとらわれ、達成感よりも足りない感覚に支配されがちです。この性格特性は、慢性的な緊張状態をもたらし、ストレスホルモンの分泌を促進させます。 真面目すぎる人は責任感が強く、「NO」と言えずに過剰な負担を抱え込みやすい傾向です。常に頑張り続ける姿勢が、休息不足や疲労の蓄積を引き起こし、免疫系の機能低下につながる可能性があります。 感情をためこみやすい とくに怒りや悲しみなどのネガティブな感情を適切に表現できない人は、それらを内側に抑え込む傾向があります。感情の抑圧は、自律神経系のバランスを崩し、交感神経優位の状態を長期間維持させることになるでしょう。 感情を溜め込むことで、免疫系の調節機能に悪影響を及ぼします。とくに、怒りの感情を表現できない場合、それが身体症状として現れることがあり、これが自己免疫反応を促進する可能性が指摘されています。感情を健全に表現し、処理するのが免疫機能の維持に重要です。 気を遣いすぎる 他者への過剰な配慮や気遣いは、社会的には高く評価される特性ですが、自分自身の健康を犠牲にする場合があります。常に周囲の期待に応えようとし、自分のニーズを後回しにする傾向は、慢性的なストレス源となります。 他者優先の生き方は、自己肯定感の低下や疲労感が蓄積し、免疫系の機能にも悪影響を与えます。自分の境界線が定まらずに断ることが難しい人は、エネルギーを使い果たし回復する時間を確保できないことで、免疫系のバランスが崩れやすくなります。 頑張りすぎる 限界を超えて努力し続ける性格の人は、休息や回復の重要性を軽視しがちです。もっとやらなきゃといった思いに駆られ、身体からの警告サインを無視して活動を続けることがあります。この止まれない性格特性は、慢性的な過労状態を引き起こします。 過度の頑張りは、交感神経の持続的な活性化を招き、コルチゾールなどのストレスホルモン分泌を増加させるのです。これにより、免疫系の調節機能が低下し、炎症反応が過剰になる可能性があります。 適切な休息をとることなく長期間にわたり高いストレス状態が続くと、自己免疫系の異常反応のリスクが高まります。バランスの取れた活動と休息のサイクルの確立が健康維持に重要です。 自己免疫疾患は性格だけが要因ではない 自己免疫疾患の発症メカニズムは複雑で、遺伝的要因、環境因子、ホルモンバランス、感染症など、さまざまな要素が絡み合っています。性格傾向はストレス反応を通じて影響する可能性はありますが、それだけで疾患が発症するわけではありません。 自分を責めない 自己免疫疾患を抱える方が「自分の性格が悪いから病気になった」と自責の念に駆られることがありますが、それは正確ではありません。疾患の発症には、以下の要因があります。 遺伝子 環境汚染物質への曝露 ウイルス感染 ホルモンバランスなど 以上のようなコントロールできない多くの要因が関係しています。 性格傾向がストレスに影響し、免疫系に影響を与える可能性はありますが、多くの要因の一部に過ぎません。完璧主義や頑張り屋といった特性は、社会的には高く評価されることも多く、それ自体が悪いわけではありません。 大切なのは、自分の特性を理解した上で、適切なセルフケアをすることです。自分を責めるのではなく、自分の体調と向き合い、必要なケアをしましょう。 病気の自分を受け入れる 自己免疫疾患は慢性疾患であることが多く、長期的な付き合いが必要です。まずは病気になった自分を受け入れることから始まります。自分の状態を認めることで、適切な対処法を見つける余裕が生まれるでしょう。 自分をいたわることは、ストレス軽減に直結します。以下の項目に気をつけましょう。 十分な睡眠 バランスの良い食事 適度な運動 リラクゼーション法の実践など このような基本的なセルフケアを大切にしましょう。また、断る勇気を持ち、自分の限界の尊重も必要です。 孤独はストレスを増大させるため、家族や友人との絆を大切にし、同じ疾患を持つ方々のコミュニティへの参加も心の支えになります。医師、心理士、栄養士などの専門家からの適切なサポートも、病気の管理には欠かせません。 自分の体調に合わせたライフスタイルの調整も必要です。無理をせず、体調の波に合わせて活動を調整しましょう。 自己免疫疾患と性格に向き合うためのセルフケア 自己免疫疾患と付き合っていく上で、性格傾向に由来するストレスの軽減は、病気の管理において重要です。完璧主義や頑張り屋といった性格特性を持つ方が、より健康的に日常生活を送るためのセルフケア方法を紹介します。 頑張りすぎない 自己免疫疾患を持つ方、完璧主義や責任感の強い性格の方は、体調が悪くても、やるべきことを優先しがちです。しかし、頑張り続ける姿勢が、実は免疫系に大きな負担をかけている可能性があります。 まずは自分の体調や限界を正直に認識することから始めましょう。今日はここまでといった境界線を明確に設け、それを超えないことが重要です。完璧を目指すのではなく、今の自分にとって適切なレベルを新たな目標として設定してみてください。 すべての依頼や期待に応える必要はありません。自分を守るための断る勇気を持ちましょう。過剰な責任感から解放されると、心身の緊張が緩和され、免疫系の働きにもポジティブな影響をもたらす可能性があります。 小さな休息をとる 忙しい日常の中でも実践できる短い休憩を意識的に取り入れましょう。5分から10分程度で行われる深呼吸やストレッチ、軽い運動など、短時間でもリラックスできる活動を日課にすると、ストレスホルモンの分泌を抑制し、自律神経のバランスを整えられます。 デスクワークが多い方は、長時間同じ姿勢でいると疲労が蓄積します。立ち上がって軽いストレッチをする、水分補給のために歩く、窓の外を眺めるなど、意識的に体の緊張をほぐす習慣をつけましょう。週末や休日には、完全に仕事から離れるデジタルデトックスの時間を設けることも効果的です。 自分が本当に楽しめる趣味や活動を見つけ、それを罪悪感なく楽しむ時間を確保するのも重要です。休むことも生産的な活動の一部だと捉えると、休息への抵抗感が減るでしょう。 気持ちを言葉にする 感情をためこみやすい方にとって、感情表現のトレーニングは重要です。信頼できる友人や家族に自分の気持ちを話すと、精神的な負担が軽減されます。話すことに抵抗がある場合は、まずは日記に書き出すことから始めてみましょう。日記をつけることで、自分の感情パターンを客観的に観察できます。 オンラインや対面の患者会など、同じ疾患を持つ人々とのつながりも心の支えになります。共感を得られる環境では、より自然に感情を表現できるようになるでしょう。自分の体験を共有すると、ほかの人の役に立つといった充実感も得られます。 専門家に頼る 自己免疫疾患と性格特性の両方に向き合うには、専門家のサポートが大切です。 定期的に主治医と相談し、症状の変化や治療の効果について率直に話し合いましょう。必要に応じて、栄養士や理学療法士、作業療法士など、多職種の専門家からのアドバイスを受けると、より包括的な健康管理が可能になります。 心身の健康は密接に関連しているため、心理面のケアが身体症状の改善にもつながることがあります。専門家に助けを求めることは、弱さではありません。自分一人で抱え込まず、利用できるサポートを最大限に活用するのは、病気との長い付き合いにおいて重要です。 なお、当院「リペアセルクリニック」では免疫細胞療法を行っております。主にがん予防に関する内容ではございますが、免疫力に不安を感じている方は、ぜひ下記ページもご覧ください。 自己免疫疾患と性格を正しく理解して前向きに善処しよう 自己免疫疾患の発症には、遺伝的要因や環境因子など複合的な要素が関わっており、性格は直接的な原因ではありません。完璧主義や頑張りすぎる傾向、感情を溜め込みやすいといった性格特性は、ストレス反応を通じて免疫系に影響を与える可能性はありますが、それだけで疾患が引き起こされるわけではないことを理解しましょう。 自分を責めるのではなく、自分の体と心に向き合うことが必要です。 頑張りすぎない 小さな休息をとる 気持ちを言葉にする 専門家に頼る このようなセルフケアの実践が大切です。自己免疫疾患といった現実を受け入れながらも、性格特性と上手に付き合うことで、ストレスを軽減し、心身のバランスを整えられます。 病気があっても自分らしく生きるための知恵と工夫を積み重ね、周囲のサポートも活用しながら、前向きな姿勢で日々を過ごしていきましょう。
2025.04.26 -
- 内科疾患、その他
- 内科疾患
自己免疫疾患と診断されると、「寿命に影響があるのでは」と不安を感じる方も多いでしょう。実際、病気によっては健康に影響を及ぼすものもありますが、適切な治療と生活習慣の工夫で、十分に健康的な人生を送れます。 なかには、臓器や神経に障害を与える疾患もありますが、近年は医療の進歩により、多くの人が病気と上手に付き合いながら生活できるようになってきています。 本記事では、自己免疫疾患と寿命の関係をはじめ、病名ごとのリスクや注意点、健康寿命を延ばすためのポイントをわかりやすく解説します。不安を解消し、前向きに過ごすためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。 【病名別】自己免疫疾患の平均寿命 自己免疫疾患は、免疫が自分の体を攻撃してしまう病気の総称です。症状や進行度は病気によって異なり、予後(寿命の目安)もさまざまです。 以下に、主な病名ごとの特徴と平均寿命の目安をまとめました。あくまで目安であり、実際は個人差が大きいことを理解しておきましょう。 病名 主な症状 寿命の目安(参考) 関節リウマチ 関節の腫れ・痛み・こわばり 平均寿命が10年縮む(文献1) 全身性エリテマトーデス(SLE) 発熱・倦怠感・皮膚や腎臓の障害 5年生存率は95%以上(文献2) 橋本病(慢性甲状腺炎) 疲労感・むくみ・寒がり 適切な治療を受ければ寿命への影響はほとんどない 1型糖尿病 高血糖・多尿・体重減少 女性の場合は7.9年、男性の場合は8.3年程度寿命が短くなる(文献3) 多発性硬化症(MS) 手足のしびれ・視力低下・歩行困難 無治療の場合、寿命は10年減少する(文献4) クローン病 腹痛・下痢・体重減少 診断後10年の累積生存率は96.9%と生命予後は良好(文献5) シェーグレン症候群 目や口の乾き・関節痛 寿命への影響はほとんどない 強皮症(全身性硬化症) 皮膚の硬化・内臓障害 「びまん皮膚硬化型全身性強皮症」では発症5~6年以内に皮膚硬化の進行及び内臓病変が出現することが多い(文献6) 治療の進歩により、かつては寿命を大きく左右するとされていた疾患も、今ではコントロール可能な慢性疾患として向き合えるようになっています。早期発見と定期的な通院、そして生活習慣の見直しが、より長く元気に過ごすポイントです。不安な症状がある場合は、早めに専門医に相談しましょう。 自己免疫疾患と寿命の関係 自己免疫疾患は、免疫が自分の体の組織や臓器を攻撃してしまう病気です。発症する部位や重症度には幅があり、寿命への影響も病気ごとに異なります。全身性エリテマトーデス(SLE)や強皮症、多発性硬化症(MS)などは、内臓や神経を攻撃するため、重症化すると生命にかかわるリスクが高まります。 治療が困難なケースでは、腎不全・間質性肺炎・肺高血圧症・心筋炎などの合併症を引き起こすことがあり、これが寿命を縮める要因です。全身性エリテマトーデス(SLE)では腎臓障害の進行や、強皮症では肺の機能低下で呼吸不全に至る可能性もあります。 一方で、橋本病(慢性甲状腺炎)やシェーグレン症候群などは、適切な治療を行えば寿命にほとんど影響を与えないとされています。重要なのは、早期発見と正しい治療、そして定期的な検査による合併症の予防です。自己免疫疾患と上手に付き合うことで、健康寿命を延ばせます。 寿命と関係性のある自己免疫疾患と合併症リスク 自己免疫疾患は種類によって寿命への影響が異なります。とくに内臓や血管、神経系に障害を及ぼす疾患では、合併症の発症が命に関わるケースも多いです。 ここでは、自己免疫疾患が引き起こす代表的な合併症について解説し、健康寿命を延ばすために知っておきたいリスクと対策を紹介します。 心血管疾患との関連 自己免疫疾患では、慢性的な炎症が血管の内側(血管内皮)を傷つけ、動脈硬化を進行させると考えられています。さらに、治療に使われるステロイド薬や免疫抑制剤は、副作用として高血圧や脂質異常を引き起こすことがあり、心血管系への負担が大きいです。 とくに全身性エリテマトーデス(SLE)や関節リウマチの患者では、心筋梗塞や脳梗塞といった血管に関するリスクが高いといった研究報告もあります。動脈硬化が早期から進行する可能性があるため、予防的な対策が欠かせません。リスクを抑えるには、定期的な血液検査や血圧・コレステロール値の管理が重要です。 禁煙・減塩・野菜中心の食事・適度な運動といった生活習慣の改善も効果的です。必要に応じて内科や循環器科と連携し、自分に合った管理方法の継続が、心臓や血管を守るポイントとなります。 感染症リスクとの向き合い方 自己免疫疾患の治療では、過剰に働く免疫を抑えるために、ステロイドや免疫抑制剤が用いられることが一般的です。しかし、副作用として本来体を守るべき免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなるといったリスクが伴います。 軽い風邪でも重症化しやすく、肺炎や帯状疱疹、インフルエンザ、新型コロナウイルスなどにも注意が必要です。感染後の回復が遅れやすい傾向もあり、体力や免疫の回復に時間がかかることがあります。 感染症を防ぐには、ワクチンの活用が有効です。インフルエンザや肺炎球菌のワクチンは、主治医と相談して積極的に接種しましょう。 日常生活では以下の項目に注意してください。 手洗い・うがい マスクの着用 人混みを避ける 十分な睡眠 栄養を摂取する など 感染症の重症化を防ぐには、わずかな体調の変化にも早く気づき、早期に受診することが重要です。 がん発症リスク 自己免疫疾患では、体内の慢性的な炎症が長期間続くため、細胞の異常増殖が起こりやすくなり、がんのリスクが高まるとされています。関節リウマチやシェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)などの患者では、悪性リンパ腫の発症率が一般の人に比べて高いといったデータがあります。 治療に使われる免疫抑制剤は、長期使用によりがんの発症リスクを高める可能性があると指摘されているのです。こうした背景から、自己免疫疾患を持つ人は、がん検診を定期的に受けることが非常に重要です。 乳がんや大腸がん、子宮頸がんなど、年齢や性別に応じた検診を受け、早期発見・早期治療を心がけましょう。日々の生活では、バランスの取れた食事、禁煙、十分な睡眠、ストレス管理など、日々の生活習慣を整えると、がん予防にもつながります。医師と連携しながら、長期的な健康を守る意識を持ちましょう。 自己免疫疾患における健康寿命を延ばす方法 自己免疫疾患と長く付き合っていくためには、病気とうまく共存する工夫が欠かせません。適切な治療の継続と生活習慣や心のケアを意識すれば、病気の進行を抑えて健康寿命を延ばせる可能性があります。 ここでは、自己免疫疾患における健康寿命を延ばすためにできる、3つの具体的な方法をご紹介します。 適切な医療管理 自己免疫疾患は慢性的に経過する病気であり、病状の変化に応じた医療管理が不可欠です。まず大切なのは、定期的に医療機関を受診し、血液検査や画像診断などで病気の進行や合併症の有無を確認することです。これにより、悪化の兆候を早期に察知し、迅速な対応が可能になります。 また、処方されている薬も時間とともに見直しが必要です。体調や生活状況の変化に応じて、薬の種類や用量を調整したり、新しい治療法を取り入れたりすると、副作用を抑えながら効果的なコントロールが期待できます。 自己判断で薬の中断は危険なので、疑問や不安があれば主治医に相談しましょう。患者自身も病気の知識を深め、医療チームと協力して治療を続けていく姿勢が、健康寿命を延ばす大きな鍵となります。 生活習慣の見直し 自己免疫疾患の進行を抑え、心身の状態を良好に保つには、日々の生活習慣が大きく影響します。とくに栄養バランスのとれた食事は、体の炎症を抑える助けとなります。加工食品や糖分、脂質を控えめにし、野菜や魚、発酵食品などを積極的に取り入れましょう。 無理のない範囲での運動もおすすめです。軽いストレッチやウォーキングは、血流を促し、筋力や免疫力の維持にもつながります。運動の習慣は気分の安定にも役立ちます。 また、禁煙や節酒、十分な睡眠の確保も忘れてはいけません。タバコは血管や免疫系に悪影響を与えるため、とくに避けるべきです。生活を見直し、体に負担の少ない環境を整えると、より安定した日常が送れます。 メンタルケアの重要性 自己免疫疾患は長期にわたって治療が必要になるため、気持ちが落ち込んだり不安を感じたりする場合が少なくありません。 「いつまでこの治療が続くのか」「症状が悪化したらどうしよう」などの悩みが、ストレスとなって体調にも影響を与えることがあります。 心の負担を軽減するには、まず誰かに話すことが大切です。家族や友人に気持ちを共有するだけでも、安心感につながることがあります。必要に応じて心理カウンセリングを受けるのも有効です。 最近では、同じ病気を持つ人同士が交流できるサポートグループやオンラインコミュニティも増えています。自分だけじゃないと感じられる場所があることは、精神的な支えになります。 心と体は密接に関係しているため、心のケアも治療の一環と考え、自分を大切にする時間を持ちましょう。 自己免疫疾患は恐れすぎず健康寿命の最大化を図ろう 自己免疫疾患は、完治が難しい場合もありますが、正しく向き合えば長く元気に暮らせる病気です。大切なのは「病気と共に生きる」といった姿勢を、前向きに持つことです。恐れすぎて閉じこもるのではなく、自分にできるケアや対策を日々積み重ねて、生活の質を高く保ちましょう。 症状をコントロールしながら、心身ともに安定した生活を送ることは、決して夢ではありません。自己免疫疾患と上手に付き合いながら、自分らしい人生を歩み、ぜひ健康寿命の最大化を目指してください。焦らず、自分のペースで続けることが大切です。 参考文献 文献1 宗像靖彦クリニック「リウマチについて」宗像靖彦クリニックホームぺージ https://munakata-cl.jp/content/riumachi/(最終アクセス:2025年4月15日) 文献2 難病情報センター「全身性エリテマトーデス(SLE)(指定難病49)」難病情報センターホームページ、2024年4月1日 https://www.nanbyou.or.jp/entry/215(最終アクセス:2025年4月15日) 文献3 おかもと内科・糖尿病クリニック「1型糖尿病」おかもと内科・糖尿病クリニックホームページ https://www.okamoto-diabetes-cl.com/diabetes-types1/(最終アクセス:2025年4月15日) 文献4 地方独立行政法人 東京都立病院機構 がん・感染症センター 都立駒込病院「多発性硬化症(Multiple Sclerosis, MS)とは」がん・感染症センター 都立駒込病院ホームページ https://www.tmhp.jp/komagome/outpatient/special/PML_MS_NMOcenter/tahatsusei_kokasho.html(最終アクセス:2025年4月15日) 文献5 難病情報センター「クローン病(指定難病96)」難病情報センターホームページ、2024年4月1日 https://www.nanbyou.or.jp/entry/219(最終アクセス:2025年4月15日) 文献6 難病情報センター「全身性強皮症(指定難病51)」難病情報センターホームページ、2024年4月1日 https://www.nanbyou.or.jp/entry/4027(最終アクセス:2025年4月15日)
2025.04.26 -
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自己免疫疾患は、原因がはっきりとわかっていないことも多く、完治が難しいといわれています。しかし、実際には適切な治療と生活習慣の見直しによって、症状が大幅に改善し、日常生活にほとんど支障がない状態を目指すことが可能です。 本記事では、「自己免疫疾患は治ったと言えるのか?」といった疑問に対し、医学的な視点からわかりやすく解説。前向きに症状と向き合うための具体的なポイントも紹介します。 自己免疫疾患とは 自己免疫疾患とは、本来外敵から体を守るはずの免疫システムが誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまう病気です。 この誤った免疫反応によって、体内で炎症が起こり、さまざまな症状や臓器障害を引き起こします。多くの場合、完全な治癒は難しく、長期的な管理が必要です。 ここからは、自己免疫疾患の基本的な仕組みや特徴を説明します。 自己免疫疾患の基本的な仕組み 自己免疫疾患は、免疫システムが正常な自己の細胞や組織を異物と誤認識し攻撃する疾患です。通常、免疫系は「自己」と「非自己」を区別して、ウイルスや細菌などの異物だけを排除します。 しかし、この識別機能に障害が生じると、自分の組織に対して免疫反応が起こります。自己免疫疾患は、全身に炎症が広がる「全身性自己免疫疾患」と、特定の臓器を攻撃する「臓器特異的自己免疫疾患」に分類されます。 たとえば、関節リウマチやSLEは「全身性自己免疫疾患」、1型糖尿病や橋本病は「臓器特異的自己免疫疾患」です。 自己免疫疾患の特徴 自己免疫疾患の大きな特徴は、慢性的な炎症や組織の破壊が長期にわたって進行する状態です。多くの場合、症状は寛解と再燃を繰り返し、徐々に悪化します。 自己免疫疾患の原因は複雑で、遺伝的要因、環境要因(感染、ストレス、紫外線暴露など)、自己抗原に対して免疫反応を示すなど複雑です。女性に多く発症する傾向があり、ホルモンの影響も示されています。診断は難しく、複数の検査や専門医の診察が必要です。 自己免疫疾患の完治が難しい理由 自己免疫疾患は一度発症すると、現在の医学では完全な治癒が難しい病気です。多くの場合、薬物療法などで症状をコントロールしながら共存していくことが治療の中心となります。病気と上手に付き合いながら、生活の質を維持していきましょう。 原因が完全には解明されていないため 自己免疫疾患の完治が難しい最大の理由は、その発症メカニズムや病態が複雑で、原因が完全には解明されていないことにあります。免疫システムのどの部分がどのように破綻し、なぜ自己を攻撃するようになるのかについては、多くの研究が進められているものの、まだ解明されていない点が多いです。 遺伝因子と環境因子の複雑な相互作用、個人差の大きさなども、治療法の開発を困難にしています。現在の治療は原因を取り除くのではなく、症状の緩和に主眼が置かれています。 自己免疫反応を完全に止めることが難しい 自己免疫疾患の治療では、異常な免疫反応の抑制が中心となりますが、自己免疫反応だけを選択的に抑える方法は限られています。現在の免疫抑制療法は、ステロイドや免疫抑制剤などを用いて免疫機能全体を抑制するため、症状の改善とともに、感染症へのリスク増加などの副作用も伴います。 特定の自己抗原に対する免疫反応のみを抑制する治療法の開発は進んでいるものの、実用化には至っていないケースが多いです。さらに、一度発症した自己免疫記憶は長期間持続するため、治療を中断すると再発が多いといった課題もあります。 自己免疫疾患における「治った」とは 自己免疫疾患では「治った」といった表現が医療現場と患者の間で認識のずれを生むことがあります。 多くの自己免疫疾患では真の意味での完治は難しく、むしろ「コントロールされている状態」や「寛解」といった概念が重要になります。患者様が自分の状態を正しく理解することが、長期的な疾患管理には欠かせません。 「完治」と「寛解」の違い 自己免疫疾患において、「完治」と「寛解」は医学的に異なる概念です。 項目 完治 寛解 定義 治療を終了しても症状が再発せず、病気が完全に消失した状態 症状が一時的に消失または軽減しているが、治療継続や経過観察が必要な状態 治療 投薬や治療が不要 治療の継続が必要 状態 疾患前の健康状態に戻る 体内では免疫学的な異常が継続していることが多い リスク 再発のリスクが極めて低い 治療を中断すると再燃するリスクがある 多くの自己免疫疾患では、完全な「完治」よりも「寛解」を目指した治療が現実的なアプローチとなります。寛解状態に達すれば、症状がない、または最小限の状態で日常生活を送ることが可能です。 重要なのは、たとえ症状がなくなっても定期的な検査や治療を継続することで、再燃を防ぎ長期的な健康を維持することです。 医療機関で使われる「寛解」の基準 医療現場では、自己免疫疾患の寛解を評価するため、いくつかの客観的な基準が用いられています。 臨床的寛解は、痛みや腫れなどの自覚症状や血液検査での炎症マーカーが消失した状態を指し、関節リウマチではDAS28(疾患活動性スコア)などの指標で評価されます。構造的寛解は、X線やMRIなどの画像検査で関節破壊や臓器障害の進行が停止している状態です。機能的寛解は、患者の日常生活動作に支障がない状態で、HAQ(健康評価質問票)などで評価されます。 これらの寛解基準を満たし、治療目標として設定されるケースが増えています。 自己免疫疾患の寛解を目指すためにできること 自己免疫疾患と診断されても、適切な治療と生活管理によって症状をコントロールし、寛解状態を目指せます。医師との協力関係を築き、治療を継続しながら、日常生活での自己管理にも取り組めば、病気と上手に付き合っていけます。 医師の指導に基づく適切な治療 自己免疫疾患と診断された場合の医師の指導に基づく適切な治療として、以下の2点を解説していきます。 薬物療法 定期的な検査と経過観察 薬物療法 ステロイド薬は多くの自己免疫疾患で治療の中心となり、強力な抗炎症作用によって症状をコントロールするために使用されます。急性期には高用量で開始し、症状の改善に伴って徐々に減量していくのが一般的です。 必要に応じて免疫抑制薬(アザチオプリン、メトトレキサートなど)を併用し、病状に応じて複数の薬剤を組み合わせることもあります。近年では、より標的を絞った生物学的製剤も選択肢として増えています。 ステロイド薬の減量後も、再燃予防のために免疫抑制療法を継続するケースが多く見られます。長期使用による副作用(眼圧上昇や緑内障、骨粗鬆症など)を防ぐため、定期的な検査が必要です。 定期的な検査と経過観察 自己抗体検査や血液検査で炎症や疾患活動性をモニタリングし、病態の進行や治療効果の確認は寛解の維持に欠かせません。炎症マーカーや自己免疫関連検査の数値変化は、目に見える症状が現れる前に体内の病気を反映する場合があります。 病状が安定していても、再燃のリスクがあるため定期的なフォローアップが推奨されます。検査結果は時期や体調によって変動するため、一時的な変化に一喜一憂せず、時間の経過を追うのが重要です。発熱や倦怠感などの症状悪化時には迅速に医療機関を受診し、治療方針の見直しを行う必要があります。 生活習慣の見直し 自己免疫疾患の管理には、薬物療法だけでなく日常生活の改善も重要な役割を果たします。 食事・運動・ストレス管理の3つの視点から生活習慣を見直しましょう。 バランスの取れた食事 自己免疫疾患には抗炎症作用のある食品が効果的です。 積極的に摂取したいもの 高たんぱく、高繊維食 新鮮な野菜や果物 青魚(オメガ3脂肪酸が豊富) 発酵食品(腸内環境を整える) セレン、鉄、亜鉛、マグネシウムなどのミネラル これらの食品は免疫システムのバランスを整え、炎症を抑制する働きがあります。特に個人の体質や症状に合わせた食事選択が重要です。 控えめにしたいもの 加工食品 高脂肪食品 精製糖質 これらの食品は体内の炎症を悪化させる可能性があるため、可能な限り自然食品を中心とした食生活を心がけましょう。 適度な運動と休息 適切な運動は炎症を抑制し、気分向上にも効果があります。 おすすめの運動 軽いウォーキング ヨガ 水中運動など低強度の運動 休息のポイント 十分な睡眠を確保する 疲労感を感じたらすぐに休む 体調に合わせて運動の強度や時間を調整する 無理のない範囲で定期的に運動することで、血流が改善され、免疫系の正常化を促進します。一日15~30分から始めてみましょう。 ストレス管理 ストレスは自己免疫疾患の発症や悪化の重要な要因です。 効果的な方法 深呼吸、瞑想、マインドフルネス 趣味や創作活動 自然の中で過ごす時間 患者会への参加や同じ疾患を持つ人との交流 必要に応じてカウンセリングや心理療法 ストレス管理は薬物療法と同じくらい重要な治療の一環です。自分に合ったリラクゼーション方法を見つけ、日常生活に取り入れていきましょう。 自己免疫疾患と向き合うために大切な考え方 自己免疫疾患は長期にわたって付き合っていく必要のある病気です。寛解と再燃を繰り返すことも多く、時に心理的な負担も大きくなります。しかし、適切な治療と心構えによって、病気があっても充実した人生を送ることは十分に可能です。病気と上手に付き合うための考え方を身につけましょう。 正しい情報を取り入れ自分に合った治療を続ける 自己免疫疾患と向き合うためには、まず医療機関や専門医からの正確な情報を基に、自分の病状やライフスタイルに合った治療法を選択しましょう。インターネット上には多くの情報がありますが、科学的根拠のない治療法や民間療法に惑わされないよう注意が必要です。 処方された薬を自己判断で中止したり、用量を変更したりせず、医師の指示に従うのが寛解への近道となります。治療には薬物療法だけでなく、食事や運動、ストレス管理などの生活習慣の見直しも含まれます。自分の体調の変化を記録し、医師との診察時に共有するのも効果的です。 自分を責めない・周囲に頼る 自己免疫疾患は本人の意思や生活習慣だけが原因ではなく、遺伝的要因や環境要因が複雑に絡み合って発症します。病気による制限や不安から自分を責めるのではなく、「今できること」に焦点を当てる姿勢が大切です。完璧を求めず、調子の良い日も悪い日も自分の体を尊重する心構えを持ちましょう。 一人で抱え込まず、家族や友人、患者会など周囲のサポートを積極的に活用し、孤立を防ぐことも重要です。必要に応じて心理カウンセラーなどの専門家に相談も、心理的な負担軽減になるでしょう。病気があっても自分らしい生活を送るためには必要です。 自己免疫疾患は「寛解」を目指して前向きに治療しよう 完治が難しい自己免疫疾患では、症状をコントロールし安定した状態(寛解)を目指すことが現実的な治療目標となります。現代の医療では、早期発見と適切な治療により、多くの患者様が症状を抑えながら日常生活を送っています。 医療機関や専門医から正確な情報を得て、自分の病状やライフスタイルに合った治療法の選択が大切です。薬物療法を基本としながら、バランスの取れた食生活や適度な運動、十分な休息、ストレス管理などの生活習慣の改善も治療の助けとなります。 病気による制限や不安から自分を責めず、できることとできないことを見極める柔軟性を持ちましょう。家族や友人、患者会などのサポートを積極的に活用して孤立感を防ぎ、必要に応じて専門家の心理的サポートを受けることも有効です。自己免疫疾患があっても、工夫と周囲の理解があれば、充実した人生を送ることは十分に可能です。 なお、当院「リペアセルクリニック」では免疫細胞療法を提供しております。 主にがん予防に関する内容ではございますが、免疫力に関してお悩みを抱えている方は、以下のページもあわせてご覧ください。
2025.04.26 -
- 内科疾患、その他
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「自己免疫疾患っていう名前は聞いたことあるけど、どんな病気かはよく知らない」 そんな方も多いのではないでしょうか?気になって調べ始めた方も多いかもしれません。 自己免疫疾患は、体を守るはずの免疫が、間違えて自分を攻撃してしまう病気です。名前だけ聞くと怖いイメージを持つかもしれませんが、正しく理解すれば、過度に心配する必要はありません。 この記事では、自己免疫疾患の基本や、よくある症状、治療についてわかりやすく紹介していきます。 自己免疫疾患とは 自己免疫疾患とは、私たちの体を守るはずの免疫システムが誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまう病気です。通常は外敵から体を守る防御システムが、なんらかの理由で自分の体を敵と認識してしまい、慢性的な炎症や臓器障害を引き起こします。多くは完治が難しく、長期的な管理が必要となります。 免疫の基本的な役割 免疫とは、私たちの体に侵入したウイルスや細菌などの病原体を発見し、攻撃・排除するための防御システムです。白血球を中心とした免疫細胞が体内をパトロールし、異物を見つけると速やかに反応して体を守ります。 健康な免疫システムの最も重要な特徴は、「外敵」と「自己」を正確に区別できることです。免疫細胞は特殊なタンパク質を使って、体に入ってきた細菌やウイルスなどの異物を識別し、攻撃します。一方で、自分の体を構成する細胞や組織は「自己」として認識し、攻撃しないようプログラムされています。 この「自己」と「外敵」の区別が免疫システムの基本原理です。 自己免疫疾患の状態 自己免疫疾患では、本来味方であるはずの自分自身の組織や臓器を、免疫システムが「外敵」と間違えて攻撃してしまいます。これは、体を守るための軍隊が誤って自国の市民を攻撃しているような状態と言えるでしょう。 誤った攻撃は持続的に行われるため、攻撃の対象となる組織や臓器では慢性的な炎症が起こり、時間とともに機能障害が生じます。たとえば、膵臓のインスリン産生細胞が攻撃されれば1型糖尿病に、関節の滑膜が攻撃されれば関節リウマチになります。 自己免疫疾患の主な症状 自己免疫疾患の症状は非常に多様で、疾患の種類や進行度によって大きく異なります。共通する特徴として、慢性的な疲労感、原因不明の発熱、関節痛、皮膚の発疹などが見られます。症状が良くなったり悪化したりを繰り返す「寛解と再燃」のパターンを示すことも特徴的です。 症状が出る場所による違い 自己免疫疾患は攻撃される部位によって症状が大きく異なります。たとえば、関節リウマチでは免疫系が関節の滑膜を攻撃するため、関節の痛みや腫れ、朝のこわばりといった症状が特徴的です。全身性エリテマトーデス(SLE)では、皮膚や腎臓、心臓など複数の臓器が攻撃対象となり、蝶形紅斑と呼ばれる顔の発疹や腎機能障害などの症状が現れます。 消化器系が影響を受ける疾患としては、クローン病や潰瘍性大腸炎があり、腹痛や下痢、血便などの症状を引き起こします。甲状腺が攻撃されるバセドウ病では、動悸や発汗、体重減少などの甲状腺機能亢進の症状が現れるでしょう。 一つの自己免疫疾患であっても、複数の臓器や組織に影響を及ぼすことが少なくありません。たとえば、シェーグレン症候群では涙腺や唾液腺が攻撃され、ドライアイやドライマウスの症状が出現しますが、同時に関節や肺、腎臓にも影響が及ぶことがあります。 自己免疫疾患の代表的な種類 自己免疫疾患にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴的な症状を示します。下記の表では、代表的な自己免疫疾患とその主な症状をまとめました。 疾患名 主な症状 バセドウ病 甲状腺機能亢進による動悸、体重減少、発汗過多、手の震え、目の突出など 関節リウマチ 関節の痛み・腫れ・こわばり、とくに手指や手首の関節に多く見られる、疲労感 橋本甲状腺炎 甲状腺機能低下による倦怠感、寒がり、体重増加、むくみ、皮膚の乾燥、便秘など 1型糖尿病 口渇、多飲、多尿、体重減少、疲労感、血糖値の上昇 全身性エリテマトーデス(SLE) 蝶形紅斑(顔の発疹)、関節痛、光線過敏、腎障害、貧血、発熱、疲労感 血管炎 血管の炎症による発熱、疲労感、体重減少、発疹、臓器障害(腎臓、肺、神経など) アジソン病 副腎皮質ホルモン不足による倦怠感、筋力低下、低血圧、皮膚の色素沈着、吐き気など 多発性筋炎 近位筋(肩や腰の筋肉)の対称性の筋力低下、筋肉痛、嚥下障害、間質性肺疾患 シェーグレン症候群 目や口の乾燥(ドライアイ、ドライマウス)、関節痛、疲労感、発熱 進行性の全身性強皮症 皮膚の硬化・緊張、レイノー現象(指先の色調変化)、関節痛、消化器症状、肺線維症 糸球体腎炎 血尿、蛋白尿、浮腫、高血圧、腎機能低下 (文献1) 症状は疾患によって大きく異なりますが、多くの自己免疫疾患では疲労感や発熱などの全身症状も共通して見られます。複数の自己免疫疾患を同時に発症する場合もあります。 自己免疫疾患の多くは完全な治癒は難しいものの、早期発見と適切な治療によって症状をコントロールし、生活の質を維持できます。 自己免疫疾患の原因 自己免疫疾患の正確な発症メカニズムは、現在も研究が進められています。単一の原因ではなく、遺伝的要因と環境要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。特徴的なのは、多くの自己免疫疾患で明らかな性差が見られることです。 遺伝的要因 自己免疫疾患には、家族内での発症傾向が認められるケースが多く、遺伝的な要素が重要な役割を果たしていると示唆されています。 とくに注目されているのが、HLA(ヒト白血球抗原)と呼ばれる遺伝子群です。これらの遺伝子は免疫システムの制御に関わっており、特定のHLA型を持つことで、特定の自己免疫疾患のリスクが高まることがわかっています。たとえば、HLA-DR4は関節リウマチと関連があるとされています。 しかし、遺伝的素因があるだけでは通常発症しません。同じ遺伝子を持つ一卵性双生児でも、両方が必ず発症するわけではないことから、遺伝子と環境要因の相互作用が重要と考えられています。 環境要因 環境要因は自己免疫疾患の引き金として働くことがあります。とくにウイルス感染は注目されている要因の一つです。たとえば、EBウイルス(エプスタイン・バーウイルス)は多発性硬化症や全身性エリテマトーデス(SLE)の発症リスクと関連があるとされています。 喫煙も重要な環境要因です。とくに関節リウマチでは、喫煙者は非喫煙者に比べて発症リスクが高くなります。また、全身性エリテマトーデス(SLE)では紫外線曝露が症状の悪化を引き起こすことが知られています。 強いストレスや過労も免疫系のバランスを乱す要因です。ストレスによるホルモンバランスの変化が免疫系に影響を与え、自己免疫疾患の発症や悪化につながる可能性が示唆されています。食生活や腸内細菌叢の変化も、近年研究が進んでいる分野です。 性差 自己免疫疾患の大きな特徴の一つに、女性の発症率が男性より高いことがあげられます。たとえば、アメリカでは、全身性エリテマトーデス(SLE)やシェーグレン症候群、関節リウマチなどでは、患者の80%が女性と報告されています。(文献2) この性差の主な原因は、女性ホルモン、とくにエストロゲンの影響と考えられています。エストロゲンには免疫系を活性化する作用があり、自己免疫反応を促進する可能性があるためです。 妊娠中や授乳期、更年期などホルモンバランスが大きく変化する時期に、自己免疫疾患の症状が変動する場合も多いです。関節リウマチは妊娠中に症状が改善し、出産後に悪化する症例がありますが、これはエストロゲンレベルの変動と関連していると考えられています。 自己免疫疾患の診断方法 自己免疫疾患の診断には複合的なアプローチが必要です。まず医師は詳細な問診をして、症状の経過や家族歴、生活習慣などを確認します。続いて身体診察で関節の腫れや皮膚の変化、内臓の異常などを評価します。 血液検査は、赤血球沈降速度(赤沈)や血算などです。必要に応じてX線検査、CT、MRI、超音波などの画像検査もして、関節や内臓の状態を詳しく観察します。場合によっては、生検(組織の一部を採取して顕微鏡で調べること)も診断には必要です。 自己免疫疾患の診断は単一の検査結果だけで確定できることは少なく、各種検査結果と臨床症状を総合的に判断します。 自己免疫疾患の治療方法 自己免疫疾患の治療では、免疫システムの過剰な反応を抑え、炎症を軽減させることが主な目標です。これにより症状をコントロールし、長期的な臓器障害を防ぎます。 治療薬としては、炎症を抑えるステロイド剤、免疫反応を抑制する免疫抑制剤などが用いられます。 治療は個々の患者の症状や重症度、年齢、合併症などを考慮して個別に計画されます。早期発見・早期治療が予後を大きく改善するため、症状に気づいたら早めの専門医への受診が重要です。定期的な通院と治療の継続が長期的なQOL(生活の質)の維持につながります。 自己免疫疾患における日常生活で気をつけたいポイント 感染症予防 ストレス管理 生活習慣の維持 自己免疫疾患と共に生きていく上で、日常生活での自己管理が重要です。多くの治療薬は免疫力を抑制するため、感染症にかかりやすくなります。手洗いやマスク着用などの基本的な感染予防策を心がけ、周囲に感染症の人がいる場合は接触を避けることも大切です。 ストレスは多くの自己免疫疾患の症状を悪化させる要因となるため、効果的なストレス管理法を見つけることが重要です。瞑想やヨガ、趣味に取り組むなど、自分に合ったリラックス法を取り入れましょう。 規則正しい生活習慣の維持も大切です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は免疫の働きをサポートします。とくに疲労は症状悪化の引き金になることが多いため、無理をせず、必要に応じて休息を取りましょう。 自分の体調の変化に敏感になり、悪化のサインの早期発見も重要です。症状の日記をつけると、医師とのコミュニケーションに役立てられます。 自己免疫疾患を正しく理解し悩んだら早めの相談を 自己免疫疾患は、体の免疫システムが自分自身の組織を攻撃してしまう慢性疾患です。完全な治癒は難しいものの、医学の進歩により、多くの患者さんが症状をコントロールしながら充実した生活を送れるようになっています。 自己免疫疾患の多くは早期発見・早期治療が非常に重要です。関節の痛みや腫れ、原因不明の疲労感、皮膚の変化など、気になる症状が続く場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。家族に自己免疫疾患の方がいる場合は、より注意が必要です。 インターネット上にはさまざまな情報が溢れていますが、自己判断で治療を中断したり、科学的根拠のない民間療法に頼ることは危険です。不安や疑問があれば、必ず担当医に相談しましょう。 患者会や支援グループなどのコミュニティも、情報共有や精神的なサポートを得る貴重な場です。同じ悩みを持つ人々との交流は、病気と向き合う勇気や知恵を与えてくれます。 自己免疫疾患と診断されても、適切な治療と自己管理によって、多くの方が充実した人生を送っています。正しい知識を持ち医療者と協力しながら、自分らしい生活を築いていきましょう。 参考文献 文献1 MSDマニュアル家庭版「自己免疫疾患」MSDマニュアル、2022年 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/15-%E5%85%8D%E7%96%AB%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E5%8F%8D%E5%BF%9C%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E9%81%8E%E6%95%8F%E6%80%A7%E7%96%BE%E6%82%A3/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E5%85%8D%E7%96%AB%E7%96%BE%E6%82%A3(最終アクセス:2025年4月13日) 文献2 早川純子ほか「性差医学からみた自己免疫疾患」『日大医誌』72(3).pp150-153、2013年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/numa/72/3/72_150/_pdf/-char/ja(最終アクセス:2025年4月13日)
2025.04.26