頚椎・腰椎ヘルニア・脊柱管狭窄症の症状を改善する最新の治療技術
頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、または頚椎症性脊髄症の症状で苦しまれているなら、ぜひ読み進めてください。再生医療(幹細胞治療)という最新の治療技術でそのお悩みを解決できるかもしれません。
当院では右記下記の症状に対し、再生医療という最新のアプローチを提供することができます。
当院独自の
治療法
これらの症状で
お悩みでしょうか?
頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、または頚椎症性脊髄症の症状で苦しまれているなら、ぜひ読み進めてください。再生医療(幹細胞治療)という最新の治療技術でそのお悩みを解決できるかもしれません。
当院では右記下記の症状に対し、再生医療という最新のアプローチを提供することができます。
まずそれぞれの病態について
ご説明いたします。
椎間板は、水分をたくさん含んだゼリー状の髄核(ずいかく)と、それを取り囲む線維輪(せんいりん)と呼ばれる軟骨組織の二重構造になっており、内部にある髄核が線維輪を突き破ることを、ヘルニアと言います。
背骨は、骨と骨の間にある「椎間板」というクッションによって、しなやかに動き、体重を支えています。しかし、加齢や重い荷物を持つなどによって、椎間板が変形し、飛び出すことがあります。これが椎間板ヘルニアです。
このヘルニアが頚椎に出たものを頸椎椎間板ヘルニア、腰椎に出たものを腰椎椎間板ヘルニアと呼びます。これにより手足の痺れや運動障害、筋力の低下などがみられます。
内部にある髄核が飛び出たものを、ヘルニアと言います。
脊椎には脊柱管というトンネルがありその中には脊髄神経が通っています。
そして脊髄神経の背中側には黄色靱帯があります。中高年に多い脊柱管狭窄症とは、ヘルニアの突出や黄色靱帯の肥厚、椎体そのものの変形によってトンネルの通り道が細くなり脊柱管内が狭くなっている状態を言います。
これにより手足の痺れや運動障害、間欠性跛行(歩くとお尻や足が痺れ、休むと楽になる)などの症状がみられます。
椎間板からのヘルニアの突出や黄色靱帯の肥厚、椎体そのものの変形によって頚椎の後ろにある脊髄が圧迫されて手の痺れや痛み、筋力低下、歩いていてよくつまずくといった歩行障害などの症状がみられます。
頚椎椎間板ヘルニア・腰椎椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・頚椎症性脊髄症などの手術には、神経を扱うという性質上どうしても後遺症というリスクが生じます。手術をしても痺れや痛みが残ったり、筋力回復が見込めないこともあります。それどころか、もともとなかった症状が術後に現れたりすることもあります。
「再生医療」をご存知ですか?
手術をした後に
このような
悩みはありませんか?
せっかく手術をしたのに、再び痺れや痛み、筋力の低下などの症状が出てきた。または、手術をしたけど術前よりもさらに症状が悪化したり、術前には無かった症状が出てきた。
手術をしたけど頻尿や便秘などの膀胱直腸障害が治らない。または、術前になかった膀胱直腸障害の症状が出てきた。
手術では神経の圧迫はしっかり取り除かれているが、思うように症状が取れなかったり、逆に症状が強くなってしまうことや、術前にはなかった症状が出てくるという事はある一定の割合で起こります。
これは神経という性質上、一定期間圧迫されるとその原因となる圧迫を取り除いたとしても、神経の損傷が回復しなかったり、その後徐々に神経の障害が悪化したりすることがあります。
圧迫される時間が長ければ長いほどその兆候は強くなる傾向にあります。
当院に来られる患者様の話をお聞きすると、執刀医の先生には「無事に手術は成功したのでこれ以上の治療方法はない」「神経の手術だからどうしても後遺症が残るのは仕方がない」と言われ、ほかの治療法がなく日々痺れや痛みを我慢していたり、また筋力低下により日常生活に支障が出ているという方がほとんどです。
最近では色々なしびれ止めや痛み止めの内服が開発されていますが、それでも全く症状が軽快しないということもよくあります。
当院では、仕方がないと言われた後遺症の改善に再生医療で取り組んでいます!手術後の後遺症は保険診療での限界であり、これ以上どうしようもないとされた場合の新たな選択肢としてご提案できるものです。
再生医療なら、後遺症を改善できる
新たな可能性があるんだね!
「再生医療」をご存知ですか?
ポイントは脊髄腔内にダイレクト!!
幹細胞は脊髄腔内に直接投与すると
神経の再生や修復の効果が高くなるよ。
点滴だと脊髄の悪い場所へ届く
までに数が減ってしまうんだ。
脊髄損傷の再生医療は点滴で幹細胞を投与し、血液循環を経て脊髄に到達させる方法が一般的です。ただしこの方法では、血管内に注入された幹細胞が全身に分散するため、損傷した脊髄に届く際には幹細胞の数量が制限される傾向にあります。
当院では、国内でほとんど届出されていない、脊髄の損傷した神経部位へ直接幹細胞を投与する新しい治療法を提供しています。この治療法は、脊髄の損傷部位に幹細胞を直接投与し、全身に効果がある点滴投与よりも脊髄付近の神経修復や再生が期待されます。
治療も簡単な注射で数分だけの処置となり、それほど痛みも伴いません。また、幹細胞の点滴と併用することでさらなる効果が期待できます。
一般的に脊髄神経に対する再生医療と言えば、点滴にて血管内(静脈)に投与する方法しかありませんでした。
この従来の方法では、脊髄内へ多くの幹細胞を届けることができないのです。『脊髄腔内ダイレクト注射療法』では数多くの幹細胞で直接傷ついた神経を再生することができます。
その結果、従来の点滴とは比較にならないほど高い効果が期待できます。
もちろん、点滴での幹細胞治療にも利点はあります。『脊髄腔内ダイレクト注射療法』では届かない神経の修復は可能となります。
しかし、ヘルニアや脊柱管狭窄症での神経の損傷部のほとんどは脊髄内となるため、脊髄内に直接幹細胞を投与するという意義はとても大きいのです。
当院は、国内ではほとんど行われていない『脊髄内への幹細胞の投与』の治療を厚生労働省に届出し、受理されました。
では、実際の症例を
見ていきましょう。
このように、従来の治療ではどうしようもできなかったことが、再生医療によって症状の改善が認められました。もちろん個人差はありますが、驚くほどの効果が出ることも多々あり、治療している私自身も驚くことがよくあります。あきらめていたことができるようにと、一筋の希望の架け橋として最先端の再生医療を今後も提供できれば幸いです。
「再生医療」をご存知ですか?
当院の特徴①
冷凍せずに投与に合わせてその都度培養するので、幹細胞の高い生存率を誇ります。
投与に合わせて「その都度」培養するのは、実は手間がかかるんだ。でも投与時の生存率が高まるから当院ではこの方法を採用しているんだ!
培養したての細胞は、フレッシュで生き生きしているね!生存率も生着率も高い細胞が毎回投与できるのは、当院独自なんだね。
冷凍保存の期間が長くなると、だんだん細胞が死んでいき、生き残った細胞も質が低下していくんだ。
食品も冷凍すると味や品質が低下するよね!
料理も細胞も「その都度」作った“できたて”を使うのが一番だね!
その通り!当院独自の「その都度」培養と一般的な「作り置き」培養では、全くクオリティが違うことになるね。
さらに一般的に細胞加工室で作り置きされた冷凍保存の細胞は、他の医療機関に運ぶ際にも冷凍保存されたまま輸送されます。
運ばれた細胞は医療機関で解凍されますが、解凍の時にも多くの細胞が死滅し弱くなります。
当院の特徴②
当院では、ご自身の血液で培養するため、不純物や化学薬品などを含まず高い安全性と生存率が実現しています。施設によっては、牛の血液や無血清培地という人工の血液を使用して培養するところもあります。
一般的に、研究用の培養を行う際には牛の血液や無血清培地が使われておりますが、実際に人体へ投与する臨床の場合には、やはりアレルギーや狂牛病等の懸念もあります。
また、自身の血液を使用して幹細胞を培養するには高い培養技術を必要としますが、自身の血液で培養された幹細胞は強い生命力を持ち、損傷した部位をしっかりと修復し高い再生力の期待できる治療を可能としてくれます。
自身の血液を使って培養することはとても難しいんだけど、その方が生き生きした細胞が育つんだよ。
やっぱり自身の細胞と血液を使う方が
相性がいいんだね。
当院の特徴③
当院では、長年研究を重ねて開発された独自の分離シートを使用することで、強い生命力を持った幹細胞を培養することが可能となりました。
ほとんどの医療機関では、従来の脂肪分解酵素を使用した培養方法が主流で、これだと細胞が弱くなり生存率は低くなってしまいます。
再生医療といっても、幹細胞の培養の方法
はクリニックによって全然違うんだよ。
同じ食材を使っても、調理人やレシピによって
全く違う味の料理ができるのと同じだね。
独自開発の「分離シート」を使うことで強い生命力を持った幹細胞の培養ができるんだ。
高い技術力を必要とする「分離シート」での
細胞培養は、国内ではほとんど行われていな
いんだね。
当院の細胞加工室では日々、幹細胞の培養方法を
研究していて、さらなる生命力の強い
幹細胞の培養を目指しているんだ!
当院の特徴④
再生医療を知る上で幹細胞の生存率と活動率の理解がとても重要になります。一口に幹細胞の再生医療といっても、医療機関によって細胞の培養の仕方がバラバラで一律ではありません。ということは、幹細胞がどれだけ生き生きしていて効果があるのかということも医療機関によってバラバラということになります。
つまり、医療機関によって幹細胞の生存率と活動率が異なり、生存率と活動率が低くなれば、思うような効果が見込めないということになります。
では生存率と活動率について説明します。生存率とは培養された幹細胞のうち生きている割合をいいます。
活動率とは生きている幹細胞がどれだけ元気であるかの割合をいいます。
いくら生存率が高くても、生きている細胞が元気がなくて弱ければ、幹細胞の効果を十分に発揮することができません。つまり、生存率が高くても活動率の低くなった弱い細胞が多いと、せっかくの幹細胞治療も効果が薄れて幹細胞の定着率も低くなり、治療成績も悪くなってしまいます。
当院の特徴⑤
下腹部周辺を1センチほど切開し、脂肪(米粒2~3粒程度)を採取。採取した脂肪細胞から幹細胞を抽出・培養し、1000万個~1億個に増やしてから体内に投与します。(点滴投与、関節内注射、脊髄腔内注射で投与する細胞の数は変わります)
培養して幹細胞を増やすため、採取する細胞が少なくて済む上、傷も小さく、痛みもほとんどないため、身体への負担は少なくてすみます。
当院の特徴⑥
冷凍せずに投与に合わせてその都度培養するので、幹細胞の高い生存率を誇ります。
1千万個と比べると、
1億個の幹細胞を投与した方が
軟骨がたくさん出来ているんだよ!
投与する幹細胞の数は多いほど
治療成績がいい
写真を見ると、投与した幹細胞が多い方が
軟骨が沢山再生されているのがハッキリわかるね!
関節の中に投与する幹細胞の数は1千万個程度というのが一般的なんだ。でも、当院では患者の症状に応じて、冷凍保存をしていないフレッシュな幹細胞を1億個以上投与できるんだよ。
投与する幹細胞の数が多いほど治療成績が良いというのは、海外の臨床データでも実証されているんだ。
さらに…!
厳格な管理のもと培養された幹細胞が、
実際どうなのかを第三者の目でしっかり
品質の評価がされているんだ!
ダイヤモンドの指輪が本物なのか、またどの程度の品質なのかを証明する鑑定書みたいだね。
当クリニックでは、以下の手順で幹細胞治療を実施しています。
01
医師が患者様の状態を詳しく調査し、幹細胞治療が適しているかを確認します。確認後、具体的な治療プロセスと内容を説明し、同意が得られた場合、採血を行い感染症等の有無を検査します。その後、同意書をご提出いただき、治療を開始します。
02
患者様に下腹部に局所麻酔を行い、米粒3粒程度の脂肪組織を採取いたします。
03
当院は厚生労働省届出済の細胞培養センターです。採取した脂肪組織を治療に必要な細胞加工物に専門的に加工します。
04
・静脈点滴投与(約80分)
・局所投与(約5分~)
「再生医療」をご存知ですか?
頚椎は7つの骨で構成されており、第1頚椎(環椎)・第2頚椎(軸椎)・第7頚椎(隆椎)は特殊な形をしています。第3~6頚椎はぼ同様の形態をしています。
環椎と軸椎は構造上、他の頚椎とは大きく異なります。環軸椎は複雑な関節構造をしており、頚椎の屈曲や回旋運動に重要な働きをしています。環椎後頭関節で25度の屈曲伸展可動域と環軸関節で左右80度の回旋可動域を保有します。また各椎骨の間には、椎間板と呼ばれる衝撃を和らげるクッションがあり、それぞれの椎間と連結をしています。
背骨の中にある脊柱管には脳(中枢)からの命令を四肢末端へと情報を伝える運動神経と、身体各所の知覚情報(熱い・痛いなど)を脳に伝える知覚神経があり、これらを総じて脊髄神経と呼ばれています。そしてこの脊髄神経から枝分かれした神経の根本を神経根といいます。
従来、椎間板は弾力性を保持していますが、組織が破綻することで椎間板の中に収まっている髄核が押し出され、脊髄神経や神経根を圧迫することがあり、この状態を「ヘルニア」と呼びます。頚椎(頚髄神経)でこのヘルニアが起こると、頚椎椎間板ヘルニアとなります。
ヘルニアの突出方向により大きく分けると2タイプあります。それぞれ症状が異なる為、治療方針を立てる上で診断が重要になります。
脊髄が圧迫された場合(脊髄症)初期では手指の痺れで発症します。続いて、箸使い・書字などの動作が困難となる巧緻運動障害が出現します。初発は片側に症状が出ますが、最終的には両側性となる例も多く存在します。やがて、足を引きづりもつれるような歩行(痙性歩行)となり、足先や下肢全体におよぶ痺れ症状と、排尿障害や排便障害なども出現します。
神経根が圧迫された場合(神経根症)多くが頚部痛(後頚部・肩甲骨上部・肩甲間部・肩甲骨部)から発症します。ヘルニアによる神経根症は比較的急性の発症で、痛みが強いのが特徴的です。一般的には、上肢痛や手指の痺れが遅発することが多いです。この痺れの症状は片側性が多く、両側に出ることはまれです。
痛みや痺れが数週間継続され、その後は少しずつ和らぐ場合もありますが、鈍痛や痺れが残存し、数週間から数ヶ月で軽快するという経過をたどることが多いです。
神経根症の症状(頚部痛や片側性の上肢痛)が主になる場合、まずは保存療法が優先されます。保存療法では、症状に合わせて頚椎カラーで固定をします。また、頚部及び肩甲帯周辺へのマッサージやストレッチや物理療法などの理学療法と内服薬(筋弛緩薬や消炎鎮痛剤など)を併用する場合もあります。
脊髄症の症状(上肢痛や巧緻運動障害など)が主になる場合は、神経に栄養を与えるためにビタミンB剤が有効です。また、強い痛みが継続される場合には、ブロック注射(星状神経節ブロック・腕神経叢ブロック・神経根ブロックなど)を用いて痛みの軽減を図る治療法もあります。
保存療法を継続しても症状が改善しない場合や、上肢の筋力低下が改善しない場合は手術療法が行われます。両側の手足の痺れ・麻痺や筋肉の萎縮・巧緻運動障害・歩行障害などが見られる場合は、保存療法が効きづらいことが多い為、早めの決断が必要になります。
マッサージ・ストレッチ・関節のモビライゼーションなどを実施します。また、周辺の筋緊張緩和や可動域の制限を可能な範囲で改善していきましょう。
運動療法は、等尺性⦅関節の動かさずに筋肉に力を入れる⦆のエクササイズを中心に行います。強く動かすことで神経症状が出る場合がありますので、注意を払いながら実施します。
頚部前方位姿勢の改善⦅頭部が肩関節の位置より前に出ている状態⦆猫背姿勢の方は、肩甲骨の正しい位置を心がけて姿勢を修正していきます。
神経根症・脊髄症のどちらにおいても手術の選択はありますが、手術適応になる症状や期間などについては、それぞれで基準が異なります。
基本的には保存療法の選択をされることが多いですが、治療開始後4~5ヶ月経過しても症状の変化がない場合には手術が検討されます。
保存療法では効果が出づらいことが多く、むしろ症状が悪化することがある為、麻痺や運動障害や感覚障害が急速に進行してしまう前に手術を選択する場合があります。
直視下で行う術式と内視鏡を使用した術式などがあります。前方除圧固定術頚部の前側方に5cm程度の皮膚切開を行い、気管や食道を避けながら、脊髄や神経根を圧迫している部分の処置をする為に椎間板を切除します。
この空間から、神経を圧迫している組織を取り除きます。この処置により痺れや痛み症状の原因を取り除きますが、そのままでは不安定性が出てしまう為、人工骨や自己骨の移植を行います。
頚部後方より5cm程度の皮膚切開を行い、頚椎の椎弓を切除(開窓)することで神経の通り道を広げて、神経根や脊髄を圧迫しているヘルニアを取り除きます。この処置により、痛みや痺れなどの神経症状の原因を取り除くことができます。
前述の椎間板摘出術と椎間孔拡大術を、内視鏡で行なった場合の手術についてもご紹介します。
皮膚切開は2cm程で内視鏡を用いて処置を行います。1週間程度の入院で治療が可能です。内視鏡下で行う為、従来の前方固定術では隣接椎体の障害が生じる可能性がありますが、この術式では発生する可能性が少ないです。脊椎に付着している筋肉を剥離せずに手術を行う為、脊椎の安定性が維持できます。
頚椎ヘルニアにおける適応は限定的です。(上半身の神経根症状に適応されます。)手術は仰臥位(仰向け)か側臥位(横向き)で行います。皮膚切開は1cm程で、切開した部位から内視鏡と手術機材を挿入して処置を行います。最短で4日間の入院で治療が可能です。MECDと同様に筋肉の剥離が少ない為、脊椎の安定性を維持できる。
直視下による手術後は、頚椎カラーを装着することもありますが、翌日より離床して歩行器を用いての歩行訓練を開始します。通常では術後2週間程度で退院となります。しかし、術前に歩行障害などが見られる場合には、術後のリハビリテーションが長期間を要することがあります。
MECDとFECFでは、頚椎カラーの装着は無く、リハビリへの移行もスムーズに実施でき、退院までの期間も非常に短くなります。
手術は脊髄や神経根の圧迫を取り、頚椎の安定性確保と固定が目的となります。近年では直視下より内視鏡を用いた術式が増えています。神経や血管などを大きく拡大し慎重に行いますが、以下に述べるような合併症の発生リスクがあます。
腰椎は5個の椎骨で成り立ち、椎骨の中でも最大の椎体を有しており、体幹の支持機構として重要な役割を果たしています。それぞれの椎骨は、椎間板・椎間関節・各種靭帯などにより連結することで、脊柱管が形成されており、その中に神経の束である脊髄が収まります。また、第2腰椎以下では神経が馬の尾のような形状をしていることから脊髄馬尾神経と言われており、左右に枝分かれして下肢(足)や骨盤周辺に分布します。これらの神経の枝は神経根と呼ばれ、各神経根は椎間孔と呼ばれる骨の隙間を通り下肢へ向かいます。
椎間板の構造は、外側が線維輪という線維軟骨の層状構造でできており、中心部にプロテオグリカンを含む髄核が収まっています。この髄核は水分を含んだゲル状の組織で弾性を有しており、脊椎にかかる衝撃を和らげる働きをしています。そしてそれぞれの腰椎が支え合い、前後左右に運動することが可能になります。しかし、線維輪が脆弱化すると断裂を生じ、髄核が突出して神経を圧迫します。このような状態を腰椎椎間板ヘルニアと呼びます。
椎間板は血流が乏しく変性の変化が生じやすい為、髄核のプロテオグリカンの量が減少すると腰椎椎間板ヘルニアの起因につながります。また二足歩行を行うことにより、腰椎への負担が強くかかることも大きな原因であると考えられています。
腰椎椎間板ヘルニアは50歳代に多く、男女比は約2倍で男性に多くみられます。また、20歳以下と70歳以降では比較的少ない疾患です。
腰部から臀部の持続的な痛みや繰り返し起こる急性腰痛(ぎっくり腰)が認められ、片側下肢への痛みや痺れが生じます。これらの下肢症状はヘルニアの突出方向により異なります。また、ヘルニアにおける腰痛の原因は、椎間板の変性・椎間関節症性・神経根刺激性・筋靭帯性などが考えられます
上位腰椎でのヘルニアは大腿部の神経痛が出現することが多く、中位から下位腰椎でのヘルニアでは坐骨神経痛を訴えることが多くみられます。これらの痛みや痺れは強く出ることがあり、症状が落ち着くのに数週間を要する場合があります。
また、圧迫される神経根により特徴的な神経所見が現れます。例えば第3腰椎(L3)/第4腰椎(L4)間のヘルニアでは、L4神経根圧迫により膝関節を伸ばす筋力の低下がみられ、L4/5間でのヘルニアでは、L5神経根圧迫により足の親指を上に反らす筋力や足関節を上に反らす筋力の低下がみられます。またL5/第1仙椎(S1)間でのヘルニアでは、足の親指を曲げる筋力や足関節を下へ下げる筋力の低下がみられます。
このような神経症状は片側下肢に生じることが多いですが、ヘルニアが突出する方向により両下肢に症状が出現する場合や、稀ではありますが排尿や排便に障害が出ることもあり、経過観察が重要になります。また、神経組織は一度損傷すると修復が難しく、治療を実施しても神経症状が残存することも多いです。
症状が軽度な方や初期の方は保存療法が選択され、約8割は症状が軽快します。保存療法にはコルセットを装着して安静を保持したり、マッサージやストレッチなどの理学療法があります。
また、痛みが強く出ている場合は、仙骨部もしくは腰部の硬膜外ブロック注射などの鎮痛を目的とした治療も行われ、これらの治療に併せて筋弛緩剤・消炎鎮痛剤・ビタミンB剤などの内服薬が用いられます。
保存療法を数ヶ月行っても効果がみられない、頻回に痛みが生じる、痛みの増強する、下肢の運動麻痺が顕著、排尿・排便に障害が出る場合などには手術療法が選択されます。
マッサージ・ストレッチ・関節可動域訓練は、痛みや痺れが出ないように配慮しながら、無理のないように実施します。また腹式呼吸や骨盤体操などの運動療法も有効です。
現在の腰椎椎間板ヘルニアの手術療法は、症状などにより選択される術式が異なります。ここでは代表的な手術方法をいくつか紹介したいと思います。
腰椎椎間板ヘルニアの手術としては歴史のある術式です。背中側から5~10cmの皮膚を切開し、筋肉の剥離をして椎弓の開窓(脊椎の一部を開く)を行います。そしてこの開窓部分より、神経を圧迫している髄核や線維輪を切除する手術方法です。
手術は直視下で行う術式の為、病変の見落としが少ないのが特徴です。また、同様の手術を顕微鏡や内視鏡を使用しながら行う術式もあり、症例により術式の選択が異なります。入院期間は約2~3週間必要となります。
顕微鏡や内視鏡を使用するため、皮膚切開の範囲が小さく、手術時間・入院期間の短縮が可能となる手術方法です。MD法とMED法は、小さな皮膚切開の範囲でLOVE法と同じ手技を行う術式です。
皮膚切開の範囲は3cm程度でLOVE法より狭く、筋肉の剥離も少ない為身体への侵襲は少なくなます。中~重度の方が適応となり、腰部脊柱管狭窄症や腰椎すべり症を合併している場合でも実施されます。入院期間は1~2週間を要します。
皮膚切開の範囲は2cm程度で、切開後は内視鏡を挿入し、モニターで画面を見ながら突出したヘルニアの切除を行います。皮膚切開の範囲が小さいため、術後の抜糸もなく、感染症などの心配も少ないのが特徴です。こちらも中~重度の方が適応となります。また術後翌日から歩行が可能であり、入院期間も1週間程度となります。
皮膚切開の範囲はMED法よりもさらに狭く、6mm程度の操作管と内視鏡や3mm程の器具を使用してヘルニアを摘出します。筋肉や靭帯をほとんど切らずに身体への侵襲が少ない術式となり、抜糸の必要はありません。術後、数時間で歩行が可能であり、当日や翌日には退院が可能です。この治療法は保険診療外での手術となりますので、費用は全て自己負担となります。
ヘルニアが発症している椎間板に対して酵素を含んだ薬剤を注入することで、神経の圧迫を抑える治療方法です。局所麻酔で行う為、日帰りまたは1泊2日程度の入院で治療が可能です。
近年、医療の進歩により保険外診療(レーザー治療など)で手術を行う病院が増えてきており、選択の幅が広がりましたが、手術を受ける際には適否がありますので、詳しい内容は実施病院で確認しましょう。
一般的な手術を受けた場合の術後経過についてご紹介します。腰椎コルセットを装着することもありますが、術後翌日には離床して歩行器を用いての歩行訓練が開始されます。数日は腰部痛が残存しますが、必要以上の安静は不要であり、通常は術後7-14日目で退院となります。退院後も経過観察のために神経所見の確認やレントゲン・MRIなどの画像診断によりチェックを行います。
術後の通院は1年程度必要となることが一般的です。就業や学校への復帰は術前の症状にもよりますが、通常は術後1~2ヶ月が目安となります。
手術の目的は神経根や脊髄の圧迫を取り除くことです。現在、臨床の現場で行われている手術の大部分が内視鏡や顕微鏡が使用されており、明るくて広い術野を確保し、神経や血管などを拡大して慎重に手術を進めます。しかし、局所の状況などにより、術後の合併症や後遺症が残る場合があります。
脊柱管狭窄症は椎体後縁の骨棘形成、黄色靭帯の肥厚、脊椎の変性などが原因で、脊柱管内が狭窄されていく症状のことを指します。また、脊椎すべり症(上下の背骨のズレ)により脊柱管が狭くなる場合もあります。好発部位としては、主に頚椎と腰椎で脊柱管狭窄症を発症します。
脊髄神経に対するいくつかの圧迫因子(脊椎や椎間板の変性・靭帯の肥厚)や循環障害(脊髄への血流の循環不全)などが原因により症状が出現します。また、狭窄が見られる場所によっては症状が異なり、進行のスピードも個人差があります。神経が狭窄される部位により、脊髄型と神経根型に分類されます。
脊髄神経が圧迫され、頚部痛・両上肢の痛みと痺れ・巧緻運動障害(細かい作業がしづらくなる)・膀胱直腸障害(排尿や排便の障害)・歩行障害などが見られます。
神経根が圧迫され、頚部痛・背部痛・片側の上肢痛や痺れなどが見られます。初期症状は、首・肩甲骨の痛みやこり感から始まり、徐々に動かした際の痛みが現れます。脊柱管の狭窄が進むと神経根が障害を受けて、首・肩背部・上肢へ痛みや痺れが出現し、さらに脊髄の狭窄が進むと、両側の上肢・下肢痛や痺れが生じて、巧緻運動障害が見られるようになります。
症状の進行が早いものや障害されている範囲が広い場合では、膀胱直腸障害や歩行障害などが生じ、日常生活へ大きな影響を及ぼします。また、上肢への放散痛がどの部位に現れるかにより、障害されている神経根が推察されます。
神経が狭窄される部位により、馬尾型・神経根型・混合型に分類されます。
脊柱管の中心部(馬尾神経)が圧迫され、両側の下肢痛や痺れ・膀胱直腸障害が起こります。
馬尾神経から分岐した先の神経根が圧迫されます。片側の臀部から下肢にかけて疼痛が生じます。
馬尾型と神経根型の双方の症状を伴います。
一般的な症状は腰背部・臀部から下肢後面・ふくらはぎ・足にかけての痛みや痺れ、重だるさを訴えることが多く、腰部で脊柱管の狭窄が発生しても、腰部の痛みを訴えることは少ないです。
神経やその周辺の血管も圧迫される為、脊柱管内の血行が悪くなり、少し歩くと下肢の痛みや痺れで歩行困難となり、休憩すれば再度歩行が行える「間欠性跛行」という特徴的な症状を生じます。
歩行時の下肢の痛みや痺れは、前屈みになることで血管や神経の絞扼状態が解放され症状が軽快します。その為、シルバーカーやショッピングカートを押していると楽に歩けるのが特徴で、自転車に乗るのも問題ない方が多いです。
また、下肢への放散痛がどの部位に現れるかにより、障害されている神経根が推察されます。
腰部脊柱管狭窄症は腰椎椎間板ヘルニアと対比されることが多いですが、脊柱管狭窄症では間欠性跛行という特徴的な症状があります。他にも椎間板ヘルニアは急性に発症する事例が多いことに対して、脊柱管狭窄症は長い年数をかけて進行するといった違いがあります。
症状の強さにより異なりますが、まずは保存療法(理学療法・内服・ブロック注射)が選択される場合が多いです。
マッサージ・ストレッチ・電気治療・その他物療機器での治療など
ロキソニンやボルタレンなどの一般的な鎮痛薬リリカやサインバルタなど神経痛の薬オパルモンなどの血流を改善する薬
頚椎は星状神経節ブロック・腕神経叢ブロック・神経根ブロックなどが用いられます。腰椎は仙骨部硬膜外ブロック・腰部硬膜外ブロックなどを用いて治療を行います。痛みを抑える効果はありますが、永続的ではありません。
保存療法で効果が見られない場合には手術を検討します。手術を行うかどうかの判断は、日常生活で大きな支障があるほど痛みが強い場合や、歩ける距離が短くなっている場合に考慮します。
また、放置すると後遺症が残存する可能性がある場合や「膀胱直腸障害」がある場合も早期の手術適応となりますので、早めに医師へ相談をしましょう。手術の判断は難しいですが、発症してからの期間が長くなるほど改善が見られにくくなりますので、経過観察には注意が必要です。
頚椎と腰椎で手術の内容は少し異なりますが、手術の目的はどちらも同様であり、脊柱管内の狭窄の原因となっている変性した骨や肥厚した靱帯を削り取る術式と、顕著な変形により不安定になった脊椎を固定する術式の2通りが基本的な方法となります。それぞれの手術に関して紹介していきます。
頚椎の手術については、前方か後方のどちらかよりアプローチを行います。
頚部前方より手術を行う為、仰臥位(仰向け)で行います。頚部前方より皮膚切開を行い、気管と食道を避けながら頚椎の一部を削り、脊髄へと進みます。除圧を行ない神経の圧迫を取り除いた後に人工物を挿入します。手術は全身麻酔下で行われ、1つの椎間で1時間程度要しますので、多椎間の手術では時間を要する手術となります。入院期間は2週間程度必要です。
全身麻酔にて腹臥位(うつ伏せ)で行います。頚部後方より20㎜弱の皮膚切開を行い、内視鏡を用いて手術を行います。神経を圧迫している骨や靱帯などを切除していく手術です。傷跡も小さく、周辺筋肉の損傷も少なくて済みますので、身体への侵襲が少ない術式です。手術は1時間程度で終了し、入院期間は1週間を要します。
狭窄部位が広範囲であると内視鏡が使用できない為、直視下での処置を選択する場合があります。全身麻酔にて腹臥位(うつ伏せ)で行います。頚部後方より皮膚を切開し、頚椎後方の椎弓に付着している筋肉を剥がします。片側の椎弓を切り離し、もう一方の椎弓に切り込みを入れて開くようにします。開いた隙間に人工骨を挿入して神経の圧迫を取り除きます。手術は1時間程度で終了し、入院期間は約10日間を要します。
術後は頚椎カラーを装着しますが、翌日から歩行は可能です。術前に歩行障害があった方については、術後のリハビリが長くなる可能性があります。退院後は2週間に1度くらいの頻度で診察を受け、3ヶ月程度の経過観察が必要になります。
以前は大きく術野を開いて直視下で行う手術が代表的でしたが、現在は内視鏡下での手術が主流となりつつありますので、内視鏡を使用した手術についてもご紹介します。
全身麻酔下にて背部より直視下で行う術式です。罹患椎間により皮膚切開の範囲は異なります。まずは腰椎の棘突起より棘上靭帯を剥離し、次いで脊柱筋の剥離を行います。椎弓を切除することで脊柱管中の脊髄や神経根の圧迫を取り除きます。
全身麻酔下にて背部より直視下で行う術式です。罹患椎間により皮膚切開の範囲は異なりますが、棘上靱帯を温存して両側の腰背筋膜を切開し、棘突起側面から脊柱筋を剥離します。椎弓の後方を開いて脊髄と神経根の圧迫を取り除きます。
全身麻酔下にて伏臥位で行います。罹患脊椎の1椎上位の棘突起から固定する下位の脊椎まで正中切開を行い、棘上靱帯や棘間靱帯を温存して脊柱筋を剥離します。剥離により露出した椎間関節や横突起などと軟部組織を切除して圧迫を取り除きます。切除後の固定は、移植骨か金属製の固定具で行います。
全身麻酔下にて伏臥位で行います。背部より罹患脊椎を中心に10cm程度の正中切開を行います。棘上靱帯や棘間靱帯は温存して、左右の椎弓と椎間関節を露出し、椎弓切除および椎間孔の開放などを行います。徐圧した後に椎間のスペーサーの挿入と脊椎固定用の金具にて固定します。
全身麻酔下で内視鏡を用いて行います。背部に2cm程度の皮膚切開を行い、処置を行います。椎弓を切除し、肥厚した黄色靱帯などを切除することにより神経の圧迫を取り除きます。
手術後は腰椎コルセットを装着することもありますが、手術後翌日より歩行訓練を開始します。手術の術式によりますが、術後7日~14日目での退院となることが多いです。術後は3~12ヶ月の診察により経過観察をします。固定術を受けた方は、腰を過度に前後左右に曲げたり、捻ったりしないようにしなくてはなりません。完全に骨が癒合するまでに半年程度を要しますので、注意して生活する必要があります。
頚椎の手術では脊髄や神経根の圧迫を取り除くことが目的となり、腰椎の手術では脊髄馬尾神経の空間を広げることにより、神経に対する圧迫を取り除くことが目的となります。手術の大部分は内視鏡や顕微鏡を用い、明るい術野のもとに、神経や血管などの組織を大きく拡大しつつ慎重に行いますが、術中の操作で発生する合併症が起こるリスクも大いにあると考えられます。また、手術の手技的な問題ではない合併症も発生するリスクもあります。頚椎・腰椎どちらの手術でも以下のような合併症のリスクはありますので、不明なことについては術前に確認の上、手術を受けましょう。
脊椎は頚椎7個・胸椎12個・腰椎5個・仙椎・尾骨で構成されています。脊椎すべり症は脊柱(背骨)を構成する椎骨が前後にすべり、腰背部や下肢の痛み、痺れ症状などを引き起こす病気です。通常は簡単に脊椎がすべることはありませんが、脊椎・椎間関節・椎間板などが変性や損傷することにより不安定となり、脊椎のすべりが生じます。この脊椎すべり症は腰椎で発生することが多いです。
L3-4・L4-5・L5-S1に見られることが多く、L5-S1での発生が最も多い。※L=腰椎/S=仙椎
若年期のスポーツ活動や長年の生活習慣などの負担が椎間板・靭帯・関節に変性を起こし、脊椎の安定性が失われることで発症します。
代表的には変性と分離による2種類のすべり症があります。また、基本的には前方へのすべりが多いですが、後方へのすべりも見られることがあります。
高齢の方に多くみられます。加齢による椎間板の変性や椎間関節部周辺の靭帯の緩みや筋力の低下などにより、上下椎骨の安定性が崩れることで発生します。
若年の方に多くみられます。スポーツなどにより繰り返される脊椎への過度な負担により脊椎の一部が分離し、症状が進行するとすべり症へ移行します。
脊椎すべり症は隣接した下位椎体から、どの程度の逸脱があるかにより病期分類されます。ただし、治療方針を立てる際は実際の症状と併せて判断する必要があります。
Meyerding分類(マイヤーディング分類)
脊椎すべり症は脊柱管狭窄症と同じような症状が現れます。
腰の痛みが出現する動作は、前かがみが多いとされています。すべりの度合いが強くなると、脊柱管の狭窄が起こる為、神経(馬尾神経や神経根)が圧迫され、間欠性跛行という症状が起こることもあります。
間欠性跛行とは、しばらく歩行すると下肢に痛みを生じ、歩き続けることが難しくなります。しかし、少し休むとまた歩けるようになるのが特徴です。また、筋力の低下や感覚異常により歩行が困難になる場合もあります。
X線(レントゲン)検査で脊椎のすべりを確認するには、前屈(前屈み)と後屈(後ろに反る)の状態で、側方から撮影をします。
MRI検査は神経の圧迫の程度を判断するのに用います。脊髄や神経根の異常が疑われる場合に有用です。
SLRテスト=下肢伸展挙上テスト
FNSテスト=大腿神経伸展テスト
SLRテスト・FNSテストでは神経根障害の有無を確認します。
すべり症の方が運動を行う際には、脊椎を強く反らせたり捻る動きを避けた方が良いとされています。
保存療法で変化がない場合には手術が適用となります。また、症状(下肢の痛みや痺れ、歩行障害、間欠性跛行、膀胱直腸障害など)が高度に見られ、日常生活に大きく影響が出てくると、手術を検討する必要があります。
代表的な手術方法として、固定術が用いられることが多いです。固定術ではすべり症を起こしている背骨を削り神経の通り道を広げ、人工骨や自家骨や金属などを用いて固定します。術式により皮膚切開の範囲や固定方法が異なりますが、それぞれの状態に合わせて手術が選択されます。すべりの度合いが進んでいない場合は、神経の圧迫を取り除く除圧術を行うことがあります。
腰背部正中に皮膚切開を行い、棘突起を切除し椎弓の一部まで切除します。術中に神経を損傷させないように、脊髄の保護を行いながら椎間板を切除していきます。切除部位に自己骨か人工骨を挿入し、金属で固定します。
左右のどちらかの椎間関節を切除し、椎間板や椎体の骨棘を切除します。その後、切除した椎間板の部分に人工物を挿入し、椎体を固定する方法です。切除するのが片側のみの為、骨を温存できます。また、出血が比較的少ないことがメリットと言われています。
椎弓の一部と黄色靱帯を切除して、脊髄と神経根の圧迫を取り除く手術方法です。
翌日よりコルセットを着用し、体調と痛みに応じてリハビリを行います。リハビリでは起居動作の練習や歩行訓練などを行います。入院期間は、平均3~4週間程度となります。退院後も2週間程度の療養を行い、術後1~2ヶ月程度で日常生活へ戻っていきます。
第二種・第三種再生医療等
提供計画 届出済
リペアセルクリニックは、第二種・第三種再生医療提供計画を
厚生労働省に提出し受理されました。
当クリニックでは、国内では数少ない自己の幹細胞を用いた「脊髄損傷」などの最先端の再生医療および、PRP(多血小板血漿)の関節内投与を再生医療安全確保法のもと、自由診療を提供しています。再生医療とは、厚生労働省が認めた特定認定再生医療等委員会において、厳しく審査が行われ、治療の妥当性・安全性・医師体制などが適切と認められる事ではじめて厚生労働省に治療計画を提出することができます。
当院の再生医療は、手術をしても改善しない、さらに症状が悪くなった方に対して、脊髄内に直接幹細胞を投与する「脊髄腔内ダイレクト注射療法」という国内ではほとんど行われていない方法で治療を行います。使用する幹細胞は当院独自の冷凍せず培養する方法で作られた幹細胞を投与します。