日本スポーツ整形外科学会 in HIROSHIMA!
日本スポーツ整形外科学会 in HIROSHIMA!
6月29日から7月1日、広島で整形外科では一番大きな学会でもある日本スポーツ整形外科学会が開催されました。ゲスト講演会にはサッカー日本代表の森保監督、青山学院駅伝の原監督、大けがを乗り越えてライブ(布教)活動を続けられるデーモン閣下さん、プロレスラーの獣神ライガーさんが来られました。
スポーツ医学の世界でも再生医療は今や非常に注目される治療方法です。スポーツ選手にとって、出来れば手術治療は回避したいものです。手術となれば、試合は休まなければいけませんし、その間にレギュラーの座を奪われるかもしれません。更には手術後リハビリが必要になることが殆どですので、お給料の問題どころか、選手生命にも影響しかねません。からだに負担の少ない治療で治したいと思うのは当然のことかと思います。
スポーツ選手に限らず、健康寿命が延伸する今日この頃、70歳、80歳、90歳を超えても、多くの方がスポーツ、社会活動に参加されるようになりました。その一方で、二本脚歩行を余儀なくされる人間にとって「膝(ひざ)」が痛くなってくる、いわゆる変形性膝関節症が大なり小なり発症します。その変形性膝関節の手術治療において、わたくし自身これまで、膝関節を人工関節に置き換える手術ではなく、自分の膝関節を温存する手術である『骨切り術』に心血を注いできました。人工関節手術を受けてしまうとスポーツの継続が難しいですから。今回は光栄なことにシンポジウム『膝周囲骨切り術』のシンポジストとして選ばれ、講演をして参りました。
再生医療に関しても幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)治療の討論が活発に行われました。自分のからだを温存し、更には、からだに負担の少ない治療法として、再生医療は発展していくと思います。細胞治療が効果ある治療として結果を出していくためには幹細胞の 『Quality(質)』 が大切です。幹細胞の 『Quality』 にこだわって、引き続き、研究、治療に邁進したいと思います。