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第2回 半月板損傷の再生医療!実際の症例と治療方法を紹介!再生治療が有効な理由とは?

2020.10.03

【再生医療】第2回 半月板損傷の実際の症例と治療方法を紹介!再生治療が有効な理由とは?

解説/リペアセルクリニック理事長:坂本貞範

 

皆さんこんにちは。Dr.サカモトです。

以前の動画で「半月板損傷」の「再生医療」を紹介したのですが、それがとても反響が大きかったので、本日は実際に当院で治療を行った患者様の例について説明をしたいと思います。

まず膝関節の仕組みのおさらいですが、こちらが正面から右膝を見た模型です。

この模型で見ると上にある骨が大腿骨、こちらの骨が脛骨、そして右にある細い骨が腓骨と言います。そしてよく膝のお皿と言われる、こちらの骨が膝蓋骨です。

こちらの中を見ていただくと、少し見にくいですがここにツルッとしたものがあります。これが軟骨といいます。

 

半月板損傷の治療

 

その下の青いものが半月板です。 半月板はこちらの図のように、膝の内側と外側に英語のCの形をしたものが2つ並んでいます。 この半月板は膝のクッションの役割をしており、このクッションがなくなってしまうとその近くにある軟骨が擦り減ってしまい、ゆくゆくには変形性膝関節症と言う、骨が擦り減って膝が変形してしまう病気になってしまいます。

今回、再生医療を行うために当院に来られた患者さんは60代男性、長距離のマラソンをされていた方で、約1年前から徐々に膝が痛くなり病院に行ったところ、少し軟骨が減っていると言われたそうです。

その後、MRIを撮ってみると半月板に損傷があったのですが、そのまま様子をみて、いつかは手術をしないといけないと言われたようなのですが、どうしても手術が嫌だったそうです。

そこでネットで調べて再生医療というものを知り、当院に来られました

前回の半月板損傷の動画で言ったように、半月板の手術といえば主に関節鏡を行います。 膝に2~3㎜ほど小さな穴を3つほど開けて、小さなハサミを通してカメラで見ながら半月板の損傷を治します。

その治し方には大きく2つあります。

まず1つ目は損傷した部分を糸で縫合して縫い合わせる方法。 そしてもう1つはギザギザになったところをできるだけ丸く切ってなめらかにしてから切除をする方法があります。

多くの場合は切除術を行うことが多いです。

なぜなら例え半月板が縫合できたとしても、縫合術の成功率は70~90%、成功したとしても半月板は血液があまり通っていないため、4年後には3割の人が再断裂してしまうという報告があるからです。 それに縫合術をした場合、その後の入院とリハビリに数か月かかり、とても長期に及びます

再断裂してしまうと、もう1度関節鏡をして再断裂したところを縫ってしまうか、もしくは切除をしなければいけません。 半月板の手術のデメリットとして、半月板を切り取ってしまうと約10年後には約3割の人が変形性膝関節症になってしまうというデータがあります。

特にスポーツをされている方においては、約7割の人が、のちに変形性膝関節症になっているという報告があります。

このように半月板損傷を関節鏡で手術する場合、もう1度断裂をしてしまうというリスク、そして半月板を切除した場合は数年後には必ず変形性関節症になるというリスクがあります。

一方、再生医療においては、このようなデメリットをなくすことができます

例えば半月板損傷で断裂をしていても、幹細胞を入れることによって半月板が再生されます。 そのため半月板損傷の関節鏡の手術のように、損傷した部位の半月板を切り取らないといけないということは全く必要ありません。

1番の理想は膝のクッションの役目をする半月板を残し、できるだけ将来的に変形性膝関節症にならないようにすることが大事だと思います。

次にこの方のレントゲンを見てみましょう。この方の場合、レントゲンでみると少し正常よりも軟骨が擦り減っている所見がみられます。 この方のMRIを見てみましょう。

こちらに移っているこの黒く三角に映った部分、ここは膝の内側の後ろの部分の半月板です。 この黒い三角の半月板のちょうど真ん中に、水平の白い筋のようなものが見えますが、これが半月板の水平断裂です。

そしてこの方は幹細胞による再生医療を行って、約1か月目から徐々に痛みが取れ出し、2か月後には少し徐々にジョギングができるようになり、そして3ヶ月以降は、ほぼ「普段のジョギングができるようになった」と、とても喜んでいらっしゃいます。

従来の半月板の関節鏡の手術では、どうしても損傷した部分の半月板を切除して取らないといけなかったのですが、そうすると数年経つと必ず軟骨の変形がみられるようになります。

変形性膝関節症になるとさらに痛みが強くなり、ゆくゆくは人工関節という選択肢も迫られます。 幹細胞治療では半月板損傷だけではなく、軟骨が擦り減った変形性膝関節症にもとてもよく効きます

この方の幹細胞治療においては、まず1つ目に半月板損傷の水平断裂を再生させる、そして2つ目に少し擦り減った変形性膝関節症になっている軟骨を軟骨の再生で痛みを取る、この2つの作用でかなり痛みが軽減しました。

この方は、治療を開始してから約半年以上経つのですが、今ではほぼ痛みもなく、いつものようにジョギングをされているそうです。 ただし、この方の場合、数年前から膝の痛みがあったということから、その足をかばって走っていたと思われます。

そのことによって痛めた方の膝とその周りの筋肉が固くなっており、関節の動きがスムーズになっていません。 そのため当院では再生医療だけでなく、膝周りの筋肉のトレーニングの指導、筋肉を伸ばすといったストレッチの指導も行っています。

この方は、遠方から来られた方なのですが、当院では治療した後もオンラインを使ってその方が再生医療した膝のフォローを行っています。 きちんと正しくリハビリを行われているか、そしてリハビリの効果がきちんと出ているかを評価したりしています。

このように半月板損傷の治療は、従来では関節鏡で半月板の損傷を切り取ってしまうことが多いです。それによって必ず次に変形性膝関節症がやってきます。 この半月板損傷に対する再生医療というものは、将来的に軟骨が擦り減って変形性膝関節症にならないように、できるだけ半月板を残して再生させることのできる治療になります

当院では「半月板損傷」以外でも、「変形性膝関節症」や、「変形性股関節症」の方が数多く来られています。 そのほとんどの方がスポーツをしたり、元の日常生活を取り戻しとても喜んでいる方が多くいらっしゃいます。

本日は半月板損傷の再生医療ということで、実際の症例をもとに報告をさせていただきました。

ありがとうございました。

 

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