What will happen?
肩の腱板断裂・腱板損傷との診断は
必ず手術しないといけないの?
腱板断裂や腱板損傷の原因としては、加齢や転倒、スポーツでの受傷、仕事での反復作業などによって引き起こされます。肩の周囲の骨と腱板が擦れることで損傷することもあります。
肩が痛くなったり、腕が上げにくくなり、MRIで検査をして腱板損傷と診断された場合、多くの医師は関節鏡による腱板損傷の手術を勧めます。それは、腱板損傷を放置しておくと徐々に損傷が広がり最後には完全に断裂してしまうためです。完全に断裂してしまうとやや手術が困難となり術後の再断裂のリスクも高くなるためです。
しかし、現実はどうでしょう。腱板損傷で肩が痛くても日常生活が可能であれば、多くの患者さんは手術をためらいます。身体にメスを入れる抵抗感はもちろん、手術となると大事、入院しなければならないし、手術が成功し、退院してもリハビリが長期間必要になるからです。
さらに、腱板損傷や腱板断裂の手術をしたとしても、術前よりも痛みが強くなったり、腕が上がりにくくなる事があるため、手術する医師にとっては、日常生活が可能で、患者さん本人が手術を希望されなければ、あえてリスクの高い手術は避けたいと思うものです。
- 正常な肩関節
- 腱板断裂
では、どうなれば
手術が必要なの?
いよいよ肩の痛みで日常生活が困難になったり、腕が上がりにくくなると手術をしなくてはなりません。私も再生医療という治療法を経験する以前は、このような症状であれば関節鏡の手術を行なっていました。
しかし、肩腱板損傷の幹細胞による再生医療により多くの症例で手術をせずとも痛みが軽快し、腱板の再生が可能となったのです。
手術をしない新たな選択肢としての
幹細胞治療
腱板損傷に対する幹細胞を使った再生医療は、国内外で注目されている最先端医療です。肩の腱板損傷で多くの方はなんとか日常生活は可能であるため、どうしても手術や入院に対して前向きになれません。しかし、放置しておけば損傷は確実に拡大していきます。
そのような患者さんのほとんどは、腱板損傷の手術を回避して再生医療により症状を改善することができます。もちろん治療効果に個人差はありますが、高い確率で痛みが軽減します。
腱板断裂(損傷)の手術のリスク
1.術後の再断裂
関節鏡を使って腱板損傷の手術が行われます。腱の断裂部のほとんどは骨との付着部で起きます。
手術方法として、アンカーというネジを骨に埋め込んで、その先についている糸で断裂した腱を縫合します。断裂部が離れていて寄せにくい時には、太腿の筋膜をとってきて不足分を補います。
腱はどうしても柔らかい組織であるので、縫合しても裂けてしまうことがよくあります。せっかく手術をしてその後のリハビリを行なったとしても、再断裂というリスクがあります。手術後の腱板の再断裂する確率は、縫合の仕方や損傷部の大きさによって違いがあります。
2.術後の関節拘縮
関節の動きが悪くなることを関節の拘縮と言います。手術をして、関節にメスを入れることによって関節の拘縮は必ず起きます。一度メスを入れた傷口の組織同士がくっつき、癒着が生じるためです。もちろん、術後に関節を動かすリハビリは行いますが、それでも後遺症として関節拘縮が残ることがよく見られます。
このようなリハビリでも改善できない強い関節拘縮には「マニュプレーション」という治療を行います。この治療は一般的には入院して全身麻酔が必要です。全身麻酔をして、肩関節を動かして関節の癒着を剥がします。
当院では、エコーを用いて肩や腕につながる神経だけに局所麻酔をすることで日帰りで治療するができます。四十肩や五十肩でリハビリが思うようにいかない関節の拘縮に対してもとても有効な治療法となります。
肩腱板損傷・断裂に対する
当院の再生医療とは
こんな方が再生医療に適応する
関節鏡手術をした後に
痛みが強くなる可能性も
当院で肩腱板損傷の幹細胞治療をお受けになられた方のほとんどが、手術による成績よりも良い治療経過を獲得されています。
従来の治療では、肩への関節鏡の手術を受けるためには入院が必要であり、退院後も数ヶ月のリハビリを受けなければなりません。それでも、手術を受ける前より痛みが強く感じることや、肩の動きが悪くなる症例が多くみられます。
注射だけの幹細胞治療では、身体にメスを入れなくて済むので、治療以前よりも関節の可動域が悪くなることはありません。そして手術では不可能である腱板の再生が可能となります。何よりも日常生活をしながら治療することができるのも大きなメリットです。
手術しなくても
幹細胞治療で腱板の再生が可能
腕が上りにくくなったり、肩や腕の痛みにて日常生活が困難になると一般的に関節鏡の手術が必要となります。関節鏡の手術となると入院が必要となりその後のリハビリも長期間行わないといけません。
腱板の幹細胞治療では入院の必要もなく簡単な注射で治療ができます。手術後の関節拘縮の心配はありません。また、ご自身の幹細胞を利用するため、アレルギーや副作用などの心配は少ないです。
そしてもう一つの
再生医療のメリット
腱板損傷と診断されたとしても、それほど痛みがなく日常生活が可能であれば手術をせずに放って置く人が多いのが現状です。しかし、腱板損傷は初めは小さくても放って置けば徐々に損傷部は拡大していき腱板が完全断裂する可能性が高くなります。
できるだけ損傷部の小さい早期に体の負担のかからない幹細胞治療で損傷部を再生させることが理想となります。注射だけで腱板損傷を治療ができ、その後の完全断裂のリスクも低くすることができるのです。
- 手術をしないと…
-
徐々に損傷部が拡大し
完全断裂する可能性も
- 幹細胞治療なら…
-
注射だけの負担の無い治療で
完全断裂のリスクも低減
肩の腱板損傷に対する幹細胞治療
身体から幹細胞を取り出し腱板に注入
幹細胞から腱板がつくられる
当院の再生医療の特徴
冷凍保存しないので
幹細胞の高い生存率が実現
CPC(細胞加工室)の比較
-
当院のCPC
-
他院のCPC
国内トップクラスの細胞加工室の高い技術によって冷凍保存しなくてもよくなったんだよ。
だから、多くの生き生きした幹細胞を投与できるんだ。
幹細胞が生き生きしているほうがよく治りそうだね。
解凍マグロよりも、冷凍保存していない生マグロのほうが美味しいのとなんか似ているね!
そうだね、生き生きしたフレッシュな幹細胞が多ければ多いほど治療成績は良いんだよ。
これは、海外の文献でも証明されていること。
そして当院ではその生き生きした幹細胞を、さらに1億個以上にまで増やすことができるんだよ。
独自の細胞培養技術の
もう一つの特長
- 自身の細胞と血液を使って幹細胞を作るので安全安心
- 採取する脂肪は米粒2~3粒程度とごくわずかなので、身体に負担が少ない
- 薬品、添加物、不純物は一切入っておらず副作用が少ないので安心
複数回投与の場合のポイント
冷凍作り置き保存の方式より、当院は毎回手間ひまかけて培養しているから、より数も多く、フレッシュな幹細胞が投与できます!
なので高い治療効果が得られます。
腱板とは
腱板とは肩甲骨と上腕骨をつなぐ4つの筋肉のことで棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋があります。アウターマッスルである三角筋と一緒になって関節を安定させて腕を上げる動作に作用します。
原因
転倒 強い外力 繰り返し肩を動かす仕事 老化による摩耗 など
転倒や強い外力が加わったり、繰り返し肩を動かす仕事などで、腱板が断裂します。 老化で磨耗することで腱板が断裂することもあります。心当たりがなくてもMRI検査で腱板が損傷していると診断されることもあります。
症状
- 肩から腕にかけての痛み
- 痛みで腕が上がらなくなる
- 腕を動かす時にゴリゴリ音がなる
- 腕を反対の手で持たないと上がらない
- 四十肩や五十肩との合併症状
- 腕にかけての痺れや痛み
肩から腕にかけて痛みが出たり、痛みで腕が上がらなくなったりします。中には腕を動かす時にゴリゴリと音がなることもあります。また、ドロップアームサイン(Drop arm sign)といって、腕を反対の手で持たないと上がらないという症状も認めることがあります。四十肩や五十肩の方にも腱板損傷の合併を見られることがあります。また、四十肩や五十肩と誤って診断されることもあります。
腕にかけて痺れや痛みを伴うこともあります。
検査
レントゲンでは腱板損傷は写らないため判断ができません。
インピンジメント症候群により骨の変形で腱板が切れる時がありますが、レントゲンで骨の変形を見つけることができます。
MRIやエコーで腱板損傷の大きさや状態を確認します。
治療
自然治癒しない上、放置すれば
腱板が断裂してしまうんだね。
保存療法
痛みが軽く、腕の動きに問題がなければ保存療法を行うことがあります。高齢者や手術ができない方が適応となります。リハビリや筋力トレーニングや薬などで様子を見ます。
腱板損傷部は自然と治癒することはありません。放って置けば損傷部が拡大して完全断裂してしまいます。
手術方法
腱板損傷は自然に治癒はしません。骨との付着部でよく切断されます。そのまま放置すると、断端部は奥に入ってしまい、切れた筋肉は痩せてしまって手術ができなくなることもあります。
患者さんの年齢や職業や状態に合わせて手術方法を決定します。
関節鏡視下手術
肩の周りに小さな切開を4箇所ほどあけて、カメラや器具を入れて腱板の縫合を行います。
アンカーと言われるネジを骨に埋め込み、そのネジの先についている糸で腱板を縫合します。アンカーには金属や樹脂素材のものがあります。
- ①内側列と外側列の2列固定(Dual-row法)
腱板損傷のほとんどは水平断裂しておりした、この2層をそれそれ固定することで強い縫合が可能です。この手技にて再断裂のリスクが減ります。
- ②ブリッジ固定法
腱板の広範囲を骨につけるため、アンカーの糸を上からクロスにかけて腱を押さえ込みます。縫い目が少ないのも特徴です。
- ③自家大腿筋膜移植法
複数の腱が損傷したり、断裂部が大きい時、断端部が中に入っている場合には大腿部の筋肉をとってきて、損傷部を充填する方法で再建します。
当院ではリスクのある手術を避け、幹細胞を腱板の腱板の損傷部位に直接投与する最先端の再生医療を用いることで、腱板の再生と症状の改善を目指しています。