半月板損傷・変形性膝関節症?膝の痛みの原因を徹底解説!階段や立ち上がると膝の内側や外側が痛む症状の違いは?
半月板損傷・変形性膝関節症?膝の痛みの原因を徹底解説!階段や立ち上がると膝の内側や外側が痛む症状の違いは?
解説:リペアセルクリニック東京院:医師 坂本貞範
皆さんこんにちは。ドクターさかもとです。
今日は膝の痛みについてお話しをしたいと思います。膝の痛みといっても色々ありますが、典型的な膝の痛みと言えば、変形性膝関節症ですよね。
その他、半月板損傷・靱帯損傷といった様々な痛みがあるんですけど、そのほかにも膝の痛みでいろんな痛みがあります。今日はその変形性膝関節症・半月板損傷・靱帯損傷・それ以外の痛みについて詳しくお伝えしたいと思います。
まず膝の痛みで一番多いのは、変形性膝関節症だと思います。この変形性膝関節症は、主に膝の内側が痛みます。
なぜかというと、変形性膝関節症は、膝の内側の軟骨がすり減り、O脚変形になるため、そのことによって場所としては膝の内側に痛みがよく症状が生じます。
その他、変形性膝関節症でも「膝の外側の軟骨が減る」場合もあります。その場合は膝の外側に出ます。そして膝関節症の痛みの出方といえば、立ち上がりの時に内側が痛い・階段の登り下りの時に痛い・その他長い距離を歩いていると膝の内側に痛みがでるという症状が見られます。
ただし、変形性膝関節症で膝の関節に水が溜まることがよくあります。水が溜まると、膝の内側だけでなく、膝の裏側・膝の前面・膝蓋骨・お皿の周りが痛み出すことがよくあります。
次によく外来で見られる半月板損傷になります。半月板損傷の場合、変形性膝関節症と違って常に歩行時に痛みがあるという症状もあれば、立ち上がりの時に痛い、階段の時に痛い、もしくはある角度、座る瞬間の角度が痛いといった、ある瞬間に痛いという場合があります。
半月板損傷といえば、よくスポーツをする方、特にマラソンだったりサッカー・テニス・ゴルフですね。ゴルフのスイングの時に膝にひねりを加えるという回転を加えるという動作が生じます。
実はですね、半月板というものは膝のクッションの役割をするんですけど、捻る動作に影響を受けます。その他に飲食店で勤務する方は、飲食店の冷蔵庫・冷凍庫はよく膝の下に置いてある場合が多いと思います。
その物をとる時に同じ動作、同じ角度でどうしても同じ膝に負担をかける時が多いと思います。そうした動作を数年・数十年と続けていると半月板に損傷が起きます。
またスキーやスノボ、その他山登りなどいろんなところで半月板損傷が起きます。というわけで半月板損傷と変形性膝関節症の出方は少し違います。
変形性膝関節症は歩く時に常に痛いことが多いですが、半月板損傷の場合は歩行時は痛くないですが、しゃがみ込む瞬間・冷えた瞬間になどに痛みが生じることがよく見られます。
次に鷲足炎。鷲足炎は変形性膝関節症の方に多く見られます。変形性膝関節症が起こると歩き方に変な力が加わり、膝の内側に痛みが出ます。
その他、膝蓋腱炎・大腿四頭筋腱炎。これは、太ももの大腿四頭筋がちょうど膝の膝蓋腱の裏に付着しているのですが、そこで炎症を起こすことを言います。
この腱炎に対する治療法は、主にストレッチがとても大切となってきます。例えば、太ももの前面の筋肉が硬いと、このように引っ張られて膝蓋骨の上のちょうど大腿四頭筋の付け根が炎症を起こします。
このように大腿四頭筋にストレッチをかけると、ちょうど膝蓋骨の上の大腿四頭筋の付け根が緩んで痛みが消えることになります。
このようにですね、膝の痛みといってもいろんな原因で痛みが出ることがあります。膝の診察をするときは、必ず、レントゲンやMRIだけでなく、その方の膝の身体初見、痛いところを押したり、関節の動きが硬いのか、膝の中に水が溜まっていないのかなどをチェックして総合的に判断をしていきます。
本日は膝の痛みについてお話しをしました。
ありがとうございました。
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