頸椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症の幹細胞治療／手術でも治らない症状が回復！医師が解説！

2022.10.27

頸椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症の幹細胞治療／手術でも治らない症状が回復！医師が解説！

解説／リペアセルクリニック：理事長　坂本貞範

〈今回のテーマ〉
皆さんこんにちは。Drサカモトです。今日は、当院での実際の脊髄損傷の再生医療について実例を紹介したいと思います。

〈今回の患者様〉
60代の男性で、この方は、頸椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症の症状がありました。主に症状は、手の痺れと足の間欠破行となります。
手の痺れはかなり強く、冷たい風に当たるととても痺れが強くなるという症状がありました。
間欠破行については、20メートルから30メートルぐらい歩行すると足の痺れがあって、1度立ち止まらなければいけないほど痺れが強かったそうです。

〈患者様の手術歴〉
この方は、あまりにも手の痺れが強いということで2002年に頸椎椎間板ヘルニアの手術を行いました。それでも、手の痺れの症状はとれずに2011年に再度、頸椎椎間板ヘルニアの手術を行いました。
しかし、2度目の手術でも手の痺れはとれませんでした。腰部脊柱管狭窄症については、2016年と2020年に2度の手術を行い、間欠性破行はとれました。しかし、腰痛はなかなかとれず、その後整形外科の外来に通いながら週に1ぺんのブロック注射で様子を見ていたそうです。
そんな中で、当院のYoutubeを見て、再生医療をしてみようと決心されて来院されました。

〈手術後のMRI所見〉
そして、こちらがこの方の頚椎のMRIとなります。こちらは、手術後のMRIとなります。
脊柱管は広く解放されており、大きなヘルニアも取り除かれて脊髄は綺麗に通っております。このように、MRIでも脊髄が綺麗に通っていたとしても、手の痺れの症状は残っているという状況でした。
やはり、手の痺れであったり、筋力の低下もMRIなどの詳しい検査をしても分からない損傷というものがあります。
そして目に見える椎間板の突出などは手術で取り除くことはできるんですけども、このようにMRIや精密検査でも分からない脊髄の損傷についてはなかなか治療をすることはできません。そして、この方は実際に脊髄の中の幹細胞投与を行いました。

〈幹細胞治療の結果〉
そして、投与４日目なんですけども2回手術をしても取れなかった辛い手の痺れが、約3割ほど減少されました。
そして投与6日目には手の痺れが半減して、腰痛も半減されました。そして、投与3週間後には、腰痛が7割もマシになりました。そして投与後1ヶ月目には、なんと、手の痺れは7割も軽減されました。
そして腰痛に関しては８割も痛みが軽減しておりました。いままで手術などをしても取れなかった手の痺れや腰痛などが、この脊髄内の幹細胞投与によってこれほどまで症状が軽快されました。
この方は、普段から痺れや痛みのためにたくさんのお薬を飲まれていましたけども、再生医療によってこれほど痛みが取れてくるとその薬もかなり減らすことができました。

このように、MRIや詳しい検査をしても分からない脊髄の損傷というものがあります。脊髄に、幹細胞を投与することによって、細かい神経の損傷を再生して修復することができます。幹細胞の再生医療は、ホーミング効果というものがあります。

つまり、悪いところ・損傷している部位に幹細胞が自動的に走っていってくれるんですね。脊髄に2500万個の幹細胞を投与して、それら幹細胞が損傷している神経のところにいって修復・再生させてくれます。そうすることによって、この頸椎椎間板ヘルニアやそして腰部脊柱管狭窄症に対する脊髄内への幹細胞投与によって、手の痺れや足の痺れ、そして筋力の低下などこれらの後遺症に悩む方の新しい治療の光になればと思っております。