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肩腱板損傷の治療法!手術に変わる幹細胞治療という新しい選択肢【再生医療】

2020.05.27

肩腱板の損傷の治療法!手術にかわる幹細胞治療を動画で解説【再生医療】

動画解説/医師:坂本貞範

 

皆さんこんにちは。

Dr.サカモトです。 よろしくお願いします。

今日は肩の腱板損傷という病気の話をしたいと思います。 腱板と聞いて皆さんピーンとこないですよね。 思い浮かべるのはピアノの鍵盤ですよね! その鍵盤とは全く違います。

肩の腱板損傷について症状や治療など詳しくお話していきたいと思います。 まずは肩の関節の説明をします。 肩には鎖骨と、腕の骨である上腕骨、そして上腕骨の端に付いている棘上筋という筋肉があり、この筋肉を腱板と言います。

腱板というのは腕を上げる時の初動で使う筋肉です。 なのでとても重要な筋肉です。この腱板が全部切れてしまうことを『完全断裂』、一部だけ穴があいたり、ささくれている状態を『部分断裂』と言います。 腱板損傷は大きく分けるとこの2つの損傷に分類されます。

 

肩腱板損傷の治療

 

【腱板損傷の原因】

  • ⚪️手をついて転けた場合
  • ⚪️スポーツで手を捻挫した場合
  • ⚪️腱板の経年劣化による損傷

【腱板断裂の主な症状】

完全断裂の場合

  • ⚪️腕が上がらない。

部分断裂の場合

  • ⚪️腕を上げることはできる。痛みあり。
  • ⚪️五十肩と間違えられることが多い。

五十肩と腱板損傷の部分断裂は症状がよく似ています。 四十肩•五十肩については別の動画でも説明しておりますのでそちらをご覧ください。

五十肩の場合は腱板が断裂しておらず、40代、50代になると肩の筋肉が固まって関節が動かしにくくなり、痛めてしまいます。 腱板部分断裂は腱が一部切れてしまうことで、肩を動かすと痛くなります。 五十肩と肩の腱板断裂とは全く別の疾患です。

肩の腱板損傷の代表的な検査としてMRIとエコーとなります。 完全断裂か部分断裂なのか、細かい部分まで診察することができるため、よく活用されます。

【腱板損傷の治療】

部分断裂

  • ⚪️肩の痛みが軽症であれば、リハビリや注射など保存療法で半年ほど様子を見ます。
  • ⚪️半年以上経っても痛みが取れない等、症状の改善が見られない場合は、関節鏡の手術をすることがあります。

完全断裂

  • ⚪️90度以上腕が上がらないので、早めに手術をすることがあります。

【手術方法(内視鏡術)】

  • ⚪️肩の周りに穴を開けてカメラをいれます。
  • ⚪️カメラを見ながら切れたところは糸で縫合します。
  • ⚪️大きく穴が開いた損傷部分は、パッチをあてて縫合します。

【術後のリハビリ】

腕が下に下りないように、装具を付けたまま2ヶ月間過ごさないといけなくなり、大きなデメリットとなります。 日常生活にも支障をきたすおそれがあります。

【幹細胞治療】

最近の再生医療で幹細胞治療というものがあります。 特に装具を付ける必要がないというメリットがあります。

自分の細胞を採取し、その中から幹細胞を取り出して培養します。 その幹細胞は神経、血管、筋肉、腱などに生まれかわります。 その細胞を肩に注射することで、破れたり、切れてしまった腱を修復することで腕が上がるようになります。

治療期間は数ヶ月かかりますが、普段通りの日常生活を送ることが治療を受けられますので、手術による治療より負担が軽いです。 ご自身の細胞のため、副作用やアレルギー等が少なく安心して受けることができます。

幹細胞の治療は1回で効果が出る方もいますが、治療には個人差がありますので、2回3回投与される方もいらっしゃいます。

【腱板損傷の治療例】

60代女性 病院でMRI検査で腱板損傷が確認され、半年以上肩の痛みが取れないので、「関節鏡の手術をするしかない」と診断されました。「できるだけ手術はしたくない」という思いがあったため、当院に来院され幹細胞治療を受けました。

約3ヶ月から徐々に痛みが取れ始めて、6ヶ月で肩を回せるほど軽快されました。 幹細胞治療で腱板が再生し、驚くほどの回復をされていました。

従来の治療法ですと、保存療法で様子を見て関節鏡手術をする方法しかありませんでしたが、再生医療という選択肢が加わることによって、身体にメスを入れなくても従来の手術と同じ結果を得ることが出来るようになりました。

このように従来の方法に加えて、再生医療という治療法の選択肢が増えるのはとてもいいことだと思います。 当院では、肩の腱板損傷に対して再生医療を行うことをおすすめします。

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治療やカウンセリングには、 日本全国、北は北海道から、南は九州、沖縄まで多くの患者様がご来院されています

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