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【糖尿病の合併症】糖尿病性網膜症からの失明リスクを救った再生医療

2020.10.03

【糖尿病の合併症】糖尿病性網膜症からの失明リスクを救った再生医療

動画解説/リペアセルクリニック理事長:坂本貞範

 

みなさんこんにちは。Dr.サカモトです。

今日は、実際に糖尿病の再生医療を行った方の実例を紹介したいと思います。

まずこの方は40代の男性で、数年前から糖尿病を患っていまして飲み薬を飲んでいました。糖尿病でよく評価に使われる採血の検査としてHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)というものがあります。

この方の場合は、あまりコントロールがうまくいってなくてHbA1cが9台と結構高い数値でありました。糖尿病を患うとたくさんの合併症が起こります。

 

糖尿病の治療

 

糖尿病の合併症としていろんなものがありますが、特に、よく起こりうる合併症として糖尿病性神経障害・糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症そして動脈硬化です。

動脈硬化が起こると、体のありとあらゆる動脈が固まってしまい詰まってしまいます。それによって心筋梗塞や脳梗塞などが起こります。この方はその合併症の一つである糖尿病性網膜症を患っておりました。

眼科の先生から「このままで行くと必ず失明するよ」と言われていました。当院に来られた時はこのHbA1cが高いということで、早速糖尿病の再生医療を行いました。

再生医療は、約1億から1.5億ぐらいの幹細胞を投与します。だいたい3回1クールとして行いますので、この方も1クールを行いました。

まず1回目の幹細胞を投与して約一ヶ月後くらいから、症状としては糖尿病性神経障害である足のしびれがとても強かったのですが、それが半分以上マシになったとおっしゃっておられました。

2回目の幹細胞の投与は1回目から約1ヶ月後に行われましたが2回目の幹細胞の投与の後は痺れがまた少しマシになったこと、HbA1cが 9.0から7.0台に低下しておりました。その後、1か月後に3回目の幹細胞の投与が行われました。

以前眼科に行った時には糖尿病性網膜症でこのまま放っておけば失明するよと言われていたそうですが、今回3回目の幹細胞を得て同じ眼科の先生に検査をしてもらうと、その兆候はまったく見られなくなって眼底所見も正常になったと言われておりました。

3回の幹細胞を行うことで糖尿病性網膜症がほぼ完治し、足のしびれもかなり楽になり、そしてHbA1cが9.0から7.0に落ち着いたと本人はとても喜んでおられました。

今後も運動療法や食事療法を継続しながら定期的に採血を見てフォローをしていきたいとおもいます。

ここで糖尿病性網膜症についてお話します。こちらの眼底所見が正常の所見です。このように細い血管はいくつも見られます。

そしてこちらが糖尿病の方の眼底所見ですけれども、もともと目にある血管が糖尿病で犯されて詰まってしまい通りが悪くなると、それを補うように新しい血管ができるのですね。これを新生血管と呼びます。

この新生血管というものはとても脆いものなので、この血管が破れて目の中に血が貯まると、急に目の前が真っ赤になったり、視力が急に落ちてしまうという症状を認めます。

失明の原因としてこの第3位である糖尿病性網膜症はとても怖い病気です。糖尿病の方は、必ず自覚症状がなくても眼科に行くことをお勧めします。

今回は、実際に行われた糖尿病の再生医療についてお話しました。

以上、糖尿病の合併症、糖尿病性網膜症からの失明リスクを救った再生医療についてご説明しました。

ありがとうございました。

 

 

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