薬丸裕英さんを
イメージキャラクターに迎え
地上波にテレビCMを放送中
関節(膝、股関節、肩)編
脳卒中・ヘルニア編
LICENSE厚生労働省届出済医療機関
第二種・第三種再生医療等提供計画 届出済
リペアセルクリニックは、第二種・第三種再生医療提供計画を厚生労働省に届出し、受理されました。
-
自己脂肪由来幹細胞を用いた脳血管障害の治療
-
自己脂肪由来幹細胞を用いた糖尿病の治療
-
自己脂肪由来幹細胞を用いた肝障害の治療
-
自己脂肪由来幹細胞を用いた変形性関節症治療
-
自己脂肪由来幹細胞を用いた顔面萎縮症、皮膚再生治療
-
自己脂肪由来幹細胞を用いた脊髄損傷の治療
-
自己脂肪由来幹細胞を用いた慢性疼痛の治療
-
多血小板血漿(PRP)を用いた変形性関節症の治療
-
多血小板血漿(PRP)を用いた筋腱炎、靭帯炎の治療
-
多血小板血漿(PRP)を用いた皮膚再生療法
-
悪性腫瘍の予防に対する活性化NK細胞を用いた細胞治療
-
自己脂肪由来幹細胞と自己前骨芽細胞分化誘導上清液を用いた変形性関節症の治療
当クリニックでは、国内では数少ない自己の幹細胞を用いた「変形性関節症」「脳卒中」「糖尿病」「肝障害」「肌の再生」などの最先端の再生医療および、PRP(多血小板血漿)の関節内投与を再生医療安全確保法のもと、自由診療にて提供しています。再生医療とは、厚生労働省によって受理されることで行うことのできる治療となります。
自分の細胞を活用し、
蘇らせる「再生医療」とは?
薬での治療は限界ではないだろうか。本当に手術は必要だろうか。
そんな思いで悩んだり、あきらめたりしていませんか?
ケガをしても傷跡が少しずつ薄くなる・・
当たり前のようですが、あなた自身の細胞には、弱ったところ、傷ついたところを修復するチカラがあります。
その細胞のチカラを最大限に引き出して治療を行うことを「再生医療」と呼び、おすすめしています。
リペアセルクリニックの特長
当クリニックは、疾患・免疫・美容という分野すべてを、自己細胞を用いた最先端の医療で行うことができる国内でも珍しい部類の医療機関です。
CPC(細胞加工施設)の高い技術により、冷凍しない方法で幹細胞を投与できるので高い生存率を実現。
ご自身の細胞や血液を利用するため、アレルギーや拒絶反応といった副作用の心配が少ないおすすめの治療方法です。
- 2億個の細胞を
投与可能※但し適応による - 高い
安全性 - 入院不要
日帰り - 身体への
負担が少ない - 高い技術力を
もったCPC
症例紹介
-
- 肝臓疾患の症例
- 幹細胞治療の症例
幹細胞治療後、肝硬変の腹水が収まる! こちらの患者様は2か月前に尿が出にくくなったため、病院を受診したところ『肝硬変』と診断され、再生医療の可能性に頼って当院を受診していただきました。 肝臓は文字通り、内臓の中で一番大きく肝になる臓器です。その働きはたんぱく質、脂質、糖などの栄養素の貯蓄、アルコールや有害物質の解毒・分解、消化酵素である胆汁の生成です。その肝臓が硬くなり、正常に機能せず肝硬変になると、黄疸、肝性脳症、腹水・浮腫、食道静脈瘤などが引き起こされます。患者様は足のむくみ、腹水、足のこむら返りなどを訴えておられました。 肝硬変の原因には、肝炎ウイルスへの感染、脂肪の摂りすぎによる脂肪肝、お酒の飲みすぎ、自己免疫などがあります。また肝臓は沈黙の臓器とも言われ、肝硬変になって初めて症状が出始めます。そして症状が出た時には肝臓は線維化し硬くなっており、どんな治療をしても元には戻らないと言われています。よって現在の保険診療の治療では、肝硬変に対しての根本的な治療はありません。当院ではそういった肝障害の患者様に対して再生医療を提供してきました。 具体的には、下腹部から採取した脂肪細胞から幹細胞を分離・培養し、幹細胞のホーミング効果を期待して静脈から点滴します。ホーミング効果とは、体内に入った幹細胞が再生を必要としている部位・組織から放出されるシグナルを見つけ出し、その部位・組織に自動的に集まり、目的の細胞に分化したり傷んだ部位・組織を修復することです。肝臓の再生医療において投与された幹細胞は、肝臓の炎症や、硬くなっている細胞を発見し修復させます。そのためには点滴する幹細胞は生きていないとホーミング効果が期待できません。 当院で使用する細胞は当院独自の培養技術によっり、冷凍保存せず投与するたびに培養しているため2回目、3回目に投与する細胞も生存率90%以上の生き生きとしたフレッシュな細胞です。さらに幹細胞に十分なホーミング効果を発揮してもらうには、点滴する幹細胞の数も重要です。 CT所見 投与後の変化 患者様には2億細胞を、計6 回点滴投与しました。一般的な医療機関では1億個の点滴投与となります。 6回目の投与後のエコー検査では、腹水が消失しており、さらに足のむくみも改善しました。血液検査では、肝臓が悪いと少なくなってしまう血小板の値などが改善しました。 患者様には「腹水がなくなってお腹のハリが楽になった」と喜んでいただけました。 肝臓の障害においては保険診療の範囲内で根本的な治療がありません。幹細胞投与であれば根本的治療になりうる可能性があります。肝臓の障害でお困りの方はぜひ当院へご相談ください。 厚生労働省届出済【2億個の幹細胞】投与を実現 2024年1月より、当院では厚生労働省への届出が受理されたことにより、点滴において、一度に2憶個の幹細胞投与が可能となりました。これにより、従来の幹細胞1億個の投与よりも高い治療効果が期待できるようになりました。 <治療費> 幹細胞点滴 投与回数(1回) 242万円(税込) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 再生医療医師監修:坂本貞範
2024.12.13 -
- コロナ後遺症の症例
- 幹細胞治療の症例
コロナ後遺症のクラッシュ症状(倦怠感)に、幹細胞治療で劇的な改善! こちらの患者様は、2年前からの疲れやすさ、気分の落ち込みを主訴に受診されました。 症状が出現したきっかけは2年前のコロナウイルスの感染です。それまでは映画、音楽や友人とのカフェ巡りなど楽しみが沢山あったそうですが、感染を契機に疲労感が出現し、意欲が低下、何に対しても興味が湧かなくなり、対人関係も避けるようになったそうです。 病院で更年期障害を疑われ、様々なホルモン検査をしましたが異常は見つからず、鬱病と診断され抗不安薬や向精神薬の処方が始まりました。内服薬を開始しても気分の落ち込みは改善せず、根本的な治療を希望され幹細胞治療を頼り受診されました。 新型コロナウイルス感染後に後遺症として精神症状が出現することは広く知られています。一般的な医学用語ではありませんが、コロナの後遺症の患者様がストレスを抱えたときに、急激に症状が悪化し、倦怠感や疲労感が出てしまうこのような症状を“クラッシュ(crash)”と表現するそうです。 原因は免疫調整系への負担、心理的負担、脳神経の損傷などの仮説が挙げられてはいますが、真の原因ははっきりとしていません。治療は不眠症なら睡眠薬、不安症なら抗不安薬、鬱症状には抗うつ薬と症状に応じた投薬での対処療法しかありません。 こちらの患者様には、幹細胞の点滴で脳神経細胞に良い影響をもたらし、精神症状が少しでもよくなることを期待して治療を行いました。 具体的には下腹部から採取した脂肪細胞から幹細胞を分離・培養し、幹細胞のホーミング効果を期待して静脈から点滴します。ホーミング効果とは、体内に入った幹細胞が再生を必要としている部位・組織から放出されるシグナルを見つけ出し、その部位・組織に集まり、目的の細胞に分化したり傷んだ部位・組織を修復することです。 今回は幹細胞が、脳神経細胞を修復してくれることを期待して投与します。当然ながら点滴する幹細胞は生きていないと思うようなホーミング効果は期待できません。当院で使用する細胞は冷凍保存せず投与するたびに培養しているため2回目、3回目に投与する細胞も生存率95%の生き生きとした強い細胞です。さらに当院独自技術の培養シートによる培養を行うため、化学薬品もしておりません。 一般的には、化学薬品によって脂肪から幹細胞を分離しますので、細胞に傷がつき生存率は低下してしまいます。幹細胞に十分なホーミング効果を発揮してもらうには、点滴する幹細胞の数も重要と考えています。当院の細胞培養は、米粒2~3 粒程度の脂肪細胞を採取するだけで2億個以上の数まで細胞培養が可能です。一般的な医療機関では、1度の点滴で1億個の幹細胞投与が限度となります。やはり1度の点滴で2億個投与できる方が高い効果が期待できます。 投与後の変化 幹細胞を3回点滴投与しました。 投与終了後から、頭痛が消えた、肌つやがよくなって若返った、旦那さんに表情が明るくなったと言われた、買い物などの外出が負担でなくなった、よく眠れるようになったなど劇的な効果があらわれました。 幹細胞がどのように作用してこの効果をもたらしたのかは明確ではありませんが、2年間も苦しまれてきた患者様の精神状態がいい方向に向かったのは事実です。 幹細胞治療がコロナウイルス感染後の精神症状で苦しまれている患者様の光となれば嬉しいです。 <治療費> 幹細胞点滴 投与回数(1回) 242万円(税込) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 再生医療医師監修:坂本貞範
2024.12.10 -
- 糖尿病の症例
- コロナ後遺症の症例
- 幹細胞治療の症例
コロナ後遺症の吐き気とHbA1Cの数値が、幹細胞治療により減少! こちらの患者様は、2年前から嘔気や高血糖に悩まれており、再生医療を頼って当院を受診していただきました。 症状が出現したきっかけは、2年前のコロナウイルスへの感染です。感染当初は重症化してしまい、3日間ICUに入院、その後は吐き気と嘔吐のため半年もの間入退院を繰り返しました。感染して2年が経ち、やっと少し食事が摂れるようになったそうです。コロナウイルス感染と同時に膵炎にも罹患し、糖尿病も発症してしまいました。 こちらの患者様には、傷んだ胃腸や膵臓の細胞の修復を期待して、幹細胞の点滴を行うこととしました。 具体的には、下腹部から採取した脂肪細胞から幹細胞を分離・培養し、幹細胞のホーミング効果を期待して静脈から点滴します。ホーミング効果とは、体内に入った幹細胞が再生を必要としている部位・組織から放出されるシグナルを見つけ出し、その部位・組織に集まり目的の細胞に分化したり傷んだ部位・組織を修復することです。 今回は幹細胞が、胃腸や膵臓の細胞を修復してくれることを期待して投与します。当然ながら点滴する幹細胞は生きていないとホーミング効果は期待できません。当院で使用する細胞は、冷凍保存せず投与するたびに培養しているため、2回目、3回目に投与する細胞も生存率95%の生き生きとした強い細胞です。 さらに幹細胞に十分なホーミング効果を発揮してもらうには、点滴する幹細胞の数も重要と考えています。米粒2~3粒程度の脂肪細胞を採取するだけで、2億個以上の数まで細胞培養が可能です。一般的な医療機関では1億個投与となりますが、当院では一回の点滴で2億個まで投与できるので、より高い効果が期待できます。 投与後の変化 この方は、2億個の幹細胞を3回点滴投与しました。 幹細胞2回目投与後からは週1回は嘔吐がなくなり、食事も3食しっかりと摂れるようになりました。 糖尿病の数値のHbA1Cも7.7 から6.3に低下しました。 2年間も苦しみ続けてきた吐き気から解放され、患者様には大変喜んでいただけました。私達の提供する幹細胞治療が、コロナウイルス感染の後遺症で苦しまれている患者様の手助けになれば大変うれしく思います。 <治療費> 幹細胞点滴 投与回数(1回) 242万円(税込) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 再生医療医師監修:坂本貞範
2024.12.10 -
- 脊髄損傷の症例
- 幹細胞治療の症例
たった1回の幹細胞治療での劇的な改善に驚き! こちらの患者様は両手足のしびれ、両下肢の筋力低下のため受診されました。 症状の出現は3年前からで、複数の病院の神経内科を受診するも診断ははっきりせず、症状の改善もなく不安な日々を過ごしていたそうです。 1年前に整形外科を受診したところ、症状の原因は『頸椎の後縦靭帯の骨化による脊柱管の狭窄(後縦靭帯骨化症)』であると原因がやっと判明しました。すぐに頸椎の手術を受け、狭くなった脊柱管を広げましたが、残念ながら症状の改善はほとんどありませんでした。不運なことに手術後は創部感染を併発してしまい、大変な思いをしたそうです。 当院初診時には、歩行は下肢の筋力低下のため不安定であり、両手の使いにくさ(巧緻運動障害)も認めました。現在の保険診療内では神経の物理的な圧迫を取り除く手術を行っても神経機能の回復がみられなかった方への根本的な治療法は残念ながらありません。手術がもっとも侵襲的であり治療効果が見込める最終手段となっているのです。 しかし近年、幹細胞治療によりそういった状況に陥った方でも神経機能の回復が見られる症例が多数報告されるようになりました。当院では神経損傷の幹細胞治療の黎明期から苦しんでいる患者様の手助けをしたいとの思いで積極的に取り組んできました。 当院では幹細胞の投与方法にこだわりをもっています。通常は脊髄損傷の幹細胞治療は点滴による静脈注射です。しかし血管に入った幹細胞は全身に駆け巡るので、損傷した脊髄に届く幹細胞の数は少なくなってしまいます。損傷した神経細胞へより多くの幹細胞を届け修復を促したいとの思いから当院では脊髄内への直接投与(脊髄腔内ダイレクト注射)を行っております。 MRI初見 受診時のMRIでは第4頸椎から第1胸椎までの椎体の後ろ側の靭帯(後縦靭帯)が骨化し肥厚していましたが、手術により脊柱管の狭窄は軽度になっていました。 脊髄腔内に直接幹細胞を3回投与 脊髄腔内に3回にわけて2500万個細胞ずつ、合計7500万個細胞、点滴で1回一億個細胞を投与する治療計画を立てました。 まだ治療途中でありますが、1回目の脊髄腔内投与後直後から、左足の筋力がMMT5(強い抵抗に打ち勝って動かせる:正常の力)まで明らかな改善を認めました。 その後、2回目、3回目と幹細胞を投与することで、四肢のしびれは半分になりました。立位から下まで蹲踞(そんきょ)、つまりしゃがみ込むことができませんでしたが、投与後はしっかりとしゃがみ込み、さらにそこから立ち上がることもできるようになりました。 そして、左足での片足立ちまでできるようになりました。 そのあまりの効果に「大変な思いをして手術を受けたにも関わらず症状の改善がなかったのに、たった1回の注射でこんなに劇的な改善がみられるなんて信じられない。」と喜びながら話していただけました。私達も幹細胞治療の効果にあらためて驚かされました。このように患者様に喜んでいただけると、私達にとってもすごく励みになリました。 https://www.youtube.com/watch?v=zRaQYBJNrS8 https://www.youtube.com/watch?v=Al-Le33z04w&t=57s https://www.youtube.com/watch?v=g2C435Z2YhQ <治療費> 198万円(税込) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 再生医療医師監修:坂本貞範
2024.11.20
坂本理事長のブログ
藤間院長のブログ
スタッフブログ
トピックス
-
- 頭部
脳挫傷は、脳に外部からの衝撃や圧力が直接的に加わることで起こる疾患です。スポーツ中の衝突や交通事故、転倒などが原因になるケースが多く、軽度から重度まで損傷の程度によって症状はさまざまです。 脳挫傷を負ってから体調が優れない日が続くと、「後遺症が出るのではないか」「症状が進行するのではないか」と不安に感じる方も多いでしょう。 実際に、脳挫傷は後遺症が残りやすく、日常生活に大きく影響する可能性があります。そのため、脳挫傷の後遺症が疑われる場合は、早期に医療機関で検査を受けることが大切です。 今回は、脳挫傷の後遺症について現役医師が解説します。主な症状や注意点をまとめているので、正しい理解を深めるための参考にしてください。 脳挫傷による7つの後遺症 脳挫傷とは、脳の一部が損傷している状態のことです。脳は硬膜と呼ばれる膜に包まれており、頭蓋骨の中にあります。しかし、事故などで頭部に強い衝撃を受けると、脳が頭蓋骨にぶつかって損傷を受ける場合があります。 脳挫傷は外傷性脳損傷の一種で、主な症状は意識障害や記憶障害、頭痛などです。軽度の場合は数日で回復するものの、重度の場合は深刻な後遺症を引き起こす場合があります。 以下で、脳挫傷による主な後遺症を7つ解説するので、ぜひ参考にしてください。 1.高次脳機能障害 脳挫傷による後遺症として多いのが、高次脳機能障害です。高次脳機能とは、具体的に以下のような能力を意味します。 認知 思考 判断 記憶 計画 学習 脳挫傷によって高次脳機能を司る部分がダメージを受けると、記憶障害をはじめ、集中力や判断力の低下などの症状が現れます。 高次脳機能障害の主な症状 記憶障害 集中力の低下 判断力や計画力の低下 情緒的な変化 記憶障害が現れると、新しい情報を覚えることが難しくなり、記憶力が低下します。とくに最近の出来事を覚えられなくなる「短期記憶障害」を発症するケースが多いとされています。 高次脳機能障害による症状は、学校生活や職場など、日常生活に支障をきたすため、リハビリテーションによる認知機能の回復に努めることが大切です。 2.身体性機能障害 脳挫傷によって、運動機能を司る部分が損傷すると、身体性機能障害を引き起こします。身体性機能障害とは、脳の損傷によって身体の一部が麻痺したり、身体に痛みやだるさを感じたりする症状が続く状態を意味します。 身体性機能障害の主な症状 身体の麻痺 手足の痺れ 歩行障害 バランス感覚の低下 筋力低下 身体性機能障害の症状は、リハビリテーションによって徐々に回復が見込まれるものの、完全な回復には時間がかかるといえるでしょう。 3.遷延性意識障害 遷延性意識障害も、脳挫傷による後遺症の一つです。遷延性意識障害とは、脳挫傷によって意識が完全に回復しない場合や、覚醒状態と昏睡状態を繰り返している状態を意味します。遷延性意識障害はとくに重度の脳挫傷で多く見られる後遺症です。 遷延性意識障害の主な症状 昏睡状態 意識がぼんやりとしている状態 短時間の覚醒 外部からの刺激に対する反応の低下 なお、遷延性意識障害の症状が長期間続く場合は、回復の見込みが低くなり、治療の難易度も高まります。 4.平衡機能障害 脳挫傷による後遺症には、平衡機能障害もあります。脳挫傷によって平衡感覚を司る部位が損傷すると、目が回って立っていられなかったり、歩行時にフラついたりするなどの症状が現れる場合があります。立ち上がり時や歩行時に強いフラつきを感じると、転倒のリスクが高まるため注意が必要です。 平衡機能障害の主な症状 めまいや吐き気 バランス感覚の喪失 歩行や立位の不安定性 平衡機能障害の症状がある場合は、リハビリテーションやバランス訓練などに取り組むことで、回復を目指していきます。 5.感覚器等の機能障害 脳挫傷による後遺症として、視覚や聴覚、嗅覚などの感覚器が影響を受けるケースも珍しくありません。脳挫傷によって感覚器等の機能障害が起こると、視力の低下や聴力障害、嗅覚や味覚の異常などを引き起こします。 感覚器等の機能障害の主な症状 視力の低下 耳鳴りや聞こえにくさ 味覚異常 嗅覚異常 感覚器等の機能障害は、脳の損傷部位や程度によって具体的な症状が異なります。たとえば、脳の後頭葉部分を損傷すると視覚障害が起こりやすいほか、内耳や中枢神経を損傷すると聴覚障害につながる可能性が高いでしょう。 なお、感覚器等の機能障害は生活の質の低下に直結しやすく、患者の精神的な負担も大きいといえます。 6.外傷性てんかん 脳挫傷を原因とする外傷性てんかんも、後遺症の一種です。外傷性てんかんとは、外傷による損傷をきっかけに、脳が異常な信号を発することで引き起こされます。てんかん発作は、意識の喪失や激しいけいれんを伴うほか、突然現れるため周囲の人にとっても対応が困難な状況が考えられます。 外傷性てんかんの主な症状 激しい体のけいれん 意識喪失 認知機能の低下 発作頻度の増加 てんかん発作は繰り返し発生するケースがほとんどで、時間の経過とともに頻度が増えることも珍しくありません。抗てんかん薬や適切な治療によって発作の頻度を減らせるものの、外傷性てんかんは完治が難しいとされています。 7.頭痛 脳挫傷後の頭痛は、回復過程において一般的な症状です。しかし、脳の損傷部位や炎症反応などによっては、後遺症として慢性的な頭痛や偏頭痛が長期間続く場合があります。 脳挫傷による頭痛の主な症状 慢性的な頭痛 偏頭痛 光や音への過敏症状 吐き気 脳挫傷の後遺症として慢性頭痛が現れた場合は、適切な薬物治療や生活習慣の見直しなどによって症状が改善する場合もあります。 脳挫傷の後遺症に関する注意点 脳挫傷の後遺症は、必ずしも脳を損傷後すぐに現れるとは限りません。とくに、軽度の場合は、一見回復しているように見えて、数年後に後遺症が現れたり、当事者が症状を自覚できなかったりする場合もあります。 以下で、脳挫傷の後遺症について理解しておくべき注意点を解説するので、ぜひ参考にしてください。 軽度の脳挫傷でも数年後に後遺症が現れる可能性がある 脳挫傷は頭を強く打った後、脳内で少しずつ損傷部位が拡大する場合があります。実際に、脳を損傷してからしばらくの間は問題なく過ごしていても、数年後に後遺症が現れるケースも珍しくありません。そのため、脳挫傷は初期の治療後も注意深く経過観察を続けることが大切です。 脳を損傷してから数カ月〜数年が経った後でも、記憶力や集中力の低下を感じる場合は、脳挫傷による後遺症を疑ってみてください。 たとえ軽度の脳挫傷であっても、CTスキャンやMRIなどで定期的に脳の状態を確認すると、後遺症を早期に発見できるでしょう。 再生医療に特化したリペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。脳挫傷の後遺症に該当する症状でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 当事者が症状を自覚できない場合がある 脳挫傷による後遺症は、当事者が症状を自覚しにくい場合があります。とくに、高次脳機能障害や軽度の身体的機能障害がある場合は、違和感があっても脳挫傷の後遺症による症状であると気づかないケースも少なくありません。 また、記憶力や認知機能が低下してしまうと、日常生活の変化や違和感そのものに気づくことが難しくなります。たとえ脳挫傷による影響とは関係がなさそうに感じられても、気になる症状があれば、医師に相談しましょう。 なお、後遺症の症状に気づくためには、周囲の家族や友人のサポートも不可欠です。日常生活での異変を感じたら、適切にアドバイスしたり、医療機関の受診を促したりすると良いでしょう。 交通事故が原因で後遺症が残った場合は慰謝料を請求する 交通事故が原因で脳挫傷を負って後遺症が残った場合は、慰謝料や損害賠償金を請求できます。慰謝料請求の手続きをする際は、医師による診断書や検査結果などが必要になるため、専門家への相談がおすすめです。 交通事故を原因とする脳挫傷で後遺症が残ったら、まずは後遺症の認定手続きをする必要があります。 適切な診断に基づき、後遺症の程度に応じて後遺症等級が認定されると、賠償金を受け取れます。慰謝料や損害賠償金の請求手続きについては、交通事故を専門とする弁護士などに詳細を確認してください。 脳挫傷の疑いがあるときは早めの受診がおすすめ スポーツや交通事故などで頭を強く打った場合には、脳挫傷が疑われます。そのため、頭を強く打ったり衝撃によって意識を失ったりした際は、症状の有無にかかわらず、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。 脳挫傷は、CTスキャンやMRIなどの画像検査による診断が行われ、脳に損傷が認められれば早期に治療を開始できます。また、初期の治療段階で後遺症が予測される場合には、リハビリテーションを実施して機能低下を予防に努めることも可能です。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。脳挫傷による症状や治療法でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 ▼ 頭やおでこを打ったときに疑われる病気については、以下の記事で詳しく解説しています。 まとめ・脳挫傷の後遺症を見逃さないために医療機関を受診しよう 脳挫傷による後遺症は、発症直後に必ずしも症状が現れるわけではありません。見た目では症状が回復しているように感じられても、気づかないうちに損傷部位が広がっている可能性も考えられます。 また、脳挫傷の後遺症は、当事者が症状を自覚しづらいことも特徴です。後遺症を見逃さないためには、初期の治療後も定期的な受診が不可欠です。 なお、基本的に脳の損傷は完全に修復できません。そのため、脳挫傷の後遺症とは長く付き合っていく必要があります。後遺症のような症状が続く場合には、医療機関で適切な診断と治療を受け、症状の軽減や予防に努めることが大切です。
2025.01.15 -
- 内科疾患、その他
新型コロナウイルスに感染後、倦怠感や頭痛、味覚・嗅覚の異常などの症状が長期間にわたって続く「コロナ後遺症」に悩まされている方が増えています。 「コロナ後遺症によって日常生活に支障がある」「どうしたら症状が改善するのかわからない」などと不安を感じる方も多いでしょう。コロナ後遺症は数週間から数カ月にわたって症状が続き、生活の質を低下させる原因にもなります。 本記事では、コロナ後遺症はいつまで続くのか、主な症状や対処法とあわせて解説します。コロナ後遺症に関するよくある質問もまとめているので、ぜひ参考にしてください。 コロナ後遺症がいつまで続くかは個人差がある コロナ後遺症は、新型コロナウイルス疾患後、感染症が治癒してからも続くさまざまな症状を差します。具体的に現れる症状は人それぞれで異なるほか、いつまで続くかも個人差があります。 コロナ後遺症に関する研究は進んでいるものの、いまだに原因や完治までの期間は解明されていません。そのため、コロナ後遺症と診断された場合には、症状別の適切な対処が不可欠です。 数カ月から1年以上にわたって症状が続くケースが多い コロナ後遺症がいつまで続くかは、一人ひとりの症例によって異なります。実際に、数カ月で症状が改善する場合がある一方で、1年から1年半以上にわたって症状が続いているケースも報告されています。 コロナ後遺症によって倦怠感や疲労感、嗅覚障害などが長期間にわたって続くことで、仕事を休みがちになったり、休職したりする人も珍しくありません。現在は、コロナ後遺症を専門とした外来診療を行っている医療機関も増えています。症状が長く続いて不安な場合は、医療機関へ相談しましょう。 リペアセルクリニックでは、コロナ後遺症に対する再生医療を行っています。メール相談やオンラインカウンセリングも実施しているので、コロナ疾患後に続く体調不良でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 新型コロナウイルスの後遺症とは コロナ後遺症は風邪やアレルギー症状とよく似ており、たとえ症状が続いていても本人が後遺症とは気づかない場合もあります。 そもそもコロナ後遺症とはどのようなものか、以下で定義と症状について解説するので、ぜひ参考にしてください。 WHO(世界保健機関)の定義 WHO(世界保健機構)は、コロナ後遺症を「新型コロナウイルスに感染した人に見られ、少なくとも2カ月以上続き、ほかの疾患による説明ができない症状」と定義しています。医療機関では、WHOの定義のもとコロナ後遺症の診断をしています。 コロナ後遺症は、原因や治療法を解明するために今も多くの研究が進められている分野です。 参考:World Health Organization「Coronavirus disease(COVID-19): Post COVID-19 condition」 代表的な症状は倦怠感や味覚・嗅覚障害 コロナ後遺症の主な症状は、以下の通りです。 症状 倦怠感 体がだるくエネルギーが湧かない 味覚障害 食べ物の味を感じにくくなる 嗅覚障害 匂いを感じにくくなる 頭痛 慢性的な頭痛や偏頭痛がある 咳や痰 咳が止まらず、痰が出る 発熱 微熱が長期間にわたって続く 動悸や息切れ 心拍数が異常に速くなったり息が切れたりする 脱毛 髪の毛が抜けたり薄くなったりする コロナ後遺症の症状は、感染からしばらく経過しても改善せず、生活に影響を及ぼします。また、回復傾向にあるように思われても、なかなか症状が完治ないケースもあるでしょう。コロナ後遺症の症状は、身体的かつ精神的に大きな負担がかかります。 いつまで続くかわからないコロナ後遺症の対処法 コロナ後遺症による症状がいつまで続くかわからず、不安を感じる方も少なくありません。コロナ後遺症の症状を改善するためには、生活習慣を見直したり、適切な治療を受けたりする必要があります。 以下で、コロナ後遺症の対処法を解説するので、ぜひ参考にしてください。 生活習慣を見直す コロナ後遺症の症状を改善するためには、生活習慣を整えることがポイントです。十分な睡眠や適度な運動は、身体の回復を促進します。また、規則正しい生活は、精神的な安定にもつながります。 具体的には、1日7〜8時間の質の良い睡眠を心がけ、無理のない範囲でウォーキングや軽いストレッチなどをすると良いでしょう。また、ストレスによって症状が悪化する場合もあるため、深呼吸してリラックスできる時間を作ることもポイントです。 免疫力の維持や回復に努める 免疫力の維持や回復も、コロナ後遺症の症状を改善できる可能性があります。栄養バランスの良い食事を心がけるほか、サプリメントを摂取して免疫力の向上に努めることもおすすめです。 たとえば、ビタミンCやビタミンDなどの各種ビタミン、亜鉛をはじめとするミネラルは、炎症を抑えて免疫を正常化する効果が期待できます。ただし、サプリメントの過剰摂取は症状を悪化させたり、ほかの疾患を引き起こしたりする可能性もゼロではありません。そのため、サプリメントは医師の助言のもと摂取するようにしましょう。 医療機関を受診する コロナ後遺症による症状が長引く場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。 コロナ後遺症の治療は、症状に応じた対症療法が中心です。動悸や息切れが続く場合は、運動療法を中心とする呼吸リハビリテーション、慢性的な頭痛には鎮痛薬の処方など、多角的なアプローチが効果的だとされています。 また、慢性的な倦怠感や抑うつ感などが続く場合は、精神的なケアも必要になるでしょう。カウンセリングや心理療法などが、症状の改善につながる場合があります。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。コロナ後遺症の症状がなかなか改善せずに悩んでいる方は、ぜひ気軽にご相談ください。 コロナ後遺症がいつまでも続く場合の受診目安 コロナ後遺症による症状が続く場合は、以下を目安に医療機関を受診するようにしてください。 倦怠感が3カ月以上続いている 日常生活に支障をきたしている 睡眠や休息を取っても回復しない疲労感が数週間続いている 徐々に症状が悪化している 精神的な症状が現れている(不安、抑うつ、集中力の低下など) すでに医療機関を受診してコロナ後遺症の診断を受けている場合でも、症状が続く場合は、迷わず再受診しましょう。 コロナ後遺症は幹細胞治療による改善効果が期待できる 近年、コロナ後遺症の改善に有効な治療法として、幹細胞治療が注目されています。リペアセルクリニックでは、幹細胞治療でコロナ後遺症の倦怠感や吐き気が改善した症例があります。 コロナウイルスの感染をきっかけに、2年前から疲れやすさや気分の落ち込みなどの症状が現れた方は、当初更年期障害を疑われました。ホルモン検査をしても異常が見つからず、うつ病と診断されて内服薬を開始してからも、症状は改善されなかったようです。そして、根本的な治療として、幹細胞治療を選択しました。 具体的には、下腹部の脂肪細胞から採取した幹細胞を分離・培養し、静脈から点滴をします。幹細胞を3回点滴投与したところ、頭痛がなくなり、よく眠れるようになったなどの効果が現れました。このように、当院では幹細胞治療によってコロナ後遺症が改善に向かった症例があります。 ▼ 幹細胞治療によってコロナ後遺症が改善した症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 まとめ・コロナ後遺症がいつまで続くか不安な場合は早めに受診しよう コロナ後遺症は個人差が大きく、数カ月で回復する場合もあれば、長期間にわたって症状が続くケースも珍しくありません。 コロナ後遺症には、生活習慣の見直しや免疫力の回復など、自分で取り組める対処法もあります。しかし、症状が長期間にわたって続く場合や徐々に悪化する場合には、早めに医療機関を受診し、専門的なサポートを受けることが重要です。 コロナ後遺症の治療に関しては、今も研究が進められています。また。幹細胞治療をはじめとする新しい治療法も注目されています。コロナ後遺症がいつまで続くか不安な場合は、専門家に相談し、自分に合った治療法を選択しましょう。 コロナ後遺症に関するよくある質問 ここでは、コロナ後遺症に関するよくある質問をまとめました。 コロナ後遺症は自然に治る? 一般的にコロナ後遺症による症状の多くは、時間の経過とともに改善するとされています。一方で、症状が長期的に残ったり、悪化したりするケースも少なくありません。 とくに症状が軽度の場合は、コロナ後遺症を風邪と同じように考えがちです。しかし、症状が改善しない場合や徐々に悪化する場合は、自己判断で放置せず、医療機関を受診しましょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。コロナ後遺症かどうか自分で判断できないときは、ぜひ気軽にご利用ください。 コロナ後遺症を予防する方法はある? コロナ後遺症を予防する最も効果的な方法は、新型コロナウイルスに感染しないことです。以下をはじめとする感染症対策の基本を心がけましょう。 手洗いやマスクの着用を徹底する 密閉空間を避ける 部屋を十分に換気する ワクチンを接種して感染リスクや重症化リスクを低減する 感染対策を徹底するほか、感染した場合でも軽症で済むように、ワクチン接種をしておくのも効果的な方法の一つです。
2025.01.15 -
- 頭部
高次脳機能障害を抱えている方の日常生活には、さまざまな困難が伴います。「高次脳機能障害によって日常生活に支障がある」「接し方がわからず困っている」など、対応の仕方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 高次脳機能障害によって集中力や記憶力が低下したり、社会的に適切な行動が取れなくなったりする場合には、人間関係にも影響を及ぼします。そのため、本人だけではなく、周囲の家族や介護者などもストレスを感じやすいといえるでしょう。 今回は、当事者と第三者のそれぞれの立場における高次脳機能障害への対応の仕方を解説します。高次脳機能障害の介護疲れを軽減するためのポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。 高次脳機能障害とは 高次脳機能障害への対応においては、まずどのような疾患なのかを理解しておくことが大切です。高次脳機能障害とは、脳の損傷や疾患によって引き起こされる障害で、記憶力や注意力などのほか、社会的行動に影響を及ぼします。 以下で、高次脳機能障害の原因や主な治療法について解説するので、ぜひ参考にしてください。 高次脳機能障害の原因 高次脳機能障害の主な原因は、脳へのダメージによるものです。具体的には、以下のような原因が挙げられます。 脳血管障害(脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など) 脳外傷(事故やスポーツによる頭部外傷) 低酸素脳症(酸素不足による脳損傷) 感染症や腫瘍(脳炎や脳腫瘍など) 高次脳機能とは、記憶や思考、判断する能力など、人が社会生活を送る上で重要なものです。しかし、脳内の血管に異常が生じたり、外部からの強い衝撃を受けたりして脳が損傷すると、脳機能に障害が起きてしまいます。 ▼ 頭やおでこを強く打ったときに考えられる疾患については、以下の記事で詳しく解説しています。 高次脳機能障害の治療法 高次脳機能障害の場合、主にリハビリテーションを中心とした治療が一般的です。高次脳機能障害は、脳の損傷部位や程度によって症状が異なるため、個別にプランを立ててリハビリテーションに取り組みます。リハビリテーションの目的は、脳の機能を回復・改善させて生活の質を向上させることです。 高次脳機能障害の症状によっては、薬物療法が用いられるケースもあります。たとえば、脳血管障害に対する血流改善薬や精神的な症状に対する薬などです。 また、最近注目を集めているのが、脳血管障害の再生医療による治療です。再生医療(幹細胞治療)の効果として、脳神経細胞の修復や再生、脳の血管を新しく再生させる作用が期待できます。 リペアセルクリニックでは、脳血管障害の再生医療を行っています。再生治療について詳しく知りたい方は、気軽にメール相談やオンラインカウンセリングをご利用ください。 5つの症状別|高次脳機能障害への対応の仕方 高次脳機能障害の代表的な症状として、次の5つが挙げられます。 注意障害 記憶障害 遂行機能障害 社会的行動障害 失語症 以下で、症状別に高次脳機能障害への対応の仕方を解説します。当事者と第三者のそれぞれの立場における対応の仕方をまとめているので、ぜひ参考にしてください。 1.注意障害 高次脳機能障害による注意障害の主な症状は、以下の通りです。 物事に集中できない 周囲の刺激に反応してしまう 気が散りやすい 注意障害への対応は、環境を整えることが最も重要です。静かな場所で落ち着いて作業をしたり、休憩を挟んだりしながら、できるだけ集中を維持できるよう工夫しましょう。 対応の仕方 当事者 短時間でできる作業に小分けする こまめに休息を取る 第三者 周囲の刺激を減らして静かな環境を整える 一つずつ作業を確認して注意の持続をサポートする 2.記憶障害 高次脳機能障害による記憶障害は、主に以下のような症状が現れます。 生活における出来事を忘れる 自分が言ったことや人に言われたことを忘れる 約束や予定を忘れる 高次脳機能障害による記憶障害では、とくに短期的な記憶に障害が生じるケースが多いとされています。記憶障害への対応には、できるだけ物事を忘れないような工夫が求められます。 対応の仕方 当事者 メモを取る習慣をつける カレンダーに予定や重要事項を書き留める アラーム機能やリマインダーアプリを活用する 第三者 習慣化や環境整備のサポートをする メモ帳やカレンダーを見て一緒に振り返る 3.遂行機能障害 遂行機能障害とは、計画を立てたり、物事を段階的に進めたりすることが難しくなる症状です。遂行機能障害は、ほかにも以下のような症状があります。 優先順位をつけられない 衝動的な行動を取る 主体的に行動できない 遂行機能障害が現れると、計画的な行動ができなくなり、結果的に無関心や無気力に見えるケースも珍しくありません。また、物事を遂行するためには集中力や記憶力も必要です。そのため、注意障害や記憶障害に対するポイントも含めて、対応の仕方を工夫しましょう。 対応の仕方 当事者 時間に余裕を持って計画する 小さな目標を設定する 作業を小さなステップに細分化する 第三者 簡潔にタスクを伝えて一緒に手順を確認する 完了したタスクをチェックリストで確認する 4.社会的行動障害 社会的行動障害は、状況に合わせた行動や言動、感情などのコントロールが難しくなり、社会生活が困難になる状態を意味します。社会的行動障害の症状は、以下のようにさまざまです。 感情をコントロールできずに急に怒ったり泣いたりする 人と良好な関係を築けない 人の意見に耳を傾けられない 意欲が低下して引きこもりがちになる 社会的行動障害の症状は多岐にわたるため、ケースバイケースの対応が求められます。社会的行動障害の対応で基本となるのが、生活リズムの確立です。安定した生活リズムで日々を過ごすことで、少しずつ社会に順応していけるようになるでしょう。 対応の仕方 当事者 時間に余裕を持って計画する 小さな目標を設定する 作業を小さなステップに細分化する 第三者 簡潔にタスクを伝えて一緒に手順を確認する 完了したタスクをチェックリストで確認する 5.失語症 言語障害の一種である失語症とは、言葉を理解したり話たりするなどの言語機能が損なわれた状態を意味します。脳の言葉を司る部分がダメージを受けると、以下のような症状が現れます。 言いたいことがあっても言葉にして伝えられない 人が話す内容の理解が難しい 本や新聞から内容を読み取れない 書きたくても文字を思い出せない 具体的な症状は、脳の損傷部位や程度によってさまざまです。そのため、一人ひとりの症状に合わせた対応が必要になります。 対応の仕方 当事者 絵やジェスチャーなどのコミュニケーション方法を試みる 静かな環境で落ち着いて話すことを心がける うまく伝わらないときは時間をおいて別の方法を試みる 第三者 話を聞くときは余裕を持って接する 話すときはゆっくり簡潔に伝える はい・いいえで答えられる質問をする 高次脳機能障害の介護疲れを軽減する3つのポイント 高次脳機能障害の介護は精神的かつ身体的な負担が大きく、介護者はストレスや疲労を溜め込みやすいため注意が必要です。 以下で、高次脳機能障害の介護疲れを軽減するポイントを3つ解説するので、ぜひ参考にしてください。 1.症状を理解する 高次脳機能障害の症状は、一人ひとり異なります。そのため、高次脳機能障害に対応するためには、症状の正しい理解が大切です。たとえば、どのような症状がどのようなときに強く現れるのかを把握しておくと、事前にストレスを回避するための対応ができるでしょう。 高次脳機能障害の症状を理解するためには、専門書やインターネットなどでの情報収集や、かかりつけ医やリハビリテーションの専門家への相談がおすすめです。具体的な対応の仕方を知るためには、日頃から気になる症状を書き留めておくと、相談しやすくなります。 2.医療機関に相談する 高次脳機能障害は長期にわたって支援を必要とするケースがほとんどです。介護疲れを軽減するためには、医療機関やリハビリテーションの専門家と連携しながら、適切な治療やサポートを受けることが大切です。 高次脳機能障害は気づかないうちに進行する可能性もゼロではありません。そのため、医師による定期的な診察を受け、症状の進行や改善についてモニタリングし続ける必要があります。医療機関との連携強化によって、介護の負担を軽減できるだけではなく、より適切なケアが可能になります。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害の症状や治療法でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 3.公的制度やサービスを利用する 高次脳機能障害に伴う介護では、公的制度や福祉サービスを利用できる場合があります。以下をはじめとする制度などを利用すると、より専門的な支援が受けられ、介護者の負担を軽減できるでしょう。 介護保険制度 障害者福祉サービス 医療費助成制度 地域支援ネットワーク たとえば、介護保険制度では、通所介護や通所リハビリテーションの利用によって、日中の介護を専門スタッフに任せられます。地域の福祉専門窓口やケアマネージャーなどに相談しながら、公的制度やサービスをうまく利用しましょう。 まとめ・高次脳機能障害は症状にあわせて対応の仕方を工夫しよう 高次脳機能障害は、一人ひとりの症状や状況に応じて対応の仕方を工夫することが大切です。高次脳機能障害による症状の多くは、日常生活に支障をきたすものです。そのため、本人だけではなく、周囲の第三者にとってもストレスや疲れを感じやすいといえるでしょう。 高次脳機能障害は、症状をよく理解して対応の仕方を工夫すると、身体的かつ精神的な負担を減らせます。また、適切な治療によって、症状の進行を遅らせたり、改善したりする効果も期待できます。本人も第三者も負担が少なくて済むよう、医療機関や専門期間と連携して対応していきましょう。 高次脳機能障害に関するよくある質問 ここでは、高次脳機能障害に関するよくある質問をまとめました。 高次脳機能障害はどのように診断される? 高次脳機能障害は、症状の確認や画像検査(CT・MRI・脳波)によって診断が可能です。 また、高度脳機能障害の診断には除外項目があります。たとえば、脳の損傷前から有する症状や発達障害や認知症などを原因とする症状については、治療や対応が異なるため区別されます。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害が疑われる場合は、ぜひ気軽にご相談ください。 高次脳機能障害は回復する? 高次脳機能障害は、症状や障害の程度によって治療方法や得られる効果が異なります。適切なリハビリテーションによって症状の回復が期待できる場合があるものの、すべての方に効果があるとは限りません。 高次脳機能障害による症状を少しでも改善するためには、発症からできるだけ早期のリハビリテーションの開始が望ましいとされています。
2025.01.15 -
- 頭部
「高次脳機能障害は治るのか」気になっていませんか。 実は高次脳機能障害の症状は、早期の発見と治療、継続的なリハビリによって症状が改善される結果が出ています。 しかし高次脳機能障害は治るのかどうか気になる方は「具体的に何をすべきか」が把握できていない方もいるでしょう。 そこで今回は、現役医師の立場から高次脳機能障害の対応方法や治療法、自宅でできるリハビリ方法などを解説します。 【結論】高次脳機能障害は良くなる! 高次脳機能障害は適切な治療とリハビリを通じて、改善が期待できる障害です。 医療機関での診断と治療計画を策定するのが重要であり、症状に応じたアプローチが求められます。 詳しくは後述しますが、薬物療法やリハビリテーション、さらには再生医療の進展により、症状の改善が見込まれるケースも増えているのです。 しかし、高次脳機能障害が治るかどうかは、早期の発見と治療が鍵となります。 患者様自身や家族が障害に対する正しい理解を持ち、共に取り組んでいけば日常生活の質を向上させられるでしょう。 環境を整え専門機関のサポートを受けながら、持続的なリハビリを進めていき、社会復帰や自立生活の実現につなげていきましょう。 以下の記事では、脳梗塞を例に治療法や入院期間を解説しているので、1つの参考にしてください。 そもそも高次脳機能障害とは 高次脳機能障害とは、脳の損傷によって生じる記憶や注意、言語、判断力などに影響を及ぼす障害です。 そもそも高次脳機能とは、人間が複雑な思考や行動を行うために欠かせない機能であり、以下のような重要な役割を担っています。 問題解決能力 計画力 感情のコントロール 他者とのコミュニケーション能力など 高次脳機能障害が発症している方だけでなく、家族や周囲の方にも日常生活で大きな影響を与えるケースがある障害です。 たとえば歩行や排せつなど日常生活上の行動では問題なくても、手続きや遠方への移動を含め、普段行わない行動で影響があります。 外的な損傷がないため、周りから気づかれにくいため、本人や家族が高次脳機能障害の症状を理解できるかも重要です。 高次脳機能障害の症状と発症の原因 高次脳機能障害の症状は、脳の損傷によって引き起こされる認知、行動、感情などの機能障害を指します。 脳卒中や外傷性脳損傷、脳腫瘍などの病気や事故によって発生するケースが大半です。 高次脳機能障害の症状は多岐にわたり、個々の症状や程度によって異なります。 主な症状には、記憶障害、注意障害、判断力の低下、言語障害、感情のコントロールの難しさなどがあります。 なお、高次脳機能障害の症状や発症の原因については、以下の記事で詳しく解説しました。 ここからは、高次脳機能障害は治るのかを解説するために「認知症との違い」と、回復過程について解説します。 認知症との違い 高次脳機能障害は、脳の特定領域が損傷を受け、記憶、注意、言語、計画立案などの高度な脳機能に影響を及ぼす疾患です。 たとえば、短期記憶の低下や集中力の欠如、理解力や判断力の低下が見られます。 上記の症状について、認知症と混合して認識している方もいるでしょう。 認知症は加齢によって徐々に進行する症状で、高次脳機能障害は外的要因によって発症する症状です。 交通事故によって脳へダメージを負った際、高次脳機能障害の症状が見られるケースがあります。 つまり、発症時期が明確なのが高次脳機能障害で、不明確なのが認知症なのです。 年齢を重ねるごとに進行する認知症とは異なり、高次脳機能障害は適切な治療やリハビリを実施すれば、回復の可能性があります。 回復過程 高次脳機能障害は脳の損傷が原因になるケースが多いため、すべての患者様が回復するわけではありません。 しかし、脳卒中のような症状が原因で発症した場合、早期の発見と治療次第では、症状が回復する傾向にあるのです。 そもそも高次脳機能障害が発症する過程は、病変や外傷が脳に影響を与え、神経細胞や神経回路が損傷を受けて発症します。 損傷がどの程度・どの範囲に及ぶか、またどの部位に影響を与えるかによって、具体的な症状や障害の度合いが決まります。 高次脳機能障害の症状は、時間とともに変化するため、初期段階での適切な診断と治療が重要です。 つまり、早期に原因を特定し、適切な治療を行えれば、症状の悪化を防ぎ、回復の可能性を高められるのです。 高次脳機能障害への対応方法 ここからは高次脳機能障害の方が家族にいる方に向け、どうサポートしていけば良いのか解説します。 対応方法を理解し、適切な治療へ進められるよう、ぜひ参考にしてください。 症状の理解 高次脳機能障害への対応方法を考える上で、まずは症状の理解が不可欠です。 高次脳機能障害は、記憶、注意、思考、判断、言語など、脳の高次機能に影響を及ぼし、日常生活においてさまざまな困難をもたらします。 症状は患者様によって異なり、記憶障害、集中力の欠如、意思決定の困難、感情の不安定などが見られます。 症状を理解しておかないと「なぜそのような行動を取るのか」とイライラしてしまう方もいるでしょう。 患者様本人も感情のコントロールが上手くいかない症状もあるため、双方がストレスを感じないためにも、まずは症状を理解しておくのが重要です。 環境の整備 高次脳機能障害に対応するために、環境の整備も重要です。 患者様が安心して生活できるようサポートできれば、症状の悪化を防ぎ、改善を促す可能性を高めてくれます。 具体的には、日常生活の流れを明確かつ簡易化させ、必要な手順や情報を視覚的に整理しておくのが有効です。 また、感覚過敏を持つ方には、過度な刺激を避けるために静かな環境を提供するのが望ましいでしょう。 なお、環境整備については厚生労働科学研究が公開している「高次脳機能障害支援マニュアル」も参考になります。 専門機関の利用 高次脳機能障害の方がいる場合、専門機関の利用も考慮すべきです。 医療機関やリハビリテーション施設など、専門の支援を受けられる環境が整っています。 専門機関を利用すれば、適切な診断と治療が可能になり、回復への道筋が明確になります。 専門家による評価を受け、個々の症状に応じたプログラムを導入すると、効果的なリハビリを取り入れられるのが特徴です。 また、身体障害者手帳を取得すれば、医療費負担の軽減や国税・地方税の控除が可能です。 要介護認定を受け、介護保険を取得している方は、訪問介護による介助も受けられます。 高次脳機能障害の治療法 高次脳機能障害の治療法は、大きく分けて薬物療法とリハビリの2種類があります。 それぞれの治療法について詳しく解説していきます。 薬物療法 薬物療法では、主に症状の軽減や日常生活の質を向上させるのを目的として使用されます。 脳の神経伝達物質のバランスを整えられる薬物が多く、抗うつ薬や抗精神病薬、認知機能を改善するための薬が用いられるのが一般的です。 たとえば、抗うつ薬は気分の安定を図るだけでなく、注意力や集中力の向上にも寄与します。 また、抗精神病薬は、衝動性や攻撃性を抑える効果が期待されます。 また、薬物療法はあくまで症状のコントロールを目的としており、根本的な治療法ではないと、理解しておきましょう。 薬物療法のみでの改善を期待するのではなく、リハビリテーションや心理的サポートと組み合わせた多角的アプローチが求められます。 薬物療法を開始する際には、医師と詳細な相談を行い、副作用や薬の相互作用についても十分に理解しておきましょう。 リハビリ 高次脳機能障害におけるリハビリは、患者様の回復をサポートする重要な手段です。 リハビリでは、患者様の症状や障害の程度に応じて個別に計画され、日常生活での機能回復を目指します。 具体的には、作業療法や理学療法、言語療法などが含まれ、それぞれ異なる目的で実施されます。 リハビリ内容 目的 作業療法 日常生活のスキルを再び習得するのが目的。 料理や掃除などの活動を通じて実践的な訓練を行う。 理学療法 身体の運動機能を向上させるために、筋力トレーニングや姿勢改善のエクササイズが行われる。 言語療法 コミュニケーション能力の回復を目的とし、言葉の発音や理解力を高めるための練習を行う。 リハビリを適切に実施し続けていれば、発症から6カ月で74%、1年で97%の方が一定の症状が改善されたという調査結果も出ています。 障害別でみるリハビリ方法一覧 高次脳機能障害の治療法は、個々の症状や患者の状態に応じて多岐にわたります。 以下で障害別にみるリハビリ方法の一覧をまとめたので、ぜひ参考にしてください。 症状例 リハビリ内容 注意障害 作業を小さなステップに分け、集中しやすい環境を整える 遂行機能障害 タスク管理をサポートするデジタルツールの活用(マニュアルやスケジュール帳の作成など) 半側空間無視 視覚的なリマインダーや特定の視覚訓練(塗り絵や折り紙など) 以下の記事では、脳出血を例に寝たきり生活にならないためにも「何をすべきか」解説しているので、あわせてご覧ください。 自宅でできるリハビリ ここからは専門機関を利用せずとも、自宅で実施できる簡易的なリハビリ方法を紹介します。 1日のスケジュールを作る 家事や散歩などで軽く体を動かす 脳トレを実施する リラックスする 順番に具体的な実施方法を解説していきます。 1日のスケジュールを作る 自宅で高次脳機能障害のリハビリを実施する際、まずは1日のスケジュールをしっかりと組み立てるのがおすすめです。 1日のスケジュールを作るのも、高次脳機能障害の患者様は脳疲労が起きやすい傾向にあるからです。 高次脳機能障害の方が疲れやすいと感じた際、1日のスケジュール表があれば、どのタイミングで疲れやすいのかが振り返れます。 何をしても疲れやすい場合、朝起きたら軽いストレッチや呼吸法で体と心を目覚めさせるのも良いでしょう。 1日のスケジュール通り行動できていれば、自分のペースに合ったリハビリを進めるだけでなく、生活のリズムが整います。 家事や散歩などで軽く体を動かす 高次脳機能障害のリハビリは、日常生活の中で無理なく取り入れられるかどうかが重要です。 たとえば家事や散歩のような軽い運動を日常に取り入れると効果的です。 軽く体を動かすと、身体の機能を維持させるだけでなく、精神的にもリフレッシュできるでしょう。 つまり、日々の小さな積み重ねが、高次脳機能障害の改善につながるのです。 脳トレを実施する 自宅でのリハビリで、脳トレと呼ばれる知的活動を取り入れるのも効果的です。 たとえば、パズルやクロスワード、簡単な計算問題などを日常的に実施してみましょう。 脳の活性化を図り、記憶力や注意力の向上を期待できます。 昨今ではインターネットやスマートフォンで無料公開されている脳トレもあるため、お遊び感覚で実施できるでしょう。 高次脳機能障害の改善に特化させたドリルも販売されているため、書店や通販サイトでチェックしてみるのもおすすめです。 リラックスする リハビリの一環としてリラックスするのは、高次脳機能障害のある方にとって重要なリハビリです。 ストレスや緊張は、脳の回復を妨げる要因となるため、日常生活の中で意識的にリラックスする時間を設けるのが大切です。 リラックスする方法として、深呼吸や瞑想、ヨガなどの軽いエクササイズを取り入れる方法があげられます。 また、音楽を聴いたり、読書をしたりするのも効果的です。 好きな音楽を聴いてリズムに身を委ねていけば、心が落ち着き、気持ちがリフレッシュされるでしょう。 読書は、興味のあるジャンルを選び、集中力を高めつつリラックスするのがおすすめです。 他にもアロマテラピーで好きな香りのエッセンシャルオイルを使って、部屋を心地良い空間にするのも効果的です。 気分が和らぎ、ストレスを軽減する効果が期待できます。 とくにラベンダーやカモミールなどは、リラックス効果の高い香りとして知られており、睡眠の質を向上させるとも言われています。 再生医療なら高次脳機能障害の治療効果に期待できる! 高次脳機能障害の症状を治すのは、早期の発見や治療だけでなく継続的なリハビリによって改善が期待できます。 昨今では医療の進歩により、再生医療を取り入れてさらなる治療効果へアプローチしています。 再生医療において中心的なアプローチ方法が幹細胞治療です。 幹細胞は特定の条件下において細胞を分化させる能力があるため、高次脳機能障害を含めた症状に向けた治療として有効的です。 再生医療のご相談、治療の流れ まとめ・高次脳機能障害は治るのかは早期発見と対応が重要! 高次脳機能障害は治るのかを決めるのは、早期の発見と治療、家族のサポートが重要です。 認知症とは異なり、発症の時期が比較的明確で、治療の実施により改善がみられる障害です。 しかし、外的損傷がないため周囲からの理解が大切になります。 まずは高次脳機能障害の症状を理解し、環境を整えつつ専門機関を利用して、早期改善へつなげていきましょう。 当院では高次脳機能障害でお困りの方に向け、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しているので、気軽にお問い合わせください。
2025.01.15