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コロナ後遺症はいつまで続く?咳・味覚・嗅覚・倦怠感別に現役医師が解説
「新型コロナに感染してから咳が止まらない」
「倦怠感や嗅覚の異常は、いつまで続くのだろう」
新型コロナウイルス感染症から回復した後も症状が残り、先の見えない不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
コロナ後遺症が続く期間には個人差があり、咳、味覚・嗅覚障害、倦怠感など、症状によっても経過が異なります。
時間の経過とともに軽くなる場合がある一方、数カ月以上にわたって日常生活や仕事へ影響を及ぼすケースもあるのです。
また、症状が長引いている場合は、コロナ後遺症ではなく、別の病気が隠れている可能性も否定できません。
本記事では、コロナ後遺症がいつまで続くのかを症状別に整理し、長引く場合に考えられる病気や対処法、医療機関を受診する目安について現役医師が解説します。
当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、コロナ後遺症に対する治療の選択肢や再生医療に関する情報をお届けしています。症状が長引き、今後の治療について悩んでいる方は、ぜひご登録ください。
目次
コロナ後遺症はいつまで続くのか
コロナ後遺症の経過には個人差があり、症状の種類によっても回復までの期間は異なります。
ここでは、咳、味覚・嗅覚障害、倦怠感の継続期間に加え、子どものコロナ後遺症についてまとめました。
数カ月から1年以上にわたって症状が続くケースもある
コロナ後遺症は、数カ月ほどで症状が軽くなる場合がある一方、1年から1年半にわたって続くケースもあります。
ノルウェーで軽症の新型コロナ患者を追跡した研究では、自宅療養した233人のうち46%に、感染から12カ月後も少なくとも1つの症状が残っていました。
さらに、成人の一部は18カ月後まで症状が確認されています。(文献1)
倦怠感や疲労感、記憶力・集中力の低下、息切れなどが長引くと、仕事や家事を以前と同じペースでこなせなくなることも少なくありません。
咳は8週間以上続く場合がある
新型コロナへの感染後、ほかの症状が落ち着いても咳だけが数週間から数カ月続く場合があります。
咳は続いている期間によって、次のように分類されます。(文献2)
- 急性咳嗽:発症から3週間以内
- 遷延性咳嗽:3週間以上8週間未満
- 慢性咳嗽:8週間以上
8週間以上続く咳は慢性咳嗽にあたり、コロナ後遺症だけでなく、咳喘息や胃食道逆流症などが原因となっている可能性もあります。
夜間に眠れないほど咳き込む、息切れや胸の違和感を伴うといった場合は、呼吸器内科などで原因を確認しましょう。
嗅覚・味覚障害の平均回復期間は2週間未満
新型コロナに伴う嗅覚・味覚障害は、比較的短期間で回復する方が多いとされています。
複数の研究を統合したシステマティックレビューでは、味覚障害の回復率は74%、平均回復期間は11.44日でした。
嗅覚障害については、回復率が72%、平均回復期間は12.87日と報告されています。
研究では、嗅覚・味覚障害の回復期間は通常2週間未満と結論づけられました。(文献3)
ただし、示されている期間は複数の研究結果をまとめた平均値です。
2週間を過ぎても症状が残る方や、においや味の感じ方が完全には戻らないケースもあるため、全員が同じ経過をたどるわけではありません。
倦怠感は数カ月または数年続くケースがある
コロナ後遺症による倦怠感は、数カ月で軽くなる方がいる一方、改善まで数年かかる場合もあります。
多くの方は症状が現れてから3カ月後に大きな改善がみられますが、回復まで数カ月から数年を要するケースもあるのです。(文献4)
症状は同じ状態で続くとは限りません。
いったん消えた後に再び現れたり、日によって程度や組み合わせが変わったりすることがあります。
よくみられる症状は、次のとおりです。
- 日常生活に支障をきたす疲労感
- 頭がぼんやりして考えにくい感覚
- 身体的・精神的な活動後に強まる不調
- 息切れ、咳、胸痛、動悸
- 頭痛、睡眠障害、めまい
- 味覚・嗅覚の変化
- 下痢、関節痛、筋肉痛
たとえば、家事や短時間の外出をした翌日に強い疲労感が現れ、普段どおりに動けなくなる場合もあります。
単なる寝不足や疲れとは異なり、生活への影響を伴いながら症状が変動する点が特徴です。
子どものコロナ後遺症は学校生活に影響することがある
子どもや10代でも、コロナ後遺症による倦怠感や頭痛などが続き、学校生活へ影響する場合があります。
岡山大学病院のコロナ・アフターケア外来を受診した患者を対象とする研究では、2021年2月15日から2022年10月31日までの解析対象452人のうち、11~18歳の患者は54人で、全体の11.9%でした。
10代で最も多かった症状は倦怠感で、54人中55.6%にみられています。
不眠や微熱も10代にみられた特徴的な症状として挙げられ、頭痛も35.2%に認められました。(文献5)
コロナ後遺症の症状によって登校できない状態になったのは、学校に在籍していた50人のうち28人となっています。
欠席した生徒では、倦怠感、頭痛、不眠が主な症状となっており、学習や日常生活への影響がうかがえる結果です。
コロナ後遺症がいつまでも続く場合は別の病気も疑われる
新型コロナへの感染後に咳が長引いていても、原因がすべてコロナ後遺症とは限りません。
胃酸の逆流による刺激や細菌感染、咳喘息など、別の病気が関係している可能性があります。
長引く咳の原因として考えられる主な病気は、次のとおりです。
- 胃食道逆流症:胃酸が食道や喉へ逆流し、神経を刺激して咳が出る
- 二次的な細菌感染:感染後に別の細菌感染が加わり、咳や発熱が続く
- 咳喘息:気道が過敏な状態となり、乾いた咳が長く続く
咳喘息では、夜間や早朝に症状が強くなったり、冷たい空気や会話をきっかけに咳が出たりする傾向があります。
一度下がった熱が再び上がる、息切れや胸の違和感を伴うといった場合も、コロナ後遺症だけでは説明できません。
症状だけで原因を見分けるのは難しいため、咳が長引いている場合は経過や伴う症状を整理した上で、医療機関を受診しましょう。
いつまで続くかわからないコロナ後遺症の対処法
コロナ後遺症には、症状に共通する確立された治療法がなく、現れている不調に応じた対応が中心となります。
無理に元の生活へ戻そうとせず、体調に合わせて活動量を調整しながら、必要に応じて医療機関のサポートを受けることが基本です。
ここでは、日常生活で意識したい点と、症状が続く場合の対応について解説します。
生活習慣を見直す
コロナ後遺症が続いているときは、症状に合わせて生活のペースを調整しましょう。
十分な休息や睡眠時間を確保し、食事や起床・就寝の時間が大きく乱れないように意識してください。
倦怠感がある状態で無理に運動したり、仕事や家事を一度にこなしたりすると、活動後に症状が強まる場合があります。
体調の良い日に動きすぎるのではなく、途中で休憩を挟み、疲れ切る前に活動を止めることが大切です。
たとえば、掃除や買い物を同じ日にまとめず、体調を見ながら別の日に分けるなど、その日の状態に合わせて活動量を調整しましょう。
免疫力の維持や回復に努める
コロナ後遺症が続いているときは、栄養バランスの取れた食事や十分な休息を意識し、体調を維持できる生活を心がけましょう。
基本となるのは、主食・主菜・副菜をそろえ、食べられる範囲で食品の種類を増やすことです。
食欲が落ちているときは、一度に多く食べようとせず、少量に分けて必要な栄養を補うといった工夫も役立ちます。
なお、特定のサプリメントでビタミンやミネラルを過剰に摂取すると、体調や服用中の薬に影響を及ぼす場合があります。
栄養補給はサプリメントに頼りきらず、日々の食事から摂ることを心がけましょう。
医療機関を受診する
コロナ後遺症が長引いている場合は、症状に応じた診療を受けるため、医療機関へ相談しましょう。
診療では、咳・倦怠感・動悸・頭痛など、現れている症状に合わせた治療や経過観察が中心です。
また、症状の原因がコロナ後遺症だけとは限らないため、必要に応じて検査を行い、別の病気が隠れていないか確認します。
受診時に症状の経過を的確に伝えるためにも、次の内容を整理しておきましょう。
- 新型コロナに感染した時期
- 症状が始まった時期と続いている期間
- 日による変化や悪化するきっかけ
- 仕事、家事、睡眠への影響
- 現在服用している薬
症状の種類や生活への影響を記録し、診察時に具体的に伝えることが適切な診療の手がかりになります。
コロナ後遺症がいつまでも続く場合の受診目安
コロナ後遺症の症状が時間の経過とともに軽くなっている場合は、体調を見ながら様子を見る選択肢があります。
一方、症状が改善しない、または日常生活への影響が続いているときは、かかりつけ医や地域の医療機関へ相談してください。
受診を検討する目安は、次のとおりです。
- 倦怠感や咳、息切れなどが改善せず続いている
- 仕事、家事、通学などの日常生活に支障が出ている
- 休息を取っても強い疲労感が残る
- 症状が徐々に悪化している
- 不安感、抑うつ、集中力の低下などが続いている
息苦しさや胸の痛み、意識がもうろうとするなど、急激で強い症状が現れた場合は、ためらわずに119番通報してください。判断に迷うときは、救急安心センター(#7119)へ相談する方法もあります。
受診に備え、感染した時期や症状が始まった日、体調の変化、生活への影響をメモしておきましょう。
コロナ後遺症は幹細胞治療による改善効果が期待できる
コロナ後遺症による倦怠感や頭痛などが長く続き、仕事や家事に支障が出ている方には、再生医療による「幹細胞治療」も選択肢の一つです。
幹細胞治療では、患者様自身の脂肪から採取した幹細胞を培養し、点滴によって体内へ投与します。
幹細胞には、さまざまな種類の細胞へ変化する「分化能」という性質があり、損傷した細胞を感知して自ら増え、その細胞を補い修復する働きを持っています。
幹細胞治療は、これらの働きを活かした治療法です。
コロナ後遺症が長引き、次のような悩みを抱えている方は、幹細胞治療についてご相談ください。
- 治療を続けているものの、後遺症が改善しない
- 倦怠感や頭痛が続き、日常生活に支障が出ている
- 新型コロナへの感染後、長期間にわたって体調が戻らない
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当院「リペアセルクリニック」で行っている再生医療については、以下の症例記事でご確認いただけます。
新型コロナへの感染後、約2年間にわたって疲労感や意欲の低下などが続いていた50代女性に対し、脂肪由来の幹細胞を用いた治療を行った症例です。ぜひご覧ください。
いつまでも続くコロナ後遺症でお悩みの方は当院へご相談ください
コロナ後遺症が続く期間には個人差があり、咳や味覚・嗅覚障害は比較的短期間で落ち着く場合がある一方、倦怠感などが数カ月以上残るケースもあります。
症状が長引いているときは、無理に元の生活へ戻そうとせず、休息や食事、活動量を見直すことが必要です。
改善がみられない場合や仕事・家事・通学へ影響しているときは、医療機関への受診も検討しましょう。
当院「リペアセルクリニック」では、コロナ後遺症に対する治療の選択肢として、脂肪由来の幹細胞を用いた再生医療を行っています。
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いつまでも続くコロナ後遺症に関するよくある質問
コロナ後遺症は自然に治りますか?
WHOによると、症状は通常4~9カ月で改善する一方で、2022年の世界推計では感染から12カ月後も約15%の方に症状が残っていたと説明しています。(文献6)
自然に治る傾向があるものの、回復までの期間には個人差がある点に注意が必要です。
また、咳や倦怠感、味覚・嗅覚障害などが長く続いたり、いったん落ち着いた症状が再び現れたりするケースもあります。
改善がみられない、徐々に悪化している、仕事や家事に支障が出ている場合は、医療機関で相談してください。
コロナ後遺症を予防する方法はありますか?
コロナ後遺症を完全に防ぐ方法は確立されていません。
発症リスクを抑えるには、新型コロナウイルスへの感染や再感染を避けることが基本です。
状況に応じて、次のような対策を行いましょう。
- 手洗いや手指消毒を行う
- 人が密集する場所ではマスクを着用する
- 室内を定期的に換気する
- 体調が悪いときは外出や人との接触を控える
また、感染前のワクチン接種によって、コロナ後遺症の発症が減少する可能性を示した研究もあります。(文献6)
ただし、接種の対象や時期は年齢や持病、これまでの接種歴によって異なるため、最新の案内を確認してください。
コロナ後遺症の定義は?
WHOはコロナ後遺症について、「通常は発症から3カ月以内に現れ、少なくとも2カ月続く症状」と定義しています。
「ほかの病気では説明できず、日常生活へ影響を及ぼしている」ことも定義に含まれています。(文献7)
ただし、症状が続く期間だけでコロナ後遺症と判断することはできません。
別の病気が原因となっていないかを含め、医療機関で状態を確認しましょう。
どのような症状がコロナ後遺症に該当しますか?
コロナ後遺症では、全身・呼吸器・神経・消化器などにさまざまな症状が現れます。代表的な症状は、次のとおりです。
- 倦怠感・疲労感
- 咳・喀痰・息切れ・胸痛
- 頭痛・集中力低下・記憶障害
- 睡眠障害・抑うつ・不安
- 味覚・嗅覚の変化
- 動悸・めまい
- 関節痛・筋肉痛
- 腹痛・下痢
- 脱毛
症状は一つだけとは限らず、複数が同時に現れたり、日によって強さが変わったりする場合があります。
いったん落ち着いた後に再び出ることもあるため、症状の種類だけでなく、続いた期間や仕事・家事への影響も記録しておきましょう。
文献一覧
(文献1)
Symptom Burden and Immune Dynamics 6 to 18 Months Following Mild Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 Infection|Clinical Infectious Diseases
(文献2)
咳嗽に関するガイドライン(第2版)|日本耳鼻咽喉科学会会報
(文献3)
Olfactory and Gustatory Recovery Time Evaluation of COVID-19: A Systematic Review and Meta-Analysis|Acta Medica Indonesiana
(文献4)
Long COVID Signs and Symptoms|Centers for Disease Control and Prevention
(文献5)
Trends in Long COVID Symptoms in Japanese Teenage Patients|Medicina
(文献6)
Post COVID-19 condition(long COVID)|World Health Organization
(文献7)
A clinical case definition of post COVID-19 condition by a Delphi consensus|World Health Organization


















