玄米の効果や効果的な食べ方とは?便通改善やダイエットに効く理由も解説
公開日:2022.09.29 スタッフ ブログ 豆知識 健康「最近、便通が気になる」「白米より体に良い主食を探している」と感じている方も多いのではないでしょうか。そんなときにおすすめなのが玄米です。
玄米とは、稲の実からもみ殻だけを取り除いたお米のことで、ぬかの層と胚芽がそのまま残っています。一方、白米はぬかと胚芽を削り取って精米したものです。同じお米でも残っている部分が違うため、含まれる栄養素に違いがあります。
今回は、玄米に期待できる健康効果や、毎日の食事に取り入れるコツについて紹介します。記事の後半では玄米を食べる上での注意点なども解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
玄米にはどんな効果がある?主な健康効果5つ
玄米にはぬかや胚芽に含まれる成分が残っているため、白米にはないさまざまな働きが期待できます。ここでは、玄米に期待できる代表的な5つの健康効果を紹介します。
それぞれの効果について、研究結果なども交えながら詳しく解説します。
腸内環境を整えて便通を促す
玄米に多く含まれる食物繊維は、便のかさを増やし、腸の動きを助ける働きがあります。また、腸内の善玉菌のエサとなる成分も含まれており、腸内フローラ(腸内にすむ細菌の集まり)のバランスを支える食品としても役立ちます。
なお、食品成分データベースによると、ごはん150gあたりの食物繊維量は、白米が約0.45g、玄米が約2.1gです。1日3回のごはんを白米から玄米に替えると、約5gの食物繊維を上乗せできる計算になります。(文献1)
便通の乱れが気になる方は、普段の食生活に玄米を少しずつ取り入れてみてください。
満腹感が続いてダイエットを後押しする
玄米は白米より食物繊維が豊富なため、消化吸収に時間がかかりやすい性質があります。そのため、食後の満腹感が長く続きやすく、間食を減らしたい方やダイエット中の方の強い味方になってくれます。
また、メタボリックシンドロームの男性を対象に、玄米食と白米食を比較した研究(BRAVO研究)では、玄米食を約8週間続けたところ、体重関連の数値やLDLコレステロール値(いわゆる悪玉コレステロール)、インスリン抵抗性の改善が報告されました。(文献2)
ダイエット中の方は、白米から玄米への置き換えを試してみてください。
抗酸化作用で美肌づくりをサポートする
玄米は、体の酸化を防ぐ「抗酸化作用」を持っています。抗酸化作用とは、体内で増えすぎた活性酸素から細胞を守る働きのことです。肌の健康維持にも関わるため、健やかな肌を保ちたい方は意識したい要素といえます。
岡山大学の研究結果によると、玄米に含まれるフェルラ酸シクロアルテニル(CAF)という成分には、抗酸化作用があることが報告されています。CAFには、酸化ストレスを受けた細胞を守る働きが確認されており、ビタミンE類よりも細胞を保護する働きが高いことが示されました。(文献3)
年齢とともに肌のくすみやハリ不足が気になる方は、抗酸化成分を含む食品のひとつとして、玄米を食事に取り入れてみましょう。
不足しがちな栄養素を補える
現代の日本人は、健康や美容に欠かせないビタミン・ミネラルが不足しがちといわれています。玄米にはぬか層と胚芽が残っているため、白米では削られてしまう栄養素をまるごと摂取できる点が魅力です。
具体的には、ビタミンB群・鉄・マグネシウム・カリウム・マンガン・亜鉛などが含まれています。なかでも玄米は、白米に比べてビタミンB1やマグネシウムを多く含む点が特徴です。
主食を白米から玄米に切り替えるだけで、毎日の食事から自然にこれらの栄養素を補えるのは大きなメリットといえます。
白米に比べて血糖値の上昇がゆるやか
玄米は白米に比べて、食後の血糖値の上昇がゆるやかになりやすいといわれています。
インドでおこなわれた無作為化比較試験では、BMI23以上の成人を対象に、白米食と玄米食を比較しました。その結果、メタボリックシンドロームを持つ参加者では、玄米食によりHbA1c(過去1〜2カ月の血糖状態を示す数値)の低下が見られました。(文献4)
血糖値が気になる方や、健康診断で数値の改善を目指したい方は、玄米を毎日の食事に取り入れることで、ゆるやかな改善が期待できます。
玄米の効果的な食べ方のコツ
せっかく玄米を取り入れるなら、できるだけ効果を引き出す食べ方を知っておきたいものです。ここでは、玄米をおいしく食べ続けるための3つのコツを紹介します。
毎日の食卓ですぐに実践できる工夫ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
しっかり浸水させてから炊く
玄米は白米よりぬかの層が厚く、水分が中まで浸透しにくいのが特徴です。そのため、十分に浸水させずに炊くとパサパサした食感になりやすく、消化にも負担がかかってしまいます。
おすすめは、6時間から一晩ほどたっぷりの水に浸水させてから炊く方法です。ぬか層が水を吸ってやわらかくなり、もちもちとした食感に仕上がります。
また、玄米特有の風味やプチプチ感が苦手な方は、白米と1:1や2:1の割合でブレンドして炊くのもおすすめです。少しずつ玄米の割合を増やしていけば、無理なく続けられます。
一口30回を目安によく噛んで食べる
玄米は白米より食物繊維が多く、粒の表面がぬか層で覆われているため、消化に時間がかかります。そのまま飲み込むように食べると、胃腸への負担が大きくなってしまうので注意しましょう。
一口あたり30回を目安によく噛むことで、食材が細かく砕かれて消化酵素が働きやすくなり、栄養の吸収もスムーズになります。また、噛む回数が増えると満腹中枢が刺激されるため、少量でも満足感を得やすくなるのもうれしいポイントです。
玄米だけでは不足する栄養素を組み合わせる
白米より栄養価が高い玄米とはいえ、すべての栄養が満遍なく摂れるわけではありません。健康効果をきちんと引き出すためには、おかずや副菜で不足分を補う必要があります。
たんぱく質は、肉・魚・たまご・大豆製品などから意識して摂りましょう。ビタミン類については、レバー・にんじん・貝類・ブロッコリー・鮭などを組み合わせると、玄米だけでは補いきれない栄養素をカバーできます。
玄米は毎日食べてもいいの?デメリットや注意点について
玄米の健康効果を知ると、「毎日食べても良いのかな?」「食べすぎは大丈夫?」と気になる方もいらっしゃるかもしれません。結論として、玄米は毎日食べても問題ありません。
ただし、玄米には注意点もあるため、知っておきたいポイントを2つに分けて整理します。
無理なく玄米を続けるために、それぞれのポイントを押さえておきましょう。
食べすぎや早食いによる消化不良に注意する
玄米は栄養豊富ですが、胃腸が弱っているときに食べすぎると、食物繊維の摂りすぎで調子をくずしてしまうことがあります。毎日食べるのは問題ありませんが、胃腸が弱い方や、便がゆるくなりやすい方は少しずつ取り入れましょう。
また、玄米が消化に悪いといわれる原因のひとつに、よく噛まずに食べる習慣があります。やわらかいものを早く食べることに慣れていると、玄米も十分に噛まずに飲み込みやすく、消化不良につながって栄養の吸収も悪くなってしまいます。
毎日無理なく続けるためには、しっかり浸水させてやわらかく炊き、ゆっくり噛んで食べることがポイントです。
「玄米毒」に関する正しい知識を理解する
玄米にはフィチン酸やアブシシン酸といった、毒性が疑われる物質が含まれています。ただし、これらは植物に普通に含まれている成分で、玄米だけが特別というわけではありません。
また、フィチン酸にはミネラルの吸収を妨げる働きがある一方で、抗酸化作用や有害ミネラルの排出に関わる働きも研究されています。アブシシン酸についても、通常の食生活で取り入れる範囲で問題視するレベルではないと考えられています。
「玄米毒」という言葉だけで不安になりすぎず、正しい知識をもとに、無理のない範囲で玄米を取り入れてみてください。
まとめ|玄米の効果を毎日の食事で上手に活かそう
玄米には、便通改善・ダイエットサポート・美肌づくり・栄養補給・血糖値上昇の抑制など、毎日の健康と美容に役立つ効果が期待できます。白米から玄米に切り替えるだけで、不足しがちな食物繊維やミネラルを自然に補える点も魅力です。
ただし、効果を引き出すにはしっかり浸水させてやわらかく炊き、よく噛んで食べることがポイントです。胃腸が弱いときは量を加減したり、白米とブレンドして食べたりと、体調に合わせた工夫を心がけてみてください。
まずは1日1食からでも玄米を取り入れて、無理なく健康的な食習慣をスタートしてみましょう。
玄米の効果に関するよくある質問
玄米は食べ続けてもいいですか?
玄米は適量を守ってよく噛んで食べていれば、毎日取り入れても問題はありません。ただし、栄養豊富な玄米でも、食べすぎはカロリーオーバーや食物繊維の摂りすぎにつながる可能性があるため、量の調整は大切です。成人の場合、1食あたりお茶碗1杯(150〜200g程度)を目安にしましょう。
なお、胃腸が弱っているときや体調がすぐれないときは、いつもよりやわらかく炊いたり、白米とブレンドしたりと、体調に合わせて工夫してみてください。
玄米は肝臓に悪いのですか?
玄米は基本的に肝臓に悪い食品ではありません。「肝臓に悪い」といわれる背景には、「ぬかに農薬が残っているのではないか」という心配が広がっている可能性があります。
しかし、日本で販売されている玄米は国の残留農薬基準をクリアしているため、通常の食生活で取り入れる範囲では過度に心配する必要はありません。それでも農薬が気になる方は、無農薬栽培や有機栽培の玄米を選ぶと、より気兼ねなく取り入れられます。
参考文献
(文献1)
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省
(文献2)
Effects of the brown rice diet on visceral obesity and endothelial function: the BRAVO study|PubMed








