きのこの主な栄養素|期待できる効果・食べ方を解説

公開日:2023.09.15 スタッフ ブログ 健康 豆知識

きのこには健康的なイメージがありますが、具体的な栄養素や体への働きまではわからない方も多いのではないでしょうか。

きのこには、食物繊維やビタミンB群、ビタミンD、カリウムなど、健康維持に役立つ栄養素が含まれています。

ただし、種類や調理法などによって、風味や栄養の残り方が変わるため注意が必要です。

本記事では、きのこに含まれる主な栄養素や期待できる効果、栄養を無駄なく取り入れる食べ方を解説します。

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きのこに含まれている主な栄養素一覧

きのこには、ビタミンB群やビタミンD、カリウム、リンなど、健康的な食生活を支える栄養素が含まれています。ここでは、生のぶなしめじを例に、主な栄養素を一覧にまとめました。

栄養素 ぶなしめじ・生100gあたりの含有量
カロリー 26kcal
ビタミンB1 0.15mg
ビタミンB2 0.17mg
葉酸 29μg
ビタミンD 0.5μg
カリウム 370mg
リン 96mg

文献1

きのこの主な栄養素・効能

ここでは、きのこに含まれる主な栄養素と期待される働きについて解説します。

ビタミンB1・B2

きのこに含まれるビタミンB1・B2は、食事からとった栄養を体内で利用する際に関わる栄養素です。

ビタミンB1は糖質の代謝に関係し、ごはんや麺類など炭水化物が多い食事のときに特に意識したい栄養素です。ビタミンB2は脂質の代謝に関わるほか、皮膚や髪などの健康維持にも関与するとされています。

きのこは炒め物や汁物など幅広い料理に使いやすいため、毎日の食事にビタミンB群を無理なく取り入れられる食材の一つです。

葉酸

きのこに含まれる葉酸は、赤血球の形成や細胞の生まれ変わりに関わるビタミンB群の一種です。

妊娠を考えている方や妊娠中の方に特に注目されやすい栄養素ですが、赤血球は年齢・性別を問わず常につくられているため、日々の食事から継続して補いたい成分です。

きのこ類では、ぶなしめじやまいたけなどに含まれており、汁物や炒め物に加えると無理なく取り入れられます。

ビタミンD

きのこに含まれるビタミンDは、骨の健康維持に関わる栄養素です。

ビタミンDには小腸からのカルシウム吸収を促進する働きがあり、牛乳や小魚でカルシウムを摂っていても、ビタミンDが不足していると十分に活用できません。

きのこの中でも、干ししいたけのように天日干ししたものは特にビタミンDが豊富です。ビタミンDは油に溶けやすい性質があるため、炒め物など油を使った調理法と組み合わせるとより吸収されやすくなります。

カリウム

カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する働きに関わるミネラルです。

汁物や麺類、加工食品をよく食べる方は塩分(ナトリウム)の摂取量が増えやすいため、減塩と合わせてカリウムを意識することが大切です。

ぶなしめじやまいたけはみそ汁・炒め物・鍋料理など幅広い料理に使えるため、塩分が気になる方の食事に取り入れやすい食材といえます。

必須アミノ酸

きのこには、体内でつくることができない必須アミノ酸が含まれています。

必須アミノ酸は筋肉や臓器、皮膚などを構成するたんぱく質の材料となる成分で、食事から継続して摂取する必要があります。

きのこをスープや炒め物、炊き込みご飯に加えると、うま味成分(グルタミン酸など)が料理全体に広がり、塩分を控えながら満足感のある味わいに仕上がります。

GABA

GABAはアミノ酸の一種で、発芽玄米や野菜類のほか、きのこにも含まれています。

リラックスや血圧との関係で注目されることが多い成分ですが、きのこを食べれば特定の不調が改善するわけではありません。

日々の食事の中で、食物繊維やビタミン、ミネラルといった他の栄養素もあわせて摂れる食材としてきのこを活用するのがおすすめです。

エルゴチオネイン

エルゴチオネインは、きのこに比較的多く含まれる成分の一種です。抗酸化作用(体内の活性酸素を取り除く働き)があるとされ、健康維持への関与が研究されています。

エルゴチオネインは熱に強い性質があるため、炒め物やスープなど加熱調理をしても成分が壊れにくい点が特徴です。

ただし、きのこを食べるだけで特定の病気を防げるわけではないため、あくまで食事全体の質を整える食材の一つとして捉えましょう。

β-(ベータ)グルカン

β-グルカンは、きのこに含まれる食物繊維の一種です。

水溶性食物繊維の一種でもあり、腸内細菌のエサになることで腸内環境を整える働きや、血中コレステロール値を下げる働きが期待されています。

きのこは低カロリーで食物繊維を含むため、食事の量を極端に減らさずに満足感を得たいときにも取り入れやすい食材です。

リン

リンは、骨や歯の形成に関わるミネラルです。体内ではカルシウムとともに骨格を支える成分として働くほか、細胞のエネルギー代謝にも関係します。

きのこでは、ぶなしめじやまいたけ、しいたけなどに含まれています。

なお、リンは現代の食生活では不足よりも摂り過ぎに注意が必要な栄養素です。加工食品や清涼飲料水にも多く含まれているため、きのこから自然な形で摂取する方法は過剰摂取になりにくくおすすめです。

プロテアーゼ

プロテアーゼは、たんぱく質を分解する酵素の総称です。

きのこではまいたけに含まれるたんぱく質分解酵素が知られており、肉をやわらかくしたい料理に活用されています。下味をつける前に細かくしたまいたけを肉と一緒にしばらく置いておくと、酵素の働きで肉の食感がやわらかくなります。

ただし、プロテアーゼは加熱すると働きが失われるため、肉をやわらかくしたい場合は生のまいたけを使うのがポイントです。

きのこの栄養素に期待できる主な効果

きのこは低カロリーでありながら、食物繊維やβ-グルカン、ビタミンB群などの栄養素を豊富に含む食材です。

ここでは、きのこに含まれる栄養素に期待できる主な効果について解説します。

血中コレステロール値を下げる

きのこに含まれるβ-グルカンは、水溶性食物繊維の一種です。水溶性食物繊維には、血中コレステロール値を下げる働きが期待されています。

肉類やバターなど動物性脂肪の多い食事が続く方は、炒め物や汁物にきのこを加えると、食事のボリュームを保ちながら脂質を抑えることが可能です。

腸内環境を整える

きのこに含まれる食物繊維は、腸内環境を整えたい方に役立つ栄養素です。

食物繊維には、便のかさを増やして排便を促す働きや、腸内細菌のエサになる働きがあります。便秘が気になる方や、野菜不足を感じている方は、みそ汁やスープ、炒め物にきのこを加えてみましょう。

腸内環境を意識するなら、きのこだけでなく、野菜、海藻、豆類なども組み合わせて食べるのがおすすめです。

生活習慣病の予防に役立つ

きのこは、生活習慣病の予防を意識した食事に取り入れやすい食材の一つです。

低カロリーで食物繊維を含むため、食事の満足感を保ちながら、エネルギーの摂り過ぎを抑えられます。さらに、β-グルカンやビタミンB群など、脂質や糖質の代謝に関わる栄養素も含まれています。

ただし、生活習慣病の予防ではきのこを食べるだけでなく、栄養バランスの良い食事と適度な運動も組み合わせましょう

きのこの栄養素を無駄にしない食べ方

きのこは調理しやすい食材ですが、洗い方や加熱の仕方によって、風味や栄養の残り方が変わります。

ここでは、きのこの栄養をできるだけ無駄にしない食べ方を紹介します。

できるだけ洗わず調理する

きのこは、できるだけ洗わずに調理しましょう。

きのこには水に溶けやすい栄養素が含まれており、水洗いすると風味も落ちやすくなります。汚れが気になる場合は、湿らせたキッチンペーパーで軽く拭き取ってください。

ただし、なめこは表面のぬめりや酸味が気になる場合があります。袋入りのなめこは、料理に合わせてさっと水で流してから使いましょう。

煮汁ごと食べられる料理がおすすめ

きのこの栄養を無駄なく取り入れたいときは、スープや鍋、みそ汁のように煮汁ごと食べられる料理がおすすめです。

きのこに含まれるビタミンB群やカリウムは、水に溶けやすい性質があります。

ゆで汁を捨てると栄養の一部が流れ出る場合があるため、以下のような汁まで食べられる調理法を選びましょう。

  • しめじやまいたけを入れたみそ汁
  • なめこを加えた汁物
  • えのきだけやしいたけを使った鍋料理
  • きのこを具材にしたスープ
  • きのこ入りの炊き込みご飯

炊き込みご飯にするとうま味も汁やご飯に移るため、塩分を控えたい方にもぴったりです。

生より冷凍・乾燥きのこのほうが栄養価が高い

きのこは、冷凍や乾燥によって栄養やうま味をより活かせます。

乾燥きのこは水分が抜けるため、同じ重さで比べると栄養素が凝縮されるのです。とくに、干ししいたけのように日光に当てたものは、ビタミンDを取り入れたいときに向いています。

冷凍きのこは、細胞が壊れることでうま味が出やすくなるとされています。

使いやすい大きさに切って冷凍しておくと、みそ汁、炒め物、炊き込みご飯などにそのまま加えられて便利です。

カルシウムを含む食材と一緒に食べる

ビタミンDを含むきのこは、カルシウムを含む食材と組み合わせるのがおすすめです。ビタミンDには、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。

組み合わせやすい食材は、以下の通りです。

  • 牛乳
  • チーズ
  • 小魚
  • 豆腐
  • 小松菜

たとえば、きのこと小松菜の炒め物など、油を使った料理にすれば、脂溶性であるビタミンDをより吸収しやすくなります。

【種類別】きのこに期待できる効果とおすすめの食べ方・選び方

きのこの種類によって食感や風味が異なるため、向いている料理も変わります。

ここでは、きのこの種類ごとに期待できる栄養面の特徴と、おすすめの食べ方・選び方をまとめました。

しめじ

しめじは、炒め物、汁物、炊き込みご飯など幅広い料理に使いやすいきのこです。

低カロリーでかさ増ししやすく、食物繊維やビタミンB群、カリウムなどの栄養素を含んでいます。食事量を極端に減らさず、満足感を出したいときにおすすめです。

選ぶ際は、かさが開きすぎておらず、全体にハリがあるものを目安にしましょう。

石づきを落として小房に分ければ、みそ汁や野菜炒め、パスタにも使えるほか、冷凍保存しておくと忙しい日の調理で便利です。

なめこ

なめこは、ぬめりのある食感が特徴のきのこです。ぬめりには食物繊維が含まれており、腸内環境を整えたい方に向いています。

みそ汁やそば、和え物に使いやすく、つるんとした口当たりで食欲が落ちているときにも食べやすいきのこです。

購入する際は、粒にハリがあり、ぬめりが濁りすぎていないものを選んでください。

袋入りのなめこは酸味が気になる場合があるため、料理に合わせてさっと水で流してから使いましょう。

エリンギ

エリンギは、コリコリとした食感で食べごたえを出しやすいきのこです。

食物繊維を含み、低カロリーでありながら満足感を得やすいため、ダイエット中の食事にも向いています。輪切りにしてソテーすれば、肉や魚の付け合わせにもぴったりです。油を使う料理にすると、きのこに含まれる脂溶性のビタミンDを効率的に摂取できます。

選ぶ際は、軸が白く太く、かさにハリがあるものを選びましょう。

まいたけ

まいたけは、香りがよく、料理にうま味を加えやすいきのこです。

ビタミンDや食物繊維などを含み、汁物、炒め物、炊き込みご飯、天ぷらなど幅広い料理に使えます。肉と一緒に下ごしらえすると、まいたけに含まれる酵素の働きで肉がやわらかくなりやすい点も特徴です。

選ぶときは、かさにハリがあり、全体がしっとりしすぎていないものを目安にします。

食感や香りを活かしたい場合は、加熱しすぎず短時間で火を通してください。

まとめ|栄養素が豊富なきのこを食べよう

きのこは低カロリーでありながら、食物繊維、ビタミンB群、ビタミンD、カリウム、β-グルカンなどを含む食材です。

便通や腸内環境、骨の健康、脂質・糖質の代謝を意識したい方に向いています。

栄養を無駄なく摂取するなら、洗いすぎを避け、スープや鍋のように煮汁ごと食べられる料理に使うのがおすすめです。

しめじ、なめこ、エリンギ、まいたけなどを料理に合わせて選び、毎日の食事に無理なく取り入れてみましょう。

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参考文献

(文献1)
食品詳細 |食品成分データベース