体に良い油とは?健康のために知っておきたい種類と選び方
公開日:2021.03.02 スタッフ ブログ 健康 豆知識「体に良い油」と検索すると、えごま油・アマニ油・オリーブオイルなど、たくさんの種類が出てきますね。でも、「結局どれを選べば良いの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
油はどれも同じに見えますが、含まれている脂肪酸の種類や割合によって、体への働きや調理への向き不向きが変わってきます。
この記事では、代表的な油の特徴を整理しながら、オメガ3・6・9といった脂肪酸の基本的な考え方と、日常で無理なく取り入れられる選び方をご紹介します。
毎日の食用油選びに迷ったときの、ちょっとした判断材料になればうれしいです。
目次
体に良いとされる主な油
油は種類によって含まれる脂肪酸のバランスが異なり、体への働きや適した使い方も変わります。不足しがちな脂肪酸を補える油もあれば、加熱調理に向いて日常使いしやすい油もあります。
まずは、体に良いとされる代表的な油の特徴を見ていきましょう。
生で使いやすい油|えごま油・アマニ油など
えごま油やアマニ油は、αリノレン酸(オメガ3脂肪酸)を豊富に含む油として知られています。現代の食生活では不足しがちといわれる脂肪酸を、手軽に補いやすい点が魅力です。
えごま油・アマニ油などの特徴は、以下のとおりです。
| 主成分 | αリノレン酸(オメガ3脂肪酸) |
|---|---|
| 期待される働き | 食事全体の脂肪酸バランスを整えるのに役立つ |
| 向いている使い方 | ドレッシング、料理の仕上げ、冷奴や納豆にかけるなど生食 |
| 注意点 | 熱・光・空気で酸化しやすいため、開封後は冷暗所で保管し早めに使い切る |
毎日の食事に少量を足す感覚で、無理なく続けてみましょう。
以下の記事は、オメガ3を効果的に摂取する方法や選び方のポイントを解説しているので参考にしてください。
加熱調理に向く油|オリーブオイル・米油・ごま油など
以下の油は、商品によってはオレイン酸(オメガ9脂肪酸)を比較的多く含むことで知られています。
- オリーブオイル(とくにエキストラバージンオリーブオイル)
- 米油
- なたね油
- キャノーラ油
酸化に比較的強い性質があり、日常の加熱調理に取り入れやすい点が特徴です。
| 主成分 | オレイン酸(オメガ9脂肪酸) |
|---|---|
| 期待される働き | 脂肪酸の摂取バランスを偏らせにくい |
| 向いている使い方 | 炒め物、焼き物、揚げ物などの加熱調理 |
| 注意点 | 高温・長時間の加熱や使い回しは酸化を進める |
加熱に向く油を選ぶことで、調理中の劣化を抑えやすくなります。
体に良い油が注目される理由|オメガ3・6・9の違い
油はどれも同じに見えますが、含まれている脂肪酸の組み合わせによって、体内での働きや特徴が変わってきます。
油に含まれる脂肪酸は、大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられ、不飽和脂肪酸は、次のように分類されます。
| 項目 | 分類 | 系統 | 主な脂肪酸 | 多く含む食品・油 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 飽和脂肪酸 | ─ | ─ | 主にパルミチン酸 |
|
摂りすぎに注意が必要 |
| 不飽和脂肪酸 | 一価不飽和脂肪酸 | n-9系(オメガ9) | オレイン酸 |
|
比較的酸化に強く、加熱向き |
| 多価不飽和脂肪酸 | n-3系(オメガ3) | αリノレン酸 |
|
不足しがち・加熱に弱い | |
| n-6系(オメガ6) | リノール酸 |
|
摂りすぎやすい |
※ 実際の油は複数の脂肪酸を含み、割合は製品によって異なります。
大切なのは、油の「良し悪し」ではなく、脂肪酸の種類と、食生活全体でのバランスです。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は体内で合成できない必須脂肪酸です。現代の食生活ではオメガ6脂肪酸に偏りやすく、オメガ3脂肪酸が不足しやすいといわれています。
一方、体内で合成できるオメガ9脂肪酸は比較的酸化しにくい性質を持つため、加熱調理に向く油に多く含まれています。
摂りすぎに注意が必要な油
日常的に使われる油の中には、気づかないうちに摂取が重なりやすいものもあります。
とくに、加工食品や外食に含まれる油は、自分で選んでいないつもりでも摂りすぎてしまうことがあるかもしれません。ここでは、身近だからこそ意識しておきたい油について見ていきましょう。
サラダ油
サラダ油は、大豆油・コーン油・ひまわり油などを精製・ブレンドした油で、リノール酸(オメガ6脂肪酸)を比較的多く含みます。
サラダ油の摂りすぎに注意したい理由として、次の点が挙げられます。
- オメガ6脂肪酸を多く含み、揚げ物やドレッシングなど広く使われているため摂取量が増えやすい
- 原材料表示に植物油脂と記載されることが多く、気づかないうちに口にしている場合がある
- 製造時の高温工程でトランス脂肪酸が微量生じる可能性がある
- 高温調理で酸化しやすい性質がある
サラダ油そのものが悪いわけではありません。
ただし、摂取が重なりやすい点には注意が必要です。使う量や調理方法を意識しながら、上手に付き合っていきたいですね。
マーガリン・ショートニングなど
マーガリンやショートニングには、製造過程で生じるトランス脂肪酸が含まれる場合があります。
トランス脂肪酸は、オメガ3・6・9とは異なり、植物油に含まれる不飽和脂肪酸が加工によって構造変化したものです。
複数の疫学研究で、特定の脂肪酸の過剰摂取と心血管疾患リスクの関連が報告されています。しかし、確固たる因果関係は確定しておらず、バランスの良い脂質摂取が推奨されています。(文献1)
これらの油脂は、パンや菓子、スナックなどの加工食品にも使われることがあり、日常生活の中で知らずに摂取していることもあるかもしれません。
また、油を高温で長時間加熱した場合にも、酸化や成分の変化が起こる可能性があるとされています。選ぶ際には原材料表示を確認し、摂取が重なりすぎないよう意識してみましょう。
体に良い油の上手な取り入れ方
体に良いとされる油も、選び方や使い方を誤ると、その良さを十分に活かせないことがあります。
日々の食事に上手に取り入れるためには、用途に応じた使い分けや、加熱方法への配慮、劣化を防ぐ工夫、そして適切な摂取量を意識しましょう。
用途で使い分ける
油は含まれる脂肪酸の種類によって、熱に強いものと弱いものがあります。
用途に応じて使い分けることで、酸化を防いで栄養を無駄にせず、体への負担を減らすことにつながります。
- 生で使う油:えごま油・アマニ油(αリノレン酸)
- 炒め物・揚げ物:オリーブオイル・米油・ごま油・キャノーラ油(オレイン酸)
いずれの油も、高温・長時間の加熱や使い回しは酸化を招くため避けましょう。
また、同じ種類の油でも商品によって脂肪酸のバランスは異なります。購入時は栄養成分表示にて原材料や脂肪酸の種類を確認してみましょう。
加熱のしかたに注意する
油は、熱・空気・光の影響を受けることで酸化が進み、性質が変化していくといわれています。
酸化が進んだ油を摂取すると、嘔吐や下痢など食中毒に似た症状が現れることがあり注意が必要です。とくに、揚げ物油の使いまわしや高温での長時間加熱は、酸化を早める要因になります。
加熱に比較的強いとされる油であっても、高温・長時間・繰り返しの使用を避けることが大切です。
なお、えごま油・アマニ油のように熱に弱い油は加熱せず生で使用し、オリーブオイルや米油など加熱向きの油でも温度管理を意識して調理しましょう。
保管方法に注意する
油は、熱・空気・光の影響で酸化が進みやすいため、保管方法にも注意が必要です。
油の劣化を防ぐために、次のポイントを意識してみましょう。
- 直射日光やコンロ周りを避け、冷暗所で保管する
- 遮光性のある瓶や小容量の商品を選び開封後の酸化を抑える
- 開封後はできるだけ早めに使い切る
- 使用のたびにしっかりフタを閉める
えごま油やアマニ油のように酸化しやすい油は、冷蔵保存を心がけましょう。また、調理中に出しっぱなしにせず、使用後はすぐに元の保管場所へ戻すことも劣化防止につながります。
1日の摂取量を意識する
体に良いとされる油であっても、摂取全体のバランスが大切です。
厚生労働省の食事摂取基準では、脂質は1日の総エネルギーの20~30%を目安としています。
また、脂肪酸ごとに目安となる摂取量の範囲が示されています。(文献2)
- オメガ6脂肪酸(例:サラダ油・大豆油):成人約8~12g程度
- オメガ3脂肪酸(例:えごま油・アマニ油):成人約1.7~2.3g程度
- オメガ9脂肪酸(例:オリーブオイル・米油):体内でも合成可能なため明確な基準はないがバランスを意識して摂取する
- トランス脂肪酸(例:マーガリン・ショートニング):積極的な摂取は推奨されず、可能な限り低く抑えることが望ましい
これらはあくまで目安です。体質や生活状況によって、適切な摂取量は異なります。
また、調理に使う油だけでなく、魚・肉・ナッツなどの食品にも脂質は含まれます。食事全体のバランスを意識しながら取り入れましょう。
まとめ|油は選び方と使い方が重要
どの油をどのように使うかによって、体への影響は変わってきます。
えごま油やアマニ油のように不足しがちなオメガ3脂肪酸を補える油もあれば、オリーブオイルや米油、ごま油のように比較的加熱に向き、日常の調理に取り入れやすい油もあります。
サラダ油の使い方や、マーガリン・ショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸については、少し意識しておきたいポイントです。
また、どんな油であっても、高温での長時間加熱や使い回し、保存状態の悪さによる劣化は、体にとって望ましくない成分を生み出す原因になります。
油の性質に合った使い方を心がけることが大切です。油は目的に合わせて選んで正しく使い、毎日の食事の中で無理なく健康につなげましょう。
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参考文献









