サウナで筋肉痛は回復する?悪化する?効果と正しい入り方を解説

公開日:2023.01.22 スタッフ ブログ 健康 豆知識

最近、「サウナ」が健康に良い、という話を耳にすることが増えましたね。

運動のあと、「筋肉痛をできるだけ早く回復させたい」そう感じたことはありませんか。

そんなとき、サウナが効果的だと耳にすることがあります。実際に、サウナに入ると体が軽くなったように感じたり、疲れが和らいだように思えたりするケースがあります。

一方で、「筋肉痛のときにサウナへ入っても大丈夫なの?」「逆効果になることはないの?」と迷ってしまうこともあるでしょう。

この記事では、サウナと筋肉痛の関係について、期待できる効果や注意点を含めながら、できるだけわかりやすく整理していきます。

ぜひ一緒に確認していきましょう。

サウナは筋肉痛の回復を助ける可能性がある

サウナは、血流を促進して筋肉の回復をサポートする可能性があると報告されています。

温熱によって筋肉への血流が改善し、筋肉の修復に関わる反応が高まることや、成長ホルモンの分泌が増加したとする研究もあります。(文献1)(文献2

体を温めることが前向きな変化につながるのは、うれしいポイントではないでしょうか。

ただし、これらの研究は海外で検証されたものです。

日本式の高温サウナで、同じような効果が得られるかどうかは、現時点では明らかになっていません。

そのため、「回復を助ける可能性がある段階」と理解しておくことが大切です。過度な期待をせず、上手に取り入れていきたいですね。

なぜ回復を助けるといわれているのか

サウナが筋肉痛の回復を助ける可能性がある理由として、以下が考えられています。

  • 筋肉への血流が良くなる
  • 成長ホルモンの分泌を促す

筋肉痛は、運動によって筋繊維に小さな損傷が起こり、その修復過程で炎症が生じることで発生すると考えられています。

サウナのような温熱環境に入ると血管が拡張し、筋肉への血流が増加します。(文献1

血流が良くなることで、損傷した筋肉に酸素や栄養が届きやすくなり、修復が進みやすくなる可能性があるのです。

また、一部の研究では72℃のサウナに15分入浴すると、筋肉の修復に関わる成長ホルモンの分泌が増加したことも報告されています。(文献2

成長ホルモンは、筋肉の修復や再生に関わる重要なホルモンです。そのため、サウナが回復をサポートする要因のひとつと考えられています。

ただし、同じ条件であっても、中高年の方では明らかな増加が認められなかったという報告もあります。年齢によって反応が異なる可能性も示されており、誰にでも同じ変化が起こるとは限らない点は押さえておきたいですね。

なお、これらの研究は主にサウナのみを利用した条件での結果です。日本で一般的な、高温サウナと水風呂を繰り返す入浴方法で同様の作用が得られるとは限りません。

この点には注意しておきましょう。

サウナで筋肉痛が悪化するケース

サウナで筋肉痛が悪化するケースとして、以下が考えられます。

  • 筋肉痛が強い状態でサウナを利用する
  • 高温のサウナに長時間入る
  • 水分の不足

筋肉痛が強い状態で高温のサウナに長時間入ることは、筋肉への負担になる場合があります。

痛みが強いときは、利用時間を短くしたり、温度を下げたりして、無理のない範囲で楽しみましょう。

また、サウナでは大量の汗をかきます。水分が不足すると血流量が低下し、筋肉の修復に必要な酸素や栄養が十分に運ばれにくくなるおそれがあります。違和感や痛みが強くなる際は、無理をせず中断しましょう。

サウナに入っても筋力は落ちない可能性がある

サウナや運動などによる脱水状態が筋力に与える影響として、以下の点が報告されています。(文献3

  • 最大筋力そのものは大きく低下しない可能性がある
  • 筋トレの持続力が低下する可能性がある

脱水によって、最大筋力そのものが大きく落ちる可能性は低いと考えられています。

ただし、水分が不足している状態では、本来のパフォーマンスを発揮しにくくなるかもしれません。

サウナを利用する際は、こまめな水分補給を心がけてみましょう。

筋肉痛の回復をサポートするサウナの入り方

筋肉痛の回復をサポートする目的でサウナを利用する際は、入り方にも気を配ることが大切です。

温度や時間、水分補給など、いくつかのポイントを意識できれば、体への負担を抑えやすくなるでしょう。

ここでは、筋肉痛があるときに意識したいサウナの入り方について、わかりやすく整理します。

入浴前の準備

サウナに入る前には、次の点を意識してみましょう。

  • 水分補給を行う
  • 満腹直後の利用を避ける
  • 筋肉の痛みや体調を確認する

サウナでは、実は想像以上に多くの汗をかきます。

そのため、入浴前にコップ1〜2杯程度の水分を補給しておくことが大切です。

また、満腹直後は血液が胃腸に集まりやすい状態です。そのため、筋肉への血流改善が十分に得られない可能性があります。食後すぐの利用は避け、少し時間を空けてから入るようにしてみましょう。

さらに、筋肉痛が強い場合は注意が必要です。痛みや腫れが強い状態での無理な入浴は、体への負担になる場合があります。入浴前に体調を確認し、無理のない範囲で利用しましょう。

サウナの温度や利用時間

筋肉痛の回復を目的にサウナを利用する際は、温度や利用時間の調整も大切です。

フィンランド式サウナ(80〜90℃、湿度30〜40%)に20分間入った研究では、健康な成人でも体温や心拍数が大きく上昇し、血圧にも変化がみられたことが報告されています。(文献4

高温環境は、身体にとって決して軽い刺激ではありません。筋肉痛がある状態では、無理な条件で利用する必要はありません。

温度を下げたり、滞在時間を短くしたりして体調に合わせてください。

温冷交代浴の活用

温冷交代浴は、筋肉痛の回復をサポートする方法の一つとされています。

高強度運動後に温水(約38.4℃)と冷水(約14.6℃)を1分ごとに交互に繰り返す方法を用いた研究では、主観的な筋肉痛や疲労感の軽減、運動パフォーマンスの回復が示されたとされています。(文献5

サウナでも水風呂と組み合わせることで、同様の作用が期待される場合があると考えられています。

ただし、ここで注意したい点があります。上記の研究で使用された温水は約38℃であり、日本で一般的な80〜90℃の高温サウナとは条件が大きく異なります。

そのため、高温サウナと冷水を繰り返す場合は、身体への負担が強くなる可能性があります。

回復目的で取り入れる際は、低温サウナやぬるめの入浴から始めるなど、体調や筋肉痛の程度に合わせて、無理のない範囲で行うことが大切です。

まとめ|筋肉痛対策にサウナを利用する際は効果と注意点の両方を理解しましょう

サウナは、温熱による血流の改善や成長ホルモン分泌の変化を通じて、筋肉の回復をサポートする可能性があります。

体を温めることで、修復に関わる反応が高まりやすくなるかもしれません。

一方で、注意したい点もあります。

高温での長時間利用は、筋肉痛の悪化や脱水、さらには心臓や血管への負担につながるおそれもあります。

利用する際は、温度や利用時間も調整しながら、こまめな水分補給を意識しましょう。

体調に合わせて取り入れることが大切です。

サウナと筋肉痛に関するよくある質問

サウナに入ると筋肉痛は必ず治る?

サウナに入ったからといって、筋肉痛が必ず治るわけではありません。

筋肉痛は、運動によって傷ついた筋繊維が修復される過程で生じるものです。

そのため、回復にはある程度の時間が必要でしょう。

サウナの温熱作用によって血流が促されることで、筋肉の修復に必要な酸素や栄養が届きやすくなる可能性があります。

ただし、すべての筋肉痛に同じような効果があるとは限りません。

体調や痛みの程度に合わせて、無理のない範囲で取り入れてみましょう。

サウナの次の日に筋肉痛が出るのはなぜ?

サウナの翌日に筋肉痛が出るのは、脱水によって筋肉の回復が遅れることが関係していると考えられています。

サウナを利用する際は水分補給を十分に行い、体調に合わせて無理のない範囲で利用しましょう。

どのくらいの頻度でサウナに入るのが良い?

サウナに通う頻度は体調や生活スタイルによって異なり、一般的に週2~3回程度が目安とされています。

高温サウナと水風呂を交互に利用するときは、身体への負担や熱中症のリスクも考慮する必要があります。

温度や時間を調節しながら、自身の体調に合わせて取り入れてみましょう。

参考文献

(文献1)
温熱療法は体組成と筋肉機能を改善しますが、肥満および後肢虚血(PMC)モデルにおいて毛細血管や側副増殖には影響しません|PubMed

(文献2)
熱曝露は男性の血漿免疫反応性成長ホルモン放出ホルモンレベルを上昇させます|PubMed

(文献3)
水分状態が筋力、パワー、レジスタンス運動のパフォーマンスに与える影響|PubMed

(文献4)
フィンランドサウナへの曝露の影響|PubMed

(文献5)
造影水療法の持続時間がサイクリングパフォーマンス回復に与える影響:用量反応研究|PubMed