びわに含まれている主な栄養素|効能・効果・食べる際の注意点
公開日:2023.05.11 スタッフ ブログ 豆知識 健康びわは、みずみずしい甘さとやわらかな果肉が特徴の果物です。さまざまな栄養素を含み、日々の食生活に取り入れることで健康維持を支える一助になります。
一方で、食べ過ぎによる消化不良や口腔アレルギー、種に含まれる成分による健康被害など、知っておきたい注意点もあります。
本記事では、びわに含まれる主な栄養素や期待できる働き、食べる前に知っておきたい注意点をわかりやすく解説します。
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目次
びわ(枇杷)に含まれている主な栄養素・効能
びわは水分が多く、みずみずしい甘さを楽しめる果物です。
文部科学省の食品成分データベースによると、以下の健康維持に関わる栄養素が含まれています。
| 成分名 | 含有量 |
|---|---|
| 廃棄率 | 30% |
| エネルギー | 41kcal |
| 水分 | 88.6g |
| アミノ酸組成によるたんぱく質 | 0.2g |
| たんぱく質 | 0.3g |
| 脂肪酸のトリアシルグリセロール当量 | 0.1g |
| 脂質 | 0.1g |
| 利用可能炭水化物(単糖当量) | 5.9g |
| 利用可能炭水化物(質量計) | 5.9g |
| 差引き法による利用可能炭水化物 | 9.1g |
| 食物繊維総量 | 1.6g |
| 炭水化物 | 10.6g |
| 灰分 | 0.4g |
| ナトリウム | 1mg |
| カリウム | 160mg |
| カルシウム | 13mg |
| マグネシウム | 14mg |
| リン | 9mg |
| 鉄 | 0.1mg |
| 亜鉛 | 0.2mg |
| 銅 | 0.04mg |
| マンガン | 0.27mg |
| β-カロテン | 510μg |
| β-クリプトキサンチン | 600μg |
| β-カロテン当量 | 810μg |
| レチノール活性当量 | 68μg |
| α-トコフェロール | 0.1mg |
| β-トコフェロール | 0.1mg |
| ビタミンB1 | 0.02mg |
| ビタミンB2 | 0.03mg |
| ナイアシン | 0.2mg |
| ナイアシン当量 | 0.3mg |
| ビタミンB6 | 0.06mg |
| 葉酸 | 9μg |
| パントテン酸 | 0.22mg |
| ビオチン | 0.1μg |
| ビタミンC | 5mg |
(文献1)
以下では、びわに含まれている主な栄養素の特徴や効能を解説します。
β-カロテン
びわには、オレンジ色の色素成分であるβ-カロテンが含まれています。
β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持に関わる栄養素です。また、活性酸素から体を守る抗酸化作用をもつ成分としても知られています。
β-カロテンはにんじんやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれる成分ですが、野菜が苦手な方はびわのような果物からβ-カロテンを手軽に取り入れられます。
β-クリプトキサンチン
びわには、カロテノイドの一種であるβ-クリプトキサンチンも含まれています。
β-クリプトキサンチンは、β-カロテンと同じく体内でビタミンAとして働く栄養素です。ビタミンAは皮膚や粘膜の健康維持に関わるため、季節の果物から少しずつ取り入れると食生活の幅が広がります。
β-クリプトキサンチンはびわや温州みかんなど一部の果物に多く含まれる成分で、緑黄色野菜からは摂りにくい栄養素の一つです。
カリウム
びわには、ミネラルの一種であるカリウムが含まれています。
カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する働きに関わる栄養素です。塩分を摂りすぎがちな方は、果物や野菜からカリウムを意識して摂るようにしましょう。
ただし、腎機能が低下している方は、カリウムの摂取量に注意が必要です。医師から食事制限を受けている場合は、自己判断でびわを多く食べず、食べても良い量を確認しておきま
しょう。
クエン酸
びわには、有機酸の一種であるクエン酸が含まれています。
クエン酸は、果物の酸味に関わる成分です。びわに強い酸っぱさはありませんが、甘みの中にほど良いさっぱり感があり、食後のデザートや間食にも向いています。
疲れを感じるときに果物を食べたい方にも向いていますが、びわが疲労そのものを治すわけではありません。疲れが続く場合は、休養や睡眠、食事全体の見直しも必要です。
サポニン
びわの葉は乾燥させてびわ茶として飲まれることがあり、苦味や渋味に関わるサポニンが含まれています。
サポニンは、大豆や高麗人参などにも含まれる成分です。抗酸化作用やコレステロールの吸収を抑える働きが期待されており、健康茶や健康食品などで取り上げられることがあります。
びわの果実を食べても、葉に含まれるサポニンを摂取できるわけではありません。
タンニン
タンニンは、植物に含まれるポリフェノールの一種で、渋味に関わる成分です。
ポリフェノールは抗酸化作用をもつ成分として知られており、びわの葉に含まれるタンニンも、健康づくりに関わる成分として注目されています。
ただし、タンニンも主にびわの葉に含まれる成分です。果実を食べるだけで、タンニンを十分に摂れるわけではありません。
食物繊維
びわには、腸の働きを支える食物繊維が含まれています。
食物繊維は小腸で消化されにくく、便のかさを増やしたり、腸内環境を整える働きに関わったりします。したがって、便通が気になる方にとって、意識して摂りたい栄養素の一つです。
びわは果肉が柔らかく、食後のデザートや間食にも適しています。
ただし、食べ過ぎるとお腹がゆるくなる場合があるため、量は控えめに調整しましょう。
びわを食べると期待できる効果
びわには、日々の食事に取り入れることで健康に役立つ、さまざまな栄養素が含まれています。
以下では、びわを食べることで期待できる働きを、栄養素との関係からまとめました。
整腸作用・腸内環境の改善
びわは、便通が気になる方にとって取り入れやすい果物です。
みずみずしく果肉がやわらかいため、食欲が落ちているときでも比較的食べやすく、食物繊維と水分を一緒に摂れます。
ただし、びわだけを多く食べても腸内環境が整うわけではありません。
便通を整えるには、野菜や海藻、発酵食品なども組み合わせながら、食事全体で食物繊維を補うことが大切です。
生活習慣病の予防
びわに含まれるカリウムやβ-カロテン、β-クリプトキサンチンは、生活習慣が気になる方にとって注目したい栄養素です。
カリウムは、体内の余分なナトリウムの排出に関わります。塩分を摂りすぎがちな食生活を整えたい方にとって、果物や野菜からカリウムを補うことは有効です。
また、β-カロテンやβ-クリプトキサンチンは、抗酸化作用をもつカロテノイドの一種であり、体の酸化ストレス対策に役立つ成分としても知られています。
ただし、びわを食べるだけで生活習慣病を防げるわけではありません。塩分や脂質の摂りすぎを控え、主食・主菜・副菜をそろえた食事を心がけましょう。
疲労軽減
疲れを感じる日は、食事量や水分量が落ちていることも少なくありません。
そのようなとき、みずみずしく食べやすいびわは、間食や食後の果物として取り入れやすい食品です。
びわには、果物の酸味に関わるクエン酸が含まれています。強い酸っぱさはありませんが、甘みの中にさっぱりとした後味があり、食欲が落ちやすい時期にも口にしやすいのが特徴です。
ただし、疲労感が続く場合は、睡眠不足や食事量の低下、体調の変化が関係している可能性もあります。果物だけで対処しようとせず、生活習慣全体を見直すことが大切です。
美肌効果
肌の健康を保つには、外側からのケアだけでなく、食事から栄養を摂ることも欠かせません。
びわに含まれるβ-カロテンやβ-クリプトキサンチンは、体内でビタミンAとして働くカロテノイドの一種です。ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持に関わります。
さらに、カロテノイドは抗酸化作用をもつ成分としても知られており、年齢とともに気になりやすい肌のコンディションを支える栄養素として注目されています。
肌の状態は睡眠や紫外線対策、食事全体のバランスとも深く関わるため、外側からのケアと合わせて、日々の食事にびわを取り入れてみましょう。
免疫機能のサポート
びわに含まれるβ-カロテンやβ-クリプトキサンチンは、体内でビタミンAとして働きます。
ビタミンAは、皮膚や鼻・のどの粘膜を健康に保つために必要な栄養素です。粘膜は外から入るウイルスや細菌と接しやすい部分なので、粘膜の健康を支える栄養を不足させないことは、日々の体調管理にもつながります。
免疫機能を支えるには、たんぱく質やビタミン、ミネラルを食事全体でバランスよく補い、睡眠や運動も合わせて整えることが大切です。その食事の中にびわをうまく取り入れて栄養を補いましょう。
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びわを食べる前に知っておきたい注意点
びわは栄養を含む果物ですが、食べ方によっては体調不良につながる場合があります。とくに、食べ過ぎによる消化不良や下痢、種に含まれる成分による中毒リスク、口腔アレルギーの可能性には注意が必要です。
ここでは、びわを食べる前に知っておきたい注意点を解説します。
食べ過ぎると「消化不良・下痢」のリスクがある
びわは水分や食物繊維を含む果物です。
適量であれば食生活に取り入れやすい一方、食べ過ぎると消化不良や下痢につながるおそれがあります。とくに、胃腸が弱っているときや冷たいびわを一度に多く食べたときは、お腹がゆるくなることがあります。
びわは旬の時期に楽しみたい果物ですが、一度にたくさん食べるのではなく、間食や食後のデザートとして適量を楽しみましょう。小さな子どもや高齢の方は、体調に合わせて量を調整してください。
種を誤って食べると「中毒症状」を引き起こす危険性がある
びわを食べる際は、果肉だけを食べ、種は取り除きましょう。
びわの種には、アミグダリンという成分が含まれています。アミグダリンは体内で分解されると、毒性をもつ「青酸(シアン化水素)」 を発生させる可能性があるため、種を粉末にしたものや、種を使った自家製食品を口にするのは避けてください。
果肉を通常の食べ方で楽しむ分には、過度に心配する必要はありません。
ただし、小さな子どもが誤って種を噛んだり飲み込んだりしないよう、食べる前に大人が取り除いておくと安心です。
食後に口・唇がかゆくなる「口腔アレルギー」が出ることも
びわを食べたあとに、口の中や唇、のどにかゆみや違和感が出る方もいます。
果物を食べた直後に口まわりの症状が出る場合、口腔アレルギー症候群が関係している可能性があります。
代表的な症状は、唇の腫れ、口の中のかゆみ、のどのイガイガ感などです。軽い違和感で済むこともありますが、じんましん、息苦しさ、強い腹痛などを伴う場合は注意が必要です。
過去にびわやほかの果物で同じような症状が出た方は、無理に食べず、気になる場合は医療機関で相談しましょう。
がんに対する効能はない
びわやびわの種に、がんを治す効能は確認されていません。
厚生労働省eJIMでは、アミグダリンの別名であるレトリルについて「がん治療として有効であることを示す臨床的なエビデンスは得られていません」と説明しています。
また、レトリルには毒性を持つ可能性があるとも記載されています。(文献2)
びわの果肉を通常の果物として食べることと、種や種子粉末を健康目的で摂取することは別です。
インターネット上には「がんに効く」といった情報が見られる場合もありますが、治療の代わりに利用するのは避け、がんに関する不安がある方は医療機関で相談してください。
まとめ|びわを食べてさまざまな栄養素を摂取しよう
びわにはさまざまな栄養素が含まれており、旬の時期に果物として取り入れれば、食生活を見直すきっかけになります。
ただし、びわを過剰に摂取したり、健康効果を期待しすぎたりすることは禁物です。
とくに種や種子粉末は、アミグダリンによる健康被害の恐れがあるため口にしないよう注意が必要です。食後に口や唇のかゆみが出る場合も、無理に食べ続けないでください。
びわは、適量を守って楽しむことで、日々の食生活に季節感と栄養を加えられる果物です。体調や持病に不安がある方は、自己判断で食べ方を変えず、医師や管理栄養士に相談しましょう。
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びわの栄養素に関するよくある質問
びわの葉にはどんな効能がありますか?
びわの葉には、骨の健康に関わる可能性が研究されている成分が含まれます。
九州大学の報告では、びわ葉抽出物に骨を壊す破骨細胞の分化を抑える作用があると示されています。マウスを使った動物実験では、びわ葉配合飼料によって骨密度の低下が抑えられた結果も確認されました。(文献3)
ただし、動物実験の段階であり、人がびわの葉を摂取すれば骨粗鬆症の予防や改善につながると断定はできません。
健康目的で利用する場合も、治療の代わりに考えないことが大切です。
おいしいびわを選ぶポイントは?
びわを選ぶときは、色味が鮮やかで果実にハリがあり、ヘタがしっかりしているものを選びましょう。
また、表面の産毛がしっかり残っているものを選ぶことも、鮮度を見分けるポイントです。色味だけで判断せず、果実のハリやヘタの状態もあわせて確認しましょう。
びわのカロリーはどのくらい?
びわの可食部100gあたりのカロリーは、およそ40kcalです。水分が多く、果物の中でも比較的さっぱり食べられます。
びわを使ったおすすめレシピを教えてください
びわを手軽に楽しむなら、豆乳と合わせたスムージーがおすすめです。
- びわのヘタと種を取り除き、皮をむく
- ミキサーにかけやすい大きさに切る
- 飾り用のびわを少量取り分けておく
- 残りのびわと豆乳をミキサーに入れ、なめらかになるまで混ぜ合わせる
- グラスに注ぎ、取り分けておいたびわを上にのせて完成
好みに合わせて、ホイップクリームやミントを添えると、見た目も華やかになります。
参考文献
(文献1)
食品詳細 |食品成分データベース
(文献2)
がん[各種疾患・医療者]:厚生労働省eJIM
(文献3)
Antiosteoporosis activity of the leaves of Eriobotrya japonica(びわ葉の抗骨粗鬆症活性)|九州大学学術情報リポジトリ








