症例紹介case introduction

紹介している症例は一部の患者様で、掲載以外の症例も多数ございます

頚椎症性脊髄症 幹細胞治療 70代男性

公開日:2024.11.20

たった1回の幹細胞治療での劇的な改善に驚き!

こちらの患者様は両手足のしびれ、両下肢の筋力低下のため受診されました。

症状の出現は3年前からで、複数の病院の神経内科を受診するも診断ははっきりせず、症状の改善もなく不安な日々を過ごしていたそうです。

1年前に整形外科を受診したところ、症状の原因は『頸椎の後縦靭帯の骨化による脊柱管の狭窄(後縦靭帯骨化症)』であると原因がやっと判明しました。すぐに頸椎の手術を受け、狭くなった脊柱管を広げましたが、残念ながら症状の改善はほとんどありませんでした。不運なことに手術後は創部感染を併発してしまい、大変な思いをしたそうです。

当院初診時には、歩行は下肢の筋力低下のため不安定であり、両手の使いにくさ(巧緻運動障害)も認めました。現在の保険診療内では神経の物理的な圧迫を取り除く手術を行っても神経機能の回復がみられなかった方への根本的な治療法は残念ながらありません。手術がもっとも侵襲的であり治療効果が見込める最終手段となっているのです。

しかし近年、幹細胞治療によりそういった状況に陥った方でも神経機能の回復が見られる症例が多数報告されるようになりました。当院では神経損傷の幹細胞治療の黎明期から苦しんでいる患者様の手助けをしたいとの思いで積極的に取り組んできました。

当院では幹細胞の投与方法にこだわりをもっています。通常は脊髄損傷の幹細胞治療は点滴による静脈注射です。しかし血管に入った幹細胞は全身に駆け巡るので、損傷した脊髄に届く幹細胞の数は少なくなってしまいます。損傷した神経細胞へより多くの幹細胞を届け修復を促したいとの思いから当院では脊髄内への直接投与(脊髄腔内ダイレクト注射)を行っております。

 MRI初見

受診時のMRIでは第4頸椎から第1胸椎までの椎体の後ろ側の靭帯(後縦靭帯)が骨化し肥厚していましたが、手術により脊柱管の狭窄は軽度になっていました。

 

脊髄腔内に直接幹細胞を3回投与

脊髄腔内に3回にわけて2500万個細胞ずつ、合計7500万個細胞、点滴で1回一億個細胞を投与する治療計画を立てました。

まだ治療途中でありますが、1回目の脊髄腔内投与後直後から、左足の筋力がMMT5(強い抵抗に打ち勝って動かせる:正常の力)まで明らかな改善を認めました。

その後、2回目、3回目と幹細胞を投与することで、四肢のしびれは半分になりました。立位から下まで蹲踞(そんきょ)、つまりしゃがみ込むことができませんでしたが、投与後はしっかりとしゃがみ込み、さらにそこから立ち上がることもできるようになりました。

そして、左足での片足立ちまでできるようになりました。

そのあまりの効果に「大変な思いをして手術を受けたにも関わらず症状の改善がなかったのに、たった1回の注射でこんなに劇的な改善がみられるなんて信じられない。」と喜びながら話していただけました。私達も幹細胞治療の効果にあらためて驚かされました。このように患者様に喜んでいただけると、私達にとってもすごく励みになリました。

<治療費>  
198万円(税込)
<起こりうる副作用>
・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。
・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。

※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。

 

再生医療医師監修:坂本貞範

 

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