骨嚢胞のある変形性股関節症の幹細胞治療 50代女性
公開日:2024.04.05両変形性股関節症に幹細胞治療
こちらの患者様は9年前からの両股関節痛のため受診していただきました。
9年前に近くの整形外科で変形性股関節症と診断され、3年前には右股関節は軟骨がなくなってしまい、末期の関節症と診断され人工関節を勧められました。「まだ50代と若いので人工関節は早いのでは。今後新たな仕事にも挑戦したい」と、これまで内服薬でしのいでこられました。しかし最近では痛みが悪化し、内服薬の効果も軽減してきました。
さらにレントゲンやMRI撮影をすると右大腿骨頭には骨嚢胞が2つみつかり、「骨嚢胞が潰れると激痛が出現してしまうため、その時は人工関節は避けられない」と主治医に言われたそうです。そこで骨嚢胞を圧壊させない方法や人工関節以外で痛みを取る方法があるのではないかと模索し、当院のホームページに行きつき再生医療へ興味を持たれ受診されました。
骨嚢胞とは、はっきりとした原因はわかっていませんが、変形性関節症において軟骨損傷部位から関節液などが骨に侵入し、骨の溶解が起こり空洞ができた状態のことです。股関節では大腿骨頭と臼蓋の両方に、もしくは一方にできます。小さいものから大きなものまで大きさは様々で、その数も1つだけの場合から沢山できる場合もあります。荷重面に大きな骨嚢胞ができると、体重をかけたときに潰れてしまうことがあります。いったん骨嚢胞が潰れてしまうと、激痛が出現し歩行が困難になります。その場合には人工関節を選択せざるを得なくなります。
患者様は骨嚢胞が圧壊する前に当院を受診していただき私達は安心しました。骨嚢胞が潰れる前であれば、幹細胞を投与すると骨嚢胞が小さくなる症例も数多く経験しておりますので、将来的な人工関節も回避できると考えているからです。これは当院独自の細胞シートによる培養と、冷凍せずにその都度培養する方法によって生み出された強い生命力の幹細胞のおかげであると考えています。この製法の幹細胞であれば個人差はあるもののほとんどの方が長期間、骨嚢胞の圧壊を防ぎ人工関節を回避できてきた治療実績があります。
レントゲン
レントゲンでは両股関節の関節裂隙の狭小化を認めましたが、右股関節は左股関節と比べるとかなり狭くなっています。
<治療効果>両股関節に1億個細胞ずつ計4回投与+PRP
<治療費>
・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 )
投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個
・PRP治療 16.5万円(税込)
<起こりうる副作用>
・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。
・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。
※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。
ID T000357
再生医療医師監修:坂本貞範