症例紹介case introduction

紹介している症例は一部の患者様で、掲載以外の症例も多数ございます

頚椎症性脊髄症 幹細胞治療 60代男性

両脚の触った感覚が良くなり、尿意と便意がわかるように 60代男性

こちらの患者様は、1年前に両脚に力が入らなくなりました。

3か月経過する頃には両脚は完全麻痺の状態となってしまい、この時点で初めて診断がつきました。診断名は「胸髄内血腫」です。何かのはずみに胸髄内の血管が破綻し、血腫ができてしまったものと推測されますが、脊髄内の血腫は非常に珍しいものと考えます。

整形外科の医師の間で手術で血腫を取り除くかどうか、このまま経過をみるか検討がなされたそうです。手術の際、胸髄を分け入って血腫を取り除かないといけないため、手術操作による神経損傷が起こり症状がより悪化してしまう可能性があるとのこと。それに加え血腫ができてすでに3か月が経過しているため、無事に血腫を取り除けたとしても神経の回復が望めない可能性が高いと、その時は手術は行われませんでした。

しかし神経症状の回復兆しが一切ないことから、さらに3か月経過してから血腫除去の手術を受けることとなりました。手術で無事血腫は取り除かれ大腿部と下腹部に少し力が入るようになりましたが、リスクを取って手術を受けたのに期待していたほどの回復はなく落ち込まれたそうです。尿意が全く感じられないため自己導尿が必要とのことでした。

現在の保険診療内では、神経の物理的な圧迫を取り除く手術を行っても、神経機能の回復がみられなかった方への根本的な治療法は残念ながらありません。手術がもっとも侵襲的であり治療効果が見込める最終手段となっているのです。しかし近年、幹細胞治療によりそういった状況に陥った方でも神経機能の回復が見られる症例が多数報告されるようになりました。当院でも神経損傷の幹細胞治療の黎明期から苦しんでいる患者様の手助けをしたいとの思いで積極的に取り組んできました。

当院では幹細胞の投与方法にこだわりをもって治療に取り組んでいます。通常は脊髄損傷の幹細胞治療は点滴による静脈注射です。しかし血管に入った幹細胞は全身に駆け巡るので、損傷した脊髄に届く幹細胞の数は少なくなってしまいます。損傷した神経細胞へより多くの幹細胞を届け修復を促したいとの思いから、当院では脊髄内への直接投与を行っております。脊髄内への直接投与は、国へ正式な届出をし受理されている病院はほとんどありません。さらに当院では数百例という圧倒的に症例数を誇っており、様々な病状に応じた治療が可能となっているのが特徴となります。

 MRI初見

頚髄症性脊髄症 幹細胞治療 70代男性

前医での手術前のMRIでは第8胸椎レベルの脊髄内に血腫を認めます。血腫除去術の手術後のMRIでは血腫は取り除かれていることがわかります。

 

脊髄内に直接幹細胞を2回投与

脊髄内に2500万細胞を合計2回投与しました。

両脚の麻痺にはほとんど変化は認めませんでしたが、患者様からは「両脚の触った感覚が良くなった。尿意と便意がわかるようになった。」と確かな神経の回復を感じていただくことができました。

この結果は脊髄内に幹細胞を投与したのみでは得られなかったと思っています。神経を損傷してしまうリスクを覚悟で、手術していただき血腫による胸髄の物理的な圧迫を取ってくださった執刀医のおかげだとも思っています。

 

<治療費>  
198万円〜(税込)
<起こりうる副作用>
・細胞採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。
・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。

※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。

 

ID T000561
再生医療医師監修:坂本貞範

脊髄の損傷は手術しなくても治療できる時代です。

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