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ビタミンB群を多く含んだ食べ物を一覧で紹介!不足リスクと熱中症との関連性も解説

公開日:2022.06.28 スタッフ ブログ 健康 豆知識

「夏になると体がだるい、食欲がない、疲れやすい。」
そんな体調不良には、もしかするとビタミンB群不足が関係しているかもしれません。

ビタミンB群はエネルギー代謝や神経のはたらきに関わる重要な栄養素です。汗とともに失われやすいため、夏場はとくに意識的な補給を意識する必要があります。

この記事では、ビタミンB群の役割や含まれる食品や熱中症対策との関係までを詳しく解説します。

ビタミンB群とは

ビタミンB群は、体内でエネルギーを生み出す過程に深く関わる、大切な栄養素です。代表的なものとして、以下が主です。

主なビタミンB群の種類 主なはたらき
ビタミンB1(チアミン) 糖質の代謝を助け、脳や神経のはたらきを保つ
ビタミンB2(リボフラビン) 脂質や糖質の代謝に関わり、皮膚や粘膜の健康維持をサポートする
ビタミンB3(ナイアシン) 皮膚の代謝、アルコール分解、血流改善などに関与する
ビタミンB6(ピリドキシン) タンパク質の代謝や、神経伝達物質の合成に役立つ
ビタミンB12(コバラミン) 赤血球の生成や神経の修復を担う

これらの栄養素は、食事から取り入れた糖質・脂質・タンパク質を体が使いやすいエネルギーへと変える役割を担っています。

また、神経のはたらきをサポートしたり細胞を健康に保ったりする上でも重要な役割を果たします。

さらに、ビタミンB群はストレスに対する抵抗力を高め、疲労回復を助けるはたらきがあるとされており、日々の元気を支える存在です。

【一覧表】ビタミンB群を多く含んだ食べ物

ビタミンB群がとくに多く含まれる食べ物を以下で紹介します。

栄養素の種類 とくに多く含む食べ物例
ビタミンB1 豚肉、鶏肉、大豆、玄米
ビタミンB2 レバーやハツなど内臓系、焼きのり、ハム、卵
ビタミンB6 にんにく、ピスタチオ、鶏肉、マグロ
ビタミンB12 しじみ、あさり、いくらなどの魚卵、貝類
ナイアシン 鶏むね肉、まぐろ、かつお
パントテン酸 レバーやハツなどの内臓系、魚卵
葉酸 焼きのり、レバー、うに、枝豆、アボカド
ビオチン レバー、落花生など豆類、きのこ類、黄卵

その他、全粒穀物やレンズ豆、ホウレンソウ、アボカドなどは、ビタミンB群を豊富に含んでいます。

毎日違う食材を組み合わせてレシピを考えることで、8種類すべてを無理なく取り入れられます。たとえば、豚肉と野菜の炒め物や魚介類を使ったサラダなどは、ビタミンB群をバランスよく摂取できる手軽なメニューです。

また、普段の食事で摂りにくい栄養素はサプリメントで補うのも良いでしょう。ただし、食事とサプリの組み合わせによる特定の栄養素の摂りすぎに注意は必要です。

とくにビタミンB6やB12のように、過剰に摂取するとまれに神経障害や体調不良を引き起こす可能性があります。必要に応じて医師や管理栄養士に相談しながら、適切な摂取を心がけましょう。

ビタミンB群のはたらきと豊富に含んだ食べ物を紹介

以下は、ビタミンB群が豊富に含まれる食材について解説します。(文献1)(文献2

ビタミンB1

食品名(100gあたり) ビタミンB1含有量(mg)
豚ヒレ肉 1.32
大豆(乾燥) 0.88
うなぎ(蒲焼) 0.75
玄米 0.41

ビタミンB1は糖質(ブドウ糖)をエネルギーに変える際に必要な水溶性ビタミンであり、神経の正常なはたらきにも関与します。

成人の1日あたりの推奨量は約1mgで、エネルギー摂取量(目安として1000kcalに0.3mg)に応じて設定されています。

とくに炭水化物を多く摂る人や運動量が多い人はビタミンB1の必要量が増えるため、不足に注意が必要です。

ビタミンB2

食品名(100gあたり) ビタミンB2含有量(mg)
豚レバー 3.60
牛レバー 3.00
焼き海苔 2.33
干ししいたけ 1.40
うなぎの蒲焼 0.74
納豆 0.56

ビタミンB2(リボフラビン)は、糖質・脂質・タンパク質をエネルギーに変える代謝をサポートする補酵素としてはたらきます。

粘膜や免疫機能の正常なはたらきを支える役割もあり、体調を崩しやすい時期や疲れやすいときにはとくに意識して摂取したいビタミンの一つです。水溶性で体内に蓄積されにくいため、毎日の食事で継続的に摂ることが大切です。

ビタミンB6

食品名(100gあたり) ビタミンB6含有量(mg)
にんにく 1.53
ピスタチオ 1.22
マグロ(赤身) 0.85
鶏ささみ 0.64
玄米 0.45
バナナ 0.38

ビタミンB6は、タンパク質の代謝を助ける酵素のはたらきを支える栄養素です。

神経伝達物質の合成にも関与し、脳の健康や免疫機能の維持に重要な役割を果たしています。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、成人男性の推奨量は1.4 mg/日、女性は1.2 mg/日とされています。これは体内のタンパク質代謝量に応じて設定されており、タンパク質の摂取量が多い人ほど必要量も増加する傾向があります。

ビタミンB12

食品名(100gあたり) ビタミンB12含有量(μg)
しじみ 68.4
あさり 57.4
牛レバー 52.8
いくら 20.9
さば(焼き) 12.7
さんま(焼き) 8.9

ビタミンB12は赤血球をつくる過程に不可欠な栄養素で、不足すると「悪性貧血」と呼ばれる貧血症状を引き起こすことがあります。

また、神経を正常に保つはたらきやDNAの合成にも関与しています。とくに魚介類やレバーに多く含まれており、動物性食品からの摂取が中心です。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、成人の推奨量は2.4 μg/日程度です。吸収率が低い人もいるため、少し多めに摂っておくのが望ましいでしょう。

ナイアシン

食品名(100gあたり) ナイアシン含有量(mg)
かつお(生) 19.0
たらこ 17.0
鶏むね肉(皮なし) 16.0
豚レバー 14.0
干ししいたけ 13.0
玄米 6.3

ナイアシン(ビタミンB3)は、体内でエネルギーを作り出す代謝反応を助けるほか、皮膚や粘膜、神経の健康維持に関わる栄養素です。

アルコール代謝や血行促進にも関与し、不足すると「ペラグラ」といった皮膚炎や下痢・精神症状が現れることもあります。

成人のナイアシン推奨量は、男性で13〜15mg、女性で10〜12mg/日程度です。これはタンパク質からも体内で合成されるため、摂取量は「ナイアシン当量(NE)」で評価されます。

葉酸

食品名(100gあたり) 葉酸含有量(μg)
焼きのり 1,900
鶏レバー 1,300
うに 360
枝豆 320
ほうれん草(生) 210
アスパラガス 190

葉酸は細胞の分裂や増殖、DNAの合成に関わる栄養素で、とくに妊娠初期の胎児の正常な発育に不可欠です。

赤血球の合成にも関与し、不足すると貧血の原因となることがあります。妊娠を希望する女性にはとくに重要とされ、厚生労働省も摂取を推奨しています。

成人の1日の推奨摂取量は240μg、妊娠を計画している女性は+400μgの摂取が望ましいとされています。

ビオチン

食品名(100gあたり) ビオチン含有量(μg)
豚レバー 100
卵黄 65
落花生(乾) 58
しいたけ(乾) 36
アーモンド 27
納豆 21

ビオチンは脂質やタンパク質、糖質の代謝に関わる補酵素としてはたらき、エネルギーの生成や皮膚・髪・爪の健康維持に役立つビタミンです。

さらに、経機能の調整や血糖の安定にも関与しており、美容と健康の両面で注目されていますが、水溶性で体に蓄積しにくいためこまめな摂取が推奨されています。

成人の1日あたりの推奨摂取量は50μgが目安とされており、通常の食事から十分に摂取可能です。

食事で不足しがちなビタミンB群はサプリで補うのも手

ビタミンB群は水溶性で体に蓄積されにくく、ストレスや疲労、運動量の多い生活や偏った食生活などで不足しやすい栄養素です。

本来は毎日の食事でバランスよく摂るのが理想ですが、忙しい日や体調がすぐれない日は十分に摂るのは難しいでしょう。その場合は、サプリメントを活用するのも一つの手です。

ただし、過剰摂取を避けるため、目安量を守って利用しましょう。持病がある方や妊娠中の方は、医師や薬剤師に相談してから摂取してください。

ビタミンB群が不足・過剰摂取するとどうなる?

ビタミンB群が不足・過剰摂取すると以下のようなリスクがあります。

ビタミンB群の種類 不足した場合にあらわれる症状 過剰摂取した場合に現れる症状
ビタミンB1 倦怠感、食欲不振、脚気、集中力低下 通常は余剰分は排出されるが、大量摂取で頭痛や動悸が出ることがある
ビタミンB2 口角炎、口内炎、皮膚炎、目の充血やかゆみ目 とくに報告なし(過剰分は尿中に排出)
ビタミンB6 手足のしびれ、けいれん、皮膚炎、免疫力低下 神経障害(長期大量摂取で)
ビタミンB12 悪性貧血、手足のしびれ、記憶力低下 通常は安全だが、極端な摂取でニキビなどが出る場合もある
ナイアシン 倦怠感、皮膚炎、うつ状態、消化不良 皮膚の紅潮、かゆみ、肝機能障害
パントテン酸 疲労感、頭痛、吐き気、免疫低下 とくに報告なし(過剰分は排出)
葉酸 巨赤芽球性貧血、胎児の神経管閉鎖障害 吐き気、胃腸障害、B12欠乏のマスク
ビオチン 脱毛、皮膚炎、うつ状態、けいれん とくに報告なし(通常は安全)

なお、水溶性であるビタミンB2は体内に蓄積されないため、不足しないようこまめに摂取するように心がけましょう。

熱中症はビタミン不足も起因!ビタミンB群を含む食品で予防しよう

熱中症は、体温調節がうまくいかず体内の水分や電解質が失われることで起こります。

他にも熱中症のリスクを高める要因の一つに、ビタミンB群の不足があります。

とくにビタミンB1やB2は、体内で糖質や脂質をエネルギーに変える働きを担う重要な栄養素です。これらが不足すると、体温調節機能の低下や脱力感、食欲不振を招きやすくなります。

大量の汗とともにビタミンB群が体外に排出されるため、こまめな補給が必要です。豚肉、大豆製品、魚介類、緑黄色野菜などビタミンB群を多く含む食品を意識して摂取し、夏場の体調管理に役立てれば熱中症予防の強い味方になるでしょう。

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ビタミンB群を多く含む食材を積極的に摂って健康を維持しよう

ビタミンB群は、毎日の元気や体のバランスを保つために欠かせない栄養素です。

特別な食材を用意しなくても、豚肉、納豆、卵、焼きのり、レバーなど、コンビニやスーパーで手軽に手に入る食品から十分に摂取できます。

忙しい日々の中でも、ちょっとした工夫でバランスの取れた食事は十分可能です。とくに夏場は、汗とともにビタミンが失われやすくなるため、意識的に補うことが大切です。

サプリメントの活用も一つの手段ですが、まずは日々の食卓からビタミンB群の接種を積極的にはじめてみましょう。

身近な食材で、無理なく健康を保つ工夫を考えてみてください。

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(文献1)
日本人の食事摂取基準(2025年版)|厚生労働省

(文献2)
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省

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