疲れた時に甘いものが欲しくなるのはなぜ?逆効果になるケースやおすすめの食べ物も解説

公開日:2023.04.27 スタッフ ブログ 健康 豆知識

疲れたときに甘いものが食べたくなることは、多くの方が経験している自然な反応です。

一方で、「本当に疲れが取れるのか」「逆に体に負担にならないのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

甘いものを食べると血糖値が上がり、一時的にエネルギーを補給できるため、疲労感が和らいだように感じることがあります。しかし、食べ方や量によっては血糖値の急な変動を引き起こし、かえってだるさや眠気につながることもあるため注意が必要です。

また、疲労が長く続く場合は、一時的なエネルギー不足だけでなく、睡眠不足やストレスなどの生活習慣、糖尿病や貧血などの疾患が関係していることもあります。(文献1

本記事では、疲れたときに甘いものが欲しくなる理由や、甘いものの代わりになる食べ物などについて解説します。原因を見極めたうえで、適切に対処しましょう。

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甘いものが欲しくなる理由

疲れたときに甘いものが欲しくなるのは、体や脳がエネルギーや回復を求めているサインかもしれません。

仕事や勉強などで集中が続くと、脳は多くのエネルギーを消費し、糖分や脂質を補おうとする働きが強くなるためです。また、ストレスや精神的な疲労が重なると、気分の安定に関わるホルモンの分泌が乱れ、甘いものを欲しやすくなることがあります。

甘いものを食べると血糖値が上がり、短時間でエネルギーが補給されるため、疲れが軽くなったように感じることがあります。

しかし、この効果はあくまで一時的なものです。血糖値はインスリンというホルモンの働きで下げられるため、上昇した血糖値はその後急に下がっていきます。

その結果、エネルギーが不足した状態に戻り、眠気やだるさとして疲れを感じることがあるため注意が必要です。

甘いものが疲労回復に役立つケース・逆効果になるケース

疲れた時に甘いものを食べることは、状況によっては疲労回復に役立つ場合もあれば、逆に疲れを感じやすくなるときもあります。

体の状態に応じて適切に選びましょう。

甘いものが役立つケース 甘いものが逆効果になるケース
運動後(エネルギーを多く消費した際) 食べ過ぎ
食事の間隔が長く空いているとき 間食として頻繁に甘いものを摂る習慣がある
強い疲労があるとき ストレスで甘いものを欲しているとき
空腹状態 睡眠不足で疲れを感じているとき

文献2

一時的な疲れや空腹を感じているときは、適量による糖質の補給で疲労感の軽減が期待できます。

一方で、甘いものを一度に多く摂ると、血糖値が急激に上がりやすくなります。血糖値が上がると、それを下げるためにインスリンというホルモンが多く分泌されますが、血糖値の上昇が急なほどインスリンの分泌量も多くなりやすく、その結果、血糖値が下がるときも急激になりやすいといわれています。

この血糖値の乱高下は「血糖値スパイク」とも呼ばれ、下がりすぎた血糖値によってだるさや眠気、集中力の低下を招くことがあります。

そのため、疲れが長期間続いている場合や毎日のように甘いものが欲しくなる際は、甘いものだけに頼らず食事や生活習慣全体を見直しましょう。

疲れた時におすすめの食べ物|甘いものの代わりになる食品も紹介

疲れた時に取り入れたい食品は以下のとおりです。

取り入れたい食品 特徴
高カカオチョコレート カカオに含まれるポリフェノールには、血糖値の急上昇を抑える働きがあるとされる
干し芋 自然な甘みがあり、食物繊維を含むため腹持ちがよく、間食として取り入れやすい
ナッツ類 脂質やたんぱく質を含み、糖質に比べて血糖値が急に上がりにくいため、エネルギーを安定して補給しやすい
ヨーグルト たんぱく質や乳酸菌を含み、腸内環境を整える働きが期待できる
チーズ たんぱく質と脂質を含み、満足感を得やすい
バナナ 果糖やブドウ糖を含み、比較的速やかなエネルギー補給が期待できる

ダイエット中であっても、極端に甘いものを我慢しすぎる必要はありません。

強いストレスにつながると、かえって間食が増えるときもあります。そのため、量を調整しながら、ナッツやヨーグルトなど血糖値が急激に上がりにくい食品を選びましょう。

一方で、菓子パンや砂糖を多く含むスイーツ、清涼飲料水などは、血糖値が急激に上がりやすく、その後に疲労感や眠気を感じる原因になる場合があります。

疲れている時ほど手軽に選びやすい食品ですが、頻繁な摂取は避け、食べる際は量や頻度に注意しましょう。

甘いものが食べたいときに足りない栄養素

甘いものが食べたくなるときは、単に砂糖を欲しているだけではなく、体のエネルギー代謝や栄養バランスが崩れているサインかもしれません。

とくに疲労がたまっているときは、糖質や特定のビタミン・ミネラルが不足している可能性があります。

足りない可能性がある栄養素 食品例 ポイント
糖質 玄米やさつまいも、バナナなど 脳や体がエネルギー不足になると甘いものを欲するケースがある
ビタミンB群 豚肉やまぐろ、玄米など 糖質や脂質をエネルギーに変える際に重要な働きを持っている
ミネラル(マグネシウム・カルシウムなど) ナッツ類や大豆製品、海藻類など 体内のミネラルバランスが崩れると、間接的に甘いものへの欲求が強まることがある

甘いものが欲しくなる背景には、エネルギー不足や栄養バランスの乱れ、ストレスなどが関係している場合があります。原因を意識して、食事を選択しましょう。

甘いものを食べても疲れが取れない原因

甘いものを食べても疲れが取れない場合は、エネルギー不足だけでなく、睡眠不足やストレス、栄養状態の乱れなど、他の要因が関係している可能性があります。

一時的な糖分補給で改善しないときは、体全体のバランスに目を向けましょう。

生活習慣の乱れ

睡眠不足やストレス、食生活の乱れといった生活習慣の影響は、甘いものが欲しくなる大きな要因の一つです。

  • 睡眠不足:脳や身体の回復が十分に行われず疲労感が残りやすくなる
  • ストレス:自律神経やホルモンのバランスが乱れ、気分の安定に影響が出ることがある
  • 食生活の乱れ:血糖値の変動が大きくなるとエネルギー不足を感じやすくなる

生活習慣の乱れはそれぞれ単独ではなく、複数の要因が重なることで甘いものへの欲求につながることがあります。

病気が関係しているケース

まれに、甘いものを食べても疲れが取れない原因に、病気が関係している場合もあります。

たとえば、糖尿病では血糖値のコントロールがうまくいかず、疲れやすさやだるさを感じることがあります。甲状腺の機能異常や貧血なども、慢性的な疲労の原因のひとつです。ただし、あくまで可能性の一つであり、症状だけで病気は判断できません。

とくに、以下のような状態が見られる場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関の受診を検討しましょう。

  • 十分な睡眠や休養をとっても疲労感が続いている
  • 強い喉の渇きや頻尿、体重の急激な減少など、疲労以外の症状を伴う
  • 以前よりも明らかに疲れやすくなった、だるさの程度が強くなっている
  • 動悸や息切れ、立ちくらみなど、疲労以外の体調の変化がある

また、糖尿病に関しては、再生医療といった治療も選択肢の一つです。

当院「リペアセルクリニック」では、自己脂肪由来の幹細胞を用いた治療を行っています。脂肪から採取した幹細胞は、体の中でさまざまな細胞に変化する「分化能」と呼ばれる性質を持つことが知られています。

疲労感が長期間続く際や、生活習慣の改善だけでは十分な変化が得られないケースでは、医療的な選択肢も含めて、専門医に相談してみましょう。

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疲れた時は甘いものだけに頼らず原因に合わせて対処しよう

疲れた時に甘いものが欲しくなるのは、脳や体のエネルギー不足、栄養バランスの乱れ、ストレスなどが関係している場合があります。

単なる嗜好ではなく、体の状態を反映したサインであることも少なくありません。

運動後や食事の間隔が空いているときなど、一時的なエネルギー不足の場面では、適度な糖質補給が疲労感の軽減につながることもあります。しかし、食べ過ぎや間食の習慣化、血糖値の急激な変動が続くと、かえって疲れやだるさを感じやすくなるときがあります。

また、甘いものを食べても疲れが改善しない場合には、睡眠不足やストレス、栄養バランスの乱れといった生活習慣の影響に加え、体の機能低下や疾患の影響も考えましょう。

症状が続くときや生活習慣の改善だけでは変化が見られない際には、医療機関での相談を通じて原因を確認し、必要に応じて治療の選択肢を検討しましょう。

当院「リペアセルクリニック」で行った再生医療の症例を以下でご紹介しているので参考にしてください。

【症例記事】
健康への前向きな一歩を踏み出した60代男性の糖尿病性末梢神経障害の再生治療

参考文献

(文献1)
疲労/疲労-S3ガイドライン更新|PubMed

(文献2)
国際スポーツ栄養学会のポジションスタンド:栄養タイミング|PubMed