足を組むと膝に悪い理由|今すぐ見直したい座り方と予防法
公開日:2020.12.28 スタッフ ブログ 関節 カラダの仕組み椅子に座っている時に「足を組むクセ」はありませんか?
とくに、デスクワークや長時間の座り姿勢が多い現代人にとっては、「つい足を組んでしまう」「その姿勢が落ち着く」という方は多いかもしれません。
しかし、この何気ないクセが膝に悪い影響を与え、知らず知らずのうちに膝を傷めている可能性があります。
本記事では、足を組むと膝に悪い理由をわかりやすく解説しながら、今日から見直せる座り方や予防法を紹介します。
目次
足を組むクセがある人は要注意!膝への負担とは?
足を組む姿勢は、骨盤の左右バランスを崩し、背骨や股関節、ひいては膝関節にまで影響を及ぼします。
なかでも、片方の足ばかりを上にして組む人は、体の片側だけに負荷がかかる状態が慢性化しやすく、それが膝の痛みやゆがみの原因になる可能性があります。
また、足を組むと膝が不自然な角度に固定されるため、関節の可動域が制限されて血流が悪化し、将来的に膝関節症などのトラブルを引き起こすリスクもあります。
まずは「足を組むクセ」に気づき、膝や体全体への影響を知ることが大切です。
なぜ足を組みたくなるのか
足を組むのは、多くの人にとって無意識の「クセ」です。
実は、この「なんとなく足を組んでしまう」行動の背景には、骨盤や背骨のゆがみ、筋肉のアンバランスが隠れていることがあります。
身体のバランスが崩れていると、真っ直ぐ座る姿勢を保つのがつらくなり、無意識にラクな姿勢=足を組む形に逃げてしまうのです。
見た目にはリラックスしているように見えても、実は身体が悲鳴をあげているサインかもしれません。
足を組むと膝や脚に起こる変化
足を組む姿勢を繰り返していると、身体の左右差が生まれ、膝や脚の不調につながる可能性があります。
ここで、足を組むことで起こる主な3つの変化について詳しく見ていきましょう。
膝関節の片側に負担が集中する
足を組むと、体重が片方の脚や膝に偏って負荷がかかるようになり、膝関節の軟骨や靭帯への負担が増える原因になります。
長時間同じ側で足を組むクセがある人は、膝の内側や外側に違和感や痛みを感じやすくなり、関節の摩耗や炎症を引き起こすリスクも高まります。
骨盤が傾く
足を組むと骨盤が左右どちらかに引っ張られるように傾きます。
この状態が続くと、骨盤の位置がゆがみ、背骨の湾曲や体全体のバランスを崩してしまいます。
骨盤のゆがみは脚の長さの左右差を生み、その結果、歩き方に偏りが出てしまい、結果的に膝への体重のかかり方が不自然になるのです。
片側の膝に負荷が集中することで、膝の疾患に繋がる可能性があります。
筋肉のバランスが崩れる
足を組む習慣は、脚や腰まわりの筋肉の使い方にも影響します。
常に同じ筋肉ばかりが緊張し、逆に使われない筋肉は弱まってしまうため、筋肉のバランスが崩れてしまうのです。
筋肉のバランスの乱れが続くと、膝をしっかり支える力が低下し、膝に過剰な負担がかかりやすくなってしまい、正しい姿勢や歩行が保てなくなる場合があります。
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足を組むクセをやめたい!膝にやさしい座り方と対策
足を組むクセを完全にやめるのは簡単ではありませんが、座り方を見直すだけでも、膝への負担を減らすことが可能です。
本章では、足を組む座り方の対策として、正しい座り方の基本から、日常で意識したいポイント、環境面での工夫まで、実践しやすい対策を紹介します。
正しい座り方の基本
足を組まずに自然と安定した姿勢を保つためには「正しい座り方」を意識することが大切です。
骨格に無理のない座り方を習慣にすることで、足組みの必要がなくなっていきます。
安定した姿勢を保つ座り方として、次の3つを紹介します。
- 骨盤をしっかり立てる
骨盤が後ろに倒れると、猫背になりやすく、バランスを取るために足を組みたくなります。
座るときは、骨盤を起こして背筋を自然に伸ばしましょう。 - 左右の足に均等に体重をかける
片方の足に体重が偏ると、つい楽な姿勢を求めて足を組みがちです。
両足裏を床につけ、重心をまっすぐに意識しましょう。 - 膝と股関節が90度になるように
椅子の高さを調整し、膝が上がりすぎたり下がりすぎたりしないようにすることも重要です。
座る時に意識したい3つのポイント
安定した姿勢で座るために「どう座るか」を意識することも大切です。
座るときは、次の3つを意識しましょう。
- 両足を床につける
つま先だけがついていたり、片足が浮いていると姿勢が安定しません。
足裏全体をしっかり床につけることで、自然と足を組みにくくなります。 - 背もたれに頼りすぎない
深くもたれかかると骨盤が寝てしまい、足を組みたくなる姿勢になります。
椅子のやや前方に座ることで、骨盤が立ちやすくなり、姿勢が安定します。 - お腹とお尻に軽く力を入れる
姿勢が崩れにくくなり、足を組まなくても体を支えやすくなります。
意識しすぎず、少しだけ引き締める感覚で問題ありません。
上記ポイントを日常に取り入れると、無意識の足組みを徐々に減らしていくことができます。
足組みしにくくする工夫
座り方だけでなく、座る環境そのものを整えることも効果的です。
足を組む座り方を抑える工夫として、次の3つがあります。
- 座面の高さを調整できる椅子を使う
膝が股関節より高くなると足を組みたくなるため、膝と股関節が水平または膝が少し下になる高さに調整しましょう。 - フットレストを活用する
足裏が浮きやすい人は、足元にフットレストを置くことで体重を左右均等に保ちやすくなります。 - 姿勢サポートグッズを使う
骨盤を立てるクッションや背中を支えるランバーサポートを使えば、自然と良い姿勢が保たれ、足を組むクセも減っていきます。
こうしたアイテムを上手に取り入れることで、足を組まずに快適に座れる環境が整えられ、膝への負担軽減につながります。
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こんな症状があれば注意!足組みが原因の膝トラブル例
足を組むクセがある方は、次のようなちょっとした膝の違和感やトラブルに心当たりはありませんか?
- 階段の上り下りの際に片膝だけが痛む
- 椅子に座ったときに左右の膝の高さが微妙に違う気がする
- 正座やしゃがんだときに片側の膝だけがつっぱるような感覚がある
上記のような膝の痛みや違和感は、足を組むことで起きた骨盤や膝のゆがみ、筋肉のアンバランスが原因となっている可能性があります。
「年齢のせいかな」「運動不足だからかな」と見過ごしてしまいがちですが、こうしたサインは日常の姿勢を見直すべきタイミングかもしれません。
足を組むクセをきっかけに起こる膝トラブルは、早めに気づいて対処すれば改善が見込めるものです。
まずは、自分の座り方や膝の状態に目を向けることから始めてみましょう。
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まとめ|足を組むクセを早めに見直して膝を守ろう
何気ない「足を組む」というクセが、膝や脚のトラブルにつながることは意外と知られていません。
膝関節への片側負担、骨盤の傾き、筋肉バランスの乱れなど、小さな変化が積み重なることで、将来的に膝の痛みや不調を引き起こす可能性があります。
正しい座り方を意識したり、環境を整えたりすることで、足を組まずに座れるようになるのは十分可能です。
すでに違和感や不調を感じている方はもちろん、まだ自覚症状がない方も、今のうちから見直しておくことで将来の膝トラブルを予防することができます。
膝を守るために、まずは「自分がどんな座り方をしているか」に気づくことから始めてみましょう。
日常のちょっとした意識の変化が、健康な足腰を保つ第一歩になります。