筋トレで関節をケアする方法を紹介!痛める原因と推奨トレーニングも解説
公開日:2022.06.18 スタッフ ブログ 健康 豆知識筋トレを続ける中で、膝や肘、手首など関節の痛みを感じる方は少なくありません。筋トレは筋肉を強化し身体機能を向上させる一方で、誤ったフォームや過度な負荷によって関節に負担がかかることもあります。
本記事では、筋トレが関節に与える影響や痛める原因を解説し、関節を守りながら安全にトレーニングを続けるためのポイントを紹介します。
具体的なケア方法や避けるべき行動、関節痛が起きた場合の対処法もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
筋トレは関節に悪い?痛める原因を紹介
筋トレで関節を痛めてしまう原因には、以下のポイントがあります。
- 関節は筋肉よりも回復が遅い
- 関節を守る筋肉がうまく使えていない
- 筋トレのフォームが誤っており余計な負担がかかっている
筋肉はトレーニングによる疲労から比較的早く回復しますが、腱や靭帯、軟骨といった関節組織は血流が少なく代謝も遅いため、回復に時間がかかるといわれています。(文献1)
また、正しい筋肉の使い方ができていなかったり、誤ったフォームでトレーニングを続けたりすると、関節に直接ストレスがかかりやすくなります。
そのため、これらの原因を理解し正しい方法で筋トレを行うことが重要です。適切な方法での筋トレは、筋肉が関節を支えて負担を軽減し、将来的な関節の老化予防にもつながります。
筋トレで関節を守るために意識したい3つのこと
筋トレで関節を守るためには、関節にかかる負担を減らす工夫が大切です。ここでは意識して取り組むべき3つのポイントを解説します。
筋トレの正しいフォームを身につける
筋トレを正しいフォームで行うことは、関節への過剰な負担を防ぐために不可欠です。
関節は一定の方向にしか動かせない構造をしているため、無理な角度や動きでのトレーニングは炎症や痛みの原因になります。正しいフォームを意識することで、関節の動きを補助する筋肉が適切にはたらき、関節を安定させながらトレーニング可能です。
さらに、狙った筋肉に効率良く刺激が伝わるため、筋力向上やパフォーマンスの向上にもつながります。鏡や動画で丁寧に動きを確認しながら、正しいフォームを習得することが大切です。
筋トレ前後でストレッチ・軽度のトレーニングを励行する
関節を守るためには、筋トレの前後にストレッチを行うことが大切です。
筋トレ前のストレッチは関節の柔軟性を高め、可動域を広げることでケガのリスクを減らします。一方、筋トレ後のストレッチは使った筋肉の緊張をほぐし、関節への負担を軽減します。
硬くなった筋肉は関節の動きを妨げる原因となるため、関節の可動性を維持し安全に筋トレするには継続的なストレッチが欠かせません。
また、関節のためには軽いジョギングや自重での基本的なエクササイズなど、過度な負担をかけないトレーニングが推奨されます。
一日の食事・サプリで十分な栄養素(タンパク質)を摂る
関節を守り筋肉をしっかり支えるためには、十分なタンパク質の摂取が欠かせません。タンパク質は筋肉の修復や成長に必要な栄養素であり、筋トレの効果を最大化します。
タンパク質は主に以下の食品から多く摂取できます。
- 鶏肉・豚肉・牛肉
- 魚介類(サーモン、マグロなど)
- 卵
- 大豆製品(豆腐、納豆、味噌)
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、成人の1日の推奨タンパク質摂取量は体重1kgあたり約0.66gが目安です。(文献2)筋トレをしている場合は、やや多めに1.0〜1.3gを目標にすると良いでしょう。
また、タンパク質の合成を助けるビタミンDやビタミンC、ミネラルの積極的な摂取も関節の健康維持に役立ちます。バランスの良い食事やサプリの摂取で栄養管理を行いましょう。
【部位別】筋トレで関節をケアするためのトレーニング例
関節は日常生活や運動で負担がかかりやすいため、部位ごとに適切な筋トレでのケアが重要です。ここでは関節を守るための効果的なトレーニング例を、部位別に紹介します。
膝関節のケア方法
膝関節を守るためには、周囲の筋肉をバランス良く鍛えることが重要です。とくに以下の筋肉を意識しましょう。
- 大腿四頭筋(太もも前側)
- 中殿筋・大殿筋(お尻)
- ハムストリングス(太もも後側)
- 内転筋群(太もも内側)
これらの筋肉を効率的に鍛えられるトレーニングは以下です。
トレーニング名 | 対象の筋肉 | 方法 |
---|---|---|
SLR(ストレート・レッグ・レイズ) | 大腿四頭筋 |
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サイドレッグレイズ | 中殿筋 |
|
ヒップリフト(ブリッジ) | 大殿筋、ハムストリングス |
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クッション挟み | 内転筋群 |
|
肩関節のケア方法
肩関節は非常に可動域が広いため、安定性を支える以下の筋肉を適切に鍛えることが重要です。
- 回旋筋腱板(ローテーターカフ)
- 肩甲骨周囲筋(インナーマッスル)
- 三角筋(アウターマッスル)
以下のトレーニングにて筋肉をバランス良く強化することで、関節のケアにつながります。
トレーニング名 | 対象の筋肉 | 方法 |
---|---|---|
アイソメトリックトレーニング | 回旋腱板 |
|
壁を使った肩甲骨エクササイズ | 肩甲骨周囲筋 |
|
ダンベルショルダープレス | 三角筋 |
|
肘関節のケア方法
肘関節をケアするには、関節を支える筋肉を鍛えることが重要です。とくに以下の筋肉が肘の安定性や負担軽減に関与します。
- 前腕屈筋群(手首を曲げる動作に関与)
- 前腕伸筋群(手首を伸ばす動作に関与)
- 上腕二頭筋(肘を曲げる・前腕を回外させる)
- 上腕三頭筋(肘を伸ばす動作に関与)
以下のトレーニングで筋肉を強化すると、肘の可動域を保ちつつ過度なストレスを防ぎ、ケガのリスクを減らせます。
トレーニング名 | 対象の筋肉 | 方法 |
---|---|---|
リストカール | 前腕屈筋群 |
|
リバースリストカール | 前腕伸筋群 |
|
ハンマーカール | 上腕二頭筋、前腕屈筋群 |
|
トライセプスエクステンション | 上腕三頭筋 |
|
タオル絞り | 前腕全体 |
|
筋トレで関節を痛めたときに避けたい行動
筋トレで関節を痛めた際には、症状を悪化させないために避けるべき行動があります。
ここでは以下の2つの避けたい行動を解説します。
負荷の高い筋トレメニュー・激しいスポーツ
関節に痛みがある状態で高い負荷の運動を行うと、炎症や損傷が悪化するリスクがあります。
とくに以下のような筋トレは注意が必要です。
- 深く沈み込むスクワット
- ベンチプレス
- デッドリフト
また、急停止や方向転換の動きが多い、以下のスポーツも関節に大きな負担がかかります。
- サッカー
- バスケットボール
- テニス
- スキー
回復期にはウォーキングや水中ウォーキング、軽いストレッチに切り替え、無理のない範囲で体を動かすことが重要です。
飲酒・喫煙
関節を痛めているときは、飲酒や喫煙を避けることも大切です。
喫煙は血流を悪化させ、関節軟骨の修復に必要なビタミンCなどの栄養素の吸収を阻害します。また、アルコールの過剰摂取もコラーゲンの生成を妨げる上、筋肉の回復や免疫機能を低下させるリスクがあります。
飲酒や喫煙習慣が続くと、関節の弾力性や再生力が損なわれ、ケガの治癒が遅れる可能性もあるため意識的に控えることが関節ケアには不可欠です。
筋トレで膝・肘・手首などの関節痛が気になる方は医師へ相談
筋トレ中や後に膝・肘・手首などの関節痛が続く場合は、自然治癒を待つだけでなく医師の診察を受けることが大切です。関節の痛みは、炎症や靭帯・軟骨の損傷などが原因となっていることもあり、放置すると悪化する恐れがあります。
関節の靭帯や軟骨の損傷に対しては、再生医療という治療方法もあります。再生医療は患者様自身の幹細胞を用いる治療法です。
痛みや違和感が続く場合には早めに専門医に相談し、ご自身に適した治療方法についてしっかりと話し合うことが重要です。
当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報の提供や簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状がある方は、ぜひ一度お試しください。
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関節をケアしながら筋トレを続けて身体を健やかに保ちましょう
筋トレは関節の健康維持に欠かせない一方で、誤った方法や過度の負荷は関節痛の原因にもなり得ます。正しいフォームやストレッチ、十分な栄養摂取を意識しながら筋トレを行うことで、関節への負担を軽減しながら筋力アップが期待できます。
また、膝や肘、手首などの関節に痛みや違和感がある場合は、自己判断せず専門医への相談が重要です。そのような関節の悩みに対しては、症状や状態に応じて選択肢の一つとして再生医療を検討するケースもあります。
再生医療は、関節の状態に応じた新たな治療の選択肢です。関節の悩みを抱えている方は、まずは専門家の意見を聞きながら、自分に合ったケアを始めましょう。
(文献1)
関節軟骨の再生医療の現状と課題|J-STAGE
(文献2)
日本人の食事摂取基準(2025年版)|厚生労働省