

動画でみるインタビュー
実際に当院で治療を受けられた患者さんによるインタビュー動画です。
患者さまのインタビュー

膝にまつわる症例紹介
具体的な症例紹介を解説しています。
両変形性膝関節症・左股関節症 幹細胞治療 70代女性
複数の関節の痛みが、完全に消失! 5年前から両膝の痛み、2年前からは左股関節の痛みにも悩まされていた、70代女性患者様の症例をご紹介します。 近隣の整形外科医院では、両膝は中期の変形性関節症、左股関節は臼蓋形成不全による、初期の変形性関節症と診断されていました。 治療前の状態 5年前から両膝に疼痛が持続 2年前から左股関節の疼痛も出現 両膝は中期の変形性膝関節症 左股関節は臼蓋形成不全による初期の変形性股関節症 毎月両膝にヒアルロン酸注射を受けるも、一時的効果のみ 左股関節は半年ごとのレントゲン検査で、軟骨のすり減りが進行 この患者様は、毎月両膝へのヒアルロン酸注射を受けていましたが、これは対処療法に過ぎず、将来的には人工関節置換術が必要になると説明を受けていました。また、左股関節も、定期的な検査で軟骨の減少が確認されており、今後の進行に不安を感じていました。「3つの関節を根本的に治療できる方法はないか」との思いから、当院を受診されました。 変形性関節症の医学的解説 変形性関節症は、関節軟骨の摩耗や変性により、痛みや可動域制限を引き起こす疾患です。従来の保険診療では、消炎鎮痛剤、ヒアルロン酸注射、リハビリテーションなどが行われますが、これらは対症療法に留まり、進行した関節症では、最終的に人工関節置換術が選択肢となります。 特に、複数の関節に症状がある場合、すべての関節に対して人工関節置換術を行うことは、患者様の身体的負担や、生活の質に大きく影響します。根本的な治療法として、軟骨の再生を促す幹細胞治療が注目されています。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 当院の幹細胞治療の特徴 当院には、末期の関節症で人工関節を避けたい方だけでなく、この患者様のように、初期・中期の段階で進行を食い止めたいと願う方も、多く来院されます。幹細胞治療は、特に初期や中期の関節症に効果が高く、軟骨を再生させる根本的な治療が可能です。 当院の治療が効果的である理由: 冷凍せずに培養: 投与するたびに、新鮮な細胞を培養することで、95%以上という高い細胞生存率を実現しています。一般的な医療機関では、細胞を冷凍保存して使用するため、解凍時のダメージで、生存率が60%まで低下してしまいます。 独自の分離シート: 高品質な幹細胞だけを選別する独自技術を使用しています。 無添加・牛血清不使用の培養環境: 安全性の高い培養方法を採用しています。 高濃度細胞の実現: わずかな脂肪組織から、大量の高品質幹細胞を培養できるため、複数関節への同時治療が可能です。 股関節への「ピンポイント注射」: 当院独自の技術により、股関節のような狭い関節腔にも、確実に細胞を届けることができます。 リペアセルクリニックは「股関節の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンで、両膝の中期変形性関節症と左股関節の初期変形性関節症を確認しました。 <治療内容と経過>両膝に各2500万個細胞、左股関節に5000万個細胞投与+PRP 再生医療分野で豊富な経験を持つ専門医が、10,000例を超える臨床経験から、患者様の状態に合わせた最適な治療計画を立案しました。 両膝に2500万個ずつ、左股関節に5000万個の幹細胞を1回投与しました。 治療後の変化 治療から1年後の診察では、以前10段階中2と評価されていた両膝と左股関節の疼痛が消失していることを確認しました。日常生活動作の改善が見られ、将来の人工関節置換術も回避できる見込みとなりました。 まとめ 複数の関節に変形性関節症を抱える患者様にとって、すべての関節を一度に治療できる幹細胞治療は大きなメリットがあります。特に初期・中期の段階での治療は、疾患の進行を抑制し、将来的な人工関節置換術を回避できる可能性が高くなります。 複数の関節の痛みでお悩みの方、将来の人工関節を避けたい方は、早めのご相談をお勧めします。早期の段階での治療ほど効果が期待できます。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症・変形性股関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
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ひざ関節の症例
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股関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
両変形性膝関節症 幹細胞治療 60代女性
幹細胞治療で、今までの痛みが完全に消失! 数年前から、両膝の痛みに悩まされていた患者様が、当院を受診されました。 近くの整形外科で、変形性関節症と診断され、特に末期の状態だった左膝は、水がたまることもあり、定期的に抜いてもらっていたそうです。痛みが徐々に強くなり「将来人工関節が必要になってしまうのでは」という不安から、軟骨を再生させる方法を探して、当院にたどり着かれました。 当院には、末期の膝関節症で人工関節を避けたい方だけでなく、初期・中期の段階で、より効果的な治療を求める方も多く来院されます。人工関節は、耐久性の問題から、活動が制限され、膝の曲げ伸ばしにも限界が生じます。実際、人工膝関節手術を受けた方の満足度は、約80%と完璧ではありません。 一方、当院の幹細胞治療の満足度は、初期・中期の関節症で80~90%、末期でも70~80%と、手術に引けを取りません。この良好な結果は「細胞の質と量」へのこだわりによるものです。当院では、冷凍せずに培養する方法で、95%以上という高い細胞生存率を実現しています。一般的な医療機関では、細胞を冷凍保存して使うため、解凍時のダメージで、生存率が60%まで低下してしまいます。 また、無添加・牛血清不使用の培養環境で、独自の分離シートを用いることで、米粒2~3粒ほどのわずかな脂肪から、1億個以上の細胞を培養できるため、両膝など複数の関節を同時に治療することが可能です。 再生医療において、10,000例以上の豊富な経験を持つ当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせた、最適な治療を提供しています。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンでは両膝とも関節の隙間が狭くなっていました。 <治療効果>両膝に2500万個細胞を計2回投与+PRP 2500万個の細胞を2回に分けて両膝に投与しました。 うれしいことに、治療からわずか1週間で、右膝の痛み(10段階中1)も左膝の痛み(10段階中3)も完全に消失。1年後の診察でも痛みはなく「今までの痛みがうそのようです」と、喜んでいただけました。 変形性膝関節症でお悩みの方、人工関節を避けたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
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ひざ関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
両変形性膝関節症 幹細胞治療 70代女性
膝の痛みが改善し、テニスやゴルフが楽しくできるように! 30年以上も趣味のテニス・スキー・ゴルフをされていた患者様が、1年前から両膝の痛みに悩まれ、当院を受診されました。 きっかけは、テニスの後に膝が腫れて、水がたまるようになったことだそうです。 近くの整形外科では、両膝の変形性関節症と診断され、定期的にヒアルロン酸注射を受けてこられました。日常生活には大きな支障はなかったものの、大切な趣味が楽しめなくなり、 主治医に相談されたところ「日常生活に問題がないので、人工関節の手術は必要ありません。 趣味は控えめにされてはいかがでしょうか。」と言われたそうです。 しかし、⻑年の生きがいである趣味を諦めることができず、「来シーズンには必ずスキーに復 帰したい」という強い思いで、当院の再生医療を選んでくださいました。 最近では、年齢を重ねてもアクティブに過ごしたい、と願う方が増えています。でも、人工関節にしてしまうと、耐久性や動きの制限から、活発な運動が難しくなってしまいます。かといって、注射や内服、リハビリだけでは、軟骨を再生させることができず、効果も限られてしまいます。 当院では、再生医療が始まった早い段階から、変形性関節症の治療に取り組み、多くの方に喜んでいただいています。その秘密は細胞の質と量へのこだわりにあります。化学薬品を一切使用せず、ご自身の血液で細胞をつくります。あまり知られていませんが、再生医療の幹細胞は、医療機関ごとに、培養の仕方が全く違います。 通常の医療機関では 6 割程度しか生き残れない細胞が、当院では 95%以上の高い生存率を誇ります。これは他の施設のように細胞を冷凍せず、投与のたびに新鮮な状態で培養しているからです。海外の研究でも、生きている細胞が多いほど軟骨の再生が進むことが分かっています。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンでは、両方の膝の関節の隙間が狭くなっていました。 <治療効果>両膝に5000万個細胞を計2回投与+PRP 両膝に5000万個ずつの細胞を、2 回に分けて投与させていただきました。 治療から1年後、それまで10段階中10もあった痛みが、週 3 回のテニスやゴルフを楽しんでも、2程度にまで改善。2年経った今でも、その効果は続いており、素敵な笑顔で通院してくださっています。 このように幹細胞治療は、大切な趣味を続けたい方の願いに応える可能性を秘めています。 ぜひ一度ご相談ください。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
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ひざ関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
右変形性膝関節症 幹細胞治療 70代女性
人工関節の手術を受ける前に、幹細胞治療を選んでよかった! 数年前から右膝の痛みに悩まれていた患者様が、当院を受診されました。 近くの整形外科で変形性膝関節症と診断され、ヒアルロン酸の注射や塗り薬での治療を続けてこられました。20年前から体力作りのためにテニスを始められ、今でも続けていらっしゃるそうですが「もしかしたら、テニスのし過ぎで膝を悪くしてしまったのかもしれません」とお話しされました。最近では痛みが強くなってきて、大好きなテニスが思うように楽しめず、とても辛い日々を送られていました。 定期健診で撮ったレントゲンを見ると、右膝の内側の軟骨がほとんどなくなってしまい、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)が直接くっつきそうな状態でした。主治医の先生からは「末期の関節症まで進行していますので、人工関節への置き換えをお勧めします」と告げられたそうです。しかし「人工関節にしてしまうとテニスを諦めなければならない。体力も落ちていってしまうのではないか」と不安な気持ちを抱えておられました。 そこで人工関節以外の方法で痛みを和らげ、もう一度テニスを楽しみたいとお考えになり、当院の再生医療にたどり着かれました。 リペアセルクリニックでは、米粒2~3粒ほどのわずかな脂肪から1億個以上の元気な細胞を培養することができ、これは他の医療機関と比べても群を抜いた数です。さらに細胞を冷凍せずに新鮮な状態で患部に届けることができます。このような方法で、骨と骨が直接触れ合うような重症の方でも痛みが良くなった例を数多く経験してきました。 ただし、正直に申し上げますと、症状が重い場合には十分な効果が得られないこともございます。そのことをお伝えしたところ「それでも治療を受けてみたい」と強く希望されました。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 詳しい検査の結果やはり末期の関節症でした。 <治療効果>右膝に5000万個細胞を計2回投与+PRP 右膝に5000万個の細胞を2回に分けて注入させていただきました。 うれしいことに、1回目の治療からわずか1か月で、とても強かった痛み(10段階中8)が随分と楽になり(10段階中3)、「2回目の治療が楽しみです」と笑顔で話してくださいました。 全ての投与が終わり、2回目の治療から1年後にお会いした時には、1日2時間のウォーキングはもちろん、テニスまでできるようになり、痛みもほとんど気にならなくなったとのことでした。「人工関節の手術を受ける前に、この治療を選んで本当に良かったです。これからも運動を続けて、体力を維持していきたいです」と喜んでいただけました。これは、当院独自の冷凍せず培養された、生存率の高い幹細胞だからこそ、このような末期の変形の方にも効果がみられたものと、あらためて実感しました。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
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ひざ関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
両膝変形性関節症 右肩腱板断裂 幹細胞治療 70代女性
幹細胞治療で、テニスを楽しめるように! 5年前からの右肩の痛み、3 年前からの両膝の痛みに悩まれ当院へ受診いただきました。 趣味で⻑年テニスをされてきたため、右肩と両膝を傷めたのではないかとお話しされました。 当初は近くの整形外科を受診され、右肩腱板損傷と両膝変形性関節症と診断され、各関節にステロイド注射やヒアルロン注射を定期的に受けてこられました。しかし最近では痛みが 悪化し、趣味のテニスができなくなったそうです。 主治医からは、右肩腱板の関節鏡による縫合手術を勧められましたが、入院期間やリハビリ期間の⻑さが難しいことと、手術で肩の痛みが取れても、両膝の痛みが残ったままでは、テニスに復帰できないのではと考えられたそうです。また、両膝の人工関節手術を受けてしまうと、人工関節に大きな負担がかかるため、テニスへの復帰は難しいだろうと諦めかけていました。このような状況では、整形外科医からテニスの引退を勧められることも多いのですが、患者様は「3つの関節を一度に治療でき、痛みなくテニスに復帰できる良い治療法はないか」と探されて、当院を受診されました。 右肩腱板損傷に対する当院の幹細胞治療は、関節鏡手術と比べても体への負担がかなり軽く、治療期間も短いにもかかわらず、治療効果は同等かそれ以上です。大きな違いは、腱板を再生させることができるのです。手術では腱板再生は不可能で、あくまで対症療法となります。 リペアセルクリニックは「肩の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 また、変形性膝関節症の幹細胞治療は、初期から進行期であれば 80%から90%の方、末期の方でも 70%から 80%の方に満足いただいています。 このような良好な治療効果が得られるのは、当院の細胞の質と量へのこだわりによるものです。当院はトップクラスの細胞培養施設と提携し、治療のたびに培養を行うため、95%以上の細胞が生きた状態で投与できます。一方で、多くの医療機関では複数回分をまとめて培養し、冷凍保存して使用する際に解凍するため、細胞は大きなダメージを受けてしまい、その生存率は 60%まで低下してしまいます。細胞の生存率には、かなりのこだわりを持って培養しております。そして、他の医療機関との違いの一つとして、化学薬品が入っていない無添加であることです。 当院では、米粒2~3粒程度の脂肪組織から、1億個以上の元気な幹細胞を培養することができます。これは特殊な培養シートと、熟練した培養技術があってこそ可能となります。一般的な 医療機関では、生存率 60%の2千万個の幹細胞を投与するため、実際に働く細胞は1000万個 程度ですが、当院では1回の注射で1億個の元気な細胞を届けることができます。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン・MRI所見 両膝のレントゲンでは関節の隙間が狭くなっており、右の肩腱板は完全断裂が認められまし た。 <治療効果>両膝に4000万個細胞を計3回、右肩に2000万個細胞を計3回投与+PRP 両膝には4000万個ずつの細胞を3回に分けて、右肩には2000万個の細胞を3回に分けて投与しました。 初回治療から半年後には、3つの関節とも10段階中10だった痛みが、右膝は1左膝は0.5右肩は1まで改善しました。最終診察時には「テニスをほとんど痛みなく 楽しめるようになりました」と喜んでいただけました。手術をしていたら、2度と思い存分テニスができなかったかもと、言っておられました。 このように、複数の関節を負担なく同時に治療し、スポーツに復帰したいというご要望がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。 https://www.youtube.com/watch?v=9WZuU8v1Qac <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 腱板損傷・変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
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ひざ関節の症例
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肩関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
両変形性膝関節症に幹細胞治療 70代女性
幹細胞の治療効果に大変満足! こちらの患者様は1年前から両膝の関節の痛みに悩まれており、症状を改善したいとの思いで当院へ受診していただきました。 近くの整形外科では初期の変形性ひざ関節症と診断されました。特によく歩いた後などに膝に水が溜まってしまうことがあり、1か月おきに水を抜いてヒアルロン酸注射を打ってもらっていました。最近ではすぐに膝に水が溜まってしまい、ヒアルロン酸注射や内服薬の効果も薄れてきたそうです。主治医からは軟骨はまだ残っているので人工関節をするのはもったいないと言われたそうです。最近では痛みがさらに酷くなったため、(注射や内服よりも効果のある)より良い治療法を求めて当院を受診されました。 末期の変形性膝関節症で人工関節を勧められて人工関節を回避したいと当院を受診していただく患者様はもちろんのこと、初期・中期の変形性関節症で効果的な治療を求めて当院へ受診される患者様もたくさんおられます。 幹細胞治療の効果は重症度に関わらず治療効果実感されていますが、特に初期や中期は治療成績が良好で、注射、内服、リハビリなどの保険診療の範囲での治療に満足いただけず、効果的な治療を求めている患者様に大変お勧めの治療法です。その良好な治療効果は当院の細胞の質と量へのこだわりによるものと考えています。 当院での細胞培養技術は投与する細胞の生存率はなんと90%以上を誇っています。これは一般的な再生医療のクリニックで使用する細胞の生存率が60%ほどであることを比べると群を抜いた数字です。当院では、冷凍せず培養された幹細胞を、投与のたびに、その都度ていねいに初めから培養を行います。しかし、国内のほとんどの施設では複数回投与する場合でも、一度にまとめて培養して冷凍保存します。そして投与するときは、それらを解凍してそのまま投与します。幹細胞は解凍する際に大きなダメージを受け生存率が大幅に低下し、さらに生きている細胞も弱々しいものとなります。弱々しい幹細胞を関節に投与しても、期待したほどの軟骨の再生・修復が果たせなくなってしまいます。 さらに、当院では米粒2~3粒程度の脂肪を採取するだけで、1億個以上の生き生きとした強い幹細胞の培養が可能です。一般的なクリニックでは1千万個ほどの幹細胞を投与していることと比べると細胞数も群を抜いています。投与する幹細胞の生存率が高ければ高いほど、数が多ければ多いほど再生される軟骨が多いことは海外の文献で明らかなになっています。さらに数多くの生き生きした強い幹細胞を重ねて投与することもおすすめで、投与するたびに軟骨欠損部に1層また1層と軟骨が再生を促進し、幹細胞治療後の何年もの間にわたって、痛みのない関節を獲得することが期待できます。 レントゲン所見 レントゲンは両膝とも関節の隙間が狭くなっています。 <治療効果>両膝に5000万個の幹細胞を3回投与+PRP この患者様は両膝に5000万細胞ずつ計3回投与しました。 その結果、初回投与半年後には両膝の痛みは投与前10段階中で6あった痛みが0になりました。 3年ぶりに当院を受診していただいた際にお話しを聞くと、現在も両膝の痛みは出ていないとのことでした。その治療効果に患者様は大変満足された様子でした。 <治療費> ・関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 ・PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> ・脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 ・症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 監修:坂本貞範
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鵞足炎における病院に行くべき症状やタイミングを医師が解説!
膝の内側にふと感じる違和感。階段を上るたびに走る痛み。忙しい日々の中、つい後回しにしていませんか?その小さな違和感が、あなたの日常生活に大きな影響を及ぼす鵞足炎のサインかもしれません。 鵞足炎(がそくえん)は膝の内側(脛骨の上内側)にある鵞足部に炎症が起こり、歩行や階段動作で痛みを生じる障害です。小さな違和感程度のうちは放置しがちですが、そのままにすると痛みが徐々に悪化し、激痛になるおそれがあります。 そこで、どのような症状が出たら病院に行くべきか、また受診のタイミングについて医師の視点から解説します。早期受診の必要性、具体的な症状や受診のタイミング、治療法まで専門医の視点で詳しく解説します。本記事を読むことで、何をすべきか、どこに相談すればよいかが明確になり、将来の大きな不安を解消するきっかけになるでしょう。 病院に行くべき鵞足炎の症状 鵞足炎の代表的な症状は、膝の内側(膝のお皿の下約5cmあたり)に生じる痛みです。痛みは通常、運動や階段の上り下りで強まり、安静にすると和らぐ傾向があります。患部を指で押すと痛みがあり、症状が進むとその部分に腫れ(膨らみ)や熱感を伴うこともあります。(文献1) 日常生活で次のような症状がみられたら要注意です。 注意すべき症状 解説 歩行や階段昇降時に膝の内側が痛む。 とくに階段を下りるときや立ち上がるときに痛みが走る場合は、鵞足部の炎症が疑われます。 膝を曲げ伸ばしすると内側に違和感や引っかかり感がある。 鵞足部の腱や滑液包の炎症で膝の動きに支障が出ている可能性があります。 膝の内側に触れると局所的な圧痛や軽い腫れを感じる。 痛むカ所に触れてみて、片側だけ明らかな圧痛がある場合は鵞足炎の徴候です。 痛みで正座や膝立ちが困難になる。 膝の曲げ伸ばしが制限されるほどの痛みは重症化のサインで、早めの受診が望まれます。 これらの症状が出るようになったら、我慢せず病院で診断を受けましょう。とくに膝に熱感や腫脹を伴う場合、他の疾患の可能性もあるため放置は禁物です。少し痛む程度だからと様子を見ても悪化していく一方ですので、お早めの受診をおすすめします。 \まずは当院にお問い合わせください/ 鵞足炎における病院に行くべきタイミング 膝の内側に痛みや違和感を覚えたら、できるだけ早めに整形外科を受診するのが理想的です。軽度であれば数日から2・3週間程度の安静で症状が改善するケースが大半です。対して、痛みが2週間以上続く場合や、安静にしても痛みが引かない場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。一般に鵞足炎などの膝の滑液包炎は、適切な治療を行えば約6〜8週間ほどで完治します。(文献2) 逆に言えば、1〜2か月経っても改善しない場合は治療法の見直しが必要なサインです。また、運動後に膝の違和感や軽い痛みを感じた段階で、一度受診しておくのも有効です。早期に診断を受けて適切な対策(休息の指示やストレッチ指導など)を取れば、症状の悪化を未然に防げます。痛みの程度が中等度以上(例:階段の上り下りが困難、就寝中にも疼く)なら、発症から数日以内に受診するのが望ましいでしょう。放置期間が長くなるほど完治までの時間も延びる傾向があるため、迷ったときは早めに専門医に相談することが鵞足炎完治への近道です。 放置リスクと症状の進行度チェック 鵞足炎を放置すると、症状が「違和感」から「痛み」へ、さらに「激痛」へと段階的に進行してしまうリスクがあります。軽い痛みのうちは運動を続けてしまい、気づけば休まざるを得ないほど悪化して受診するケースも少なくありません。鵞足炎の進行度を自己チェックする目安として、次のようなステージがあります。 重症度 解説 ステージ1(軽度) 膝の内側に違和感があるが、スポーツ中でもさほど気にならないレベル。腫れや熱感はほとんどありません。この段階で対策せず運動を続けると次第に悪化する恐れがあります。 ステージ2(中等度) 運動後に膝の痛みがはっきり自覚できるようになる段階です。階段昇降で痛みを感じ、患部に軽い圧痛が出現。ここで適切に休養を取らないと、さらに重症化していきます。 ステージ3(重度) 膝の痛みが強く、運動を継続できない。日常生活でも膝の曲げ伸ばしに支障が出て、患部に腫れや熱感が見られる場合もある。安静にしていても痛むようならかなり進行している状態です。 ステージ4(最重度) 痛みが激しく、歩行さえ困難になる。膝関節以外(股関節や腰)にまで負担が及び、他の部位まで痛み出すことも。ここまで悪化すると完治まで長期化し、元の状態に戻すのが難しくなります。 ※これらはあくまで参考であり、膝の痛みを感じたら軽度でもすぐに専門医に相談してください。 鵞足炎を放置すると、腱や滑液包周辺の組織に慢性的なダメージが蓄積し、治りにくい状態になるリスクがあります。鵞足炎は早期対応が肝心です。違和感を感じたらテーピングやアイシングなどの対処を行い、痛みが強まるようなら速やかに医療機関へ相談しましょう。 整形外科や再生医療専門クリニックの選び方 鵞足炎が疑われる場合は、まず整形外科を受診しましょう。整形外科で診察と必要な画像検査(レントゲンやMRIなど)を受ければ、他の膝疾患との鑑別も含めて正確な診断が得られます。 とくにスポーツが原因で痛みが出た場合は、スポーツ整形外科を専門とする医師がいる病院を選ぶとより適切な診療を受けられるでしょう。整形外科では一般的な保存療法や必要に応じてステロイド注射などの治療が行われ、症状改善が期待できます。 一方、最近では再生医療専門クリニックで鵞足炎の治療を相談するケースも増えています。再生医療専門クリニックでは、整形外科的な治療に加えてPRP療法(多血小板血漿療法)や幹細胞治療など、組織の修復・再生を促す治療法を提供しているのが特徴です。 病院で受けられる鵞足炎の治療法 鵞足炎の治療はほとんどが手術しない保存治療で行われます(文献1)。症状や原因に応じて、医療機関では次のような治療法を組み合わせて受けられます。 治療法 説明 アイシング(冷却) 痛むカ所に氷や保冷剤を1日3回、各15分程度当てて冷やします。冷却は炎症と腫れを鎮め、痛みの軽減に役立ちます。 薬物療法 痛みや炎症が強い場合は、消炎鎮痛剤の内服が処方されます。ロキソニンなどの市販薬は痛みと腫れを抑える効果がありますが、効果が短期的なため医師の指示に従い使用しましょう。(文献5) 理学療法・リハビリ 理学療法士によるストレッチや筋力トレーニングの指導が行われます。とくに太ももの裏の筋(ハムストリングス)が硬いと鵞足部に負荷がかかりやすいため、ストレッチで柔軟性を高めます。また大腿四頭筋や股関節周囲の筋力強化により膝への負担軽減を図ります。 足底板(インソール)療法 膝のアライメント(配列)に異常がある場合や扁平足の場合、医師が足底板を処方します。(文献2)インソールで膝の角度を適正に保つことで、鵞足部への過剰な負担を減らします。 ステロイド局所注射 症状が強く保存療法で十分な改善が得られない場合、患部にステロイド薬を直接注射する治療があります。(文献2)メリットとしては即効性が挙げられますが、効果は持続しないため、根本治療ではなく迅速な痛みの緩和を目的に使用されます。(文献1) PRP注射(多血小板血しょう療法) 保存療法で繰り返す鵞足炎に対し、再生医療の一環としてPRP療法を受けられる病院もあります。(文献2)患者自身の血液から血小板を豊富に含む血漿成分を抽出し、患部に注射することで組織修復を促進する治療法です。従来の治療で効果不十分な痛みに対し、新たな選択肢として注目されています。 手術療法 非常にまれなケースですが、保存的治療でどうしても改善しない慢性化した鵞足炎や、滑液包に感染が起きて膿がたまった場合などは手術が検討されます。手術では滑液包を切除します。ただし一般的な鵞足炎では手術に至ることはほとんどありません。(文献2) 以上のように、病院では症状の程度に応じた段階的な治療が受けられます。多くの場合、安静・薬物・リハビリなどの保存療法で痛みは改善し、数週間〜数か月で通常の生活に戻れます。とくに早期に適切な処置で治癒期間の短縮が期待できるため、痛みを我慢せず医療機関のサポートを活用しましょう。 病院に行っても改善しない鵞足炎のアプローチ 通常、鵞足炎は保存療法で改善しますが、一部には治療を続けても痛みが長引く難治性のケースもあります。そのような場合には、病院での一般的な治療に加えて別のアプローチを検討します。 治療法 説明 体外衝撃波療法(ESWT) 難治性の腱付着部炎に対して近年注目される物理療法で、鵞足炎に適用されることもあります。高エネルギーの衝撃波を痛みの部位に与えることで血流改善や治癒促進を図る方法です。まだ歴史が浅い治療法のため、できる整形外科は限られており、効果についても個人差が大きいようです。 PRP療法 前述のPRP注射は、慢性化した鵞足炎にも効果を発揮する可能性があります。実際、慢性的な鵞足部痛患者33名にPRP療法を施した臨床研究では、約85%の患者で治療後6か月以内に痛みがほぼなくなるか大幅に軽減したと報告されています。(文献3) PRPに含まれる血小板由来因子が組織修復を促し、難治性の炎症を鎮めたと考えられますが、一般的な治療法で治らない場合は検討する価値はありそうです。 幹細胞治療 患者自身の幹細胞(主に脂肪由来幹細胞)を患部に注入し、損傷組織の再生を図る治療法です。幹細胞は抗炎症作用や組織修復促進作用を持つことから、腱・靭帯付着部の炎症を根本から沈静化させる可能性があります。 ただし幹細胞治療は高度な医療であり、実施している医療機関も限られるため、希望する場合は再生医療認定を受けたクリニックで詳細を問い合わせる必要があります。 このように、病院に行ったが痛みが引かない場合でも諦める必要はありません。再生医療や先進的な理学療法など、従来とは異なるアプローチで症状改善の道が開ける可能性があります。当院リペアセルクリニックは、厚生労働省から再生医療の認定も受けております。PRP療法も幹細胞治療も施術可能な再生医療のプロフェッショナルですので、再生医療に興味があればぜひ一度当院へご相談ください。 関連記事:鵞足炎(がそくえん)の再発を防ぐ3つの方法とは?繰り返す痛みに再生医療という選択肢 \まずは当院にお問い合わせください/ 早期の受診が鵞足炎の改善につながる! 鵞足炎は適切な治療を受ければ改善が期待できる疾患ですが、その鍵となるのが早期の受診です。痛みを我慢して慢性化させてしまうと、治るまでに時間がかかったり、再発を繰り返したりする恐れがあります。鵞足炎には有効な保存療法や再生医療を含む多様な治療オプションが存在し、医師と二人三脚で取り組めば痛みのない生活を取り戻せる可能性が高いため、少しでも違和感があれば、まずは整形外科へ受診しましょう。 痛みが軽いうちに病院へ行くのは大げさでは?と心配になるかもしれません。しかし、膝の違和感や軽い痛みは身体からの重要なサインです。早めに対処して、将来にわたった健康な膝の状態を保ちましょう。 病院では痛みの原因を丁寧に説明し、あなたに合った治療プランを提案してくれます。一日でも早く痛みから解放されて、普段の生活やスポーツを安心して楽しむためにも、鵞足炎かな?と思ったら早期受診を心がけてください。 鵞足炎で病院行くべきかお悩みの方からよくある質問 膝の違和感や痛みで病院に行くべきかどうかお悩みの方は少なくありません。病院に行くのが大事とはわかっていても、つい自分で判断してしまって我慢してしまう方も多くいます。そこで、病院に行くべきかお悩みの方からよく頂く質問をピックアップしましたので、紹介いたします。 鵞足炎を自分で治す方法はありますか? 軽度の鵞足炎であれば、自宅での応急処置と安静で改善を図る場合があります。痛みを感じたら運動や長時間歩行を避けて安静にし、患部を氷で冷やして炎症を抑えましょう。また、市販の消炎鎮痛剤を短期間服用したり、湿布を貼ったりするのも痛みを和らげる手段です。 痛みが落ち着いてきたら、ハムストリングス(太もも裏)や大腿四頭筋のストレッチを無理のない範囲で行いましょう。ただし、自己ケアで対処できるのは軽症の場合に限られます。上記のような方法で1〜2週間試しても痛みが引かない場合や、痛みがむしろ悪化する場合は自分で治そうとせず病院を受診してください。無理に動かし続けるとかえって回復が遅れることもあります。早めに受診して、現在の状態に合った適切な治療やリハビリの指導を受けましょう。 病院に行くべき目安はセルフチェックで判断できますか? 鵞足炎かどうか、また病院に行くべきかを完全にセルフチェックで判断するのは難しいですが、目安はあります。まず、痛みの強さと持続期間が重要な指標です。軽い痛みで、なおかつ数日間の休息で改善傾向にあるなら、もう少し様子を見てもよいでしょう。逆に、痛みが日増しに強くなっていて、1〜2週間経ってもほとんど良くならないといった場合は受診のタイミングです。とくに日常生活に支障が出るレベルなら、迷わず整形外科を受診してください。 膝の内側を触って圧痛のポイントを特定してみるのも有効です。膝の内側から5〜7センチ下あたりに指を当て、左右の膝で痛みを比べてみましょう。(文献5) 明らかに痛みが強いポイントがある場合、その部位の炎症が疑われます。ただし素人判断では鵞足炎と似た症状の別の疾患(半月板損傷や内側側副靭帯の損傷など)を見逃す可能性もあります。膝の痛みには他の原因も多いため、「鵞足炎かも」と思っても素因がはっきりしない場合は医師の診断に委ねましょう。 ロキソニンで症状が抑えられている鵞足炎は病院に行くべきですか? ロキソニン(ロキソプロフェン)などの市販薬で痛みが和らいでいる場合でも、長期的に薬に頼り続けるのは好ましくありません。鎮痛薬はあくまで痛みを一時的に緩和する対症療法であり、根本的な原因である炎症や組織損傷を治すものではないからです。また、薬の効果が切れた後に症状がぶり返すこともあります。薬を飲めば大丈夫と放置するのではなく、症状の経過に応じて病院で診察を受けましょう。 \まずは当院にお問い合わせください/ 参考文献 (文献1) American Academy of Orthopaedic Surgeons「Pes Anserine (Knee Tendon) Bursitis」OrthoInfo, 2021-09 https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/pes-anserine-knee-tendon-bursitis/ (Accessed:2025-03-22) (文献2) Cleveland Clinic「Pes Anserine Bursitis: What It Is, Symptoms & Treatment」Cleveland Clinic Health Library, 2025-03-05 https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/pes-anserine-bursitis (Accessed: 2025-03-22) (文献3) Rowicki Kほか.「Evaluation of the effectiveness of platelet rich plasma in treatment of chronic pes anserinus pain syndrome.」『Ortop Traumatol Rehabil』16(3), pp.307-318, 2014年https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25058106/ (Accessed: 2025-03-22) (文献4) Lopa S, Colombini A, Moretti M, & de Girolamo L. (2019). Injective mesenchymal stem cell-based treatments for knee osteoarthritis: from mechanisms of action to current clinical evidences. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc, 27(6), pp.2003-2020. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30159741/ (Accessed: 2025-03-22) (文献5) StatPearls:Pes Anserine Bursitis. (2025) StatPearls Publishing, Treasure Island (FL)ncbi.nlm.nih.gov(Accessed 2025-03-22)
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鵞足炎がなかなか治らない原因を医師が解説|治療・ケア方法もあわせて紹介
膝の内側がじわじわと痛み、時には強い痛みにも襲われる鵞足炎(がそくえん)。安静や湿布で痛みが軽減しても、運動再開とともに痛みがぶり返してしまう。このような状態に悩む方は多くいらっしゃいます。特にランナーや球技を楽しむ方に多いイメージですが、加齢による膝周りの筋力低下や姿勢の乱れでも起こりやすい症状です。 実は、鵞足炎の痛みが長期化する背景には、膝周辺だけでなくさまざまな要因が隠れています。足首や股関節の使い方、筋膜の硬化、他の膝疾患との併発など、多くの要因が複雑に絡み合っています。 そのため、治療しても再発してしまったり、痛みの場所を特定できないケースも少なくありません。本記事では、なかなか治らない鵞足炎の原因を医師の視点も交えてわかりやすく解説し、根本的に痛みを改善するための治療法やセルフケア、再発防止策を紹介します。鵞足炎と診断されて諦めかけている方、膝の内側の痛みに苦しむすべての方に有益な情報をお届けできれば幸いです。 【前提知識】鵞足炎とは 鵞足炎とは、膝の内側(膝から5~7cm下)にある鵞足部と呼ばれる部分(縫工筋・薄筋・半腱様筋が集まる付着部)が炎症を起こし、痛みや熱感を生じる疾患です。鵞足部の名前の由来は、これらの筋がガチョウ(鵞鳥)の足のように見えることに由来しています。 鵞足部には滑液包と呼ばれる潤滑液の入った小さな袋が存在し、筋や腱と骨の間でクッションの役割を果たしていますが、鵞足炎はこの鵞足部の滑液包に炎症が起こった状態(滑液包炎)で、膝の内側下部に痛み・腫れ・圧痛(押すと痛い)などの症状が現れます。(文献1) 痛みが顕著な方は、階段の上り下りや椅子からの立ち上がり、長時間の歩行の後などに膝の内側がズキズキしたり、腫れを伴ったりする場合もあります。 原因としては、膝の使いすぎによる慢性的な摩擦ストレスです。スポーツや仕事で膝を酷使した場合や、姿勢や歩行時のクセ、筋力のバランスが悪いなどさまざまな要因が挙げられます。O脚やX脚などの下肢に異常があると、鵞足部に負荷が集中しやすいので注意が必要です。また、加齢に伴い筋力や柔軟性が低下すると、同様に鵞足炎を発症しやすくなります。 多くの場合、炎症を抑える薬やサポーター、適度な休息などで症状が改善しますが、原因となる身体の使い方や関節の不具合を解消できていないと、痛みがぶり返すのも事実です。本来、膝周辺だけでなく、足首や股関節、さらに筋膜の状態まで考慮しないと、なかなか治らないまま慢性化する可能性があります。 \まずは当院にお問い合わせください/ 鵞足炎がなかなか治らない原因 鵞足炎がなかなか治らないと感じる方が多い理由には、膝周辺だけでなく身体全体のバランスや動作パターンに起因する問題が複雑に絡んでいます。具体的には、以下のような要因が挙げられます。 要因 説明 筋膜や腱の問題 膝の内側だけでなく、太もも、股関節、足首に至る広範囲の筋膜が硬化していると、鵞足部への負担が蓄積します。筋膜の問題を放置すると血流が滞り、炎症が長引く原因になります。 フォーム・姿勢の乱れ 歩き方やランニングフォーム、さらには立ち姿勢が乱れていると、膝の内側へ過度なストレスがかかります。特にO脚の人や、足首の可動域が狭い人は、鵞足部に負担が集中しやすく、再発・慢性化を招きがちです。 誤ったケアや対処の遅れ 痛み止め注射やサポーターに頼りすぎる対症療法、あるいは自己流のストレッチ・マッサージで痛みを増幅させてしまうなど、正しいケアが行われていないと炎症は落ち着きにくくなります。 根本原因が解消されていない 鵞足炎を引き起こした原因が、ストレッチ不足による柔軟性低下や急な坂道ダッシュのような不適切なトレーニング方法が原因の場合、炎症がぶり返して治りにくくなります。原因に対処せず運動を続ける限り鵞足炎は自然には良くならず、痛みが一時的に和らいだように感じても治癒が妨げられて損傷が蓄積し、結果的に回復が遅れてしまいます。(文献2) これらの要因を踏まえずに膝の内側だけの治療を続けても、改善するどころか、痛みが断続的に続いたり強くなったりする可能性があります。鵞足炎を本当に治すには、身体全体に対するアプローチが重要です。 鵞足炎と併発した膝疾患によって痛みが続いている 膝の内側が痛む原因は鵞足炎だけとは限りません。内側側副靱帯の損傷や半月板の損傷、変形性膝関節症など、似たような症状を引き起こす疾患は多数存在します。実際には鵞足炎と別の膝疾患が併発しているのに、鵞足炎のみに注目した治療を続けてしまえば、当然痛みはなかなか改善しないままです。 内側側副靱帯損傷が併発すると、膝の安定性が損なわれ、普段の動作で鵞足部への負荷が過度にかかりやすくなります。また、半月板の損傷があった場合、膝をひねる・曲げ伸ばしするときに痛みが増し、鵞足炎による痛みとの区別がつきにくいこともあります。 変形性膝関節症は、関節内の炎症によって内ももの筋肉(内転筋群)が緊張しやすくなり、それが近接する鵞足部への慢性的なストレスとなって炎症を誘発・増悪させる悪循環が生じることがあります。(文献3) このように、膝疾患が併発してしまうと診断も曖昧になり、根本原因を治療できずに鵞足炎が長期化してしまう可能性があります。 鵞足炎と膝疾患が併発しているケースは珍しくなく、ある研究では変形性膝関節症の患者のうち、約20%に鵞足炎も併発していたとの報告があり、しかも関節症の重症度が高いほど鵞足部の滑液包が大きく腫れていることが指摘されています。(文献4) 痛みが続く場合は、早めに整形外科医や理学療法士に相談し、必要な診察を受け併発している疾患がないか見極めることが大切です。早期の診断によって、症状に合った的確な治療プランを提案しやすくなります。 治らない鵞足炎の治療・ケア方法 安静にしたり注射を打ったりしているのに、まったく良くならない方は鵞足炎の根本原因の解消にまで至っていない可能性があります。 ここでは、従来行われている一般的な治療法と、それらを理解した上で取り組むべきアプローチを紹介します。治らない鵞足炎で悩んでいる方ほど、自分の身体のどこに問題があり、どう対処すればよいかを多角的に把握することが重要です。 膝周辺の筋力をバランスよく強化し、歩行フォームを見直すような運動療法を取り入れたり、問題点がわからない場合は医師や理学療法士のような専門家に意見を聞きましょう。以下で示す一般的な鵞足炎の治療法と、より根本的な改善を目指す先進的アプローチの双方を理解し、痛みの再発を繰り返す状態を抜け出す道筋が見えてくるはずです。 一般的な鵞足炎の治療法 保存療法(保存的治療)が鵞足炎治療の基本となります。まず患部を安静に保ち、炎症が治まるまで運動や膝への過度な負荷を軽減します。痛みのある箇所には氷のうなどで冷却し、1日に3回まで、各15分程度のアイシングを行います。腫れや痛みが強い場合には消炎鎮痛剤の内服や湿布など薬物療法で炎症と痛みを和らげます。 一般的に鵞足炎と診断されると、鎮痛薬による炎症の抑制、サポーターやテーピングによる装具療法やアイシングやストレッチによる負担軽減などが提案されます。急性期の強い痛みを和らげる手段としては、これらの方法は一定の効果が期待できます。こうした保存療法でも症状が改善しない場合のみステロイド注射が検討されますが、一定期間を経過すると痛みがぶり返す可能性があるため推奨はされません。(文献1) 痛みが一時的に落ち着いても、膝や股関節、足首を含めた身体全体の機能改善が行われなければ、再発や慢性化のリスクが高くなります。これらの一般的治療法は、あくまで「膝の痛みを抑える」対症的な面が強いといえるでしょう。鵞足炎が治りにくい方ほど、次のステップとして姿勢や筋膜、全身の筋力を考慮した根本的なアプローチが必要になります。 鵞足炎を根本から治療する先進的なアプローチ 一般的な対処法だけでは改善しきれない鵞足炎に対して、近年は保存療法では改善しにくい慢性の鵞足炎に対して再生医療によるアプローチが注目されています。再生医療とは、患者自身の細胞や成分を利用して損傷組織の修復・再生を促す治療法です。代表的なPRP療法と幹細胞治療は、修復促進と炎症抑制効果が期待できます。 PRP療法は、患者自身の血液を用いた再生医療の一種です。少量の血液を採取して血小板を痛みの部位に注射します。血小板には組織の修復を促す成長因子が豊富に含まれており、注入部位の治癒促進や炎症の軽減が期待できます。自分の血液由来の療法なのでアレルギー反応や拒絶反応のリスクがほとんどないのも利点です。 自己脂肪由来幹細胞治療(幹細胞療法)は、患者自身の脂肪組織から採取した幹細胞を用いて損傷部位の組織再生を促す先進医療です。腹部などから脂肪を少量採取し、そこから幹細胞を分離・培養して数千万~2億個規模まで増やしたうえで膝関節内に注射します。 当院リペアセルクリニックでは自己脂肪由来幹細胞を培養して約1億個を関節内に注入し、併せてPRPも施行する独自の治療を行っております。 このような再生医療により、従来の保存療法では改善しなかった慢性的な鵞足炎でも、原因となっている組織そのものの修復・再生が促進され、根本的な痛みの解消につながる可能性があります。再生医療に興味がある方は、ぜひ当院にご相談ください。 関連記事:鵞足炎(がそくえん)の再発を防ぐ3つの方法とは?繰り返す痛みに再生医療という選択肢 \まずは当院にお問い合わせください/ 鵞足炎の再発防止策と生活習慣の見直し 鵞足炎は、治療して痛みが軽減しても、日常生活の動作や習慣を改めないと再発するリスクが高いのが特徴です。とくに膝を酷使するスポーツや仕事に従事している場合、膝への負荷をコントロールする必要があります。 まず重要なのは、ウォーミングアップとクールダウンの徹底です。運動前後に数分のストレッチや関節ほぐしをするだけでも、筋肉や筋膜への過度なストレスを軽減し、鵞足炎の再発リスクを下げられます。さらに、歩行フォームや立ち姿勢のチェックを定期的に行い、必要なら理学療法士やトレーナーに修正指導を受けることも大切です。 また、体重管理や栄養バランス、十分な睡眠も見落とせないポイントです。体重が増えれば膝への負荷が増し、炎症を誘発しやすくなりますし、睡眠不足で回復力が落ちると痛みが慢性化しやすくなります。通院で一時的に痛みを取るだけでなく、ライフスタイル全体を見直すことで、膝にかかる負担を継続的に減らせます。 セルフケア・トレーニングで再発を予防 鵞足炎の再発を防ぐには、医療機関での治療だけに依存するのではなく、自宅やジムなどでできるセルフケアとトレーニングが欠かせません。とくに太ももの筋肉が硬くなると鵞足炎は悪化するため、太ももをほぐすストレッチは効果的です。(文献4)筋肉や関節の温度を上げて、運動時の怪我や炎症リスクを下げましょう。 併せて、膝を支える周囲の筋力強化も再発予防に有効です。大腿四頭筋(太ももの前面)や臀筋などのトレーニングを実施し、膝関節の安定性を高めます。筋力が向上すれば膝への衝撃を和らげ、走ったり階段を降りたりする際の鵞足部への過度な負担を減らせます。 ただし、痛みが強い間は無理をせず、専門家のアドバイスを得ながら少しずつ負荷を調整するのがポイントです。正しいフォームや適切な負荷量で継続していけば、鵞足炎の再発リスクを大幅に低減できます。 \まずは当院にお問い合わせください/ 鵞足炎を再発しないために普段から意識するポイント 日常の中で、ちょっとした意識の変化が鵞足炎の再発リスクを下げられます。まずは日常動作でも膝の内側に痛みを感じる動作は避けましょう。たとえば、長時間のあぐら姿勢(膝を内旋させる座り方)は膝内側に負荷を与えるので控えてください。 また、膝だけでなく足全体にも注意が必要です。偏平足のように足のバランスに異常がある場合、足の骨格の崩れが膝に伝わり内側へのストレスとなることがあります。そのような場合は適切なシューズ選びやインソールで足のアーチをサポートし、下肢のバランスを整えてあげることも再発予防に有効です。(文献4) そして、体重の増加は膝関節への荷重を増やし、鵞足部への圧力も高めます。肥満傾向にある方は適正体重への減量を検討しましょう。体重を減らすことで膝への負担が軽減します。(文献5) 治らない鵞足炎には根本的なアプローチが重要 長引く鵞足炎は、単なる「膝の炎症」だけで語れるものではありません。局所的な注射や安静にとどまらず、身体全体のバランスやライフスタイルを見直す根本的なアプローチが必要です。そのためには、専門医や理学療法士、トレーナーなど多職種の連携、もしくは再生医療技術を活用した治療法を組み合わせるなど、複合的な治療法を検討しましょう。 一度痛みが治まったとしても、膝に負担がかかる姿勢・動作を続ければすぐに再発する可能性があります。だからこそ、再発を防ぎながら快適に日常生活やスポーツを楽しむためには、ウォーミングアップやクールダウン、体重管理などさまざまな悪化要素を日常的にケアする習慣を付けるのが重要です。 もし完治は難しいと諦めかけている方も、セルフケアや再生医療など一般的な保存療法から先進的アプローチまで試すことで、膝の痛みから解放されるケースは少なくありません。痛みの根本原因に着目し、必要な施術やケアを粘り強く継続しましょう。鵞足炎の慢性化を乗り越えるには、正しい知識と行動力が大きな鍵を握っています。 当院では、再生医療のプロフェッショナルとして多くのお悩みを解決してきた実績がございます。長引く膝の痛みにお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 参考文献 (文献1)オクノクリニック.「鵞足炎(がそくえん)|痛みと身体のQ&A」オクノクリニック公式サイトokuno-y-clinic.com(最終アクセス:2025年3月22日) (文献2)Sports Clinic NQ(n.d.)Pes Anserine Bursitis Tendinopathy.sportsclinicnq.com(Accessed:2025-03-22) (文献3)いしがみ整形外科クリニック (2022)「変形性膝関節症と鵞足炎の関係性」ishigami-seikei-cl.com(最終アクセス:2025年3月22日) (文献4)StatPearls:Pes Anserine Bursitis. (2025) StatPearls Publishing, Treasure Island(FL)ncbi.nlm.nih.gov(Accessed:2025-03-22) (文献5)Cleveland Clinic (n.d.)Pes Anserine Bursitis: What It Is, Symptoms & Treatment.my.clevelandclinic.org(Accessed2025-03-22)
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鵞足炎のトリガーポイントを医師が解説|直接的なアプローチで改善を目指そう
膝の内側が痛む鵞足炎は、膝の内側下部(脛骨の内側面)にある縫工筋(ほうこうきん)・薄筋(はくきん)・半腱様筋(はんけんようきん)が付着する「鵞足(がそく)」と呼ばれる部分の滑液包に炎症が起こった状態です。(文献1) 鵞足炎は身近な障害で、ランナーやゴルファーなどのスポーツ愛好家だけでなく、日常生活で階段昇降や歩行を繰り返す人も発症します。 とくに筋膜が硬くこわばった部分(トリガーポイント)が形成されると、膝の痛みが慢性化しやすくなります。 鎮痛剤やアイシングなどによる一時的なケアだけでは、深部にある原因へ十分に働きかけられない場合があるため、痛みをくり返さないためにもトリガーポイントは重要な要素です。 本記事では鵞足炎とトリガーポイントの関係を掘り下げることで、膝の痛みを根本から理解できるようになります。長引く膝の内側痛に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。 鵞足炎のトリガーポイント 鵞足炎は、表面的な炎症を軽減しても痛みが消えないこともあり、その背後に隠れているのが「トリガーポイント」です。トリガーポイントとは、筋膜や筋線維の一部が硬くなり、押すと響くような痛みを引き起こす部位を指します。 鵞足部に関わる縫工筋・薄筋・半腱様筋だけでなく、大腿四頭筋や内転筋群、膝周辺の複数の筋肉で硬結が生じる場合もあり、その影響で膝の内側痛が続くことがあります。代表的な筋肉と、そのトリガーポイントが生じやすい具体的部位および分類は次のとおりです。 筋肉名 主なトリガーポイント部位 分類 痛みの関連先 縫工筋(ほうこうきん) 太もも前面内側の筋腹 筋膜内(筋腹) 膝の内側(鵞足部)に刺すような痛みを飛ばすことが多い 薄筋(はくきん) 太もも内側中央の筋腹 脛骨内側(鵞足)付着部 筋膜内(筋腹)腱・骨膜付着部 内もも~膝下内側にヒリヒリとした痛みや関連痛を起こす 半腱様筋(はんけんようきん) 太もも後面中央の筋腹 脛骨内側(鵞足)付着部 筋膜内(筋腹)腱・骨膜付着部 膝裏からふくらはぎ内側にかけてズキズキと痛みが放散 大腿四頭筋(内側広筋・大腿直筋など) 内側広筋の筋腹 大腿直筋の付着部(下前腸骨棘付近) 筋膜内(筋腹)腱付着部 膝のお皿周辺や膝の前内側にうずく痛み、膝折れ感 内転筋群(長内転筋・短内転筋・大内転筋等) 股関節に近い筋腹大腿骨内側上顆付近(骨膜) 筋膜内(筋腹)腱・骨膜付着部 内もも~膝内側への深い痛み・しびれ感が出やすい 膝の内側痛がある場合、これらの筋膜・腱・骨膜付着部で形成されたトリガーポイントを適切にケアしなければ、鵞足炎の炎症が落ち着いても痛みが長引いたり再発をくり返すため注意が必要です。(文献2)(文献3) 「膝の内側の痛み」が長引く理由とトリガーポイントの関係 鵞足炎が慢性化しやすい背景には、筋膜のこわばりが深く絡んでいます。炎症はアイシングや安静である程度落ち着く場合がありますが、筋膜や筋繊維が硬くなった状態を放置していると、膝をかばいながら動かす状態が続いてしまうからです。 鵞足部だけでなく、太もも全体や股関節周辺でトリガーポイントが形成されると、膝を曲げ伸ばしするたびに刺激が伝わり、痛みが抜けにくくなります。 一般的な炎症ケアだけで不十分なケースも多く、痛みの原因が筋膜に潜んでいると意識しないまま過ごすと症状の長期化を招いてしまいます。 専門的な視点でトリガーポイントを捉え、膝を動かしやすい環境へ整えていくことが、痛みの根本解決へ向けた第一歩になります。 鵞足炎のトリガーポイントをセルフチェックする方法 鵞足炎によるトリガーポイントがある場合、レントゲンやMRIでは異常を発見しにくいケースがあります。 ここでは、自身で簡単にトリガーポイントの有無を確認できる方法を紹介します。 チェックポイント 解説 1.膝周辺の筋肉を指で圧してみる まずは太ももの前側、内側、膝のすぐ上あたりをやさしく押してみてください。 圧迫したとき、鋭い痛みがあるか確認しましょう。痛みを感じた場合、筋肉内のトリガーポイントの可能性があります。 2.しこりの有無を探る トリガーポイントは「筋肉にできたしこり」にたとえられます。硬く盛り上がった部分を感じる場合は、関連痛と呼ばれる周辺への痛みの広がりを伴うことがあります。(文献4) 膝の内側だけでなく、大腿四頭筋や内転筋までチェックすると、思わぬ部分が痛みの引き金になっていることがわかるかもしれません。 3.レントゲン・MRIに写りにくいことを認識する トリガーポイントは画像検査で発見が難しいため、整形外科などで異常なしと診断されても、実はトリガーポイントが潜んでいる場合があります。 セルフチェックによって「ここを押すと膝の内側にビリッと響く」部分を見つけたら、トリガーポイントの存在が疑われます。 放置すると鵞足炎の回復を遅らせる一因になるので、必要に応じて専門の医師や治療家へ相談してください。 誤ったセルフケアで悪化させないために トリガーポイントが気になり、自分で強く押してしまいがちです。しかし、強い刺激を与えると筋繊維がさらに損傷してしまい、痛みが増したり炎症を誘発したりするリスクもあります。 自己流のケアはやりすぎると逆効果になりやすいため、以下の点に注意してください。 注意点 解説 過度なマッサージを避ける トリガーポイントは筋肉が敏感な状態になっています。入念に揉みほぐせば良いわけではなく、過剰な刺激が筋線維を痛め、症状を増悪させる可能性があります。 痛みが強いときは安静を優先する ある程度のセルフケアは大切ですが、痛みが強いときは膝や太ももを酷使しないよう安静を心がけましょう。 専門医へ相談する 鵞足炎が慢性化しているときや、セルフケアで改善が見られないときは専門クリニックの受診をおすすめします。 局所へ的確にアプローチする治療法がありますので、早めに適切な処置を受けると回復の見込みが高まります。 セルフチェックでトリガーポイントの疑いがあっても、自己流のケアだけで鵞足炎を根本的に解消することは難しいです。膝の内側痛が気になるときは専門医による正確な診断と、適切な治療プランのもとで対策を進めてみましょう。 なぜ鵞足炎のトリガーポイントができるのか?主な原因とリスク要因 鵞足炎は、膝の内側に集まる筋肉が使いすぎや血流不足によって硬くなりやすく、その結果トリガーポイントが形成されて痛みが長引くケースがあります。鵞足炎のトリガーポイントが生じる主な原因とリスク要因について整理します。(文献5) 主な原因 リスク要因 1.オーバーユースと筋疲労 ストレッチを怠った状態で長距離ランニングや過度な坂道走行など、膝の内側に大きな負荷がかかる運動を反復して行うと、筋肉が微細損傷や疲労を重ねて血行が悪化し、トリガーポイントを生みやすくなります。 2.姿勢の乱れや筋力のアンバランス 内股やO脚のように姿勢が乱れた状態での生活が続くと、膝に不自然な力が集中し、筋肉が過度に緊張してトリガーポイントが形成されやすくなります。 3.肥満 生活習慣が乱れ、肥満になると膝に負担がかかり、トリガーポイントを生み出しやすくなります。 4.鵞足炎以外の炎症 足首や股関節などの不調が膝に波及して鵞足炎を悪化させたり、鵞足炎と混合されやすい膝の変形性関節症を発症すると副次的に膝に負担がかかり、トリガーポイントを生み出す可能性があります。 鵞足炎の症状や原因は下記の記事でも詳しく解説しておりますので、ぜひご確認ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ トリガーポイントにアプローチする鵞足炎の治療法 鵞足炎による膝の内側痛を根本から改善していくには、炎症の沈静化だけでなく、筋膜や筋肉内部のトリガーポイントへ適切にアプローチする治療法が必要です。ここでは鵞足炎に対して考えられる治療方法を紹介します。 治療法 説明 トリガーポイント注射 トリガーポイント注射は、筋肉のしこりが生じている部分(トリガーポイント)へ直接薬液を注入して痛みや緊張を和らげる施術です。 トリガーポイント注射をすると、凝り固まった筋繊維をリセットし、血流を促しながら筋肉を正常な状態へ近づけられます。(文献6) 薬物療法 鎮痛剤(イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム)を内服し、鵞足炎の痛みや腫れを短期的に和らげます。(文献7) 理学療法(フィジカルセラピー) 理学療法(フィジカルセラピー)では、専門の理学療法士の指導のもとで膝周囲の筋肉の柔軟性と筋力を改善する運動をします。 ハムストリング(太もも裏)や大腿四頭筋など膝に関与する筋群のストレッチや筋力強化エクササイズによって関節の可動域や安定性を高め、痛みの軽減と再発予防が期待できます。(文献7) 装具の使用とテーピング 必要に応じて膝関節への負担を軽減するための補助具の利用を推奨されています。 足のアーチや膝の角度の問題が鵞足炎の一因となっている場合には、靴の中にインソールを入れて膝の位置関係を矯正し、鵞足部への過度な負荷を減らせます。また、膝にテーピングを貼って筋肉や腱をサポートする方法は、動作時の痛みを和らげるのに役立ちます。(文献8) 多血小板血漿(PRP)療法 近年、難治性の鵞足炎に対する新たな選択肢としてPRP注射療法が試みられることもあります。 これは患者自身の血液を採取して血小板が濃縮された血漿(けっしょう)部分を抽出し、炎症部位に注入する再生医療です。PRPに含まれる成長因子によって組織の治癒や修復を促すことが期待され、痛みの軽減への効果も認められています。(文献8) 上記の選択肢から、鵞足炎による痛みの強さや生活スタイルに合わせた治療を選ぶと良いでしょう。治療を続けやすい方法や通院ペースを考慮しながら、根本的な改善を目指してみてください。 また、当院では再生医療のスペシャリストとして上記で紹介した多血小板血漿(PRP)療法についても取り扱っておりますので、気になる方は以下の記事をご確認ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 再発を防ぐには?トリガーポイントへの継続的なケアが重要 膝の内側に痛みが生じる鵞足炎は、筋肉や腱が硬くなった状態が長く続くと痛む部分をかばうような歩行や運動フォームがクセになってしまいます。その結果、トリガーポイントが残り一時的に治療しても痛みが再燃しやすくなります。 ハードな運動だけでなく、姿勢が悪いまま過ごすことでも膝へのストレスが繰り返され、症状がぶり返す危険もあります。痛みが軽減してきた段階でも、姿勢や柔軟性を適宜チェックし、股関節や太ももの筋力アップを図るなどのリハビリを続けましょう。 日頃から膝周りを丁寧にほぐすウォーミングアップやクールダウンを行い、ランニングシューズやインソールのサイズを見直してみてください。日常的に膝へ負担をかける動作が多い方は、とくに意識的にセルフケアやストレッチを継続すると良いでしょう。(文献9) 鵞足炎を再発させないポイントとしては、定期的な専門医のフォローや理学療法士などのサポートが挙げられます。専門家によるアドバイスを受けながら運動量を調整し、筋膜や筋肉のこわばりを早めに解消すると、膝の状態を安定させやすくなります。痛みがなくなってからも膝周囲のケアを怠らず、トリガーポイントを常に意識したメンテナンスを心がけましょう。 鵞足炎のトリガーポイントを自分でケアする!効果的なセルフケア法 鵞足炎は膝の内側で炎症が起こる状態ですが、セルフケアで緩和できるようになると、回復の手がかりをつかみやすくなります。そこで、日常生活の中で意識しやすいセルフケアの要点をいくつか挙げます。 まず、膝の内側を押したときに筋肉のこわばりや鋭い痛みがある場合は、無理に動かそうとせず休息を優先しましょう。膝に負担のかかる動作を続けると炎症がぶり返す恐れがあります。痛みが軽く感じられるようになったら、ストレッチを念入りに行い、膝周辺や太ももの内側を適度にほぐすよう心がけてください。 身体が固い方は、ウォーミングアップやクールダウンなど短時間でもこまめに伸ばす工夫をすると、筋肉が緊張しにくくなります。 アイシングも有効です。鵞足炎が疑われるときは患部を冷やして炎症を落ち着かせると楽に動かしやすくなります。ただし皮膚へ直接氷を当てるのは避け、タオルで包んだ保冷剤を1日3回まで、15分程度ずつ当てる方法が望ましいです。炎症が強いときはアイシングを優先し、痛みが落ち着いてきたら温めて血行促進を図るように切り替えると、筋肉や腱の回復を助けやすくなります。 それでも痛みが続くときは、医療機関や整体など専門家の診断を受け、状態に合わせたケア方法を学ぶのを推奨します。鵞足炎の症状を放置すると悪化のリスクがあるため、気になるときは早めの対処を心がけてください。すでに強い痛みがある方は、まずは医師の診断を受けてからセルフケアやリハビリを検討しましょう。 関連記事:鵞足炎とは?なりやすい人とは?セルフケア方法とは 鵞足炎のトリガーポイントを理解して痛みを根本から解消しよう 鵞足炎は膝の内側にある筋肉や腱が炎症を起こしやすい状態ですが、その背後にはトリガーポイントが潜んでいるケースが多いです。単に痛み止めを使用したり、しばらく安静にして炎症を落ち着かせても、根本要因であるトリガーポイントが改善されなければ、再び同じ痛みを繰り返すおそれがあります。 膝に強い負担がかかるスポーツをしている方や、年齢を重ねて筋肉が硬くなっている方こそ、トリガーポイントをほぐして血流を整えてみてください。鵞足炎が継続している方は、ハードな動作やトレーニングを一時的に控え、本記事で紹介した治療法を活用すると膝の健康を長く保てるでしょう。 膝の内側痛が慢性化している方や、従来の治療に限界を感じている方は、当院へ一度相談してみてはいかがでしょうか。症状の程度や生活スタイルに合わせた治療を行い、日々の動作やスポーツをもっと快適に楽しめるよう痛みを根本から解消する提案をいたします。 \まずは当院にお問い合わせください/ 参考文献 (文献1)オクノクリニック「痛みと身体のQ&A鵞足炎(がそくえん)」慢性痛治療の専門医による痛みと身体のQ&A(オクノクリニック公式サイト)2021年公開https://okuno-y-clinic.com/itami_qa/pes-anserine-bursitis.html(最終アクセス:2025年3月22日) (文献2)トリガーポイントによる大腿・膝・下腿の痛み(やまだカイロプラクティック・鍼灸院) https://www.yamadachiroshinkyu.com/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%A4%A7%E8%85%BF-%E8%86%9D-%E4%B8%8B%E8%85%BF%E3%81%AE%E7%97%9B%E3%81%BF/(最終アクセス:2025年3月22日) (文献3)<あなたの膝痛はどのタイプ?>膝痛のタイプ別エクササイズ~前面の痛み編~(ひじりボディケアー)https://triggerpoint-therapy.com/20190902-2/(最終アクセス:2025年3月22日) (文献4)木村裕明監修「関連痛とは?痛みの場所と原因となるトリガーポイントは異なる場合が多い」メディカルノート, 2015年9月6日 https://medicalnote.jp/contents/150730-000007-WGTNWS(最終アクセス:2025年3月22日) (文献5) American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS), “Pes Anserine (Knee Tendon) Bursitis” (OrthoInfo), Updated Sept 2021 https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/pes-anserine-knee-tendon-bursitis (Accessed:2025-03-22) (文献6) 井関雅子「当院における疼痛治療 - トリガーポイント注射を中心に」(疼痛治療レポート) Trigger Point .net(ビタカイン製薬医療関係者向けサイト), 2020年 https://triggerpoint-net.vitacain.co.jp/healthcareworkers/pain-treatment/articles/vol1 (最終アクセス:2025年3月22日) (文献7) Mayo Clinic. Knee bursitis – Diagnosis and treatment. Mayo Clinic, 2022. https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/knee-bursitis/diagnosis-treatment/drc-20355506 (Accessed:2025-03-22) (文献8)Cleveland Clinic. Pes Anserine Bursitis: What It Is, Symptoms & Treatment. Cleveland Clinic, 最終更新日 2025年3月5日. https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/pes-anserine-bursitis (Accessed: 2025-03-22) 文献9)大阪平川接骨院/鍼灸治療院グループ『鵞足炎(がそくえん) – ひざの内側が痛い』https://osaka-hirakawa.jp/symptom/knee/gakusokuen/ (最終アクセス日: 2025年3月22日)
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鵞足炎のセルフチェック方法を紹介|膝痛の原因を自分で確かめよう
膝の内側に生じる痛みには、さまざまな原因が隠れています。 その中でも、ももの内側にある筋肉や腱が集まる「鵞足(がそく)」と呼ばれる部位の炎症である鵞足炎は、気づかないまま進行していることも少なくありません。 正確な原因を把握できないまま自己流のケアを続けると、回復が遅れて症状が長引く可能性があります。 そのため、早めに鵞足炎かどうかを確認し、適切に対処していくことが大切です。 この記事では、自分でできる簡単なチェック方法や、鵞足炎を引き起こす原因、さらに自宅で取り組めるセルフケアについて取り上げます。 まずはセルフチェックで膝の内側の痛みを正しく捉え、専門的なケアを組み合わせながら痛みの緩和と再発予防につなげましょう。 鵞足炎のセルフチェック方法 鵞足炎は膝の内側に起こる炎症で、ランニングやジャンプなど運動強度の高い動作だけでなく、長時間の立位やデスクワークでも負担がかかるときがあります。 ただし、膝が痛いといっても別の原因が潜んでいることもあるため、早めに自分の症状が鵞足炎かどうかチェックしましょう。 ここでは、自宅やオフィスでも取り組みやすいチェック方法を2つ紹介します。痛みの位置や動作による違和感を客観的に把握し、適切な対処につなげましょう。 1.痛い方の足を一歩前に出してチェック まずは立位で行う簡単なセルフチェックです。膝の内側に違和感を覚える方は、以下のステップを試してみてください。 ステップ 説明 1.痛みを感じる側の足を前に出す まっすぐ立った状態から、膝に痛みがある側の足を軽く前方へずらします。 このとき、後ろ足に大きく重心を残し、前足には体重をかけすぎないようにするのがポイントです。 2.膝の屈伸 前に出した足の膝を少しだけ曲げ、再び伸ばす動作をゆっくりと繰り返します。膝の内側に違和感や痛みが出るかどうかを確かめてください。もし痛みが出る場合は、その強度や痛むタイミング(曲げ始め、曲げ終わり、伸ばしきったときなど)を意識してみましょう。 3.つま先の向きによる変化を見る 膝の痛みが出るかどうかは、つま先の向きによっても変わる場合があります。 つま先を正面に向ける つま先をやや外側に向ける つま先をやや内側に向ける この3種類の角度で膝の屈伸を行い、それぞれで痛みが変化するかを確認してください。鵞足を形成する筋肉は、下腿が外向きになるときに緊張が高まるため、つま先を外向きにすると痛みが出やすい傾向があります。 痛みが顕著に感じられる場合は、鵞足炎の可能性が高まります。ただし、痛みの原因がすべて鵞足炎とは限りません。もし強い痛みや腫れ、曲げ伸ばしが困難なほどの症状が出ている場合は、早めの受診をおすすめします。 2.可動域と動作の痛みの有無を確認する 膝の痛みが鵞足炎によるものかどうかを把握するには、膝がどの程度曲がるか、あるいは動作時にどのような痛みが出るのかも大切な目安になります。 鵞足炎は膝関節内そのものが腫れるわけではないため、関節自体の可動域が制限されることは比較的少ないといわれています。 チェックポイント 圧痛があるかどうか 膝のお皿(膝蓋骨)の少し下、内側の脛骨上端(膝関節より約5cm下)のあたりを指で押してみて、強い痛みや腫れ(押し返すような膨らみ)がないか確かめます。この部位に圧痛があれば鵞足炎が疑われます。(文献1) 動作時の痛み 普段の動作で、膝の曲げ伸ばしや階段の上り下り、椅子から立ち上がる動作などで膝の内側に痛みが走るか観察します。鵞足炎では運動や動作の開始直後に違和感や痛みが出現し、ウォーミングアップで一時的に和らぐものの、反復するうちに再び痛みが増すことが多いです。症状が進行すると、十分温めても痛みが引かず日常動作でも痛むようになります。 こうした可動域テストや動作チェックによって、鵞足炎をセルフチェックできます。痛みが膝の内側に集中していて、なおかつ膝関節自体の可動範囲が大きく制限されていない場合は、鵞足炎を疑い、早めの対策に取り組むことが大切です。 もし痛みや違和感が長期間続くようであれば、医療機関での診察を検討してください。すべて独力で解決しようとせず、専門家の力を借りることも重要な一歩になります。 鵞足炎の原因 鵞足炎は膝の内側にある縫工筋(ほうこうきん)・薄筋(はっきん)・半腱様筋(はんけんようきん)が集中する部位、いわゆる「鵞足(がそく)」と呼ばれるところで炎症が起こる状態です。 ランニングやジャンプなどの反復動作で膝を曲げ伸ばしし続けると、骨との摩擦が増えて炎症に発展しやすくなります。しかし、必ずしもアスリートだけの問題ではありません。正座・和式トイレの使用・横座りなど、膝を深く曲げる姿勢が長く続く生活習慣もリスクを高めます。 とくに下腿(かたい)が外へねじれるフォームや、膝が内側へ入りやすい姿勢で動作している人は、鵞足部への負担が大きくなります。さらに、足裏のアーチが低い(偏平足)、X脚やO脚といった足の変形、太ももの筋肉(内転筋群)や太もも裏側の筋肉(ハムストリングス)が硬い状態なども、膝の内側に負荷を集中させる原因になります。 このように、鵞足炎はオーバーユース(使いすぎ)だけでなく、足元から膝・股関節へ続く動きの癖や身体の使い方によっても発症しやすくなります。膝の内側に違和感を覚えたら、まずは生活習慣やフォームに問題がないか見直すことが大切です。(文献2) \まずは当院にお問い合わせください/ 鵞足炎の治療法 鵞足炎は軽症のうちに対処すると比較的早期に痛みが落ち着く場合が多いですが、痛みを我慢して運動や仕事を続けると慢性化や再発を招きやすくなります。早めに症状を捉えて、以下のような治療やケアを検討しましょう。 1.理学療法士による施術 身体の固さやフォームのくせが鵞足炎の大きな原因になっている場合は、理学療法士によるストレッチ指導・筋力トレーニングが効果的です。膝まわりだけでなく、股関節や足首を含めた動作全体を調整し、鵞足部への負担を減らすことを目指します。(文献1) 2.薬物療法・ハイドロリリース 痛みや炎症が強いときには、消炎鎮痛薬(内服・外用)や局所注射を用いて症状を抑えます。筋膜が硬くなっていると考えられる場合は、生理食塩水を注入して癒着を剥がす「ハイドロリリース」が有効な例もあります。 3.装具療法(テーピング・サポーター・インソール) サポーターやテーピングを用いると、膝関節のぐらつきを抑えて鵞足部への負担が減り、痛みを軽減できます。足裏のアーチを支えるインソールを作製し、歩行・ランニング時の負担を和らげられる可能性があります。 4.再生医療 難治性の鵞足炎や慢性化した痛みに対しては、幹細胞の培養を用いた再生医療の選択肢もあります。外科手術のように入院の必要がなく、体にメスを入れない点もメリットです。 5.手術の選択 鵞足炎は保存的な治療で改善する例が大半ですが、骨の突出や腱鞘の狭さが原因で炎症が続く場合は、外科的に支帯を切開し、炎症を引き起こす要因を取り除く手術も検討します。 痛みが長引いて日常生活に支障が出る場合は、早めに整形外科や専門クリニックで正確な診断を受けてください。 鵞足炎は単なる膝の使いすぎだけでなく、筋肉の硬さやフォームの問題、足の骨格バランスが影響している場合があり、原因に合わせた適切な治療とリハビリが回復への近道です。リペアセルクリニックは再生医療のプロフェッショナルとして多くの実績があります。膝の再生医療についてもっと知りたい方は以下の記事をご確認ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 鵞足炎のセルフケア方法 鵞足炎の痛みを和らげるために、自宅でもできるいくつかのセルフケア方法があります。ここでは効果的な方法を5つご紹介します。 ストレッチ 鵞足炎の痛みを和らげるには、筋肉の緊張をほぐすことが大切です。仰向けに寝た状態で、痛む側の足にタオルをかけ、膝を伸ばしたままゆっくりと足を上げてください。ももの筋肉が伸びているのを感じながら、反動をつけず15秒間呼吸を止めずに保ちます。 また、座位で行うストレッチも有効です。足の裏を合わせて座り、背筋を伸ばしたまま上体を前方に倒します。膝を左右に開いて内ももが伸びる感覚を感じながら、痛みが出ない範囲で無理のない時間を目安に続けてください。(文献3) アイシング(冷却) 炎症が強く、痛みや腫れがあるときは、氷や保冷剤などをタオルに包んで15分程度患部に当てると、痛みが緩和しやすくなります。 1日に2〜3回をめどに続けますが、眠っているあいだは避け、冷やしすぎに注意してください。 痛みが落ち着いたあとも、違和感や鈍い痛みが出たときはアイシングして痛みを緩和してください。(文献4) テーピング 膝の内側を安定させるには、動作時に鵞足部を保護するテーピングが使えます。膝を少し曲げた状態で、内側下あたりを中心に貼り、強く引っ張りすぎないよう調節しましょう。 圧迫感がきつい場合は貼り直し、皮膚がかぶれたり赤くなったりしたときは使用を中止してください。 テーピングは歩行や運動など、膝への負荷がかかる動作に限定し、長時間の連続使用は控えると良いでしょう。 筋力バランスの改善 痛みが落ち着いたら、膝周辺だけでなく、股関節や体幹を含めた下半身全体の筋力を向上させることが再発予防に役立ちます。 とくに太ももの裏側や内側が弱いと、膝の内側に負荷が集中しがちです。スクワットやヒップリフトなど軽めの筋トレを試し、痛みが出ないよう回数や姿勢を調整しながら続けてみてください。 運動のやり方がわからない場合は医療機関や専門家の指導を受けましょう。 日常生活の注意点 日常の動作や姿勢も鵞足炎の改善・再発防止に大きな影響を与えます。体重が増えると膝にかかる負担も増えるため、食事を見直して適正体重の維持を心がけましょう。 立ち上がる動作では、片足だけに過度な重さがかからないよう注意し、階段を下りるときは手すりを使うと負担を分散できます。正座や横座りなど膝を深く曲げる姿勢を長時間続けるのは避けることが大切です。 靴選びは、足に合ったサイズで衝撃を吸収しやすいものを選ぶと良く、必要に応じてインソールの活用も検討してください。 こうした日常生活での小さな工夫の積み重ねが、膝の痛みを軽減し、長期的な予防にもつながります。 長引く鵞足炎への対策 鵞足炎は、炎症だけを抑えても再発を繰り返しやすい特徴があります。なぜなら、根本的な原因として、走り方や歩き方におけるフォームの崩れ、膝の内側に偏った負荷、筋肉が収縮したまま緩めない状態(筋肉の緊張)が放置されている場合が多いからです。 とくにマラソンやサッカー、水泳などの反復動作があるスポーツでは、過度な負荷が蓄積しやすいだけでなく、瞬間的に大きな負荷がかかることで再び鵞足部を痛めてしまいかねません。 フォーム修正と筋力強化 いったん痛みがおさまっても、もとの動き方やトレーニング法を変えなければ、膝の内側が再び炎症を起こしやすくなります。 そこで、歩行やランニングフォームの修正と、筋肉の緊張を適切にゆるめながら鍛える方法が効果的です。フォーム修正では、膝が内側に入りすぎないよう股関節や足首を合わせて動かす意識を持ち、過度なねじれが起きないかを確認します。 筋力強化では、太ももの前部である大腿四頭筋を鍛える必要があります。大腿四頭筋を鍛えると太ももの骨が内側に捻れる状態を防げるため、鵞足炎の根本原因にアプローチできます。 ステロイド注射や手術 炎症が非常に強いときは、ステロイドの局所注射によって症状が急速に緩和するかもしれません。ただし、注射を繰り返し行うと結果として痛みがぶり返すケースもあるため、最終手段である位置づけが基本です。 注射後に痛みが落ち着いたからといってすぐに運動を再開すると、原因となるフォームや筋肉の緊張状態が変わっていないため、再発リスクは高いままです。 手術に関しても、骨や腱の形状的な問題や、慢性化して他の治療法では改善がみられない場合に限り検討されます。 セルフチェックで早期発見・早期ケアが大切 鵞足炎は軽い痛みから始まっても、動作のクセや筋肉の緊張、フォームの乱れなどがそのままになっていると、いつまでも症状がぶり返して慢性化しがちです。 とくにマラソンやサッカーなど膝を酷使するスポーツを続けている方は、痛みや違和感を覚えたときにセルフチェックを実施し、必要に応じて早めの受診や専門家のアドバイスを受けることが非常に大切になります。 セルフチェックでは、膝の内側を指で軽く押したときの圧痛、膝を曲げ伸ばししたときの違和感や痛み、階段の昇り降りで感じる不快感などをポイントにしてみましょう。 少しでも鵞足炎が疑われる場合は無理を続けず、適切なケアやリハビリを取り入れてください。 炎症が強いときはアイシングや安静で腫れを抑えつつ、痛みが落ち着けばストレッチや筋トレで再発を防ぐためのフォーム修正や筋力強化に移行するのが効果的です。 リペアセルクリニックでは、膝の痛みに対する再生医療を提供しております。もし長引く鵞足炎や再発を繰り返す膝痛でお悩みでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 参考文献 (文献1) American Academy of Orthopaedic Surgeons「Pes Anserine (Knee Tendon) Bursitis」OrthoInfo https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/pes-anserine-knee-tendon-bursitis/ (Accessed: 2025-03-20) (文献2) Cleveland Clinic「Symptoms of pes anserine bursitis」https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/pes-anserine-bursitis(Accessed: 2025-03-20) (文献3) 医療法人社団弘人会中田病院「膝の内側の痛みについて(鷲足炎:がそくえん)」中田病院HP, https://www.nakada-hp.com/publicity/column/archive-20(最終アクセス:2025年3月20日) (文献4) Palmetto Bone and Joint「9 Self-Care Tips for Acute or Chronic Bursitis」Palmetto Bone and Joint https://www.palmettoboneandjoint.com/blog/9-self-care-tips-for-people-with-bursitis/ (Accessed: 2025-03-20)

膝の痛みにまつわるQ&A
<骨切り術のメリット>
骨入り術という手術のメリットは、何より自分本来の関節を残すことができることです。骨が癒合(接着、固着に至る)すれば活動制限もなくなり、QOL(日常生活の質)の向上はもちろん、スポーツなどを行うことも可能になります。
また、人工関節への置換術と違い、金属を体内に残すことがありません。そのため脱臼や、将来訪れる人工関節の寿命に際する再手術という心配がありません。
<骨切り術のデメリット>
手術後、入院とリハビリを合わせて長期にわたる療養期間が必要になります。(個人差はありますが、約6ヶ月程)その間、骨が癒合するまでの間は、激しい動きや負荷のかかる動作は控えていただく事となります。
また手術という性格上、身体にメスを入れることとなり、合併症を含めた手術上のリスクが発生します。もちろん身体に負担をかけることは否めません。何より治療においては、仕事や家庭生活を長期間、離れる必要があり、その点が大きなデメリットになるでしょう。
ジャンプ動作の多い競技によく見られる症状です。
膝蓋骨の内側に引っ張られる感覚があり、膝関節を動かすと痛みが出ることがあります。
膝関節の内側と大腿骨の間にある滑膜ヒダの張り出している部分が膝蓋骨と大腿骨の間に挟み込まれ、膝関節を動かしたときに膝蓋骨の内側に引っかかりを感じ痛みが生じます。
これをタナ障害と言い、膝関節に慢性的に負担をかけることで、タナが厚くなったり硬くなったりすることで挟み込まれて症状を引き起こします。
主に太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)がストレッチ不足になっていることが主因と言えますが、先天的に膝蓋骨の形の悪い人や膝蓋腱が長い方も症状を引き起こす可能性が高いと言えます。引っかかりや痛みが生じた状態を長期間放置していると、安静時や起立時でさえも重苦しさが残り疼痛が持続します。そこまで放っておくと、運動パフォーマンスにも支障を来します。
ただ、膝の内側が痛むときは必ずしもタナ障害だとは言い切れません。痛みの原因がタナではなく膝蓋骨や軟骨などに見られることもあります。訴える症状とタナとの関連性を十分に精査する事が必要となります。
その点からも診断では必ずMRI検査を受けましょう。
但し、ほとんどの患者様が、タナ障害で手術に至る人は少ないようですが、まずは疼痛になる運動を回避し、大腿四頭筋の強化やストレッチをすること。
また、痛み止めの服用や温熱療法(熱感があるときは冷却療法)を施し、それでも痛みが引かないときには関節内にステロイド注射を打ち様子を見ます。これらの対処でも改善されない場合や物理的にタナが大きくて引っかかりが強く膝が伸びない場合は他の部位に影響を及ぼすこともあるので手術療法を選択します。
当院では、再生医療のP R P療法を用いて痛みのある膝関節に投与する事で患部の症状を改善する事が可能です。
整形外科で行われている治療方法は、投薬・注射・リハビリ等が一般的では有りますが。どちらの治療方法も一時的に症状の緩和や関節の変形・組織の修復を完全に行う事は難しいです。
結果的には、症状の軽快が、見られない場合は手術の提案になる事が多く見られます。
その為、手術を避けたい患者様の治療法が対処療法になってしまい、根本的な治療の提案と選択肢を広げていく為には、再生医療が非常に有用であると言えます。
手術以外の選択をお考えであれば、一度ご相談頂ければと思います。
変形性膝関節症には、重症度や進行度を示すグレード(ステージ)分類(Ⅰ~Ⅳ)が主にレントゲン画像を見ることで分類することができます。
グレードⅠ:
大きな変化はないが、変形性膝関節症が疑われる状態
グレードⅡ:
膝関節の隙間に僅かな狭小が見られる状態。(25%以下)骨の変化は無いが、僅かに骨の棘(骨棘)が見られる事がある。
グレードⅢ:
膝関節の隙間が半分以上に狭小した状態。(50~70%)骨棘の形成や骨硬化がはっきりと見られる。
グレードⅣ:
膝関節の隙間が75%以上狭小した状態となり、消失の場合もある。大きな骨棘と骨の変化が大きく見られる。
通常の診察では、レントゲンやM R Iで確定診断を行なっていきますが、一定期間、ヒアルロン酸注射など、同じ治療方法を継続して経過を診ていき、変化が見られない場合は定期的なチェックを行った後、手術の治療を選択される場合がほとんどです。
痛みが変わらないのであれば、現在治療されている方法の見直しを行う為にも主治医にご相談されると良いと考えます。
一方、再生医療での幹細胞治療では、すり減った軟骨を再生させる効果を期待できる事から、膝関節のクッション性を高める事により痛みの原因を緩和させる事が出来る治療となっており手術以外の可能性を秘めた治療となっています。
一度ご相談頂ければと思います。
歩行で痛いのであれば膝関節に何らかの原因が考えられます。
再生医療は様々な膝痛にも対応でき、痛みをとる可能性が高い治療法となっております。
ただし、今悩んでおられる膝関節の症状がどのようなもので、どういう状態か診断する必要があります。
一度ご相談を承りますのでお気軽にお問い合わせください。
少しずつ症状が進行しているように思います。
膝の痛みの原因の多くは変形性膝関節症と診断される事が多いです。
軟骨が徐々に減ってしまう事で、膝関節のクッション性が減少し、変形が進んでしまいます。その様な状態が進むと、手術も視野に入れなければなりません。
今気になっておられるのであれば、関節が痛みとしてSOSを出しているのかも知れません。一度受診されてはいかがでしょうか。
問診にて詳しく情報をまとめ、治療法を提案させていただきます。
再生医療が可能であるか判断するためにも、受診をお勧めいたします。