

動画でみるインタビュー
実際に当院で治療を受けられた患者さんによるインタビュー動画です。
患者さまのインタビュー

膝にまつわる症例紹介
具体的な症例紹介を解説しています。
“リペア幹細胞” 痛み10段階中6が1になりテニス復帰! 左膝半月板損傷 60代女性
痛み10段階中6が1に!テニスのプレー中も痛みなし! 左膝の痛みのため、趣味のテニスを1年間諦めかけていた60代の患者様。“リペア幹細胞”の投与によって痛みがほぼ消失し、週3〜4回のテニスを痛みなく楽しめるようになりました。毎月水を抜いてヒアルロン酸注射を受けても改善せず、関節鏡手術も視野に入れていたにもかかわらず、わずか半年で「プレー中は痛みなく楽しめています」とのお声をいただきました。 いったいどのような治療で、このような素晴らしい回復を実現できたのでしょうか。 治療前の状態 テニス後に左膝が腫れて痛みが出る 毎月の穿刺とヒアルロン酸注射も効果なし 歩き始めや階段昇降でも痛みを感じる 痛みの程度は10段階中6で悪化傾向 この患者様は、趣味でテニスをされていましたが、1年前からテニスをした後に左膝が腫れて痛みが出るようになりました。整形外科で左膝半月板損傷と診断され、1か月に1回、穿刺して水を抜いてはヒアルロン酸注射を受けていましたが、効果はあまり感じられませんでした。現在は、テニス以外でも歩き始めや階段昇降で痛みを感じるようになり、悪化してきていると心配されて、当院を受診されました。 半月板損傷の手術では、半月板の損傷が激しくて縫合できない場合や、血行のない半月板辺縁の断裂の場合には、半月板の損傷した部分が切除されてしまいます。半月板を切除すると膝のクッションがなくなるため、軟骨のすり減りが加速してしまいます。実際、半月板切除後10年後を調査すると、一般の方で3割が、スポーツ選手では7割が変形性関節症に進行してしまうのです。テニスをされているようなアクティブな方は、変形性関節症に進行する可能性が高いと考えられます。 “リペア幹細胞”とリペアセルクリニックの特徴 詳細については、こちらで当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。 リペアセルクリニックは「半月板損傷」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 MRI所見 MRIにて内側半月板の損傷を認めます。 <治療内容>左膝に“リペア幹細胞”5000万個を1回投与+PRP 左膝に“リペア幹細胞”5000万個を1回投与いたしました。 治療後の変化 痛みが10段階中6から1へ劇的に改善 投与後わずか半年で効果を実感 週3〜4回テニスを痛みなく楽しめるように 「プレー中は痛みなく楽しめています」 投与から半年後には、投与前10段階中6だった左膝の痛みが、1まで劇的に軽減しました。従来の手術は症状緩和を目的とした対症療法ですが、幹細胞治療は半月板組織の再生による根本的な治療です。患者様からは「週3〜4回テニスをしていますが、プレー中は痛みなく楽しめています」とのお声をいただきました。なお、冷凍せず培養された生き生きした幹細胞でなければ、このような良い成績はみられないでしょう。 この治療法の画期的な点は、従来必要とされていた長期入院や過酷なリハビリテーション、そして行動制限のための固定期間が一切不要であることです。半月板損傷と診断された方で、痛みを取りつつ半月板を修復して将来の軟骨のすり減りを予防したい方に、当院の再生医療は新たな可能性を提供します。手術による半月板切除を避け、アクティブな生活を続けることができます。半月板損傷でお悩みの方はぜひ、当院へカウンセリングへお越しください。 国内で珍しい、最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『次世代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 分化誘導( 1回 )55万円( 税込 ) PRP治療 16.5万円(税込) <起こりうる副作用> 脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 半月板損傷の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:黄金勲矢
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ひざ関節の症例
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半月板の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
痛み大幅改善で関節鏡手術を回避! 右外側半月板損傷・右変形性膝関節症 60代女性
膝の痛みが大幅に改善し関節鏡手術を回避! 正座から立ち上がるたびに、右膝の激痛に悩まされていた60代の患者様が、手術を避けながら痛みレベル10段階中6から1まで改善し、日常生活を取り戻された症例をご紹介いたします。 いったいどのような治療で、このような回復を実現できたのでしょうか。 治療前の状態 半年前の正座から立ち上がり動作で右膝に痛みが発症 右膝外側半月板損傷、変形性関節症初期と診断 2週間に1回の関節穿刺と水抜き、ヒアルロン酸注射を継続 強い痛みと腫れが改善せず、痛みレベル10段階中6 近くの整形外科でMRI撮影を受けられ、医学用語で外側半月板損傷と呼ばれる膝のクッションの損傷と、変形性関節症の初期段階と診断されました。関節穿刺による水抜きと、ヒアルロン酸注射を続けていらっしゃいましたが、痛みの改善は得られませんでした。 主治医からは、関節鏡手術が提案されましたが、半月板損傷の手術では、損傷が激しく縫合できないため、半月板の損傷部分を切除することがほとんどです。半月板切除術後は、一時的に痛みが楽になりますが、膝のクッションを失うため、軟骨のすり減りが加速し、しばらくして痛みが再発することが多いのが現実です。また、軟骨のすり減りは手術では改善できません。 リペアセルクリニックは「半月板損傷」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 リペアセルクリニックの特徴 詳細については、こちらで当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 MRI・レントゲン所見 MRIにて半月板後節の損傷を認めます。 レントゲンにて、右膝関節の変形を認めます。 <治療内容>右膝に1億個細胞を計3回投与+PRP 右膝に1億個の幹細胞を計3回投与いたしました。 治療後の変化 初回投与後1か月:痛みレベル6から3へ大幅改善 2回目投与後1か月:痛みレベル1まで順調に軽減 3回目投与で痛みの完全消失を期待 半月板と軟骨の両方を再生、修復により根本的改善 こちらは、診察時の様子です。 初回投与後1か月で、投与前10段階中6であった痛みが3まで軽減しました。2回目投与後1か月で、痛みは1まで順調に軽減しています。あと1回投与が残っているので痛みが完全になくなることも期待できます。 こちらは、治療後の歩行の様子です。膝の痛みが減少し、歩行が安定しています。 軟骨損傷と半月板損傷に対しては、保険診療内で可能な範囲の治療で軟骨再生させることは不可能ですし、半月板損傷に対しても、手術で切除になってしまうことの方が多く、効果的な治療があるとは言えない状況です。一方、幹細胞治療は軟骨と半月板の両方を再生・修復できる根本的なアプローチです。 膝の痛みで関節鏡手術を提案されている方や、手術に抵抗がある方にも、再生医療は新たな選択肢となります。膝の痛みでお悩みの方はぜひ一度、当院へご相談ください。 国内で珍しい、最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『次世代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 分化誘導( 1回 )55万円( 税込 ) PRP治療 16.5万円(税込) <起こりうる副作用> 脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:黄金勲矢
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ひざ関節の症例
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半月板の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
両膝の痛みが完全消失! 両変形性膝関節症 50代女性
両膝の痛みが完全消失!走った後も痛みなし! 数年前から両膝の痛みに悩まされ、立ち仕事が辛くなっていた50代の患者様。幹細胞治療によって、両膝の痛みが完全に消失しました。右膝は10段階中4だった痛みが0に、左膝も6だった痛みが0になり、「走った後も全く痛みを感じなくなりました」とのお声をいただきました。 いったいどのような治療で、このような素晴らしい回復を実現できたのでしょうか。 治療前の状態 数年前から両膝の痛みに悩む 初期の変形性膝関節症と診断 内服治療では効果が限定的 立ち仕事が辛く痛みは右膝4、左膝6 この患者様は、歩行時に痛みを感じるようになり、近くの整形外科を受診したところ、初期の変形性関節症と診断されました。今まで内服で対応されてきましたが、最近では立ち仕事が辛くなり、より効果がある治療を希望され、当院にいらっしゃいました。 内服、リハビリ、関節注射などの保険診療範囲内での治療は、軟骨を再生させる根本的な治療ではないため、効果は限定的です。一方、手術で人工関節を受けてしまうと、耐用性の問題から活動的に動き回ることができなくなり、膝の可動域も悪くなって、正座などの動作ができなくなってしまいます。 リペアセルクリニックの特徴 詳細については、こちらで当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンにて関節の狭小化を認めます。 <治療内容>両膝に5000万個細胞を計2回投与+PRP 両膝に5000万個ずつ、幹細胞を計2回投与いたしました。 治療後の変化 右膝の痛みが10段階中4から0へ完全消失 左膝の痛みも10段階中6から0へ完全消失 初回投与1年後に両膝とも痛みゼロを実現 走った後も全く痛みを感じなくなった 初回投与1年後には右膝は投与前10段階中4だった痛みが0に、左膝も投与前6だった痛みが0まで完全に軽減しました。 幹細胞が軟骨の欠損部位に直接働きかけ、投与するたびに軟骨が層を重ねるように再生されていったことで、このような素晴らしい回復が実現したのです。患者様からは「走った後も全く痛みを感じなくなりました」とのお声をいただきました。 変形性膝関節症で保険診療内の治療効果に満足されていない方、将来の人工関節を回避したい方に、当院の再生医療は新たな可能性を提供します。膝の痛みでお悩みの方はぜひ一度、当院へご相談ください。 国内で珍しい、最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『次世代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 分化誘導( 1回 )55万円( 税込 ) PRP治療 16.5万円(税込) <起こりうる副作用> 脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:岩井俊賢
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ひざ関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
手術を勧められた半月板損傷が改善しゴルフ復帰! 左半月板損傷 40代男性
痛み改善で関節鏡手術を回避!ゴルフを再び楽しめるように! 3か月間悩まされ続けた左膝の痛みから解放され、念願のゴルフを再び楽しめるようになった40代の患者様。半月板切除手術を勧められていたにもかかわらず、わずか3か月で痛みが劇的に改善したのです。 いったいどのような治療で、このような回復を実現できたのでしょうか。 治療前の状態 ゴルフのスイングで左膝を傷めてから3か月間痛みが続く ヒアルロン酸注射を繰り返しても改善なし 半月板損傷と診断され手術を勧められる 痛みの程度は10段階中8と深刻な状態 この患者様は、近くの整形外科で半月板損傷と診断されました。何度もヒアルロン酸注射を受けられましたが効果は得られず、主治医からは関節鏡手術での半月板の縫合もしくは切除を勧められていました。お仕事が忙しく手術に時間を割けないため、手術以外で痛みを取る方法を探され、当院にいらっしゃいました。 半月板損傷の手術では、損傷が激しい場合や血行が悪い部位は、縫合してもくっつかないため、半月板の切除を選択せざるを得ません。実際、半月板手術のおよそ9割で切除が行われているのが現状です。しかし半月板を切除すると、膝のクッションがなくなるため、軟骨のすり減りが加速してしまいます。ある臨床研究では、半月板切除を受けた方の10年後を調査すると、3割の方が変形性膝関節症になってしまったとの報告があります。 リペアセルクリニックの特徴 詳細については、こちらで当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。 リペアセルクリニックは「半月板損傷」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 MRI所見 MRIにて内側半月板の損傷を認めます。 <治療内容>左膝に5000万個細胞を2回投与+PRP 左膝に5000万個の幹細胞を計2回投与いたしました。 治療後の変化 痛みが10段階中8から2へ劇的に改善 初回投与後わずか3か月で効果を実感 大好きなゴルフを再び楽しめるように 手術や入院なしで日常生活に復帰 初回投与後3か月で、治療前は10段階中8だった痛みが2まで改善し、念願のゴルフも楽しめるようになられました。幹細胞が半月板の損傷部位に直接働きかけ、組織の再生・修復を促したことで、このような素晴らしい回復が実現したのです。 従来の手術は症状緩和を目的とした対症療法ですが、幹細胞治療は半月板組織の再生による根本的な治療です。この治療法の画期的な点は、従来必要とされていた長期入院や過酷なリハビリテーション、そして行動制限のための固定期間が一切不要であることです。なお、冷凍せず培養された生き生きした幹細胞でなければ、このような良い成績はみられないでしょう。 半月板損傷と診断された方で、半月板を温存しつつ痛みを取り、将来の変形性膝関節症への進行を予防したい方に、当院の再生医療は新たな可能性を提供します。 国内で珍しい、最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『次世代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 分化誘導( 1回 )55万円( 税込 ) PRP治療 16.5万円(税込) <起こりうる副作用> 脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 半月板損傷の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:黄金勲矢
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ひざ関節の症例
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半月板の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
両膝の痛み完全消失で趣味の乗馬も続けられた! 両変形性膝関節症 60代女性
両膝とも痛みが0に完全消失!趣味の乗馬も諦めずにすんだ! 1年前から両膝の痛みに悩まされ、週に数回ヒアルロン酸注射に通院するも、効果を実感できなかった60代の患者様。趣味の乗馬を続けたいという思いで再生医療を選択されました。両膝への幹細胞投与により、右膝の痛みは10段階中10から0へ、左膝は8から0へと完全に消失し、乗馬を続けられるようになりました。 いったいどのような治療で、痛みを完全に克服できたのでしょうか。 治療前の状態 1年前から乗馬中に右膝の痛みが出現し、かばううちに左膝も痛くなった 両側の初期変形性関節症と診断 週に数回ヒアルロン酸注射に通院するも効果を実感できず 右膝の痛みは10段階中10、左膝は8のレベル 手術で人工関節になると、乗馬を続けることが難しくなる可能性があるため、手術以外でより効果のある治療を希望して、当院を受診されました。 内服、リハビリ、関節注射などの保険診療は、軟骨を再生させる根本的な治療ではないため、効果は限定的になりやすく、治療効果に満足できない患者様も多くいらっしゃいます。人工膝関節置換術を受けると、耐用性の問題から活動的に動き回ることができなくなり、膝の可動域が悪くなって、正座などの動作ができなくなります。 リペアセルクリニックの特徴 詳細については、こちらで当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンにて関節の狭小化が認めます。 <治療内容>右膝に3500万個、左膝に1500万個細胞を計3回投与+PRP 右膝に3500万個、左膝に1500万個の幹細胞を計3回投与いたしました。 治療後の変化 初回投与後1か月で右膝の痛みが10段階中10から6へ、左膝は8から6へ軽減 2回目投与後1か月で右膝の痛みは4へ、左膝は5へさらに改善 3回目投与後1年で両膝とも痛みは0へ完全消失 初回投与後から着実に痛みが軽減し、3回目投与後1年で両膝の痛みが完全に消失しました。投与するたびに軟骨欠損部に軟骨が修復・再生され、痛みの改善とともに将来の変形性関節症の進行も予防できています。 ヒアルロン酸注射などの保存的治療で効果を実感できない方、趣味やスポーツを続けながら人工関節を回避したい方にとって、幹細胞治療は新たな選択肢となります。膝の痛みでお悩みの方はぜひ一度、当院へご相談ください。 国内で珍しい、最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『次世代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 分化誘導( 1回 )55万円( 税込 ) PRP治療 16.5万円(税込) <起こりうる副作用> 脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
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ひざ関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例
痛み10段階中5が2に! 右変形性膝関節症 60代男性
痛み10段階中5が2に!1年以上続いた膝痛を改善! 1年以上にわたり、階段の昇降時に強い右膝の痛みに悩まされ、鍼治療で一時的に軽快するものの、すぐに痛みが戻り慢性化していた60代の患者様。幹細胞治療により、痛みは10段階中5から2へと改善し、安定した状態を維持されています。 いったいどのような治療で、膝痛を克服できたのでしょうか。 治療前の状態 1年以上前から右膝に痛みが出現し、徐々に悪化 階段の昇降時、特に下降時に鋭い痛みが出現 鍼治療で一時的に軽快するも、すぐに痛みが戻る 痛みは10段階中5のレベル 慢性化した膝痛に悩まされ、日常生活での階段の昇降に支障が出ていました。一時的な対症療法では効果が持続しないため、根本的な改善を求めて当院を受診されました。 ヒアルロン酸注射、鎮痛剤などは一時的な効果にとどまることが多く、変形性膝関節症の症状が進行すると、手術が選択されます。しかし、人工関節では活動に制限が生じ、再手術のリスクもあることから、手術を躊躇される方も多くいらっしゃいます。 リペアセルクリニックの特徴 詳細については、こちらで当院独自の再生医療の特徴を紹介しています。 リペアセルクリニックは「膝の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 レントゲン所見 レントゲンにて右膝に関節の狭小化を認めます。 <治療内容>右膝に2500万個の幹細胞を2回投与+PRP 右膝に2500万個の幹細胞を計2回投与いたしました。 治療後の変化 初回投与後、痛みは10段階中5から2まで軽減 軽度の違和感は残るものの、日常生活への支障は大きく軽減 幹細胞投与後わずか3日で痛みが10段階中2まで改善し、その後も安定した状態を維持しています。1年以上続いた膝痛が改善しました。 長年の膝痛に悩まされている方、手術は避けたい方、ヒアルロン酸で効果が薄かった方にとって、幹細胞治療は新たな選択肢となります。あなたもぜひ一度当院へご相談ください。 国内で唯一の、最新の『分化誘導技術』を用い、当院は『新時代の再生医療』による治療を提供します。 <治療費> 関節1部位 幹細胞数 ( 2500万個~1億個 ) 投与回数( 1回 )132万円( 税込 )/2500万個 分化誘導( 1回 )55万円( 税込 ) PRP治療 16.5万円( 税込 ) <起こりうる副作用> 脂肪採取部の内出血や創部感染、傷跡などが起こることがあります。 症状によりMRIやCTなどの検査を受けて頂く事があります。 ※こちらでご紹介している症例は一部の患者様です。掲載以外の症例も多数ございます。ご自身の症状については、お気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の再生医療についてはこちらで詳しく説明しています。↓ 再生医療医師監修:坂本貞範
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ひざ関節の症例
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幹細胞治療の症例
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PRP治療の症例

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【膝の痛み】曲げると痛い原因と受診すべきタイミングを現役医師が解説
「運動中に膝を傷めてしまい、曲げると痛む」 「階段を昇るときに膝が痛む」 「膝が痛いために、正座ができない」 このように、膝の痛みで悩まれている方も多いことでしょう。 膝の痛みは、スポーツでのけがや日常生活での過度な負担など、さまざまな原因によって生じます。幅広い年代の方に共通した悩みともいえるでしょう。 本記事では、膝を曲げると痛む原因、受診が必要な症状、検査・治療方法について詳しく解説します。膝を曲げた際の痛みにお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 膝を曲げたときの痛みが気になる方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝を曲げた際の痛みの原因 膝を曲げた際に痛む原因としてあげられるのは、主に以下の2つです。 スポーツでの負担 日常生活での負担 スポーツでの負担 膝は、スポーツの際に大きく負担がかかる部分です。ランニングやジャンプなどで同じ動作を繰り返すと、膝の腱や靭帯にダメージが重なり、炎症や痛みの原因になります。これはオーバーユース障害と呼ばれ、膝痛の原因となるものです。 短期間で練習強度を大きく上げたり、フォームが安定しないままトレーニングを重ねたりすると、関節や腱に過剰な負担がかかります。とくにフォームの乱れは、膝のねじれを生み出し、膝の内側の筋肉や腸脛靭帯(太もも外側の大きな靭帯)に過剰な負担をかけます。 フォームが崩れる主な原因は、筋力や柔軟性の低下、体幹の弱さなどです。大腿四頭筋(太もも前側)やハムストリングス(太もも後ろ側)の筋力および柔軟性のバランスが崩れ、膝への負担が増えます。その結果が、スポーツによる膝痛です。 スポーツによる膝痛については、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。 日常生活での負担 日常生活においても、人の膝には大きな負担が生じます。歩くときは体重の2~3倍、階段を昇り降りするときは3~7倍の負荷がかかっているとされています。 膝関節に大きな負担をかける動作としてあげられるのは、主に以下のとおりです。 長時間立ち続ける しゃがむ姿勢をとる 重い荷物を持つ 普段何気なく行っている、正座や和式トイレの使用、布団からの起き上がりといった、日本ならではの生活習慣も膝関節に負担をかけます。 ただし、膝への負担を避けるために身体を動かさないことは、筋力低下を招くため、かえって膝によくありません。適度に休憩をとりながら、無理のない範囲で身体を動かしましょう。また、体重増加は膝への負担を増やします。体重管理のためにも、適度な運動は必要です。 膝の負担を減らす方法については、下記の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。 膝を曲げた際の痛み原因となる疾患一覧 膝を曲げた際に痛む場合、さまざまな原因疾患が考えられます。この章では、代表的な疾患を表形式で紹介します。 疾患名 症状 詳細 変形性膝関節症 ・階段昇降や立ち上がり、正座など膝を曲げるときに痛む ・進行すると平地での歩行にも支障をきたす ・膝関節の軟骨の質が低下してすり減る疾患 鵞足炎(がそくえん) ・鵞足部にある滑液包の炎症 ・膝関節の内側が痛み、押すと強くなる ・スポーツ選手に多いが、変形性膝関節症の患者にも見られる ・鵞足とは、膝内側にある3つの腱が集まっている器官 ・鵞足には、滑液包とよばれる、骨と腱の摩擦を減らすための小さな袋がある 腸脛靭帯炎(ランナー膝) ・ランニングやウォーキング中、足に体重がかかると膝の外側が痛む ・膝を曲げたり、膝の外側を押したりすると痛む ・ランニングによる代表的な膝障害 ・膝の外側にある腸脛靭帯および大腿骨外側の間に生じる摩擦が原因 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) ・膝を曲げると痛むことが多い ・進行すると安静にしていても痛む ・膝に繰り返し負担がかかることで生じる損傷 ・膝蓋腱炎と大腿四頭筋腱付着部炎に分類される 半月板損傷 ・膝の痛みで歩行や階段昇降に支障をきたす ・キャッチング:膝を曲げ伸ばしたときにひっかかる ・ロッキング:膝の曲げ伸ばしができない ・半月板とは、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の間にある組織 ・スポーツによるけがや加齢による変性などで損傷する 膝が痛む原因については、下記の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。 膝が痛むの原因の一つである変形性膝関節症に対しては、再生医療という治療法があります。再生医療について興味がある方は、変形性膝関節症に対する当院の症例記事をご覧ください。 膝を曲げると痛いときに受診すべき症状 膝を曲げた際の痛みに加えて、以下のような症状がある場合は早急に医療機関を受診しましょう。(文献1)(文献2) 膝を曲げたときに「ボキッ」「ゴキッ」などの音がする 膝関節が腫れて熱を持っている 脚に体重をかけられないくらいの膝痛がある 膝に力が入らず、ぐらついたり崩れそうになったりする 膝を動かしたときに、ロックされたような感覚がある 膝関節が変形している 歩行が困難である 日常生活に支障をきたすほど強く痛む 夜眠れないほど強く痛む これらの症状を放置すると、膝痛が悪化するリスクが高いため、すぐに整形外科を受診してください。 膝を曲げると痛いときに行う検査と治療 膝を曲げて痛むときの受診先は整形外科です。この章では、整形外科で行われる検査と治療方法を紹介します。 整形外科で行われる検査の方法 整形外科で行われる主な検査方法を表に示しました。 検査の種類 検査の詳細 問診・視診・触診 問診:痛み始めた時期、痛みの強さ、痛む場所などを聴き取る 視診:膝関節の腫れや変形の有無を診る 触診:患部に触れて熱感や腫れなどを調べる 画像診断 X線検査:骨や膝関節の変形度合いを調べる MRI検査・超音波検査:半月板や靭帯、軟骨など軟部組織の損傷を調べる 関節鏡検査 膝の内部を内視鏡で直接観察し、関節の損傷程度を調べる 整形外科で行われる治療の方法 整形外科で行われる主な治療方法を表に示しました。 治療の種類 治療の詳細 保存療法 日常生活指導:体重コントロール、膝に負担をかけない動作の指導 薬物療法:消炎鎮痛剤の処方、ヒアルロン酸注射、ステロイド注射 温熱療法:ホットパックや電気器具、超音波器具を活用 理学療法 筋力トレーニングや運動の指導、足底板やサポーターなど装具に関する助言 手術療法 人工関節置換術、靭帯再建術、骨切り術、半月板部分切除など 膝の治療に関しては、再生医療も選択肢として考えられます。 再生医療とは、患者自身が持っている「再生する力」を用いた治療法です。主なものとしては、自己脂肪由来幹細胞治療やPRP療法(多血小板血漿療法)などがあげられます。 当院、リペアセルクリニックは、再生医療専門のクリニックです。メール相談やオンラインカウンセリングを通じて、再生医療に関する疑問や不安にお答えしております。 再生医療に関して詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。 膝の痛みを悪化させないためのセルフケア 膝の痛みを悪化させないためのセルフケアとしてあげられるのは、主に以下のとおりです。 患部を冷やす(アイシング) 患部を温める ストレッチや筋力トレーニングを行う 膝に炎症や腫れがある場合は、炎症をおさえるためにアイシングを行います。保冷剤や氷嚢を膝に当てる方法が一般的です。(文献3) 冷えが原因で痛む場合や慢性的な膝痛の場合は、血行を良くするために膝を温めます。お風呂に入って温めたり、蒸しタオルやカイロを使ったりする方法が一般的です。(文献3) 太ももの前側や裏側を伸ばすストレッチ、寝ながら膝を動かすストレッチもセルフケアの1つです。スクワット、足上げ体操といった筋力トレーニングもセルフケアに含まれます。ストレッチや筋力トレーニングで柔軟性や筋力を維持し、膝痛軽減につなげます。 膝を曲げて痛いと感じるときは放置せず早めの対処を 膝を曲げると痛む原因は、変形性膝関節症やスポーツによる外傷など、さまざまです。 もともと人の膝は日常生活においても大きな負担がかかっており、少しのことでも痛みを生じやすい状態です。 膝を曲げたときの痛みに加えて、関節の腫れや変形が見られる、膝を曲げたときに音がする、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みがあるといったときには、早急に整形外科を受診しましょう。放置すると悪化するリスクがあります。 整形外科において、保存療法や理学療法、手術療法など、膝の状況にあった治療を受けつつ、セルフケアを続けると良いでしょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングなども行っています。膝を曲げたときの痛みが気になる方は、お気軽にご相談ください。 膝の痛みに関するよくある質問 膝が痛いときにやってはいけないことは何ですか 膝が痛いときにやってはいけないことは、主に以下のとおりです。 膝を曲げる 重い荷物を持って動く 階段昇降を繰り返す これらの動作は、膝に過度な負担をかけて痛みの悪化を招くため、控える方が良いでしょう。 日常生活上での膝を曲げる動作としては、正座や和式トイレの利用などがあげられます。 慢性的な膝痛の場合、冷やすと悪化する可能性があります。入浴や蒸しタオルなどで温めると良いでしょう。 膝が痛いときはウォーキングしない方が良いですか 膝の痛みや腫れ、熱感などがあるときのウォーキングは、症状を悪化させる可能性があります。 ウォーキングは、筋力維持のために良い運動ですが、膝が痛いときは休みましょう。ウォーキングを休んで安静にしていても膝痛が続くときは、放置せずに医療機関を受診してください。 膝が痛いときのウォーキングについては、以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。 参考文献 (文献1) 10 Signs You Should See a Doctor About Your Knee Pain|THE NOYES KNEE INSTTUTE (文献2) Knee Pain: What Causes It, How to Treat It and When to See a Doctor|Brown University Health (文献3) Should You Use Ice or Heat for Knee Pain? Here’s How To Decide|Hinge Health
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寒い時期に膝が痛い理由|年代別の原因・対処法・予防法
寒い冬になると、膝の痛みを訴える方が多くなります。 気温の低下により血行が悪くなり、筋肉や関節に負担がかかることで、既存の膝疾患が悪化しやすくなるのが原因です。 本記事では、寒さによる膝痛のメカニズムをはじめ、年代別の原因や悪化しやすい疾患、予防と対処法を詳しく解説します。 この記事を読むことで、ご自身の年代や症状に合った対策を知り、冬でも快適に過ごすためのヒントが得られます。 寒い時期の膝の痛みでお悩身の方は、ぜひ参考にしてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、膝の治療の選択肢である再生医療の情報の提供と簡易オンライン診断を行っていますので、ぜひご登録ください。 寒い時期に膝が痛いのはなぜ? 気温の低下は身体にさまざまな影響を与え、寒い時期になると膝に痛みを感じる方も少なくありません。 ここでは、寒さで膝が痛くなる主な3つの要因について解説します。 血行不良で痛くなる 寒さが厳しくなると、体温を保とうとして血管が収縮して血液の流れが滞り、膝関節やその周囲の筋肉・靭帯に十分な酸素や栄養を届けられなくなります。 さらに、老廃物が蓄積されやすくなるため、神経を刺激して痛みの原因となるのです。 とくに慢性的な膝痛を抱える方は、血行不良によって痛みが悪化するリスクが高まります。 寒い時期に膝が痛くなるなら、暖かい服装や入浴によって体を温め、血流を促進するように心がけましょう。 筋肉が硬くなって痛くなる 低温環境では、筋肉の柔軟性が低下します。 寒さによって筋肉が収縮し硬直すると、関節の動きが制限され、膝に負担がかかりやすくなるのです。 とくに、太ももやふくらはぎなど膝を支える筋肉の柔軟性が失われると、日常の動作で膝関節にかかる衝撃を吸収できず、痛みにつながります。 冷え対策としてストレッチや軽い運動を日常的に取り入れるなど、筋肉の柔軟性を維持しましょう。 膝関節への負担が増えて痛くなる 筋肉の硬直と血行不良が重なると、膝関節にかかる負担がさらに大きくなります。 寒さで可動域が狭くなり、歩行や階段の昇降といった動作一つひとつが膝関節への負荷を増やしてしまうのです。 また、寒さによって姿勢が悪くなったり、体を縮こませて動くようになったりすることも、関節の使い方に偏りが生じて痛みを助長する要因となります。 膝を冷やさないようにサポーターなどを活用し、関節への負荷を軽減する工夫が必要です。 【年代別】寒い時に膝が痛くなる原因 寒い季節になると膝の痛みを訴える人が増えますが、原因は年齢によって異なります。 ここでは、10代から50代以上までの年代別に、寒さで膝が痛くなる原因を見ていきましょう。 10~20歳代で膝が痛む原因 10代から20代にかけての若年層が寒い時期に膝が痛くなる原因の多くは、運動によるオーバーユース(使いすぎ)や成長期特有の関節の不安定さにあります。 寒さによって筋肉が硬直しやすくなると、運動時に膝関節への負荷が増加し、関節の不安定さとあいまって炎症を起こしやすくなるのです。 とくに、部活動でスポーツをしている学生は、寒い中での準備運動不足が原因で痛みを訴えるケースが多く見られます。 ウォーミングアップとクールダウンをしっかり行うなど、関節と筋肉を冷やさない工夫が大切です。 30~40歳代で膝が痛む原因 30代から40代では、仕事や育児による身体的負担と運動不足が重なり、膝への慢性的なストレスが蓄積されやすい年代です。 筋力の低下が始まる時期でもあり、寒さによって筋肉の柔軟性が失われると、膝関節にかかる負担が増大します。 さらに、体重の増加や姿勢の乱れも膝の痛みを引き起こす要因です。 日頃からの体調管理とストレッチ、膝周囲の筋肉強化を心がけましょう。 50歳以上で膝が痛む原因 50歳以上の方は、加齢に伴う関節軟骨のすり減りや、変形性膝関節症が寒さによってさらに悪化する傾向にあります。 血行不良により関節周囲の代謝が低下し、痛みが顕著に出やすくなるのです。 また、長年の膝への負荷や運動不足により、関節の動きが制限されると同時に、冷えによって神経が過敏になって痛みを感じやすくなります。 関節を温めるだけで不十分な場合は、整形外科での検査を受けるなど早期の対処が重要です。 なお、50歳以上の方に多く見られる変形性膝関節症に対しては、再生医療が治療法の選択肢となるケースがあります。変形性膝関節症における再生医療の治療例については、以下の症例記事をご覧ください。 寒くて膝が痛いと悪化しやすい疾患 寒さが厳しい時期には、ただの膝の冷えや違和感では済まされない場合があります。 冬の寒さが原因で、膝の痛みを誘発・悪化させる疾患があるため注意が必要です。 ここでは、主な膝の疾患別に、寒さで悪化する理由と対処法を解説します。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、加齢や膝の酷使によって関節の軟骨がすり減ることで、炎症や痛みを伴う疾患です。 寒さにより血管が収縮すると関節周囲の血行が悪化し、軟骨の修復が進まず炎症が慢性化しやすくなります。 また、冷えによって筋肉や靭帯が硬くなると関節への負荷が高まるため、痛みが強まりやすいのです。 予防には、膝周囲の筋力維持と膝を冷やさない防寒対策が有効とされています。 以下の記事では、変形性膝関節症に対する再生医療の体験談をご紹介していますので、膝の痛みで悩んでいる方は参考にしてみてください。 関節リウマチ 関節リウマチは自己免疫疾患の一種で、関節を包む膜の内側にある滑膜(かつまく)に炎症が起こり、進行すると関節が変形する病気です。 寒さによって血流が低下すると、関節の腫れや痛みが悪化するリスクが高まります。 リウマチの症状は朝のこわばりや気温差によっても左右されやすいため、とくに冬場は注意が必要です。 体温を保ち、冷えを避けることが日常の管理において重要なポイントとなります。 関節リウマチの初期症状・原因・診断・治療に関しては、以下の記事でも解説しているのでご覧ください。 半月板損傷・靭帯損傷 半月板や靭帯の損傷は、スポーツや転倒による外傷が主な原因ですが、寒さが痛みを強めるケースがあるため注意しなければなりません。 とくに、冬季は筋肉が硬直しやすく膝関節の可動域が狭まるため、既存の損傷部位への負担が大きくなります。 また、寒さにより神経の過敏性が高まると、軽度の損傷でも痛みを強く感じるケースが少なくありません。 患部の保温と、リハビリの継続が再発予防につながります。 半月板損傷の原因や症状、治療法については以下の記事で詳しく解説しています。 ベーカー嚢腫(のうしゅ) ベーカー嚢腫とは膝裏にできる袋状の腫れで、膝関節内の滑液が関節包の後方にたまって生じます。 寒さによって血流が低下すると滑液の循環も滞りやすくなり、嚢腫が大きくなるリスクが高まるため注意が必要です。 また、寒冷によって関節周囲の筋肉や靭帯が硬くなると、膝裏に圧迫感や違和感を感じやすくなり、嚢腫による痛みや可動域制限が顕著になります。 ベーカー嚢腫は変形性膝関節症や関節リウマチと併発しやすいため、寒い時期はそれらとの関連性も踏まえた管理が必要です。 温熱療法や弾性包帯による圧迫など、医師の診断に基づく対処が推奨されます。 寒い時期に膝が痛い場合の対処方法 冬になると冷えや筋肉の緊張、血行不良などが原因で膝関節や周囲の組織に負担がかかりやすく、膝の痛みが強くなるという方が少なくありません。 ここでは、寒さによる膝の痛みに対して効果的な5つの対処法をご紹介します。 冷やす・温める 膝の痛みに対しては、症状に応じた冷却と温熱の使い分けが重要です。 急性の炎症がある場合には、まず冷やすことで腫れや熱感を抑えましょう。 寒さによる筋肉のこわばりや血行不良が原因の場合には、温めることが有効です。 とくに冬場は、温熱療法を中心に入浴や温湿布、電気毛布などで膝を温め、痛みを緩和しましょう。 湿布で痛みを緩和する 湿布は、膝の痛みや違和感を効果的に緩和するのに役立ちます。 冷感タイプの湿布は炎症が強い急性期に、温感タイプの湿布は慢性的な血行不良や筋肉のこわばりがあるときに有効です。 湿布に含まれる消炎鎮痛成分が皮膚から浸透し、痛みの原因物質を抑える作用を発揮します。 ただし、膝の痛みで通院しているなら、市販品を使用する場合でも自己判断せず、医師や薬剤師に相談しましょう。 ストレッチする 寒さで筋肉が緊張すると、関節の可動域が狭まり膝への負担が増加します。 痛みが慢性化するのを防ぐには、ストレッチを行って筋肉を柔らかく保つことが効果的です。 太ももの前側(大腿四頭筋)や裏側(ハムストリングス)、ふくらはぎの筋肉を中心に、毎日少しずつ無理のない範囲で伸ばしましょう。 太ももとふくらはぎのストレッチの一例をご紹介します。 【太もものストレッチ】 1.横向きに寝て姿勢をまっすぐに保つ 2.下の腕で枕を作る 3.上側の膝を曲げ、手で足首をつかむ 4.かかとをおしりに近づけて太ももの前を伸ばす 5.20秒キープ。左右入れ替えで合計2セットが目安 【ふくらはぎのストレッチ】 1.壁の前に立ち、両手を壁につける 2.伸ばしたい方の脚を後ろに引く 3.後ろ脚の膝を伸ばしたまま、かかとを床にしっかりつける 4.前脚の膝を曲げながら、体重を前にかける 5.後ろ脚のふくらはぎが伸びるのを感じながら20〜30秒キープ これらのストレッチは、筋肉の柔軟性を高めて血行促進にも寄与します。 サポーターで膝を安定させる サポーターは膝関節の動きを安定させ、関節への過度な負担を軽減する効果があります。 寒い日は筋肉が硬くなって関節が不安定になりやすいため、物理的な支えとして有効です。 また、サポーターには保温効果もあるため、冷え対策としても活用できます。 ただし、長時間の装着は血流を妨げる恐れがあるため、使用時間やフィット感の調節に注意が必要です。 テーピングで固定する テーピングは、膝関節を保護する方法として有効です。 膝周囲の筋肉や靭帯の動きを補助し、不安定な動作を抑えて痛みを軽減する効果が期待されます。 また、関節の動きを制限することで無意識のうちに負担が集中するのを防ぎ、再発防止にもつながります。 ただし、正しい巻き方を習得する必要があるため、はじめて使用する際は理学療法士や整骨院など専門家の指導を受けると良いでしょう。 寒い時期に膝の痛みを予防する方法 冬になると膝の痛みが悪化しやすくなりますが、日常生活の中で意識的に対策を講じることで予防可能です。 ここでは、寒い季節に膝の痛みを防ぐために有効な方法を6つの視点から解説します。 関節を冷やさないように気を付ける 膝関節が冷えると血流が滞り、筋肉や靭帯が硬くなって痛みやすくなります。 とくに冬場は、外出時に膝を露出する服装や素足で過ごすのを避けるべきです。 保温性の高いレッグウォーマーや膝用サポーターを着用するほか、就寝中の冷え対策として膝掛けや毛布を活用しましょう。 関節の冷えを防げば、炎症の悪化や慢性的な痛みのリスクを大きく減らせます。 入浴で筋肉の緊張を和らげる 寒さによって筋肉が収縮すると膝関節にかかる負担が増し、痛みが生じやすくなります。 毎日の入浴は筋肉を温めて緊張をほぐすだけでなく、血行を促進して膝痛の予防に有効です。 とくに、湯船にゆっくりと浸かると副交感神経が優位になり、リラックス効果も得られます。 10~15分ほどを目安に、湯船に浸かる習慣を取り入れてみましょう。 適度に運動する 運動不足になると膝を支える筋力が低下し、関節に直接的な負担がかかりやすくなります。 ウォーキングや軽いスクワットなどの運動を習慣化すると、血流も促進されて関節の健康が保たれます。 運動前後にストレッチを取り入れるなど、筋肉を柔軟に保つ工夫も大切です。 無理のない範囲で継続し、膝痛の予防につなげていきましょう。 長時間同じ姿勢を続けない デスクワークやテレビの視聴などで、長時間同じ姿勢を続けると血流が悪くなり、関節や筋肉に疲労が蓄積されやすくなります。 膝の痛みやこわばりにつながる原因となるため、1時間に1回は立ち上がって体を動かしましょう。 冬場は室内でも冷えを感じやすいため、意識的に姿勢を変えたり、軽い屈伸運動を取り入れたりすると効果的です。 締め付けの強い下着を身に着けない 冬の寒さ対策として着用する防寒下着やタイツが、かえって膝周囲の血流を妨げている場合があります。 締め付けの強い衣類は膝関節に圧迫を与え、筋肉や神経の働きを阻害する恐れがあるため注意が必要です。 防寒性と通気性のバランスを考慮し、膝にやさしい素材と適度なフィット感を備えた衣類が適しています。 日常の衣服選びにも注意を払い、痛みの予防につなげましょう。 バランスの取れた食生活を心がける 膝の健康を保つためには、関節や筋肉の組織を構成する栄養素の摂取が欠かせません。 ビタミンCやビタミンD、カルシウム、たんぱく質などは、軟骨や骨の維持、免疫力の強化に関わる栄養素です。 意識的に栄養バランスの良い食事を心がけることで、膝の炎症や劣化を防ぐ効果が期待できます。 膝が痛む疾患に「再生医療」という選択肢 膝の痛みを引き起こす疾患には変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどがあり、いずれも関節や軟骨の損傷・炎症が主な原因です。 これらの疾患に対しては、保存療法や手術以外に「再生医療」という選択肢があります。 再生医療は、自己の幹細胞やPRP(多血小板血漿)を活用し、組織の修復機能や炎症反応に働きかける治療法です。 低侵襲で体への負担が少なく。手術に抵抗がある方や他の治療で効果が得られなかった方の治療法のひとつとなっています。 膝の疾患で悩んでいる方は、再生医療も治療法としてご検討ください。 以下のページでは、再生医療の詳細や症例が確認できます。 まとめ|膝痛を悪化させないように注意しよう 寒い季節は膝関節に負担がかかりやすく、痛みが悪化する原因が多く潜んでいます。 日常生活での冷え対策や適度な運動、食事管理を意識し、膝の健康を保つ心がけが大切です。 すでに痛みがある場合には早めに医療機関を受診し、悪化する前に対処しましょう。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、膝の疾患の治療で行われている再生医療に関する情報の発信や簡易オンライン診断を実施しています。 膝の痛みでお悩みの方は、ぜひご登録ください。
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オスグッドで身長が止まる?成長期との関係性を現役医師が解説
「オスグッドになると身長が止まるという噂で聞いた」 「子どもの身長が止まってしまったらどうしよう」 SNSや保護者の間で「オスグッドを発症すると身長が止まる」という噂を耳にし、不安を抱く方は少なくありません。しかし実際には、オスグッドで身長が止まる医学的根拠はありません。 オスグッドは、成長期に起こる骨と腱の一時的なトラブルであり、骨の成長そのものを止める疾患ではありません。したがって、適切に対処すればスポーツと成長を両立できます。 本記事では、オスグッドが原因で身長の伸びが止まるという医学的な根拠はないことについて、現役の医師が詳しく解説します。記事の最後には、オスグッドと身長に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 オスグッドについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください オスグッドで身長が止まるという医学的根拠は存在しない 結論、オスグッドで身長の伸びが止まるという医学的根拠はありません。 オスグッドは、成長期に膝下の脛骨粗面に過度な負荷がかかることで生じる一時的な炎症であり、骨の成長を妨げる病気ではありません。身長の伸びは主に骨端線(成長板)の働きや、ホルモン・遺伝・栄養状態などによって決まります。 オスグッドは成長期に多く発症するため、身長の伸びが鈍化する時期と重なることがあります。「成長が止まった」と誤解されがちですが、適切な安静と治療で自然に軽快し、将来的な成長への影響はほとんどありません。 オスグッドと成長期(身長)の関係性 観点 詳細 骨と成長軟骨の関係 成長期の骨端に存在する成長軟骨への繰り返し牽引負荷による局所的炎症 炎症と身長への影響 脛骨粗面部の炎症は局所的変化であり、身長の伸びを止める根拠なし 筋肉・腱と骨の伸びのズレ 骨の急速な成長に筋肉・腱の伸びが追いつかず生じる緊張と牽引負荷 発症時期の特徴 身長の急伸期と重なることが多く、成長停止との誤解を生じやすい時期 成長軟骨の閉鎖時期との重なり 思春期終盤での成長軟骨閉鎖と症状軽快の時期が重なる偶然的現象 発育への影響 適切な安静・ストレッチ・運動制限により成長への影響ほぼなし 望ましい対応 負荷調整・柔軟性維持・医師の定期的フォロー (文献1)(文献2) オスグッドは、身長が急激に伸びる時期に多く発症します。成長期では骨の成長に筋肉の柔軟性が追いつかず、大腿四頭筋が膝下の骨を強く引っ張ることで炎症が起こります。身長の伸びとオスグッドの発症は同時期に起こりやすいだけで、因果関係はありません。 むしろ、活発に運動する健康な成長期の子どもに多く見られる傾向があります。適切な休養とストレッチを取り入れれば、成長とスポーツを両立できます。医師の診断を受け、無理のない範囲で身体を動かすことが、将来的な健康を守るために欠かせません。 以下の記事では、オスグッドの症状について詳しく解説しています。 オスグッドで身長が止まるといわれる理由 理由 詳細 身長が伸びる時期と発症が重なるため 成長期のピークに骨の急速な伸びとオスグッドの発症が重なるため、因果関係があるように誤解される 運動制限や成長軟骨に関する誤解 症状緩和のための一時的運動制限や成長軟骨損傷が成長停止につながると誤解される状況 SNSやネットで広まる根拠のない情報 医学的証拠のない投稿や体験談の拡散による誤った情報の受け取り 「オスグッドで身長が止まる」と言われるのは、主に誤解や情報の混乱によるものです。オスグッドは成長期の骨の急速な伸びと発症時期が重なるため、因果関係があるように見えることがあります。 また、痛みによる一時的な運動制限や患部の炎症が「成長を妨げる」と誤解されることもあります。さらに、SNSやネット上で根拠のない体験談が拡散され、誤った印象を強めています。 身長が伸びる時期と発症が重なるため 理由 詳細 成長スパート期に発症しやすい 骨や軟部組織の急成長期に発症しやすく、発症後に身長の伸びが鈍ったように感じる記憶による因果関係の錯覚 骨・筋肉・腱の成長のズレ 骨の急速な伸びと筋肉・腱の伸びの差による牽引応力が膝下へ加わり、「身長伸びの停止」と結びつけられる誤認 成長板閉鎖時期と症状改善時期の近さ 成長板が閉じる時期とオスグッド症状の改善期が重なり、「治ったら背が伸びなくなった」と感じる誤解 誤解を生みやすい条件の重なり 成長期の変化と発症・改善時期の一致による因果関係の錯覚と情報の混同 (文献3) オスグッドは、ちょうど身長が急激に伸びる思春期前後に発症しやすいため、「身長が伸びなくなった原因では」と誤解されやすい疾患です。しかし、炎症は膝下の限られた部位に生じるもので、骨全体の成長を止めることはありません。 発症と成長のタイミングが重なるため、因果関係があるように見えてしまうのです。また、痛みのために運動を控えると一時的に成長が緩やかに感じられることもありますが、これは自然な一時的変化であり、身長の最終的な伸びには影響しません。 運動制限や成長軟骨に関する誤解 誤解・要因 詳細 運動制限が身長に影響すると考えられる 痛みによる運動制限と成長ホルモン分泌低下の混同による誤認 成長軟骨への炎症=身長の伸びの停滞と誤認される 局所炎症を骨端線全体の成長停止と結びつける誤解 発症時期と身長の伸びの重なり 成長スパート期と発症期の一致による因果関係の錯覚 (文献4) オスグッドは、成長期に大腿四頭筋の強い牽引によって膝下の成長軟骨に炎症が起こるスポーツ障害です。運動制限が続くと「成長に悪影響では」と心配されますが、実際には成長への影響はありません。 成長板の働きは全身のホルモンや栄養状態に左右されるため、局所的な安静によって成長が止まることはありません。オスグッドの炎症は膝の一部に限られており、骨全体の成長を妨げることはないのです。 むしろ、炎症を抑える適切な休養は回復を促進し、結果的に成長にも良い影響を与えます。発症時期が成長期と重なるため誤解が生じやすい点に注意が必要です。 SNSやネットで広まる根拠のない情報 要因 詳細 体験談が誇張されて伝わる 個人の体験がSNSで拡散し、オスグッドで身長が止まるなどの誤情報が広まる構図 複雑な身体の仕組みが簡単に解釈されがち 骨と筋肉の成長や炎症の関係を単純化し、誤った理解に至る傾向 医学的な解説が不足している 医師による説明不足で感情的な意見が優先されるため、正確な情報が届きにくい現状 医学的に正しい情報 オスグッドは骨成長と筋肉のバランスのズレによる局所炎症であり、身長成長には影響を与えない事実 オスグッドで成長が止まるという情報は、SNSやインターネット上の体験談から広まった誤解です。医学的には、オスグッドが骨の成長を妨げた事例は報告されていません。 このような誤情報に惑わされず、症状がある場合は医療機関で診断を受けることが大切です。医師から正確な説明を受けることで、不安を解消し、適切な治療方針を立てられます。 成長期のオスグッドに対する治療法 治療法 詳細 保存療法 安静・ストレッチ・物理療法による炎症軽減と再発予防の基本的治療 薬物療法 鎮痛薬や抗炎症薬の使用による痛みと炎症の緩和 手術療法 骨片の除去や膝蓋腱付着部の整復による重症例への対応 再生医療 成長軟骨や腱付着部の修復を促す細胞治療やPRP療法による組織再生の促進 オスグッドの治療は、症状の程度に応じて段階的に選択されます。基本は安静やストレッチ、物理療法を中心とした保存療法で、多くの症例がこれで改善します。 痛みが強い場合には、鎮痛薬や抗炎症薬を併用します。保存療法で改善がみられない重症例では、骨片の除去などを行う手術療法を検討します。 近年では、成長軟骨の修復を促すPRP療法などの再生医療も選択肢のひとつです。ただし、実施できる医療機関が限られており、症状によっては適用できない場合もあります。治療の選択は医師と相談して決めることが大切です。 保存療法 項目 詳細 基本方針 成長期の骨・筋肉の急激な変化に対応する非侵襲的治療の選択 安静の重要性 高負荷運動の制限による脛骨粗面への牽引力軽減と自然治癒の促進 ストレッチと筋力強化 大腿四頭筋の柔軟性向上と筋力強化による膝負担の軽減 リハビリテーション 医師による動作改善と筋肉バランス調整による再発予防 (文献5) オスグッドは、成長期に起こる筋肉と骨の成長バランスの乱れによる一時的な症状です。治療は保存療法が中心となります。 具体的には、運動を一時的に制限して膝への負担を減らし、必要に応じて冷却やストレッチ、サポーターを併用して炎症を鎮めます。無理をせず安静を保つことで、多くの症例は自然に回復していきます。 運動制限・ストレッチ・理学療法・痛み止めの活用を組み合わせ、医師や理学療法士の指導のもと適切に治療を進めることが重要です。 薬物療法 項目 詳細 炎症と痛みの急性緩和 NSAIDsによる炎症抑制と疼痛軽減による生活・運動制限の最小化 炎症の早期鎮静化と回復促進 腫れや熱感の軽減による回復期間の短縮と慢性化防止 症状コントロールと生活維持 強い痛みへの対応と日常生活・学業・運動の維持 一時的対処であり根本治療ではない点 筋肉負荷やバランス改善と併用すべき補助的治療手段 オスグッドにおける薬物療法は、炎症や腫れが強い場合に医師の判断で行われます。消炎鎮痛薬(NSAIDs)の内服や外用により炎症を抑え、痛みを和らげることで、日常生活への支障や運動制限を最小限に抑えます。 ただし、薬物療法はあくまで症状を緩和する一時的な補助手段であり、根本的な原因を治すものではありません。そのため、運動量の調整・ストレッチ・リハビリなどを組み合わせる保存療法が不可欠です。 手術療法 項目 詳細 手術療法が検討される主なケース 成長期終了後の持続痛や運動障害、剥離骨片残存による慢性炎症、保存療法無効例での膝機能障害 手術の内容と効果 剥離骨片摘出と脛骨粗面整形による疼痛除去、術後リハビリによる筋力回復と運動機能改善 手術が最終手段となる理由 成長終了後の自然治癒傾向、保存療法による高い改善率、手術負担と合併症リスクの回避方針 オスグッドの治療は、まず保存療法が基本です。早期に適切な治療を行えば、手術に至るケースは少ないです。 手術療法は、保存療法で改善せず骨の隆起が強く残り、日常生活や運動に支障をきたす重症例に限って検討されます。多くは成長期を過ぎた後に行われ、痛みの原因となる剥離骨片の摘出や膝蓋腱付着部の整形を目的とします。 手術後は理学療法によるリハビリテーションを通じて、膝の機能回復と再発予防を図ります。手術は最終手段であるため、成長期の段階は医師と相談しながら無理のない治療計画を立てることが不可欠です。 再生医療 オスグッドに対する再生医療は、体の自然治癒力を高めて炎症を抑え、組織の修復を促す先進的な治療法です。 代表的なPRP療法(多血小板血漿療法)では、患者自身の血液から抽出した血小板成分を患部に注入します。血小板中の成長因子が組織修復を促進し、保存療法・リハビリの併用で手術回避が期待できます。 ただし、再生医療を実施できる医療機関は限られており、治療の適用可否は症状や年齢などを考慮して医師が判断します。 以下の記事では、オスグッドに対する再生医療について詳しく解説しています。 【保護者向け】オスグッドを発症した子どもに対するケアについて 子どもに対するケア 詳細 運動量と休息の適切な管理 痛みの程度に応じた運動制限と十分な休養による膝への負担軽減 ストレッチ習慣のサポート 大腿四頭筋や太もも周囲の柔軟性維持による再発防止と回復促進 栄養面と精神的ケアを怠らないようにする 成長に必要な栄養補給と、痛みに対する不安を和らげる心理的支援 オスグッドの子どもには、保護者による適切なケアが欠かせません。まず、痛みの程度に応じて運動量を調整し、十分な休養をとらせることで膝への負担を軽減します。次に、大腿四頭筋や太もも周辺のストレッチを習慣化し、柔軟性を維持して再発を防ぎます。 また、成長期に必要な栄養をしっかり補給するとともに、痛みによる不安を和らげる精神的なサポートも大切です。これらを総合的に行うことで、回復が促進されます。 運動量と休息の適切な管理 項目 詳細 骨と筋肉の成長速度のズレによる負荷軽減 成長期の骨と筋肉のアンバランスによる膝への牽引力の軽減と筋肉の柔軟性促進 運動のやりすぎを防ぎ慢性化を予防 成長軟骨への過剰な負担による炎症や骨変形の防止と早期回復の促進 スポーツを続けながら安定的にケアするため 痛みのない範囲での軽運動やストレッチによる筋力維持と柔軟性向上 保護者の役割 子どもの痛みや成長に合わせた運動量調整と適切な休息支援 オスグッドの治療では、運動量と休息バランスの適切な管理が大切です。成長期は骨の成長に筋肉が追いつかず、膝への負担がかかりやすい時期です。そのため、痛みがあるときは無理に運動を続けず、安静を保つことで炎症の悪化や慢性化を防ぎます。 症状が落ち着いた後は、段階的な運動再開が回復を早めるポイントです。回復期には、痛みのない範囲でストレッチや軽い運動を行い、柔軟性を保つことがスポーツ復帰につながります。保護者は子どもの様子をよく観察し、適切な休養を促すサポートが求められます。 ストレッチ習慣のサポート 項目 詳細 筋肉の柔軟性向上で膝への負担を軽減 大腿四頭筋や膝周囲の筋肉の柔軟化による脛骨粗面への牽引力の軽減 成長期の身体変化に対応するために継続が必要 骨の急成長に伴う筋肉・腱の柔軟性維持による成長負担の軽減 子どもへの継続的な声かけと楽しい工夫が効果的 保護者の声かけや遊び感覚での実践によるストレッチ習慣の定着 無理なく安定的に行うことが重要 痛みを伴わない範囲での実施と医師による正しい指導の活用 オスグッドの改善と再発予防には、ストレッチを継続して筋肉の柔軟性を保つことが重要です。とくに大腿四頭筋や太もも周囲のストレッチは、膝下の牽引力を和らげ、膝への負担を軽減します。 成長期は骨の伸びに筋肉が追いつきにくいため、毎日少しずつ無理のない範囲で続けることが大切です。保護者が見守りながら声をかけ、楽しく取り組める環境を作ることで、子どもも継続しやすくなります。 ストレッチ中に痛みを感じる場合は中止し、医師や理学療法士の指導を受けて正しい方法で行いましょう。 以下の記事では、オスグッドの改善に役立つストレッチ・テーピングについて詳しく解説しています。 【関連記事】 【医師監修】オスグッドのテーピング方法|簡単な巻き方と効果的な貼り方を解説 【医師監修】オスグッドにおけるストレッチのやり方を解説|悪化を防ぐポイントも紹介 栄養面と精神的ケアを怠らないようにする 項目 詳細 栄養面でのサポートの理由 骨・筋肉の成長を支えるカルシウム・たんぱく質・ビタミンD・マグネシウムの十分な摂取による組織強化 たんぱく質の重要性 筋肉や腱、骨の構成成分であるコラーゲン生成を支える栄養補給 栄養不足のリスク 柔軟性低下や回復遅延による症状悪化・再発リスクの増大 効率的な補助摂取 プロテイン補助食品による効率的な栄養補給と食事バランスの維持 精神的ケアの重要性 痛みや運動制限によるストレス・不安の軽減と前向きな気持ちの支援 保護者の関わり 子どもの話を聞き、励ますことで心理的安定を促し、回復意欲を高める支援 復帰へのサポート 運動休止による寂しさや焦りへの共感と適切な復帰時期の見極め オスグッドの回復には、身体のケアだけでなく栄養面と精神的サポートも重要です。成長期の子どもには、たんぱく質・カルシウム・ビタミンD・マグネシウムなどを含むバランスの良い食事が欠かせません。 偏食や栄養不足は回復を遅らせる要因となるため、食事で十分に摂取できない場合は、医師に相談の上サプリメントの利用を検討します。 また、運動制限によるストレスや不安に寄り添い、焦らず回復を待てるよう支えることが大切です。 オスグッドと身長の関係性を理解し適切な治療・ケアを実施しよう オスグッドは成長期に一時的に起こる疾患で、適切な治療とケアを行えば身長の伸びに影響しません。早期に医療機関を受診し、運動・休養・栄養のバランスを整えることが大切です。 正しい知識を持って対応すれば、成長とスポーツの両立が可能です。SNSなどの誤った情報に惑わされず、医師の指導のもとで適切にケアすれば、子どもの健やかな発達と将来の健康を守る第一歩になります。 改善が難しいオスグッドにお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、オスグッドに対して再生医療を用いた治療を行っています。 PRP(多血小板血漿)などの生体由来成分を注入し、成長因子の働きで膝蓋腱付着部の炎症を抑え、組織の修復を促進します。すべての症例に適応できるわけではありませんが、症状や状態に応じて有効な治療選択肢として検討できます。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 オスグッドと身長に関するよくある質問 オスグッドで身長が伸びることはありますか? オスグッドが身長の伸びに影響を与えることはありません。膝下の一部に炎症が生じる局所的な疾患であり、骨全体の成長や身長を促す作用はありません。 発症時期が、身長の伸びが活発な成長期と重なるため「発症後に背が伸びた」と感じることがあります。しかし、これは自然な成長によるものです。成長期にみられる一時的な現象として正しい理解が大切です。 子どものオスグッドを早く治す方法はありますか? オスグッドに特効薬や裏技はなく、成長に伴い自然に改善する場合が多いため、治療は運動量の調整や休養などの保存的療法が基本です。 適切なケアを継続することで、症状を和らげながら再発を防止できます。 以下の記事では、オスグッドの治療について詳しく解説しています。 参考文献 (文献1) Osgood-Schlatter Disease|Medscape (文献2) Osgood-Schlatter Disease|JOHNS HOPKIBNS (文献3) Osgood-Schlatter Disease|Physiopedia (文献4) Osgood-Schlatter Disease|National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献5) A systematic review on conservative treatment options for OSGOOD-Schlatter disease|PubMed
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【医師監修】オスグッドは大人でもなる?痛い症状を放置するリスクや治療法まで解説
「昔の膝の違和感がまた出てきた」 「子どもの頃の症状がぶり返した気がする」 子どもの頃にオスグッドを発症し、完治したと思っていたのに、時間が経ってから膝の違和感や痛みを感じる人は少なくありません。オスグッドは成長期の10代に多い疾患とされますが、大人になってから再発するケースもあります。 再発は、運動による膝への負担や柔軟性の低下、筋力のアンバランスなどが原因で起こることがあり、適切な治療で改善が見込める一方、放置や自己流のケアは症状を悪化させるおそれがあります。 本記事では、現役医師が、大人になって再発したオスグッドについて詳しく解説し、最後によくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 オスグッドについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください 【結論】オスグッドは大人でもなる(再発する) オスグッドは成長期特有の疾患と思われがちですが、実際には大人になってからも発症・再発するケースが存在します。10代で発症した方の中には、完治しないまま成人を迎え、なんらかのきっかけで症状が再燃する例が少なくありません。 とくに学生時代にスポーツで膝を酷使していた方は、成長期に生じた骨や腱へのダメージが完全には修復されず、潜在的な脆弱性を残している可能性があります。 大人のオスグッドは、成長期の後遺症が顕在化したものと捉えられます。若い頃は無症状だった場合でも、運動習慣の変化や体重増加、加齢による筋力低下などが重なると、膝蓋腱付着部への負荷が増大し、炎症や骨の変形が進行します。 成人後のオスグッドは一定数みられるため、膝下の違和感や腫れに気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。以下の記事では、オスグッドの症状について詳しく解説しています。 大人になってからオスグッドが再発する原因 区分 内容 詳細 基本的な発症概念 成長期発症と遺残という考え方 成長期に発症し、骨や腱に変化が残ったまま成人期に再燃する疾患 成人期の遺残オスグッド 成長期のオスグッド後に骨隆起や骨片が残存し、再発の原因となる状態 再発・痛み出現の主な要因 残存した骨隆起・骨片・変形 成長期に残った骨の隆起や剥離片が刺激源となる状態 筋・腱のアンバランス・柔軟性低下 大腿四頭筋の硬さや姿勢不良による膝への牽引ストレス増加 過剰使用・再度の高負荷運動 ジャンプやダッシュなどの繰り返し動作による負荷蓄積 再発しやすい状況・リスク要因 既往歴 成長期にオスグッドを発症した既往 急な運動量増加 トレーニング負荷の急変による膝への過剰ストレス 柔軟性不足 太もも・膝周囲筋のストレッチ不足による牽引増加 姿勢・動作バランス不良 重心のズレや体幹不安定による膝への偏った負担 疲労・休息不足 回復不十分のまま運動を継続し、炎症再燃 再発時の注意点 鑑別の重要性 成人期遺残オスグッドと他疾患(膝蓋腱炎・滑液包炎など)の区別 負荷軽減とバランス改善 残存部位への刺激を減らし、筋力・柔軟性を整える重要性 早期対応 痛み出現時の運動制限・アイシング・整形外科受診の重要性 大人の再発には、筋肉や腱の柔軟性低下が大きく関係しています。成長期に損傷を受けた膝蓋腱付着部は治癒後も弱点として残り、筋肉の緊張や運動習慣の変化により再び炎症を起こすことがあります。 デスクワーク中心の生活で太もも前面(大腿四頭筋)が硬くなり、膝蓋腱への牽引が強まると再発しやすくなります。さらに冷えや体重増加による膝への負担も誘因となるため、若年期のケガを軽視せず柔軟性を保つことが再発防止に重要です。 大人のオスグッドは成長期の後遺症や慢性化した膝の障害 区分 内容 脛骨粗面の隆起・骨変形の残存 成長期発症時の骨隆起の残存。皮膚や軟部組織との摩擦による刺激・圧迫。屈伸時の繰り返し負荷による再燃リスク増加 持続的な圧痛・不快感の残存 隆起周囲の圧痛の継続。階段昇降・しゃがみ・膝をつく動作での違和感 運動時痛・過負荷時の再燃 高負荷運動での痛み再出現。柔軟性低下・筋力バランス不良による局所ストレス増大 関節可動域制限・筋・腱の短縮 膝の柔軟性低下による可動域制限。大腿四頭筋や腱の短縮による牽引ストレス増加 二次的な膝関節・軟骨への負担 隆起や変形による運動軸・力線の変化。軟骨・半月板・滑膜への負担増加。変形性膝関節症などの合併症リスク上昇 日常生活・スポーツ機能への支障 慢性的な違和感による曲げ伸ばし・しゃがみ・階段動作の困難。代償動作による他部位への負担波及 成長期にオスグッドを繰り返すと、脛骨粗面(膝下の骨)が隆起したまま固まり、その隆起が膝蓋腱を刺激して炎症や膝前部痛を引き起こすことがあります。 また、小さな骨片(遊離骨片)が残る場合があり、これが慢性的な膝前部痛の原因となることがあります。これらの変化は自然に改善しにくく、放置すると痛みの再発や膝の可動域制限を招くため、注意が必要です。 成人にみられるオスグッドは、成長期の後遺症が顕在化したものと考えられます。治療では、骨の隆起だけでなく、大腿四頭筋や膝蓋腱など筋・腱の柔軟性やバランスを含め、膝全体の状態を総合的に評価・管理することが重要です。 久しぶりの運動再開や体重増加がきっかけになるケース 区分 主な要因 解説 久しぶりの運動再開が引き金になる理由 急激な負荷の増加 長期間の運動休止後に急に強い運動を行うことで、膝周囲の筋肉・腱・関節に過度な負担が集中 残存した骨隆起の刺激 成長期に残った脛骨粗面の骨隆起や骨片が刺激点となり、再び牽引ストレスが加わることで炎症を誘発 高衝撃動作による牽引ストレス ジャンプ・ダッシュ・方向転換などの動作による膝蓋腱から脛骨粗面への過剰な牽引 筋力・柔軟性の低下 運動不足による筋力低下や柔軟性の減少による膝安定性の低下、わずかな負荷でも過剰なストレス発生 体重増加が影響を与えるメカニズム 膝への負荷増大 体重増加により歩行や階段昇降などで膝にかかる力が比例的に増加 牽引・摩耗刺激の増加 隆起部や周囲組織への垂直・前後・ねじれ方向のストレス増大 動作バランスの乱れ 体重増加による股関節・足関節の動作バランス変化、歩行・動作パターンの偏りによる膝への負担が集中 耐性低下による炎症誘発 増加した体重下での運動により、筋・腱・関節が耐性限界で働く状態。炎症再燃の引き金 大人のオスグッドは、長期間運動を休んでいた人が急にスポーツを再開した際に再発することがあります。筋肉や腱が硬い状態で膝に負担をかけると、膝蓋腱付着部に強い牽引力が加わり、炎症や痛みを引き起こします。 また、体重が増えた状態で運動を行うと、膝への負荷がさらに高まり、症状が悪化しやすくなります。ジョギングやスクワットは段階的に強度と量を上げましょう。運動を再開する前には、ストレッチや筋力トレーニングで下肢の柔軟性と安定性を整えることが予防につながります。 【大人向け】オスグッドが疑われる症状 疑われる症状 詳細 膝下の骨の隆起・圧痛・腫れ 脛骨粗面(膝下の出っ張り)の盛り上がりや硬いしこりの出現。押すと痛みを感じる圧痛や軽い腫れの残存 運動時・運動後の痛みや違和感 ランニング、ジャンプ、スクワットなどの動作時に現れる膝前部の痛みや張り感。運動後に残る鈍い違和感 正座や膝の深い屈曲での痛み 膝を深く曲げた際に脛骨粗面や膝蓋腱部に生じる圧迫痛や突っ張り感。正座姿勢の困難 安静時は軽減・動作開始で症状再発 休んでいる間は痛みが落ち着くが、立ち上がりや歩行開始時に再び生じる膝前部の違和感や痛み 慢性化による日常生活での違和感・痛み持続 階段昇降や長時間歩行など日常動作でも続く膝下の不快感や鈍痛 大人のオスグッドは、成長期に比べて痛みの現れ方が異なり、慢性的な違和感として続くのが特徴です。主な症状は、膝下の骨(脛骨粗面)の隆起や押すと痛む圧痛、膝の屈伸時に感じる突っ張り感や違和感です。 軽度では運動後にのみ痛みが出ますが、進行すると正座やしゃがみ動作、階段の上り下りなど日常生活にも支障をきたすようになります。 とくに不快感が長引いたり、立ち上がり時に痛みが再発する場合は注意が必要です。症状が続く場合や再発が疑われるときは、早期に整形外科でレントゲンなどの画像検査を受け、原因を明確にすることが大切です。 膝下の骨の隆起・圧痛・腫れ 要因 詳細 成長期の過剰な牽引刺激の遺残 成長期に膝蓋腱の強い牽引で脛骨粗面に微小剥離や刺激が発生。骨隆起や骨片として残存し成人期で刺激源となる状態 残存した隆起や骨片への物理的刺激 骨の突出や骨片が腱・滑液包・皮下組織と摩擦や圧迫を起こす構造。動作時の接触や擦れによる炎症・腫れの誘発 局所の炎症反応 隆起周囲の微小損傷や刺激による炎症細胞の浸潤。血管拡張や浮腫による腫れ・熱感。感受性亢進による刺激過敏 圧痛の発生 炎症部の骨腱移行部に分布する感覚神経の刺激。押圧時に痛覚が強まりやすい状態 運動・再負荷での刺激増強 屈伸・ジャンプ・ダッシュなどで隆起部への牽引・摩擦応力が加わる動作。体重増加や筋力バランス不良によるストレス集中と炎症再燃 (文献1) 膝蓋腱が付着する脛骨粗面の隆起や圧痛、周囲の腫れは、オスグッドの代表的な症状です。成長期に生じた炎症や微小損傷が原因で、骨の突出や骨片が残存し、成人後も物理的な隆起として残ることがあります。 運動再開や膝への過負荷により、これらの残存部が再び刺激を受けると、炎症や腫れが再燃しやすくなります。腱や滑液包などの軟部組織が繰り返し摩擦を受けると炎症が慢性化し、神経が過敏になってわずかな刺激でも違和感や痛みを感じやすくなるため、早期の対処が必要です。 運動時・運動後の痛みや違和感 要因 詳細 過剰な筋力負荷による炎症 ジャンプやダッシュなどで大腿四頭筋が強く収縮し、脛骨粗面に加わる牽引力による炎症 軟骨や腱付着部への微小損傷 繰り返しの運動によって軟骨や腱の付着部に生じる小さな損傷 炎症性の腫れと熱感 炎症反応による軟部組織の腫れや熱感の出現 骨隆起や肥厚した腱の影響 成長期に残った骨隆起や厚くなった腱が運動時に受ける物理的刺激 慢性的な負荷の蓄積 長期間にわたる膝への繰り返し負担による痛みや違和感の持続 大人のオスグッドは、運動中よりも運動後に違和感として現れることが多く、運動後に膝下がズキッと痛んだり、翌日に突っ張る感覚が残ったりする場合は膝蓋腱への過負荷が疑われます。 とくにランニングやジャンプなど膝の屈伸を繰り返すスポーツでは再発しやすく、放置すると慢性化して軽い動作でも違和感が続くことがあります。症状が現れた時点で無理をせず休むことが大切です。 正座や膝の深い屈曲での痛み 要因 詳細 脛骨粗面への圧迫と牽引ストレスの増加 正座や深い屈曲時に脛骨粗面が床などに圧迫され、大腿四頭筋の牽引力が増す状態 炎症を起こした骨や軟部組織への物理的刺激 曲げ伸ばし動作で隆起部が押され、炎症部位や滑液包が刺激される状態 筋肉の硬さと柔軟性不足 太ももの筋肉の緊張による牽引力増加と痛みの助長 慢性的な組織変性や骨変形の影響 残存した骨隆起が屈曲時に障害となることで生じる痛みや違和感 姿勢や身体のバランスの崩れによる二次的負担 姿勢の歪みや筋力の偏りによって膝関節にかかる負担が増す状態 大人のオスグッドでは、正座や深く膝を曲げる動作で違和感が出ることが多くみられます。膝蓋腱が脛骨粗面を引っ張る角度が強まり、過去に炎症を起こした部位に刺激が加わるためです。 とくに床に座る、しゃがみ込む、和式トイレを使う動作などで違和感を訴えるケースが多く、放置すると可動域が狭まりやすくなります。 痛みが強い時期は正座を避け、膝を過度に曲げない姿勢を意識しましょう。長引く場合は骨の隆起や腱付着部の変化が関係している可能性もあり、整形外科での確認が推奨されます。 安静時は軽減・動作開始で症状再発 要因 詳細 負荷の軽減による炎症緩和 安静によって膝への牽引力が減り、炎症や腫れが落ち着く状態 動作開始時の筋肉・腱の緊張増加 動き出しで筋肉や腱に急激な負荷がかかり、脛骨粗面への牽引力が高まる状態 繰り返されるストレスによる刺激増大 継続的な膝の使用による炎症部位への再刺激や症状の再燃 神経過敏状態の影響 炎症や組織肥厚による神経の過敏化で、軽い動きでも痛みを感じやすい状態 安静時は症状が落ち着いていても、動き始めに違和感が戻るのはオスグッド再発によく見られる特徴です。膝蓋腱付着部の炎症が完全に治癒していない段階で動作を再開すると、膝下に再び負担が集中しやすくなります。 とくに朝の立ち上がりや通勤・通学など歩行開始時に違和感を感じる場合は注意が必要です。放置すると膝周囲の筋肉がこわばり、膝前部への慢性的な負担につながることがあります。再発を防ぐためには、ストレッチなどで柔軟性を保ち、無理のない範囲で段階的に活動量を増やすことが重要です。 慢性化による日常生活での違和感・痛み持続 要因 詳細 慢性的な炎症による組織の障害 繰り返す炎症で骨や軟部組織の修復が追いつかず、障害が残る状態 骨や腱の変形と硬化 骨隆起や腱の肥厚が固定化し、物理的刺激となって痛みを生じる状態 可動域制限と筋肉の硬直 膝関節の動きの制限や筋肉・靭帯の硬直による動作時の違和感 動作回避や不自然な姿勢の習慣化 痛みを避けようとする姿勢の崩れや他部位への負担の増加 慢性痛による生活の質低下 持続する痛みや違和感による日常生活・仕事・運動への支障 大人のオスグッドを放置すると、炎症が慢性化し、膝に違和感を抱えるようになります。立ち上がりや階段の上り下りなどの軽い動作でも痛みが再発し、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。 この段階では一時的な安静では改善が難しく、物理療法やリハビリなどを含む、医療機関の治療が必要です。再発を繰り返す場合は、早めに整形外科を受診し、根本的なケアを受けることが大切です。 大人から再発するオスグッドの放置リスク 放置リスク 詳細 症状の慢性化と日常生活への支障 炎症の持続による膝前部の痛みや違和感の慢性化、立ち上がり・歩行・階段昇降への支障 骨変形・関節可動域の制限 膝下の骨隆起や腱の肥厚による骨変形と膝の曲げ伸ばしの制限 スポーツ活動や競技復帰への影響 運動時の痛みや再発リスク増大によるパフォーマンス低下や活動制限 二次的な膝疾患の併発リスク 負担の偏りによる膝蓋腱炎や滑液包炎などの併発 オスグッドは自然に軽快する場合もありますが、大人になってから再発した場合は放置してはいけません。長期間負担がかかると、骨や腱の変形、関節可動域の制限、他の膝疾患の誘発につながるおそれがあります。 初期は軽度でも慢性化しやすく、生活や仕事に支障が出ることもあります。違和感が続く場合は早めの受診が必要です。画像検査で炎症や骨変化を確認し、適切な治療を受けることで再発を防ぎ、膝の機能を維持できます。 症状の慢性化と日常生活への支障 オスグッドを放置すると膝下の炎症が繰り返されて組織損傷が蓄積し、骨隆起や腱の肥厚が固定化します。その結果、膝の曲げ伸ばしが制限され、痛みや違和感が慢性的に続くようになります。 痛みをかばう動作が習慣化すると姿勢が悪化し、他部位への負担が増え、症状がさらに悪化する場合があります。持続する痛みは仕事や生活の質に影響を及ぼすため、慢性化を防ぐには早期に医師の診断を受け、リハビリや物理療法などを含む根本的な治療が必要です。 骨変形・関節可動域の制限 要因 詳細 骨の隆起や変形による物理的制約 脛骨粗面の骨隆起が膝の屈伸動作を妨げる物理的障害 筋肉の硬直や短縮による可動域制限 大腿四頭筋など膝周囲の筋肉の硬直による柔軟性低下 炎症による関節周辺組織の肥厚と癒着 慢性炎症による腱・靭帯・滑液包の肥厚や癒着による動作制限 隣接関節(股関節・足首)の可動域不足による代償負担 股関節や足首の柔軟性低下による膝関節への過剰負担 姿勢の悪化による関節の負担増化 骨盤や脊椎の歪みに伴う膝関節へのストレス増加 成長期に生じた炎症が長期間続くと、脛骨粗面が隆起したまま固まり、成人後もその骨変形が残ることがあります。膝の屈伸時に腱が骨隆起と擦れることで可動域が制限され、進行するとしゃがみ動作や正座が難しくなるため、注意が必要です。 さらに、筋肉の硬直や炎症による組織の癒着、股関節や足首の可動域不足、姿勢の歪みなどが重なることで膝の動きがさらに悪化します。骨変形が強い場合は骨片除去手術が検討されることがあり、膝の動かしにくさや違和感を感じた際には放置せず早めに医師へ相談して適切な治療を受けましょう。 スポーツ活動や競技復帰への影響 放置リスク 詳細 痛みの継続による競技への制限 ジャンプ・ダッシュ・方向転換が困難となり、競技パフォーマンスが低下する。症状によってはスポーツ活動の一時中止が必要 筋力低下と柔軟性不足の悪循環 運動制限により大腿四頭筋の筋力と柔軟性が低下し、膝への負担が増えて再発リスクが増加 リハビリテーションの重要性 医師の指導のもとで筋力強化やストレッチ、動作修正を行うことが、痛みなく競技に復帰するための基盤となる 競技復帰までの期間 軽症では2〜4週間、中等症では6〜8週間の休養とリハビリが目安。医療機関の判断に基づき段階的に復帰を目指すことが重要 早期復帰のリスクと注意点 痛みを我慢して早期に復帰すると、症状の再発や悪化を招くおそれがある。十分な休養と段階的な回復が必要 精神的な影響とモチベーション管理 長期休養によって意欲や集中力が低下しやすいため、心理的支援により復帰へのモチベーション維持が大切 オスグッドを放置したままスポーツを続けると、膝下の痛みや違和感によってジャンプや着地が不安定になり、ランニングでの推進力も低下して競技パフォーマンスが大きく落ちます。 また、方向転換の多い競技では膝への不安から動きが制限され、痛みをかばうことでフォームが崩れて他部位に負担が広がる傾向にあります。瞬発力や持久力も低下してパフォーマンスの維持が難しくなるため、早期の治療とリハビリが欠かせません。 二次的な膝疾患の併発リスク 併発しやすい疾患 詳細 変形性膝関節症 膝関節のバランス崩壊と慢性炎症による軟骨のすり減り・関節変形 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) 大腿四頭筋の過剰な牽引力による膝蓋腱への炎症と痛みの発生 膝蓋下脂肪体炎 膝蓋腱周囲の負担増加による脂肪体の炎症と腫れ 滑液包炎 膝の屈伸動作の繰り返しによる滑液包の炎症と腫脹 靭帯損傷・筋腱障害 過剰負荷や補償動作による靭帯や筋腱の損傷・炎症 オスグッドを放置すると、膝蓋腱炎や滑液包炎、変形性膝関節症などの二次的な膝疾患を併発するおそれがあります。炎症が慢性化すると膝関節のバランスが崩れ、周囲の組織にも負担がかかるためです。 違和感が続く段階で早期に治療を行えば、これらの合併症を未然に防止できます。再発を繰り返す場合は、整形外科で検査と治療を受け、原因を特定する必要があります。 当院「リペアセルクリニック」で行っている変形性膝関節症に対する再生医療の治療例については、以下の症例記事をご覧ください。 また、以下の記事では、膝疾患について詳しく解説しています。 【関連記事】 【医師監修】靭帯損傷とは|症状・原因・全治までの期間を現役医師が解説 ジャンパー膝とオスグッド病の違いは?原因や症状、治療法を比較解説 大人から再発するオスグッドの治療法 治療法 詳細 保存療法 安静・アイシング・ストレッチ・物理療法による炎症軽減と負担軽減 薬物療法 消炎鎮痛薬や湿布による痛み・炎症の緩和と症状コントロール 手術療法 骨隆起や遊離骨片の除去、腱付着部の修復による疼痛の根治的改善 再生医療 炎症や組織損傷部位への自己修復を促す再生因子注入による治癒促進 大人のオスグッド治療は、症状の程度に応じて保存療法・薬物療法・手術療法・再生医療を単独または併用して行い、保存療法では安静やアイシング、ストレッチ、物理療法によって炎症を抑えて膝への負担を軽減します。 薬物療法では消炎鎮痛薬や湿布を使用して痛みを和らげ、日常生活への支障を軽減します。症状が長引き、骨隆起や骨片が原因で痛みが続く場合は手術が検討されます。近年は再生医療も注目されていますが、実施できる医療機関が限られ、適用できる症状も限定されるため、医師と相談の上で適切な治療方針の決定が重要です。 以下の記事では、オスグッドの治療法について詳しく解説しています。 保存療法 要因 詳細 身体への負担が少ない治療法 手術を行わず薬物・物理療法やリハビリで炎症を抑える方法。身体への負担が少なく日常生活を維持可能な治療 安静と運動制限による炎症の鎮静 膝への過度な負荷回避と安静維持による炎症抑制。組織修復促進と痛み軽減への寄与 筋力強化やストレッチによる膝周囲の機能改善 理学療法やストレッチによる大腿四頭筋の柔軟性・筋力改善。膝負担軽減と再発予防への効果 副作用の少なさと継続しやすさ 身体への副作用が少なく、継続しやすい治療。根本的な改善を目指す保存的対応 手術適応は限定的 重症例や骨片剥離例を除き、多くは保存療法で改善が可能な状態。治療の第一選択とされる方法 大人のオスグッドでは、まず保存療法が基本となります。安静と運動制限によって炎症の進行を抑え、膝周囲の筋肉をゆるめるストレッチや温熱療法を併用します。 急性期には冷却が、炎症が落ち着いた後は温熱療法による血流改善が効果的です。痛みが強い場合は、医師の判断で固定具やサポーターの使用も検討されます。日常動作の中で膝への負担を減らしながら、段階的にリハビリを行うことで、再発防止につながります。 以下の記事では、オスグッドのテーピング方法について詳しく解説しています。 薬物療法 薬物療法について 詳細 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用 イブプロフェンやロキソプロフェンなどによる炎症・痛みの抑制。内服や湿布で症状軽減と回復促進を図る方法 対症療法としての位置づけ 一時的に痛みや炎症を和らげる治療。リハビリや筋力強化と併用する補助的手段 副作用への注意 内服による胃腸障害や腎機能への負担への配慮。外用薬では皮膚のかぶれなど局所反応への注意 痛み強度に応じた使い分け 強い痛みには内服薬、軽度や慢性期の痛みには外用薬を用いる対応 注射療法について 炎症抑制を目的とした局所注射の実施例。ステロイド使用時には副作用を考慮した慎重な対応が必要な方法 薬物療法は、オスグッドによる痛みや炎症を和らげるための補助的な治療法です。非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)などを用いることで、急性期の炎症や腫れを抑え、日常生活での不快感を軽減できます。 ただし、薬物療法はあくまで症状を一時的に緩和する対症療法であり、根本的な治癒を目的とするものではありません。長期的な使用は胃腸障害や腎機能への影響などの副作用を招くおそれがあるため、医師の指導のもとで適切に使用する必要があります。薬物療法は物理療法やリハビリとの併用で、より効果的な回復を目指す治療の一環となります。 手術療法 大人のオスグッドに対する手術療法は、保存療法や薬物療法、装具療法で改善がみられず、日常生活やスポーツに支障が出る重症例に適応される最終的な治療法です。 主に脛骨粗面に残った遊離骨片が慢性的な炎症や痛みの原因となる場合に行われ、代表的な手術は遊離骨片摘出術です。隆起した骨や骨片を除去して脛骨粗面を整えることで、痛みの根本改善を図ります。 手術は局所または全身麻酔下で行われ、短期間の入院とリハビリで筋力や関節の可動域を回復させ、痛みの根本改善と安定した運動復帰を目指しますが、一定のリスクもあるため医師と相談の上慎重な判断が必要です。 再生医療 大人のオスグッドに対する再生医療は、患者自身の細胞や血液中の成分を利用し、炎症の抑制や損傷組織の修復をサポートする治療法です。代表的な方法にPRP療法(多血小板血漿療法)があり、採取した血液を遠心分離して得た血小板成分を患部に注入することで、炎症を和らげる効果が期待されます。 また、脂肪由来の幹細胞を用いた治療もあり、培養した細胞を点滴や局所投与で用い、損傷部位の機能回復を目指します。ただし、再生医療は限られた医療機関でのみ提供され、適応となる症状も限定的なため、治療を希望する際は医師と十分に相談し、適切な方法の検討が大切です。 以下の記事では、オスグッドに対する再生医療について詳しく解説しています。 大人になってからオスグッドを再発させないためのポイント 再発させないためのポイント 詳細 膝への負担管理 長時間の立位や過度な運動を避け、膝への衝撃や負荷を最小限に抑える生活環境の整備。痛み出現時の早期休息による炎症悪化の予防 ストレッチと筋力維持 大腿四頭筋やハムストリングスを中心とした柔軟性と筋力の維持による膝への牽引ストレスの軽減。継続的なストレッチと筋力トレーニングの実践 姿勢と動作の改善 歩行や屈伸時の膝の軌道修正による前傾姿勢やねじれの防止 装具・サポーターの活用 膝蓋腱ベルトやサポーターの使用による膝下への負担分散。スポーツ時の再発予防を目的とした装具の活用 定期的な医療機関での経過観察 定期的な整形外科での膝状態の確認による炎症・骨変形の早期発見。再発防止に向けた継続的なフォローアップ オスグッドの再発を防ぐには、日常生活での継続的なケアが欠かせません。膝への負担を管理し、急な運動負荷の増加を避けて段階的にトレーニングを行うことが大切です。適正体重の維持で膝関節への圧力を軽減できます。 さらに、大腿四頭筋やハムストリングスの柔軟性を高めるストレッチと、筋力トレーニングによる膝周囲の安定性向上が有効です。加えて、正しい姿勢やフォームの習得により、日常動作や運動時の膝へのストレスを最小限に抑えます。 装具やサポーターを活用すれば、負担を分散して再燃を防止できます。定期的な整形外科での経過観察も、早期発見と再発防止において重要です。 膝への負担管理 オスグッドの再発予防には、膝への負担管理が大切です。脛骨粗面には大腿四頭筋の牽引力が集中するため、過度な運動や不適切な動作を繰り返すと、炎症や痛みが再発しやすくなります。とくに大人では骨変形や慢性炎症が残っていることが多く、負担の蓄積が症状悪化の要因となります。 ジャンプやランニングなど膝に強い負荷をかける動作は控え、正しい立ち座り動作や姿勢を意識しましょう。痛みが出た際は早期に安静を保ち、アイシングや休息で炎症を鎮めることが回復を早めます。膝蓋腱バンドやサポーターの活用も有効です。膝へのストレスを軽減し、再発防止に役立ちます。 ストレッチと筋力維持 項目 詳細 大腿四頭筋・ハムストリングス・股関節屈筋群の柔軟性向上 太ももや股関節周囲の筋肉を柔軟に保ち、膝の脛骨粗面への牽引力を軽減する。痛みや再発を予防 痛みが増さない範囲でのストレッチ実施 無理な動作を避け、痛みのない範囲でゆっくり行うことで筋肉や腱への刺激を最小限に抑える 定期的な継続による柔軟性維持 毎日のストレッチ習慣化による筋肉の硬さ改善と膝への長期的な負担軽減 膝周囲の筋力維持・強化 大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋などの筋力強化による膝関節の安定性向上と動作時負担の分散 具体的なトレーニング例 ヒップリフト、タオルギャザー、ランジスクワットなどの自重トレーニングによる下肢筋力の強化 姿勢を意識した体幹トレーニング 姿勢の崩れ防止と骨盤・体幹筋の強化による膝への過剰負担の抑制 太もも前面(大腿四頭筋)やハムストリングスの柔軟性を高めることで、膝蓋腱への牽引力を軽減できます。日常的なストレッチで筋肉バランスを整え、再発を防ぐことが大切です。 また、太ももやお尻の筋力を維持すれば、膝関節の安定性が向上します。無理のない範囲で筋トレやストレッチの継続が重要ですが、痛みがある場合は医師の指導のもとで行うようにしましょう。 以下の記事では、オスグッドのストレッチ方法について詳しく解説しています。 姿勢と動作の改善 改善ポイント 詳細 骨盤を前に出すような立ち姿勢を意識する 骨盤を立てて背筋を伸ばし、膝への前方負担を軽減する正しい姿勢の維持 膝を曲げる時は股関節も一緒に屈曲させる 膝単独の動きを避け、股関節と連動させて屈伸することで膝蓋腱への牽引を分散 階段の上り下りでは足全体を使い、ゆっくり動作する 膝への急激な衝撃を防ぎ、関節や筋肉への負担を軽減する動作の実践 長時間同じ姿勢や動作を続けないようにする 一定姿勢による筋緊張や血流低下の防止と、膝周囲の柔軟性維持 ジャンプや急な方向転換など膝に強い負荷がかかる動作を控える 繰り返しの衝撃や牽引による炎症や再発の予防 姿勢と動作を正しく整えることは膝への負担軽減につながり、重心が後方に偏ることで生じる大腿四頭筋の過緊張や脛骨粗面への過度な牽引を防止できます。 また、左右の筋力バランスを整えることで膝への偏ったストレスを防ぎ、骨盤や股関節の動きも改善されます。全身の姿勢を意識することが、再発予防と膝機能の維持に効果的です。 装具・サポーターの活用 項目 詳細 痛みの軽減と膝下骨への負担軽減 膝蓋腱を圧迫し、脛骨粗面への牽引力を分散・軽減でジャンプやダッシュ時の痛みを緩和 膝全体の安定性向上と保温効果 膝全体を包み込むことで関節の安定性を高め、保温により筋肉の緊張を緩和し再発を予防 使い方と装着時の注意点 適度な締め付けの維持と長時間装着の回避による血流障害・皮膚トラブル防止 日常生活やスポーツ時の負担軽減 膝への衝撃や負荷を軽減し、痛みを抑えながらリハビリや活動を継続可能とする補助 装具やサポーターは、膝蓋腱への負担を軽減し、オスグッドの再発を防ぐ有効な手段です。代表的な膝蓋腱サポーターバンドは、膝蓋骨の下に装着して腱への張力を分散させ、脛骨粗面への牽引力を和らげます。 運動時に使用することで、痛みや炎症の再発予防に役立ちます。また、膝全体を支えるスリーブタイプのサポーターは関節の安定性を高め、過度な動きを抑制します。 さらに、足のアライメントを整える足底板(インソール)も膝への負荷軽減に有効です。症状や体型に合った装具を医師や専門スタッフと相談の上で選ぶことが大切です。 定期的な医療機関での経過観察 項目 詳細 症状の変化・再燃の早期発見 痛みや違和感の再出現を早期に把握し、治療方針を迅速に修正するための指標 構造変化・進行の把握 レントゲンやMRIなどで骨や腱の変化を定期的に確認し、進行や形態異常を把握するための手段 リハビリ・運動負荷の進行管理 ストレッチや筋力トレーニングの進行度を確認し、運動強度や内容を適切に調整するための評価 二次的膝疾患・合併症の早期発見 変形性膝関節症や軟骨損傷などの合併症を早期に検出し、重症化を防ぐための観察 患者のモチベーション維持 医師の定期チェックによる治療とセルフケア継続への意欲向上 治療方針見直しの判断材料 症状の改善が見られない場合に、手術や再生医療など次の治療選択を検討するための判断基準 (文献2) オスグッドの既往がある方は、痛みがなくても定期的に医療機関で膝の状態を確認しましょう。経過観察により、再発の兆候や膝への過度な負担を早期に把握でき、症状が軽いうちに治療や対応が期待できます。 また、痛みがある場合は、医師が安静や休息の必要性を適切に判断し、再び運動を始めるタイミングを見極めることができます。自己判断を避け、定期的な診察を受けて膝の健康を維持することが再発予防に重要です。 大人になって再発したオスグッドのお悩みは当院へご相談ください 成長期に治ったと思っていたオスグッドが、大人になって再発する例は珍しくありません。慢性化を防ぐには、原因を正しく見極め、早期に治療を始めることが大切です。 大人になって再発したオスグッドについてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、大人のオスグッドに対して再生医療を用いた治療を行っています。再生医療は、膝蓋腱付着部から脛骨粗面にかけて生じる炎症や微小損傷、組織の治癒遅延に対して行う治療です。 PRP(多血小板血漿)などの生体由来製剤を用いることで、成長因子の働きにより炎症を抑え、組織の修復を促します。すべての症例に適応するわけではありませんが、症状や状態に応じた有効な治療の選択肢となります。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 大人のオスグッドに関するよくある質問 オスグッドは大人になっても痛いですか? 成人後もオスグッドによる痛みが生じることがあります。膝に違和感や痛みが続く場合は、放置せず医療機関を受診しましょう。 適切な治療を受けることで、多くのケースで症状の改善が期待できます。 仕事や運動は継続しても大丈夫ですか? 大人のオスグッドでは、痛みの程度に応じた運動制限と負荷調整が必要です。強い痛みや腫れがある場合は安静を保ち、症状が落ち着いているときもジャンプなどの膝に負担がかかる動作は控えましょう。 ストレッチや筋力強化などのリハビリを併用し、段階的に運動を再開することが再発予防につながります。 オスグッドを発症すると身長が止まってしまいますか? 通常、身長の伸びが止まることはありません。炎症は脛骨粗面の限られた部位で起こるもので、成長板全体には影響しません。 ただし、痛みにより運動量が減ると骨への刺激が不足し、間接的に成長に影響する可能性があるため、痛みを我慢せず適切に治療を行うことが大切です。 以下の記事では、オスグッドと身長の関係性について詳しく解説しています 参考文献 (文献1) Osgood-Schlatter disease|Radiopaedia (文献2) Osgood-Schlatter病の病態と治療発症から復帰までの現状と今後の課題|日本アスレティックトレーニング学会誌 第4巻 第1号

膝の痛みにまつわるQ&A
<骨切り術のメリット>
骨入り術という手術のメリットは、何より自分本来の関節を残すことができることです。骨が癒合(接着、固着に至る)すれば活動制限もなくなり、QOL(日常生活の質)の向上はもちろん、スポーツなどを行うことも可能になります。
また、人工関節への置換術と違い、金属を体内に残すことがありません。そのため脱臼や、将来訪れる人工関節の寿命に際する再手術という心配がありません。
<骨切り術のデメリット>
手術後、入院とリハビリを合わせて長期にわたる療養期間が必要になります。(個人差はありますが、約6ヶ月程)その間、骨が癒合するまでの間は、激しい動きや負荷のかかる動作は控えていただく事となります。
また手術という性格上、身体にメスを入れることとなり、合併症を含めた手術上のリスクが発生します。もちろん身体に負担をかけることは否めません。何より治療においては、仕事や家庭生活を長期間、離れる必要があり、その点が大きなデメリットになるでしょう。
ジャンプ動作の多い競技によく見られる症状です。
膝蓋骨の内側に引っ張られる感覚があり、膝関節を動かすと痛みが出ることがあります。
膝関節の内側と大腿骨の間にある滑膜ヒダの張り出している部分が膝蓋骨と大腿骨の間に挟み込まれ、膝関節を動かしたときに膝蓋骨の内側に引っかかりを感じ痛みが生じます。
これをタナ障害と言い、膝関節に慢性的に負担をかけることで、タナが厚くなったり硬くなったりすることで挟み込まれて症状を引き起こします。
主に太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)がストレッチ不足になっていることが主因と言えますが、先天的に膝蓋骨の形の悪い人や膝蓋腱が長い方も症状を引き起こす可能性が高いと言えます。引っかかりや痛みが生じた状態を長期間放置していると、安静時や起立時でさえも重苦しさが残り疼痛が持続します。そこまで放っておくと、運動パフォーマンスにも支障を来します。
ただ、膝の内側が痛むときは必ずしもタナ障害だとは言い切れません。痛みの原因がタナではなく膝蓋骨や軟骨などに見られることもあります。訴える症状とタナとの関連性を十分に精査する事が必要となります。
その点からも診断では必ずMRI検査を受けましょう。
但し、ほとんどの患者様が、タナ障害で手術に至る人は少ないようですが、まずは疼痛になる運動を回避し、大腿四頭筋の強化やストレッチをすること。
また、痛み止めの服用や温熱療法(熱感があるときは冷却療法)を施し、それでも痛みが引かないときには関節内にステロイド注射を打ち様子を見ます。これらの対処でも改善されない場合や物理的にタナが大きくて引っかかりが強く膝が伸びない場合は他の部位に影響を及ぼすこともあるので手術療法を選択します。
当院では、再生医療のP R P療法を用いて痛みのある膝関節に投与する事で患部の症状を改善する事が可能です。
整形外科で行われている治療方法は、投薬・注射・リハビリ等が一般的では有りますが。どちらの治療方法も一時的に症状の緩和や関節の変形・組織の修復を完全に行う事は難しいです。
結果的には、症状の軽快が、見られない場合は手術の提案になる事が多く見られます。
その為、手術を避けたい患者様の治療法が対処療法になってしまい、根本的な治療の提案と選択肢を広げていく為には、再生医療が非常に有用であると言えます。
手術以外の選択をお考えであれば、一度ご相談頂ければと思います。
変形性膝関節症には、重症度や進行度を示すグレード(ステージ)分類(Ⅰ~Ⅳ)が主にレントゲン画像を見ることで分類することができます。
グレードⅠ:
大きな変化はないが、変形性膝関節症が疑われる状態
グレードⅡ:
膝関節の隙間に僅かな狭小が見られる状態。(25%以下)骨の変化は無いが、僅かに骨の棘(骨棘)が見られる事がある。
グレードⅢ:
膝関節の隙間が半分以上に狭小した状態。(50~70%)骨棘の形成や骨硬化がはっきりと見られる。
グレードⅣ:
膝関節の隙間が75%以上狭小した状態となり、消失の場合もある。大きな骨棘と骨の変化が大きく見られる。
通常の診察では、レントゲンやM R Iで確定診断を行なっていきますが、一定期間、ヒアルロン酸注射など、同じ治療方法を継続して経過を診ていき、変化が見られない場合は定期的なチェックを行った後、手術の治療を選択される場合がほとんどです。
痛みが変わらないのであれば、現在治療されている方法の見直しを行う為にも主治医にご相談されると良いと考えます。
一方、再生医療での幹細胞治療では、すり減った軟骨を再生させる効果を期待できる事から、膝関節のクッション性を高める事により痛みの原因を緩和させる事が出来る治療となっており手術以外の可能性を秘めた治療となっています。
一度ご相談頂ければと思います。
歩行で痛いのであれば膝関節に何らかの原因が考えられます。
再生医療は様々な膝痛にも対応でき、痛みをとる可能性が高い治療法となっております。
ただし、今悩んでおられる膝関節の症状がどのようなもので、どういう状態か診断する必要があります。
一度ご相談を承りますのでお気軽にお問い合わせください。
少しずつ症状が進行しているように思います。
膝の痛みの原因の多くは変形性膝関節症と診断される事が多いです。
軟骨が徐々に減ってしまう事で、膝関節のクッション性が減少し、変形が進んでしまいます。その様な状態が進むと、手術も視野に入れなければなりません。
今気になっておられるのであれば、関節が痛みとしてSOSを出しているのかも知れません。一度受診されてはいかがでしょうか。
問診にて詳しく情報をまとめ、治療法を提案させていただきます。
再生医療が可能であるか判断するためにも、受診をお勧めいたします。







