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後十字靭帯損傷の治療方法やリハビリにおける禁忌事項を解説!

公開日: 2023.09.07
更新日: 2024.12.02

後十字靭帯損傷(こうじゅうじじんたいそんしょう)とは、膝の関節内にある後十字靭帯の損傷を指します。

主に車の事故やバイク事故、ラグビーなどのコンタクトスポーツで他人と衝突して生じ、痛みや症状改善についてお悩みの方も多いことと存じます。

そこで本記事では、後十字靭帯損傷の治療方法やリハビリにおける禁忌事項について解説します。読者の方々の一助となるべく、分かりやすく内容をまとめているのでぜひご一読ください。

この記事を読むとわかること

・後十字靭帯損傷のリハビリにおける禁忌事項

・後十字靭帯損傷の診断・治療方法

・後十字靭帯損傷の原因

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後十字靭帯損傷の治療法

後十字靭帯の単独損傷では、大腿四頭筋訓練を中心とした保存療法が行われます。

膝動揺性抑制装具(サポーター)を装着して早期から痛みの無い範囲で可動域訓練を行い、筋力低下を最小限にとどめるようにします。受傷初期は疼痛緩和と安静を兼ねてギプス固定を行うこともあります。

後十字靭帯単独損傷の場合には多少の緩みが残ってもスポーツ活動に支障をきたさないことが多いです。このことから、軽度な症状の場合には先ずは保存療法を試みるようにします。

後十字靭帯損傷のリハビリにおける禁忌

後十字靭帯損傷におけるリハビリの禁忌として以下の事項が挙げられます。

  • しゃがみ・膝立ち
  • 正座

膝に直接負担をかける行為は症状を悪化させる危険性があり、完治を妨げる要因ともなります。

また、後方へのストレス(不安定性)が強く、日常動作に不自由を感じる際は靭帯再建術を考慮しなければなりません。速やかに最寄りの医療機関または当クリニックにご相談ください。

なお、当院も専門領域なので、不安がある方は下記のバナーをクリックのうえ、お気軽にお問い合わせください。

後十字靭帯損傷の完治期間

後十字靱帯損傷の完治までの期間・道のりとしては、ハムストリングスを用いた再建術後の理学療法、術直後には免荷で膝装具0° 固定し等尺性筋収縮運動を行います。

1〜2週間で部分荷重、スクワット運動開始とします。4週間で全荷重、4カ月でジョギング、水泳などのスポーツ復帰が可能となります。

期間 トレーニング内容
1〜2週間 部分荷重、スクワット運動開始
4週間 全荷重
4カ月 ジョギング、水泳などのスポーツ復帰

上記の期間を経て、全治までには数ヶ月を要します。

後十字靭帯損傷の予後は比較的良好とされていますが、自然治癒するわけではないことを覚えておきましょう。

最近では、早期の競技復帰を望むアスリートの間などで靭帯組織の修復に期待できる「再生医療」が注目されています。

▼再生医療について詳しく見る

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

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後十字靭帯損傷の診断方法

脛骨の後方ストレスへの不安定性とMRI画像で後十字靭帯断裂を確認し、後十字靭帯損傷を診断できます。

また、レントゲン写真では骨折の有無の判別が可能です。

くわえて、後十字靭帯損傷の診断方法のひとつにsagging(サギング)テストがあります。

sagging(サギング)テスト
仰向けの状態で膝を90度屈曲して踵を持ち上げたときに左右を比較しながら脛骨が落ち込んでいるか確認する

脛骨が落ち、関節に窪みが生じていれば後十字靱帯断裂を疑います。

そもそも後十字靭帯損傷とは

後十字靭帯損傷とは

後十字靭帯は、膝関節の中で前十字靭帯とともに関節を強固に連結している靱帯です。

大腿骨(太ももの骨)の内側と、脛骨(すねの骨)の中央をつなぎ、前十字靭帯と十字のかたちに交差して膝関節を支えています。普段は膝関節のひねる動作を支えたり、脛骨が後ろにずれないように支えるように働いたりしています。

後十字靭帯損傷は、膝裏にあたる位置にある靭帯損傷のことであり、後十字靭帯が一部あるいは完全に断裂した状態を指します。

また、混同しやすい傷病名として「後十字靭帯断裂」が挙げられます。詳細が気になる方は、以下の記事をご確認ください。

後十字靭帯損傷の原因

スポーツ外傷や交通事故などで、脛骨上端に、前から後ろへ向く大きな力が加わることで後十字靭帯が損傷するケースが多いとされています。

具体的には、以下のような受傷機転が考えられます。

交通事故

ダッシュボード損傷とも言われ、車が急停車しダッシュボードに膝(脛骨の上端部)をぶつけることによって起こります。

転倒

膝を90°曲げた状態で転倒すると脛骨が後ろへ押し込まれるため受傷します。

コンタクトスポーツ(ラグビーなど)

膝下にタックルを受けることで、後十字靭帯を損傷することがあります。

後十字靭帯損傷の症状

後十字靭帯損傷の症状を解説します。

急性期(受傷後3週間くらい)

膝の痛みと可動域制限がみられますが、歩ける場合が多いです。しばらくすると腫れ(関節内血腫)や、膝窩部の皮下出血が出現することもあります。

痛い部位は、膝の裏となります。また、脛骨に後方へのストレスをかけると、膝窩部に激痛がみられます。

急性期を過ぎると

痛み・腫れ・可動域制限はいずれも軽快してきます。しかしこの頃になると損傷部位によっては膝の不安定感が徐々に目立ってくることがあります。下り坂やひねり動作の際に症状が顕著となります。

慢性期の症例(受傷から時間がたった場合)

前十字靭帯損傷と比べると膝の機能障害は軽度ですが、歩行やスポーツ時に脛骨の後方ストレス(不安定感)を感じます。

また、関節軟骨変性による膝蓋大腿関節や内側の関節裂隙の圧痛や、仰向けで膝関節を90度屈曲すると、脛骨近位端が後方へ移動する落ち込み徴候(サギングサイン)が確認できます。

不安定感を放置してしまうと半月(板)損傷や軟骨損傷などを新たに引き起こし、慢性的な痛みや腫れ(水腫)が出現するおそれもあります。

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

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まとめ|後十字靭帯損傷にお悩みの方は再生医療に注目

靱帯損傷は、靭帯の一部あるいは全部が断裂してしまうことです。

当院では、自己脂肪由来幹細胞治療やPRP療法を行っています。

後十字靭帯損傷後に膝の不安定感があったり、スポーツに早期復帰したいという方のために、膝の靭帯損傷をより早く治すために再生医療を提供しています。ご興味のある方は、ぜひ一度当院の無料相談を受けてみてください。

参考文献

膝の最前線. 理学療法科学 第23巻2号 

「膝靭帯損傷」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

プライマリケアのための関節のみかた 下肢編(2)―膝(下)[臨床医学講座より] – 医科 – 学術・研究 | 兵庫県保険医協会 

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