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乳がん術後の痛みはいつまで続く?全摘後に長引く痛みの原因と受診すべき症状

乳がんの手術後
公開日: 2024.08.28 更新日: 2026.10.05

「乳がんの手術後の痛みはいつまで続くの?」

「受診すべき痛みやその他の注意すべき症状はある?」

手術の傷の痛みに関しては、数日から数週間で落ち着きます。しかし、手術により静脈や神経を損傷していた場合は、数カ月以上にわたり痛みが長引くこともあります。傷の周囲の赤黒い変化と熱を伴う痛みや、手術側だけの腫れを伴う痛みは、感染症やリンパ浮腫のおそれがあるため注意が必要です。

長引く痛みの多くは、手術で神経や周りの組織が傷ついたことによるもので、我慢せずに医師へ相談することで対処法を検討できます。

本記事では、乳がん術後の痛みについて、以下を解説します。

再発・転移が疑われる症状に関しても解説しています。乳がんの手術後の痛みに関して詳しく知りたい方は参考にしてください。

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乳がん術後の痛みはいつまで続く|時期別の経過

手術の傷の痛みは数日から数週間で落ち着いていきますが、術後1カ月程度は、個人差や波がありながら痛みが続くことも多くあります(文献1)。日本乳癌学会は、手術後の痛みは多くの場合数カ月で和らぐ一方、長引くこともあり、手術後10年がたっても約2割の患者さんにみられるとしています(文献2)。

乳がんの手術後の痛みは、以下のような経過をたどります。

項目 痛みの主な原因 痛みの特徴
手術直後から3日 切開による痛み 傷の痛みが目立つ。赤みや腫れ、熱感を伴うことがある
手術後3〜20日 傷の修復と感覚の回復による痛み 傷のつっぱり感。2〜3週間たつと、感覚が戻るとともに痛みが出てくる
手術後数カ月まで 感覚の回復 周りから感覚が戻る過程で、チクチク・ビリッとした痛みを感じることがある
手術後3カ月以降 長引く痛み(乳房切除後疼痛症候群など) 胸から脇、腕の内側にかけての痛みや違和感、しびれ。数年続くことがある

それぞれについて詳しく解説します。

手術直後から3日|切開による痛み

手術直後は、手術時に切開した傷の痛みが目立ちます。傷の痛みのピークは3日程度です。感覚が鈍くなっていることもあり、3日を過ぎると少し治まります。

痛みの他にも赤みや腫れ、熱感などの症状が現れます。

手術後3〜20日|感覚の回復による痛み

手術後3〜20日は、傷の修復が進みつっぱり感が現れます。2〜3週間経過すると、感覚が戻ってくるため痛みも少し現れてきます。感覚は周りから少しずつ戻り、その過程でチクチクしたり、ビリッとした痛みを感じたりすることがあります。

この時期に、摩擦や伸展による刺激、テープを剥がすときの刺激などを傷に与えてしまうと、傷がきれいに治らないおそれがあるため注意が必要です。また、紫外線は避けてください。

刺激を与え続けてしまうと、傷跡の組織が過剰に増殖して、外に盛り上がってしまうケロイドと呼ばれる状態になるおそれがあります。ケロイドになってしまうと痛みやかゆみが増強します。ケロイドを予防するためにも、傷のケアは医師や看護師の指示に従って丁寧に行ってください。

手術後3カ月以降も続く長引く痛み

手術後少なくとも3カ月続く痛みは「遷延性術後痛」と呼ばれ、数カ月以上、あるいは何年も続くことがあります(文献3)。乳がんの手術後では、胸からわき、腕の内側にかけての痛みや違和感、しびれが続く状態を「乳房切除後疼痛症候群」と呼びます。

神経痛のようなきりきりした痛みや鈍い痛みが、数年以上たっても消えない場合があります。原因や頻度は、下の「乳がん術後の痛みを引き起こす合併症」で解説します。

乳がん全摘後の痛みはいつまで|脇や腕の違和感と腫れ

乳がんの全摘手術(乳房切除術)では、脇の下のリンパ節の手術をあわせて行うこともあり、胸だけでなく脇や腕にも痛みや違和感が出ることがあります。

聖路加国際病院の案内をもとに、手術後に起こりやすい症状と続く期間の目安をまとめると、以下のとおりです。

項目 症状 続く期間の目安
脇の下の違和感 脇のリンパ節を切除したあとの違和感 通常1年ほどで気にならなくなる
脇から腕の内側のつっぱり 線状のつっぱりと痛み(Mondor病) 術後1年くらいまでに出ることがあり、通常1〜3カ月で改善
傷の周りの腫れ 手術による反応で出る液体(滲出液)がたまる 多くは心配のないもの。感染の兆候があれば受診
手術した部分の硬さ 傷の周りが硬く感じる 1年ほどで徐々にとれていく
皮膚の感覚の鈍さ 手術した部分の感覚がにぶくなる 数カ月かけて徐々に戻るが、元通りにならないことが多い

(文献4)

ここからは、それぞれの症状について解説します。

脇の下の痛みや違和感

脇のリンパ節を切除する手術(腋窩郭清)のあとの脇の違和感は、通常1年ほどで気にならなくなるとされています。

日本ペインクリニック学会誌の報告では、腋窩郭清を行った乳がん手術後2年以内に、約30%の方に長引く痛み(乳房切除後疼痛症候群)がみられたとされています(文献5)。

脇の痛みが強くなる、1年以上たっても変わらないといった場合は、主治医に相談しましょう。

脇の下や傷まわりの腫れ

手術した部分の腫れは、多くの場合、手術の反応で出た液体がたまったもので、心配のないものです。

ただし、赤みや熱を伴う、痛みが強くなるといった場合は、感染などの可能性があります。下の「乳がん術後に受診すべき痛み」を参考に、早めに受診しましょう。

皮膚の感覚の鈍さやしびれ

手術した部分の皮膚の感覚は、数カ月かけて徐々に戻ってきますが、元通りの感覚にはならないことが多いとされています。

胸から脇、腕の内側にかけてのしびれなどの感覚の異常が長く続く場合は、乳房切除後疼痛症候群の可能性もあります。気になる場合は主治医に相談しましょう。

乳がん術後の痛みを引き起こす合併症

乳がんの手術後の痛みを引き起こす合併症として、以下が挙げられます。

項目 主な症状 経過
乳房切除後疼痛症候群 胸・脇・腕の内側のピリピリチクチクとした痛みやしびれ 数カ月から数年続くことがある
Mondor病 脇の下から腕の内側にかけての線状のつっぱりや痛み 通常1〜3カ月で改善
リンパ浮腫 手術側の腕や脇のむくみ、だるさ 治療の直後から数年後まで起こりうる

乳房切除後疼痛症候群

乳房切除後疼痛症候群とは、手術による神経損傷が原因で長期間痛みが続く合併症です。乳房や脇、上腕の内側にピリピリチクチクとした痛みやしびれが、数カ月から数年にわたり続く場合があります。

乳房切除後疼痛症候群は以下の割合で出現しており、まれな合併症ではありません。

  • 国内報告:術後2年以内で30%
  • 海外報告:術後6カ月で52%、術後9年でも48%(文献5)

なお、上記の出現割合は、脇の下にあるリンパ節とその周囲の脂肪組織を切除する腋窩郭清(えきかかくせい)を実施した場合です。日常生活を妨げるほどの痛みが現れる場合は、痛み止めの薬で対応するのが一般的です。

日本乳癌学会は、手術後10年がたっても約2割の患者さんに痛みがみられるとしています(文献2)。

乳がんの再発とは別に起こる痛みですが、自己判断せず、痛みの原因を確認するために医療機関を受診しましょう。神経の損傷によって、衣服がこすれるなどの軽い刺激でも痛む「アロディニア」が起こることもあります。

Mondor病

Mondor病とは、静脈に炎症と閉塞が起きる合併症です。乳がんの手術が原因で発生することがあります。

主な症状は、脇の下から上腕の内側にかけて現れる、線状のつっぱり感や痛みです。術後1年くらいまでに現れることがありますが、通常は1〜3カ月ほどで改善します。良性の合併症で、乳がんの再発とは関係ありません。Mondor病が現れている時期の上肢のリハビリは、医師と相談しながら無理のない程度に続けてください。

聖路加国際病院も、術後1年くらいまでに脇の下から上腕の内側に線状のつっぱりと痛みが出ることがあり、通常1〜3カ月で改善すると説明しています(文献4)。

リンパ浮腫

リンパ浮腫とは、リンパ液が過剰に溜まった状態のことです。乳がんの手術で、リンパ節を切除したことにより起きる場合があります。脇の下に放射線治療を行うと、リンパの流れが悪くなってリンパ浮腫が起きることもあります。

リンパ浮腫の主な特徴は以下のとおりです。

  • 手術側の腕や脇の下がむくむ
  • 炎症が起きやすい
  • 痛みが現れないことが多い
  • 皮膚の変色はない

リンパ浮腫は、治療の直後に起こることもあれば、数年たってから起こることもあります。皮膚のしわがなくなる、指で軽く押すとあとが残るといった変化に気づいたら、担当医に相談しましょう(文献6)。

リンパ浮腫は悪化すると治りにくい特徴があります。「上腕に左右差がある」「腕がだるい、重たい、腫れている」などの症状が現れている場合は、速やかに医療機関を受診してください。

乳がん術後の放射線治療による痛み

乳がんの手術後は、残っている可能性のある微細ながん細胞を消滅させるために放射線治療を行います。通常、照射中に痛みは現れません。

首の付け根辺りに照射する場合は、食道の一部に放射線が当たるため、飲み込む際に一時的な痛みが現れることがあります。乳房温存手術後の照射は、乳房の痛みや軽度の腫れなどの副作用が現れることがあります。

放射線治療の副作用が出る時期や対策は、以下の記事で解説しています。

乳がん術後に受診すべき痛み|感染症や再発・転移

乳がんの手術後に注意すべきは、感染症やリンパ浮腫、再発・転移です。傷の周囲の赤黒い変化と熱を伴う痛みがある場合は感染症を疑ってください。

手術側だけ腫れて痛みが伴う場合は、リンパ浮腫のおそれがあります。再発・転移が疑われる痛みは、腰痛や関節痛、骨の痛みなどです。

すぐに受診したい症状をまとめると、以下のとおりです。

項目 受診を考えたい症状
感染症 傷の周囲が赤黒く変化し、熱や痛みを伴う
リンパ浮腫 手術側だけが腫れて痛む、腕がだるい・重い
蜂窩織炎 腕の皮膚が赤くなり、熱さや痛みを感じる
再発・転移 腰痛や関節痛、骨の痛み。乳房のへこみやひきつれ
急な悪化 痛みが急に強くなる

リンパ浮腫がある方などに起こる蜂窩織炎では、皮膚が赤くなり、熱さや痛みを感じます。症状があるときは、その部分を冷やしてなるべく動かさないようにし、できるだけ早く医療機関を受診しましょう(文献6)。

再発・転移は、痛みだけで判断するのは難しいため、以下のような項目を確認してください。

  • 乳房の一部に盛り上がりがないか
  • 乳房に赤みや腫れ、へこみ、ひきつれはないか
  • 乳頭に陥没やただれはないか
  • 乳頭から透明、茶色、赤色の分泌物は出ていないか

疑われる症状が現れている場合は、速やかに医療機関を受診してください。

【関連記事】
乳がんかもしれない12の症状を医師が解説|早期発見のポイントもあわせて紹介
【医師監修】乳がんセルフチェックのやり方を解説|やりすぎNGな理由や受診の目安も紹介

乳がん術後の痛みを軽減する方法

乳がん術後の痛みを軽減するために、痛み止めの使い方と、自分でできる工夫を解説します。

痛み止めを服用する

乳がんの手術後の痛みをできるだけ和らげることは重要です。最初に痛みを我慢すると、後々まで痛みが残ってしまうことがあるためです。

手術後に使用する痛み止めには、以下のような種類があります。

項目 特徴
非ステロイド性抗炎症薬 体内の炎症や痛みに関わる物質の合成を阻害して痛みを鎮める
アセトアミノフェン製剤 脳の中枢神経に作用して痛みを鎮める
神経の痛みに使われる薬 長引く痛みには、抗うつ薬や抗けいれん薬などが使われることがある

副作用の観点から痛み止めの服用に抵抗がある方もいます。しかし、術後の痛み止めの服用は一時的なものです。短期間の痛み止めの服用で副作用が現れることは少ないです。

長引く痛みには、鎮痛薬のほか、抗うつ薬や抗けいれん薬、局所麻酔薬、医療用麻薬などが使われることがあります。日本ペインクリニック学会誌の症例報告では、プレガバリンやミロガバリン、デュロキセチンなどの薬が使われています(文献5)。

薬の種類や飲む期間は、痛みの原因や体の状態によって異なります。市販の痛み止めを自己判断で長く飲み続けず、主治医に相談しましょう。

痛み止めの種類や、神経の痛みに使われる薬については、以下の記事で解説しています。

【関連記事】

【医師監修】消炎鎮痛剤とは|種類や副作用を詳しく解説
神経障害性疼痛の薬一覧|市販薬や漢方で治るのか医師が解説

圧迫しない衣類を選ぶ

乳がんの手術後に締め付けの強い衣類を着ると、痛みやむくみの原因になります。

とくに下着は以下を参考にして選択してください。

  • 圧迫されないゆったりサイズ
  • 肌にやさしく伸縮性のある素材
  • ワイヤーの入っていないタイプ
  • 着脱や留め外しがしやすいもの
  • 肩ひもが食い込みにくい幅広いもの
  • パッドの取り外しが可能なもの

がん研究会有明病院は、手術直後はワイヤーのない前開きの下着、1カ月後からはゆったりした下着を選ぶよう案内しています(文献1)。傷の治り具合や再建手術の有無によって、選び方は変わります。

乳がん用の補整下着も販売されています。ワイヤー入りの下着の着用は、医師に確認してからにしましょう。

腕や肩を少しずつ動かす

手術後は、腕が上がりにくい、回しにくい、わきの皮膚がつっぱるといった症状が出ることがあります(文献7)。痛みを恐れて動かさずにいると、腕や肩が動かしにくくなるため、医師の指示に沿って少しずつ動かしましょう。

聖路加国際病院は、最初は無理をせず肘や手の運動から始め、壁を使って腕を上げていく運動(壁登り運動)をすすめています。腕は一度上がるようになっても、リハビリを怠ると再び上がりにくくなるため、術後1年程度は続けることが大切です(文献8)。

運動で痛みが強くなる場合は、無理をせず、主治医やリハビリの担当者に相談しましょう。

痛みの記録をつけて医師に伝える

静岡がんセンターは、長引く痛みがある場合に、痛みの日記をつけて医師に伝えることをすすめています(文献3)。以下のような項目を書き留めておくと、診察で痛みの様子を伝えやすくなります。

  • いつから痛むか(手術からどのくらいたったか)
  • どこが痛むか(胸・脇・腕の内側など)
  • どのような痛みか(ピリピリ・ズキズキ・つっぱるなど)
  • どのようなときに強くなるか、弱まるか
  • 痛みで困っている日常の動作

乳がん術後の痛みが長引くときの相談先

手術から時間がたっても痛みやしびれが続く場合は、まず手術を受けた病院の主治医に相談しましょう。静岡がんセンターは、長引く痛みについて、ペインクリニックや形成外科などの専門医の受診も選択肢として紹介しています(文献3)。

ペインクリニックでの治療

ペインクリニックは、痛みの治療を専門とする診療科です。飲み薬のほか、痛みを伝える神経の近くに薬を注射する神経ブロックなどで痛みの治療を行います。

日本ペインクリニック学会誌では、薬の治療に神経ブロックなどを組み合わせて、乳房切除後疼痛症候群の症状が改善した症例が報告されています(文献5)。

乳がん治療後の後遺症と再生医療

乳がんの治療後に続く痛みやしびれなどの後遺症に対して、再生医療を検討する方もいます。再生医療は、患者様ご自身の細胞や血液を用いる治療法です。症状や状態によって適応は異なり、効果には個人差があります。適応があるかどうかを含めて、医師とご相談のうえ検討することが大切です。

当院で乳がん治療後の後遺症に対して再生医療を受けた方の経過は、以下の症例で紹介しています。

また当院では、患者様ご自身の血液から取り出した免疫細胞を培養して体内に戻す、免疫細胞療法も行っています。

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当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料相談を実施しているため、お気軽にご相談ください。

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まとめ|乳がん術後の痛みが急に強くなったら医療機関を受診しよう

乳がんの手術直後の痛みは、通常は数週間で落ち着きます。慢性の痛みは、乳房切除後疼痛症候群やMondor病などにより起きることがありますが、出現の有無や痛みの持続期間には個人差があります。

脇のリンパ節を切除したあとの違和感は1年ほどで気にならなくなり、皮膚の感覚は数カ月かけて少しずつ戻ることが多いものの、痛みが長く続く場合は我慢せずに主治医へ相談しましょう。

注意すべき症状は「傷の周囲の赤黒い変化と熱を伴う痛み」「手術側だけの腫れを伴う痛み」「急激な痛みの悪化」などです。これらは、感染症やリンパ浮腫などなんらかの合併症が起きている疑いがあります。

腰痛や関節痛、骨の痛みなどに加えて、乳房にへこみやひきつれなどが現れている場合に関しては、再発・転移のおそれがあります。気になる症状が現れている場合は、速やかに医療機関を受診してください。

当院「リペアセルクリニック」では、再生医療について無料相談を行っております。免疫細胞療法については、以下をご覧ください。

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乳がん術後の痛みに関するよくある質問

一般的にいつまで痛みは続く?

手術後の急性期の痛みは数週間で改善します。一方、慢性の痛みについては、出現の有無や痛みの持続期間に個人差があります。

日本乳癌学会によると、多くの場合は数カ月で和らぎますが、手術後10年がたっても約2割の患者さんに痛みがみられます(文献2)。

術後1〜2年続く痛みの原因は?

神経損傷による乳房切除後疼痛症候群の可能性があります。まずは痛みの原因を調べるために医療機関を受診してください。

チクチクする痛みは問題ない?

チクチクする痛みは、神経の損傷が原因で起こる乳房切除後疼痛症候群の可能性があります。再発に関連のない痛みですが、適切な対応をするために医療機関を受診しましょう。

なお、手術後しばらくの間は、感覚が戻る過程でチクチクしたり、ビリッとした痛みを感じたりすることもあります。

手術後の痛み止めはいつまで飲む?

手術直後の痛み止めは、傷の痛みが落ち着くまでの一時的な服用が一般的です。飲む期間は痛みの程度や回復の様子によって異なるため、処方した医師の指示に従いましょう。

痛みが長引く場合は、自己判断で市販の痛み止めを飲み続けず、主治医に相談してください。神経の痛みには、抗うつ薬や抗けいれん薬などが使われることがあります。

手術後のしびれはいつまで続く?

手術した部分の皮膚の感覚は、数カ月かけて徐々に戻ってきますが、元通りの感覚にはならないことが多いとされています。

胸から脇、腕の内側にかけてのしびれが数年続く場合もあります(文献2)。しびれや痛みで日常生活に困る場合は、主治医に相談しましょう。

部分切除(温存手術)でも痛みは長引く?

乳房の一部を切除する温存手術でも、手術後に傷の痛みや脇の違和感が出ることがあります。痛みの続く期間には、手術の範囲や脇のリンパ節の手術の有無などによって個人差があります。

温存手術後に行う放射線治療では、乳房の痛みや軽い腫れが出ることもあります。痛みが長引く場合は、主治医に相談しましょう。

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参考文献

(文献1)

乳がんの治療を受ける方のアピアランスケア|がん研究会有明病院

(文献2)

Q23 乳がん手術後の合併症・後遺症について教えてください|患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版(日本乳癌学会)

(文献3)

手術後の傷の痛み、つっぱり感や傷痕内部のうずくような痛みに悩まされている。|静岡県立静岡がんセンター

(文献4)

乳腺外科 退院後の生活および日常生活のQ&A|聖路加国際病院

(文献5)

ペインクリニックにおける加療により乳房切除後疼痛症候群の症状が改善した2症例|日本ペインクリニック学会誌

(文献6)

リンパ浮腫|国立がん研究センター がん情報サービス

(文献7)

乳がん 療養|国立がん研究センター がん情報サービス

(文献8)

乳腺外科 リハビリテーション|聖路加国際病院