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腰椎分離症とは?成長期のスポーツ選手に多くその症状と原因、治療法を分かりやすく解説! 腰椎分離症をご存じですか? 今回は、成長期の疾患で意外と見落とされがちな腰椎分離症についてご紹介します。分離症はどのようになってしまうのか、なってしまった後の治療法や予防法などを分かりやすく解説します。 腰椎分離症はどういうもの? 腰椎分離症とは、10代前半から中盤(小学生高学年、中学生、高校生)の成長期のスポーツ選手に多い腰のケガです。 背骨を構成する腰椎の「椎弓(ついきゅう)」と呼ばれる部分に疲労骨折が起こり、その名の通り腰椎が2つに分離してしまう状態のことを言います。 引用;「日本整形外科学会」 発症は成長期ですが、腰椎分離症に気づかず、大人になってから指摘されるケースも珍しくありません。場合によっては、疲労骨折した部分がより離れてずれてしまう「腰椎すべり症」へと進行することもありますので、早期の発見・治療が必要です。 腰椎分離症の原因 腰椎分離症の原因は大きく2つあります。 まず一つめは、未熟な骨の脆弱性です。10代の子どもたちの骨はまだ未熟で、軟骨部分も多いため強いストレスが繰り返し加わると悲鳴をあげてしまいます。 二つめに、激しいスポーツ動作により繰り返される腰椎へのストレスが挙げられます。 以下に発症しやすい動作を伴うスポーツとその動作を挙げていますのでご参照ください。 [スポーツの種類の例] ・サッカー ・ラグビー ・バスケットボール ・バレーボール ・野球 [スポーツ動作の例] ・ダッシュ ・ストップ ・ジャンプ ・体の反り ・強く捻りを伴う動作 このような「反らす」「捻る」動作が特に負担がかかりやすく、繰り返し加わることで疲労骨折が生じます。さらに、カラダの柔軟性が低下していたり、下半身や体幹の力が弱くなっていたり、不良な動作を身につけてしまうことで、腰椎分離症を発症しやすくなるのです。 腰椎分離症の症状と診断 症状 例えば、こんな症状はありませんか? ・体を反らす、捻る動きによる腰の痛み ・スポーツ中やスポーツ後の痛み ・下半身のしびれ(神経症状) ・骨折した部分の圧痛(指で押した時の痛み) もしかすると、腰椎分離症の症状かも知れません。医療機関では以下のようにして診断が行われることがあります。 診断 痛みやしびれの程度は個人差がありますので、年齢やスポーツ歴、痛みの問診、理学所見、レントゲンやCT、MRIなどの画像検査で総合的に判断します。 ①問診 これまでの研究では、スポーツ選手の約3割程度が腰椎分離症を持っていると言われています。 スポーツ歴やどの動作で痛みやしびれが出るのか、これらを聴取することが重要な判断材料となります。 ②理学所見 理学所見は、身体の診察のことで視診、触診を中心に行います。 痛みの場所を触診したり、痛みが出る動きを再現させて原因を特定したりします。 ③画像診断 レントゲン レントゲンで分離部(骨折部)がハッキリ写る(※1スコッチテリアの首輪)と進行期や終末期である可能性が高く、骨の癒合が極めて困難である場合が多い ※1スコッチテリアの首‥‥分離部が犬の首輪のように見えるためこのように表現されている。 CT 骨癒合の状態をみることができるため、分離部の進行状況や固定期間の予測に有用。 MRI 完全に分離していない初期段階の疲労骨折の発見に有用。ヘルニアの有無など他の腰部疾患との鑑別にも有用。 腰痛やしびれを症状とする腰部疾患は多く存在するので、腰椎ヘルニアや筋膜性腰痛などの他の疾患との見極めが必要です。 ▼腰椎分離症について、こちらの動画でも詳しく解説しています。 https://www.youtube.com/watch?v=hF14XAyVS0Y 腰椎分離症の治療法3つのポイント では実際に腰椎分離症になってしまったらどのような治療をしていくのでしょうか。治療を進めていく中で重要なことは、「早期発見、早期治療」です。 他のどの病気にも言えることですが、放っておくと、高校生になった時や大人になった時に痛みが再発し、思うように動けなくなってしまうことも多々あります。そのような状況を未然に防ぐことが重要です。 ポイント①疲労骨折部の安静 腰椎分離症の治療は「患部の癒合」が一番に優先されます。そのため、初期の段階であれば、患者のカラダに合わせた硬いコルセットを用い、患部に負担がかからないように固定し安静を保ちます。 コルセットを装着することにより、脊柱の捻るストレスを軽減することができるため、骨折部の癒合を促せるのです。骨が未熟な小・中学生では癒合の可能性も高いため、スポーツを一定期間中止し、癒合に専念することをオススメします。 ポイント②患部以外の柔軟性、筋力の強化 原因のところでも述べましたが、腰椎に負担がかかる要因は以下のことが挙げられます。 ・下肢(特に股関節など)や上半身(胸椎など)のかたさ ・下肢、体幹の筋力および筋持久力の低下 ・不良なスポーツ動作 これらの改善には、ストレッチや筋力トレーニングといったカラダのコンディショニングが重要となります。患部に負担のかからないところから徐々にストレッチや筋力強化をし、身体機能を上げていきましょう。 ポイント③腰椎へ過度なストレスにならない動作の獲得 柔軟性や筋力不足だけでなく、カラダの使い方も大きな原因となります。 例えば「カラダを反らせてください」と指示した時に、本来なら弓なりに背骨全体で反らせてほしいところ、胸が張れずに腰のところだけで反らせている人を多くみかけます。この動きだと腰だけに負担がかかりやすく、腰椎分離症を発症するリスクが高くなるのです。 また、カラダを捻る動きになると、頑張って背骨を捻ろうとしてしまいます。背骨の動きはそんなに大きな動きはできません。 カラダを捻る時に大事な役割をしてくれるのが、骨盤や股関節です。骨盤、股関節の動きが不十分だと背骨にかかる負担も増えてくるので、スポーツ復帰する前に改善しておきましょう。 予防の観点からもストレッチや筋力トレーニング、動作訓練は大切 前述した治療方法は、そのまま予防にもつながります。腰が痛くない人でも、普段から運動前後のストレッチやウォーミングアップ、クールダウンを徹底して行うとケガのリスクを下げることができます。 動作においても、日頃から自分の動きをチェックしておきましょう。無理な使い方をしていないか、指導者や保護者の方と一緒に確認することでケガの予防だけでなくパフォーマンスの向上にもつながります。基本的な動作の反復練習は、地味ですが大きな意味を持ちます。 腰椎分離症のQ&A 腰椎分離症になったらどうしたらいいの?腰椎分離症について、Q&Aでお答えしていきます。 Q.固定期間や安静期間はどれくらい必要? A.初期の腰椎分離症では、癒合の目安がおよそ2〜3ヶ月、進行期になると3〜6ヶ月と言われています。ただ、骨癒合には安静度や年齢、栄養状態などさまざまな要素が絡んでくるので一概には言えません。 定期的なCT画像検査により、癒合状況を確認することをオススメします。 Q.コルセットはずっとつけておかないといけないのか? A.医療機関にもよりますが、基本的にはお風呂以外の時間はつけておきましょう。 Q.安静にしておけば必ず骨癒合するのか? A.腰椎分離症にも初期から終末期があり、なりたての初期段階であればかなりの確率で癒合できます。しかし、終末期になると癒合は難しいので、体幹の強化や動作の改善の訓練を行い、患部に負担をかけない工夫が必要になります。 Q.固定以外にも治療方法はあるのか? A.終末期で症状がとれない、分離部がぐらぐらする、などといった症状が残っており、今後のスポーツ活動に支障を及ぼす可能性が高い場合に、手術療法を行うこともあります。 まとめ・腰椎分離症とは?成長期のスポーツ選手に多くその症状と原因、治療法を分かりやすく解説! 本記事では、腰椎分離症について原因や症状、治療法について紹介しました。 腰椎分離症は、早期に発見し、適切な治療を行えば後遺症も残さず治る傷害です。ただし、骨癒合まではある程度の期間、固定と安静が必要となります。 スポーツを休まなければいけないのは根気と我慢が必要となりますが、無理して治療を先延ばしにしておくと、痛みが長引くだけでなく、後になってより強い腰痛を引き起こす原因となることもあります。成長期の年代で腰痛に悩んでいる方は、ぜひ一度整形外科に相談してみましょう。 No.08 監修:医師 坂本貞範 ▼ 脊髄損傷の再生医療|最新の幹細胞治療は、以下をご覧下さい 再生医療は、脊髄損傷の新たな治療法として注目を浴びています
最終更新日:2024.08.30 -
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腰椎分離症でやってはいけないこと3つ!正しい治療で悪化を防ぐ スポーツ活動をしている成長期の子どもによく見られる腰椎分離症。 選手として取り残される不安から、早く競技復帰したい気持ちになるかもしれません。しかし、正しい治療を守らなければ症状が悪化する恐れがあります。 今回は腰椎分離症でやってはいけないことを、治療の流れを確認しながら紹介したいと思います。 腰椎分離症とは 腰椎分離症は疲労骨折により背骨の骨が分離してしまった状態です。 背骨は椎骨(ついこつ)というブロックのような骨が積み重なってできています。 椎骨の背中側には椎弓(ついきゅう)と呼ばれる出っ張りがありますが、この椎弓が分離してしまうことで、腰から殿部、太ももにかけての痛みがみられます。また、骨折でずれた骨が神経を圧迫するとしびれが見られる場合もあります。 椎弓が分離する主な原因は成長期の過剰なスポーツ活動による疲労骨折で、成長期のスポーツ選手による腰痛の30〜40%を占めるとされています。 一度の衝撃で起こる骨折ではなく、骨が発達しきっていない時期に、腰を繰り返し捻ったり、ジャンプを繰り返したりして、椎弓部分にかかる負担が蓄積して起こります。骨折は発生の初期であるほど癒合(※)しやすく、完全に分離してしまったら骨が癒合することはありません。 (※癒合(ゆごう)・・・傷が治り、離れていた皮膚や筋肉、骨がくっつくこと) 腰椎分離症でやってはいけないこと3つ 腰椎分離症は骨折の早期であるほど骨が癒合しやすい為、正しい時期に無理をしないことが重要です。 そこで、腰椎分離症になった場合に、やってはいけないことを3つ紹介します。 ①無理な運動やスポーツをする 安静が必要な期間に無理な運動をすると、骨折している部分に負担がかかり、分離が悪化したり、骨が治癒するのを妨いだりしてしまいます。 特にスポーツ活動をしている場合、競技に早く復帰したい焦りから、少しでも体を動かしたい気持ちになるかもしれません。しかし、骨折部に負担がかからないように固定している期間は、腰を無理に曲げ伸ばししたり、捻ったりする動作は禁物です。 そのため、医師に指示されている間は、運動やスポーツは中止しましょう。 ②コルセットの装着を守らない 腰椎分離症の最初の治療として、疲労骨折により分離した部分を守るため、硬いコルセットの装着をして動きを制限します。腰痛があるうちはコルセットの装着を守るものの、痛みが軽くなればコルセットが動きを妨げるため、邪魔な感じがするかもしれません。 しかし、腰椎分離症は骨がしっかり癒合するより先に腰痛がなくなるため、痛みがなくなったからといって治ったわけではありません。そのため、痛みの程度により自己判断でコルセットを外さないようにすることが大切です。 ③痛い部分にマッサージやストレッチをする 腰痛があるからといって、痛い部分を圧迫するようなマッサージや腰をひねるようなストレッチをすると骨折を悪化させる恐れがあります。そのため、自己判断で痛い部分のマッサージやストレッチをしないようにしましょう。 ただし、腰椎分離症が起こりやすい発育期は、筋肉の柔軟性が低下して、腰椎分離症を含め、さまざまな成長期特有の怪我の要因となります。そのため、適切な指導のもとで行う脚のストレッチなど、骨折部分以外のストレッチを行うことは重要です。 腰椎分離症の治療の流れ 腰椎分離症ではやってはいけないことに関して理解を深めるために、治療の流れを知っておきましょう。 骨折の初期〜進行期(急性期) 疲労骨折が起こり、進行するまでの間を急性期(きゅうせいき)と呼びます。 急性期に治療を開始すれば、骨の結合する可能性が高いため、正しい治療を継続する必要があります。治療は硬いコルセットや体専用のギプスを着用して、腰の動きを制限するとともに、スポーツなどの運動を中止します。 あくまでも骨を癒合させるための治療ですので、痛みがなくなったからといって勝手に治療を中止しないことが大切です。しっかりと骨が癒合するのを待ち、医師の指示が出たら運動やスポーツを再開します。 骨折の終末期 骨の分離が進んでしまった時期を終末期(しゅうまつき)または慢性期(まんせいき)と呼びます。 慢性期で完全に骨が分離しまうと、再び癒合することは期待できません。そのため、骨を癒合させる目的での安静は行わずに、痛みをコントロールしながら運動やスポーツを再開していきます。 痛みのコントロールは、柔らかいコルセットを着用したり、痛み止めを服用したりします。分離したからといって強い痛みがなく、日常生活で支障が出ない場合も多く、腹筋や背筋などを鍛えていくことで腰痛の予防につながります。 成人に見られる腰椎分離症も骨が癒合することはないので、痛みが軽い場合は必ずしも仕事や運動を中止する必要はありません。 まとめ/腰椎分離症でやってはいけないことを守り悪化を防ごう 腰椎分離症は骨折部に負担をかけないようにして、骨が癒合するのを待つことが重要です。そのため、腰椎分離症でやってはいけないことをしっかり守る必要があります。 早期での治療が行われれば高い確率で骨が癒合する骨折ですので、腰痛が見られた場合は無理をせず早めに整形外科への受診をして、正しい治療を行いましょう。 この記事がご参考になれば幸いです。 No.S085 監修:医師 加藤 秀一
最終更新日:2023.07.05 -
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腰椎すべり症とは、原因と症状、治療方法を解説します 腰椎すべり症は、実は全ての年代における慢性的な腰痛の原因ともなりうる症状です。腰痛に苦しむアスリートのなかに、腰椎すべり症を発症している場合があると聞かれた方もおられるのではないでしょうか。 そこで今回の記事では、腰椎すべり症の症状、原因や治療法についてご紹介します。 腰椎すべり症とは? 腰椎すべり症とは、腰痛の原因となる脊椎の病気です。腰の骨である腰椎のひとつが、その下の腰椎との位置がずれてしまうことで起こります。 多くの場合、非外科的治療で症状を和らげることができますが、重症化すれば手術が必要となることもあります。 腰椎すべり症の症状 腰椎すべり症は、腰椎の不安定性を伴っており、腰椎が必要以上に動きます。そのため脊髄神経を圧迫し、腰痛や足の痛みを引き起こす可能性があります。ただし、腰椎すべり症の初期は、症状が現れないこともあります。 症状について、一般的には腰痛が主な症状です。痛みは、お尻や太ももにまで及ぶこともあります。また、そのほかにも太ももの裏の筋肉のけいれん、背中のこわばり、長時間の歩行や立位が困難になる、足のしびれ、筋力低下などが生じることもあります。 一般的な症状 ・腰痛 ・お尻、太ももの痛み ・太ももの裏の筋肉のけいれん ・背中のこわばり ・長時間歩行が困難になる ・立位が困難になる ・足のしびれ ・筋力の低下 ▼腰椎すべり症については、こちらの動画でも詳しく解説しています。 https://www.youtube.com/watch?v=hF14XAyVS0Y 腰椎すべり症の原因 腰椎すべり症の原因は、主に次の2つに分けられます。 変性すべり症 椎間板の変性により、椎骨がずれてしまうこともあります。椎骨のクッションである椎間板は、加齢に伴って水分が失われ、磨耗していきます。椎間板が薄くなると、椎骨はその位置からずれやすくなります。 また椎骨と椎骨の間にあり、各椎骨同士をつないでいる関節面がすり減ることもあります。関節面がすり減ると、表面積が不均一で不安定になり、椎骨が定位置にとどまることができなくなります。 変性すべり症の多くは、進行するまで症状が出ません。脚の痛みを感じる場合は、椎骨の位置がずれて脊髄神経のために必要なスペースが狭くなり、さらに脊柱管から出る神経根が圧迫されたり、挟まれたりすることが原因です。 なお変性すべり症は、50歳以降に多く、男性よりも女性に多くみられます。 分離すべり症 分離すべり症は、脊椎を繋ぐ関節突起部が生まれつき不完全なために、椎骨の一部分の分離を生じることがあります。 また骨が成長する思春期に、陸上競技、体操やサッカーなど、腰に過度に負荷のかかる運動を続けていると、椎間の関節部にストレスがかかってしまい、その結果関節突起の疲労骨折を起こすことがあります。 この疲労骨折が、度重なる運動のために十分に治癒していないと、後々腰椎の分離を起こし、分離すべり症を発症します。分離すべり症は、10代の子どもが腰痛になる最も一般的な理由の一つです。 腰椎すべり症の診断 症状や診察より、腰椎すべり症が疑われる場合、画像検査を行うことが一般的です。 はじめに脊椎のX線検査を行います。X線検査により、腰椎のずれが生じているか、確認することができます。それに加えて、CTスキャンやMRIを用いた検査を行います。これらの画像検査は、脊椎の状態をより詳しく見るため、あるいは椎間板や神経などの組織の状態を評価するために必要な場合があります。 腰椎すべり症の治療 治療は、すべり症の程度、症状、年齢、全身状態によって異なりますが、通常はまず手術を行わない、非外科的治療法を試みます。 腰椎すべり症の非外科的治療 非外科的治療の最初のステップは、安静にすることです。当然ですが、激しい運動やスポーツを休みます。腰への負担を軽減させることを目的に、コルセットを併用することもあります。 また同時に、痛みを軽減させることを目的に、鎮痛薬を使用します。通常は非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)が用いられます。 さらに激しい痛みに対しては、神経根ブロックを行い、痛みを最小限にできるようにコントロールします。場合によっては、腰椎のけん引を行うこともあります。 痛みが落ち着いてきたら、腹部と背部の強化を目的に筋力トレーニングをしたり、ストレッチをしたりして、症状の進行を止めるよう試みます。 腰椎すべり症の外科的治療 すべりの程度が強く、痛みがひどい場合、または非外科的治療を試みたがうまくいかない場合、手術が必要になることがあります。 手術では、脊椎の減圧術を行うことで神経への圧迫を解除し、圧迫による刺激を受けている神経からの痛みを和らげ、機能を回復させることを目指します。また原因に応じて腰椎の固定術を行い、すべった部分の腰椎を安定させることもあります。 腰椎すべり症の予後 腰椎すべり症は、自然に治ることはありませんが、安静や薬物療法、リハビリテーションによって、症状が緩和されることはよくあります。 手術の成功率は高いと言われています。腰椎すべり症の手術を受けた人の多くは、術後数カ月で以前の生活に戻ることができています。なお、手術後は機能を完全に回復するためにリハビリテーションが必要になることが多いでしょう。 まとめ・腰椎すべり症とは、原因と症状、治療方法を解説 腰椎すべり症について、その症状や原因、また治療法について説明しました。 腰椎すべり症は、慢性的な腰痛を引き起こす可能性があります。ここでは、その原因や症状、治療法について解説させて頂きました。発症しても症状が現れない場合もあるため、腰痛や足の痛みを感じたら早めに医師に相談しましょう。 非外科的治療法では、安静やコルセットの装着、鎮痛薬の使用などが行われます。また、手術が必要な場合は、脊椎の減圧術や固定術などを行わいます。成功率としては高いとされています。 腰椎すべり症に対する治療は、個々の症状や原因によって異なりますが、適切な治療法を選択し、医師の指示に従い、定期的なフォローアップを行うことが大切になります。 腰椎すべり症は、治療に取り組むことで、その予後は一般的に良好で治療を受けることで以前の生活に戻ることができる事が多い疾患です。 しかし、手術後のリハビリテーションや定期的な医師のフォローアップを行って可能になるものですので、自己判断せず、医師の指導をお受けください。 もし、腰椎すべり症かもしれないと思う方がおられたら、ぜひ整形外科クリニックにご相談ください。 No.S081 監修:医師 加藤 秀一 ▼ 再生医療に関する詳細は以下をご覧下さい 自ら再生しようとする力、自然治癒力を活かした最先端の医療です
最終更新日:2024.08.30