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寝違えで背中が痛くなる?ぎっくり背中との違いや治し方・予防法も解説!

寝違え 背中
公開日: 2025.07.31 更新日: 2026.03.31

寝違えといえば、朝起きたときに首や肩が痛むイメージがあるものの、背中が痛むケースもあります。「背中が寝違えたような痛み」を感じて不安になる方は多いのではないでしょうか。

寝違えによる背中の痛みを感じると、首や肩の寝違えと同様に生活にも支障をきたすため、原因や対処法を知っておくことが大切です。

一方でやってはいけない対処法や予防法も理解しておくと、今後寝違えによる背中の痛みに備える意味でも役に立ちます。

本記事では、寝違えによる背中の痛みについて、ぎっくり背中との違いや治し方・予防法について解説します。

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寝違えらしき背中の痛みは「ぎっくり背中」?

日常生活の中で、急に背中が寝違えのように痛むことがあります。この突然背中を襲う寝違えのような痛みは、「ぎっくり背中」の可能性があるため、注意が必要です。

ぎっくり背中は、ぎっくり腰と同様に急性の筋肉や筋膜の損傷で、医学的には「筋・筋膜性疼痛症候群」と呼ばれます。

背中を巻き込む急な動きや姿勢の悪さ、ストレスの蓄積などが原因で背中の筋肉や筋膜に損傷や炎症をもたらすのが特徴です。睡眠不足が原因で生じることもあるため、背中の寝違えと混同される場合もあります。

「寝違え」と「ぎっくり背中」の違い

「寝違え」と「ぎっくり背中」は、医学的に明確な診断基準で厳密に区別されているわけではありません。

ただし、症状が出るきっかけや痛みの現れ方などには、一般的に次のような違いがあるとされています。

項目 背中の寝違え ぎっくり背中
きっかけ 睡眠中の不自然な姿勢など 急な動作・くしゃみ・重い物を持つなど
痛みの出方 起床時に気づくことが多い 動作の瞬間に突然起こることが多い
痛みの程度 比較的弱い 比較的強い
経過 数日〜1週間ほどで軽快する場合が多い 1〜2週間ほど続くことが多いが個人差がある

実際の診療では、発症のきっかけや痛みの程度、症状の経過などを総合的にみて判断されることが一般的です。

どちらの場合でも無理に動かすと症状が悪化するケースがあるため、まずは安静にして痛みの様子を観察しましょう。

寝違えで背中が痛む原因

寝違えによる背中の痛みの主な原因とされているものは、以下のとおりです。

思い当たる点がないか、ご自身の生活習慣や体調と照らし合わせながら確認してみましょう。

急な動作による筋肉への過度な負担

寝違えによる背中の痛みは、いきなり重い物を持つなどの急な動作をきっかけに生じることがあります。急な動作で背中の筋肉や筋膜に負担がかかり、それが解消されない状態で睡眠環境の悪さをきっかけに寝違えで背中が痛む流れです。

前日などに慣れない肉体労働やスポーツで急に体を動かすなどして、筋肉の緊張や微細な損傷、関節周辺の炎症が生じることが原因と考えられます。急な動作の後に背中の違和感や痛みが続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

不適切な姿勢による筋肉の緊張

長時間に及ぶ不適切な姿勢による筋肉の緊張も、寝違えによる背中の痛みを引き起こすことがあります。猫背のような不適切な姿勢が長時間続くと、重い頭を支える首や背中の筋肉に負担がかかるためです。とくに、パソコンでの作業やスマホでのコミュニケーション・ゲームが日常的な方は要注意です。

首や背中の筋肉に負担がかかると筋肉は常に緊張し、血流の悪化や柔軟性の低下を招きます。柔軟性の低下によって筋肉の緊張が続く分、寝違えが起こるリスクが高まり、背中まで痛むケースも増えます。

水分不足や睡眠不足

水分や睡眠が不足していると、体の回復機能が十分に働かず、筋肉のこわばりを感じやすくなることがあります。

軽い脱水状態では血流が低下しやすく、また睡眠不足が続くと自律神経のバランスが乱れ、筋肉が緊張しやすくなると考えられています。

ただし、水分不足や睡眠不足が単独で寝違えを直接引き起こすと明確に証明されているわけではありません。あくまでも筋肉の緊張を強める一因と考えられています。

生活習慣の乱れが積み重なることで、結果として寝違えを起こしやすい状態になる可能性があります。

自律神経の乱れ

強いストレスや緊張状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、無意識のうちに筋肉がこわばることがあります。

寝違えのような痛みと自律神経の関係は、以下のような流れで起こると考えられています。

  1. 強いストレスや緊張状態が続くと自律神経のバランスが乱れる
  2. 交感神経が優位になり無意識のうちに筋肉が緊張しやすくなる
  3. 緊張状態が続くことで背中や首周辺の筋肉が硬くなりやすい
  4. 就寝中の姿勢が影響し朝起きたときに寝違えのような痛みとして現れることがある

ストレスによる自律神経の乱れが筋肉の緊張を引き起こし、結果として背中の痛みにつながる可能性があります。

内臓の不調が関連しているケース

背中の痛みは多くの場合、筋肉の緊張や炎症によって起こりますが、まれに内臓の不調が関係していることもあります。

胆のうや腎臓などに異常があると、関連痛として背中に痛みが出ることがあります。関連痛とは、内臓の異常が原因であるにもかかわらず、痛みが離れた部位(背中など)に現れる現象です。

発熱や腹痛、吐き気などの症状を伴う際は、筋肉の問題だけでなく内臓の不調が関係している可能性も考えられます。

単なる筋肉痛とは様子が違うと感じたり、痛みが長く続いたりするときは医療機関に相談しましょう。

寝違えによる背中の痛みの治し方

寝違えで背中が痛む場合、以下の治し方があります。

症状の時期に応じて適切な対処法が異なるため、以下で見ていきましょう。

急性期は湿布や保冷材で冷やす

寝違えによる背中の痛みが出た直後は無理に動かさず、できるだけ楽な姿勢で安静に過ごしましょう。

痛みが強く熱感やズキズキする感覚がある場合は、氷のうで患部を冷やすと楽になることがあります。冷やす際は1回15~20分程度を目安にし、凍傷を防ぐために氷のうはタオルなどで包んでください。

また、冷却タイプの湿布は患部を直接冷やす効果は限定的ですが、抗炎症成分によって痛みの軽減が期待できます。

なお、冷却が必ずしも必要とは限らないため、冷やすことで痛みが和らぐと感じるときに取り入れましょう。痛みが強くなる場合は、無理に冷やす必要はありません。

慢性期は温湿布や入浴などの温熱療法

寝違えの症状が落ち着く慢性期に入ったら、温湿布や入浴などによる温熱療法で対応します。慢性期になって炎症が落ち着くと、患部付近を温めることで血行を改善し、筋肉の柔軟性を回復させられることが期待されるためです。

なお、温湿布がない場合は温めたタオルなどを代用する方法もあります。また入浴は、シャワーではなく湯船に浸かるとより効果的です。

痛みを和らげるストレッチ

寝違えによる背中の痛みは、症状が落ち着いてきた段階であれば、軽いストレッチによって緩和が期待できるケースがあります。こわばった筋肉をほぐすことで血行が促され、筋肉の柔軟性の改善につながる場合があります。

ストレッチは「気持ちよく伸びる」と感じる程度にとどめることが大切です。強い痛みを感じる際は無理に続けず中止してください。

【胸を開くストレッチ】

  1. 背中側で両手の指を組み頭が後ろ側に倒す
  2. 口からゆっくりと息を吐きながら両腕を後ろに引いていく
  3. 元の姿勢に戻し①②の動きを数回繰り返す

【僧帽筋のストレッチ】

  1. 両手を身体の前で組んだ状態で肘はまっすぐ前に伸ばす
  2. 1の状態から背中を少しずつ曲げ背中の筋肉を伸ばす(伸びきるところまで)
  3. 体を元に戻した後1と2の動きを繰り返す

寝違えのストレッチについては、以下の記事で解説しているので参考にしてください。

背中の寝違えの受診目安

背中の寝違えの受診目安は、以下のとおりです。

  • 数日たっても強い痛みが続く
  • 痛みが徐々に悪化している
  • 頭痛・発熱・腹痛など他の症状を伴う
  • 手足のしびれや力が入りにくい

寝違えによる背中の痛みは一般的に2〜3日ほどで軽減し、1週間前後で改善するケースが多いとされています。

痛む部位が決まっていたり背中の痛み以外の症状が現れたりするときは、まれに内臓や神経のトラブルが隠れている可能性もあるため注意が必要です。筋肉の炎症ではない可能性もあるため、症状が長引くときは整形外科や内科を受診しましょう。

寝違えで背中が痛いときにやってはいけないこと

寝違えで背中が痛いときにやってはいけないことは、以下のとおりです。

  • 無理に背中を動かす
  • 強い痛みが出ている急性期に身体を温める

寝違えで背中が痛むときは、無理に体を動かさないようにしましょう。強い痛みがある状態で仕事やスポーツなどを続けて背中を動かすと、炎症が起きている部分に負担がかかり、症状が悪化する可能性があります。

また、急性期には体を温める行為も控えたほうが良いとされています。急性期は炎症が起きている状態のため、この時期に患部を温めると血行が促され、痛みが強くなることがあるためです。

痛みが強い時期は刺激を避け、症状が落ち着くまでは体に負担をかけないように過ごしましょう。

背中の寝違えを予防する方法

背中の寝違えを予防する主な方法は、以下のとおりです。

日頃からこれらの予防法を心掛けて、背中の寝違えが起きないようにしましょう。

適切な姿勢を心掛ける

日常生活や仕事のなかで適切な姿勢を意識することは、背中の寝違えを予防する上で大切です。姿勢が悪いと、首から背中にかけての筋肉の血流が低下し、筋肉の柔軟性が低下する可能性があるためです。

顎を軽く引き、背筋を伸ばした姿勢を保つと、首から背中の筋肉の負担軽減につながります。

また、日常生活ではパソコンやスマートフォンの使い方を見直すことも大切です。デスクワークでは机や椅子の高さを調整し、スマートフォンを操作する際もこまめに休憩を取り入れるようにしましょう。

適切な姿勢を意識すれば、首や背中の筋肉への負担を減らせるため、寝違えのリスクも下げられます。

運動やストレッチの習慣を取り入れる

背中の寝違えを予防するためには、日頃から運動やストレッチの習慣を取り入れることも大切です。体を適度に動かすことで背中周辺の血流が保たれ、筋肉の柔軟性の維持につながるとされています。

運動は、あくまでも予防を目的とした方法です。寝違えによる強い痛みがある急性期には無理に行わないようにしましょう。症状が落ち着いてから、無理のない範囲で取り入れることが大切です。

日常的な運動の目安は、以下のとおりです。(文献1

  • 1日60分程度の歩行(約8,000歩)を目安に体を動かす
  • 週に60分以上のやや息が弾む運動を行う
  • 筋力トレーニングを週2~3日程度行う

これらをすべて行う必要はありません。できる範囲で継続して身体を動かし、首や背中の筋肉の健康維持につなげましょう。

寝具の見直しなど睡眠環境の改善

寝違えは、寝る姿勢や睡眠環境がきっかけで起こることがあるため、睡眠環境の改善は予防につながるとされています。睡眠環境の改善には、寝具や寝る姿勢の見直しが大切です。

とくに枕は、首や背中への負担に影響しやすいため、自分に合った高さや硬さのものを選ぶ必要があります。枕が体に合っていないと、寝違えを繰り返す原因になることがあります。

寝具を見直すポイントは、以下のとおりです。

寝具 見直しポイント
  • 頭が沈みすぎず寝返りが楽に打てる適度な硬さを選ぶ
  • 背骨が緩やかなS字カーブになるくらいの高さを選ぶ
  • 横向きで寝る際は首と背骨が一直線になる高さを選ぶ
マットレス 自分の体が沈み込むことなく、しっかり支えられる程度の硬さを選ぶ

寝具のほか、寝る姿勢も重要な要素です。仰向けの姿勢は首や背中への負担が少ない寝方の一つとされています。

また、ソファや床など寝具以外の場所で長時間眠ると首や背中に負担がかかりやすいため、寝床を整えた環境で休むようにしましょう。

十分な水分補給

十分な水分をとることも、背中の寝違えの予防につながるとされています。体内の水分が不足すると脱水状態になり、血流が低下しやすくなるためです。

血流が悪くなると、筋肉の代謝や修復機能が十分に働きにくくなり、筋肉の柔軟性が低下するおそれがあります。

筋肉の柔軟性が低下すると、首や背中の筋肉に負担がかかりやすくなり、寝違えのような痛みにつながる可能性があります。そのため、日頃からこまめに水分補給を行い、体内の水分バランスを保ちましょう。

就寝前に水分をとる際は、寝る1時間〜30分前を目安にコップ1杯程度にとどめることをおすすめします。

まとめ|寝違えで背中が痛いときは無理に動かさずに適切な対処をしよう!

背中の寝違えは、首や背中の筋肉に一時的な炎症や緊張が生じることで起こると考えられています。多くのケースでは数日で痛みが軽減し、1週間前後で自然に改善します。

痛みが強い時期は無理に動かさず、安静に過ごすことが大切です。

症状が落ち着いてきたら、軽いストレッチや日常生活での姿勢の見直しなどを取り入れ、再発予防につなげましょう。

ただし、強い痛みが長く続くときや、しびれ・発熱などの症状を伴うときは、単なる寝違えではない可能性もあるため、無理をせず医療機関へ相談してください。

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寝違えによる背中の痛みに関してよくある質問

背中の寝違えが治らない原因は?

背中の寝違えが治らない場合、主に以下のような原因が考えられます。

  • 背中付近の関節が固まっている
  • 元から背中にこりがある
  • 寝違えがあるにもかかわらず放置している
  • 頚椎椎間板ヘルニアなど別の病気の疑いがある

寝違えは適切に対処すれば、1週間程度で治るケースが多く見られます。症状が改善されない場合は、整形外科で専門医の診察を受けることが大切です。

寝違えが治らない原因については、以下の記事で解説しているので参考にしてください。

背中の寝違えで激痛は来ますか?

背中の寝違えで激痛に見舞われた場合、「ぎっくり背中」の疑いがあります。ぎっくり背中は仕事やスポーツなどでの急な動きで背中の筋肉や筋膜が損傷し、強い痛みに襲われます。

ぎっくり背中になったときの対処法は、基本的に背中の寝違えと大きく変わりません。痛みが強い間は安静を保ち、必要に応じて患部を冷やします。痛みが落ち着いてきたら、温めて血行を促して回復を図ります。

もし、痛みが持続する場合は医療機関を受診しましょう。

ぎっくり背中は何日で治る?

ぎっくり背中の痛みは、1〜2週間程度続くことがあります。ただし、症状の程度や体の状態によって、回復までの期間には個人差があります。

辛い症状が長引く場合は、無理せず医療機関を受診しましょう。

 

参考文献

(文献1)
健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023|厚生労働省