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ヘバーデン結節でのテーピングの方法は?効果や注意点などを徹底解説

ヘバーデン結節を治療している間、繰り返し現れる痛みや腫れに悩まされる方もいるかと思います。これらの痛みや腫れから少しでも楽になれる方法を模索する方もいるのではないでしょうか。
ヘバーデン結節による痛みや腫れを緩和する簡便な方法として、テーピングがあります。テーピングは症状の緩和や進行を遅らせる効果が期待できるため、検討する価値はあるでしょう。
本記事では、ヘバーデン結節でのテーピングの方法やその効果・注意点を解説します。
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目次
ヘバーデン結節のテーピング方法・やり方
ヘバーデン結節の診断を受けた後、日常生活の中で襲ってくる痛みを何とかしたいと感じる方は多いです。ヘバーデン結節の痛みに対処する方法はいろいろとあり、なかでもテーピングはよく使われます。
ただ、テーピングの方法がよくわからない方もいるかと思います。テーピングは関節に巻くか、手首まで固定して巻く方法が主なものです。
関節部分への基本的な巻き方
関節部分にテーピングする場合、第1関節にテープを巻くように貼ります。貼るテープの長さは、関節の周りを2~3周する程度です。
なお、関節部分のテーピングでは、テープそのものを引っ張りすぎない点がポイントです。引っ張りすぎない程度に貼ることで、関節を安静な状態で保てます。
手首まで固定する巻き方
手首まで固定して巻くテーピングの場合、手順は以下のとおりです。
- 手の甲を上に向けた状態で、親指の第2関節からテープを貼る(爪の先で折り返すようにして、指先をも覆う)
- テープを親指から小指側の手首まで延ばす形で貼った後、手首を一周する
- 2本目として、親指の第1関節より上から巻き、第2関節の上まで巻く
- 第2関節の上まで巻いた後、小指側の手首まで延ばして手首を一周する
- 手首を一周した後は、再度第2関節に戻って、もう1度手首を一周する形で貼る
手首まで固定する巻き方は、スポーツでは痛みを予防する手段としてもよく使われます。
ヘバーデン結節へのテーピングの効果
ヘバーデン結節へのテーピングで期待できる効果は以下の通りです。
それぞれの効果について解説します。
関節の痛みや炎症を和らげられる
テーピングした場合、ヘバーデン結節による関節の痛みや炎症を和らげられます。テーピングは第1関節の動きを制限する分、指の動きで生じる痛みを緩和する上で便利とされる方法です。
指への負担が軽くなるとともに、第1関節の軟骨への衝撃が弱まるため、痛みや炎症が落ち着きます。同時に痛みに注意しながら指は使える分、日常生活への支障もなるべく防げます。
指の変形の進行を抑えられる
加えて、テーピングはヘバーデン結節による指の変形の進行を遅らせる効果も期待できる手段です。ヘバーデン結節における指の変形は、症状が出て数年から10年で見られるようになります。
指の変形まで発生した場合、症状で指を使った細やかな動きが難しいだけでなく、見た目の美しさも損なわれかねません。このため、ヘバーデン結節の症状が見られ始めた段階でテーピングを施せば、初期症状の進行を遅らせる分、指の変形の速度も抑えられます。
ヘバーデン結節でのテーピングの注意点
ヘバーデン結節の治療でテーピングする際、注意点もいくつかあるため、事前に知っておくことが大切です。主な注意点として、次の点が挙げられます。
それぞれの注意点を、ひとつずつ見ていきましょう。
テーピングはあくまでも対処療法
ヘバーデン結節に対するテーピングは、あくまでも対処療法です。つまり、痛みや腫れを和らげたり、症状の進行を遅らせたりするだけで、ヘバーデン結節自体の根本的な解決策にはなりません。
このため、ヘバーデン結節に対処するにはテーピングだけでなく、薬物療法やステロイド注射のような他の治療法との併用が大切です。
慢性期の貼りっぱなしは避ける
ヘバーデン結節のテーピングでは、症状が落ち着いた慢性期に長時間テープを貼り続けることは避けましょう。
慢性期では関節の動きを改善するリハビリが重要です。テープを貼りっぱなしにしていると、関節が固まって動きが悪くなり、周囲の筋肉も弱くなってしまいます。
適切な対処法として、痛みの強いときだけテーピングを行い、症状が落ち着いている慢性期は定期的にテープをはがして関節を動かしましょう。これにより、日常生活での手の機能を維持できます。
肌トラブルがある方はテープの選び方に注意
もし、ヘバーデン結節に加えて肌のトラブルを抱えている場合は、テープの選び方に注意が必要です。テープによっては、使われている粘着剤の影響で指の肌がかぶれたりただれたりする場合があります。
肌荒れがある状態でテーピングしたいときは、ビニールテープのように粘着力が弱く、刺激の少ないテープを選ぶのがおすすめです。
ヘバーデン結節におすすめのテープ
ヘバーデン結節にテーピングで対策する際に、どのようなテープを選べばいいのかで悩む方もいるかと思います。ヘバーデン結節対策のテープとして役に立つのが次の2つです。
キネシオテープ
スポーツの世界でケガの応急処置や再発防止によく使われるキネシオテープは、ヘバーデン結節のテーピングで一般的です。直接肌に貼れるうえ、貼った後に指の動きに沿うため、ヘバーデン結節の治療のかたわらで指を動かす際に向いています。
加えて、テープ自体に目盛りが記されているため、長さを測った上で切って使えます。指に貼る際に目安となる長さは幅1~2cm程度(2マスから3マス程度)です。なお、キネシオテープはドラッグストアやスポーツ用品店で入手できます。
ビニールテープ|100均で購入可能
肌にトラブルを抱えている方であれば、ビニールテープをおすすめします。キネシオテープに比べると粘着力は弱い代わりに肌に優しいのが特徴です。しかも、水に濡れても剥がれにくいことから、料理や洗い物のような水周りでの作業の際も、貼った状態で安心できます。
ビニールテープは事務作業用のものをそのまま使えるため、100均(100円ショップ)でも購入可能です。
テーピングで改善しないときは医療機関へ
もし、ヘバーデン結節でテーピングしていても、症状に改善が見られないときは、早めに医療機関で診察を受けることをおすすめします。テーピングはあくまでも補助的な対処法にすぎないため、なかなか症状が落ち着かないときには医師による診察や本格的な診療が欠かせません。
病状によっては、ステロイド注射や手術のようなより抜本的な手段が必要なケースもあります。テーピングで効果が見込めない時は、テーピングによる対処は諦めて医療機関の受診が大切です。
ヘバーデン結節の主な治療法
テーピング以外に選べるヘバーデン結節の主な治療法は次のとおりです。
治療法 | 概要 |
---|---|
患部の安静 | 装具を用いて第1関節を固定して、患部への負担を抑える。 |
アイシング | 腫れや熱感の緩和で、痛みを軽減。 |
薬物療法 | 消炎鎮痛剤などを投与し、痛みや腫れを和らげる。 |
ステロイド注射 | 痛みが強いときに関節内に少量のステロイドを注入。 |
手術療法 | ヘバーデン結節治療で根本的な方法。関節固定術や関節形成術がある。 |
再生医療 | 体内から採取した血液から血小板を抽出・濃縮して患部に投入。 |
基本的には患部の安静やアイシング、薬物療法が用いられます。しかし、根本的に治療する際には手術をおこなう流れです。
再生医療も治療選択肢の一つ
ヘバーデン結節の治療では、再生医療も選択肢の一つになります。再生医療で用いられる治療法は、幹細胞治療とPRP療法の2つです。
PRP療法は、患者様から採取した血液を遠心分離器にかけ、血液中の血小板の濃度を高めた後、患部に注射する治療法です。手術に頼らない方法であるため、体への負担も小さく、短時間で終了します。
一方、幹細胞治療は、患者様の体内から採取した幹細胞を培養したうえで、患部に注入する治療法です。幹細胞治療もPRP療法と同じく手術に頼らないため、入院も不要です。
当院リペアセルクリニックでは、再生医療についてお問い合わせや相談を受け付けています。ヘバーデン結節でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ|テーピングはヘバーデン結節の症状緩和に使える
ヘバーデン結節の治療でテーピングは、痛みを和らげたり症状の進行を遅らせたりする効果があります。毎日のように痛みに悩まされているものの、なかなか医療機関に行く余裕がない場合は、テーピングしながら様子を見ると良いでしょう。
ただし、テーピングは根本的な治療法ではないため、症状が改善しない場合や悪化する場合は、医療機関での診察を受けることが大切です。
テーピングの方法も、基本的には第1関節にテープを巻くだけの簡単な手順です。ただし、テーピングを続けても症状が改善しない場合は、なるべく早めに医療機関を受診し、根本的な治療を検討する必要があります。
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ヘバーデン結節のテーピングでよくある質問
寝るときのテーピングは避けるべき?
テーピングは起きているときだけでなく、寝るときの使用もおすすめです。指は寝ている間も無意識に動き、自然と力がかかります。ヘバーデン結節の場合は、寝ている間に指にかかる力によって、夜中に痛みや腫れで起きてしまう可能性もあります。
ヘバーデン結節を発症した後もなるべく熟睡するには、寝るときもテーピングしておくことで、痛みや腫れを抑えた状態にするのがポイントです。
テーピングに絆創膏を使ってもいい?
絆創膏は伸縮性があるため、ヘバーデン結節のテーピング・関節の固定には不向きです。
また、絆創膏は貼っている間に患部が蒸れる場合があることから、肌トラブルに悩む方は使うべきではありません。テーピング用のキネシオテープなどが無い場合は、絆創膏よりも文具用のビニールテープの方が肌トラブルの心配なく使えます。
ヘバーデン結節用のテープは100均やドラックストアにある?
ヘバーデン結節に使われるテープは、種類によっては100均やドラッグストアで扱われています。キネシオテープはドラッグストアでも一般的に販売されているため、入手も簡単です。
また100均や書店で購入できるビニールテープでもテーピングに使えます。お肌が弱い方はぜひご検討ください。