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ヘバーデン結節は、指の関節が変形し痛みや腫れが生じる病気です。初期症状が軽いため見過ごされがちですが、進行すると日常生活に支障をきたす可能性があります。 また、ヘバーデン結節と診断された方の中には「コーヒーは控えた方がいいのか」と悩む方もいるでしょう。 本記事ではコーヒーがヘバーデン結節に与える影響について解説します。さらに、食事で気を付けるポイントや、積極的に摂りたい食品についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。 【基礎知識】ヘバーデン結節とは ヘバーデン結節は、指の第1関節が変形し痛みが生じる、変形性膝関節症の一種です。加齢や指の使い過ぎにより、骨と骨の間にある関節軟骨がすり減って、骨同士がぶつかるようになり炎症が起こります。 ヘバーデン結節の症状や原因、なりやすい人の特徴は以下の通りです。 ヘバーデン結節の主な症状 指の第1関節が変形して曲がる 痛みや腫れ 指のこわばり 水ぶくれ(ミューカスシスト)のようなものができる場合もある ヘバーデン結節になる原因 不明 ホルモン分泌量の低下 ヘバーデン結節になりやすい人の特徴 40代以降の女性(特に更年期以降) 手や指をよく使う人 肥満の人 ヘバーデン結節の症状が出る指は主に人差し指から小指で、第1関節の甲側に2つのコブ(結節)ができるのが特徴です。 ヘバーデン結節の症状は40代以降の女性に多くみられ、更年期以降の女性ホルモン分泌量の低下が一因と考えられています。また、発症しやすい人の特徴は、長年農作業をしている人や裁縫、刺しゅう、ピアニストなど手や指を酷使する人です。 ヘバーデン結節が進行すると、指が変形する可能性があります。症状がある場合は放置せずに、早めに医療機関を受診しましょう。 コーヒーがヘバーデン結節に及ぼす影響 ヘバーデン結節の人は「コーヒーを控えた方がいい」と聞いたことがあるでしょう。しかし、現時点ではコーヒーがヘバーデン結節に影響を及ぼすという医学的根拠はありません。一方で、コーヒーに含まれるカフェインや砂糖が炎症を引き起こしている可能性があります。 ここでは、コーヒーがヘバーデン結節に及ぼす影響について解説します。 カフェインが及ぼす影響 コーヒーに含まれるカフェインが、ヘバーデン結節の症状を悪化させるという医学的根拠はありません。しかし、血流への影響が痛みを悪化させている可能性があります。 カフェインには交感神経を刺激し血管を収縮させる作用があるため、血流が悪くなり痛みがひどくなる可能性が考えられます。また、「カフェインを減らしたら改善した」という声もあるようです。 カフェインが気になる方は、コーヒーをカフェインレスに変えたり、緑茶や紅茶の代わりにルイボス茶やハトムギ茶を飲んだりするのもよいでしょう。 砂糖が及ぼす影響 砂糖を過剰に摂取しすぎると炎症を引き起こし、ヘバーデン結節の悪化につながる可能性があります。砂糖を摂りすぎると、体内のたんぱく質と結びつき、細胞や肝臓に炎症を引き起こします。慢性的な炎症は、関節の痛みや腫れを悪化させる要因です。 コーヒーに砂糖を多めに入れる習慣がある方は、知らないうちに過剰摂取している可能性があります。 糖分は必要不可欠な栄養素ですが、適切な量でバランスよく摂取しましょう。 ヘバーデン結節になったら食べてはいけないもの ヘバーデン結節になったら控えた方がいい食べものは下記の3つです。 糖分の多い食品 リン酸を多く含む食品 アルコール飲料 摂りすぎると、炎症や痛みを促進させる可能性があります。ヘバーデン結節の方は、過剰に摂取しないよう気を付けましょう。 糖分の多い食品 日常的に糖分の多い食べものを摂取していると、関節の痛みや炎症を悪化させる可能性があります。糖分を多量に摂ると血糖値が上昇し、関節周りの炎症を引き起こしやすくなります。 以下は、日常的によく食べるものの中で糖分や糖質が多い食品です。 チョコレートやケーキ 甘い飲み物 白米やパン 調味料 チョコレートやジュース、甘い食べものはもちろん、炭水化物は消化されるとブドウ糖に変わり血糖値を引き上げます。 糖分や糖質の摂取を減らす意識をすると、関節の負担を軽減できるでしょう。 リン酸を多く含む食品 ヘバーデン結節の症状がある方は、リン酸を多く含む食品を過剰に摂取しないようにしましょう。特に加工食品に多く含まれるリン酸は、カルシウムの吸収を妨げ、骨や関節に悪影響を与える可能性があります。 リン酸を多く含む食べものは以下の通りです。 インスタント麺 ハムやソーセージなどの加工食品 スナック菓子 ファストフード リン酸は食品添加物に多く含まれているため、加工食品やカップ麺などを頻繁に食べる方は、摂りすぎに注意しましょう。 アルコール飲料 ヘバーデン結節になったら、アルコールの摂取は控えましょう。アルコールを飲むと血管が拡張して、関節周りの痛みを促進させる可能性があります。 飲酒後に指の痛みが強くなったり、腫れがひどくなるという症例も報告されているため注意が必要です。また、過剰な飲酒は腎臓に負担をかけ、腎機能の低下を引き起こす要因となります。 腎機能が低下するとカルシウム代謝に影響を及ぼし、骨が弱くなり、ヘバーデン結節の症状が悪化する恐れがあります。 お酒を飲む際は適量を守り、飲み過ぎないように意識することが大切です。 ヘバーデン結節になったら食べたほうがいいもの ヘバーデン結節になったら食べたほうがいいものは次の3つです。 大豆製品 青魚 乳製品・小魚 ヘバーデン結節には、これを食べれば症状が改善するというものはありませんが、食べるものを意識すると炎症や痛みが軽減できる場合があります。 以下で詳しく解説します。 大豆製品 ヘバーデン結節の症状がある方は、納豆や豆腐、味噌などの大豆製品を積極的に摂るようにしましょう。ヘバーデン結節患者の8割以上が女性であり、特に更年期以降の方が多いため、女性ホルモンが関係している可能性があると言われています。 更年期になると卵巣機能が低下して、エストロゲンの分泌が乱れ、関節の痛みや変形が起こりやすくなると考えられています。 大豆製品に含まれるイソフラボンはエストロゲンと似た働きを持つ成分です。イソフラボンを含む大豆製品を摂ると、エストロゲンの減少による影響を補い、関節の痛みや変形の進行を抑える効果が期待できます。 食事から取り入れやすい大豆製品を活用し、ヘバーデン結節の症状緩和を目指しましょう。 青魚 サバやイワシなどの青魚は、ヘバーデン結節の痛みを緩和する効果が期待できます。青魚に多く含まれるDHAとEPAは、抗炎症作用がある脂肪酸です。DHAとEPAには炎症を抑える働きがあるため、痛みや腫れの軽減に役立つと考えられています。 サバやイワシは焼き魚として食べるのはもちろん、缶詰でも手軽に入手できるので、日ごろの食事に取り入れやすい食材です。 ヘバーデン結節の症状がある方は意識して青魚を食べるようにしましょう。 乳製品・小魚 乳製品や小魚は、ヘバーデン結節の症状がある方は積極的に摂った方がよい食べものです。乳製品や小魚にはカルシウムが豊富に含まれており、骨や関節の強化に役立ちます。 カルシウムは骨の生成だけではなく、細胞の機能や神経伝達においても重要な働きをします。生きるうえで血液内に一定のカルシウムが存在していなくてはなりません。 血中のカルシウムが不足すると、歯や骨から補うことになります。血中のカルシウムが不足した状態が続くと、歯や骨密度が低下して、もろくなってしまうのです。 ただし、マグネシウムが不足していると摂取したカルシウムが骨に届かず、炎症部分に沈着してしまう可能性があります。カルシウムとマグネシウムをバランスよく摂ることが大切です。 ヘバーデン結節における再生医療の可能性 ヘバーデン結節の治療法には主に、「保存療法」「手術療法」「再生医療」があります。多くの方は、炎症や痛みを抑えて指の機能をできるだけ維持するために保存療法を選択されます。 しかし、保存療法で十分な改善がみられない場合、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療では身体の自然治癒力を高め、損傷した組織や機能を修復・再生を目的としています。主な治療法として、生きた幹細胞を活用する幹細胞治療や血液を利用するPRP療法があり、手術せず治療できる点が特徴です。 リペアルセルクリニックでは、ヘバーデン結節の痛みや変形に対する再生医療を行っています。保存療法で効果を感じにくい方や手術を避けたい方は一度ご相談ください。 ヘバーデン結節におけるコーヒーと食事の関係を正しく理解しよう コーヒーがヘバーデン結節に及ぼす影響については、現時点では医学的根拠がありません。しかし、コーヒーに含まれるカフェインや砂糖が、痛みや炎症を促進させる可能性はあるでしょう。 日ごろから糖分や糖質を控えめにして、アルコールの摂取を減らすなど食事に気を付けると、痛みや炎症の緩和が期待できます。 どのような食べものを選ぶべきか正しく理解して、ヘバーデン結節の症状をやわらげるために食生活を見直してみましょう。
2025.03.31 -
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ヘバーデン結節は、手指部が変形・曲がってしまうことで痛みを感じる原因不明の病気です。 発症した場合、やってはいけないことは以下の通りです。 上記の中でやっていることがある方は、へバーデン結節が悪化する可能性が高いので注意が必要です。 \リペアセルクリニック坂本理事長のコメント/ 手術をすると関節自体を固定するため、物を握りにくくなります。 そのため、一般的には多少の痛みがあっても手術は進めません。 しかし、手術をしない保存療法は症状の進行を遅らせる対症療法なので、根本的な解決にはなりません。 当院(リペアセルクリニック)では、ヘバーデン結節をはじめとする手指に関する病気にお悩みの方を対象に無料相談を実施しています。 症状が悪化して指が変形してしまう前に、まずはお気軽にお問い合わせください。 ▼まずは電話で無料相談! >>今すぐ電話してみる ヘバーデン結節とは? ヘバーデン結節とは、手指部における第1関節に相当する箇所が変形、または腫脹し痛みが生じるを感る原因不明の病気です。 特に、母指(親指)や示指(人差し指)から小指にかけて第1関節が赤く腫れあがる傾向がみられ、過度に屈曲運動をすると疼痛症状(痛み)を合併します。 上記の症状が見られると同時に、関節を支える役割を有する靭帯部分が緩むとされていて、例えば物を指でつまむときなど関節が不安定になり、指の先の力が入りにくくなることもあります。 時間の経過とともに、疼痛症状は落ち着いてくることが多いのですが、早めに症状の悪化を防止するべきです。 また、この疾患を発症した場合に、爪母(爪の根本部分)が影響をうけて「爪が変形して凸凹になる」特徴がみられるため、そのような所見を確認した際には放置せず、皮膚科などで診察を受けるよう心がけましょう。 主な原因 https://youtu.be/fzyqMTIc7dI?si=On7Hw-JuXYZgG9D0 実はこのへバーデン結節は、これまでの医学的研究をもってしても未だに明確な原因が特定されていません。 しかし、判明しているいくつかの要因もあるため紹介します。 一般的に年齢を重ねれば、重ねるほどへバーデン結節など変形性関節症の発生率は高くなると言われています。 また、日常生活や仕事で手指を頻繁に使用する方が発症しやすい疾患とされています。 外傷によるものを除外すると「裁縫や刺しゅう、農業関係の手仕事に従事」していた方々が発症しやすいです。それと同時に、患者さんの概ね8割が主婦であったとの調査結果があります。 また、へバーデン結節は更年期以降の女性に多く発生し、とくに女性は男性の約2倍以上の確率で発症することがわかっています。 したがって、本疾患の背景には女性ホルモンの変調が関与している可能性が推測されています。 くわえて、遺伝や環境といったさまざまな要素が複合的に組み合わさって発症するとも考えられています。ただし、遺伝性と明確にうたえるエビデンス(証明)に乏しいものの、これまでに母娘間あるいは姉妹間などの家族内で多発する例が散見されているのも事実です。 それ以外にも外傷・甲状腺疾患・糖尿病などの疾患に合併して発症する場合や、とくに誘因なく特発性に現れるケースも存在しています。 ヘバーデン結節でやってはいけないこと【5選】 ヘバーデン結節になったらやってはいけないことや予防するために気をつけるべきことを紹介します。 ヘバーデン結節でやってはいけないこと ヘバーデン結節の予防・再発防止に気を付けるべきこと ヘバーデン結節でやってはいけないこと へバーデン結節になったらやってはいけないことは、以下の通りです。 へバーデン結節を発症すると、日常生活の中でも気をつけなければいけないことが多いです。 当院では、ヘバーデン結節をはじめとする手指に関する病気にお悩みの方を対象に無料相談を実施しています。 無理をして症状を悪化させないためにも、ぜひお気軽にお問い合わせください。 また、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでは、先端医療である再生医療に関する情報を限定配信中です。 ヘバーデン結節の予防・再発防止に気を付けるべきこと 現代社会では、日常生活においてスマートフォンが手指の障害をきたすと言われ、とくに小指でスマートフォンを持つ動作がヘバーデン結節を誘発すると考えられています。 スマホの画面操作は出来る限り両手で行うよう意識しましょう。 また、大豆に含まれているイソフラボンが女性ホルモンと成分が類似していることから、豆乳や豆腐・納豆・きなこなどを日常的に摂取することで症状の改善につな繋がる可能性もあります。 指の第1関節の動作は、日常生活でなかなか意識しづらいことではあるものの、知らず知らずのうちによく利用している部位です。 手指を動かすたびに疼痛症状が出現するようならば、痛みを悪化させないための対策や工夫を講じることが重要です。 ヘバーデン結節の主な治療方法 へバーデン結節の治療は、症状に応じて保存療法・薬物療法・手術療法の3種類の方法があります。 手術をすると関節自体が固定され物を握りにくくなる場合があるため、保存療法や薬物療法による進行を遅らせる治療法が中心でした。 しかし、近年ではへバーデン結節治療の新たな選択肢として「再生医療」が注目されています。 へバーデン結節の新たな治療法として注目されている再生医療について へバーデン結節の新たな治療法として、先端医療である再生医療も選択肢の一つです。 再生医療とは、人の身体が持つ再生力を利用して、損傷した組織の再生・修復を図る医療技術のことです。 従来の治療では、テーピングやサポーターによる装具療法や痛み止めなどの薬物療法による保存療法が中心でした。 しかし、従来の保存療法ではへバーデン結節の根本的な改善にはつながりません。 「へバーデン結節を根本的に治したい」「手術せずに治したい」という方は、ぜひ再生医療による治療を検討してみましょう。 以下の動画では、へバーデン結節と同様の変形性のCM関節症に関する治療について解説しているので、合わせてご覧ください。 https://youtu.be/vmnKIVntXQU?si=hzu3gwI0JVu4lGOy ヘバーデン結節でやってはいけないことに関するQ &A この項目では、ヘバーデン結節に関するよくある質問と回答を紹介しています。 ヘバーデン結節を放置するとどうなる? ヘバーデン結節になったら食べてはいけない食べ物は? へバーデン結節は何科を受診したほうがいいですか? ヘバーデン結節は何人に1人くらいの割合で発症していますか? ヘバーデン結節にお悩みの方や発症を心配している方は、参考にしてみてご確認ください。 ヘバーデン結節を放置するとどうなる? ヘバーデン結節を放置してしまうと、長期間にわたって変形が進行するとされています。 変形が進むと屈曲した状態で関節が固まり痛みがなくなる傾向にありますが、骨の変形であることから元に戻すことが困難になってしまいます。 ヘバーデン結節になったら食べてはいけない食べ物は? ヘバーデン結節における食べ物で気をつけなければならないのは、リン酸を多く含む食品の過剰摂取です。具体的には、加工食品やスナック菓子・インスタント麺などが挙げられます。 対して、イソフラボンを含む豆製品やカルシウムを含む食品はヘバーデン結節の症状改善に有効とされているので、意識的な摂取を心がけましょう。 へバーデン結節は何科を受診したほうがいいですか? へバーデン結節は整形外科を受診しましょう。 また、へバーデン結節の兆候としてみられる「爪が変形して凸凹になる」現象が顕著で、不安を抱く方は皮膚科の受診を検討しても良いでしょう。 ヘバーデン結節は何人に1人くらいの割合で発症していますか? ヘバーデン結節は日本の人口約1億2千万人に対して3千万人の推定患者がいると言われています。 高齢であればあるほど発症率は高くなりますが、スマートフォンの普及に伴い若年層でも発症する疾患です。 50代 約29% 60代 約35% 70代 約51% 80代 約59% 疑いがあるときは「自分は大丈夫」と油断せずに、整形外科の受診を検討しましょう。 ▼ 再生医療に関する詳細は以下をご覧下さい 自分自身の自ら再生しようとする力、先端医療が自然治癒力を活かして治します ヘバーデン結節でやってはいけないことを避けて症状改善を目指そう ヘバーデン結節は、高齢者はもちろん若年層でも発症の危険性がある疾患です。 放置すると徐々に指の変形が進行し、最終的には横を向いてしまう危険性もあります。ただし、日常生活におけるさまざまな工夫によって疼痛症状の改善は可能です。 へバーデン結節におけるやってはいけない・予防事項を認識しながら、前向きな対処策を実践していきましょう。 なお、当クリニックではヘバーデン結節をはじめとする手指に関する病気にお悩みの方を対象に無料相談を実施しています。お気軽にご相談ください。
2022.01.18 -
- 手部
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「最近の指の腫れの原因は、ヘバーデン結節かも」 「ヘバーデン結節は治療できるのかな…」 このようなお悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか? ヘバーデン結節は、更年期以降の女性を中心に多く見られる症状で、指の第一関節に痛みや変形が生じる疾患です。 治療法としては、痛みを和らげる保存療法や生活習慣の見直し、場合によっては手術など、症状の進行度に応じた対策があります。また、治療による体の負担が少ないため、入院が必要のない治療法、再生医療もご紹介します。 本記事では、ヘバーデン結節の治療法について詳しく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。 ヘバーデン結節の治療法5選 ヘバーデン結節の治療は、症状の段階や生活の状況によって異なります。主な治療法は以下の5つです。 局所安静 薬物療法 マッサージ 手術 再生医療 1つずつ詳しく見ていきましょう。 局所安静|テーピングや金属製リングの使用 へバーデン結節の症状を落ち着かせるには、日常的に指先への過度な負担を避けることが大切です。 とくに炎症が強いときは患部を冷却して、テーピングや金属製リングなどの装具で関節を固定すると良いでしょう。 指を安静に保てば痛みが和らぎやすくなります。 腫れや熱感が続いているときは無理をしてはいけません。 指先を酷使する仕事や趣味を控え、痛みが落ち着いたら医療機関での診察を検討するのも1つの選択肢です。 薬物療法|漢方や消炎鎮痛剤の服用 指の痛みが顕著なときには、漢方や消炎鎮痛剤などを使う薬物療法が検討されます。 以下に薬物療法で使用される代表的な薬物をまとめました。 医薬品 目的 効果 内服薬(漢方や消炎鎮痛剤など) 炎症を抑え、痛みを和らげる 指の腫れや痛みの軽減 外用薬(湿布や塗り薬など) 患部に直接アプローチし、局所的に炎症や痛みを抑える 患部の消炎鎮痛作用 使用部位の血行促進や腫れの軽減 ステロイド注射 強い炎症や痛みを即時的かつ集中的に抑える 強力な抗炎症作用による痛みの軽減 薬物には副作用が見られるものもあります。たとえば、ステロイド注射による副作用は、注射部位の痛み・腫れや血糖値の上昇などです。 薬を使う際は、自己判断で続けるのではなく、定期的に医療機関を受診し、処方内容の再検討や症状の変化を診察してもらいましょう。 こうした薬物療法は他のアプローチと合わせて活用し、日常生活の負担の軽減に役立ちます。 軽いマッサージ|炎症や痛みがないときに実施 へバーデン結節の痛みや腫れが和らいだタイミングであれば、軽いマッサージを試すことも1つの方法です。 手先をほぐすようにさする程度であれば、血行を促して関節の動きを保ちやすくなります。 ただし、炎症が続いている段階で実施したり、指圧を強めすぎたりすれば逆効果となるため、痛みがないときに実施 自己流で無理しないようにしてください。あくまで補助的なケアとして取り入れ、違和感があるときは医療機関に相談すると安心です。 手術|コブの切除や関節固定 保存的な治療で改善が見られず、変形が著しく日常動作に支障が出る場合は、手術を検討することがあります。 以下はへバーデン結節の代表的な2つの手術です。 手術 手術内容 コブの切除 指の第一関節にできた骨性のこぶを切除する手術 関節固定 指の第一関節を固定する手術 こぶの切除は痛みや変形の進行の軽減、外見上の改善は期待できますが、手術によっては可動域が制限されます。 一方で、関節固定は可動域は制限されますが、痛みの軽減と変形の進行を抑える効果が期待できます。 どちらの術式も手術後は固定具の装着やリハビリが必要となるため、手術前に医師と十分に話し合って理解を深めましょう。 再生医療|自分の細胞を活用する新しい治療法 へバーデン結節に対しては、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療には、幹細胞治療と呼ばれる治療があります。 幹細胞とは、さまざまな細胞へ変化する可能性を持つ細胞です。自己脂肪や骨髄などから幹細胞を採取し、培養して数を増やしてから再び注射で体内に戻します。 自分自身の細胞を利用するため、拒絶反応が起こりにくい点が特徴です。 再生医療について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」へお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ ヘバーデン結節を治療せず放置するとどうなるのか? ヘバーデン結節を長期間放置すると、以下のような可能性があります。 骨の変形が進み元に戻りにくくなる 変形した状態で固定かし外見が気になる 指の動きが制限され日常生活に支障が出る こうした事態を避けるためにも、違和感を抱いた段階で医療機関を受診し、適切な治療のタイミングを逃さないように心がけましょう。 まとめ|ヘバーデン結節の治療法を知って自分にあった方法を選択しよう へバーデン結節は、親指や人差し指から小指にかけて、第1関節が赤く腫れあがり、変形して曲がってしまう疾患です。 いまだ原因不明の疾患であり、放置すると指先が曲がったまま固まる恐れもあります。 治療法としては、安静や薬物療法、手術、再生医療などがあります。 痛みや指の動きの制限が気になる方は、一度医療機関を受診し、自分に合った治療を試してみると良いでしょう。 再生医療について詳しくは、当院リペアセルクリニックにお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ ヘバーデン結節の治療に関するよくある質問 ヘバーデン結節は治りますか? へバーデン結節は、すり減った骨そのものを完全に元の状態へ取り戻すことが難しいといわれています。 現在、医療の分野ではさまざまな治療アプローチが研究されています。その選択肢の一つが再生医療です。 当院「リペアセルクリニック」では、主に脂肪由来の幹細胞治療とPRP療法の二つの治療法を提供しています。 ヘバーデン結節の治療について詳しく知りたい方は、無料のメール相談を承っているので、ぜひご活用ください。 ヘバーデン結節の人がやってはいけないことを教えてください 以下にヘバーデン結節の人がやってはいけないことと、その理由をまとめました。 やってはいけないこと 理由 指先に負荷をかける作業 (例:固いものをハサミや包丁で切る、ペットボトルなどの容器を強く握っての開け閉めなど) 炎症や腫れがある箇所を無理に温めると、血行が過剰に促進されて腫れが増幅する恐れがある 強い圧力をかけるマッサージ 患部への刺激が大きく、かえって痛みを悪化させる可能性がある 重い物を持つ習慣 患部へ大きな負担がかかり、炎症や痛みを悪化させたり、関節の変形を進行させたりする可能性がある 指を酷使する活動 (例:スマートフォンの長時間使用) 同じ動作が反復されて、痛みや炎症が慢性化しやすくなる これらはすべて関節に負担のかかる動作です。いずれの動作も痛みの増強や関節の変形を助長するため、患部に強い負荷をかける行動や習慣は控えましょう。 コーヒーを良く飲む人はヘバーデン結節になりやすいですか? コーヒーの摂取とヘバーデン結節の発症リスクとの関係については、はっきりした医学的根拠がないとされています。 ただし、コーヒーに含まれるカフェインには血管を収縮させる作用があり、血液のめぐりが悪くなると炎症のある部位の痛みが強まる恐れは否定できません。 とはいえ、適度な量のコーヒーが直接ヘバーデン結節を引き起こすという可能性は低く、飲みすぎに注意する程度で十分です。 もしコーヒーを飲むたび指の違和感が強まるようであれば、一度控えてみて症状の変化を確認することも選択肢の1つです。最終的には個人差があるため、不安がある方は食習慣を含めて医療機関で相談してみましょう。
2022.01.10