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テニス肘の治し方|自分でできるマッサージや病院での治療法について解説

肘の外側に痛みを感じ、手や腕を使う動作がつらくなっていませんか。
テニス肘は、日常生活やスポーツ、仕事に大きな支障をきたす疾患です。放置すると慢性化し、痛みが長期間続く可能性があります。
しかし、適切な治し方を実践すれば、多くの場合で改善を目指せます。
本記事では、自宅でできるセルフケアの方法から、医療機関での専門的な治療法まで、テニス肘の治し方を詳しく解説します。
また、記事の後半ではテニス肘に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、テニス肘の治療法の一つである再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。
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目次
自分でできるテニス肘の治し方はある?
軽度のテニス肘であれば、セルフケアで改善できる可能性があります。日常生活で肘にかかる負担を減らして適切なケアを継続すると、炎症を抑えられ、組織の回復を促せます。
自分でできるテニス肘の治し方は、以下のとおりです。
ただし、ストレッチやマッサージの際に強い痛みを感じる場合や、実施しても症状が改善しない場合は、無理をせず医療機関を受診してください。自己判断で誤ったケアを続けると、かえって症状が悪化するおそれがあります。
以下、詳しく解説します。
安静・アイシング
発症直後の急性期には、安静とアイシング(冷却)が基本です。痛みを感じる動作を避け、患部をアイシングしながら休ませると、炎症の拡大を防げます。
アイシングは、保冷剤や氷をタオルで包み、患部に15~20分程度あてる方法が有効です。アイシングを1日に数回繰り返すと、炎症や腫れを軽減できます。
ただし、過度に冷やすと血行が悪くなるため、長時間のアイシングは避けてください。
ストレッチ
前腕の伸筋群を伸ばすストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、テニス肘の症状緩和に役立ちます。
具体的な方法は、以下のとおりです。
- 腕を肩の高さで前に伸ばし、手のひらを下に向ける
- 反対の手で、伸ばした手の指先を持ち、手首をゆっくりと下方向に曲げる
- 前腕の外側が伸びているのを感じながら、15秒間キープ
- 上記ストレッチを1日3~4回行う
痛みが強い場合は無理をせず、心地よく感じる範囲で実施してください。継続的に行うと、筋肉の緊張がほぐれ、痛みの軽減につながります。
以下の記事では、詳しいストレッチ方法を解説しています。ぜひ参考にしてください。
マッサージ
前腕の筋肉を優しくほぐすマッサージは、血行を促進し、組織の回復をサポートします。
肘から手首にかけて、円を描くように揉みほぐしてください。指の腹を使い、筋肉の流れに沿ってゆっくりと圧をかけます。
また、テニスボールを使った簡単なマッサージ法も有効です。手順は以下のとおりです。
- テニスボールを机の上に置く
- 手のひらを上方向に向け、ボールを転がすようにしながら、前腕の筋肉をほぐす
ただし、マッサージをする際は、強く押しすぎないように注意してください。過度な刺激は、かえって炎症を悪化させるおそれがあるため、「痛気持ちいい」程度の強さで行いましょう。
サポーター・テーピング
テニス肘専用のサポーターは、筋肉や腱への負担を軽減し、痛みを和らげます。サポーターの正しい装着位置は、以下を参考にしてください。
- 局所的な圧迫に適している「バンドタイプ」:肘の少し下
- 肘全体につける「スリーブタイプ」:肘から前腕にかけて装着
また、テーピングで前腕を固定する方法も有効です。伸縮性のあるテープを使い、肘から手首にかけて適度な圧迫を加えることで、筋肉の動きをサポートします。
ただし、長時間の連続使用は避けてください。締めつけすぎると血行が悪くなるため、適度に外して血流を促すことが大切です。
以下の記事では、テニス肘のサポーターの付け方や注意点について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
医療機関でのテニス肘の治し方
セルフケアで改善しない場合は、医療機関での治療が必要です。症状の程度や経過に応じて、適切な治療法を選択しましょう。
医療機関でのテニス肘の治し方は、以下のとおりです。
以下、詳しく解説します。
リハビリテーション
セルフケアで改善が見られない場合、理学療法士による専門的なリハビリテーションが有効です。ストレッチや筋力トレーニングを通じて、患部の血流を改善し、組織が持つ治癒力向上を目指します。
また、理学療法士の指導により、正しい動作やフォームを身につけると、再発のリスクを減らせます。
薬物療法
テニス肘による痛みに対しては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服や外用(貼付薬・ゲル)で鎮痛を図ることがあります。
症状が強い場合はステロイドの局所注射が選ばれることもあります。ただし、効果は短期的です。また、繰り返し注射すると腱が弱くなり断裂する危険性があるため、慎重な判断が必要です。いずれも医師の指示に従い、用量や頻度は自己判断で変更しないでください。
装具療法
装具療法とは、専用の装具(肘サポーター)で動作制限を行い、安静を保つ治療法です。
装具は、痛みの原因となる筋肉への負荷を軽減します。日常生活での無意識な動作を制限すると、患部の安静を保てるため、炎症の悪化を防げます。
装着期間は症状により異なりますが、通常は数週間から数カ月です。リハビリテーションと併用することで、より高い治療成果が期待できます。
体外衝撃波療法
体外衝撃波療法は、痛みのある部位に衝撃波をあてて血流改善を図り、組織の自然治癒を促す治療法です。
慢性期のテニス肘に有効とされており、複数回の通院で症状の改善が見込めるケースもあります。
体外衝撃波療法は比較的新しい治療法ですが、リハビリや薬物療法などで改善しない場合の選択肢として注目されています。
手術療法
十分な期間にわたって保存療法(リハビリテーションや薬物療法など)を行っても改善が見られず、日常生活に支障を来す重症・慢性化例に対して、手術療法が検討されます。
手術では、主に変性・病変腱組織の切除や腱付着部の修復を行い、痛みの原因部位を除去、または改善を目的とします。(文献1)ただし、術後にも完全な正常化を保証するものではありません。
術後は、段階的なリハビリテーションを計画的に進めることが不可欠です。適切なリハビリテーションを行うことで、可動域・筋力の回復を促し、再発リスク低減を目指します。
再生医療
保存療法による改善が見られない場合、テニス肘の治療法として再生医療の選択肢もあります。
再生医療には、主に幹細胞治療とPRP療法があります。
- 幹細胞治療:幹細胞を採取・培養して患部に投与する治療法
- PRP療法:血液から抽出したPRP(多血小板血漿)を患部に投与する治療法
どちらも患者様自身から採取した幹細胞・血液を用いるため、拒絶反応のリスクが低いのが特徴です。
手術を避けたい方や、長引く慢性痛に対する選択肢としてご検討ください。
以下のページでは、テニス肘を含む「スポーツ外傷に対する再生医療」について、特徴や症例を紹介しています。再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
スポーツ外傷は⼿術しなくても治療できる時代です。
テニス肘の再発を防ぐ方法
テニス肘は再発しやすい疾患です。一度改善しても、同じ動作を繰り返すと再び痛みが出るケースは少なくありません。
以下の日常的なストレッチと筋力トレーニングで、再発リスクを軽減できます。
それぞれ詳しく解説します。
ストレッチ
テニス肘は、日々の軽いストレッチで再発リスクを軽減できます。
具体的な方法は、以下のとおりです。
- 腕を肩の高さで前に伸ばし、手のひらを下に向ける
- 反対の手で、伸ばした手の指先を持ち、手首をゆっくりと下方向に曲げる
- 前腕の外側が伸びているのを感じながら、15秒間キープ
朝起きたときや仕事の休憩時間など、日常生活の中に取り入れて無理なく継続しましょう。数十秒程度の短いストレッチでも、毎日の積み重ねで大きな予防効果が見込めます。
以下の記事では、テニス肘を改善・予防するストレッチ方法を紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
輪ゴムを使った筋力トレーニング
テニス肘の症状緩和に有効な輪ゴムを使った筋力トレーニングを紹介します。
- 輪ゴムを5本の指全体に引っかける
- 指を広げるように動かす
- 指を広げた状態で2~3秒キープする
- ゆっくりと元に戻す動作を10回程度繰り返す
これは前腕の筋力を鍛えるトレーニングです。結果的に前腕の筋力バランスが整い、再発予防につながります。
まとめ|適切な処置でテニス肘は改善できる
テニス肘は、早めのケアと正しい治療で回復が見込める疾患です。
軽度の症状であれば、安静やストレッチ、マッサージなどのセルフケアで改善できる可能性があります。ただし、セルフケアで改善しない場合は、医療機関を受診してください。
慢性的な痛みが続く場合には、手術療法や再生医療など、より専門的な治療が必要になることもあります。
「手術は避けたい」とお悩みの方は、再生医療も選択肢としてご検討ください。
当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報発信や簡易オンライン診断を提供しています。再生医療について詳しく知りたい方は、お気軽にご登録ください。
テニス肘の治し方に関するよくある質問
テニス肘は放置しても治る?
軽度のテニス肘であれば、安静にすると自然に改善するケースもあります。
しかし、痛みを我慢しながら同じ動作を続けると、炎症が慢性化し、治りにくくなるおそれがあります。放置すると、日常生活や仕事に長期間支障をきたす可能性も否定できません。
早めにセルフケアを始め、改善しない場合は医療機関の受診をおすすめします。適切な治療を受けると、回復までの期間を短縮できます。
テニス肘の湿布はどこに貼ればいい?
湿布は、肘の外側の痛みを感じる部位に貼ります。
具体的には、上腕骨外側上顆(肘の外側の骨の出っ張り)とその周辺です。痛みの中心となる場所を探し、そこに湿布の中央部分がくるように貼ってください。
湿布には、炎症を抑える働きがある成分が含まれています。ただし、皮膚のかぶれや刺激を感じた場合は、使用を中止し、医師に相談してください。
テニス肘の人がしてはいけないことは?
痛みを我慢しながら、テニスや重い物を持つなどの「負荷の高い動作」を続けることは避けてください。炎症が悪化し、治療期間が長引く原因となります。
また、急激な動作や無理なストレッチも、患部に過度な負担をかけるため控えましょう。
日常生活では、手首や肘をひねる動作、雑巾を絞る動作、ドアノブを回す動作などにも注意が必要です。可能な範囲で動作を工夫し、患部への負担を減らすと、症状が回復しやすくなります。













