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「最近腰に違和感や痛みを感じる」 「違和感や痛みが日を増して強くなっている」 スポーツ後や日常生活で腰に違和感がある場合、腰椎分離症の可能性があります。とくに野球やバレーボールなど腰を反る動作の多い競技をしている方や、若い頃の運動による慢性的な腰痛に悩む方は、早めに医療機関で状態を確認することが大切です。 本記事では、現役医師が、腰椎分離症のセルフチェック項目について解説します。記事の最後には、腰椎分離症のセルフチェックに関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 腰椎分離症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 腰椎分離症のセルフチェック項目 セルフチェック 詳細 腰を反らす・ひねると違和感を感じる 腰椎後方の椎間関節や椎弓にストレスが集中することで生じる違和感や痛み スポーツや片脚動作で腰の不安定感がある 腰椎の安定性が低下することによる支えの弱さや力の入りにくさ 腰の中心〜片側に限局した違和感がある 分離部位周辺の局所的な炎症や筋緊張による違和感 長時間の姿勢維持で腰が疲れやすい 腰椎を支える筋肉に持続的な負担がかかることによる筋疲労や張り感 前かがみより後ろに反ると違和感が強い 腰椎後方への圧迫や分離部への負荷増大による痛みや違和感 腰椎分離症は、腰椎の一部に亀裂が生じる疾患です。初期は強い痛みを伴わないため、気づかず運動を続けることがあります。セルフチェックでは、腰を反らす・ひねる・長時間座る動作で違和感の有無を確認します。 腰の中央や片側に違和感があれば要注意です。腰の不安定感や片脚立ちでのバランスの崩れも、腰椎分離症の兆候のひとつです。軽度でも続く違和感があれば、早めに医療機関を受診しましょう。 腰椎分離症の多くを占める第五腰椎分離症について、症状や基本的な考え方を整理しています。 腰を反らす・ひねると違和感を感じる 腰椎分離症は、腰椎後方の椎弓に亀裂(疲労骨折)が生じる疾患です。腰を反らす、ひねる動作では損傷部位に負荷が集中し、周囲の筋肉や靭帯が刺激されて違和感や張りを生じます。 これらの症状は骨の亀裂や炎症が原因で、スポーツや日常動作で強く現れます。放置すると痛みの増悪や分離の進行、慢性化につながる可能性があります。 違和感が続く場合は、早期に医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。 スポーツや片脚動作で腰の不安定感がある 腰椎分離症は、腰椎の一部が疲労骨折を起こす疾患です。骨の不安定性により片脚立ちやジャンプ、方向転換などの動作時に不安定感や痛みが生じることがあります。 とくにスポーツ中の瞬発的な動きや体幹のねじれを伴う動作では、分離部に負荷が集中し、周囲の筋肉や靭帯に過剰な緊張が生じます。 腰の中心〜片側に限局した違和感がある 腰椎分離症では、椎弓の疲労骨折による骨の亀裂を起点に炎症や筋緊張が生じ、腰の中心から片側にかけて違和感や鈍痛、重だるさや張り感として現れます。 スポーツや日常動作による腰部への繰り返しの負荷が炎症や筋緊張を強め、負担のかかり方や骨折部位の左右差によって症状が偏る傾向がみられます。放置すると進行や慢性化するため、医療機関の受診が必要です。 長時間の姿勢維持で腰が疲れやすい 腰椎分離症では、長時間の座位・立位など姿勢保持で腰の疲労感や重だるさが強くなることがあります。椎弓の疲労骨折により腰椎が不安定となり、その分を補おうとして周囲の筋肉が過度に緊張するためです。 座位や立位の姿勢維持中に筋肉疲労が蓄積し、腰部全体に張り感や違和感が生じやすくなります。とくに腰の中心や片側に痛みが限局する場合は、分離部への負担が大きいことを示唆します。 これらの初期症状は日常生活にも影響するため、長時間同じ姿勢を避け、こまめに身体を動かして負担を減らすことが重要です。 前かがみより後ろに反ると違和感が強い 腰椎分離症では、椎弓の疲労骨折により腰椎が不安定になるため、腰を後ろに反らす動作で痛みや違和感が強く現れます。分離部に負荷が集中し、周囲の筋肉や靭帯が過度に緊張することで炎症や張り感が生じます。 初期症状は腰の中心から片側にかけての鈍痛や違和感が多く、前かがみで軽減し、後屈で悪化するのが特徴です。 スポーツや反り動作を繰り返すと症状が進行し、痛む場所がより明確になります。重症化を防ぐためにも、早期の整形外科受診と適切な治療が重要です。 腰椎分離症を放置するリスク 放置するリスク 詳細 慢性痛と合併症のリスク 分離部の炎症や変形による慢性的な腰痛や腰椎すべり症の併発 神経障害と手術の可能性 神経の圧迫による下肢のしびれや痛み、重症例での手術適応 日常動作や運動制限 腰の可動域制限や筋力低下による生活動作・スポーツ活動の支障 腰椎分離症を放置すると症状が慢性化し、周囲の筋肉や神経にも影響が及びます。 初期段階では骨の癒合が期待できますが、進行すると分離すべり症へ移行し、運動制限や下肢のしびれなどの症状が現れます。違和感が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、「腰椎分離症は治らないと言われた」場合の治療の選択肢について詳しく解説しています。 慢性痛と合併症のリスク 腰椎分離症を放置すると、椎弓が癒合せず偽関節や脊椎すべり症へ進行することがあります。腰部の慢性痛や下肢のしびれ、感覚障害といった神経症状が出現し、日常生活に支障をきたします。 これらは脊椎の不安定性を補う筋肉の過緊張や、神経圧迫が原因です。放置すると症状は慢性化し、治療が複雑化します。 早期の診断と適切な治療により、骨の癒合を促し、慢性痛や合併症のリスクを軽減できます。 神経障害と手術の可能性 腰椎分離症が進行すると、分離した椎骨がずれて脊椎すべり症へ進行し、神経を圧迫することで痛みやしびれ、感覚鈍麻、筋力低下といった神経障害が生じます。 重症例では排尿・排便障害を伴うこともあり、早期対応が必要です。これらの症状が現れた場合や保存療法で改善しない場合には手術が検討されます。 手術では分離部の固定と神経圧迫の解除を行いますが、実施は症状の程度や進行状況により判断されます。 日常動作や運動制限 腰椎分離症では、椎骨の疲労骨折により過度な動作や負担の大きい姿勢で痛みが悪化します。腰を反らす、ひねる、重い物を持つといった動作は避ける必要があります。 痛みがある間はスポーツや激しい運動を控え、医師の指導のもとで安静と段階的なリハビリが欠かせません。正しい姿勢と腰への負担軽減により、骨癒合を促し、進行や再発防止が期待できます。 【セルフチェック該当者向け】腰椎分離症の治療法 治療法 詳細 保存療法 安静・コルセット装着・理学療法による骨癒合と痛みの改善 薬物療法 消炎鎮痛薬や筋弛緩薬による炎症軽減と疼痛コントロール 手術療法 分離部の固定や神経圧迫の除去による安定性回復と症状改善 再生医療 幹細胞やPRPなどを用いた骨・組織の再生促進と自然治癒力の向上 腰椎分離症の治療は、症状の程度や年齢により異なります。基本は安静、装具の使用、リハビリテーションなどの保存療法です。 炎症や痛みが強い場合は薬物療法を併用し、神経症状を伴う場合には手術療法が検討されます。 近年では、自己修復を促す再生医療の研究も進んでおり、回復の促進が期待されています。ただし、再生医療を実施できる医療機関は限られており、すべての症例に適応されるわけではありません。そのため、治療を検討する際は医師に相談し、対応可能な医療機関を事前に確認しておくことが大切です。 保存療法 腰椎分離症の初期段階では、安静と装具療法を中心とした保存療法が基本です。腰に負担をかける動作を控え、コルセットなどで椎骨の安定を保ちながら骨の自然癒合を促します。 腰椎分離症の早期・片側例では、適切な休養・運動制限・装具使用・理学療法により骨が癒合するケースが多く、18歳未満の若年者では保存療法による骨癒合率が約81.9%です。(文献1) また、保存療法では体幹筋(腹筋・背筋)を強化し、腰を過度に反らさない姿勢や動作を習慣化することで、椎弓へのストレスを軽減し、再発を予防します。 ガイドラインでも「脊柱の安定性を高める運動+姿勢・動作指導」が中心治療とされています。(文献2) 手術は骨癒合が困難な場合や神経症状を伴う場合に検討されますが、多くは保存療法で改善し、スポーツ復帰まで平均2.8〜4.5カ月です。(文献3) 薬物療法 腰椎分離症の薬物療法は、主に痛みや炎症を和らげる目的で行われます。分離部の刺激により筋肉や靭帯が緊張して痛みが強まる場合、消炎鎮痛薬(NSAIDs)や筋弛緩薬が処方され、炎症の抑制や筋緊張の緩和を図ります。 ただし、薬物療法はあくまで補助的手段であり、骨の亀裂を治す治療ではありません。休息・装具の使用・体幹筋の強化・姿勢改善などと組み合わせて行うことが大切です。 また、NSAIDsを長期または多用すると胃腸や腎臓に影響を及ぼす可能性があり、自己判断での継続使用は避ける必要があります。実際、NSAIDsの使用による胃潰瘍や腎障害のリスクは医学論文でも報告されています。(文献4) 手術療法 腰椎分離症では、まず休養・装具・運動療法などの保存療法を行いますが、6カ月以上経過しても症状が改善しない場合には手術が検討されます。(文献5) また、椎骨の不安定性が強い場合や、腰椎分離すべり症が進行して神経圧迫によるしびれ・筋力低下・歩行障害などの神経症状を伴う場合も手術の適応となります。 手術では主に椎弓部修復や脊椎固定が行われ、若年者で椎間板損傷が少ない例では分離部の修復、すべりが進んでいる場合には金属や骨移植による椎体固定が適応です。(文献6) 再生医療 再生医療は、腰椎分離症に対する新たな治療法として注目されています。患者自身の幹細胞を用いて分離部や損傷組織の修復を促し、骨や軟部組織の再生を図ります。 幹細胞は損傷部位で新しい細胞へと分化して自然治癒力を高めるため、早期回復を目指す患者の治療選択肢のひとつです。 ただし、再生医療はすべての症例に適応できるわけではなく、研究段階の要素も含まれます。治療の適応や効果については、医師との相談が必要です。 以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。 【セルフチェック該当者向け】腰椎分離症で受診すべき診療科 受診について 詳細 整形外科 骨・関節・筋肉・神経など運動器全般の診断と治療 スポーツ整形外科 運動時の腰痛やスポーツ障害の専門的評価と治療 リハビリテーション科 姿勢改善・体幹強化・再発予防を目的とした運動療法 検査内容 X線・CT・MRIによる分離部位や進行度の詳細評価 受診の目安 腰を反らす・ひねると痛い、運動後の張りや違和感、片側の腰痛 腰椎分離症が疑われる場合は、整形外科を受診しましょう。問診や身体診察に加え、X線・CT・MRI検査で骨の状態や神経の影響を評価します。 スポーツを行う方は、スポーツ整形外科やリハビリ科を併設する施設が適しています。 腰椎分離症のセルフチェックを実施し早めの受診を心がけよう 腰椎分離症は、初期段階で発見すれば十分に回復が期待できる疾患です。セルフチェックで違和感や痛みに気づいた場合は、無理な運動を控え、整形外科を受診しましょう。 放置すると症状が慢性化したり神経症状を引き起こしたりして、治療が長期化する可能性があります。早期の診断と適切な治療が、日常生活やスポーツへの早期復帰につながります。 腰椎分離症についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、腰椎分離症に対して再生医療を用いた治療を行っています。 腰椎分離症に対する再生医療は、患者自身の幹細胞を用いて損傷した椎弓や周囲組織の修復を促し、自然治癒力を高めて改善を図る治療法です。 幹細胞により骨や軟部組織の再生が促進され、症状改善が期待されます。従来の保存療法や手術療法に続く新たな選択肢として注目されています。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 腰椎分離症のセルフチェックに関するよくある質問 腰椎分離症は自分や家族の力だけで改善できますか? 腰椎分離症は、背骨の一部である椎弓に亀裂が入る損傷であり、筋肉痛や疲労とは異なります。そのため、自己判断や家族のサポートだけで改善は困難です。 レントゲンやCT、MRIで状態を確認し、医師の指導のもとで安静・装具・リハビリなどの保存療法を行うことが大切です。 腰椎分離症は整体や接骨院で改善しますか? 腰椎分離症は、整体や接骨院だけで根本的に改善することはできません。この疾患は背骨の一部(椎弓)に生じる疲労骨折であり、正確な診断にはレントゲンやCT、MRIなどの画像検査が必要です。 整体や接骨院では骨の状態を客観的に把握できないため、まずは整形外科を受診し、医師の診断のもとで治療方針を立てることが大切です。 腰椎分離症でやってはいけないことはありますか? 腰椎分離症では、安静期間中に無理な運動やスポーツ、腰を過度に反らす・ひねる動作、重い物の持ち上げ、長時間の同一姿勢は避ける必要があります。 これらは骨折部への負担を増大させ、症状の悪化や治癒の遅れを招きます。 以下の記事では、腰椎分離症でやってはいけないことを詳しく解説しています。 腰椎分離症は1カ月で良くなりますか? 腰椎分離症は1カ月で改善する可能性は低く、治療には一定の期間を要します。 以下は、平均年齢13.8歳の小児患者を対象とした腰椎分離症の治療期間に関する研究結果です。 病期区分 平均治癒期間 期間範囲 最初期段階 約2.5カ月 1〜7カ月 初期段階 約2.6カ月 1〜6カ月 進行期 約3.6カ月 3〜5カ月 (文献7) 治療には、安静やリハビリの継続が欠かせません。焦った運動再開は再発リスクを高めるため、医師の指導のもとで段階的に進めましょう。 以下の記事では、腰椎分離症の治療期間について詳しく解説しています。 参考文献 (文献1) Rate and Duration of Bone Union for Conservative Treatment in Pediatric Lumbar Spondylolysis|PubMed® (文献2) Rehabilitation Guidelines for Lumbar Spondylolysis/Spondylolisthesis|UW HEALTH SPORTS REHABILITATION (文献3) Return to play after spondylolysis: An overview|PMC PubMed Central® (文献4) A Comprehensive Review of Over the Counter Treatment for Chronic Low Back Pain|PMC PubMed Central® (文献5) Lumbar Spondylolysis and Spondylolytic Spondylolisthesis: Who Should Be Have Surgery? An Algorithmic Approach|PMC PubMed Central® (文献6) Surgery for Spondylolysis|NYU Langone Health (文献7) Conservative Treatment for Bony Healing in Pediatric Lumbar Spondylolysis|PubMed®
2026.02.02 -
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「腰椎分離症がなかなか治らない」 「腰椎分離症が治らないのは本当なのか?」 腰椎分離症は、部活動や競技に打ち込む中高生・大学生に多く見られます。骨癒合が進みにくい時期に運動を再開したり、腰に負担のかかる動作を繰り返したりすると、骨の癒合が難しくなることがあります。 ただし、骨が完全に癒合しなくても、適切な安静とリハビリ、動作改善により痛みを軽減し、競技復帰を目指すことは可能です。腰椎分離症の治療には、段階的なアプローチが欠かせません。 本記事では、現役医師が治らないと言われる腰椎分離症について詳しく解説します。記事の最後には、治らない腰椎分離症に悩む方からよくある質問をまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。 腰椎分離症に対しては、再生医療も治療選択肢の一つです。 腰椎分離症のお悩みを今すぐ解消したい・再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。 腰椎分離症が治らないと言われる理由 治らないと言われる理由 詳細 初期対応と治療の問題 安静や固定の不足による骨修復の停滞。治療開始の遅れや早期復帰による偽関節化 骨と身体の状態による問題 骨癒合力の低下や筋バランスの崩れによる過負荷。体幹支持力の不足によるストレス蓄積 リハビリと復帰の問題 リハビリ不足や自己判断による再発。動作修正の不十分さによる負担再発 腰椎分離症が治らないと言われる背景には、初期対応の遅れ、骨の状態、リハビリ過程などが関係します。 発症初期に十分な安静期間を確保できず骨の修復が進まない場合や、成長期特有の骨癒合力の低下、筋力バランスの乱れによる負担の蓄積が主な要因です。 また、リハビリの中断や早期復帰による再発も少なくありません。適切な治療計画と段階的な復帰が回復に欠かせません。 なお、腰椎分離症の中でも、とくに発症頻度が高いのが「第五腰椎分離症」です。 第五腰椎分離症の初期症状や原因、治療の考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。 初期対応と治療の問題 治らない理由 詳細 受傷初期の安静・固定が不十分 骨癒合を促すための安静や固定が不十分な状態。途中で運動を再開し、治癒が遅れる状態 症状が出ても運動を続けてしまう 痛みを我慢して運動を継続し、骨折部への負担が増す状態。自然治癒が妨げられる状態 治療の遅れによるもの 診断や治療開始が遅れ、骨癒合が進みにくく慢性化する状態。早期対応の欠如 腰椎分離症は腰の骨に起こる疲労骨折で、治りにくくなる主な要因は初期の安静と固定が不十分なことです。 骨癒合を促すには、受傷直後から患部を動かさず、コルセットで適切に固定することが大切です。 また、痛みを我慢して運動を続けると患部への負担が増し、慢性化の原因となります。診断や治療の開始が遅れることも、回復を妨げる要因です。違和感や痛みを感じた時点で早めに受診しましょう。 骨と身体の状態による問題 治らない理由 詳細 骨癒合しにくい時期・部位であること 骨の分離が進行し、癒合しにくい状態。進行期や終末期での偽関節化による治癒困難 姿勢や体幹筋のバランス不良 体幹筋の弱さやアンバランスによる腰椎への過負荷。姿勢不良による分離部へのストレス蓄積 (文献1) 腰椎分離症の骨癒合率は、進行段階によって大きく異なります。骨の状態は「初期」「進行期」「終末期」に分類され、初期では約90%が癒合しますが、進行期では30〜60%、終末期では偽関節化しほぼ癒合しません。 進行期以降の診断では回復が難しくなるため、早期発見が重要です。また、年齢や骨の代謝低下、筋力バランスの乱れも治りにくさに影響します。 体幹筋の強化や姿勢改善を行い、MRI・CTで経過を確認しながら治療を継続することが重要です。 リハビリと復帰の問題 治らない理由 詳細 不十分なリハビリ 安静期間中の筋力・柔軟性低下による腰部負担の増大。リハビリ不足や中断による骨癒合の遅延 復帰時期の誤り 痛みが残る中での早期復帰による再発リスク。自己判断による分離部への過負荷 段階的リハビリと競技特性に合ったプログラムの欠如 体幹安定化と姿勢改善を基盤とした段階的リハビリの不足。競技動作に応じたトレーニング不足 腰椎分離症の回復には、リハビリの質と段階的な復帰計画が欠かせません。安静中も筋力や柔軟性を維持し、腰椎への負担を減らすことが求められます。 また、痛みが残るままの早期復帰は再発の原因となるため、医師や理学療法士の評価を基に慎重に進める必要があります。 ある研究では、運動休止後に段階的復帰プロトコルを実施した20例中12例(60%)が約3カ月で競技復帰可能な状態になったと報告されています。(文献2)ただし、個人差があるため、医師の指導を仰ぐ必要があります。 腰椎分離症が治らないときの改善策 改善策 詳細 原因の再評価 安静期間中の筋力・柔軟性低下による腰部負担の増大。リハビリ不足や中断による骨癒合の遅延 医療的治療と復帰時期の見直し 骨癒合の進行に応じた安静・固定期間の再設定。低出力超音波治療(LIPUS)や理学療法による治癒促進。痛みと画像所見に基づく段階的な復帰計画の再構築 生活習慣とリハビリの改善 姿勢や動作の修正による腰部負担の軽減。腹横筋・多裂筋など体幹安定化筋の強化。股関節・下肢の柔軟性維持と十分な休養の確保 腰椎分離症が治りにくい場合は、まず原因を再評価し治療方針を見直すことが重要です。MRI・CTで骨癒合の状態を確認し、他の疾患の影響も考慮します。 その上で、骨の回復に合わせた安静期間の再設定や、低出力超音波治療(LIPUS)・理学療法による治癒促進を行います。さらに、姿勢や動作の改善、体幹筋の強化、柔軟性の向上により腰への負担を軽減することが、再発防止と回復につながります。 原因の再評価 改善案 詳細 根本原因の見直し 症状のみにとらわれず、身体全体の状態や生活習慣、スポーツ動作を含めた包括的評価 身体バランスの確認 姿勢や筋力のアンバランス、股関節・殿部機能の低下による腰部負担の把握 画像検査による再評価 レントゲンやMRIで骨癒合の進行状況、再発や悪化の有無を確認 運動・休養バランスの調整 練習量や休息の見直し、腰への負荷を抑える動作習得 チーム医療による再評価体制 医師・理学療法士が連携し、個々の状態に合わせた治療計画の立案 (文献3) 腰椎分離症がなかなか治らない場合、まず原因の再評価が必要です。 姿勢や筋力バランス、股関節・殿部の機能、生活習慣、運動内容など、全身の状態を見直し、レントゲンやMRIで骨癒合の進行や再発の有無を確認します。これにより、現段階で必要な治療やリハビリ内容が明確になり、効果的な改善計画を立てられます。 医療的治療と復帰時期の見直し 改善策 詳細 医療的治療の役割と選択肢 保存療法(安静・固定・薬物・理学療法)による骨癒合促進。神経症状や癒合困難例での手術検討。新しい治療法としての運動器カテーテル治療の導入 復帰時期の慎重な判断の必要性 症状軽減のみでの早期復帰による再発リスク。画像検査や理学的評価に基づく復帰時期の適正判断 継続した医療フォローと段階的復帰プログラム 定期診察と検査による治療効果の確認。理学療法士による段階的トレーニングと再発予防指導 治りにくい場合は、骨癒合の状態や年齢に合わせて治療内容を見直すことが重要です。 必要に応じて、装具療法や神経ブロック注射、再生医療などを組み合わせることで機能回復を促します。 また、復帰時期を早めすぎると再発の原因になるため、医師の判断に基づき、痛みや可動域を確認しながら段階的に運動量を増やす必要があります。 以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。 生活習慣とリハビリの改善 改善策 詳細 生活習慣の改善 長時間同じ姿勢を避け、正しい姿勢を意識する生活習慣。座位や物の持ち上げ動作での腰部負担の軽減 効果的なリハビリの継続 医師の指導による股関節・下肢ストレッチと体幹筋強化の継続。痛み軽減後も段階的にリハビリを継続する重要性 自宅でできる自主トレーニングの重要性 日常的なストレッチや筋トレによる柔軟性と体幹安定性の維持。再発予防と症状緩和への効果 (文献4) 日常生活の中には、腰に負担をかける動作が少なくありません。長時間の座位や合わない寝具、重い荷物の持ち運びなどが、腰椎分離症の再発につながることもあります。 負担を減らすためには、姿勢や動作の見直しに加えて、体幹や殿部、太ももの筋肉をバランスよく鍛え、柔軟性を保つことが大切です。 生活習慣を整えることで、治療効果を高め、再発を防ぎやすくなります。専門ガイドラインでは、「少なくとも3か月間スポーツ活動を休止したアスリートは、非常に良好な結果を得る可能性が16倍高い」と報告されています。(文献5) 以下の記事では、腰椎分離症のセルフチェック方法を詳しく解説しています。 腰椎分離症の慢性化を防ぐ方法 慢性化を防ぐ方法 詳細 体幹トレーニングと柔軟性の維持 腹横筋・多裂筋など体幹深層筋の強化による腰部安定性の向上。股関節やハムストリングスの柔軟性維持による腰部負担の軽減。体幹・殿部・下肢のバランスを整える全身的トレーニング 姿勢・フォームの改善と練習量の管理 骨盤前傾や反り腰などの不良姿勢の修正。スポーツ動作に応じた正しいフォーム習得。練習量と休養のバランスを保ち、疲労蓄積を防ぐ管理 定期的なフォローアップと経過観察 医師による診察と画像検査で骨癒合や再発の有無を確認。理学療法士による姿勢・筋力の再評価。症状経過に応じたリハビリ内容の見直し 慢性化を防ぐには、治療後も継続的なケアが欠かせません。筋力を強化し、柔軟性を維持することで再発を防ぎやすくなります。 また、姿勢やフォームを見直し、腰に負担の少ない動作を身につけることも大切です。さらに、医師の定期的なフォローアップで骨や筋肉の状態を確認し、早期に異変を察知することが慢性化の予防につながります。 慢性化や重症化を防ぐためには、自己流や自己判断ではなく、医師の指導のもとで実施することが重要です。 以下の記事では、腰椎分離症でやってはいけないことを詳しく解説しています。 体幹トレーニングと柔軟性の維持 腰椎分離症の再発や慢性化を防止するには、体幹の強化と腰まわりの柔軟性維持が必要です。 体幹トレーニングは、腹筋や背筋などの深層筋を鍛えて腰椎を安定させ、負担を軽減します。プランクやブリッジ、バードドッグなどが効果的です。 また、柔軟性を保つことで筋肉の緊張を防ぎ、腰への負担を抑えます。股関節や殿部、ハムストリングスを中心としたストレッチが有効です。 これらを定期的に行うことで再発リスクを減らし、日常生活やスポーツ活動を継続できます。痛みがある場合は、無理をせず専門家の指導を受けながら取り組むことが重要です。 姿勢・フォームの改善と練習量の管理 改善策 詳細 正しい姿勢とフォームの重要性 不良姿勢や誤った動作による腰部負担の増加。正しい姿勢と丁寧な動作による腰椎ストレスの軽減。座位姿勢や荷物の持ち方の工夫による再発予防 練習量と休養のバランス管理 オーバートレーニングによる過負荷の防止。十分な休養と回復期間の確保による症状悪化の抑制。医師やトレーナーとの相談による計画的トレーニング (文献6) 腰椎分離症では、姿勢や動作の乱れが腰への負担を増やし、回復を遅らせる要因になります。正しい姿勢を意識し、丁寧な動作を心がけることで腰椎へのストレスを減らせます。 また、練習量を適切に管理し、十分な休養を取ることも重要です。無理を続けると再発や慢性化につながるため、医師やトレーナーと相談しながら計画的に取り組むことが回復に欠かせません。 定期的なフォローアップと経過観察 腰椎分離症は、治療後に痛みがなくなっても過信は禁物です。骨がしっかり癒合しているか、身体機能が十分に回復しているかは、定期的な検査と評価でしか確認できません。 保存療法のガイドラインでも、「症状が残る場合は12週間後に再撮影を検討する」とされています。(文献7) MRI・X線による骨癒合の確認に加え、筋力や柔軟性、動作の回復度を継続的に評価することが大切です。これらの情報を医療チームで共有することで「まだ復帰を控える」「段階的に再開する」といった判断ができるようになります。 長期研究では、骨癒合率の低さが報告されており、経過観察の重要性が改めて指摘されています。(文献8) 治らないと言われた腰椎分離症に再生医療という新たな選択肢 骨癒合が進みにくい慢性型の腰椎分離症には、再生医療が新たな選択肢として注目されています。 自己の血液や細胞を用いて損傷部位の修復を促す方法で、手術を避けたい方や保存療法で改善が得られなかった方にも適応が検討されます。 腰椎分離症についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、腰椎分離症に対して再生医療を用いた治療を行っています。 腰椎分離症に対する再生医療は、患者自身の幹細胞を用いて損傷部位の修復を促し、痛みや機能障害の改善を目指す治療法です。幹細胞が損傷部位の組織再生を促し、痛みや機能障害の改善が期待されます。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 治らない腰椎分離症に悩む方からよくある質問 腰椎分離症が治る目安を教えてください 保存療法(安静・装具・リハビリなど)を適切に行った場合、競技者の多くは3〜6カ月程度でスポーツ復帰が可能です。(文献5) しかし、以下の条件が揃っていることが前提です。 改善が見込まれる条件 詳細 発症時期が早く亀裂が進行していないこと 椎弓部の分離が軽度で、骨癒合が可能な初期段階での発見 適切な休止期間が確保されていること 腰を反らす・ひねるなどの動作を避け、過度な負荷をかけない安静の維持 体幹・股関節・下肢の機能が改善していること 体幹筋の強化と股関節・下肢の柔軟性向上による腰部負担の軽減 姿勢やフォームが整っていること 正しい姿勢と動作習得による再発防止と安定した回復の促進 一方、発見が遅れた場合や分離が両側に及ぶ場合、また骨癒合率が低い「進行期」や「終末期」では、治癒に6カ月以上を要することがあります。(文献6) 以下の記事では、腰椎分離症はどれくらいで治るのかを詳しく解説しています。 腰椎分離症の治療に手術は必須ですか? 腰椎分離症の治療は、安静やコルセット固定、理学療法などの保存療法が基本です。 多くは手術を行わずに改善しますが、長期間の保存療法で改善が得られない場合や、骨の動揺・神経症状を伴う場合には手術が検討されます。 手術は神経圧迫の除去と骨の安定化を目的とし、進行度に応じて選択されます。 以下の記事では、慢性腰痛への手術について詳しく解説しています。 子どもの腰椎分離症に親はどう向き合えば良いですか? 子どもが腰椎分離症と診断された場合、親の適切なサポートが欠かせません。 成長期の骨は未熟なため、無理な運動は避け、医師や理学療法士の指導のもとで安静やリハビリを続けましょう。日常生活では姿勢の改善やストレッチにより柔軟性を保つことが再発予防につながります。 子どもの痛みや変化を見逃さず、医療機関と連携しながら治療を進めることが大切です。 腰椎分離症は何人に1人くらいですか? 腰椎分離症は、日本の一般成人の約6%(男性8%、女性4%)に認められ、とくにスポーツに励む中高生に多い疾患です。 成長期の骨は未熟で、ジャンプや反り返りなどの繰り返し動作により腰椎に負担がかかりやすくなります。 発症予防と早期発見が必要であり、腰に違和感や痛みを感じた場合は早期に医療機関を受診しましょう。 参考文献 (文献1) 成長期腰椎分離症患者におけるバランス機能特性について|J-STAGE (文献2) 発育期腰椎分離症患者のリハビリテーション・競技復帰プロトコールの検討|CiNii Research (文献3) Japanese Journal of ORTHOPAEDIC SPORTS MEDICINE|一般社団法人日本整形外科スポーツ医学会 (文献4) 腰椎分離症の競技復帰までの道のり ⾻癒合を⽬指すプラン (文献5) SANFORD ORTHOPEDICS SPORTS MEDICINE (文献6) Lumbar Spondylolysis in Extension Related Sport|Physiopedia (文献7) Lumbar Spondylolysis/ Listhesis Rehabilitation Guideline|SANFORD ORTHOPEDICS SPORTS MEDICINE (文献8) Long-term CT follow-up of patients with lumbar spondylolysis reveals low rate of spontaneous bone fusion|Springer Nature Link
2026.02.02 -
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「腰の違和感が続く」 「前屈みで重だるい」 日常動作やスポーツ中に感じる腰の痛みは、第五腰椎分離症の可能性があります。初期段階では軽い違和感や一時的な痛みで済むこともあります。 しかし、第五腰椎分離症は放置すると進行し治療が困難になるため、早期診断と適切な治療が欠かせません。 腰の痛みや違和感を感じた場合は、自己判断せずに整形外科などの医療機関を受診することが重要です。 本記事では、第五腰椎分離症について現役医師が詳しく解説します。 第五腰椎分離症の初期症状 第五腰椎分離症の原因 第五腰椎分離症の治し方(治療法) 第五腰椎分離症で起こりうる後遺症 第五腰椎分離症の予防法 記事の最後には、第五腰椎分離症についてよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 第五腰椎分離症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 第五腰椎分離症とは 項目 内容 病態 腰の一番下の骨(第五腰椎)の後ろ側に起こる疲労骨折 主な原因 スポーツでの反り・ひねり・ジャンプなどによる繰り返しの負荷 起こりやすい人 成長期の中高生やスポーツを行う子ども 主な症状 運動時の腰の違和感や重だるさ 放置するリスク 骨癒合不全による慢性腰部症状や分離すべり症への進行 治療 早期発見と安静、装具療法、リハビリによる回復 予防 ストレッチや体幹強化による負担軽減、違和感時の早期受診 腰椎は、背骨の腰部分を形成する5つの椎骨(第1〜第5腰椎)で構成され、正常な状態では前方の椎体と後方の椎弓が連続しています。分離症は、この椎弓と椎体をつなぐ関節突起間部(または椎弓根部)に疲労骨折が生じ、骨のつながりが失われた状態を指します。 とくに第五腰椎に好発し、成長期のスポーツを行う子どもに多いのが特徴です。(文献1) 身体が柔らかい成長期に、ジャンプや腰の回旋などの動作を繰り返すことで生じ、外傷というよりも慢性的なストレスによって発症します。 一般の人の約5%にみられますが、スポーツ選手では30〜40%が分離症を有すると報告されています。(文献2) 第5腰椎は腰椎の最下部に位置し、構造的および力学的に「反る」や「ひねる」といった動作による負荷を最も受けやすい部位です。さらに骨癒合しにくい傾向があることも報告されています。(文献1) 腰椎分離症とすべり症の違い 比較項目 腰椎分離症 すべり症 病態 腰の骨の椎弓が疲労骨折して分離した状態 背骨の本体(椎体)が前方または後方にずれた状態 主な原因 スポーツでの反りやひねり動作の繰り返しによる疲労骨折 分離症の進行による不安定性、または加齢による椎間板や靭帯の変性 起こりやすい年齢 成長期の中高生やスポーツをしている子ども 分離すべり症は若年者、変性すべり症は中高年 主な症状 運動時の腰の違和感、重だるさ、慢性的な腰痛 腰の痛みやしびれ、歩行時の足の疲れやすさ、間欠性跛行 治療法 安静、装具療法、体幹筋トレーニングによる保存療法 保存療法または進行例での手術療法 (文献2) 腰椎分離症は、腰椎の後方部分にある椎弓が、繰り返しの負荷によって疲労骨折を起こし、骨の連続性が失われた状態です。症状が進行すると、分離した椎骨が前方にずれてしまい、腰椎すべり症へ移行する場合があります。 分離症の段階では安静やリハビリで回復が期待できますが、進行してすべり症になると神経が圧迫され、下肢のしびれや痛みが生じることがあります。 両者は進行の段階が異なる疾患であり、早期発見と適切な治療が、すべり症への進行を防止する上で大切です。 以下の記事では、腰椎すべり症について詳しく解説しています。 第五腰椎分離症の初期症状 初期症状 詳細 運動時の腰の違和感・重だるさ スポーツ中や練習後に腰の奥に感じる鈍い違和感や重だるさ 運動後や翌日のこわばり・張り感 運動の翌朝に腰の筋肉が張って動きづらくなる感覚 身体をひねる・反らすときの局所的な違和感 腰を反らす・ねじる動作時に同じ部位に生じるピンポイントの違和感 安静で軽減し再発を繰り返す違和感 休むと和らぐが、運動を再開すると再び現れる繰り返しの違和感 第五腰椎分離症の初期には、運動時に腰の奥に重だるさや違和感を覚えることが多く、運動後や翌日にかけて腰の張りやこわばりを感じる場合があります。 身体を反らしたりひねったりする際に、特定の部位へ違和感が集中するのも特徴です。 安静にすると一時的に症状が和らぐものの、運動を再開すると再び症状が現れることが少なくありません。このような症状は、早めの受診と適切な対応が必要です。 以下の記事では、腰椎分離症のセルフチェックについて詳しく解説しています。 運動時の腰の違和感・重だるさ 第五腰椎分離症では、腰の椎弓に繰り返しの負荷がかかることで疲労骨折が生じ、亀裂部位に炎症が起こります。 炎症による腫れや血流増加が違和感や重だるさを引き起こし、骨の安定性低下により周囲の筋肉や靭帯への負担が増加します。とくに腰を反らす・ひねる動作では分離部に刺激が加わり、症状が強く出やすくなります。 安静にすると症状は一時的に軽くなりますが、運動を再開すると再発しやすく、早期の診察と適切な治療が進行を防ぐために重要です。 運動後や翌日のこわばり・張り感 運動後や翌日に感じる腰のこわばりや張り感は、第五腰椎分離症の初期にみられる症状のひとつです。 運動による繰り返しの負荷で腰の筋肉が緊張し疲労が蓄積すると、硬さや張りを感じやすくなります。また、分離部の炎症や腰椎の不安定性によって筋肉や靭帯に過度な負担がかかり、張りや違和感が強まることがあります。 睡眠中に十分な回復が得られない場合は、翌朝まで症状が続くこともあり、単なる筋肉痛と自己判断してストレッチやマッサージを続けると、症状を悪化させる恐れがあります。 安静にしても違和感が取れない場合は、疲労骨折の有無を確認するため、早めに整形外科を受診しましょう。 身体をひねる・反らすときの局所的な違和感 第五腰椎分離症では、腰をひねる・反らす動作時に特定部位の違和感が生じることがあります。これは椎弓の疲労骨折部にストレスが集中し、炎症反応が生じるためです。 骨折部が偽関節化すると、局所的な不安定性が増し、動作時の違和感が顕著になります。また、炎症により周囲の筋肉・靭帯・神経が刺激されることも症状の一因です。 これらの動作では腰椎に通常より強い負荷がかかるため、骨折部周囲の組織が伸展・圧迫され、症状が増強します。このような特徴的な症状がある場合は、早期に整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。 安静で軽減し再発を繰り返す違和感 第五腰椎分離症では、椎弓に生じた疲労骨折部に負担がかかることで違和感が現れます。安静にすると一時的に症状は和らぎますが、骨の癒合が不十分なまま動作を再開すると、負荷がかかり違和感が再発しやすくなります。 コルセットによる固定で一時的な安定が得られても、治癒には時間がかかるため、早期の無理な運動再開は禁物です。 また、骨が完全に癒合せず偽関節となる場合には、わずかな動きでも違和感が残ることがあります。症状を繰り返す場合は、医師の診察を受けて骨の癒合状態を確認し、適切な治療とリハビリが必要です。 第五腰椎分離症の原因 原因 詳細 繰り返される腰部へのストレスと過度な運動負荷 ジャンプ、反り、ひねり動作などによる腰椎への繰り返しの衝撃や疲労の蓄積 成長期特有の骨の未熟性と構造的脆弱性 成長期は骨が未成熟で強度が不十分なため、椎弓部に疲労骨折が生じやすい時期 体幹筋力の不足とアンバランス 腹筋や背筋の筋力低下、左右差による腰椎への過剰な負担 不良姿勢と柔軟性の低下 猫背や反り腰などの姿勢不良、股関節や太ももの筋肉の硬さによる腰部ストレスの増加 第五腰椎分離症における主な原因は、繰り返される腰部への負荷と成長期の骨の脆弱性です。とくにスポーツ中の腰を反らす・ひねる動作の反復により、椎弓部に疲労骨折が生じやすくなります。 体幹筋力の不足や柔軟性の低下、不良姿勢が加わることで、腰椎への負担はさらに増大します。競技レベルや練習量が増加する成長期は症状が進行しやすいため、適切なコンディショニングと十分な休養が大切です。 以下の記事では、野球で多い怪我のひとつである腰椎分離症について詳しく解説しています。 繰り返される腰部へのストレスと過度な運動負荷 第五腰椎分離症は、成長期の骨が未成熟な時期に腰部への反復負荷が加わることで発症します。 とくに11〜15歳頃は骨の強度が不十分で、反復する腰部への負荷によって発症しやすい時期です。 第五腰椎は上半身と骨盤の境界に位置し、体重や動作によるストレスが集中しやすいため、分離症の好発部位です。 過度な練習や休養不足により骨の修復が追いつかない場合、負荷が蓄積し症状が進行します。なお、骨格形態・柔軟性・筋力バランスなどの個人差も発症リスクに影響するため、同じ環境下でも発症有無に差がでます。 成長期特有の骨の未熟性と構造的脆弱性 第五腰椎分離症の発症には、成長期における骨の未成熟性が大きく関与しています。成長期の骨は骨化が不完全で成長軟骨が多く存在するため、反復負荷に対する耐久性が低い状態です。 また、急速な骨格の成長に対して筋肉や靭帯の発達が追いつかないことで、腰椎周囲へのストレスが増大します。とくに体重負荷や動作時のストレスが集中しやすい部位であり、未成熟な骨では疲労骨折が生じやすくなります。 過度な運動負荷や休養不足により骨の修復能力を超えた負担が継続すると、分離症の発症リスクが高まります。成長期の骨の脆弱性を理解し、適切な休養とトレーニング管理を行うことが重要です。 体幹筋力の不足とアンバランス 体幹筋は腰椎の安定性維持に重要な役割を果たしており、筋力不足や筋バランスの乱れは第五腰椎分離症の発症リスクを高めます。 腹筋・背筋のバランスが崩れると、腰椎に不均等な負荷がかかり、椎弓部へのストレスが集中します。また、体幹筋が不十分な状態でジャンプやひねり動作を行うと、腰椎の安定性が低下し、疲労骨折が生じるため注意が必要です。 背筋のみを強化し腹筋が弱い場合、腰椎の前後バランスが崩れ症状を悪化させる可能性があります。予防には、バランスの取れた体幹筋力強化と、股関節・ハムストリングスの柔軟性維持が不可欠です。 不良姿勢と柔軟性の低下 不良姿勢や柔軟性の低下は、第五腰椎分離症の発症や悪化に関与します。猫背や前かがみ姿勢、腰を反らした姿勢を長時間続けると、腰椎の特定部位に負荷が集中し、椎弓部への疲労骨折が生じやすくなります。 不良姿勢は筋バランスを崩して骨への負担を増やし、柔軟性の低下とともに腰椎へのストレスを高めるため、日常生活での姿勢改善やストレッチ、適度な運動が欠かせません。 第五腰椎分離症の治し方(治療法) 治療法 詳細 保存療法 安静やコルセット固定による骨の安定化と癒合促進、体幹筋トレーニングやストレッチによる再発予防 薬物療法 炎症や筋緊張を和らげるための消炎鎮痛薬や筋弛緩剤の使用 手術療法 骨癒合が得られず症状が持続する場合に行う椎弓固定や骨片除去などの外科的治療 再生医療 損傷部位の修復を目的とした自己由来幹細胞や成長因子を用いる再生促進療法 治療は安静とコルセットによる固定から始め、症状が軽減した後にリハビリで体幹筋を鍛えて再発を予防します。 保存療法で改善が得られない場合は薬物療法により炎症を抑制し、重症例では手術療法を検討します。 再生医療は損傷部位の修復を目的とした治療法ですが、実施可能な医療機関は限られており、すべての症例に適応できるわけではありません。受診前に実施施設を確認し、医師と相談することが重要です。 以下の記事では、腰椎分離症の治療法について詳しく解説しています。 【関連記事】 腰椎分離症はどれくらいで治る?完治の目安・安静期間を医師が解説 腰の疲労骨折を早く治す方法5選|完治までの期間も解説 保存療法 項目 詳細 骨折の自然治癒を促す 安静と負担制限によって骨の自然な癒合を促進する治療法 コルセットで骨への負担を減らす 腰を固定して骨折部への動的負荷を軽減し、痛みの緩和と骨癒合を促す方法 運動制限により骨折部の悪化防止 スポーツや過度な動作を控え、炎症や偽関節の形成を防止する治療法 リハビリで筋力強化と柔軟性維持 コルセット除去後に体幹筋を鍛え、柔軟性を保つことで再発を予防する訓練法 手術に比べ身体への負担が少ない 保存療法で多くの場合は改善し、外科的手術を避けられる低侵襲な治療法 軽度の第五腰椎分離症では、まず安静と装具(コルセット)による固定が基本です。 スポーツ活動を一時中止して骨癒合を促す期間を確保し、成長期の骨の高い修復能力を活かして腰への負荷を抑えることで、疲労骨折や分離部の自然癒合が期待できます。 初期段階の分離症に対して、装具使用・安静・体幹運動を組み合わせた保存療法により、94.3%の骨癒合率が報告されています。(文献3) 症状軽減後は、医師の指導のもと体幹筋力トレーニングを開始し、医師の許可を得て段階的にスポーツ活動へ復帰します。 薬物療法 項目 詳細 炎症と痛みの軽減 骨折部の炎症を抑え、消炎鎮痛薬(NSAIDsなど)で痛みを和らげる症状緩和法 筋肉の緊張緩和 筋弛緩薬により腰部のこわばりや違和感を軽減し、動きを改善する治療法 治療効果の促進 痛みのコントロールにより、リハビリや保存療法を継続しやすくする支援療法 重症時の追加治療 強い痛みや神経症状に対して行う神経ブロック注射などの補助的治療法 副作用と使用期間への注意 胃腸障害などの副作用防止のため、医師の指示に従い適切に使用する管理法 薬物療法は、炎症や痛みを軽減し、日常生活やリハビリを円滑に行うための補助的治療です。非ステロイド性抗炎症薬や筋弛緩薬により、症状の緩和と動作時の負担軽減が図れます。 症状が強い場合には、神経ブロック注射などの注射療法を併用することがあります。副作用のリスクを避けるため、服用量や期間については医師の指示に従いましょう。 手術療法 項目 内容 保存療法で治癒しない場合の最終手段 骨の癒合が得られず痛みが続く際に行う安定化のための治療法 骨の動揺を抑え、症状を改善 スクリュー固定により骨のぐらつきを防ぎ、神経圧迫や痛みを軽減する治療法 低侵襲で早期の機能回復が可能 小切開で筋肉への負担を軽減し、早期の社会復帰を目指す治療法 適応は慎重に判断 症状の強さや生活への支障を考慮し、医師が適応を決定する 第五腰椎分離症の手術療法は、保存療法で症状が改善しない場合に検討される治療法です。手術では分離した骨をスクリューで固定し、腰椎の安定性を回復させます。 第五腰椎分離症が進行して腰椎分離すべり症に移行した場合や、神経根・馬尾神経の圧迫により下肢のしびれ、筋力低下、膀胱直腸障害などの神経症状が出現した場合には、除圧と固定術が必要です。 ガイドラインでは、保存療法で改善が得られない場合、神経症状を伴う場合、高度なすべりを認める場合が手術適応とされています。(文献4) 手術の実施にあたっては、症状の程度・日常生活への影響・年齢・活動レベルなどを総合的に評価し、医師と相談の上で決定します。 以下の記事では、腰椎分離症を含む腰痛の症状に対しての手術療法について詳しく解説しています。 再生医療 再生医療は、患者自身の脂肪から採取した幹細胞を用い、身体が持つ自然な回復力を活かす治療法です。 幹細胞には、他の細胞へ変化する分化能という性質があり、損傷した組織の修復を促す働きがあります。こうした幹細胞の特性を活かし、第五腰椎分離症などの整形外科疾患への応用に関する研究も進められています。 ただし、再生医療を実施できる医療機関は限られており、すべての症例が適応となるわけではありません。治療を検討する際は、医師と相談することが大切です。 以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。 第五腰椎分離症で起こりうる後遺症 起こりうる後遺症 詳細 腰椎分離すべり症への進行と構造的不安定性 分離部のずれによる腰椎の不安定化や、椎体の前方すべりによる脊椎構造の変化 慢性的な腰部症状と可動域制限 長期的な腰痛やこわばりの持続、前屈・後屈など動作制限の出現 体幹の筋力低下とバランス・姿勢の変化 腰部を支える筋肉の弱化による姿勢の乱れや動作時のバランス不良 神経症状(下肢のしびれや筋力低下) 神経根の圧迫による脚のしびれ、脱力、感覚鈍麻などの神経障害症状 第五腰椎分離症では、骨の分離部が進行すると腰椎が前方へずれる腰椎分離すべり症を生じ、脊椎の構造的不安定性を招くことがあります。 その結果、慢性的な腰痛や可動域の制限、体幹の筋力低下による姿勢の乱れ、神経圧迫による下肢のしびれや筋力低下などが生じることがあります。これらを防ぐには早期の診断と適切なリハビリ・治療が欠かせません。 以下の記事では、腰椎分離症で起こりうる後遺症について詳しく解説しています。 【関連記事】 【医師監修】腰椎分離症が治らないと言われたあなたへ|改善策と慢性化を防ぐ方法を解説 腰椎分離症でやってはいけないこと5つ!正しい治し方を専門医が解説 腰椎分離すべり症への進行と構造的不安定性 観点 詳細 腰椎分離すべり症への進行 椎弓の疲労骨折によって骨の連続性が失われることで、第五腰椎椎体が前方へ移動し、腰椎分離すべり症へ進行する可能性がある状態 構造的不安定性 分離部の支持力低下により腰椎の安定性が損なわれ、体幹の動作時に椎間板や周囲組織へ過剰な負荷がかかる不安定な構造的状態 第五腰椎分離症は、椎弓の疲労骨折により腰椎後方の支持構造が失われ、腰椎が不安定な状態となる疾患です。この不安定性により、第五腰椎椎体が前方へ滑る腰椎分離すべり症へ進行することがあります。 不安定な腰椎には動作時の負荷が集中し、椎間板や周囲の筋肉・靭帯に過剰なストレスがかかることで、すべりがさらに進行します。 進行により神経根や馬尾神経が圧迫されると、腰痛や下肢のしびれ、重症例では膀胱直腸障害が出現するため、早期診断と適切な治療が必要です。 慢性的な腰部症状と可動域制限 第五腰椎分離症が慢性化すると、骨癒合が得られず偽関節が形成され、持続的な炎症により慢性腰痛を引き起こします。 腰椎の不安定性によって筋肉や靭帯が過緊張し、血流低下やこわばりから可動域が制限され、骨変形や骨棘による神経圧迫で腰痛や下肢のしびれ・筋力低下が生じます。 慢性化を防ぐためには、早期診断と適切な治療、継続的なリハビリが欠かせません。 体幹の筋力低下とバランス・姿勢の変化 項目 詳細 体幹の筋力低下 腹筋・背筋の弱化による腰椎支持力の低下と骨・靭帯への負担増加 バランス・姿勢の変化 筋力不均衡による重心の乱れと反り腰・猫背など不良姿勢の形成 負荷の集中 不安定な姿勢や動作による特定部位への力の偏りと椎弓への繰り返しのストレス 再発と進行リスク 筋力・姿勢の乱れが慢性化し、腰椎の不安定化や再負傷につながる可能性 第五腰椎分離症の後遺症として、体幹の筋力低下や姿勢の乱れがみられることがあります。 体幹筋が弱まると腰椎の安定性が損なわれ、骨や靭帯への負担が増し、痛みや再発のリスクが高まります。 筋力の不均衡や不良姿勢により腰椎に偏った負荷がかかり動作時のストレスが蓄積するため、バランスの取れた筋力トレーニングと正しい姿勢の維持が大切です。 神経症状(下肢のしびれや筋力低下) 第五腰椎分離症では、骨の分離部が不安定となり炎症が生じることで、周囲に形成される骨棘が神経を圧迫し、下肢のしびれや痛みを引き起こすことがあります。 分離すべり症へ進行すると、椎体の前方すべりにより脊柱管が狭窄し、神経圧迫が増強されます。 その結果、筋力低下や感覚障害が出現し、重症化すると膀胱直腸障害をきたすこともあるため、早期診断と適切な治療が必要です。 第五腰椎分離症の予防法 予防法 詳細 体幹強化と柔軟性の向上 腹筋や背筋を中心とした体幹トレーニングにより腰椎の安定性を高め、股関節やハムストリングスの柔軟性を維持する予防法 正しいフォームと姿勢の習慣化 スポーツ動作や日常姿勢での反り腰・猫背の改善と、腰を支えるための安定した軸の維持 成長期に応じた運動量の管理 骨が未成熟な時期に過度な練習や繰り返し動作を控え、十分な休息と回復を確保する運動管理法 第五腰椎分離症の発症や再発を防止するには、腰に負担をかけにくい身体の使い方を習慣化するのが基本です。 とくに成長期のアスリートは、筋力と柔軟性のバランスが崩れやすいため、体幹の安定性を高めるトレーニングが有効です。また、フォームの乱れや 過剰な練習量もリスクとなるため、日々の姿勢と運動量の適切な管理が予防につながります。 体幹強化と柔軟性の向上 第五腰椎分離症の予防には、体幹の強化と柔軟性の向上が欠かせません。体幹の深層筋(腹横筋や多裂筋など)を鍛えることで腰椎が安定し、過度な負担や疲労骨折の防止に寄与します。 また、筋持久力を高めることで長時間の運動や姿勢保持が可能となり、股関節やハムストリングスの柔軟性を向上させることで骨盤の動きが円滑になり、腰椎への負担が軽減されます。 これらのトレーニングは正しい姿勢の維持にもつながり、第五腰椎分離症の予防に有効です。プランクやドローイン、軽いストレッチなどを日常的に取り入れることが効果的です。(文献5) 正しいフォームと姿勢の習慣化 第五腰椎分離症を予防するには、正しい姿勢とフォームの習慣化が不可欠です。正しい姿勢を保つことで腰椎の生理的前弯が維持され、骨や筋肉への過剰な負担を防止します。 長時間の同一姿勢を避け、定期的に身体を動かすことも大切です。重量物を持ち上げる際は、腰椎を屈曲させず膝関節を使用するなど、適切な動作を意識することで腰椎への負荷を軽減できます。 また、座位姿勢では、深く腰掛けて背もたれを活用することが大切です。体幹筋力と柔軟性を維持することで、正しい姿勢を保ちやすくなり、腰椎へのストレス軽減に寄与します。 成長期に応じた運動量の管理 成長期は骨の成長が急速に進む一方で、筋肉や靭帯の発達が追いつかず、腰椎への負担が増えやすい時期です。 過度な運動を続けると疲労骨折や分離症のリスクが高まるため、運動量の管理が欠かせません。十分な休養を取り入れて疲労を回復させることが予防の基本です。 また、同じ動作や種目に偏らず、多様な運動で全身のバランスを整えることも大切です。腰痛を感じた場合は早期に医療機関を受診し、骨の癒合を促す適切な治療を受ける必要があります。 改善しない第五腰椎分離症は当院へご相談ください 第五腰椎分離症で腰の違和感が長引いたり、痛みを繰り返したりする場合は、分離部が癒合していない可能性があります。 そのまま放置すると、腰椎の不安定性が進行し、慢性的な腰痛や神経症状などの後遺症を招く恐れがあります。症状が続く場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。 第五腰椎分離症についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、第五腰椎分離症に対して再生医療を用いた治療を行っています。 第五腰椎分離症に対する再生医療は、損傷した椎弓に対して患者自身から採取した幹細胞を用い、身体が本来もつ自然な修復力を活かして根本からの改善を目指す治療法です。損傷した組織の修復を促すことで、第五腰椎分離症の改善が期待できます。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 第五腰椎分離症に関するよくある質問 第五腰椎分離症を早く治す方法はありますか? 早く治すための近道は、焦らず「適切な安静」と「段階的なリハビリ」を行うことです。 症状が軽減しても早期に運動を再開すると骨癒合が遅延するため、医師の許可が得られるまで安静を保ちましょう。 復帰後も体幹筋力トレーニングを継続することで、再発予防と競技への円滑な復帰が可能になります。 第五腰椎分離症と遺伝は関係ありますか? 腰椎分離症は、遺伝的素因が関与している場合があります。 激しい運動歴がなくても発症することがあり、家族内発症がみられるケースでは、遺伝的要因の関与が示唆されます。 子どもが第五腰椎分離症と診断された場合に注意すべきことはありますか? 第五腰椎分離症と診断された場合、成長期の未成熟な骨を保護するため、運動量や内容を慎重に管理し、過度な負荷や腰を反らす・ひねる動作を避けるようにしましょう。 症状がある場合は早期に整形外科を受診し、医師の指示に従って安静やコルセット装着などの治療を行い、十分な休養を確保します。 また、カルシウム、ビタミンD、タンパク質を含むバランスの取れた食事と規則正しい生活習慣を維持し、全身のバランスを整える運動や柔軟性トレーニングを取り入れることで、疲労蓄積を防ぎ、回復を促進します。 参考文献 (文献1) Characteristics of lumbar spondylolysis: L5 versus non-L5|BMC Musculoskeletal Disorders (文献2) 「腰椎分離症・分離すべり症」|公益財団法人 日本整形外科学会 (文献3) Conservative treatment of spondylolysis involving exercise initiated early and sports activities resumed with a lumbar-sacral brace|PubMed® (文献4) Lumbar Spondylolysis and Spondylolytic Spondylolisthesis: Who Should Be Have Surgery? An Algorithmic Approach|PMC PubMed Central® (文献5) 腰部・体幹障害予防とアスレティックトレーニング|日本アスレティックトレーニング学会誌 第5巻 第1号 19-25(2019)
2026.02.02 -
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「腰椎分離症と診断されたけど、いつになったら治るんだろう…」 「スポーツや仕事に復帰できるのはいつかな?」 ご自身あるいは家族が腰椎分離症と診断された方の中には、このような不安を抱えている方もいることでしょう。 腰椎分離症は早期治療を開始すれば、平均2.5カ月ほどで回復が期待できます。しかし、適切な安静期間を守らなかったり、リハビリを怠ったりすると回復が遅れる場合もあります。 本記事では、腰椎分離症が完治するまでの期間や効果的な治療法を詳しく解説します。完治までの目安を知って、スポーツや仕事復帰への道筋を立てたい方は、参考にしてみてください。 腰椎分離症は成長期に多い疾患 腰椎分離症とは、10代前半から中盤(小学生高学年、中学生、高校生)の成長期のスポーツ選手に多い腰の疾患です。 背骨を構成する腰椎の「椎弓(ついきゅう)」と呼ばれる部分に疲労骨折が起こり、その名の通り腰椎が2つに分離してしまう状態を言います。 発症は成長期ですが、腰椎分離症に気づかず、大人になってから指摘されるケースも珍しくありません。場合によっては、疲労骨折した部分がより離れてずれてしまう「腰椎すべり症」へと進行するケースもありますので、早期の発見・治療が必要です。 https://www.youtube.com/watch?v=hF14XAyVS0Y&t=3s 腰椎分離症はどれくらいで治るのか|早期治療をはじめれば平均2.5カ月 腰椎分離症の治療期間は、病状の進行度によって異なります。早期に治療を開始すれば、比較的短期間での回復が期待できます。 以下は、平均年齢13.8歳の小児患者を対象とした「腰椎分離症の治療期間」に関する研究結果です。(文献1) 最初期段階: 平均治療期間2.5カ月(範囲:1〜7か月) 初期段階: 平均治療期間2.6カ月(範囲:1〜6か月) 進行期: 平均治療期間3.6カ月(範囲:3〜5か月) この研究結果からも、早期発見・早期治療の大切さがわかります。 症状が進行する前に適切な治療を開始するのが、早期回復への近道と言えるでしょう。 腰椎分離症の安静期間 腰椎分離症の安静期間は、症状の度合いや個人の回復力によって異なりますが、1カ月程度が目安とされています。 この期間中は、コルセットを着用し、腰部への負担を最小限に抑える必要があります。医師から許可が出るまでは、運動や腰に負担がかかる動作(腰をひねる動き、長時間の座位など)は控えましょう。 適切な安静期間を守れば、腰椎がしっかりと癒合する確率が高まり、早期回復につながります。 腰椎分離症をできるだけ早く治すための治療方法3つ 少しでも早く腰椎分離症を治したいと考えている方に向けて、早く治すための治療法を3つ紹介します。 疲労骨折部の安静 患部以外の柔軟性、筋力の強化 腰椎へ過度なストレスにならない動作の獲得 順番に見ていきましょう。 疲労骨折部の安静 腰椎分離症の治療は「患部の癒合(ゆごう:傷がなおり、離れていた皮膚や筋肉などが付着すること)」が一番に優先されます。 そのため、初期の段階であれば、患者の身体に合わせた硬いコルセットを用いて、患部に負担がかからないように固定し安静を保ちます。 コルセットの装着により、脊柱のひねるストレスを軽減できるため、骨折部の癒合を促せるのです。 骨が未熟な小・中学生では癒合の可能性も高いため、スポーツを一定期間中止し、癒合に専念することが推奨されます。 患部以外の柔軟性、筋力の強化 腰椎分離症の発症には、主に次のような要因が関係しています。 下肢(とくに股関節など)や上半身(胸椎など)のかたさ 下肢、体幹の筋力および筋持久力の低下 不良なスポーツ動作 これらの改善には、ストレッチや筋力トレーニングによる、身体の柔軟性や筋力の強化が重要です。 患部に負担のかからないところから徐々にストレッチや筋力強化をし、身体機能を上げていきましょう。 腰椎へ過度なストレスにならない動作の獲得 柔軟性や筋力不足だけでなく、正しい身体の使い方ができていないのも腰椎分離症を発症する原因となります。 例えば「身体を反らせてください」と指示したときに、本来なら弓なりに背骨全体で反らせてほしいところ、胸が張れずに腰のところだけで反らせている人を多くみかけます。この動きだと腰だけに負担がかかりやすく、腰椎分離症を発症するリスクが高くなるのです。 また、身体をひねる動きになると、頑張って背骨をひねろうとしてしまいます。背骨の動きはそんなに大きな動きはできません。 身体をひねるときに大事な役割をしてくれるのが、骨盤や股関節です。骨盤、股関節の動きが不十分だと背骨にかかる負担も増えてくるので、スポーツ復帰する前に改善しておきましょう。 現在、腰椎分離症の治療法として「再生医療」が注目されています。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した医療技術で、自身の幹細胞を培養して患部に注射し、損傷している組織の修復と再生を促します。 ※当院では「腰椎分離症」の治療は行っておりません。知識としてご参照ください。 まとめ|腰椎分離症がどれくらいで治るのかを把握して計画的に治療を進めよう 本記事では、腰椎分離症について原因や症状、治療法について紹介しました。 腰椎分離症は、早期に発見し、適切な治療を行えば後遺症も残さず治る疾患です。ただし、骨癒合まではある程度の期間、固定と安静が必要となります。 スポーツを休まなければいけないのは根気と我慢が必要となりますが、無理して治療を先延ばしにしておくと、痛みが長引くだけでなく、後になってより強い腰痛を引き起こす原因となる場合もあります。 成長期の年代で腰痛に悩んでいる方は、ぜひ一度整形外科に相談してみましょう。 「できるだけ早くスポーツに復帰したい…」という方に、おすすめなのが「再生医療」という新しい治療法です。 再生医療は、傷ついた組織の修復と再生を促し、治療期間の短縮が期待できます。 ※当院では「腰椎分離症」の治療は行っておりません。知識としてご参照ください。 腰椎分離症に関するよくある質問 コルセットはずっとつけておかないといけないのか? 医療機関にもよりますが、基本的にはお風呂以外の時間はつけておきましょう。 安静にしておけば必ず完治するの? 腰椎分離症にも初期から終末期があり、なりたての初期段階であればかなりの確率で癒合できます。しかし、終末期になると癒合は難しいので、体幹の強化や動作の改善の訓練を行い、患部に負担をかけない工夫が必要になります。 固定以外にも治療方法はあるの? 終末期で症状がとれない、分離部がぐらぐらする、などといった症状が残っており、今後のスポーツ活動に支障を及ぼす可能性が高い場合に、手術療法を行うこともあります。 参考文献 (文献1) Sakai T, Tezuka F, Yamashita K, Takata Y, Higashino K, Nagamachi A, Sairyo K. Conservative treatment for bony healing in pediatric lumbar spondylolysis. Spine (Phila Pa 1976). 2017;42(12):E716-E720. doi:10.1097/BRS.0000000000001931. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27755499/
2022.09.28 -
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- 腰椎分離すべり症
腰椎分離症は、スポーツをしている成長期の子どもによく見られます。とくに野球やサッカー、バレーボールなど、ボールを打つ・蹴るときに腰をひねったり反ったりするスポーツで起きることが多い疲労骨折です。 周囲に取り残される不安から、「早く競技に復帰したい」「運動しながら治したい」といった気持ちになる方もいるでしょう。しかし、正しい治し方をしなければ症状が悪化する恐れがあります。 今回は腰椎分離症でやってはいけないことについて、治療の流れをあわせて解説します。腰椎分離症でやってはいけないことに関するよくある質問もまとめているので、ぜひ参考にしてください。 腰椎分離症とは 腰椎分離症は疲労骨折により背骨の骨が分離してしまった状態です。 背骨は椎骨(ついこつ)というブロックのような骨が積み重なってできています。椎骨の背中側には椎弓(ついきゅう)と呼ばれる出っ張りがあり、この椎弓が分離してしまうと、腰から殿部、太ももにかけて痛みが現れることが一般的です。 また、骨折でずれた骨が神経を圧迫するとしびれが見られる場合もあります。 椎弓が分離する主な原因は成長期の過剰なスポーツ活動による疲労骨折で、成長期のスポーツ選手による腰痛の30〜40%を占めるとされています。 一度の衝撃で起こる骨折ではなく、骨が発達しきっていない時期に、繰り返し腰を捻ったりジャンプしたりして、椎弓部分にかかる負担が蓄積して起こります。骨折は発生の初期ほど癒合(※)しやすく、完全に分離してしまうと再び骨がくっつくことはありません。 ※癒合(ゆごう)傷が治って離れていた皮膚や筋肉、骨がくっつくこと ▼ 腰椎分離症の症状や診断について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。 腰椎分離症の初期症状 腰椎分離症は初期症状を自覚しづらく、骨折していても気づかない場合があります。 腰椎分離症に気がつくきっかけの多くが、運動後に感じる痛みです。ほかにも、無意識のうちに腰をかばうようになり、体をひねったり腰を反らしたりする動作に制限をかけてしまうこともあります。 腰椎分離症の初期症状には気づきにくいものの、早期の発見や適切な対処が回復への近道です。腰に痛みを感じる場合は、無理に運動を続けず、早めに整形外科医などの専門医を受診するようにしてください。 腰椎分離症でやってはいけないこと5つ 腰椎分離症は骨折の早期であるほど骨が癒合しやすいため、正しい時期に無理をしないことが重要です。 そこで、腰椎分離症になった場合に、やってはいけないことを5つ紹介します。 1.無理な運動やスポーツをする 安静が必要な期間に無理な運動をすると、骨折している部分に負担がかかり、分離が悪化したり、骨が治癒するのを妨いだりしてしまいます。 とくにスポーツ活動をしている場合、競技に早く復帰したい焦りから、少しでも体を動かしたい気持ちになるかもしれません。しかし、骨折部に負担がかからないように固定している期間は、腰を無理に曲げ伸ばししたり、捻ったりする動作は禁物です。 そのため、医師に指示されている間は、運動やスポーツを中止しましょう。 2.コルセットの装着を守らない 腰椎分離症の最初の治療として、疲労骨折により分離した部分を守るため、硬いコルセットを装着して動きを制限します。腰痛があるうちは装着を守るものの、痛みが軽くなればコルセットが動きを妨げるため、邪魔な感じがするかもしれません。 しかし、腰椎分離症は骨がしっかり癒合するより先に腰痛がなくなるため、痛みがなくなったからといって治ったわけではないので注意が必要です。そのため、痛みの程度により自己判断でコルセットを外さないようにすることが大切です。 3.痛い部分にマッサージやストレッチをする 腰痛があるからといって、痛い部分を圧迫するようなマッサージや腰をひねるようなストレッチをすると骨折を悪化させる恐れがあります。 そのため、自己判断で痛い部分のマッサージやストレッチをしないようにしましょう。 ただし、腰椎分離症が起こりやすい発育期は、筋肉の柔軟性の低下がさまざまな成長期特有の怪我の要因となります。腰椎分離症による痛みがある場合は、腰に負担がかからないよう、適切な指導のもとで骨折部分以外のストレッチを行いましょう。 4.重いものを持ち上げる 腰椎分離症のときには、重いものを持ち上げることを避けてください。重いものを持ち上げる・押す・引くといった動作は、腰に大きな負担がかかります。 骨折部分に過度なストレスがかかると、分離が進行したり、痛みが強くなったりして回復を遅らせる原因となります。 腰椎分離症のときは、日常生活でも重いものをできるだけ持たないよう心がけましょう。仮に重いものを持つ場合には、意識的に膝を使って腰への負担を減らすことが大切です。 5.長時間同じ姿勢を続ける 腰椎分離症のときには、長時間同じ姿勢を続けないようにしてください。 座ったままや立ったままの姿勢を長時間続けると、腰椎に負担をかけるだけではなく、血流の流れが悪くなり、より痛みや張りを覚える場合があります。 同じ姿勢が長時間続きそうになったら、姿勢を変えたり軽く動いたりして、腰椎にかかる負担を軽減する必要があります。また、座るときには椅子やクッションなどを使用し、背中をまっすぐ伸ばして適切な姿勢を保つことも大切です。 回復を促進するためにも、腰椎分離症のときは長時間同じ姿勢を続けないよう気をつけてください。 腰椎分離症は運動しながら治せる?治療の流れ 腰椎分離症は運動しながら治せるのかと疑問を持つ方もいるでしょう。胸椎分離症は、痛みや状態、治療の段階によって、運動しながら痛みをコントロールしていく場合もあります。 腰椎分離症ではやってはいけないことに関して理解を深めるためにも、治療の流れを理解しておきましょう。 初期から進行期(急性期)の治療 疲労骨折が起こり、進行するまでの間を急性期(きゅうせいき)と呼びます。 急性期に治療を開始すれば、骨が結合する可能性が高いため、できるだけ早期に正しい治療を始めることが大切です。 治療方法としては、硬いコルセットやギプスを着用して腰の動きを制限するとともに、スポーツなどの運動を中止します。 あくまでも骨を癒合させるための治療になるため、痛みがなくなったからといって勝手に治療を中止しないよう注意してください。しっかりと骨が癒合するのを待ち、医師の指示にしたがって運動やスポーツを再開します。 終末期(慢性期)の治療 骨の分離が進んでしまった時期を終末期(しゅうまつき)または慢性期(まんせいき)と呼びます。 慢性期で完全に骨が分離してしまうと、再び癒合することは期待できません。そのため、骨を癒合させる目的での安静は行わず、痛みをコントロールしながら運動やスポーツを再開していきます。 具体的には、柔らかいコルセットを着用したり、痛み止めを服用したりして痛みをコントロールします。 また、腰椎が分離したからといって必ずしも強い痛みがあったり、日常生活に支障をきたしたりするわけではありません。運動をしながら腹筋や背筋などを鍛えていくと、腰痛の予防にもつながるでしょう。 なお、成人に見られる腰椎分離症も骨が癒合することはないので、痛みが軽い場合は必ずしも仕事や運動を中止する必要はありません。 腰椎分離症の主な原因はスポーツ動作によるもの 腰椎分離症は、主に成長期に腰椎に負担がかかるスポーツ動作を繰り返すことが原因で発症します。 骨格が十分に形成されていない成長期では、疲労骨折のリスクが高まるため注意が必要です。ただし、野球やサッカー、バレーボールなどの球技をしていても、必ずしも腰椎分離症になるわけではなく、個人差が大きいといえるでしょう。 なお、遺伝的な要素が原因で発症する腰椎分離症もあります。そのため、スポーツや運動をしないからといって必ずしも無縁ではありません。腰に痛みがある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。医療機関を受診すべきか迷うような痛みでも、ぜひ気軽にご相談ください。 まとめ・腰椎分離症でやってはいけないことに気をつけて悪化を防ごう 腰椎分離症は骨折部に負担をかけないようにして、骨が癒合するのを待つことが重要です。そのため、無理な運動や痛みを感じる部位へのマッサージなど、腰椎分離症でやってはいけないことをしっかり守る必要があります。 腰椎分離症は、初期段階で治療ができれば高い確率で骨が癒合する骨折です。腰に痛みを感じたら、無理せず運動を中止しましょう。競技への早期復帰を実現するためにも、早めに整形外科への受診をして、正しい治療を受けることが大切です。 腰椎分離症でやってはいけないことに関するよくある質問 ここでは、腰腰椎分離症でやってはいけないことに関するよくある質問をまとめました。 腰椎分離症が悪化するとどうなる? 腰椎分離症が悪化すると、腰椎すべり症を引き起こす場合があります。 腰椎すべり症とは、腰椎分離症によって腰椎が不安定になり、骨同士がずれてしまう病気です。重度の場合や保存療法で改善が見られない場合には手術が必要になります。 ▼ 腰椎すべり症について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 腰椎分離症でもできるストレッチはある? 腰椎分離症でも、骨折部分に負担をかけない範囲で股関節や脚のストレッチができます。 ただし、痛みが悪化したり分離が進行したりしないよう、自己判断によるストレッチや運動は避けたほうが良いでしょう。競技への復帰を早めるためにも、腰椎分離症のときはかかりつけ医や専門医の指示のもとで適切にストレッチすることが大切です。 腰椎分離症の終末期にやってはいけないことはある? 腰椎分離症が進行して、終末期(慢性期)に入った場合でも、痛みがある場合は無理な運動や過度な負担がかかる動作は避けましょう。 終末期では、腰椎を支える筋力を強化するためのリハビリテーションが重要です。痛みがなくなり運動できるようになったからといって、自己判断で無理をするのは禁物です。痛みが長引く場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。 なお、リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングも実施しているので、ぜひ気軽にご相談ください。
2022.09.23 -
- 脊椎
- 腰椎分離すべり症
腰椎すべり症のつらい症状に悩まされ「治らないのだろうか」「手術はしなければならないんだろうか」と不安を抱える方も多いでしょう。 結論からいえば、腰椎すべり症は自然に完治することは難しい疾患です。 しかし、すべての方がすぐに手術を必要とするわけではなく、症状の程度や日常生活への影響度に応じて、以下のようにさまざまな治療法が用意されています。 非外科的(手術しない)治療 ・安静にする ・鎮痛薬を使用する ・神経根ブロック(注射)を行う 外科的(手術する)治療 ・脊椎の減圧術 ・腰椎の固定術 本記事では、腰椎すべり症の症状や治療法などについて具体的に解説します。 また現在の治療で改善が得られず、「もっと自分に合った方法があるのでは」という方は再生医療も選択肢の一つとして検討してみてください。 当院(リペアセルクリニック)では、腰椎すべり症による腰痛・しびれ・手術後の後遺症に対し、自己脂肪由来の幹細胞を活用した再生医療を提供しています。 再生医療では、患者様ご自身の幹細胞を採取・培養し、損傷部位に直接投与することで、神経や組織の修復を促し、自然な回復力を引き出す治療が可能です。 >>腰椎すべり症と類似症状に対する再生医療の症例はこちら 治療内容や適応について丁寧にご説明いたしますので、しびれや痛みに悩まされている方は、ぜひ一度ご相談ください。 【結論】腰椎すべり症は自然に治ることはないが治療によって症状を緩和できる 腰椎すべり症は自然に治ることはほとんどありません。 しかし、医療機関にて適切な治療をすることで症状を緩和できる病気です。 腰椎すべり症の方が医療機関で行える治療は、次の2つあります。 非外科的(手術しない)治療 外科的(手術する)治療 それぞれ詳しく解説します。 また腰椎すべり症の治療法については、以下の動画の4分7秒~解説していますので、ぜひご覧ください。 https://youtu.be/hF14XAyVS0Y?feature=shared&t=247 腰椎すべり症の非外科的治療 腰椎すべり症の治療は、手術しない「非外科的治療法」から始めるのがほとんどです。 主に、以下の方法で症状を緩和させます。 安静にする:腰の負担を軽減し、必要に応じてコルセットを併用 鎮痛薬を使用する:通常は非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)を使用 神経根ブロック(注射)を行う:神経の根元に局所麻酔薬やステロイド薬を注射し、症状を緩和 つらい症状が落ち着いてきたら、お腹と背中を鍛える筋肉トレーニングやストレッチを行い、病状の進行を防ぎます。 腰椎すべり症(腰椎分離症)で注意すべきことは以下の記事でも解説しているので参考にしていただければ幸いです。 腰椎すべり症の外科的治療 以下のいずれかに該当する場合は、手術による治療も検討が必要です。 腰椎すべり症の程度が非常に強い 非外科的治療を行っても症状が改善されない 腰椎すべり症の治療で行われる手術は、主に以下の2つです。 脊椎の減圧術:神経の圧迫をとり、症状を和らげることで腰椎の回復を目指す 腰椎の固定術:腰椎を固定し、不安定な腰椎の安定と骨同士をくっつける(文献1) どのような手術の方法を選ぶのかは、医師が骨の状態をみて判断します。手術が不安である際は、一度医師に相談してみましょう。 腰椎すべり症とは「腰椎の骨同士がずれてしまう病気」 腰椎は腰の骨です。5つの小さな骨が縦にくっつき、腰を支えています。 腰椎をつくっている小さな骨同士がずれてしまう病気が「腰椎すべり症」です。 ここからは、腰椎すべり症の症状と原因、診断について詳しく解説します。 腰椎すべり症の主な症状 腰椎すべり症の主な症状は腰痛です。 腰椎が必要以上に動くため脊髄神経が圧迫され、腰痛や足の痛みを引き起こす可能性があります。 個人差はありますが、脊髄神経が圧迫されることで以下の症状も伴う場合があります。 太もも裏の筋肉のけいれん 背中のこわばり 歩行や立つことが困難 足のしびれ 腰椎すべり症の初期は、症状が現れない場合もあります。 腰椎すべり症の原因 腰椎すべり症の原因は、主に次の2つです。 変形すべり症:椎骨のクッションである椎骨板の水分が加齢により失われ薄くなり、椎骨がずれやすくなる病気 分離すべり症:生まれつき脊椎の一部が不完全、または体操のような腰に負担をかける運動の繰り返しで、脊椎の分離が起こりやすくなる病気 腰椎すべり症(腰椎分離症)の原因については以下の記事でも解説しているので参考にしてください。 腰椎すべり症の診断 問診や診察によって腰椎すべり症が疑われる場合、画像検査を行い腰椎すべり症かどうかを判断します。 医療機関では、一般的に以下のような画像検査を行います。 X線検査(レントゲン):腰椎のずれがあるかどうかを確認 CTスキャンやMRI:脊椎の様子をより詳しく観察、あるいは椎間板や神経組織の状態を確認 まとめ|適切な治療で腰椎すべり症の症状を緩和しよう 腰椎すべり症は初期には自覚症状が少なく見逃されやすい一方で、進行すると慢性的な腰痛やしびれ、歩行障害など、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。 一般的には保存療法(リハビリ・投薬)から始まり、効果が乏しい場合には手術が検討されるので、違和感を覚えた段階で医療機関を受診し、適切な治療を早期に始めましょう。 しかし、「今の治療であまり良くならない」「手術以外の方法はないのか」とお悩みの方に向けて、当院(リペアセルクリニック)では幹細胞を活用した再生医療を提供しています。 「手術は避けたい」「後遺症をなんとかしたい」と感じている方は、まずは一度、無料のカウンセリングでお話を聞かせてください。 腰椎すべり症に関してよくある質問 腰椎すべり症は手術が必要ですか? 腰椎すべり症の治療では、必ず手術するわけではありません。 最初は鎮痛剤やブロック注射で症状を緩和し、腰の負担を減らすために安静に過ごして様子をみる場合がほとんどです。 症状の度合いが強すぎる、または鎮痛剤や静養で改善されない場合は手術の必要性があります。 手術に不安を感じる場合は、治療法について一度主治医に相談してみましょう。 腰椎すべり症は発症からどのくらいで治りますか? 腰椎すべり症は自然に治らないため、一度発症したら継続的に通院や治療が必要です。 個人差はありますが、腰椎すべり症で手術した場合は約10日間で退院する場合がほとんどです。 退院後も約2週間は自宅で静養し、手術から約1カ月間経過してから通勤・通学が許可されます。 ただし、入院期間や通勤・通学の再開時期は個人差があります。
2022.06.09







