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胸郭出口症候群の原因とは?主な症状や4つの治療法を医師が解説!

胸郭出口症候群
公開日: 2023.02.15 更新日: 2025.02.12

「肩が重い原因って何?」「腕がしびれるのは胸郭出口症候群の症状?」

このような疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。

胸郭出口症候群は、デスクワークや姿勢の悪さが引き起こす症状です。

放っておくと「肩こり」や「しびれ」だけでなく、腕の痛みや手の脱力まで現れることもあるため、原因を把握し症状に合わせた治療が大切です。

そこで本記事では、胸郭出口症候群の主な原因・症状と4つの治療法を徹底解説いたします。

原因を理解し早期治療を検討したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

リペアセルクリニックでは「メール」や「オンラインカウンセリング」でのご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。

胸郭出口症候群の5つの原因

胸郭出口症候群は、日常生活における何気ない習慣や体の特徴が関係していることも多く、主な原因は以下の5つが挙げられます。

  • 「なで肩」や骨の異常による圧迫
  • 長時間のデスクワークや悪い姿勢
  • 肩や腕を頻繁に使うスポーツによる負荷
  • 重い荷物の持ち運びや肩への負担
  • 過度な筋トレによる影響

それぞれ詳しく解説していきますので、ご自身の状況と合わせて確認してみましょう。

「なで肩」や骨の異常による圧迫

生まれつきの「なで肩」や骨の形状異常がある方は、胸郭出口症候群の大きな原因となります。

なで肩の場合、肩が前に倒れやすく首から肩にかけての神経や、血管が圧迫されやすい状態になってしまいます。

また、まれに第一肋骨の位置が高かったり、余分な肋骨(頚肋)があったりするため、神経や血管が圧迫される場合もあります。

そのため、胸郭出口症候群が疑われる際には、早めに専門医への相談をおすすめします。

長時間のデスクワークや悪い姿勢

長時間のデスクワークやスマートフォン使用時の姿勢が、胸郭出口症候群を引き起こす可能性もあります。

とくに猫背や前かがみの姿勢が続くと、首や肩の筋肉が緊張し神経や血管を圧迫してしまいます。

そのため、パソコン作業が多い方やスマートフォンをよく使う方は要注意です。

日常的に、定期的な休憩と適切な姿勢を意識すると症状の予防や改善が期待できます。

肩や腕を頻繁に使うスポーツによる負荷

胸郭出口症候群は、プレー中に腕を上げたり、よく腕を回転させたりするスポーツも原因となります。

胸郭出口症候群になりやすい代表的なスポーツは以下のとおりです。

  • 野球
  • テニス
  • 水泳
  • バレーボール
  • バドミントン

肩関節を頻繁に使用すると、首から肩にかけての筋肉に過度な負担がかかります。

そのため、炎症や腫れが生じて神経や血管が圧迫され、胸郭出口症候群の症状が出ることもあるのです。

とくにスポーツ選手の方は、適切なフォームの確認とケアが重要です。ウォーミングアップとクールダウンも忘れずに行いましょう。

重い荷物の持ち運びや肩への負担

重い荷物の持ち運びも、実は胸郭出口症候群の原因の1つといえます。

片方の肩だけに重いものが入った鞄などを掛け続けていると、肩周りの筋肉に大きな負担がかかり神経や血管が圧迫されてしまうためです。

とくに、教科書やパソコンを頻繁に持ち運ぶ学生さんや、買い物に行くことが多い主婦の方は、胸郭出口症候群のリスクが高いため、注意が必要です。

過度な筋トレによる影響

近年の筋トレブームにより、過度なトレーニングが原因で発症するケースも増えています。

とくに上半身の筋トレを集中的に行うと、筋肉が肥大し神経や血管を圧迫してしまう可能性があります。

そのため、適切な重量設定や、正しいフォーム、トレーニング後のストレッチも重要です。

日常的に無理のない範囲でトレーニングを行うよう心がけましょう。

胸郭出口症候群の主な症状4つ

胸郭出口症候群は「肩や首の痛み・腕のしびれ」など、放置すると悪化する症状もあります。

とくに代表的な4つの症状は以下のとおりです。

  • 肩や首の痛み
  • 腕や手のしびれ・力が入らない
  • 肩や腕の冷え・感覚の鈍さ
  • 息苦しさや胸の圧迫感

1つずつ詳しく見ていきましょう。

肩や首の痛み

肩や首の痛みは、胸郭出口症候群の最も代表的な症状です。

朝起きた時や長時間のデスクワーク後に、肩から首にかけて重だるい痛みを感じることがあります。

また、痛みが腕の付け根まで広がることもあり、日常生活に支障をきたすほどの痛みに悩む方も少なくありません。

専門医には早めに相談し、適切な治療で早期改善を目指しましょう。

腕や手のしびれ・力が入らない

腕や手のしびれは、多くの方が経験する「胸郭出口症候群の辛い症状」の1つです。

朝目覚めたときや、同じ姿勢で作業を続けたあとに感じやすいのが特徴的です。

ペンを握る、パソコンのマウスを操作するなどの細かな作業が困難になることもあります。

また、症状が進行すると物を落としやすくなったり、手に力が入りにくくなったりするので早めの治療が必要です。

肩や腕の冷え・感覚の鈍さ

肩や腕の冷えは、胸郭出口症候群による血行不良で引き起こされる症状です。

指先まで十分な血液が届かないため、手足の感覚が鈍くなったり、ピリピリとした違和感を覚えたりします。

とくに寒い季節は症状が強くなりやすく、手袋をしても温まりにくいと感じる方もいるようです。

ストレッチや軽い運動で血行を促すことで、症状の緩和につながります。

息苦しさや胸の圧迫感

息苦しさや胸の圧迫感は、胸郭出口症候群において見過ごしがちな症状の1つです。

深い呼吸をしたときや、腕を上げた状態を続けた後に感じやすい傾向があります。胸の締め付けられるような不快感には、不安を感じる方も多いはずです。

呼吸がしづらい、胸が苦しいなどの症状が続く場合は、胸郭出口症候群の可能性もあります。

そのため、できるだけ早めに医師への相談をお勧めします。

また、胸郭出口症候群の症状を自分でチェックする方法については、以下の記事も参考にしていただけると幸いです。

ためしてガッテンで紹介された胸郭出口症候群のセルフケア2選

NHK「ためしてガッテン」では、胸郭出口症候群の方に効果的なセルフケア方法が紹介されました。

とくに「なで肩」の方に向けた自宅でできる筋トレとストレッチ方法に注目が集まっています。

2つの方法をそれぞれ解説していきます。

なで肩さんの肩こり解消筋トレ

番組内で紹介された手順は次のとおりです。

  • 両手と両ひざを床につける
  • 両手は肩幅に両脚は腰幅に開く
  • 顔を前に向けながら、腰を落としていく
  • この状態を3秒間保つ

次に、頭を下に向けながら背中を丸めるようにして腰を引き上げていき3秒間保ちます。
以上が「なで肩さんの肩こり解消筋トレ」です。

なで肩さんの肩こり解消ストレッチ

もう1つが「肩こり解消ストレッチ」です。

  • 両手と両ひざを床につき、肩幅に開く
  • 片方の手を反対側の手の平の前に、内側に90度ひねって置く
  • ひねって置いた前の手と同じ側のひざを少し後ろに引き、すねの辺りを反対側の足につける
  • 前の手で床を押しながら、お尻を後ろに引く
  • 3秒間保ち元に戻す
  • 反対側も同様に行います

以上が「なで肩さんの肩こり解消ストレッチ」として紹介されていました。

また、胸郭出口症候群の効果的なマッサージやストレッチ方法は以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

胸郭出口症候群に効果的な4つの治療法

胸郭出口症候群には主に以下4つの治療法があります。

  • 生活指導
  • 薬物療法
  • リハビリ
  • 手術

軽度な場合は日常生活の改善から始め、必要に応じて薬物療法やリハビリを組み合わせて治療を進めるのが一般的です。ただし改善が見られない場合や重症なケースでは、手術を検討することもあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

生活指導|日常生活での改善点

生活指導によって、日常生活の中で改善点を見つけるのは、胸郭出口症候群における治療の第一歩です。

たとえば、デスクワーク中は背筋を伸ばし、長時間同じ姿勢を続けないよう「1時間に1回は軽い休憩を取る」のがおすすめです。

また、スマートフォンの使用時間を制限したり、就寝時の枕の高さを調整したりするなど小さな習慣の見直しから始められます。

薬物療法|痛みや炎症の緩和

胸郭出口症候群の痛みや腫れが強い場合は、薬物療法が効果的です。

医師の判断のもと、痛みを和らげる鎮痛剤や炎症を抑える薬が処方されます。

症状がとくに強い場合は、局所注射で痛みを直接的に緩和しますが、薬物療法は一時的な対処療法です。

そのため、根本的な改善には他の治療法と組み合わせながら、継続的な治療を進めていく必要があるでしょう。

リハビリ|筋肉の柔軟性と姿勢の改善

リハビリでは理学療法士の指導のもと、首や肩周りの筋肉をストレッチで柔軟にし、正しい姿勢を保つための筋力トレーニングを行います。

肩甲骨周りの筋肉を強化すると、姿勢が改善して神経への圧迫が軽減されていきます。

自宅でも続けられる運動を指導してもらえるため、長期的な改善が期待できるでしょう。

手術|重症例での圧迫解除

保存的治療で効果が見られない重症例に対しては、手術療法を検討します。

手術では圧迫で痛みを引き起こす神経や血管周辺の組織を切除して症状を改善します。

近年は医療技術の進歩により、傷跡が小さく体への負担が少ない手術も増えてきました。

ただし、手術には感染症や神経損傷といったリスクも伴いますので医師と相談を重ねた上で判断してください。

まとめ|胸郭出口症候群の原因を理解して早めの受診を検討しよう

胸郭出口症候群は、なで肩や姿勢の悪さ、デスクワークなど日常生活に潜む要因で発症するケースが多い症状です。

放置すると肩や腕のしびれや痛みが悪化する可能性があるため、早めの対策が大切です。

本記事で紹介した治療法やセルフケアを参考に、必要に応じて専門医への相談も検討してください。

また、当院では腕や手のしびれなどの症状への治療法について「メール」や「オンラインカウンセリング」でのご相談も受け付けております。お気軽にご相談ください。

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胸郭出口症候群に関するQ&A

Q. ザック症と胸郭出口症候群はどう違うのですか?

どちらも似た症状ですが、それぞれ以下の違いがあります。

  • ザック症は重いリュックサックの負荷で肩の筋肉が炎症を起こす症状
  • 胸郭出口症候群は神経や血管が圧迫されて起こる症状

ザック症は原因となる負荷を取り除けば改善しやすいのですが、胸郭出口症候群は専門的な治療が必要になるケースが多くあります。

症状が気になる場合は、医師による正確な診断を受けることをお勧めします。

Q. 胸郭出口症候群は完治しますか?

症状の程度や原因によって回復の見通しは変わってきます。

しかし、早期発見・早期治療で完治するケースも多くみられます。

姿勢の改善や生活習慣の見直しで改善するケースもあれば、リハビリや投薬による治療が必要な場合もあります。

また、重症例では手術を検討するケースもあるため、医師と相談しながら自分に合った治療法を見つけて完治を目指しましょう。

胸郭出口症候群の症状が気になる方は「メール」や「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。

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