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【医師監修】脳梗塞といびきの関係性とは|危険なサインの見分け方もあわせて解説

脳梗塞いびき
公開日: 2025.05.27 更新日: 2026.03.31

「最近、いびきがひどいと家族に言われて気になっている」「朝起きるとのどが渇いている」

そんな悩みを持っていませんか?

いびきは命の危険を伝えるサインの場合があります。

厚生労働省が発表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でもいびきの危険性が指摘されています。(文献1

いびきは睡眠時無呼吸を引き起こし、放っておくと脳梗塞につながる危険な症状のひとつです。

この記事ではいびきと脳梗塞の関係性や危険なサインの見分け方、予防法について解説します。

自分のいびきが気になる方、家族のいびきに異変を感じている方はぜひ参考にしてください。

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脳梗塞といびきの関係

脳梗塞といびきは密接に関係しています。

脳梗塞の発症がいびきを引き起こすケースがある一方で、慢性的ないびきが脳梗塞の原因となることもあります。

とくに睡眠中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、死亡リスクの高い脳梗塞や心不全を併発する恐れがある疾患です。本人が睡眠中の症状を把握することは困難なため、起床時や日中の体調変化に注意を払う必要があります。

脳梗塞が原因で起こるいびき

これまで静かに就寝していた人が急に大きないびきをかくようになった場合や、いびきの音が不規則になった場合は、脳梗塞を発症している可能性があります。

脳梗塞は、脳の血管が詰まったり、細くなったりすることで血流が滞り、酸素やエネルギーが十分に行き渡らず脳細胞が破壊される病気です。

脳梗塞により意識障害や麻痺を起こすと、喉周辺の筋肉が弛緩し、重力によって舌が気道を塞ぐことで激しいいびきを引き起こすのです。

脳梗塞が原因のいびきには、以下の症状が同時に見られることがあります。

  • 揺すっても起きない
  • 手足の動きが鈍い、または麻痺している
  • 呼吸が不規則、または息が止まることがある

とくに意識が朦朧としている状態では一刻を争います。

直ちに医療機関を受診するか、救急車を呼んでください。

脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説は以下のページもご参照ください。 

いびきが引き金で起こる脳梗塞

いびきが脳梗塞を引き起こす原因になる場合もあります。

いびきは気道が狭くなることで、空気の通りが悪くなり生じます。

呼吸効率が低下すると血液中の酸素が不足し、心臓は不足分を補うために過度な負荷をかけて血液を送り出そうとします。

その結果、血圧が上昇し血管に負荷がかかることで、動脈硬化が進展し、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるのです。

脳梗塞を含む脳卒中の再発予防や後遺症の治療としては、再生医療という選択肢もあります。再生医療について詳細は、以下のページをご覧ください。

手術しなくても治療できる時代です。

脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)による脳梗塞リスクの上昇

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に10秒以上呼吸が止まっている状態が1時間に5回以上繰り返される病態を指します。(文献2

診断には「睡眠ポリグラフ検査」が用いられ、時間あたりの無呼吸・低呼吸の合計回数を示す「無呼吸低呼吸指数(AHI)」で重症度を判定し、数値が高いほど重症と判断されます。睡眠中に呼吸が止まる時間が長くなるほど身体への負担は増加しがちです。

睡眠中に無呼吸が生じると、血中の酸素濃度が低下します。酸素不足を補うため心臓への負荷が増大し、結果として血圧が上昇します。慢性的な血圧上昇は血管壁にダメージを与え、最終的に脳梗塞のリスク上昇につながるのです。

SASを疑うべき代表的な自覚症状には以下のものがあります。

【起床時に現れる症状】

  • 口の中が渇いている、またはべたついている
  • すっきり目覚められない、寝た気がしない
  • 身体が重く疲労感がある
  • 起床時に頭痛がする
  • 夜中に何度も尿意で目が覚める

【日中の症状】

  • 強烈な眠気に襲われ、集中力が維持できない
  • 常に倦怠感があり、気分が沈みやすい

これらの症状は、無呼吸による低酸素状態が血管を傷つけ、脳梗塞のリスクを高めている前兆です。

なお、海外で行われた研究では、脳卒中を発症または死亡した対象者1,022名のうち、697人(68%)が閉塞性睡眠時無呼吸症候群を患っていたことが示されました。(文献3

SASは睡眠中の症状であるため、自分では気づきにくい病気です。自覚症状が日常的に見られる場合はSASを疑い、専門医への相談を検討してください。

脳梗塞によるいびきが示す危険なサイン

慢性的にいびきをかいている人や、これまでとは異なる特徴的ないびき、身体症状を伴う場合は注意が必要です。この項目では、一刻を争う救急要請の目安となる「危険ないびき」のサインを解説します。

意識障害

睡眠中、家族が揺すってもまったく起きない、あるいは呼びかけに対して意識が朦朧(もうろう)としている状態でのいびきは、極めて危険なサインです。一刻を争うため、すぐに救急車を呼んでください。

脳梗塞による意識障害が生じると、喉や舌を支える筋肉のコントロールが失われます。その結果、舌根が沈下して気道を塞ぎ、いびきのような音が発生します。

このような状態では脳の機能が著しく低下しているため、直ちに医療機関を受診する必要があります。

手足の麻痺・顔のゆがみ

いびきに加えて、身体の片側に麻痺やしびれが生じている場合は、脳梗塞の発症が疑われます。

脳血管が詰まると、その領域が司る運動機能に支障をきたし、手足の動きが鈍くなる、あるいは完全に動かなくなる症状が現れます。

脳卒中の兆候を判断する指標として、国際的な指標「FAST」というチェック法が推奨されています。文献4

  • F(Face):顔の片側が下がっている、ゆがんでいる
  • A(Arm):両腕を前に伸ばしたとき、片方が下がる
  • S(Speech):言葉が出ない、ろれつが回らない
  • T(Time):上記の症状が出た時刻を記録し、すぐに救急車を呼ぶ

いびきとともにこれらの症状が一つでも確認された場合、脳梗塞の可能性が高く、時間が経つほど脳へのダメージが拡大します。

症状に気づいた時刻を記録し、すぐに119番へ連絡してください。

脳卒中の前兆について詳しく知りたい方は、以下もご参照ください。

チェーン・ストークス呼吸

脳梗塞などの脳血管障害によって呼吸中枢が正常に機能しなくなると、「チェーン・ストークス呼吸」と呼ばれる異常な呼吸パターンが現れることがあります。

これは、呼吸が徐々に深くなった後に浅くなり、一時的に止まるというパターンを繰り返す異常呼吸です。

呼吸を再開する際や深くなる瞬間に、いびきに似た激しい喉の音を伴います。本人は気づきにくいため、家族や同室者が異変に気づくケースが多い症状です。

この呼吸は心不全や重度の脳障害の可能性があり、生命に関わる危険な状態です。

すぐに声をかけて反応を確認し、意識がない場合は救急車を呼んでください。

けいれんを伴ういびき

脳梗塞の影響で、てんかん発作によるけいれんといびきが同時に起こる場合があります。

体が硬直する、手足がガクガクと震えるといった動きを伴う場合はとくに危険な状態です。

発作中は気道が狭まりやすく、いびきのような音や荒い呼吸音が生じます。

けいれん中は無理に体を押さえたり、口に物を入れたりせず、体を横向きにして気道を確保しましょう。

発作が続く場合、または繰り返される場合はすぐに119番へ連絡してください。

脳梗塞による危険性(緊急性)が低いいびき

すべてのいびきが脳梗塞と関係しているわけではありません。原因や症状の程度によっては、緊急性が低いいびきも存在します。自分や家族のいびきがどの状態に当てはまるかを把握し、適切な対処につなげましょう。

単純性いびき症

単純性いびき症とは、日中の疲労や飲酒、風邪症状などによって引き起こされる一時的ないびきです。危険性は低く、原因を解消することで治まる場合がほとんどです。

主な原因は以下の通りです。

  • 心身的な疲労
  • 飲酒
  • 鼻づまりなどの風邪症状

単純性いびき症の場合でも、体格や骨格の影響で大きないびきが出る場合があります。慢性的なものでなければ、いびき用マウスピースの使用で軽減できる場合もあります。

上気道抵抗症候群

上気道抵抗症候群とは、睡眠中に喉や鼻といった上気道の空気の流れが滞り、呼吸がスムーズにできなくなる睡眠障害のひとつです。

いびきのほかに睡眠中の浅い呼吸、日中の強い眠気などの症状が見られます。

睡眠時無呼吸症候群と症状は似ていますが、重症度は低く、無呼吸低呼吸指数(AHI)が5未満の場合に該当します。

緊急性は低いものの、放置すると睡眠時無呼吸症候群に移行するリスクがあるため、慢性的ないびきや日中の眠気が続く場合は、早めの専門医への相談が勧められます。

脳梗塞後の後遺症といびきについて

脳梗塞を一度発症した後も、いびきの管理は重要です。

脳梗塞による後遺症がいびきを慢性化させ、さらなる再発リスクを高める悪循環が生じる場合があります。

いびきが慢性化する主な原因は以下の通りです。

運動麻痺:喉や口腔内の筋肉が麻痺することで、気道を維持する力が弱まり、睡眠中に気道が閉塞しやすくなります。

嚥下障害:飲み込みに関わる機能が低下すると気道のコントロールが難しくなり、呼吸リズムが乱れます。

意識レベルの低下:意識レベルが低下した場合、呼吸中枢の指令が乱れ、異常な呼吸音(いびき)や無呼吸が発生しやすい状態です。

後遺症によるいびきは、睡眠中の低酸素状態を引き起こし、脳の回復を妨げるだけでなく、脳卒中の再発リスクを上昇させます。

脳梗塞を発症した後にいびきが出始めた、または悪化したという場合は、早めに主治医に相談してください。

脳梗塞の予防といびき対策

脳梗塞の予防には、いびきの根本原因にアプローチし、睡眠中の呼吸状態を正常化させる必要があります。

とくに慢性的に大きないびきをかいている方は、生活習慣の改善と、専門的な治療の検討が有効です。

生活習慣の改善

単純性いびき症を除き、いびきの主な原因は肥満です。首の周りに蓄積した脂肪により、物理的に気道が圧迫されて狭くなるためです。

日本呼吸器学会の診療ガイドラインでは、体重が10%増加すると中等症の睡眠時無呼吸症候群(AHI15以上)を発症するリスクが6倍になると報告されています。(文献2

適切な減量がいびきや睡眠時無呼吸症候群の改善につながります。減量療法は、食事と運動の2つの柱を中心に行います。

食事療法の徹底:摂取カロリーの管理と栄養バランスの適正化

継続的な運動:体重の増減にかかわらず、運動自体が気道を支える筋肉の緊張を維持し、AHIを改善させる

また、横向き寝や飲酒のタイミングの見直しも効果的です。

仰向け寝は重力で舌根が沈下しやすいため、抱き枕などを用いて側臥位(横向き)を保つことでいびきを抑制できます。

アルコールは喉周辺の筋肉を弛緩させ、気道が塞がりやすい状態を作ります。就寝前の飲酒はいびきを悪化させるため、量と時間帯に注意が必要です。

減量や生活習慣の改善だけで改善が見られない場合は、早めに専門医に相談し、別の治療も検討してください。

医療機関での治療

生活習慣の改善で効果が不十分な場合、医療機関での治療が選択肢になります。主な治療法は以下の2点です。

CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法):睡眠中に鼻に装着したマスクから空気を送り込み、気道を持続的に開いた状態に保つ治療法です。中等症以上の睡眠時無呼吸症候群に対して有効性が認められています。

マウスピース(口腔内装置):睡眠中に装着することで下顎を前方に固定し、気道を広げる治療法です。軽度から中等度の睡眠時無呼吸症候群や、CPAPが使用しにくい場合の代替治療として用いられます。

どちらの治療法が適しているかは症状の重症度によって異なります。

まずは医療機関で睡眠検査を受け、専門医の判断のもとで治療法を選択してください。

【脳梗塞のいびきへのアプローチ】再生医療」という選択肢

脳梗塞の後遺症や再発リスクの管理において、急性期の薬物療法や外科的治療、その後のリハビリテーションが重要です。近年はこれらに加え、再生医療という選択肢が注目されています。

再生医療とは、患者さん自身の細胞を活用して、損傷した組織の修復・再生を目指す治療法です。

リペアセルクリニックでは、脂肪由来の幹細胞を用いた治療を提供しています。

脳梗塞によってダメージを受けた脳神経へのアプローチを目的とし、入院を必要とせず、日帰りでの施術が可能です。

標準治療やリハビリを続けながらも、後遺症や再発への不安が残る方にとって、再生医療は新たな選択肢となります。脳卒中の再発予防や後遺症でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

手術しなくても治療できる時代です。

脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。

脳梗塞といびきの関係性を理解して適切に対応しよう

脳梗塞といびきは、双方向の深い関係があります。

いびきは気道が狭まり、呼吸効率が低下することで起こります。

心身の疲労や風邪などによる一時的ないびきであれば過度な心配は不要ですが、慢性的にいびきをかいている場合は注意が必要です。気道が狭まった状態が続くと血液中の酸素が不足し、血圧上昇や血管へのダメージを通じて脳梗塞のリスクが高まります。

また、脳梗塞を発症したサインとしていびきが生じることもあります。揺すっても起きない、呼吸がおかしいなど普段と異なる症状が見られたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

いびきが慢性化すると、睡眠時無呼吸症候群に移行するリスクがあります。日中に強い眠気がある、夜中に目が覚めるといった症状が続く場合は、早めに専門医に相談してください。

いびきの主な原因は肥満です。食生活の改善や適度な運動による生活習慣の見直しが有効です。

脳梗塞を含む脳卒中の再発予防や後遺症でお悩みの方は、再生医療という治療の選択肢もあります。再生医療について気になる方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。

当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。

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脳梗塞といびきに関するよくある質問

危険ないびきの見分け方はありますか?

以下の4つのサインが見られる場合、脳梗塞の可能性があります。

  • 意識障害:揺すっても起きない、声をかけても反応がない
  • 手足の麻痺・顔のゆがみ:片側の手足が動かない、顔が左右非対称にゆがんでいる
  • 呼吸の異常:呼吸が深くなったり浅くなったりを繰り返し、一時的に止まる(チェーン・ストークス呼吸)
  • けいれんを伴ういびき:体が硬直する、手足がガクガクと震えるなどのけいれんを伴ういびき

このような症状が見られた場合は、すぐに救急車を呼んでください。

脳梗塞の前触れとなる症状はありますか?

脳卒中(脳梗塞・脳出血など)のサインとして、世界的に「FAST」という指標が用いられます。

F(Face):顔の片側が下がっている、ゆがんでいる

A(Arm):両腕を前に伸ばしたとき、片方が下がる

S(Speech):言葉が出ない、ろれつが回らない

T(Time):上記の症状が出た時刻を記録し、すぐに救急車を呼ぶ

これらの症状は、いびきが始まる前、あるいは同時に現れやすい重要な前兆です。

一過性で数分以内に消える場合もありますが、油断は禁物です。一過性脳虚血発作(TIA)の可能性があり、その後に本格的な脳梗塞を発症するリスクがあります。症状が治まったからと安心せず、必ず医療機関を受診してください。

脳卒中の前兆となるサインについて、以下もご参照ください。

意識を失いいびきをかくのはどういう場合ですか?

主に以下の3つの病態が考えられます。

1. 脳梗塞による意識障害:脳のダメージで意識が低下し、喉の筋肉が弛緩して気道を塞ぐことで大きないびきが生じます。

2. チェーン・ストークス呼吸:脳の呼吸中枢が障害され、無呼吸と大きな呼吸(いびき音を伴う)を交互に繰り返す異常呼吸です。

3. けいれん発作:脳梗塞に伴うてんかん発作により、意識消失と筋肉の硬直、および激しいいびきが同時に発生することがあります。

いずれの場合も脳梗塞の可能性があり、一刻を争います。このような症状が見られた場合は、救急車を呼びましょう。

参考文献

(文献1)

健康づくりのための睡眠ガイド2023

(文献2)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020|日本呼吸器学会

(文献3)

Obstructive sleep apnea as a risk factor for stroke and death.

(文献4)

Stroke Symptoms|American Stroke Association