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【医師監修】脳卒中の前兆となる6つのサインを紹介|チェックリストや対処法あり
「脳卒中の前兆はどのような症状が出るの?」
「脳卒中かどうかセルフチェックできる?」
脳卒中は重症化すると命にかかわったり、重い後遺症が出たりする可能性もあるため、早い段階で受診したいと考える方もいるでしょう。
「言葉が出づらい」「片側の手足がしびれる」などの症状は、脳卒中の前兆の可能性があります。
本記事では、脳卒中を早期に発見するための6つのサインと、簡単に試せるセルフチェックリストを解説します。
前兆を感じた際の対処方法や脳卒中の予防方法も紹介するので、ご自身やご家族の健康を守るために、最後まで読んでみてください。
また、当院「リペアセルクリニック」では手術や入院を必要としない「再生医療」を提供しています。脳卒中の後遺症でお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。
目次
脳卒中の前兆となる6つのサイン
脳卒中とは、脳の血管が詰まる、または破れて脳の細胞に十分な血液や酸素が届かなくなる病気です。脳卒中は突然発症し、命や生活に深刻な影響を与える印象がありますが、本格的な発作の前に「前兆」と呼ばれるサインが現れるケースもあります。
前兆は「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼ばれ、一時的に脳の血流が悪くなるために生じます。前兆症状は、数分から数時間で消えてしまう場合も多く「治ったから大丈夫」と放置してしまうケースも珍しくありません。
この段階で適切な処置を受ければ、重篤な後遺症を防げる可能性が高まります。脳卒中の前兆として代表的な6つの症状を解説するので、自分や大切な家族に当てはまる項目がないか、チェックしてください。
片方の手足がしびれる
片方の手や足に突然しびれを感じる症状は、脳卒中の代表的な前兆の1つです。
しびれは左右どちらか一方にだけ起こり、以下のような症状が現れます。
- 箸をうまく使えなくなる
- ボタンを留めるのが難しくなる
- 足がしびれて歩きにくくなる
正座の後のしびれとは異なり、予兆なく突然力が抜けたり、感覚がなくなったりするのが特徴です。
数分〜数十分で治まるケースもありますが、一過性でも脳の血流障害が起きている可能性があります。しびれが急に現れた場合は、軽く考えず医療機関への相談を検討しましょう。
顔の左右どちらかが麻痺する
鏡を見た際に顔の半分が下がっていたり、歪んでいるように見えたりする症状も、前兆といえます。
脳の血管障害により顔の筋肉を動かす神経が麻痺した際に出る症状は、以下のとおりです。
- 笑おうとしても片方の口角が上がらない
- 口を閉じても水や食事が端からこぼれる
- 顔つきがいつもと違う
自分では自覚しにくく、周囲の人が異変に気づくケースも珍しくありません。指摘されたら、すぐに鏡で確認しましょう。
「イーッ」と歯を見せる動作をして左右差があれば、脳卒中の疑いがあります。顔の麻痺は見た目にもわかりやすいサインであるため、見逃さないようにするのが重要です。
ろれつが回らない・言葉が出てこない
ろれつが回らなくなったり、言葉が出てこなくなったりするのも、脳卒中の前兆としてよくみられる症状です。
脳の言語中枢がダメージを受けたため起こり、以下の症状が挙げられます。
- 「おはよう」と言おうとして発音が不明瞭になる
- 指示語を多用してしまう
- 相手が話す内容は理解できるが、自分の言葉でうまく表現できない
単なる疲れや言い間違いと混同されがちですが、突然会話が不自然になった場合は注意が必要です。
「今日は良い天気ですね」などの短い文章をスムーズに復唱できるか試してみましょう。もし詰まったり、口ごもったりするなら、直ちに救急車を呼ぶか検討してください。
脳の言語中枢への血流が途絶えているサインであり、一刻を争う状況であると認識する必要があります。
視野が狭くなる・物が二重に見える
突然、片目または両目で視野が欠けたり、物が二重に見えたりする症状も脳卒中の前兆にみられる症状です。
視覚中枢の障害が原因で、代表的な症状は以下のとおりです。
- 片目が見えにくい
- 視野の半分が欠けるが左右にずれて二重に見える
- ぼやけて見える
突然の視覚異常は、日常生活での転倒や事故にもつながりかねません。目の病気や眼鏡・コンタクトレンズの不調だと思いがちですが、脳の視覚を司る部分に異常が起きている可能性があります。
視界の異変が急に起こった際は、自己判断せず医療機関への受診が重要です。放置すれば失明の恐れがあるため、見逃してはいけない前兆として注意しましょう。
めまいがする・ふらつく
立ち上がった際に強いめまいを感じたり、まっすぐ歩けなくなったりする症状も、見逃してはいけないサインです。
脳卒中で起こるめまいは、回転性のめまいであったり、体が傾いているような感覚を伴う場合があります。立ちくらみのような一時的なふらつきとは異なり、立っていられないほどの強い症状が出るのが特徴です。
めまいと同時に、吐き気や嘔吐、手足のしびれを伴う場合は、脳卒中の可能性が極めて高いでしょう。
普段と違うめまいやふらつきが続く場合は「ただのめまい」と軽く考えず、早めに医師に相談してください。
激しい頭痛がする
突然起こる激しい頭痛は、脳卒中のなかでも脳出血の前兆や初期症状として現れる場合があります。
「頭をバットで殴られたような」「今までに経験したことがない」と表現されるほどの激痛が特徴で、吐き気や嘔吐を伴うケースもあります。
いつもの偏頭痛とは明らかに違う違和感や、時間が経つにつれて痛みが強くなる場合は警戒しなければなりません。「これくらいなら我慢できる」と鎮痛剤でやり過ごすのは危険なため、不安な方は早めに医療機関へ相談してください。
脳卒中の種類や原因はこちらの記事でも詳しく解説しているので、気になる症状がある方は、ぜひ参考にしてください。
脳卒中の前兆症状チェックリスト
脳梗塞のセルフチェックは、日常生活で異常を見つけるための有効な手段です。脳卒中は発症前に一時的な前兆症状が現れる場合があり、早く気づけるか否かが予後を大きく左右します。
日常の体調変化を感覚だけで判断すると、重要なサインを見逃しかねません。ここでは、症状を客観的に確認できるチェックリストと発症リスクが高い人の特徴を紹介します。自身だけでなく、家族の異変にも活用してください。
ただし、あくまでもセルフチェックであるため、該当する項目が無くても、気になる症状がある場合は早めに受診しましょう。
FASTテスト
FASTテストは脳卒中か否かを考慮する判断のための世界的なチェック方法です。
「FAST」というキーワードは、脳卒中の初期症状をわかりやすく4文字にしたものです。日常生活で身体の不調を感じたとき、以下の4つのセルフチェックを思い出しましょう。
|
チェック項目 |
チェックポイント |
例 |
|---|---|---|
|
F (ace) |
顔のゆがみの症状はないか? |
・顔の片側(とくに口角)がだらんと下がっている ・食事中に食べ物が口の片側からこぼれ落ちる |
|
A (rm) |
片腕の麻痺はないか? |
・片腕だけしびれる、動きが鈍い ・箸や茶碗がもてない、手に力が入らず落としてしまう |
|
S (peech) |
言語障害はないか? |
・ろれつが回らない ・言いたいことがうまく言葉にして話せない |
|
T (ime) |
症状が出てからどのくらいの時間が経ったか? |
– |
Fは顔を意味し、笑った際の口元が左右非対称になるかを確認します。Aは腕で、両腕を上げた際に片方だけ下がらないかを見ます。Sは言葉を指し、ろれつが回るか、簡単な文章を話せるかを確認します。Tは時間を表し、異常があれば速やかに救急要請する目安です。
FASTテストは短時間で評価でき、早期対応につながります。症状のうち、1つでも症状があれば脳卒中である可能性が高いので注意してください。
脳卒中になりやすい人リスト
年齢や生活習慣などによって脳卒中になりやすい人がいます。
以下の項目に当てはまるものが多いほど、脳卒中のリスクが高いと考えられるため、チェックリストとして活用してください。
|
項目 |
チェックポイント |
|---|---|
|
年齢・遺伝 |
・60歳以上である ・家族の中に脳卒中や脳動脈瘤の持病がある |
|
体質・既往歴 |
・肥満がある ・睡眠時無呼吸症候群がある ・高血圧・糖尿病・脂質異常症など生活習慣病である ・腎臓病や不整脈・狭心症などがある |
|
生活習慣 |
・喫煙・飲酒をよくする ・運動不足である ・「野菜が嫌い」など偏食気味である |
これらの項目に複数当てはまる場合は、生活習慣の改善を心がけ、定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
脳卒中の前兆を感じたら取るべき行動
脳卒中は一刻を争う病気であり、発症直後の対応がその後の経過を大きく左右します。
発症から治療までの時間が短いほど、回復の可能性は高まります。判断を迷って様子をみていると症状の悪化や後遺症につながる恐れがあるため、正しい行動を事前に知っておくのが大切です。
ここでは、脳卒中の前兆に気づいた直後に取るべき基本的な対応を解説します。本人だけでなく、家族の異変に気づいた場合にも役立ちますので、参考にしてください。
すぐに救急車を呼ぶ
片側のしびれや言葉の障害など、脳卒中が疑われる症状が現れた場合は、迷わず救急車を呼びましょう。自力で病院へ向かうより、救急搬送のほうが早期治療につながります。
脳卒中の治療は発症後の時間が勝負です。治療までの遅れが後遺症や生命への影響を大きくする可能性があります。
たとえ症状が一時的に治まる一過性脳虚血発作(TIA)であっても、大規模な発作の前触れに過ぎない可能性があります。少しでも異常を感じたら、自分で動こうとせず、すぐに専門医のいる医療機関に向かうのが大切です。
安全な場所に移動し安静にする
救急車を待つ間は、転倒や事故を防ぐため安全な場所へ移動し、無理に動かず安静を保つのが重要です。
以下の点に注意し、安静にして救急車を待ちましょう。
- 突然倒れないように座らせるか平らな場所に寝かせる
- ネクタイやベルトなどきつい衣服を緩めて呼吸を楽にできる状態にする
- 吐き気や嘔吐の症状があるなら、顔を横に向けて寝かせる
- 食事や飲水は控え、薬も自己判断で服用しないよう注意する
意識がないからといって大声で呼びかけたり、体を揺すったりするのは厳禁です。振動が脳内の出血を助長する場合があるため、刺激を与えないようにしてください。
症状をメモし救急隊員に説明する
救急隊員や医師へスムーズに引き継ぎを行うため、以下の症状や経過を可能な限り詳しくメモに残してください。
- しびれが出た部位
- 症状が始まった時間
- 症状が始まる前の状況
- ろれつが回らないなどの状況
紙やスマートフォンのメモに書き留めておくことをおすすめします。
さらに、現在服用している薬やお薬手帳、既往歴、アレルギーの有無なども救命活動における貴重な手掛かりとなります。本人が話せない状況も想定し、ご家族や発見者が代わりに説明できるよう情報を整理しておきましょう。
メモがあれば医療スタッフも迅速に適切な治療を行いやすく、重症化を予防できる可能性が高くなります。
脳卒中を予防するための生活習慣
脳卒中は突然起こる病気ですが、日々の生活を見直すことで発症リスクを下げられます。特別な治療だけが予防ではなく、毎日の積み重ねが重要です。
ここでは、脳卒中を予防する生活習慣のポイントを解説します。無理なく取り入れられる内容ですので、健康を守るために意識して取り組みましょう。
高血圧や糖尿病の管理をする
高血圧や糖尿病は脳卒中の大きなリスク要因です。
血圧が高い状態が続くと、脳の血管に強い負担がかかり、詰まりや破れの原因になります。また、糖尿病は血液中の糖が増えて血管内皮を傷つけるため、動脈硬化を加速させる大きな原因となります。
高血圧や糖尿病は自覚症状が乏しいため、定期的な検査と数値の把握が欠かせません。
血圧を安定させるために減塩を心がけ、糖尿病の方は食事管理や適度な運動を取り入れると良いでしょう。
禁煙・節酒する
喫煙や過度の飲酒は脳卒中のリスクを高めます。
喫煙は血管を収縮させ、血圧上昇や動脈硬化を引き起こす大きな要因です。少量であっても、喫煙習慣があるだけで脳卒中のリスクは高まります。血管への負担を減らし、血流を改善させるためにも、禁煙しましょう。
また、アルコールの摂取は適量を守ることで脳卒中発症のリスクを下げられます。(文献1)飲む量と頻度を見直し、週に数日は肝臓を休ませる「休肝日」を設けるよう心がけてください。
まずは無理なく続けられる範囲で取り組むのが大切です。
適度な運動とバランスの良い食事を心がける
適度な運動は血行を促進し、脳卒中の予防に効果的です。運動不足は肥満や生活習慣病につながり、脳卒中を引き起こします。
ウォーキングや水泳など、体に過度な負担がかからない有酸素運動を習慣にしましょう。1日30分程度を目安に、軽く汗ばむくらいの運動を続けると、血行が促進され血管の柔軟性が保たれます。また、食事面では塩分を控え、野菜や魚中心のバランスの良い食事は血管を健康に保ちます。脂質や糖質の摂り過ぎないように意識できると、動脈硬化の進行を抑えるのに効果的です。
以下の記事では、脳卒中の種類や原因をはじめ、予防法についても解説しているのでぜひ参考にしてください。
ストレス管理と良質な睡眠を心がける
強いストレスや睡眠不足が続くと、自律神経が乱れて血圧が不安定になるため、脳卒中のリスクは高まります。
趣味の時間を持ったり、ゆっくり入浴したりして、心身をリラックスさせる時間を作るのが大切です。寝る前のスマートフォン操作を控え、寝室の環境を整えるなど、質の高い眠りを意識しましょう。
6〜8時間の睡眠を心がけ、心と体の休息をしっかり取ると脳卒中の予防につながります。
脳卒中の前兆を感じたら早急に受診しよう
脳卒中は命に関わる病気ですが、前兆を知り早期に対処できると重症化を防げる可能性が高まります。
脳卒中の前兆である6つのサインやセルフチェックを活用し、日頃から異変に気を配りましょう。前兆を感じた場合は迅速に救急車を呼び、冷静な対応が必要です。
また、普段から高血圧や糖尿病などの生活習慣病を管理し、血管への負担を減らすのも重要です。禁煙や節酒、バランスの良い食事、適度な運動を習慣化すれば、発症リスクは低減できるでしょう。
また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の後遺症にお悩みの方へ、手術や入院の必要がない「再生医療」を提供しています。まずはお気軽に「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。
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脳卒中の前兆に関するよくある質問
脳卒中は前兆なしで発症することはありますか?
脳卒中は前兆がないまま突然発症するケースもあります。脳卒中のなかでも、脳出血やくも膜下出血では、激しい頭痛や意識障害が急に起こる場合も珍しくありません。
一方で、手足のしびれや言葉の異常など軽い症状が一時的に現れる場合もあります。
「前兆がないから健康だ」と過信するのは危険です。脳卒中はいつ起きてもおかしくない病気だと認識し、警戒心を持ち続ける必要があります。
日頃の生活習慣を整え、定期検診で体の状態を把握しておきましょう。
脳卒中の前兆を感じたら何科を受診すべきですか?
脳卒中が疑われる場合に受診すべき診療科は、脳神経外科または脳神経内科です。
脳神経外科や脳神経内科を掲げている医療機関であれば、CTやMRIといった専門的な検査機器を備えている可能性が高いでしょう。
もし、ろれつが回らない、片側の手足が動かないといった明らかな症状があるなら、迷わず救急車を呼んでください。自分で病院を探したり、移動手段を考えたりしている間に病状が悪化するリスクがあります。
脳卒中の前触れはどのくらい前から現れますか?
脳卒中の前兆が現れるのは、発症する48時間以内が多いといわれていますが、人によってさまざまです。
数日前から現れるケースもあれば、数時間前、あるいは直前に現れることもあります。また、前兆の期間も数分から数時間、あるいは数日間続く場合もあります。
前兆の症状や期間に捉われず、少しでも普段と違うと感じたら、すぐに医療機関に相談するのが重要です。早期発見・早期治療が、脳卒中の予後を大きく左右します。
脳卒中の前兆はどれくらい続きますか?
脳卒中の前兆が続く時間も、人によって大きく異なります。数分程度で消失してしまう場合もあれば、数時間、あるいは数日間続くケースもあるでしょう。
一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる一時的な脳の血流障害の場合、症状は通常1時間以内に消失します。長くても24時間以内には症状が消えるため、「単なる疲れだろう」と見過ごされてしまうケースが後を絶ちません。
しかし、TIAは脳梗塞の前兆である可能性が高く、放置すると本格的な脳梗塞に進行する危険性があります。
脳卒中の前兆が短時間で消失した場合でも、決して軽視せず、医療機関を受診するようにしましょう。
また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の後遺症に対する新たな治療法として「再生医療」をご紹介しています。
脳卒中の後遺症が心配な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。
以下のページでも詳しく紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
参考文献














