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シーバー病を早く治す方法を解説!ストレッチなどセルフケア方法も紹介

シーバー病早く治す
公開日: 2025.05.30

「練習中にかかとが痛いっていうけれど、本当に休ませた方が良いの?」「このまま放っておいて悪化したらどうしよう」

お子さんのかかとの痛みで、このような不安を抱えていらっしゃる保護者の方は少なくありません。

シーバー病は、成長期のお子さんに多く見られるかかとの痛みで、正式には「踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)」といいます。(文献1

とくにサッカーやバスケットボールなど、走ったり跳んだりするスポーツをしているお子さんに起こりやすい症状です。

多くの保護者の方が心配されるのは「いつまで痛みが続くのか」「どうすれば早く治るのか」「いつスポーツに復帰できるのか」という点でしょう。

本記事では、シーバー病を早期に改善するための具体的な方法と、復帰までの期間について専門医の視点から詳しく解説いたします。

適切な対処法を知ることで、お子さんの痛みを軽減し、万全の状態でスポーツへ復帰させましょう。

ぜひ最後までご覧いただき、お子さんの早期回復にお役立てください。

シーバー病を早く治す方法を3ステップで解説

シーバー病の治療は、痛みの程度と時期に応じて段階的に進めることが重要です。

ただ安静にするだけでは、筋力低下を招いてしまい、かえって復帰が遅れる可能性があります。

ここでは、効果的な回復のための3つのステップをご紹介します。各ステップを適切なタイミングで実施し、痛みの軽減と早期復帰を目指しましょう。

ステップ1:安静にして炎症を抑える

シーバー病の初期段階では、まず炎症を抑えることが最優先です。シーバー病は基本的に手術を必要とせず、保存療法で改善が期待できます。

発症初期の対応が、その後の回復期間を大きく左右するため、適切な安静期間を設けましょう。

痛みが強い急性期には、以下の対処を行ってください。

対処法 説明
アイシングの実施

練習後や痛みを感じたときは、氷嚢や保冷剤をタオルで包み、かかとに15~20分程度当てて冷やします。

1日に数回実施すると、炎症を抑制し痛みの軽減が期待できます。

運動制限の徹底

痛みがある間は、走る・跳ぶ動作を控え、日常生活でも必要以上の歩行は避けましょう。

学校生活では階段の上り下りを最小限にし、体育の授業は見学をおすす勧めします。

適切な靴選び

クッション性の高い靴を選び、硬い地面での活動を避けることで、かかとへの衝撃を軽減できます。

この時期に無理をしてスポーツを続けると、症状が悪化し回復期間が長引く可能性があります。

お子さんには「今しっかり休むことで、早くサッカーに戻れるよ」と説明し、理解を得ることが大切です。

 

ステップ2:ふくらはぎストレッチ&マッサージ

急性期の痛みが落ち着いてきたら、ふくらはぎの柔軟性を高めるストレッチとマッサージを開始します。

シーバー病の根本的な原因の一つは、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)が硬くなることで、アキレス腱を通じてかかとの骨に過度な牽引力が加わることです。

ストレッチ種類 手順
壁押しストレッチ

壁に手をつき、痛みのある足を後ろに引いて、ふくらはぎを伸ばします。

30秒間キープし、これを1日3回程度行います。

痛みのない範囲の実施が重要です。

タオルストレッチ

床に座り、足を伸ばした状態でタオルをつま先にかけ、手前に引っ張ります。

ふくらはぎとアキレス腱の伸びを感じながら、30秒間保持します。

ゴルフ(テニス)ボールマッサージ

ゴルフボールやテニスボールを足の裏において、ゴロゴロと踏みながら転がしてください。

痛みを感じない範囲で実施しましょう。

これらのケアを継続して筋肉の柔軟性が向上すると、再発リスクの軽減にもつながります。

ただし、ストレッチ中に痛みが増強する場合は、すぐに中止して様子を見ましょう。

ステップ3:テーピングとインソールで負荷分散

痛みが軽減してきた段階で、テーピングやインソールを活用してかかとへの負荷を分散させます。

これらの方法は、日常生活での痛みを軽減し、スポーツ復帰を順調に進めるために有効です。

かかとテーピングの方法としては、50mmの市販の硬めのキネシオテープまたは、伸縮テーピングを用意しましょう。かかとの下から足首にかけてテープを貼り付けます。

かかとのテーピング手順

  • テープの端を小指の付け根に貼る
  • 足の裏を通り、かかとの内側へ向かうように貼る
  • かかとの内側へと軽く引き上げる
  • 斜め上へと向かうように上げて、足首を巻きつけるように貼って完了

テーピングでかかとへの衝撃を和らげられますが、注意点としてテーピングは1日中貼ったままにせず、就寝時は外すようにしてください。

インソールの活用も重要なポイントです。シーバー病の原因は成長期特有の子どものかかとが軟骨でできていて、脆い状態であることに起因しているからです。

そこで、かかとの衝撃を吸収するインソールを使うことで復帰のサポートや再発予防にもなります。

選び方のコツとしては、足裏のアーチサポートがあることと、かかとにクッション性のあるインソールを選びましょう。

アーチサポートとは、土踏まずの働きを手助けし、かかとにかかる衝撃を分散してくれます。

また、クッション性があるインソールかどうかも確認してください。スポーツに復帰したときを想定し、長時間運動しても足への負担を少なくして万全の状態で競技に復帰しましょう。

インソールは靴のサイズに合ったものを選び、違和感がある場合は無理せず使用を中止してください。

これらの補助具は、完全に痛みがなくなるまで継続して使用をおすすめしますが、シーバー病はあくまで成長期特有の症状です。

症状の改善と身体の成長に合わせて段階的に使用を減らしていきましょう。

シーバー病はどのくらいで治る?回復期間と復帰チェックリスト

シーバー病の回復期間は、症状の重症度や発見の早さによって大きく異なります。

適切な治療を行った場合の一般的な回復期間の目安は以下の通りです。

症状の程度 期間 説明
軽症の場合 4~6週間 痛みが軽度で、早期に適切な対処を行った場合は、比較的短期間での回復が期待できます。
中等度の場合 2~3カ月 痛みが顕著で、かかとの痛みが日常生活にも支障をきたしている場合は、やや長期間の治療が必要となります。
重症の場合 6カ月以上 痛みが強く、歩行困難な状態まで悪化した場合は、長期間の治療が必要になることがあります。(文献2

問題なくスポーツへ復帰するためには、以下の条件をすべて満たすことが重要です。

□ 日常生活で痛みを感じない
□ かかとに熱感や腫れがない
□ つま先立ちができる
□ 軽いジョギングで痛みが出ない
□ 方向転換動作で痛みがない
□ ジャンプ動作で痛みがない

これらの項目がすべてクリアできた段階で、段階的にスポーツ活動を再開します。

まずは軽いランニングから始め、徐々に強度を上げていきましょう。

復帰を急ぎすぎると再発のリスクが高まるため、医師や理学療法士と相談しながら進めることをおすすめします。

身長が伸びる時期との関係

シーバー病が治っても、身長が伸びている間は再発するのか?そんな疑問をお持ちの保護者の方も多くいらっしゃいます。

結論としては、シーバー病は身長が伸びる時期に再発する可能性はありますが、「オーバーユース」の管理をすれば再発予防は可能です。

オーバーユースとは、使いすぎにより、かかとに負荷がかかりすぎることです。

そのため、運動量を調節して適切に負荷を管理するほか、テーピングやインソールなどを使ったセルフケアにより、身長が伸びている時期でも症状をコントロールできます。

「身長が伸びているからシーバー病が再発する」と考える方もいますが、これは誤解で身長が伸びている時期と一致しているだけです。

オーバーユースに注意して、お子さんの成長過程に合わせた長期的な視点でケアを続けましょう。

シーバー病で通院は必要?再生医療×保存療法の選択肢

シーバー病の基本的な治療は手術をしない保存療法ですが、症状の改善が思わしくない場合は専門医への相談をおすすめします。

とくに以下のような状況では、早めの医療機関受診を検討してください。

  • セルフケアを続けても改善しない
  • 痛みが徐々に強くなっている
  • 日常生活に大きな支障をきたしている
  • 他の部位にも痛みが広がっている

シーバー病においては、アキレス腱付着部の炎症や微細な損傷に対して、PRP療法が適用となる場合があります。

PRP療法は、患者様の血液から血小板を濃縮した血漿を抽出し、患部に注入する再生医療の治療法の一つです。

再生医療のメリットとしては、ご自身の血液を使用するため、アレルギー反応のリスクが低く、組織の自然な修復過程を促進できる点です。

ただし、再生医療はすべての患者様に適応となるわけではなく、症状や年齢などを総合的に判断して治療方針を決定します。まずは基本的な保存療法をしっかりと実践し、それでも改善が見られない場合に検討しましょう。

治療選択肢についてご不明な点がございましたら、当院へお気軽にご相談ください。

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まとめ|シーバー病からの早期復帰を目指して今すぐ行動を

シーバー病からの早期復帰には、早期発見と適切な保存療法の実践が最も重要です。

発症初期の対応が回復期間を大きく左右するため、お子さまがかかとが痛いと訴えた時点で、適切な対処を行なってください。

本記事でご紹介した3ステップ、安静、ストレッチ、負荷分散を段階的に実践し、焦らずに治療に専念しましょう。

また、痛みが軽減したからといって、すぐにスポーツに復帰させるのは危険です。

復帰チェックリストをしっかりと確認し、すべての項目をクリアしてから段階的に活動を再開してください。

それでも改善が見られない場合は、再生医療などの新しい治療選択肢も検討する価値があります。

お子さまの将来のスポーツ活動のために、今できることから始めてみてください。

適切な対処で、シーバー病の改善を目指しましょう。

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シーバー病に関するよくある質問

テーピングやインソールは成長への悪影響はありませんか?

短期間使用であれば、成長への悪影響はほとんどありません。

ただし、長期間の継続使用は避け、痛みの根本的な改善を目指すことが重要です。

使用前には必ず整骨院や整形外科に相談し、お子さまの年齢や体重に適した処置を実施してください。

インソールやテーピングはいつまで続ける必要がありますか?

インソールやテーピングは、完全に痛みがなくなり、スポーツ復帰が安定するまで継続をおすすめします。

一般的には症状改善後も1~2カ月程度は使用し、徐々に使用頻度を減らしていきましょう。

あくまでかかとへの負担を減らすことが目的ですので、段階的に減らしていくことが大切です。

「成長すれば自然に治る」は本当ですか?

成長が止まれば症状が軽減することは事実ですが、放置すると重症化や慢性化のリスクがあります。

痛くても我慢すれば大丈夫という考えは間違いで、適切な治療を行わないと長期間にわたって痛みが続く可能性があります。

早期の適切な対処が、お子さんの将来のスポーツ活動を守ることにつながります。

 

参考文献
(文献1)社会福祉法人恩賜財団済生会「踵骨骨端症(セーバー病、シーバー病)」済生会ホームページ, 2015年8月31日 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/apophysitis_of_the_calcaneus/(最終アクセス:2025年5月24日)
(文献2)South Dublin Podiatry「How Long Does Sever’s Disease Last? A Guide for Parents and Young Athletes」South Dublin Podiatry, 2024年9月23日 https://www.southdublinpodiatry.com/tips-and-advice/b/how-long-does-severs-disease-last-a-guide-for-parents-and-young-athletes (最終アクセス:2025年5月25日)

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