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糖尿病性神経障害は治る?進行を抑える治療法と予防のポイント

糖尿病性腎症 治療
公開日: 2025.07.30

糖尿病性神経障害は、足のしびれや痛み、感覚低下などを引き起こし、進行すると潰瘍や切断といった重大な合併症を招く恐れがあります。

しかし、早期発見と適切な治療によって進行を抑え、生活の質を守ることが可能です。

本記事では、糖尿病性神経障害の原因や症状、治療法までをわかりやすく解説します。気になる症状がある方はぜひ参考にしてください。

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糖尿病性神経障害とは?早期治療が必要な疾患

糖尿病性神経障害とは、高血糖状態が長期間続くことで神経が障害を受ける、糖尿病の代表的な合併症の一つです。以下のような障害があります。

感覚障害 しびれ、痛み、感覚鈍麻
運動障害 筋力低下、歩行障害
自律神経障害 立ちくらみ、発汗異常、胃腸運動の乱れ

糖尿病性神経障害には3つの障害があり、左右対称性に足先から進行するのが特徴です。

原因としては、高血糖によりソルビトールといった物質が神経内に蓄積し、神経のむくみや血流障害を引き起こすことが挙げられます。

進行性の疾患であり、放置すると重度の感覚障害や潰瘍、壊疽(えそ:組織の死滅)のリスクが高まるため、早期の診断と治療が重要です。

糖尿病性神経障害の早期治療が必要な理由

糖尿病性神経障害は進行性で、放置すると深刻な合併症を引き起こす危険があります。

早期に診断し治療を始めることで、合併症を予防し、生活の質を守ることが大切です。

合併症のリスクがある

糖尿病性神経障害が進行すると、感覚が鈍くなり小さな傷にも気づきにくく、足潰瘍や感染、壊疽を引き起こすことがあります。

進行後は治りにくく、最終的に切断を余儀なくされる深刻なケースも少なくありません。

自律神経障害による起立性低血圧は、ふらつきやめまいを生じ、転倒による骨折や頭部外傷など高齢者ではとくに危険です。心拍数や血圧を調節する自律神経が障害されると、不整脈や血圧変動が起こり、心臓突然死のリスクも増加します。

合併症のリスクを防ぐためには、神経障害を早期に発見し、適切な治療と管理を行うことが重要です。

患者様自身も日常的な足の観察やセルフケアを心がけることが大切です。

症状の進行を抑えられる

糖尿病性神経障害の進行を抑える最大のポイントは、血糖値の適切な管理です。

高血糖状態が長期間続くと神経へのダメージが進行し、症状が悪化してしまいます。しかし、食事療法、運動療法、薬物療法などで血糖をコントロールし続けることで、神経障害の進行を遅らせたり軽減したりできる可能性があります。

痛みやしびれなどの症状に対する治療薬の使用、生活習慣の改善、足のケア指導などを組み合わせると、患者様のQOL(生活の質)を守れます。

早期に医療機関を受診し、医師や看護師、栄養士などの専門チームと連携した治療が必要です。

糖尿病性神経障害の治療法

糖尿病性神経障害の治療は、血糖管理を基本に痛みの軽減や機能維持を目指す多角的なアプローチが必要です。治療法には、以下の5つがあります。

  • 薬物療法
  • 脊髄(脳)刺激療法
  • フットケア
  • リハビリテーション
  • 再生医療

患者様一人ひとりに合わせた治療計画を立てることが大切です。

薬物療法

糖尿病性神経障害に伴う痛みの軽減や生活の質の改善を目的に、薬物療法が広く行われます。痛みの程度や体の状態に合わせて薬剤を使い分け、症状を緩和します

以下のような薬剤が用いられる場合が多いです。

薬の種類 薬剤の例
オピオイド トラマドール、オキシコドンなど
Ca²⁺チャネルα2δリガンド リリカ(プレガバリン)、タリージェ(ミロガバリン)など
抗けいれん薬 ガバペンチンなど
抗うつ薬 デュロキセチン、アミトリプチリンなど

痛みの軽減が目標ですが、対症療法として神経ブロックやリハビリテーションの組み合わせも有効です。患者様の症状や副作用のリスクを考慮しながら、医師が最適な治療法を提案します。

脊髄(脳)刺激療法

脊髄(脳)刺激療法は、電気刺激によって痛みの神経伝達を調整する先進的な治療法です。手術で脊髄近くに電極を留置し、刺激装置で電流を流すことで痛みを抑えます。慢性的な神経障害性疼痛が薬や神経ブロックで十分改善しない場合に検討される選択肢です。

脊髄(脳)刺激療法は、神経障害性疼痛の重症例に対し有効性が認められており、生活の質を大きく向上させる可能性があります。試験刺激を行い効果を確認した上で、本格的に装置を植え込むか判断します。

費用や適応条件も含め、医師と慎重に相談しながら治療計画を立てましょう。

フットケア

糖尿病性神経障害では、感覚低下により足の小さな傷や感染に気づきにくくなります。毎日欠かさず足を観察し、赤みや水疱、水虫、爪の変形がないか確認します。靴はサイズが合った通気性の良いものを選び、インソールで足の負担を軽減するのが効果的です。

皮膚を清潔に保つ、乾燥を防ぐ保湿をするなど、セルフケアを続けると重症化を防げます。もし異常を見つけた場合は、早めに受診し適切な処置を受けてください。定期的に専門的なフットケアを受けることも有効です。

神経障害が進むと治りにくい潰瘍や感染につながるため、早期対応と予防の徹底が何より重要です。

リハビリテーション

リハビリテーションは、糖尿病性神経障害による筋力低下や転倒リスクを軽減し、日常生活を安全に送るために欠かせません。

有酸素運動や筋力トレーニングを行うと、血流や代謝を改善し、神経機能が維持されます。また、バランス訓練やストレッチは柔軟性を保ち、ふらつきを防ぐ効果があります。

普段から「こまめに動く」ことを意識し、座りっぱなしを避ける意識を持ちましょう。理学療法士による個別指導で、自分に合った安全で無理のない運動プログラムを組めます。

運動療法を続ければ、体力や活動量を維持しながら、痛みやしびれの軽減にもつながります。定期的に評価を受け、運動メニューを見直しながら継続しましょう。

再生医療

再生医療は、患者様自身の脂肪から取り出した幹細胞を培養・増殖させて体に戻す治療法です。

幹細胞には、分化能という他の細胞に変化する能力があります。この能力を生かして、糖尿病に対する治療では点滴で幹細胞を投与し、血管やインシュリンを分泌する膵臓(すいぞう)に幹細胞を届けます。

ただし、幹細胞治療を行っても血糖管理が不十分では十分な効果は得られません。治療の中心はあくまで血糖コントロールであり、その上で再生医療を選択肢の一つとして検討します。

糖尿病に対する再生医療について詳細は以下もご覧ください。

手術しなくても治療できる時代です。

糖尿病のお悩みに対する新しい治療法があります。

糖尿病性神経障害の受診のタイミング

糖尿病性神経障害は進行性で、早期発見と治療が重要です。症状が軽いうちから受診することで、重症化や合併症を防げます。

以下のような症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 足先や手先のしびれ、チクチクする痛み
  • 感覚が鈍くなる、熱さや痛みを感じにくい
  • 夜間や安静時に痛みが増す
  • 足の皮膚の変化(赤黒い色、乾燥、ひび割れ、潰瘍)
  • 立ちくらみ、めまい(起立性低血圧)
  • 胃もたれ、下痢や便秘、排尿障害など自律神経の症状
  • 傷や潰瘍が治りにくい、感染を繰り返す

このような症状は神経障害の進行を示すサインです。痛みがなくても神経はダメージを受けていることがあります

小さな変化を見逃さず、早めに専門医に相談し、適切な治療を始めてください。

糖尿病性神経障害だと思ったら早期に受診しよう

しびれや痛みは神経障害の初期サインであり、早期発見が病状の進行を抑えるポイントです。

糖尿病の方は自覚症状がなくても神経にダメージが進行している場合があるため注意が必要です。

「こんな症状で受診して良いのかな」と迷わずに、気になる変化があれば早めに医療機関へ相談しましょう。

専門医による診断と適切な治療を受けると、進行を抑え、将来的な足潰瘍や感染、壊疽、切断など深刻な合併症を予防できます

日常生活での足のセルフチェックや血糖管理も大切で、患者様自身の意識と取り組みが予防につながります。

糖尿病性神経障害は放置せず、医師と一緒に取り組むことが重要です。なかなか良くならずにお悩みの方も、お気軽にお問い合わせください。

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糖尿病性神経障害の治療に関してよくある質問

しびれだけで痛みがない場合も治療すべきですか?

しびれだけでも進行を抑えるために早期に医療機関を受診し、血糖コントロールや生活習慣の見直し、医師の指導を受けることが大切です。

しびれは神経障害の初期サインで、痛みがなくても進行している可能性があります。

感覚が鈍くなることで小さな傷ややけど、靴擦れなどに気づかず、感染や潰瘍、最悪の場合は壊疽や切断につながるリスクも高まり危険です。痛みがないからといって放置してしまうと、症状は徐々に進行し、取り返しがつかない状態になることもあります。

自覚症状が軽いうちからの治療が、将来的な重症化や合併症を防ぐポイントです。

神経は再生しますか?

糖尿病性神経障害によって傷ついた神経を完全に元通りに再生させることは、現在の医療では非常に難しいです。ただし、血糖コントロールを適切に行うことで新たな神経ダメージを防ぎ、進行を抑えられます。

しびれや痛みなどの症状を緩和する薬物療法、生活指導、リハビリなどを組み合わせた包括的な治療によって、日常生活への支障を減らし、生活の質を保てます。

早期発見と治療継続が、神経障害の進行を防ぎ、患者様が安心して暮らすためには必要です。

何科を受診すれば良いですか?

糖尿病性神経障害が疑われる場合、「こんなことで受診して良いのかな」と遠慮せずに、まずはかかりつけ医に相談が大切です。

専門的な診療を受けたい場合は、内科、糖尿病内科、内分泌代謝科などが基本で、血糖コントロールや神経障害の程度、合併症リスクを総合的に評価してくれます。

早期に専門医を受診すれば、適切な治療計画を立て、進行を抑えられます。当院でも糖尿病性神経障害に関するご相談を受け付けていますので、しびれや痛みなど少しでも気になる症状があれば、お気軽にお問い合わせください。

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糖尿病の神経障害は治らない?

糖尿病性神経障害は進行性の病気で、完全に治すことは難しいとされていますが、初期の段階であれば血糖値を厳格にコントロールすると症状の改善や進行抑制が可能です。

血糖管理を中心に、しびれや痛みを和らげる薬物療法、生活習慣の見直し、リハビリテーションなどを組み合わせた包括的な治療を続けると、合併症リスクを減らし、日常生活の質を維持できます。

放置せずに早期に治療を開始し、医師と一緒に継続的に管理していきましょう。

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