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【医師監修】大腸ポリープができやすい人の特徴は?体質や食事の傾向を解説

「大腸ポリープの疑いと診断された」
「生活習慣病や肥満と診断されたことがある」
健診結果に「便潜血陽性」や「大腸ポリープ疑い」と記載されていませんか。大腸ポリープに対して不安を感じている方も多いでしょう。
大腸ポリープは、遺伝的な体質に加えて食生活などの生活習慣も関係しており、これらの要因が重なると発生しやすくなります。
本記事では、現役医師が大腸ポリープができやすい人の特徴を詳しく解説します。
記事の最後には、大腸ポリープができやすい人からよくある質問をまとめていますので、ぜひご覧ください。
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目次
大腸ポリープができやすい人の体質
| 大腸ポリープができやすい人 | 詳細 |
|---|---|
| 年齢が50歳以上 | 加齢による大腸粘膜の変化と発生リスク上昇 |
| 生活習慣病や肥満と診断されている | 糖尿病・脂質異常症・肥満に伴う炎症や代謝異常の影響 |
| 家族に大腸がんやポリープの病歴がある | 遺伝的体質・生活習慣の共通による発症リスク増加 |
| 大腸ポリープ既往・遺伝性疾患 | 再発しやすい体質、遺伝性疾患(FAP・リンチ症候群など)の関与 |
大腸ポリープは、生活習慣だけでなく体質の影響も受けます。年齢を重ねるほど発生しやすくなり、肥満や生活習慣病があるとリスクが上がる傾向です。
家族に大腸がんやポリープの病歴がある場合は、遺伝的な要因も疑われます。また、過去に大腸ポリープを切除した方は、同じ環境が続くと再びできやすくなります。
まずは自分が当てはまるかを整理し、必要なら内視鏡検査で状態を確認することが再発予防に欠かせません。
年齢が50歳以上
50歳以上は、大腸ポリープの主要なリスク要因です。主な理由は、加齢に伴う細胞の変異蓄積と腸内環境の変化であり、発生率は40歳頃から上昇し、50歳以降で急増します。
年齢を重ねるほど大腸粘膜細胞のDNA修復能力が低下し、ポリープの元となる腺腫性病変が増えます。
疫学データでも発症のピークは60代です。さらに、生涯にわたる微小炎症や微量の発がん物質への累積暴露が50歳以降に顕在化し、発生確率を高めます。
生活習慣病や肥満と診断されている
生活習慣病や肥満がある方は、大腸ポリープができやすい傾向です。
とくに糖尿病などの生活習慣病がある人は、ない人に比べて大腸がんのリスクが高いことが知られており、2型糖尿病の人は大腸がんになりやすいことが示唆されています。(文献1)
また、肥満、内臓脂肪は慢性的な炎症やホルモン環境の変化を招きやすく、大腸粘膜の細胞増殖に影響してポリープの土台になり得るため、注意が必要です。
NCI(米国国立がん研究所)も、肥満が複数のがんリスクを高め、その中に大腸がんが含まれると示しています。(文献2)
家族に大腸がんやポリープの病歴がある
家族に大腸がんや大腸ポリープの病歴がある場合、大腸ポリープのリスクは1.4〜3.9倍に上昇します。
とくに一等親(親・兄弟・子)で複数診断があると顕著です。遺伝的要因と生活環境の両面が関与しています。
また、一等親にポリープ歴があると、APC遺伝子変異などの遺伝的感受性を共有しやすく、海外の研究でも一等親1回のSIR1.4倍が確認されました。(文献3)
さらに一等親が複数診断だとリスク2.4倍、早期がん3.9倍、一等親2回以上で1.8倍、二等親でも複数で有意上昇のため、通常より早い検診が推奨されます。
大腸ポリープ既往・遺伝性疾患
大腸ポリープの既往がある方は、ポリープができやすい性質を持つ場合があり、再発しやすい傾向があります。
ただし将来のリスクは一律ではありません。米国ガイドラインでは、ポリープの数・大きさ・病理(異型の強さなど)に応じて次回の内視鏡検査間隔を変えるよう推奨しており、性質が強いほど再発しやすい可能性を示しています。(文献4)
また、遺伝性疾患として家族性大腸腺腫症(FAP)やリンチ症候群があり、NCIのPDQでも多数のポリープや大腸がんに関わる重要な体質要因と整理されました。(文献5)
さらに10個以上の多発や若年で繰り返す場合は遺伝要因を疑う契機となるため、医師へ相談が推奨されます。(文献6)
大腸ポリープができやすい人の食事
| 食事内容 | 詳細 |
|---|---|
| 肉類・脂っこい食事が多い | 動物性脂肪・加工肉の多摂取による腸内環境悪化と炎症促進 |
| 野菜・食物繊維が不足している | 便量低下・便秘傾向による腸内滞留時間延長と発がん物質接触の増加 |
| 飲酒量が多い | アルコールによる粘膜刺激と代謝産物(アセトアルデヒド)増加の影響 |
食事は大腸ポリープのリスクに関わる重要な要素です。肉や揚げ物が多い食生活、野菜や食物繊維の不足、飲酒量の多さが重なると、腸内環境が乱れやすくなります。
とくに外食が多い方は、脂質と塩分が増え、食物繊維が不足しがちです。体質と感じていても、食事内容を見直すことで改善につながる点が見つかる場合があります。
完璧を目指すより、頻度と量を調整し、続けられる形に落とし込むことが再発予防につながります。
肉類・脂っこい食事が多い
肉類や脂っこい食事が多いと、大腸ポリープのリスクが高まる可能性があります。
赤身肉に多いヘム鉄は、腸内で有害な化合物の生成を促して粘膜を傷つけ得るため、刺激が続くと粘膜細胞の過剰増殖を介してポリープ形成に関与する可能性があります。
そのため、保存・加工由来の要素が加わりやすい加工肉は、できるだけ控えめにすることが基本です。(文献7)
WCRFは、大腸がんと過体重・肥満の関連を明確にし、脂っこい食事が肥満や生活習慣病を介してリスクを高め得ることを示しました。
肉類や脂っこい食事を完全に避けるのではなく、頻度の調整や置き換えを基本とし、赤身肉は週あたりの摂取量350〜500gを目安に、加工肉は控えめにすることが推奨されます。(文献8)
野菜・食物繊維が不足している
野菜・食物繊維が不足している食生活は、大腸の病気リスクと関連が指摘されています。
研究では、食物繊維の少ない食事が大腸がんリスク上昇と関係する可能性が示されました。(文献9)
食物繊維には便のかさを増やして腸の動きを助ける働きがあり、不足すると便が減って腸内にとどまりやすくなります。さらに腸内細菌の環境が乱れやすく、腸粘膜に影響が出る可能性もあります。
国立がん研究センターの多目的コホート研究(JPHC研究)でも、食物繊維の摂取量が多いほど一律に低リスクとは限りません。一方で摂取量が極端に少ない人でリスクが高くなる可能性が示されています。(文献10)
飲酒量が多い
飲酒量が多いほど、大腸ポリープができやすい背景になります。
国立がん研究センター(JPHC研究)の評価では、アルコール摂取量が15g/日増えるごとに大腸がんリスクが約10%増えると推定しました。(文献11)
アルコールは代謝の過程でアセトアルデヒドを生じ、DNAに不利な影響を与え得る点をNCIも整理しています。(文献12)
また、WCRFは、アルコールと大腸がんの関連について30g/日(約2ドリンク)以上で結論が出ていると示しました。(文献13)
ACSは飲むなら男性2杯/日、女性1杯/日以下を上限としつつ、がんリスクの観点では飲まないのがもっとも望ましいとしています。(文献1)
受診すべき大腸ポリープのサイン
| 大腸ポリープのサイン | 詳細 |
|---|---|
| 便の異常(血便・黒っぽい便) | 粘膜からの出血や消化管出血による便色変化の可能性 |
| 便通の変化(便秘・下痢・便が細い) | 腸内環境の変化や腸管狭窄による排便パターン変化 |
| 体調の変化・健診異常 | 貧血症状(だるさ・めまい)や便潜血陽性などの検査異常 |
大腸ポリープは自覚症状が乏しいこともありますが、便にサインが現れる場合があります。
たとえば、血便や黒っぽい便、便が細くなるなどの便性状の変化、便秘・下痢といった便通の乱れが続くときは注意が必要です。また、健診で便潜血陽性や貧血を指摘された場合も見逃せません。
大腸の不調は一時的なものと捉えがちですが、確認が遅れるほど不安が長引きます。気になる変化がある場合は早めに医療機関へ相談し、必要に応じて検査を受けましょう。
便の異常(血便・黒っぽい便)
| ポイント | 詳細 |
|---|---|
| 腸管内での出血 | ポリープ表面のこすれや炎症による出血混入 |
| 血の色で出血部位の目安が変化 | 鮮血は肛門に近い部位からの出血の可能性、黒っぽい便は腸内移動による血液酸化の可能性 |
| 少量でも繰り返す出血は要注意 | 痔以外(ポリープ・がんなど)による出血の可能性 |
| 便だけでは原因特定が困難 | 痔・ポリープ・別疾患の鑑別に内視鏡確認が必要 |
血便や黒っぽい便は、腸の中で出血が起きているサインの可能性があります。鮮血は肛門に近い部位、黒っぽい便は出血した血液が腸内を移動して酸化した場合に見られます。
少量でも繰り返す出血は痔と決めつけず、原因確認のため内視鏡検査で評価することが重要です。
便通の変化(便秘・下痢・便が細い)
| ポイント | 詳細 |
|---|---|
| 腸管内腔の狭窄 | ポリープ・腫瘍の増大による便通過の妨げ |
| 腸運動の不安定化 | 便秘の持続、下痢の出現、便秘と下痢の反復 |
| 細い便の鑑別の必要性 | 便秘・食事量・腸のけいれん性運動による影響の可能性 |
| 進行に伴う症状化 | 早期無症状からの便通異常出現、放置による見逃しリスク |
便秘や下痢、便が細いといった変化は、腸の通り道が狭くなる場合や腸の動きが乱れる場合に起こります。
細い便だけで重大な病気と決まるわけではありません。しかし、急な変化が続くときは原因の確認が必要です。
大腸の病気は早期に症状が出にくいため、便通の変化が続く場合は医療機関へ相談しましょう。
体調の変化・健診異常
体調の変化や健診異常(貧血・便潜血陽性)は、大腸ポリープや腫瘍による目に見えない出血の疑いのあるサインです。
便潜血検査は便中の微量の血液を検出でき、自覚症状が出る前の異常発見につながります。
出血が慢性的に続くと鉄が失われ、鉄欠乏性貧血となって、だるさ・息切れ・動悸・めまいが現れる場合があります。
大腸の病変による出血は時間をかけて貧血(赤血球数の低下)につながり、血液検査での貧血が最初のサインになることもあるため、健診結果を放置しないことが大切です。(文献16)
また、便潜血陽性は無症状でも起こりえ、がん情報サービスも症状がないからと過信しないように注意喚起しています。(文献17)
大腸ポリープを予防・再発させない方法
| 予防・再発させない方法 | 詳細 |
|---|---|
| 生活習慣を見直す | 食生活の改善、運動習慣の確立、禁煙・節酒の徹底 |
| 体重・腸内環境を管理 | 適正体重の維持、便通の安定、食物繊維摂取による腸内環境の調整 |
| 定期的に内視鏡検査を受ける | 早期発見・早期切除による大腸がん予防、再発リスクに応じた検査間隔の設定 |
大腸ポリープの予防と再発防止では、日々の生活を整えることと、定期的に状態を確認することが大切です。
体質はすぐに変えられませんが、食事の内容や体重管理、腸内環境は工夫次第で改善が見込めます。
加えて、内視鏡検査で早い段階で見つけて対処できれば、将来的なリスクを抑えやすくなります。
生活習慣を見直す
大腸ポリープの中には、将来的にがん化し得る腺腫が含まれるため、予防には生活習慣の見直しが欠かせません。
喫煙・飲酒・運動不足・肥満は大腸がんのリスク因子として知られており、結果としてポリープができやすい背景になります。
とくに喫煙は腸の細胞にダメージを与え、ポリープ形成の土台になり得るため禁煙が基本です。
飲酒も量が増えるほどリスクが積み上がるため、種類にかかわらず、控えめが基本といえます。さらに運動不足と肥満は炎症やインスリン抵抗性を介して腸に不利に働くため、日常的な運動習慣と体重管理が欠かせません。
体重・腸内環境を管理
大腸ポリープの予防・再発防止には、体重と腸内環境の管理が重要です。肥満、とくに内臓脂肪が多い状態は大腸がんのリスク要因として知られており、腺腫性ポリープとも関連が深いため体重管理が再発予防の土台になります。
内臓脂肪が増えると慢性炎症や代謝異常が続きやすく、インスリン抵抗性から高インスリン状態となり、腸粘膜の細胞増殖に不利に働く可能性があります。
腸内細菌は食物繊維から短鎖脂肪酸を産生して腸粘膜の健康維持に関与すると考えられるため、便秘が続く場合は食物繊維不足や運動不足など生活習慣の乱れを点検し、生活全体を見直すことが必要です。
定期的に内視鏡検査を受ける
大腸ポリープ(とくに腺腫)は切除して終わりではなく、別の部位に新しくできることがあります。
そのため、再発の早期発見には定期的な大腸内視鏡検査が欠かせません。便潜血検査は異常を拾うきっかけになりますが、確定診断には内視鏡が必要です。
内視鏡は発見と同時に切除できる点が大きな利点です。検査の間隔は一律ではなく、ポリープの数・大きさ・病理など性質に応じて調整します。
症状が出にくい病変も多いため、受診を先延ばしにせず、医師と相談しながら適切なタイミングで検査を受けることが大切です。
大腸ポリープができやすい人の特徴を理解して再発・予防に徹しよう
大腸ポリープができやすい背景には、年齢や家族歴といった体質的要因に加え、食事内容や体重管理など生活習慣の影響もあります。
どちらか一方が原因と決めつけるのではなく、複数の要因が重なるほどリスクが高まると捉えると理解しやすいでしょう。
大腸ポリープの症状でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、大腸ポリープの検査や治療だけでなく、患者様一人ひとりの状態に応じた再発予防の提案を心がけています。
また、術後の経過の中で排便機能の変化や粘膜のダメージなど、生活の質(QOL)に影響する症状が続く場合には、必要に応じて再生医療という選択肢も視野に入れたご提案が可能です。
再生医療はすべての方に適用できる治療ではありませんが、症状や既往、検査結果を踏まえ、適応の有無や期待できる効果をご案内いたします。
ご質問やご相談は、「LINE」もしくは「メール」「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。
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大腸ポリープができやすい人からよくある質問
大腸ポリープの再発率はどのくらいですか?
大腸ポリープは切除後も再び見つかることがあり、これは「取り切れていない」という意味ではなく、時間の経過とともに別の部位に新しくできるケースがあるためです。
再発しやすさは、ポリープの大きさや数、性状、家族歴、生活習慣などで変わります。
大規模コホート研究に基づく再発率の目安は、以下の表を参考にしてください。
| 大腸ポリープの再発率 | 詳細 |
|---|---|
| 1年以内:10.9% | 微小残存・早期再生 |
| 3年以内:38.2% | 再発が見つかりやすい時期 |
| 5年以内:52.6% | 累積多発化 |
(文献18)
大規模コホート研究では再発率の目安として、1年以内10.9%、3年以内38.2%、5年以内52.6%と報告されており、経過とともに累積リスクが高まります。
そのため、一律の数字だけで判断せず、医師から案内される検査間隔を守ることが重要です。切除歴がある方は便潜血検査だけで済ませず、定期的に内視鏡で確認することで早期に対応しやすくなります。
以下の記事では、大腸ポリープの切除後について詳しく解説しています。
大腸ポリープができやすい体質でも食事改善に意味はありますか?
体質(加齢や家族歴など)は変えられませんが、食事は改善可能な要因です。
赤身肉・加工肉・飲酒を控え、食物繊維を十分にとることで、大腸ポリープの再発リスク低下につながる可能性があります。
以下の記事では、大腸ポリープの予防とヨーグルトの効能について詳しく解説しています。
大腸ポリープ予防のためにお酒や脂っこいものはどの程度までなら良いですか?
大腸ポリープ予防の観点では、飲酒や脂っこい食事はゼロが理想ですが、続けられる範囲で量と頻度を決めて減らすことが大切です。
赤身肉は摂取量を意識し、ベーコン・ソーセージなどの加工肉はリスクが上乗せされやすいため、できるだけ控えることが基本となります。
参考文献
Colorectal Risk Factors | American Cancer Society
Obesity and Cancer|NIH NATIONAL CANCER INSTITUTE
大腸がんのリスクは、親族の大腸ポリープ診断の頻度と関連している。|PubMedCLOUD
Genetics of Colorectal Cancer (PDQ®) |PubMedCLOUD
Meat and cancer | World Cancer Research Fund
Limit consumption of red and processed meat | Recommendation evidence | World Cancer Research Fund
Fibre, wholegrains and cancer | World Cancer Research Fund
食物繊維摂取と大腸がん罹患との関連について | 国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト
飲酒と大腸がんリスク | 現在までの成果 | 科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究 | 国立がん研究センター がん対策研究所
Alcohol and Cancer Risk|NIH NATIONAL CANCER INSTITUTE
Alcoholic drinks and the risk of cancer|World Cancer Research Fund International
Colorectal Cancer Signs and Symptoms|American Cancer Society












