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【医師監修】クローン病の治療薬一覧|副作用や服用時の注意点を解説

クローン病 薬
公開日: 2026.01.31

「クローン病の薬の服用について不安がある」

「クローン病の薬の効果を知りたい」

クローン病と診断されたばかりの方は、薬の服用や副作用などに不安を抱きやすいものです。

また、クローン病の治療薬は種類が多く、それぞれの効果や違いがわかりにくいため、どの薬を選べば良いのか悩む方もいます。

本記事では、クローン病の治療薬を一覧で紹介し、効果の違いに加えて副作用や服用時の注意点も解説します。記事の最後には、クローン病の治療薬に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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クローン病の治療薬一覧

治療薬 詳細
5-ASA製剤(5-アミノサリチル酸) 腸の炎症を抑える薬
ステロイド 強い炎症を短期間で抑える薬
免疫調節薬・免疫抑制薬 免疫反応を抑えて炎症を抑える薬
生物学的製剤 炎症に関わる物質を標的にする薬
JAK阻害剤 炎症の伝達経路を抑える内服薬
抗菌薬 感染や合併症の治療に用いる薬

クローン病の薬は、炎症を抑える・免疫の過剰反応を整える・再燃を防ぐなど目的が異なります。

軽い炎症では腸の炎症を抑える薬から始まり、症状・内視鏡所見・合併症の有無でステロイド、免疫調節薬、生物学的製剤、JAK阻害剤へ段階的に検討します。

肛門病変や膿瘍などを伴う場合は、抗菌薬を併用することもあります。薬の種類が増えるほど副作用や感染症のリスクも高まるため、服用は必ず医師の指示に従うことが大切です。

5-ASA製剤(5-アミノサリチル酸)

ポイント 詳細
副作用が比較的少ない 免疫抑制が強すぎない治療の選択肢
軽症例で選択されやすい 診断初期や病勢が落ち着いている場合の選択肢
一部の患者で効果が期待できる 一定数の患者に効果が期待できる薬剤の位置づけ
他治療と併用しやすい 栄養療法などと組み合わせるベース薬としての活用

文献1)(文献2

5-ASA製剤(メサラジンなど)は、腸の炎症を抑える目的で用いられる薬です。免疫を強く抑えないため比較的副作用が少なく、軽症例や診断初期で検討されることがあります。

ただし効果には個人差があり、すべての患者に有効とは限りません。そのため、治療の柱として使うかは病状に応じた判断が必要です。

5-ASA製剤の副作用

5-ASA製剤(メサラジンなど)は、比較的副作用が少ない薬とされていますが、胃の不快感・吐き気・下痢などの消化器症状、頭痛、発疹・かゆみといった症状がみられる場合があります。

多くは軽度で調整により落ち着くこともありますが、自己判断で治療薬を中止せず医師に相談しましょう。

まれに腎障害(間質性腎炎)が報告されており、初期は症状が出にくいため定期的な腎機能チェック(採血・尿検査)が欠かせません。(文献3

頻度は低いものの急性膵炎もあり、上腹部の強い痛み・吐き気・背中への放散痛があれば、早めに医療機関を受診することが大切です。(文献4

ステロイド

ポイント 詳細
炎症を速やかに抑えやすい 活動期の強い炎症を短期間で鎮める寛解導入薬としての位置づけ
長期使用を基本としない 副作用リスクを踏まえた短期使用前提の治療の選択肢
病変に応じた使い分け 全身型と腸管作用型(例:ブデソニド)を選べる薬剤特性
維持療法へつなぐ役割 免疫調節薬・生物学的製剤などが効くまでの橋渡しとしての活用

ステロイド(副腎皮質ステロイド)は抗炎症作用が強く、クローン病の活動期(症状が強い時期)に起きている腸の強い炎症を速やかに抑え、腹痛・下痢・発熱などの症状を短期間で改善し、寛解導入を目的に用いられます。

難病情報センターでも、中等症以上で使用される治療薬として整理されています。(文献2

一方で副作用が増えやすいため長期使用は基本とせず、ACGガイドラインでも維持療法には推奨されていません。文献5

全身に効くプレドニゾロンに加え、腸管で作用しやすいブデソニドなどがあり、軽〜中等症の回盲部病変ではブデソニド9mg/日が寛解導入に推奨されています。(文献6

ステロイドの副作用

ステロイド(副腎皮質ステロイド)は炎症を強力に抑える一方で、副作用が出やすい薬です。

服用開始後の早い段階から、食欲増加・体重増加、むくみ、胃の不快感、にきび、不眠、気分の変化(イライラ・不安感など)がみられる場合があります。

高用量・長期使用では免疫が抑えられて感染症にかかりやすくなるほか、骨粗鬆症、血糖上昇(糖尿病の悪化・発症)、白内障・緑内障などのリスクが高まります。文献7

高熱・息苦しさ・強い抑うつ・視力変化・黒色便などがあれば、早急に医療機関を受診しましょう。

ステロイドは抗炎症作用が強い薬であるため、副作用が疑われる症状が出た場合でも自己判断で中断せず、医師と相談しながら調整することが基本です。

ガイドラインでも、ステロイドは寛解導入に重要な治療薬である一方、過量投与や長期使用は避けるべきとされています。(文献8

免疫調節薬・免疫抑制薬

ポイント 詳細
再燃予防と寛解維持 炎症が落ち着いた後の再燃を防ぐ維持療法としての位置づけ
ステロイド依存の回避 ステロイド減量・中止を支えるステロイドスパリング薬としての役割
生物学的製剤の補助 併用による効果安定化や治療効果低下リスクの軽減
中長期の病勢コントロールに向いている 効果発現が緩やかな維持療法向け薬剤特性

免疫調節薬・免疫抑制薬(主にチオプリン製剤:アザチオプリン、6-MPなど)は、クローン病でいったん炎症が落ち着いた後に、再燃を防いで寛解を長く保つ寛解維持を目的として用いられることが多い治療薬です。

難病情報センターでも、中等症以上の治療として免疫調節薬(アザチオプリン)が挙げられています。(文献2

ステロイドは寛解導入に有効である一方、長期使用で副作用が増えるため減量・中止を目指す必要があり、免疫調節薬はステロイドスパリング(ステロイドの減量・中止を支える役割)として重要です。文献2

また、効果はすぐに出る薬ではなく、安定するまで時間がかかるため、中長期の病勢コントロールに向く薬として位置づけられます。(文献9

免疫調節薬・免疫抑制薬の副作用

免疫調節薬・免疫抑制薬(アザチオプリン、6-MPなど)は、再燃予防を目的に中長期で用いられる薬ですが、吐き気・下痢などの消化器症状、だるさ、発疹・かゆみ、軽度の脱毛といった副作用がみられる場合があります。

重い副作用としては、骨髄抑制(白血球・血小板低下)や肝機能障害があり、自覚症状が乏しいこともあるため定期的な採血が欠かせません。

免疫低下に伴う感染症にも注意し、高熱や咳が続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

まれに膵炎も起こり得るため、上腹部の強い痛みと吐き気があれば受診が必要です。

長期使用では悪性腫瘍(皮膚がん・リンパ腫など)のリスク増加が報告されていますが、リスクは低いとされています。ECCOガイドラインでも、チオプリン併用によるリンパ腫リスクは非常に低いものの考慮すべきとされています。(文献10

生物学的製剤

ポイント 詳細
炎症の原因を標的にできる TNF-αやIL-12/23などを狙って炎症を抑える治療機序
中等症〜重症の中心治療 難治例や病勢が強い場合に検討される治療の選択肢
ステロイド依存の回避 寛解導入から維持まで見据えた治療設計とステロイドスパリング
合併症への治療選択肢 瘻孔や肛門病変など腸管合併症への治療成績が期待される薬剤群
寛解維持と将来リスク低減 再燃予防とQOL(生活の質)維持、入院・手術リスク低減を目指す治療目的

生物学的製剤は、炎症を引き起こす物質(TNF-α、IL-12/23など)を標的にして腸の炎症を抑える治療薬で、中等症〜重症のクローン病で中心的に用いられます。

難病情報センターでも、難治例に対して抗TNFα抗体(インフリキシマブ、アダリムマブ)、抗IL-12/23抗体(ウステキヌマブ)、抗接着分子抗体(ベドリズマブ)などが使用されると整理されています。文献2

ステロイドだけでは病勢や再燃を十分に抑えきれない場合にも、寛解導入から維持までを見据えた治療として位置づけられ、ECCOガイドラインでも中等症〜重症治療の中核とされています。(文献11

瘻孔や肛門病変などの腸管合併症に対しても生物学的製剤は有用です。2025年改訂の診断基準・治療指針では肛門病変に対する治療としての位置づけが見直されています。(文献12

生物学的製剤の副作用

生物学的製剤は、炎症に関わる物質(TNF-α、IL-12/23など)を標的として腸の炎症を抑える治療薬ですが、免疫に影響するため副作用として感染症に注意が必要です。

比較的起こりやすい症状として、かぜ症状(鼻水・のどの痛み・咳)、発熱、だるさ、頭痛、注射部位の赤みや腫れ(皮下注)、点滴中の違和感(点滴製剤)などがみられます。

重い感染症として肺炎などがあり、抗TNF製剤では潜在性結核の再活性化、B型肝炎などの再活性化に注意が必要です。点滴中の息苦しさやじんましんなどアレルギー反応が起こる場合もあります。

薬ごとにリスク傾向が異なるため、体調変化があれば自己判断で中断せず医師へ相談することが大切です。

JAK阻害剤

ポイント 詳細
内服で治療できる選択肢 JAK-STAT経路を抑えて炎症シグナルを制御する分子標的薬
既存治療で効果不十分な場合に検討 中等症〜重症で5-ASA・免疫調節薬・生物学的製剤などが十分効かないケースの治療選択肢
寛解導入と維持の両面で使用 活動期の症状改善と再燃予防を視野に入れた治療設計

JAK阻害剤は、炎症に関わるサイトカインの情報伝達(JAK-STAT経路)を抑える分子標的薬(低分子化合物)で、注射や点滴の生物学的製剤とは異なり内服で治療できる選択肢です。

難病情報センターでも、従来治療が無効な場合の治療選択肢として挙げられています。文献2

クローン病で用いられるJAK阻害剤(例:ウパダシチニブ)は寛解導入と寛解維持の両面を想定した治療として位置づけられています。

日本でも既存治療で効果不十分な中等症〜重症の活動期クローン病に対し、導入・維持療法として適応追加承認が取得されました。(文献13

JAK阻害剤の副作用

JAK阻害剤(例:ウパダシチニブ)は内服で炎症を抑える一方、免疫に影響するため副作用に注意が必要です。

実際に、ウパダシチニブ(RINVOQ)の添付文書(米国FDA)では、クローン病における主な副作用(5%以上)として上気道感染・貧血・発熱・にきび・帯状疱疹・頭痛などが挙げられています。文献14

JAK阻害剤は帯状疱疹のリスクが高いことが指摘されており、重い感染症や血栓症にも注意が必要です。高熱や息苦しさ、片脚の腫れ・痛み、胸痛がある場合は早めに医療機関へ連絡し、自己判断で中断せず医師へ相談して対応する必要があります。

抗菌薬

抗菌薬(メトロニダゾール、シプロフロキサシンなど)は、クローン病そのものの炎症を長期的にコントロールする主役の薬ではなく、肛門病変や感染が疑われる合併症に応じて併用される補助療法です。文献15

とくに腸管の炎症が強いと膿瘍を形成する場合があり、この場合は抗菌薬が治療に組み込まれ、必要に応じてドレナージや手術も検討されます。

難病情報センターでも、治療の一部として抗菌薬投与が行われることがあると記載されています。(文献2

肛門瘻孔では生物学的製剤に加えて抗菌薬を併用し、分泌物などの症状緩和を図ることがあり、ECCO/ESPGHANのガイドラインでも推奨が示されています。(文献16

一方で完全治癒に至らないことも多く、期間を決めて使うことが重要です。

抗菌薬の副作用

抗菌薬(メトロニダゾール、シプロフロキサシン等)は一定期間の併用が多い一方、吐き気・腹部不快感・下痢・食欲低下などの消化器症状がみられる場合があります。

メトロニダゾールでは口の苦み(金属味)が出ることもあります。まれに末梢神経障害(しびれ・ピリピリ感)に注意が必要です。

フルオロキノロン系(シプロフロキサシン等)では、非常にまれですが腱炎や腱断裂が報告されており、英国MHRAも腱痛など重大な副作用が疑われる場合は早期中止と医師への相談を推奨しています。文献17

また、メトロニダゾール服用中はアルコールを避けることが重要です。NHSでも飲酒により吐き気・腹痛・ほてり・動悸などが出る可能性が示されています。(文献18

クローン病の治療薬を服用する際の注意点

注意点 詳細
自己判断で中断しない(飲み忘れ含む) 中断や飲み忘れによる再燃リスク増加と治療効果低下の可能性
副作用と併用薬の注意点を知っておく 副作用の早期発見と相互作用回避のための事前把握
発熱・咳・強いだるさがあるときは早めに医療機関へ連絡する 感染症の重症化予防と早期対応の必要性
治療前後の検査と予防接種を確認する(結核・肝炎など) 潜在感染の評価と再活性化予防のための検査・ワクチン確認

薬の効果を十分に引き出すには、治療を継続し、体調の変化を早めに医師へ共有することが大切です。

クローン病は症状が落ち着いていても腸の炎症が残る場合があり、自己判断で中断したり飲み忘れたりすると再燃につながる可能性があります。

副作用の兆候を見逃さず早めに相談し、併用薬・ワクチン・感染症リスクは薬剤により異なるため治療前後の検査も含めて確認しましょう。

以下の記事では、クローン病の寿命について詳しく解説しています。

自己判断で中断しない(飲み忘れ含む)

クローン病は症状が落ち着いていても腸の炎症が残ることがあるため、自己判断で薬を中断したり飲み忘れたりすると寛解維持が崩れて再燃しやすくなります。

実際、治療中止後は再燃しやすく、薬剤差はあるものの中断後に50%以上が再燃する可能性があるとするレビューも報告されています。文献19

いったん再燃するとステロイド導入や生物学的製剤・JAK阻害剤への切り替え、入院などより強い治療が必要になりやすい点にも注意が必要です。

難病情報センターでも手術率の高さが示され、再燃予防の重要性が強調されています。(文献2

副作用と併用薬の注意点を知っておく

クローン病の治療薬には、免疫に作用する薬(免疫調節薬・生物学的製剤・JAK阻害剤など)も含まれるため、副作用と併用薬の注意点を事前に理解しておくことが重要です。

副作用は早い段階で気づいて対応できれば重症化を防げる場合が多く、体調変化を医師に共有することが治療継続につながります。

発熱・だるさ・下痢・腹部症状などは副作用・感染症・再燃のいずれでも起こり得るため、判断を誤ると受診が遅れたり、自己中断で再燃を招いたりするおそれがあります。

市販薬を含む併用薬によって症状の悪化や副作用が増える場合があり、とくにNSAIDs(ロキソニン、イブプロフェン等)は自己判断での使用を避けましょう。

発熱・咳・強いだるさがあるときは早めに医療機関へ連絡する

クローン病の治療では、ステロイド・免疫調節薬・生物学的製剤・JAK阻害剤など免疫反応を抑える薬が用いられるため、感染症が重症化しやすい点に注意が必要です。

通常なら軽く済む風邪でも肺炎などへ進行する場合があり、発熱・咳・強いだるさが出た場合は医療機関を受診しましょう。

これらの症状は感染症だけでなく、副作用や再燃でも起こり得るため、自己判断で様子見を続けたり薬を中断したりすると、対応が遅れて病状が不安定になる恐れがあります。

早期に相談することで、投与の延期可否・採血や画像検査の必要性・抗菌薬や抗ウイルス薬の要否を迅速に判断できます。

とくに結核など見逃したくない感染症もあるため、咳が長引く場合は放置しないことが重要です。

治療前後の検査と予防接種を確認する(結核・肝炎など)

生物学的製剤やJAK阻害剤など免疫を抑える治療では、体内に潜んでいた感染症が再活性化する場合があるため、治療前後の検査と予防接種の確認が欠かせません。

とくに潜在性結核やB型肝炎は、発症してから気づくと重症化しやすく、治療開始前にスクリーニング(血液検査や胸部画像などで感染の有無を確認)しておくことで、予防治療や専門医との連携を含めた治療計画につながります。

結核では問診に加え、胸部X線やIGRA(血液検査で結核感染を調べる検査)などを用い、肝炎はHBs抗原・抗体などで確認します。

治療開始後は生ワクチンが接種できなかったり効果が弱まったりする可能性があるため事前に接種計画を立て、治療後も採血や感染兆候の確認を続けて副作用や感染を早期に把握しましょう。

クローン病の治療薬と併用して行われる治療法

治療法 詳細
栄養療法 腸管負担軽減と低栄養是正を目的とした栄養補給
精神療法 不安やストレスの軽減による療養継続とQOL(生活の質)支援
外科治療 狭窄・穿孔・膿瘍・瘻孔など合併症への根治的対応
再生医療 既存治療で十分な効果が得られない場合の補助的選択肢検討

クローン病は薬だけで完結しない病気であり、栄養状態の立て直し・ストレス対策・合併症への外科的対応などを組み合わせて、再燃を減らしQOL(生活の質)を保ちます。

併用療法は薬の効果を支える・合併症を減らす・治療を続けやすくする目的で選び、とくに体重減少や貧血がある場合は栄養面の介入が回復の土台になります。

症状が落ち着かないときも、併用療法の見直しが欠かせません。なお、再生医療は適用できる医療機関が限られており、すべての症状に適用できるわけではないため、事前に医師と相談が必要です。

栄養療法

ポイント 詳細
腸の負担を減らしつつ栄養確保 腸管刺激の回避と必要栄養の補給
低栄養・体重減少の改善 回復力維持と治療基盤の安定化
活動期の症状改善を補助 薬効支援と腸管負担軽減の併用
狭窄など合併症への対応 腸閉塞リスク回避と適切なエネルギー確保
再燃予防の補助 寛解維持に向けた補助的介入

文献2

栄養療法は、腸を休ませながら必要な栄養を確保し、薬物療法の効果を支える治療です。

活動期の体重減少や低栄養を整えることで回復力が保たれ、合併症リスクの低減にもつながります。

狭窄が疑われる場合にも有用ですが、自己流の制限は低栄養を招きやすいため、医師・管理栄養士と相談して進めることが大切です。

精神療法

クローン病は慢性疾患で、再燃への不安や食事・仕事への影響が続きやすく、不安や抑うつなど心理的負担を抱えやすい病気です。

クローン病はストレスが直接の原因ではありませんが、心理的負担が強いと腹部症状が増したように感じたり睡眠が乱れたりして、QOL(生活の質)の低下や療養継続の難しさにつながることがあります。

精神療法(心理的サポート)は炎症を直接治す治療ではないものの、不安の整理や対処を支え、服薬・通院の中断を防いで治療を継続させる点で有用です。

外科治療

項目 内容
狭窄・閉塞への対応 瘢痕主体の狭窄や腸閉塞リスクに対する通過障害の改善
膿瘍・瘻孔などの合併症 排膿(ドレナージ)や切除を含む外科的介入の必要性
薬で抑えきれない限局病変 再燃を繰り返す病変部の切除による症状の安定化
肛門病変の治療 痔瘻や肛門周囲膿瘍に対する薬物療法と外科治療の併用
手術の位置づけ ​​QOL(生活の質)を守るための治療選択肢

文献20

クローン病の手術は、薬で治しにくい狭窄や閉塞、膿瘍・瘻孔などの合併症に対して有効な選択肢です。

病変が限局して再燃を繰り返す場合は、切除により生活が改善することもあります。

とくに肛門病変は薬と外科の併用が基本となりやすく、手術は病状の悪化ではなく生活の質を守るための治療計画の一部です。

再生医療

再生医療は、クローン病治療の基本である薬物療法に代わる標準治療ではなく、病状や合併症によっては併用療法の選択肢として検討される治療法のひとつです。

とくに肛門部の瘻孔など一部の病態では、脂肪由来の細胞を用いた治療について研究・臨床応用が進み、複数の報告もみられます。

適応は既往・合併症・検査結果などで判断するため、自己判断で薬を中断せず医師との相談の上で検討します。

以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。

治療薬で改善しないクローン病は当院へご相談ください

薬を継続していても下痢や腹部症状が改善しない、再燃を繰り返す、副作用がつらいといった場合は、治療方針の見直しによって改善の糸口が見つかる可能性があります。

背景には、炎症の残存に加え、狭窄や膿瘍などの合併症、薬剤反応の個人差、服薬不良(飲み忘れを含む)、感染症の併発など、複数の要因が関与する場合があります。症状だけで原因を判断することは難しいため、検査結果も踏まえた評価が重要です。

クローン病の治療について不安がある方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。

当院では、クローン病に対して再生医療を用いた治療を行っています。再生医療は治療薬と比較して全身性の副作用リスクが相対的に低い可能性があり、炎症や組織環境に関与する機序を通じて病態にアプローチする点が特徴とされています。

ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。

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クローン病の治療薬に関するよくある質問

クローン病の治療薬の服用は一生続きますか?

クローン病の治療薬は、基本的に再燃を防ぎ寛解を維持するため、長期的な継続が必要です。

症状が落ち着いていても腸に炎症が残ることがあるため、自己判断で中断しないことが重要です。

しかし、病状に応じて薬は減量・変更できる場合があります。

クローン病に対して治療薬が効かないときはどうすれば良いですか?

クローン病の治療薬が効かないときは自己判断で中止せず医師への相談が必要です。

検査で再燃や炎症を確認した上で内服状況・投与条件・薬剤調整や変更、必要なら合併症治療も検討します。

クローン病は治療薬なしでも改善しますか?

クローン病は寛解と再燃を繰り返しやすい慢性疾患であり、市販薬だけで炎症をコントロールして長期的に状態を維持することは、基本的に期待しにくいと考えられます。文献21

自然寛解の報告はあるものの例外的です。自己判断で処方薬を中止したり市販薬で様子を見続けたりせず、医師と治療方針を相談しましょう。

クローン病は市販薬で改善しますか?

市販薬だけでクローン病の腸の炎症を改善することは難しいです。

クローン病は慢性炎症性腸疾患であり、治療の中心は処方薬(ステロイド・免疫調節薬・生物学的製剤など)です。

市販薬は症状を一時的に和らげる目的で役立つ場合がありますが、使用前に医師へ相談する必要があります。

参考文献

(文献1)

The use of 5-aminosalicylates in Crohn’s disease: a retrospective study using the UK Clinical Practice Research Datalink|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information

(文献2)

クローン病(指定難病96)|難病情報センター

(文献3)

American Gastroenterological Association Institute Guideline on the Management of Mild-Moderate Ulcerative Colitis|NIHNational Library of Medicine National Center for Biotechnology Information

(文献4)

About mesalazine|NHS

(文献5)

ACG Clinical Guideline: Management of Crohn’s Disease in Adults|CLINICAL GUIDELINES

(文献6)

Updated 2025 ACG clinical guideline for the management of Crohn’s disease|AMERICAN COLLEGE OF GASTROENTEROLOGY

(文献7)

Appropriate Use and Complications of Corticosteroids in Inflammatory Bowel Disease: A Comprehensive Review|Clinical Gastroenterology and Hepatology

(文献8)

Steroids|NHS

(文献9)

ECCO Guidelines on Therapeutics in Crohn’s Disease: Medical Treatment|JCC

(文献10)

Comparative Risk of Serious Infections With Biologic Agents and Oral Small Molecules in Inflammatory Bowel Diseases: A Systematic Review and Meta-Analysis|Clinical Gastroenterology and Hepatology

(文献11)

ECCO Guidelines on Therapeutics in Crohn’s Disease: Medical Treatment|JCC

(文献12)

潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針|厚生労働省

(文献13)

アッヴィ、「リンヴォック®錠」(ウパダシチニブ水和物)について、既存治療で 効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病患者さんの治療薬として日本における適応追加承認を取得|abbvie

(文献14)

This label may not be the latest approved by FDA. For current labeling information, please visit https://www.fda.gov/drugsatfda

(文献15)

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,クローン病)|一般社団法人日本大腸肛門病学会

(文献16)

Consensus guidelines of ECCO/ESPGHAN on the medical management of pediatric Crohn’s disease |JCC JOURNAL of CROHN’S and COLITIS

(文献17)

Fluoroquinolone antibiotics: reminder of the risk of disabling and potentially long-lasting or irreversible side effects|GOV.UK

(文献18)

Side effects of metronidazole|NHS

(文献19)

Discontinuation of therapy in inflammatory bowel disease: Current views|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information

(文献20)

SURGERY FOR CROHN’S DISEASE|CROHN’S&COLITIS UK

(文献21)

Spontaneous remission of Crohn’s disease following a febrile infection: case report and literature review |NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information