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ぎっくり腰の症状をチェックする方法!原因や放置するリスク【自己判断厳禁】

当然のぎっくり腰
公開日: 2021.11.17 更新日: 2025.02.12

腰痛の中でも、ぎっくり腰の痛みは特別です。ある日突然、何の前触れもなく「グキッ!」という感じで急激な痛みに襲われます。

まさに秒速、たった1秒くらいで急激な痛みが襲うので、ドイツ語では、ぎっくり腰のことを魔女の一撃(Hexenschuss ヘクセンシュース)というほどです。

この記事では、ぎっくり腰かどうかを判断できる症状チェックリストを公開しています。ぎっくり腰を早く治して日常生活を快適に送るためにも、症状や原因、対処法を把握しておきましょう。

なお、腰痛は決して軽視できる症状ではありません。ぎっくり腰だと思い込んでいたところ、重大な病気が隠れていたケースもあります。「なにかおかしい」と感じたら、迷わず医療機関を受診しましょう。

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ぎっくり腰の症状チェックリスト

ぎっくり腰は突然発症します。以下は、ぎっくり腰の症状を判別いただくためのチェックリストを準備いたしましたので、ぜひご活用ください

該当する項目が多いほどぎっくり腰の可能性が高いです。

  • ◻︎腰に突然電気が走るような急激な痛みを感じた
  • ◻︎物を持ち上げたときに腰が痛くなった
  • ◻︎咳やくしゃみをしたときに腰が痛くなった
  • ◻︎前かがみになったときに腰が痛くなった
  • ◻︎腰が痛くて動けない
  • ◻︎痛みがなかなか引かない
  • ◻︎ずっと同じ姿勢でいるのがつらい
  • ◻︎体勢や姿勢を変えると症状が悪化、もしくは改善する
  • ◻︎腰の痛みで歩くのがつらい
  • ◻︎しびれが出てくる
  • ◻︎過去にぎっくり腰になったことがある
  • ◻︎姿勢が悪い、中腰の姿勢が多い
  • ◻︎日常的に重い荷物を運ぶことが多い
  • ◻︎デスクワークが多い
  • ◻︎運動不足である
  • ◻︎不規則な生活習慣をしている
  • ◻︎子どもを抱っこすることが多い
  • ◻︎ストレスが多い

該当する項目が多いほどぎっくり腰の可能性が高いため、心配な方は医療機関へ早めに受診することが大切です。

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なおチェック項目に該当しているものの、病院に行こうか迷っている方は、下記の記事もぜひご覧ください。

ぎっくり腰の原因

前提として、ぎっくり腰は原因を特定できません。ぎっくり腰は、大きく分けて次の3つの原因によって引き起こされると考えられます。

  • 筋肉疲労が蓄積している
  • 骨格が歪んでいる
  • 日常生活での動作・姿勢によるもの

ぎっくり腰は、一説に50人に1人は経験するとまでいわれているほど日常的に起こりえる病なので注意が必要です。

筋肉疲労が蓄積している

本来であれば、筋肉疲労は自然と回復するメカニズムになっています。

ただし、以下のことを続けていくと、日常生活のなかで筋肉疲労が蓄積され、ぎっくり腰を引き起こす可能性が高まります

筋肉疲労が蓄積する原因
  • 睡眠不足
  • 栄養バランスの偏り
  • 運動不足
  • 長時間座りっぱなし など

日頃から筋肉疲労を蓄積するような生活を送っている方は、日常生活を改善するよう心がけましょう。運動不足や長時間同じ姿勢でいることが多い方は、たまにストレッチや体操をするだけでも効果的です。

骨格が歪んでいる

骨格の歪みも、ぎっくり腰を引き起こす原因のひとつです。身体のバランスを取ろうとした瞬間、周辺の筋肉への負担が大きくなることによってぎっくり腰が発症します。

骨格の歪みは、立ちっぱなしや座りっぱなしなど長時間の同じ姿勢でいることによって起こります。同じ姿勢でいると、同じ骨や筋肉を使い続けることになり、次第に身体の柔軟性が失われ、骨格の歪みが生じるのです。

日常生活での動作・姿勢によるもの

ぎっくり腰は、日常のちょっとした動作や姿勢によって起きることもあります。

  • 単に身をかがめた(あいさつでのお辞儀など)
  • 後ろを振り向いた
  • 咳をした
  • 掃除機をかける前に体を少し折り曲げた
  • 子どもを抱っこした
  • 正座の姿勢から立ちあがろうとした

ぎっくり腰は誰でも発症する可能性があります。ぎっくり腰を防ぐには、日頃からスクワットやプランクなど体幹を鍛えるトレーニングが有効です。

ぎっくり腰の放置や自己診断は危険

ぎっくり腰と一言でいっても、その痛み方や症状はさまざまです。典型的には、急に発症して激しい痛みを伴いますが、最初は軽い痛みだったのに、数時間から数日かけて徐々に痛みが強まり、最終的には身動きが取れなくなる場合もあります。

また、重い物を持つなどの明確なきっかけがないにもかかわらず、激痛になる非典型的なぎっくり腰もあります。
多くの場合、ぎっくり腰は2週間程度で自然に治ります。しかし、ぎっくり腰だと思い込んでいたら、実は病院で治療が必要なほどの重い病気だったといったケースもあります。

たとえば、ぎっくり腰だと思い込んでいたところ、内科系の病気である「多発性骨髄腫」という血液の悪性腫瘍により腰椎が圧迫骨折を起こしていたケースがあります。また、泌尿器科系の病気が腰痛の原因となることもあり、前立腺癌が腰椎に転移して腰痛を引き起こしていた例もあります。

さらに、仮にぎっくり腰だったとしても、適切な治療をせず自己流で治療を試みると、かえって痛みが慢性化してしまうこともあります。

そのため、ぎっくり腰を発症した場合は自己診断せず、医師の正確な診断を受けることが重要です。「なにかおかしい」と感じたら、迷わず医療機関で専門家に相談しましょう。

\まずは当院にお問い合わせください/

ぎっくり腰の対処法と治療法

ぎっくり腰は、まずは冷やすと効果的だといわれています。しかし、冷やしすぎると皮膚を刺激し、症状が悪化してしまう恐れがあります。

また痛みに耐えられない場合は、鎮痛剤を服用して問題ありません。しかし、鎮痛剤を飲み過ぎると、胃炎や胃潰瘍などの胃腸障害を起こす可能性がありますので、過量服用や空腹時の服用は避け、たくさんの水で飲むことが大切です。

とくに、過去に胃潰瘍をなったことがある方は、鎮痛剤を飲むときにガスターなどの制酸剤を一緒に飲む必要があるかもしれません。

また、鎮痛消炎剤としてモーラステープなどの貼り薬も、「単なる貼り薬だから大丈夫」と侮ってはいけません。副作用として、光線過敏症や皮膚のかぶれなどが起きることがあります。

なお、発症した当日は、入浴を控えましょう。腰に炎症が起きている状態で温めるのは厳禁です。マッサージの可否についても、控えたほうが良いでしょう。

ぎっくり腰の具体的な対処法や治療法については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

まとめ|ぎっくり腰のセルフチェックをして医療機関の受診を検討しよう

ぎっくり腰の正確な発症メカニズムや原因は、詳しく解明されていない現状です。ぎっくり腰により激痛で動けず苦しんでいる多くの方のためにも、今後の研究が待たれるところです。

ぎっくり腰を発症した場合は、重症化させないためにも、自己判断せず、医療機関を受診し、指導を受けましょう

\まずは当院にお問い合わせください/

また、腰痛になった場合は下記の記事も参考になるので、ぜひ読んでみてください。

ぎっくり腰に関するよくある質問

ぎっくり腰を早く治すための食生活はありますか?

ぎっくり腰を早く直すために、いろいろな栄養素を挙げて、特定の食べ物を勧められることがあります。ただし、ぎっくり腰を確実に治せるものはありません。
正しい食生活も大切ですが、ぎっくり腰に確実に悪いアルコールを避けるほうが大切です。

アルコールを摂取すると、ビタミンBやミネラル、微量元素などが欠乏し、組織修復を妨げるばかりか、炎症を悪化させて、治りが遅くなります。

また、日頃からアルコールを多飲している方はぎっくり腰になりやすく、予防する上でも良くありません。「酒は百薬の長」などというのは、真っ赤な嘘です。ぎっくり腰の予防などについて、詳しくはこちらをご覧ください

仕事でぎっくり腰になったら労災が認められますか?

仕事中にぎっくり腰が起きた場合であっても、労災が認められないことが多いようです。厚生労働省のリーフレットには、次のように書いてあります。

「災害性の原因による腰痛」の労災認定要件①腰の負傷またはその負傷の原因となった急激な力の作用が、仕事中の突発的な出来事によって生じたと明らかに認められること②腰に作用した力が腰痛を発症させ、または腰痛の既往症・基礎疾患を著しく悪化させたと医学的に認められること(厚生労働省「腰痛の労災認定」)

「災害性の原因によらない腰痛」の労災認定要件突発的な出来事が原因ではなく、重量物を取り扱う仕事など腰に過度の負担のかかる仕事に従事する労働者に発症した腰痛で、作業の状態や作業時間からみて、仕事が原因で発症したと認められるもの(厚生労働省「腰痛の労災認定」)

労災で認められるには、ぎっくり腰が業務に起因すること、それが業務遂行中であることが必要です。仕事中のぎっくり腰でも、業務とは関連性の乏しい理由で発症した場合は、労災に認定される可能性は低いでしょう。

ただし、労災がもらえなくても傷病手当金をもらうことは可能です。ぎっくり腰が起きた日に病院を受診しておけば、発症日の証明になります。ぎっくり腰が起きた日のうちに、病院を受診しておくと良いでしょう。ただし、痛みを我慢して仕事を続けるのは避けましょう。

ぎっくり腰は安静にした方が良いですか?

ぎっくり腰は安静が必要ですが、長すぎる安静は回復するのを遅らせる可能性があります。安静にすべき期間は状態によって異なりますが、痛みが引いた時点で適度に動いたほうが安静を続けるより回復が早いといわれています。

痛みを避けるためには、無理のない楽な姿勢を意識した日常生活を送ることが大切です。組織の炎症を悪化させることもなく、組織の修復を助けてくれます。
なお、面倒だからといって、変な姿勢で何かを行わないようにしましょう。かがむ、腰を折る、腰を曲げるなどの姿勢は要注意です。膝を使うことを意識してください。

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