ぎっくり腰とは?ぎっくり腰でやって良いこと、悪いこと!
目次
ぎっくり腰とは?ぎっくり腰でやって良いこと、悪いこと!
よく聞く「ぎっくり腰」という言葉!ぎっくり腰って実際にはどういったものか?ご存知ですか?
ぎっくり腰は、予期せず急に起こります。その痛みの強さから、海外では「魔女の一撃」などと例え、ギックリ腰が発症した時の驚きと痛みを表現しています。。
ここでは、ぎっくり腰の原因と応急処置、日常生活での注意点、急性期(症状が現れ、病気になり始めた時期)後の治療法、そして予防法や、治療期間などについて、分かりやすくお伝えしてまいります。
最も気になる「ぎっくり腰になったら、どうすれば良い?」などのご心配にもお答えできればと思います。
ぎっくり腰とは?どんな時になるのか
ぎっくり腰とは、通称名です。正式な名称は「急性腰痛症」という病名になります。
症状としては、重いものを持ち上げるなどした際に、いきなり“グキッ”という衝撃とともに強烈な痛みに襲われます。その衝撃が突然であること、その驚きと痛みで歩けなくなってしまいます。
ぎっくり腰が起こる状況として、よくある場面として「重いものを持ち上げた時」がありますが、実は、それ以外にも、単に「立ち上がろうとした時」、「急に姿勢を変えた時」、床に落ちた物を拾おうと「かがんだ時」。
中には「くしゃみをした時」など、突拍子もないことや、何でもないような時に起こることがあるため注意が必要です。
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このように、まったく予期しないタイミングで急に起こることがあります。そのため、痛みはともかく、すごく驚くため精神的なダメージが起こります。
ぎっくり腰の原因とは
実は、ぎっくり腰の原因は、はっきりとは判明していないのです。
しかし、影響する事として次の 5 点が考えられます。これらが複合的にからまりあって、ある時、予期せず起こると考えられています。
腰が気になる、腰痛気味の方は、今のうちに以下を参照して当てはまるものがあるか確認し、日常的に予防に努めることが必要です。
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いかがでしたか?
何個か当てはまりましたか?
実は、個数ではなく、1 つでも思い当たる節のある人は、ぎっくり腰になる可能性があるため、注意が必要です。そんな方は、生活習慣の改善や、ぎっくり腰の予防策を講じておきましょう。
しかし、上記に当てはまる項目が多い方は、いきなり大きな負荷がかかる動作は限りなく「ぎっくり腰」になる可能性が高いため、注意が必要です。
重い荷物の取り扱いや、普段の動作などに注意が必要です。
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ぎっくり腰の応急処置!やって良いこと、ダメなこと
ぎっくり腰になると、今までに経験したことがない激痛が、予期せぬ状態で急に襲ってくるため、ある意味、パニックになることがあります。
少し落ち着くのを待ち、無理しないように”ゆ〜っくり”と正座して、深く息を吸って、長く吐き出すような深呼吸を何度か続けましょう。すると、腰の周りの筋肉の緊張が取れてくるため、少しずつ楽になっていきます。
また、ぎっくり腰になったばかりの時にあわてて無理に動こうとはしないで下さい。なるべく楽な姿勢を見つけて、しばらくの間、そのまま安静にしておくことが必要です。あわてずに深呼吸を続けていると数分後、痛みは徐々に和らいでくるはずです。ただし、痛みが和らいだからと、急に動くのはいけません。
ゆっくり、ゆっくりとスローモーションを意識して、腰の周りに意識を集中!痛みに警戒しながら、少しずつ自分で動きましょう。その際、机や、椅子などなるべく動きにくいものに、つかまるのも有効です。
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気を付けたいのは、人に起こしてもらうこと。自分の意思で身体を動かして起きないと、思わぬところに力が入ることがあるのでご注意ください。
もしも、周りが心配して起こそうとしてくれても「自分で少しずつ動いた方が安心なので・・・」と伝えて自分のペースで動きましょう。
ぎっくり腰の急性期に、やると良いことは?
ぎっくり腰になったばかりの状態を「急性期」といいます。この急性期には、痛む部分を冷やす方が良いと言われています。
急性期には氷枕などをタオルでくるみ、腰に当ててください。5分〜10分くらいで痛みが軽減されてきます。ただし、あまり長い時間冷やすと逆効果になることがあるので注意してください。
また、急性期に、湿布や痛み止めは使ってかまいません。他にもコルセットを巻いた方が楽なら利用してください。傷んだ腰回りの筋肉をサポートしてくれます。1〜2週間くらいであれば、コルセットを利用しても、腰の筋力が低下してしまうことはないので安心です。
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ぎっくり腰になった後、安静にするのは間違いです!
痛みが和らぎはじめた頃から、なるべく早く普段通りの生活に戻る努力をしましょう。
実は、痛みが取れれば、できるだけ安静にしない方が早く治るというデータがあります。もちろん、痛くて動けない場合は、無理に動く必要はありません。痛みがあるうちは無理は禁物です。
また、動いた方が良いのは確かですが、ぎっくり腰になった時と同じような動作や、急な動き、立ち上がり、かがむ等の動作を行う場合は慎重に行って下さい。
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ぎっくり腰になったら病院に行った方がよい?
結論からお伝えすると、ぎっくり腰になったからといって必ずしも、すぐに病院に行く必要はありません。
ただし、「痛みがなかなか引かない」とか、「下肢がしびれる」、「発熱がみられる」などの場合は、椎間板ヘルニアや感染性脊椎炎など他の病気の可能性がありますので、その場合は早めに整形外科を受診してください。
悪性の病気を心配して、内科を受診する人がいますが、まずは整形外科を受診しましょう。その上で、他の病気が疑われる場合は整形外科から内科へ紹介される場合もあります。
ぎっくり腰の時、整形外科でおこなう治療法
ぎっくり腰でなかなか痛みが引かない場合、整形外科では症状によって次のような治療をおこなうことがあります。痛みがある場合は痛みを止めて、筋肉を支える方法を提案されたり、血行を良くして回復を早めるなどの治療法です。
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簡単なリハビリを勧められることもあります。治療法の選択は、整形外科医の判断に従いましょう。
ぎっくり腰の時にストレッチや、マッサージをやってもよい?
ぎっくり腰を発症してすぐにストレッチをしても、ぎっくり腰を悪化させることはありません。ただし、ストレッチに不安があるなら安心できるまで待ちましょう。
おこなってみて気持ちよければ、無理のない範囲で行ってください。大きな負荷は禁物です。少しずつ!
ぎっくり腰でマッサージをやってよいかどうかの判断は症状や状態によるので、自己判断せず、不安があればまずは整形外科を受診して医師にご相談ください。患部を無理に揉むなどの行為はあまりお勧めできないことが多いからです。
ぎっくり腰になった場合の楽な寝方
ぎっくり腰になり、夜に寝る場合、その姿勢によっては痛みがひどくなることがあり、気を使います。
仰向けに寝る場合は、膝の下に丸めた毛布などを敷き、膝を曲げた状態で寝てみてください。横向きに寝る場合は痛い方を上にすると良いようです。
少しずつ動きながら楽な姿勢をゆっくりで良いので探しましょう。くれぐれも痛みのある部分に力が入らないよう気を付けながら、痛みがマシな姿勢を見つけてください。
ぎっくり腰は癖になる?ならないための予防法とは
ここまでは、「ぎっくり腰になったら」を前提に記してまいりましが、「ぎっくり腰にならないための予防」についても触れておきたいと思います。
ぎっくり腰は、繰り返し起こることがあるので、その意味でも、普段から予防する意識を持つことで再発を防ぐことが可能です。
ぎっくり腰の予防法
よく、ぎっくり腰は「癖になる」と言います。
これは当然そうなります。なぜなら一度ぎっくり腰になると、ぎっくり腰になった患部の筋肉が傷ついて弱っているため、その部分に力が入ると再度、発症してしまうからです。要はなりやすい状態ということです。
治療後にまだ不安がある人は、日中などしばらくの間、腰にコルセットやサポーターなどをしておくと不安なく過ごせますが、そうならないための予防法をいくつか示します。
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二度、三度と繰り返さないためには、中途半端にせず、しっかり治療を行い完治させることが大切です。普段から予防する意識を持ち、再発を防ぎましょう。
まとめ・ぎっくり腰になったら慌てずに適切な対応を
いかがでしたか?ぎっくり腰になったとき、やって良いこと、悪いことについてお伝えしました。
ぎっくり腰は、誰にでも起こる可能性がある身近な腰痛です。しかも、一度起こると、何度も起こってしまうことがあるので注意が必要です。患部が弱ってしまった結果、何度も繰り返す可能性があるため、完治させることが大変重要です。
今回紹介した情報を忘れず、腰に不安がある人は特に予防する意識が必要です。起こらない方が良いのですが、いざという時や、周りで誰かに起こった時の知識として参考にしていただければ嬉しく思います。
以上、お役に立てれば幸いです。
No.S010
監修:医師 加藤 秀一
本ぺージの内容が小学館「女性セブン」で取り上げられました
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