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PRP療法のメリット・デメリットは?効果や費用も紹介
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PRP療法(多血小板血漿療法)とは、患者様自身から採取した血液から『多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma:PRP)』を抽出し、損傷部位に注射して治療を行う再生医療の一種です。
PRP療法の対象は、関節や筋肉、腱、靭帯の疾患・外傷をはじめ、骨治癒の促進や手術創部の治療補助、美容医療における肌のシワ・たるみまで多岐に渡ります。侵襲の少なさから世界的にも注目されている治療法です。
さまざまな分野で行われるPRP療法ですが、以下の疑問を持つ方もいるでしょう。
「良い話ばかり見るけれど、デメリットはないの?」
「本当に効果はあるの?痛みはどれくらい?」
「実は費用が高いのでは?」
この記事では、PRP療法の6つのメリットと4つのデメリットを解説します。治療に不安のある方は、ぜひ参考にしてください。
PRP療法のメリット|患者様の声も合わせて紹介
最初にPRP療法のメリットを見てみましょう。
- 認可を受けたクリニックだけが施術できるから安心
- 施術できる部位(肩・肘・膝・手首・足首など)が多い
- 副作用(アレルギー反応・合併症など)のリスクが少ない
- 手術を行わないので最短30分で施術が完了
- 通院だけで治療でき日常生活に復帰しやすい
- プロアスリートの成功症例も多数あるので信頼がおける
患者様の声も交えて、この6項目について紹介します。
1.認可を受けたクリニックだけが施術できるから安心
再生医療の一種であるPRP療法は、厚生労働省の認可を受けたクリニックだけが行える治療法です。「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」によって、「再生医療等提供計画(治療)」を作成して審査を受け、厚生労働大臣へ提出するよう定められています。
リペアセルクリニックも「第二種・第三種再生医療提供計画」を厚生労働省に届出し、受理されています。PRP療法は第三種に分類されており、以下のページで届出内容を確認可能です。
参照:届出された再生医療等提供計画(治療)の一覧|厚生労働省
2.施術できる部位(肩・肘・膝・手首・足首など)が多い
PRP療法は、以下のように幅広い部位・疾患に対応できるのが特徴です。これらは一例であり、書かれていない疾患や、難治性の疾患にも対応可能な場合があります。
部位 | 疾患 |
---|---|
肩 | 四十肩・五十肩 肩腱板損傷 インピンジメント症候群 |
肘 | 肘内側(ゴルフ肘)上顆炎 肘外側(テニス肘)上顆炎 |
手首 | 手首の靭帯損傷 TFCC損傷 |
股関節 | 変形性股関節症 |
膝 | 変形性膝関節症 半月板損傷 膝靭帯損傷 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) オスグッド・シュラッター病 |
足首 | アキレス腱炎 足首靭帯損傷 足底腱膜炎 |
筋肉 | 肉離れ(筋断裂) |
またPRP療法は、肌の再生作用にも効果があります。PRPに含まれる成長因子が皮膚組織の修復や再生にはたらくため、美肌治療としても受けていただけます。
3.副作用(アレルギー反応・合併症など)のリスクが少ない
PRP療法は、患者様自身から採取した組織・細胞で自分を治す方法です。
ワクチン接種のような身体に異物を注射するものとは異なり、アレルギー症状などの拒絶反応は引き起こしにくく、副作用は非常に少ないとされています。
また、PRP療法は手術を伴わないため、全身麻酔によるアレルギー症状や手術部の感染など合併症の心配もありません。PRP療法は手術と比較し、安全性の観点でメリットが多い治療法です。
患者様からも、以下のメリットを感じるとの声が挙げられています。
- 手術自体のリスクや、感染症の不安が無い
- 副作用が少ない
4.手術を行わないので最短30分で施術が完了
PRP療法において、患者様の体への負担は「血液の採取」と「患部への注射」だけです。手術を行わないため、施術は最短30分で完了します。
身体にメスを入れて切ったり、開いたりといった複雑な操作をしないため、安全に配慮した処置ができます。処置の痕が残りにくいことも特徴です。
実際にPRP治療を行った患者様からは、以下の感想をいただくことがあります。
- 注射だけの処置で、処置の痛みも一瞬だった
- 処置がすごく短時間で簡単に終わったのでびっくりした
5.通院だけで治療でき日常生活に復帰しやすい
PRP療法は通院による治療が可能です。さらに、PRP療法は実施後から日常生活に戻れるため、患者様への負担が非常に少ない治療法です。
処置当日は、施術部位の感染予防のために入浴やシャワーなどを控えていただくことが多いですが、翌日からは入浴やシャワーも可能になります。激しい運動は数日間控える必要はありますが、軽い動作は問題ありません。
手術を行う場合は、数日から数週間の入院期間に加え、リハビリ期間も必要なことから、日常生活への負担も大きくなりがちです。一方PRP療法では、日常生活への影響を最低限に抑えて治療できます。実際に治療を受けた患者様からは、以下のような声も多く聞かれます。
- 入院の必要が無い
- 通院だけで処置を終えることができ、家族の心配や仕事に支障をきたさない
- 学生の場合は、入院による学業の遅れや、単位の不足など進学や留年の心配がない
- 家族や友人との時間を犠牲にしない
6.プロアスリートの成功症例も多数あるので信頼がおける
PRP療法は、けがをしたプロアスリートにも選ばれています。
プロアスリートは、治療の効果だけでなく、治療後にパフォーマンスを維持できるかも重視しています。彼らに選ばれるPRP療法は、信頼できる治療法といえるでしょう。プロアスリートとPRP療法について興味のある方は、以下の記事をご覧ください。
PRP療法のデメリット
ここからは、PRP療法のデメリットを紹介します。以下の順で確認していきます。
- 効果の程度・現れるまでの期間に個人差がある
- 処置部位に腫れ・痛みが出ることがある
- 治療にかかる費用負担が大きくなりやすい
- 一部の条件に該当する方は治療を受けられない
1.効果の程度・現れるまでの期間に個人差がある
PRP療法の効果の程度や現れる時期、効果の持続時間には個人差が見られます。
ただ、個人差自体はどのような治療にも存在しており、PRP療法に特有のデメリットではありません。むしろ、PRP療法は患者様自身の血液を利用するため、この個人差は副作用のリスクが少ないメリットの裏返しとも考えられます。
2.処置部位に腫れ・痛みが出ることがある
PRP療法を実施した後の数日間は、処置した部位に痛みや腫れ、発赤などの症状が出ることがあります。この痛みや腫れについても個人差があり、まったく腫れや痛みを実感しない方もいれば、数日間腫れが続く方もいます。もっとも、腫れや痛みは一過性のものであり、抗生物質などの治療を行わなくても自然経過によって改善するケースが多いといわれています。
まれに処置部位が感染するケースもあり、抗生物質による加療が必要なこともあります。ただし、このリスクはPRP療法に限らず、ワクチン接種などの注射を伴う医療行為全般に共通するものです。
腫れや痛みが出る可能性はありますが、PRP療法は手術を伴わないため、手術療法で起こり得る再手術や入院期間の延長といったリスクがありません。この点から、腫れや痛みはデメリットではあるものの、手術の副作用と比べると軽微です。
3.治療にかかる費用負担が大きくなりやすい
再生医療であるPRP療法は、まだ新しい治療法であるため、現在の日本では健康保険の適応がない疾患が多いです。PRP療法の処置のほか、処置後にリハビリテーションを行う場合も自費負担になることもしばしばあります。
例としてリペアセルクリニックの治療費用を見てみましょう。すべて自由診療で治療しており、PRP療法を1回行った場合の費用は165,000円(税込)です。このほか、専門医による初回診察や感染予防のための血液検査にも費用がかかります。
しかし、PRP療法は入院しなくても処置ができます。保険適用の手術でも、入院費用も含めると高額になる傾向があります。それらを踏まえると、保険適用の手術よりPRP療法の処置費用の方が安く済むケースもあります。
4.一部の条件に該当する方は治療を受けられない
PRP療法は安全性の高い治療法ですが、すべての方が受けられるわけではありません。以下に当てはまる方は、治療を受けられない場合があります。
- 心臓や肝臓に疾患がある方
- 感染症や血液疾患がある方
- 妊娠をされている方
- その他、カウンセリングで医師が不適当と判断した方
最終的には、患者さん一人ひとりの状態を慎重に見極め、医師が判断します。気になることがありましたら、遠慮なく担当医へご相談ください。
まとめ|PRP療法のメリット・デメリットが気になる方はお気軽にお問い合わせください
PRP療法は、手術と比べて合併症や副作用のリスクが少なく、安全性が高い点が大きなメリットです。入院不要で施術時間も短いため、日常生活への影響も最小限で済みます。
一方で、効果の個人差や費用面など、PRP療法にもデメリットがあります。どんな治療法でもいえることですが、受診した医療機関や主治医から十分な説明を受けて、自分なりに理解した上で決めていきましょう。
リペアセルクリニックでも、PRP療法に関するご相談を受け付けています。患者様ごとのメリット・デメリットについても丁寧にご説明しますので、お気軽にお問い合わせください。
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