- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
- 足部
- スポーツ外傷
シンスプリントが治らない原因は?放置するリスクや対処・治療法を紹介

「シンスプリントが治らない」「シンスプリントが治らない原因が知りたい」
上記のように、シンスプリントが治らないと悩んでいる方もいるでしょう。
シンスプリントは、ふくらはぎの筋力が弱かったり、脚に負荷がかかりすぎていたりすると思うように治らない可能性があります。
治らないまま放置していると、症状が慢性化するケースもあるため、治らない原因を突き止めて改善するのが大切です。
本記事では、シンスプリントが治らない原因を紹介します。治らない場合の対処法や治療法も解説しているので「シンスプリントが治らない」と悩んでいる方は、ぜひご覧ください。
目次
シンスプリントが治らない原因とは?
シンスプリントが治らない原因は、脚に負荷がかかりすぎていたり、脚の筋肉が弱かったりする点があげられます。十分な休息を取れていないと、症状が治らないケースも少なくありません。
ここからは、シンスプリントが治らない原因を5つ紹介します。
脚に負荷がかかりすぎている
シンスプリントが治らない原因として、脚に負荷がかかりすぎている点があげられます。
シンスプリントは、すねにある脛骨(けいこつ)と呼ばれる骨膜(こつまく)が炎症を起こし、発症する障害です。
そのため、脚に過度な負荷がかかる動作を続けていると、骨膜の炎症が治りづらくなります。
とくに、ランニングやマラソンなど走る動作の多いスポーツをする方は、脚に大きな負担がかかるため、注意が必要です。
休息を取っていたり、運動しない時期が続いていたりすると、低負荷でも脚にとっては大きな負荷となる可能性もあります。運動していない時期が続いていた場合は、徐々に運動量を増やすよう意識しましょう。
ふくらはぎの筋肉が硬くなっている
ふくらはぎの筋肉が硬くなっている方も、シンスプリントが治らない可能性があります。ふくらはぎが硬いと、骨に付着している骨膜が引っ張られやすく、炎症を起こしやすくなります。
さらに、ふくらはぎの筋肉が硬いと、足首関節の柔軟性が失われやすい点も治らない原因です。
足首の関節が硬いと、体の重心を前方に上手く移動できず、着地のときにしゃがむ動作がしにくくなります。その結果、脛骨や筋肉に大きな負荷がかかり、シンスプリントが治りにくくなります。
脚の筋肉が弱い
脚の筋肉不足もシンスプリントが治らない原因の1つです。脚の筋肉が弱いと、運動動作による衝撃によって、すねに負担がかかりやすくなります。
怪我によって筋力が落ちている状態から負荷の強い動作をすると、シンスプリントが治らない・再発しやすいため注意しましょう。
十分な休息を取れていない
シンスプリントが治らない原因は、十分な休息を取れていない点もあげられます。
スポーツ後に、ストレッチやマッサージで筋肉を休めていないと、筋肉が硬くなりやすくなります。
ジャンプをしたり、ランニングをしたりなど脚に過度な負荷がかかった後は、ストレッチやマッサージで疲労を軽減させましょう。ストレッチやマッサージは、ふくらはぎの柔軟性を高める効果も期待できます。
治療方法が間違っている
シンスプリントの治療を受けても治らない場合は、治療方法が間違っている可能性もあります。
シンスプリントの治療方法は、リハビリテーションや薬物療法などいくつかの方法があります。
症状や体質によって合った治療方法は異なるため、他の治療を試すと症状が改善するケースも少なくありません。
\まずは当院にお問い合わせください/
治らないままシンスプリントを放置しているとどうなる?
シンスプリントが治らないまま放置していると、慢性化したり、骨折につながったりするリスクがあります。「痛みはあるけれど運動はできる」「時間が経てば治るのでは」と考えている方は、注意が必要です。
シンスプリントが治らないまま放置するリスクを2つ紹介します。
症状が慢性化してしまう
シンスプリントが治らないまま放置していると、症状が慢性化する可能性があります。
シンスプリントが慢性化すると、すね周辺に普段は見られない血管が作られます。新たな血管と神経が一緒になると、シンスプリントによる痛みは治りにくくなるため、注意が必要です。
慢性化したシンスプリントは、痛みの原因となっている血管と神経にアプローチしないと、根本的な改善は期待できません。
骨折につながる
シンスプリントを放置していると、疲労骨折につながる恐れもあります。
疲労骨折とは、骨に小さな負荷が加わり続ける影響で発生する骨折です。慢性的なスポーツ障害であり、ランニングやジャンプをするスポーツ選手に多く見られます。
疲労骨折は、痛みがあっても運動を続けられるケースが多い傾向にあります。その結果、気付いたらシンスプリントが疲労骨折になっている可能性もあるため、注意が必要です。
\まずは当院にお問い合わせください/
治らないシンスプリントは疲労骨折かもしれません!
「なかなかシンスプリントが治らない」と悩んでいる方は、疲労骨折の可能性も考えられます。疲労骨折は、痛みがあっても運動を続けられるケースが多いため、自分自身で判断するのは難しいのが特徴です。
ここからは、治らないシンスプリントと疲労骨折の違いを紹介します。
ダメージを受ける部位
シンスプリントは、すねの内側にある筋肉や骨膜がダメージを受け、炎症を起こす障害です。筋肉や骨膜がダメージを受けるものの、骨にダメージは加わりません。
一方で疲労骨折は、骨に小さなダメージが加わり続ける影響で、徐々にヒビが入る骨折です。名前の通り、骨にヒビが入る点がシンスプリントとの大きな違いです。
シンスプリントと疲労骨折は、すね周辺に痛みが生じる点は共通していますが、ダメージを受ける部分が異なる点を理解しておきましょう。
痛みや腫れ
シンスプリントと疲労骨折は、痛みや腫れの度合い、生じる範囲などが異なります。それぞれの違いを見てみましょう。
痛み |
腫れ |
症状が出る範囲 |
|
---|---|---|---|
シンスプリント |
・鈍痛 ・徐々に痛みが強くなる |
・腫れは軽度で広範囲に出ることがある |
・10cmと範囲が広い |
疲労骨折 |
・鋭い痛み ・急に痛みが現れる |
・骨折部位に腫れが出る |
・5cm以下と範囲が狭い |
シンスプリントと疲労骨折を比較すると、症状は疲労骨折の方が強く出る傾向にあります。とくに、運動時にピンポイントで痛みが生じる場合は、疲労骨折が疑われます。
ただし、自分自身で症状を判断するのは難しく、症状に当てはまるからといって必ずしも疲労骨折だとは言い切れません。痛みや腫れなどの症状に当てはまる方は、悪化する前に医療機関を受診しましょう。
\まずは当院にお問い合わせください/
シンスプリントが治らない場合の対処法
シンスプリントが治らない場合は、シューズやインソールを変えたり、トレーニング計画を見直したりするのがおすすめです。
長引く症状を放置すると、疲労骨折のリスクもあるため、自分に合った対処法を見つけましょう。
ここからは、シンスプリントが治らない場合の対処法を4つ紹介します。
シューズやインソールを変える
シンスプリントが治らない場合は、運動時に使用しているシューズやインソールを変えてみましょう。
靴底がすり減ったシューズや、クッション性の低いインソールを使用していると、足に衝撃が加わりやすくなります。
歪みや痛みの原因にもなるため、以下のようなシューズやインソールで脚への負担を軽減しましょう。
- 靴底が厚いシューズ
- 横幅が広いシューズ
- 靴底がカーブしているシューズ
- 土踏まずをサポートしてくれるインソール
クッション性が高いシューズは、足の土踏まずにかかる負担を軽減してくれます。すねが内側に倒れるリスクも低減できるため、運動時の安定性が向上します。
メーカーによってサイズや履き心地の良さは異なるため、店舗で試し履きをして自分の足にあっているかを確認しましょう。
運動時のフォームを改善する
運動時のフォームを改善するのも、シンスプリントが治らない際の対処法としておすすめです。
不適切な運動フォームは、ふくらはぎをはじめ、体に負荷がかかりやすくなります。スポーツによって正しいフォームは異なるため、一度見直してみましょう。
多くのスポーツで共通する動作として、ランニングがあげられます。正しいランニングフォームのポイントは以下の通りです。
- 頭を真っ直ぐに保つ
- 体幹を意識して背筋を伸ばす
- 肩の力を抜く
- 腕は体の横で曲げて前後に振る
一度にすべてを完璧に行うのは難しいため、少しずつ正しいフォームを身に着けましょう。
適切な筋力トレーニングやストレッチを行う
適切な筋力トレーニングやストレッチを行うことも大切です。シンスプリントは、ふくらはぎの筋肉や足首関節が硬いと治りにくくなります。
とくに、ヒラメ筋や後脛骨筋などのふくらはぎのストレッチは、シンスプリントの痛みを軽減する効果が期待できます。
アキレス腱ストレッチのように、足を前後に開き、ふくらはぎの筋肉を伸ばしましょう。ゆっくりと30秒程度かけて伸ばすのがポイントです。
後ろに伸ばした脚の膝を伸ばしてしまうと、ストレッチ効果を期待できないため、必ず曲げた状態で行いましょう。
また反動をつけてストレッチすると、筋肉を痛める恐れがあるため、ゆっくりと行うのが大切です。
トレーニングの計画を見直す
シンスプリントが治らない方は、トレーニングの計画も見直しましょう。急激に運動量を増やしたり、負荷の強いトレーニングを続けて行ったりすると、シンスプリントを悪化させる原因になります。
現在行っているスポーツに加え、スイミングやサイクリングなどのクロストレーニングを取り入れると、シンスプリントの原因となる筋肉への負荷を軽減できます。
クロストレーニングは普段使わない筋肉を刺激し、左右の筋力バランスを整える効果があります。
またトレーニングをしない休息日を設けることも大切です。筋肉や骨を休められるよう、トレーニング計画を見直しましょう。
治らないシンスプリントの治療方法
シンスプリントが治らない場合は、自己対処だけでなく専門的な治療を受けることが重要です。放置すると症状が慢性化や疲労骨折につながる恐れがあるため、医療機関を受診しましょう。
ここからは、治らないシンスプリントの治療法を4つ紹介します。
リハビリテーション
シンスプリントの代表的な治療に、リハビリテーションがあげられます。脚全体の機能を高め、シンスプリントの痛み軽減や、再発防止するのが主な目的です。
単に痛みを改善するだけでなく、スポーツ復帰を目指せるよう、リハビリテーションを行います。
具体的には、足裏のアーチ構造や柔軟性、足指の機能不全などをチェックし、1人ひとりに合ったアプローチを行います。
脚だけでなく全身の筋肉バランスを確認しながらリハビリテーションを行うのが一般的です。
薬物療法
シンスプリントの炎症によって痛みが生じている場合は「非ステロイド性消炎鎮痛剤」と呼ばれるロキソニンなどの湿布を貼り、炎症を抑えます。症状によっては、飲み薬が処方されるケースもあります。
ただし、痛み止めや湿布などの薬物療法は、一時的に痛みが軽減されても、根本的な改善にはつながりません。
根本的な原因が改善されていないにもかかわらず「痛みが改善され治った」と考えていると、再発するリスクもあるため注意が必要です。
手術療法
慢性化している場合は、手術療法が必要になる可能性があります。炎症を起こしている骨や筋肉や、骨の異常な成長を取り除く手術が代表的です。
ただし、基本的にシンスプリントは、リハビリテーションや薬物療法で改善を期待できます。
シンスプリントが慢性化しないよう、治らないと放置せず、早い段階で医療機関を受診することが大切です。
再生医療
シンスプリントは再生医療で改善を期待できます。再生医療は、幹細胞治療やPRP療法などが代表的です。
従来の治療法でシンスプリントが治らない場合は、幹細胞治療やPRP治療などの再生医療も選択肢の一つです。リペアセルクリニックでは、これらの再生医療を提供していますので、お悩みの方はぜひご相談ください。
メール相談やオンラインカウンセリングも受け付けています。
まとめ|シンスプリントが治らない場合はトレーニングや治療方法を見直そう
シンスプリントが治らない原因は、脚に負荷がかかりすぎていたり、ふくらはぎの筋肉が硬かったりする可能性があげられます。
治らないシンスプリントを放置していると、疲労骨折を起こすリスクもあるため、放置するのは控えましょう。
シンスプリントが治らない場合は、シューズやインソールを変えたり、トレーニング計画を見直したりすることが大切です。
さらに、シンスプリントの根本的な原因を改善するためにも、症状に合った治療を受けましょう。
リペアセルクリニックでは、再生医療を提供しています。メール相談やオンラインカウンセリングも受け付けていますのでお気軽にお問い合わせください。
\まずは当院にお問い合わせください/
監修者

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)
Sadanori Sakamoto
再生医療抗加齢学会 理事
再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。
「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。