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骨粗鬆症におすすめの食べ物とは?今すぐはじめたい食事の工夫を医師が解説

骨粗鬆症 食べ物 おすすめ
公開日: 2025.05.30

「骨粗鬆症の予防や改善に効果的な食べ物はある?」と疑問にお持ちの方も多いのではないでしょうか。

骨密度の低下を未然に防ぐため、骨を強くする食材を普段の食事に取り入れたい人もいるかもしれません。

骨粗鬆症は、年齢とともに骨がもろくなり、骨折のリスクが高まる病気です。とくに女性は閉経後に骨密度が急激に低下しやすいため、日々の食事で骨を強く保つことが大切です。

この記事では、骨粗鬆症予防に役立つ食べ物や食事の工夫について、詳しく解説します。

今日から始められる骨ケアの秘訣を見つけてみましょう。

骨粗鬆症予防におすすめの食べ物は「牛乳・魚・野菜・大豆」

骨を丈夫に保つには、特定の栄養だけでなく、いくつもの栄養素をバランスよくとることが大切です。

特におすすめの食べ物は以下の4種類です。

食べ物の種類

骨粗鬆症の予防効果

牛乳(乳製品)

カルシウムが豊富で骨を強くする

ビタミンDがカルシウムの吸収をサポート

野菜

ビタミンKで骨にカルシウムを定着

大豆・卵・海藻

骨の形成と維持に役立つ栄養素が豊富

骨粗鬆症の予防に効果的な食べ物を知り、普段の食事に取り入れていきましょう。

牛乳(乳製品)|カルシウムが豊富で骨を強くする

牛乳や乳製品は、骨をつくるカルシウムの代表的な供給源です。

カルシウムは骨や歯をつくる材料として欠かせない栄養素で、筋肉や神経の働きにも関係しています。

不足すると骨がもろくなり、骨粗鬆症のリスクが高まってしまうため積極的に摂りたい食品です。文献1

たとえば、牛乳1杯(200g)には約220mgのカルシウムが含まれており、1日に必要な量の約1/3を補えます。(文献2

チーズやヨーグルトを組み合わせれば、より摂り入れやすくなります。

毎日コップ1杯の牛乳から、骨の健康を意識してみましょう。

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魚|ビタミンDがカルシウムの吸収をサポート

魚に含まれるビタミンDは、カルシウムを体に吸収しやすくする働きがあります。

ビタミンDが不足すると、カルシウムを摂ってもうまく吸収されず、骨密度が低下してしまいます。(文献1

また、ビタミンDは日光に当たることで体の中で作られますが、年を重ねるとその働きが弱くなってしまうのです。(文献3

そのため、日光に当たる機会が少ない人や高齢者は、食品からビタミンDをしっかり摂りましょう。

とくに、鮭、いわし、さんまなどの脂ののった魚には、ビタミンDが多く含まれています。

焼き魚や缶詰などでも手軽にとれるので、日々の食事に取り入れやすいのもポイントです。

魚を積極的に食べて、カルシウムの力をしっかり活かしましょう。

野菜|ビタミンKで骨にカルシウムを定着

ビタミンKは、カルシウムを骨にとどめるのに欠かせない栄養素です。

カルシウムをしっかりとっても、それが骨に定着しないと骨は強くなりません。

ビタミンKは、カルシウムが骨に沈着するのを助ける働きがあり、骨粗鬆症の予防薬としても活用されています。文献4

たとえば、小松菜、ほうれん草などの緑の葉物や納豆はビタミンKが豊富です。

おひたしやみそ汁、炒め物などに取り入れやすく、栄養バランスも整います。

日々の健康管理に役立つ野菜は、骨の健康にも役立ちます。

毎日の食事に、少しずつでも取り入れていきましょう。

大豆・卵・海藻|骨の形成と維持に役立つ栄養素が豊富

大豆製品や卵、海藻には、骨をつくるために大切な栄養素が豊富に含まれています。

たとえば、大豆や卵に多く含まれるたんぱく質は、筋肉や皮膚だけでなく、骨の土台になる「コラーゲン」をつくる材料になります。文献4

また、海藻に多いマグネシウムは、カルシウムと一緒に骨の形成をサポートしてくれる栄養素です。

不足すると骨がもろくなるリスクがあるため、積極的に摂りましょう。(文献1

さらに、大豆に含まれるイソフラボンには、女性ホルモンに似た働きがあります。

女性ホルモンは骨密度の維持を助ける働きがあるため、分泌が低下した閉経後の女性は骨粗鬆症になるリスクが上昇します。そこで、女性ホルモンに似たイソフラボンは、閉経後の骨の健康をゆるやかにサポートできる可能性があるのです。(文献5

納豆や豆腐、味噌などの大豆製品は、日本人の食生活にもなじみ深く、日々の食事に取り入れやすいのが魅力です。

味噌汁や納豆、卵焼き、ひじきの煮物など、身近な和食メニューの中には、骨の健康を支える要素がたくさんつまっています。

できることから毎日の習慣にしていきましょう。

【過剰摂取に注意】骨粗鬆症で食べてはいけないもの

骨の健康を守るためには、摂取を控えた方が良い食品もあります。

以下の食品は、過剰に摂取するとカルシウムの吸収を妨げたり、カルシウムの排泄を促進したりするため、注意が必要です。

  • インスタント食品や加工食品|塩分が多い食べ物
  • コーヒーや紅茶|カフェインを含む飲み物
  • お菓子やジュース|糖分が多い食べ物・飲み物

ひとつずつ詳しくみていきましょう。

インスタント食品や加工食品|塩分が多い食べ物

インスタントラーメンやスナック菓子、加工食品には塩分が多く含まれています。

塩分を摂りすぎると、尿中にカルシウムが排泄されやすくなり、骨からカルシウムが失われる原因となります。文献6

日常的に塩分の摂取量を意識し、減塩を心がけましょう。

コーヒーや紅茶|カフェインを含む飲み物

コーヒーや紅茶、緑茶などに多く含まれるカフェインも、骨の健康に影響を与えるといわれています。

カフェインには、カルシウムの吸収を妨げたり、尿と一緒に排出されやすくしたりする働きがあります。文献6

そのため、カルシウム不足を引き起こし、骨粗鬆症や骨折のリスクが高まることがあるのです。

「コーヒーを1日何杯までに抑えるべきか」については、明確な基準はありませんが、1日5杯以上飲むと骨に影響が出るとの報告もあります。(文献7

骨の健康を守るためにも、飲みすぎには気をつけて、適量を心がけましょう。

お菓子やジュース|糖分が多い食べ物・飲み物

砂糖を多く含むお菓子やジュースは、カルシウムの吸収を妨げる可能性があるといわれています。

文献8

さらに、これらをとりすぎることで、食事全体のバランスが崩れ、必要な栄養素が足りなくなるおそれもあります。

骨の健康を守るためにも、甘いものは控えめにして、栄養バランスの良い食事を意識しましょう。

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骨粗鬆症に必要な栄養素一覧

骨の健康を守るには、栄養がどれくらい必要なのかも知っておきたいところです。

次の表で、必要な量と実際の摂取量を見比べてみましょう。(文献1)(文献9)(文献10)(文献11

<骨粗鬆症予防で大切な栄養素の目標量と平均摂取量>

栄養素

推奨量

平均摂取量(60代女性)

カルシウム

656~669mg/日

518mg/日

ビタミンD

9.0μg/日

7.0μg/日

ビタミンK

150μg/日

252μg/日

たんぱく質

50g/日

67.7g/日

マグネシウム

310~320mg/日

252mg/日

ビタミンK、たんぱく質は足りている一方で、ビタミンDやカルシウム、マグネシウムは不足しがちなことがわかります。

日々の食事でこれらの栄養素を意識的に摂取することが大切です。

骨粗鬆症予防におすすめの食べ合わせ5選

毎日の食事に取り入れやすい、骨粗鬆症予防に効果的な食べ合わせをご紹介します。

これらの組み合わせを参考に、できることから始めていきましょう。

ヨーグルト × きな粉

ヨーグルトにきな粉をかけるだけで、カルシウム、たんぱく質、イソフラボンを一度に摂取できます。

腸内環境も整いやすく、骨の健康と合わせて整えたい人にぴったりです。

朝食やおやつにぜひ試してみてください。

ただし、きな粉はむせやすいため、よく混ぜてから食べると良いでしょう。

納豆 × 小松菜 × 味噌汁

納豆と小松菜を味噌汁の具にすると、ビタミンKとたんぱく質、イソフラボンを同時に補給できます。

納豆はご飯にかけるだけではなく、味噌汁の具にしたり、ゆでた葉物野菜と和えてもおいしく食べられます。

無理なく続けるためにも、いろいろな食べ方を楽しんでみてください。

鮭 × 干ししいたけ × オリーブオイル

鮭と干ししいたけをオリーブオイルで炒めたり焼いたりすると、ビタミンDの吸収率がぐんとアップします。

干ししいたけは日光に当てるとビタミンDがさらに増えるため、調理前に30分ほど日干しするのもおすすめです。(文献12

豆腐 × ひじき

豆腐とひじきを組み合わせることで、マグネシウムとカルシウム、たんぱく質、イソフラボンを補えます。

煮物や白和えなどにすれば、日々の副菜として自然に取り入れやすく、食卓の栄養バランスが整いやすくなります。

チーズ × ブロッコリー × 卵

チーズ、ブロッコリー、卵を使った料理は、カルシウム、ビタミンK、たんぱく質が一皿でとれるメニューです。

たとえば、チーズオムレツにゆでたブロッコリーを添えるだけでもOKです。

彩りも良く、食欲をそそる一品になります。

【骨粗鬆症】食事で補いきれないときは受診も検討

骨に良い食事を意識していても、加齢や女性ホルモンの変化によって、骨密度が下がってしまうことがあります。

骨粗鬆症は、痛みなどの症状が出る前に進行しているケースも多いため、早めに気づくことが大切です。

とくに、腰や背中の痛み、身長の縮み、背中の丸まりが気になっている人は、骨がもろくなっているサインかもしれません。文献13

「まだ症状がないから大丈夫」と思っていても、骨密度の検査を受けておくと良いでしょう。

医師のアドバイスを受けながら、薬の力を借りることも予防につながります。

「自分で気をつけるだけでは心配」という方は、一度医療機関で相談してみましょう。

リペアセルクリニックでは、メール相談オンラインカウンセリングも受け付けています。

骨粗鬆症について不安がある方や、どこに相談すれば良いかわからない方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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乳製品や大豆製品を摂って骨粗鬆症を予防しよう

骨を丈夫に保つためには、毎日の食事でさまざまな栄養素をバランス良くとることが大切です。

年齢を重ねると、カルシウムやたんぱく質などの栄養が不足しやすくなり、骨がもろくなってしまいます。

毎回の食事でしっかり栄養を摂り、骨粗鬆症を予防しましょう。

たとえば、牛乳やヨーグルト、魚、大豆製品、緑黄色野菜などを組み合わせると、カルシウム・ビタミンD・ビタミンK・たんぱく質など、骨の健康に欠かせない栄養素を効率よく摂れます。

無理のない範囲で食事を見直しながら、不安があるときは医師に相談してください。

できることから、骨の健康づくりをはじめてみましょう。

骨粗鬆症の食事に関するよくある質問

骨粗鬆症におすすめの飲み物はありますか?

カルシウムやたんぱく質を含む牛乳や豆乳は、骨粗鬆症対策になる飲み物です。

豆乳は毎日飲みやすく、女性にうれしい大豆イソフラボンも摂取できます。

また、小松菜やバナナ、牛乳や豆乳、ヨーグルトなどをミキサーにかけて作るスムージーは、栄養バランスもよく、骨の健康にもぴったりです。

栄養たっぷりのスムージーを、朝食の一杯として取り入れてみてはいかがでしょうか。

骨粗鬆症にお酢は良くないですか?

「魚の骨が酢でやわらかくなるから、自分の骨もやわらかくなるのでは?」と不安に思う方もいますが、心配はいりません。

酢には、むしろカルシウムの吸収を助けるはたらきがあります。

魚の骨がやわらかくなるのは料理中の変化で、体の中で骨が溶けてしまうわけではありません。(文献7

酢の物や、魚の酢煮など、食事の中に上手にとり入れていきましょう。

 

参考文献

(文献1)

「日本人の食事摂取基準(2025年版」策定検討会報告書令和6年10月,https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

(文献2)

農林水産省「大切な栄養素カルシウム」みんなの食育,https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_05.html

(文献3)

厚生労働省「ビタミンD」eJIM,https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c03/10.html

(文献4)

上西一弘「特集/「骨」から考えるリハビリテーション診療一骨粗髭症・脆弱性骨折一骨の健康のための栄養」『MB Med Reha』270,pp59-65,2022,https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/%E8%B3%87%E6%96%99%E2%91%A6%E9%AA%A8%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%A0%84%E9%A4%8A%E3%80%80MB%20Med%20Reha%20270%2059-65%202022%E3%80%80.pdf

(文献5)

石見佳子「大豆イソフラボンの骨代謝調節作用」『日本栄養・食糧学会誌』76(5),PP291-296,2023,https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/76/5/76_291/_pdf

(文献6)

厚生労働省「カルシウム」eJIM,https://www.ejim.mhlw.go.jp/pro/overseas/c03/01.html

(文献7)

公益財団法人骨粗鬆症財団「予防について」骨粗鬆症財団ホームページ,https://www.jpof.or.jp/osteoporosis/faq/faqprevention.html#Q4

(文献8)

津志田藤二郎ほか「アクティブシニア社会の食品開発指針」2006年9月7日,https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2006/063011/200619043A/200619043A0013.pdf

(文献9)

厚生労働省「令和5年国民健康・栄養調査結果の概要 」,https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf

(文献10)

公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンKの働きと1日の摂取量」『健康長寿ネット』2016年7月25日,https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-k.html

(文献11)

厚生労働省「マグネシウム」eJIM,https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c03/13.html#d02

(文献12)

厚生労働省「ケア・スポット 健康経営推進プロジェクト 健康だより9月」安全衛生課 衛生委員会2022年9月,https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzenproject/member/care-spot/images/2_b.pdf

(文献13)

河路 秀巳,伊藤 博元「骨粗鬆症の診断と治療」『日医大医会誌』5(1),pp41-46,2009,https://www.jstage.jst.go.jp/article/manms/5/1/5_1_41/_pdf

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