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【医師監修】ストレートネックは整体で治る?医学的観点から改善の有無について詳しく解説

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公開日: 2025.07.31

「もしかしてストレートネックかもしれない」

「整体でストレートネックが改善するって本当なの?」

長時間のデスクワークやスマートフォンの使用が増えたことで首や肩に不調を感じるストレートネックに悩みを抱えている方も少なくありません。ストレートネックは整体に通えば楽になると聞く一方で、本当に治るのか、通い続けて意味があるのか疑問を抱えている人も多くいます。

実際、整体で一時的に症状が和らぐことはありますが、根本的なストレートネックの改善には医学的に繋がらないとされています。

本記事では、現役医師が医学的観点から、ストレートネックの改善は可能かどうかを解説し、最後によくある質問もまとめておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

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ストレートネックは整体で治る?

内容 詳細
整体は対症的なケアであり「根本治療」ではない 筋肉の緊張緩和や血流促進による補助的役割であり、頚椎の構造自体を治す根本治療ではない
医学的エビデンスが乏しい 症状改善やカーブ回復の効果裏付ける十分な科学的根拠がなく、リスクも指摘されている

ストレートネックは、首の自然なカーブが失われて首や肩に負担がかかる状態です。整体により一時的に筋肉の緊張が緩み症状が和らぐことはありますが、頚椎の構造を完全に戻す根拠はなく、根本治療とはいえません。

改善には生活習慣や姿勢の見直し、医学的な対応が不可欠です。整体を受ける場合も、まず医療機関で評価を受けた上で、補助的に取り入れるようにしましょう。

以下の記事でも、ストレートネックについて詳しく解説しています。

【関連記事】

ストレートネックとは|改善・予防方法や重症化する前に確認すべきポイントを医師が解説

ストレートネック改善のための筋トレ方法を医師が解説|効果や注意点もあわせて紹介

整体は対症的なケアであり「根本治療」ではない

内容 詳細
整体で改善できるのは「筋肉の緊張」対策が中心 首周りの筋肉の緊張緩和や血流促進による一時的な症状の軽減
整体は「対症療法」であって「根治療法」ではない 骨の配列や頚椎の構造自体を治す根本治療は整形外科や理学療法が中心
根本改善には医療的アプローチが必要 整形外科での診断・理学療法・生活指導が重要

文献1)(文献2

整体は、首や肩の筋肉をほぐすことで一時的な不調を和らげる対症的なケアです。施術後に症状が軽減することは多いものの、首の骨格や姿勢の根本的な変化をもたらすものではありません。

根本治療を目指すには、日常生活での姿勢改善や筋力トレーニングに加え、生活習慣の見直しや医療機関での治療が不可欠です。

医学的エビデンスが乏しい

内容 詳細
カーブと違和感の無関連性 107名の調査や他の研究で、頸椎カーブと違和感の関連性は確認されていない
臨床試験の不足 整体は「弱い・中程度の推奨」にとどまり、運動療法や教育より優先順位が低い
回復手技の再現性とリスク 一部にCBPの症例報告はありますが、一般的な理学療法や手技で頸椎カーブを回復させるのは困難で、過度な操作は形状の変化や悪化のリスクを伴う
強い矯正操作の危険性 椎骨動脈解離や脳卒中などの重篤なリスクがあり、慎重な判断が必要

文献3)(文献4)(文献5

ストレートネックに対する整体の施術には注意が必要です。また、誰でも同じ効果が得られるわけではありません。実際に、一時的に症状が和らぐと感じる方もいますが、効果が長続きしないケースや、かえって悪化した事例も報告されています。

また、頸椎カーブを整えるとされる「カイロプラクティック・バイオフィジクス(CBP)」の症例は一部にありますが、一般的な理学療法や手技では回復が難しく、過度な施術は形状の変化や悪化のリスクを伴います。

現時点で、整体によるストレートネック改善には十分な医学的エビデンスはありません。施術を受ける際は医療機関での診断を受けた上で、慎重に判断する必要があります。

ストレートネックで整体に通う前に知っておくべき注意点

注意点 詳細
医療機関と連携する整体院を選ぶ 医師の診断や治療方針をもとに施術できる体制の確認
持病や既往歴のある人は事前に確認する 高血圧や骨粗しょう症など既往歴の申告と主治医への相談
整体によるリスクを理解しておく 強い矯正操作による悪化や合併症リスクの認識

整体を検討する際は、施術の目的やリスクを十分理解しておくことが大切です。施術者の資格や経験、他の医療機関との連携体制が整っているかを事前に確認しましょう。また、持病や既往歴がある方は注意が必要です。

適切な評価が行われていないと症状を悪化させる可能性もあります。整体はあくまで補助的な位置づけとし、利用する場合は医療機関へ事前に相談しましょう。

医療機関と連携する整体院を選ぶ

ストレートネックで整体を受ける前には、医療機関と連携している整体院かどうかを確認することが重要です。国家資格を持つ施術者が在籍しているかも判断の目安になります。

連携先の医療機関や連携内容を事前に確認し、異常があった際に医師へ速やかに対応できる体制があるかを見ておきましょう。

医師と連携がない整体院では、内臓疾患をただの腰痛と誤認した例もあり、重大な疾患を見逃すリスクがあります。また、ボキボキ整体などの根拠の乏しい施術も避けましょう。

持病や既往歴のある人は事前に確認する

持病・既往歴 注意点
骨・関節の疾患(骨粗しょう症、骨折、リウマチ等) 骨が脆弱な場合や炎症性関節疾患は強い手技が禁忌
脊椎の構造的問題(腫瘍、重度ヘルニア、脊髄圧迫等) 神経症状や脊髄圧迫がある場合は重篤な合併症リスク
血管系・出血傾向(血友病、抗凝固薬、動脈瘤等) 強い圧迫や回旋で血管損傷・脳卒中リスク
神経・脊髄疾患(脊髄症、馬尾症候群等) 手技による神経症状増悪や合併症リスク
その他重大な既往(重度心疾患、血栓症、先天異常等) 施術中の圧力や動きで悪化リスク

文献6)(文献7

整体を受ける前には、持病や既往歴を必ず申告し、医師に相談しましょう。骨粗しょう症やリウマチ、脊椎腫瘍、重度のヘルニア、血管疾患、重度の心疾患などがある場合、強い圧力や矯正を伴う整体は重大な合併症を引き起こす危険性があります。

また、整体院ではレントゲンやMRIによる画像診断ができないため、症状の背後に別の病気が隠れているかどうかを判断できません。ストレートネックの根本治療や原因の特定には、まず整形外科などの医療機関で正確な診断を受けることが重要です。

整体によるリスクを理解しておく

整体(手技療法)を受ける際には、いくつかのリスクがあることへの理解が大切です。施術後に首や肩のだるさ、頭痛、しびれ、疲労感などの軽度から中等度の副反応が起こるケースがあります。多くは一時的です。しかし、その可能性を認識しておく必要があります。

ごく稀に、骨折や椎間板ヘルニア、神経損傷などの重い合併症が起こるケースも報告されています。実際、イギリスでは80歳のジョン・ローラー氏が施術中に脊椎矯正を受けた後、深刻な合併症を発症し、翌日に亡くなった事例もありました。検死審問では、施術が死因のひとつとされています。文献7

このような事例も起こりうるため、施術を受ける前には、骨粗しょう症や神経症状の有無を医療機関で確認し、十分な説明と同意(インフォームドコンセント)を受けることが重要です。整体はあくまで補助的手段とし、運動療法や理学療法の併用が推奨されます。

医療機関で行われるストレートネックの治療法

治療法 詳細
運動療法・リハビリテーション ストレッチや体操、筋膜リリースによる筋肉の柔軟性向上と姿勢改善
物理療法 電気治療や温熱療法、牽引療法による筋緊張緩和と血行促進
薬物療法 消炎鎮痛薬や筋緊張緩和薬、外用薬、ブロック注射による症状緩和
生活習慣の改善指導 姿勢や作業環境の見直し、日常生活でのセルフケア指導

医療機関では、ストレートネックに対しレントゲンやMRIなどの画像診断を用いて状態を正確に評価し、根拠に基づいた治療が行われます。

リハビリや運動指導によって姿勢や筋力の改善を図り、日常生活での再発予防も不可欠です。また、症状に応じて薬物療法や物理療法も併用され、整体では対応できない範囲まで幅広くアプローチできます。医療機関では科学的根拠に基づいた多角的な治療を受けることができるのです。

運動療法・リハビリテーション

ストレートネックの改善には、医療機関で行う運動療法やリハビリテーションが効果的です。姿勢の崩れや筋力・柔軟性の低下といった根本原因への直接アプローチが期待できます。

ストレッチや筋力トレーニングを通じて、首や肩の筋肉バランスを整え、正しい姿勢を保てる身体づくりを目指します。また、医師の診断や画像検査をもとに、個別の状態に応じた効果的なプログラムを提供します。さらに、日常の姿勢や生活習慣の指導も受けられるため、セルフケアの習慣化や再発予防にもつながります。

物理療法

物理療法(温熱療法、電気刺激療法、牽引療法など)は、画像診断や問診をもとに医師が症状や身体の状態に合わせて適切に選択・管理します。

筋肉の緊張緩和や血流改善、神経症状の軽減などが期待できる上に副作用やリスクも最小限に抑えられます。また、持病や既往歴を考慮して治療内容を調整できるため、患者ごとにきめ細かい対応が可能です。

医療機関では診断と治療が一貫して行われるため、ストレートネックの根本的な原因や重症度に応じた治療計画が立てられます。

一方、整体は主に手技による対症的なケアが中心で、医療的な診断や管理が行われないため、見逃される疾患やリスクが残る場合があります。物理療法は医療設備を活用し、整体では対応できない範囲まで幅広くアプローチできるのが特徴です。

薬物療法

薬物療法は、ストレートネックによる違和感や筋緊張、炎症の緩和に有効です。消炎鎮痛薬や筋弛緩薬により、症状を一時的に抑えることで、日常生活の負担を軽減できます。

また、医師による診断のもと、症状や体調に合わせた処方が行われるため、他の疾患の有無も確認しながら治療を継続できます。

ただし、薬物療法は根本的な改善を目的としたものではなく、副作用や長期使用による影響に注意が必要です。適切な運動や生活習慣の見直しとあわせて取り入れることが大切です。

生活習慣の改善指導

ストレートネックは、長時間のスマホやパソコン使用、悪い姿勢など、日常の習慣が大きく関係しています。医療機関では、そうした原因を見直すために、正しい姿勢や作業環境の整え方、適切な運動やストレッチ方法などを個別に指導します。

生活習慣の改善で、症状の緩和だけでなく再発予防にもつながり、長く健康な状態を保てるようになります。整体では得られにくい、医学的根拠に基づく具体的なアドバイスが受けられるのが利点です。

根本的なストレートネックの改善は整体でなく医療機関を受診しよう

ストレートネックの根本的な改善には、まず医療機関での正確な診断と治療が欠かせません。整体は補助的なケアに過ぎず、医学的評価を受けずに施術を続けると症状が悪化する恐れもあります。首や肩の不調が続いたり、しびれやめまいなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

ストレートネックの悪化にお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。椎間板の変性や神経の圧迫に対しては、再生医療が根本的な改善を目指す治療法のひとつとして注目されています。

ただし、再生医療はすべての患者に適用できるわけではないため、医師と相談しながら治療法を検討することが大切です。まずは医療機関を受診し、正確な診断に基づいた適切な治療計画を立てることが改善への第一歩となります。

ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。

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ストレートネックと整体に関するよくある質問

ストレートネックに対する整体は保険を適用できますか?

ストレートネックのケアで整体を利用する場合、健康保険は適用できません。日本の法律で整体は医療行為とは認められておらず、公的な健康保険の対象外とされているためです。

整体は民間療法と聞きましたがどういう意味ですか?

民間療法とは、病院や医師に頼らずに行う昔ながらの健康法のことを指します。整体のほかに、ツボ押し・お灸・漢方・健康食品なども含まれます。これらは伝統や経験に基づいていますが、科学的な効果が十分に証明されていません。

整体もそのひとつであり、国家資格が不要なため、エビデンスに乏しく効果に限界があります。症状がある場合は、まず医療機関で適切な診断を受けましょう。

参考文献

(文献1)

手技による医業類似行為の危害 -整体、カイロプラクティック、マッサージ等で重症事例も- |独立行政法人

(文献2)

医業類似行為に対する取扱いについて|厚生労働省

(文献3)

The curse of the straight neck aka loss of lordosis|SQUAREONE

(文献4)

Evidence-based treatment recommendations for neck and low back pain across Europe: A systematic review of guidelines|PubMed

(文献5)

Understanding Your Spine|CLAR

(文献6)

WHO Guidelines – Contraindications to SMT|WikiChiro

(文献7)

John Lawler inquest|WIKIPEDIA

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