- その他、整形外科疾患
ストレートネックは整体で治る?効果やリスク、病院を受診すべき目安を解説
「ストレートネックは整体の施術で治るの?」
「首への施術は危険と聞いたけれど本当?」
整体はストレートネックの根本治療にはなりません。ただし、痛みなどの症状を和らげる効果は期待できる可能性があります。整体には法的資格制度がなく、技術水準にばらつきがあるため利用の際には注意が必要です。
本記事では、ストレートネックに対する整体の有効性や施術を受けるリスク、注意点、整体院の選び方などを解説します。ストレートネックの受診の目安も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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目次
ストレートネックは整体で治るのか
整体を検討する上で、多くの方が気になるのが「本当に治るのかどうか」です。
整体を受ける前に知っておきたいポイントは、以下のとおりです。
それぞれについて詳しく解説します。
整体は「根本治療」ではない
整体はストレートネックの根本治療にはなりません。整体による効果が確認されている範囲は、あくまでも一時的な変化にとどまっているためです。
施術によって、筋肉の緊張がほぐれたり、血流が促進されたりすることで痛みなどの症状が一時的に和らぐ可能性はあります。しかし、日頃のうつむき姿勢や長時間の同一姿勢などの生活習慣を改善しないかぎり、根本的な治癒に至ることは難しいと考えられます。
医学的エビデンスが乏しい
整体で症状が改善するという医学的エビデンスは、現時点では乏しいです。
実際に慢性的な首の痛みに対して徒手療法(手技による施術)を行った47件の研究(参加者4,460例)があります。研究によると、痛みの軽減と機能の改善につながる可能性はあるものの、結果にばらつきがあり、エビデンスの質は低い、または中等度にとどまると結論づけられています。(文献1)
急性の首の痛みについても、6件の研究(参加者446例)で、痛みの軽減に役立つとの報告があります。ただし研究数が少なく、結果は慎重に解釈する必要があると言われています。(文献1)
ストレートネックに対する整体の施術のリスク
ストレートネックに対する整体の施術の主なリスクとして、以下が挙げられます。
それぞれについて詳しく解説します。
重い副作用のリスクがある
首への施術は、神経障害や動脈損傷といった重い副作用が生じるリスクがあります。
厚生労働省のeJIMでは、脊椎の徒手療法のリスクと副作用について、以下のように整理しています。
| 程度 | 主な副作用 | 頻度 |
|---|---|---|
| 軽度から中等度 | 痛みや不快感の悪化、頭痛、こわばり | 比較的よく起こる(多くは24時間以内に治まる) |
| 重篤 | 脊椎・神経障害、首の動脈損傷を含む脳卒中 | 極めて少ない |
これらは、250件の論文からのエビデンスをまとめた結果です。(文献1)
施術の技術水準が一定ではない
整体は接骨院などとは違い、法的資格制度が設けられていないため、施術者によって技術水準にばらつきがあります。
実際に、国民生活センターに寄せられた相談件数を参考にすると、以下のような結果が出ています。
| 施術分類 | 相談割合 |
|---|---|
| 国家資格を持つ者のみが行うことができる施術 | 約17% |
| 法的資格制度がない施術 | 約44% |
※「マッサージ」など、施術者が国家資格を持つかどうか判別できない相談は、上記の分類には含まれていません。(文献2)
原則として、医業に類似する行為のうち、あん摩マッサージ指圧や柔道整復などは、国家資格を持つ者でなければ行えません。つまり、国家資格を持つ施術者であれば、一定の技術や水準が担保されていると考えられています。
ストレートネックで整体に通う前に知っておくべき注意点
整体に通う前に知っておくべきことは、自身の持病や既往歴です。
整体を含む徒手療法には、以下のように絶対的禁忌(実施してはならない)と注意が必要な状態があります。
| 対象となる状態 | |
|---|---|
| 絶対的禁忌 | ・脊髄(背骨の中を通る神経)や馬尾神経(脊髄の下部にある神経の束)を損傷している ・手足につながる神経を損傷している ・関節に強い炎症がある ・重度の骨粗鬆症(こつそしょうしょう:骨がもろくなる病気)である ・がんなどの腫瘍がある |
| 注意が必要な状態 | ・胸椎や腰椎にリウマチ症状がある ・骨粗鬆症である ・腰椎すべり症(背骨の一部が前後にずれている)である ・妊娠している ・めまいがある |
医師に整体を受けても問題ないか事前に確認しておきましょう。
ストレートネックの受診の目安
以下のような症状が現れている場合は、なんらかの病気が隠れている可能性があります。
| 注意すべき症状 | 疑われる病気 |
|---|---|
| 首・肩・腕に痺れがある、ときおり足がもつれる | 頸椎椎間板ヘルニア(首の骨の間にあるクッションが飛び出す病気)、頸椎症(首の骨が変形する病気) |
| 腕を上げると痛む | 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩) |
| 目の乾き、疲れ、かすみ、不快感がある | ドライアイ |
ストレートネックは、筋肉の緊張により首を通る自律神経にも影響を与えるため、目の不調が現れることがあります。
頸椎椎間板ヘルニアは、悪化すると深刻な状態に移行するおそれもあります。とくに手や腕のしびれが続く場合、強い症状が1週間ほど続く場合は注意が必要です。疑わしい症状が現れている場合は、早めに医療機関を受診してください。
医療機関で行われるストレートネックの治療法
医療機関で行われるストレートネックの主な治療法として、以下が挙げられます。
| 治療法 | 詳細 |
|---|---|
| 運動療法 | ストレッチや筋力トレーニングによる改善 |
| 徒手療法 | 理学療法士などの手技による緊張の緩和 |
| 薬物療法 | 消炎鎮痛剤や筋弛緩薬などによる症状の緩和 |
それぞれの治療法について解説します。
運動療法
ストレートネックには、首や肩周りのストレッチや筋力トレーニングといった運動療法が有効とされています。姿勢の崩れや筋力・柔軟性の低下といった根本的な原因に直接アプローチが可能です。
医療機関では、医師の診断や画像検査の結果を踏まえて、医師や理学療法士が一人ひとりの状態に応じた治療を検討します。さらに、日常生活における姿勢や生活習慣についても指導を受けられるため、セルフケアの習慣化や再発予防にもつながります。
徒手療法
徒手療法とは、理学療法士などが手技で首や筋肉の緊張を和らげるアプローチです。ストレートネックに対しては、徒手療法による筋膜リリースが有効とされています。
筋膜リリースとは、筋肉・骨・内臓を包む筋膜のねじれや緊張を本来の柔らかい状態にもどす施術です。しかし、前述のとおり、徒手療法は症状の緩和につながる可能性がある一方、エビデンスが少ない状態です。(文献1)
一方で、医療機関であれば、国家資格を有する医療従事者が施術を行うため、一定の技術や知識が担保されているメリットがあります。
薬物療法
ストレートネックにより痛みなどの症状がある場合は、以下のような薬物療法も検討します。
| 薬物療法 | 主な効果 |
|---|---|
| 消炎鎮痛剤 | 痛みや炎症を抑える |
| 筋弛緩薬 | 筋肉の緊張やこわばりを和らげる |
薬物療法も根本治療ではなく、あくまでも症状を和らげる対症療法です。長期使用による副作用にも注意が必要です。ストレートネックを改善するには、適切な運動や生活習慣の改善が重要です。
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ストレートネックの改善・予防方法
ストレートネックを改善・予防するためには、以下のような日々のセルフケアに取り組むことが大切です。
それぞれについて詳しく解説します。
姿勢を改善する
うつむき姿勢は、ストレートネックの原因の一つです。うつむき姿勢はデスクワークやスマートフォンの使用、読書中などになることが多いです。
例えば、デスクワークが中心でうつむき姿勢になりやすい方は、以下のような工夫を取り入れてみましょう。
- モニターの上端を目の高さに合わせる
- 背筋を伸ばして椅子に深く腰掛ける
- 肘が90度になる位置にキーボードを置く
正しい姿勢を保つことは、ストレートネックだけでなく、反り腰や巻き肩、腰痛などの予防にもつながります。
長時間の同一姿勢を避ける
長時間の同一姿勢は、ストレートネックの原因になります。デスクワークなどで長時間の同一姿勢を続けると、無意識にうつむき姿勢になっている可能性があります。パソコンやスマートフォンを使う際は、30分に1回は休憩を挟み、ストレッチや体操を行いましょう。
ストレッチを取り入れる
ストレートネックを改善・予防するために、日頃から首や肩周りのストレッチを取り入れることが大切です。
具体的なストレッチの方法は、以下のとおりです。
| 首のストレッチの種類 | 手順 |
|---|---|
| 首の前後ストレッチ | 1.椅子に座り両手を膝の上に置いてリラックスする 2.ゆっくりと頭を倒して首の後ろを伸ばして10秒キープする 3.ゆっくりと頭を起こす 4.次に顔を天井に向けるように頭を後ろに倒し首の前を伸ばして10秒キープする |
| 首の側面ストレッチ | 1.背筋を伸ばして椅子に座り右手で椅子の座面を軽く握る 2.左手を頭の右側に置き、左手で頭を左側にゆっくり倒す 3.首の右側が伸びているのを感じながら15秒間キープ 4.反対側も同様に行う |
ストレートネックを根本から治すなら整体より医療機関に相談する
ストレートネックを根本から治したいのであれば、医療機関に相談しましょう。整体には症状を和らげる効果が一定期待できますが、根本治療にはつながらないためです。
また、整体には法的資格制度が設けられていません。そのため、技術・知識の水準が担保されておらず、利用する際には注意が必要です。ストレートネックの症状の背景には、頸椎椎間板ヘルニアなどが隠れている可能性もあります。これらを確認するためにも、まずは医療機関の受診を検討してください。
なお、当院「リペアセルクリニック」では、頸椎椎間板ヘルニアに対する再生医療を行っています。日頃から首の痛みなど気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。
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ストレートネックと整体に関するよくある質問
整体は保険を適用できますか?
ストレートネックのケアで整体を利用する場合は、保険診療の対象にはなりません。整体は医療行為と認められておらず、公的な保険の対象外となっているためです。
整体は民間療法と聞きましたがどういう意味ですか?
民間療法とは、病院や医師に頼らず行われる健康法のことです。整体もそのひとつであり、ほかにも健康食品やリラクゼーション、ツボ押しなどが該当します。
マッサージなどの徒手療法は、症状の緩和につながる可能性がありますが、効果には個人差があります。一般的な整体は国家資格を持たない施術者が行う場合もあり、施術の技術水準にはばらつきがあります。症状がある場合は、まずは医療機関で適切な診断を受けましょう。
ストレートネックは病院に行くべきですか?
手や腕のしびれが続く場合や強い症状が1週間ほど続く場合は、首の神経や血管が圧迫されているおそれがあります。早めに医療機関を受診しましょう。
参考文献
(文献1)
脊椎マニピュレーション|厚生労働省























