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視神経脊髄炎は寿命に影響する?再発・後遺症予防の重要性を医師が解説
視神経脊髄炎(NMOSD)は、免疫の異常により視神経や脊髄に炎症が起こる自己免疫疾患で、視力障害やしびれ、麻痺などの症状を繰り返す特徴があります。
再発を重ねると神経のダメージが蓄積し、日常生活や将来の健康状態に不安を感じる方も少なくありません。中には「寿命に影響するのではないか」「健康な人と同じように長く生きられるのか」と悩む方もいます。
この記事では、視神経脊髄炎が寿命に与える影響や再発によるリスク、多発性硬化症との違いなどをわかりやすく解説します。視神経脊髄炎と向き合いながら長く元気に過ごすためのポイントを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
視神経脊髄炎の後遺症に対しては、再生医療も治療選択肢の一つです。後遺症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。
目次
【結論】視神経脊髄炎でも適切な治療を続けると寿命は健康な人と変わらない
視神経脊髄炎は、適切な治療と再発予防を継続できれば、基本的に健康な人と大きく変わらない寿命を保てるとされています。
寿命に影響するのは疾患そのものよりも、再発を繰り返すことで生じる神経障害や後遺症の蓄積です。再発を防ぎながら病状を安定させることが、寿命への影響を最小限に抑えることにつながります。
早期診断と継続的な再発予防治療を徹底すれば、将来にわたって健康な人と大きく変わらない寿命を目指せます。
視神経脊髄炎(NMOSD)が寿命に影響するといわれる理由
寿命に影響するといわれる背景には、以下のような再発による機能障害や神経ダメージの蓄積などの要因があります。
それぞれ詳しく解説します。
再発を繰り返すと呼吸や内臓に影響(後遺症)が出るから
視神経脊髄炎は再発のたびに炎症が神経へダメージを蓄積させ、後遺症が出やすくなります。主な影響は以下の通りです。
| 症状 | 内容 |
|---|---|
| 視力低下・視野障害 | 視神経の炎症により見えにくさや視野の欠けが生じる |
| 四肢の麻痺・しびれ | 脊髄障害によって手足の運動や感覚に支障が出る |
| 排尿・排便のコントロール障害 | 自律神経の影響で排泄機能の調整が難しくなる |
| 呼吸困難 | 呼吸筋の機能低下により息苦しさが現れる |
再発を繰り返すほど神経の回復が追いつかず、障害が固定化しやすくなります。とくに脊髄病変が広がると呼吸や自律神経機能にも影響が及び、生活機能の低下につながりかねません。
このように後遺症が蓄積していくことが、長期的な予後へ影響する要因と考えられています。
発見が遅れると神経へのダメージが進むから
視神経脊髄炎は急性期の炎症が強く、発見が遅れるほど神経細胞へのダメージが広がりやすくなります。治療開始が遅延すると脱髄や軸索障害が進行し、回復しにくい後遺症が出る可能性が高まります。
結果として運動機能や呼吸機能の低下が進行し、全身状態の悪化を招くおそれがあるため、寿命に影響するといわれています。
初期症状は視力低下やしびれなど他の疾患と似ているため、診断が遅れることがあります。神経へのダメージを最小限に抑えるためにも、おかしいと感じたら早めに医療機関を受診することが大切です。
合併症(感染症・血栓症)が起こる可能性があるから
視神経脊髄炎では、長期の免疫抑制療法や身体機能の低下により、感染症や血栓症といった合併症が生じる可能性があります。
免疫機能が抑えられることで、ニューモシスチス肺炎や肺結核などの日和見感染症のリスクが高まる点に注意が必要です。
さらに、排尿障害を伴う場合は残尿の影響で尿路感染症を繰り返す場合があり、全身状態の悪化につながることがあります。このような肺炎や尿路感染症が重症化すると治療継続が難しくなる場合があります。
また、活動量の低下や麻痺に伴う深部静脈血栓症や肺塞栓症は急激に生命リスクを高める要因です。こうした合併症の発症は予後に影響しうるため、寿命との関連が指摘されています。
視神経脊髄炎と多発性硬化症の誤診も症状悪化につながる
視神経脊髄炎(NMOSD)を多発性硬化症(MS)と誤診し、多発性硬化症の治療薬を視神経脊髄炎患者に投与してしまうと、かえって病状の進行を招くおそれがあります。
視神経脊髄炎は主に視神経や脊髄に強い炎症を起こす疾患であるのに対し、多発性硬化症は脳を含む中枢神経に散在する病変を特徴とする点で性質が異なります。
両者は初期症状が似ているため誤診が生じることがありますが、治療方針は大きく異なります。多発性硬化症として治療を受けた場合、NMOSDでは十分な再発抑制が得られず、むしろ再発が増える可能性も指摘されています。
結果として重い後遺症が残り、生活機能の低下が進むことで予後に影響を及ぼすおそれがあるでしょう。
視神経脊髄炎にかかっても寿命を延ばすための治療法
視神経脊髄炎では、再発の抑制と後遺症の軽減を目的に、急性期と慢性期で治療方針を分けて行うことが重要です。
急性期には炎症を速やかに鎮めて神経障害の進行を防ぎ、慢性期には再発予防治療を継続することで長期的な機能低下や生活の質の低下を抑えます。
急性期の治療法は以下があります。(文献1)
- ステロイドパルス療法:強力な抗炎症作用で急性の炎症を抑える
- 血漿交換療法:血中の自己抗体を除去する
- 免疫グロブリン大量静注療法:免疫反応を調整して炎症を鎮める
また、慢性期の治療法は以下が挙げられます。
- 副腎皮質ステロイド薬:炎症の再燃を防ぐ維持療法
- 免疫抑制薬:免疫異常を抑えて再発を予防する
適切な治療を継続すれば再発回数を減らし、日常生活を維持しながら予後の改善が期待できます。
視神経脊髄炎の後遺症の治療には再生医療も一つの手となる
視神経脊髄炎の後遺症には、再生医療という選択肢もあります。自己脂肪由来の幹細胞を培養し点滴で投与することで、損傷した神経機能の回復を目指す治療法です。
自身の細胞を用いるため拒絶反応が起こりにくく、通院で受けられる点もメリットです。リハビリと併用すれば生活機能の改善を目指せるでしょう。
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視神経脊髄炎の再発を予防するために普段から気を付けること
視神経脊髄炎の再発を防ぐには、日常生活での体調管理が欠かせません。とくに以下の点を意識することが重要です。
- ストレスや疲労をためず、十分な休息を確保する
- 手洗いやワクチン接種などで感染症を予防する
- 入浴や運動時は体温上昇に注意し、ウートフ現象を避ける
※ウートフ現象:体温上昇で一時的に症状が悪化する現象
これらを継続すれば免疫の過剰な活性化を抑えやすくなります。体調の変化に早めに気づき、主治医へ相談する姿勢も再発リスクの低減につながるでしょう。日頃から無理のない生活を送る意識も大切です。
視神経脊髄炎は早期治療・再発予防が寿命を延ばすカギ
視神経脊髄炎は、早期に適切な治療を開始し再発を防ぐことで、長期的な予後の改善が期待できます。
再発を重ねるほど神経障害や合併症のリスクが高まるため、急性期治療と再発予防治療を継続する姿勢が重要です。さらに、後遺症が残った場合でも再生医療という選択肢を検討すれば、神経機能の回復を目指せる可能性があります。
専門的な評価を受けながら、自身に合った治療方針を早期に整えることが寿命延伸のカギとなるでしょう。
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視神経脊髄炎の寿命に関するよくある質問
視神経脊髄炎と診断された際に余命が伝えられることはありますか?
視神経脊髄炎と診断された際、がんのように具体的な余命が告げられるケースは、一般的にはありません。
重度の再発や呼吸障害などの合併症がある場合に予後の見通しが説明されることはありますが、現在は治療の進歩により長期生存が期待できるとされています。
個々の病状や治療反応によって経過は大きく異なるでしょう。過度に悲観せず、主治医と再発予防の計画を立てることが重要です。
視神経脊髄炎は完治しますか?
現時点で視神経脊髄炎を完全に治す治療法は確立されていません。一度発症すると基本的には長期にわたって経過を見ていく必要がある慢性疾患と考えられています。
しかし、ステロイドや免疫抑制薬、抗体製剤など再発を抑制する治療法は着実に進歩しており、適切な選択・継続により症状のコントロールが期待できます。
早期に診断を受けて再発予防治療を継続すれば、生活機能の低下を防ぎながら日常生活を維持でき、結果として健康な人と大きく変わらない寿命を全うできる可能性も十分にあります。
視神経脊髄炎は遺伝しますか?
視神経脊髄炎は遺伝性疾患ではなく、親から子へ必ず受け継がれる病気ではありません。多くの場合は家族とは関係なく個別に発症するケースが中心で、特定の家系に集中して起こる病気とは考えられていません。
自己免疫の異常が関与する後天的な発症が主であり、家族内での発症頻度は高くないとされています。
ただし、体質的な影響が一部関わる可能性は否定できず、感染症や生活環境など複数の要因が重なって発症に至ると考えられています。
















