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坐骨神経痛と排尿障害の関係とは?頻尿・残尿感が起こる原因と対処法を解説

坐骨神経痛 排尿
公開日: 2026.05.31

「坐骨神経痛と排尿障害は関係するの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。腰の神経が圧迫されると、足のしびれだけでなく頻尿や残尿感などの尿トラブルが現れることがあります。

本記事では、坐骨神経痛と排尿障害の関係や原因、気をつけるべきサインについて詳しく解説します。この記事を読めば、頻尿・残尿感が坐骨神経痛からきているのか、別の疾患からきているのかを見分けるポイントがわかるので、ぜひ最後までご一読ください。

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坐骨神経痛と排尿障害の関係

項目 内容
排尿障害とはどのような症状か 頻尿・残尿感・尿漏れ・排尿困難などの症状
坐骨神経痛が排尿障害を引き起こすメカニズム 腰の神経圧迫による膀胱機能への影響
鍵を握る「馬尾神経」の役割 膀胱・直腸機能を担う重要な神経の役割

坐骨神経痛は、腰の神経が圧迫されることで脚に痛みやしびれが生じる状態です。腰の神経は膀胱の機能にも関わっているため、圧迫が強まると頻尿・残尿感・尿漏れ・排尿困難といった排尿トラブルが起こることがあります。

とくに「馬尾神経」が傷つくと排尿・排便障害を伴う馬尾症候群に発展するケースもあります。症状が出た場合、早めに受診しましょう。

排尿障害とはどのような症状か

排尿障害とは、膀胱に尿を貯める機能や、尿を体外へ排出する機能になんらかの障害が生じた状態を指します。文献1) 具体的には以下のような症状です。

  • 頻尿(1日8回以上のトイレ)
  • 残尿感(排尿後も尿が残っている感覚)
  • 排尿困難(尿が出にくい、勢いが弱い)
  • 尿漏れ(腹圧時や急な尿意による漏れ)
  • 排尿痛(排尿時の痛みや灼熱感)

これらの症状は膀胱炎などの泌尿器疾患でも起こりますが、腰の神経の問題が原因となるケースがあります。

以下の記事では、坐骨神経痛が死ぬほど痛いときにどうするべきかを詳しく解説しています。

坐骨神経痛が排尿障害を引き起こすメカニズム

坐骨神経は腰椎から出て、臀部・大腿・下腿・足先へと走行する末梢神経です。(文献1

坐骨神経痛は、この神経が腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などにより圧迫・刺激されることで、お尻から足にかけての痛みやしびれとして現れます。

腰の神経は足だけでなく、骨盤内の臓器(膀胱・直腸など)の機能にも関わっており、神経への圧迫が強くなると膀胱のコントロールが乱れ、排尿障害が生じることがあります。

鍵を握る「馬尾神経」の役割

腰椎の脊柱管内には「馬尾神経(ばびしんけい)」と呼ばれる神経の束があります。馬尾神経は、下肢の感覚・運動だけでなく、膀胱・直腸の括約筋(かつやくきん)のコントロールにも深く関わっています。文献2

馬尾神経が圧迫されると足のしびれや痛みだけでなく、排尿・排便障害が現れることもあるため、注意が必要です。

坐骨神経痛に伴う排尿障害の具体的な症状

頻尿・残尿感

馬尾神経への圧迫が膀胱の感覚神経に影響すると、実際には尿が少量しか溜まっていないのに強い尿意を感じたり(過活動膀胱)、逆に膀胱に尿が溜まりすぎて残尿感が生じたりします。

「何度もトイレに行きたくなる」または「排尿後もスッキリしない」状態が続く場合は、腰の神経の問題が関係している可能性を疑ってみましょう。

排尿痛・排尿困難

坐骨神経痛が重症化すると、尿を出す際の筋肉(排尿筋)の協調運動が乱れ、尿が出にくくなる排尿困難が起こることがあります。また、神経の刺激によって排尿時に痛みや不快感を覚えるケースもあります。

膀胱炎による排尿痛と異なり、腰の神経が原因の場合は腰痛や足のしびれを同時に感じることが多い点が特徴です。

尿漏れ(腹圧性・切迫性)

膀胱や尿道括約筋を制御する神経が障害を受けると、くしゃみや咳などで腹圧がかかったときに尿が漏れる「腹圧性尿失禁」や、急に強い尿意が来て間に合わない「切迫性尿失禁」が起こることがあります。

尿漏れは生活の質(QOL)を著しく下げる症状です。坐骨神経痛の治療と並行して、泌尿器科への相談も検討してください。

膀胱炎と坐骨神経痛による排尿障害の見分け方

頻尿・残尿感・排尿痛は膀胱炎でも起こる症状のため、自己判断が難しいケースがあります。以下のポイントを参考に、原因の違いを確認してみましょう。

項目 膀胱炎 坐骨神経痛による排尿障害
腰痛・足のしびれ 通常なし 伴うことが多い
発熱 伴うことがある 通常なし
尿の変化 血尿・濁り・悪臭が生じやすい 性状変化は少ない
症状悪化のタイミング 常時 腰を動かしたとき・特定の姿勢で悪化

ただし、膀胱炎と坐骨神経痛による排尿障害が同時に起きている場合もあります。自己判断は難しいため、症状が続く場合は必ず医療機関を受診しましょう。

受診すべき診療科はどこか

腰痛・足のしびれと排尿障害が同時に起きている場合は、まず整形外科を受診して腰の神経の状態を確認しましょう。MRIなどの画像検査では、腰の神経の圧迫状態を評価できます。

排尿障害の症状が強い場合や、腰の問題との関連が不明な場合は、整形外科と泌尿器科の両方を受診することで、より正確な診断が得られます。

以下の記事では、神経痛で受診するべき診療科について詳しく解説しています。

坐骨神経痛による排尿障害が起こる主な原因疾患

疾患 詳細
腰椎椎間板ヘルニア 椎間板が飛び出して神経を圧迫。足の痛み・しびれや排尿障害の原因
腰部脊柱管狭窄症 神経の通り道が狭くなり神経を圧迫。歩行時のしびれや排尿障害につながる疾患
馬尾症候群(カウダエクイナ症候群) 馬尾神経が強く圧迫される状態。排尿障害や排便障害を伴う緊急性の高い疾患

坐骨神経痛による排尿障害は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症によって神経が圧迫されることで生じます。

症状が進行して馬尾神経にまで影響が及ぶと、頻尿・排尿困難・尿漏れといった排尿障害のほか、両足のしびれや排便障害を伴う馬尾症候群に発展することがあるため、早めの受診が求められます。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、椎骨の間でクッションの役割を果たす椎間板の中身(髄核)が飛び出し、神経を圧迫する疾患です。(文献1

腰椎に生じる腰椎椎間板ヘルニアでは、坐骨神経が圧迫されて足のしびれや痛みが起こります。

ヘルニアの位置や大きさによっては馬尾神経にまで影響が及び、排尿障害を引き起こすことがあり、とくに中央型(正中型)ヘルニアでは馬尾神経への圧迫リスクが高くなります。

以下の記事では、腰椎椎間板ヘルニアの症状について詳しく解説しています。

腰部脊柱管狭窄症

加齢や変形などにより脊柱管(脊髄や神経が通るトンネル)が狭くなり、神経が圧迫される疾患です。(文献3

歩行中に足のしびれや痛みが強まり、少し休むと楽になる「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が典型的な症状です。

脊柱管狭窄症が進行すると馬尾神経全体への圧迫が生じやすく、排尿障害が現れる頻度が高くなります。

以下の記事では、腰部脊柱管狭窄症について詳しく解説しています。

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馬尾症候群(カウダエクイナ症候群)

馬尾症候群は、ヘルニアや脊柱管狭窄症などにより馬尾神経が広範囲に圧迫され、重篤な症状が現れる状態です。文献2

以下の症状が揃うと馬尾症候群が疑われます。

  • 両側の下肢のしびれや脱力
  • 会陰部(股の周辺)の感覚異常・しびれ
  • 排尿障害・排便障害
  • 尿閉(尿がまったく出なくなる)や尿漏れ

馬尾症候群は緊急性が高く、早期に外科的治療(手術)を行わないと後遺症が出るリスクがあります。(文献2

これらの症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。

排尿障害を伴う坐骨神経痛の治療・対処法

治療・対処法 詳細
医療機関での治療(保存療法・手術) 薬・リハビリ・注射などによる保存療法。重症時の手術治療
自分でできる日常生活での対策 長時間同じ姿勢を避ける・腰への負担軽減・冷え対策・自己判断セルフケアへの注意

排尿障害を伴う坐骨神経痛では、症状の程度に応じて治療法が選択されます。軽度であれば薬物療法・リハビリ・ブロック注射といった保存療法が基本となりますが、排尿障害や麻痺が生じている場合は手術が検討されます。

長時間同じ姿勢や腰への負担・冷えを避けつつ、気になる症状があれば、自己判断せず医療機関を受診しましょう。

慢性的でつらい坐骨神経痛に対しては、再生医療という治療の選択肢もあります。

再生医療とは、患者さまご自身の血液や細胞が持つ自然治癒力を活用し、損傷した神経や周囲組織の修復を促す治療法です。手足のしびれや痛みが長引いている方や、薬・注射・リハビリで改善がみられない方には、再生医療をご検討ください。

医療機関での治療(保存療法・手術)

坐骨神経痛の治療は、症状の程度に応じて保存療法と手術療法に分けられます。(文献1

治療法 適応 具体的な内容
保存療法 軽度~中等度 鎮痛薬・神経障害性疼痛薬の内服、物理療法(牽引・温熱)、ブロック注射
手術療法 重症・排尿障害・麻痺 椎間板の摘出、脊柱管の除圧術

排尿障害を伴う坐骨神経痛では、症状の程度に応じて治療法が選択されます。軽度であれば鎮痛薬・リハビリ・ブロック注射といった保存療法が基本です。

排尿障害や麻痺を伴う重症例では、椎間板摘出術や脊柱管除圧術による神経圧迫の解除が検討されます。

以下の記事では、坐骨神経痛の保存療法について詳しく解説しています。

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自分でできる日常生活での対策

排尿障害を悪化させないために、日常生活で以下の点に注意しましょう。

  • 長時間の同じ姿勢を避ける:座りっぱなしや立ちっぱなしは神経への圧迫を増やすため、こまめに体を動かしましょう。
  • 腰に負担のかかる動作を控える:重いものを持つ、腰をひねるなどの動作は症状を悪化させるリスクがあります。
  • 体を冷やさない:冷えは神経周囲の血流を悪化させます。腰や下半身を温めることを意識しましょう。
  • 自己判断でのセルフケアに注意:排尿障害を伴う場合は症状が重いケースが多く、自己流のストレッチなどで悪化することがあります。まず医療機関での診断を優先してください。

以下の記事では、自分でできる坐骨神経痛の対策について詳しく解説しています。

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坐骨神経痛における受診すべき症状

以下のような症状が現れた場合は、緊急性が高い可能性があります。放置せず、早急に整形外科・救急を受診してください。

  • 突然、尿がまったく出なくなった(尿閉)
  • 自分では気づかないうちに尿が漏れている
  • 会陰部・肛門周囲のしびれや感覚消失
  • 両足のしびれや脱力が急に起きた
  • 排便のコントロールも難しくなってきた

これらは馬尾症候群を示す可能性があり、早期の外科的処置が後遺症の予防につながります。(文献2

「様子を見よう」などの自己判断は避けてください。

坐骨神経痛と排尿障害は早めの受診が大切

本記事では、坐骨神経痛と排尿障害の関係について解説しました。要点をまとめると以下のとおりです。

  • 坐骨神経痛は足のしびれだけでなく、馬尾神経への圧迫を通じて頻尿・残尿感・尿漏れなどの排尿障害を引き起こすことがある
  • 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が主な原因疾患
  • 膀胱炎との違いは、腰痛・足のしびれの有無や発熱・尿の性状の変化で見分けるヒントになる
  • 尿閉・尿漏れ・会陰部のしびれなど重篤な症状は馬尾症候群の可能性があり、緊急受診が必要
  • 治療は保存療法が基本だが、重症例では手術が必要なケースも

排尿障害を伴う坐骨神経痛は、放置すると後遺症が出るリスクがあります。「坐骨神経痛だから様子を見よう」と自己判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。

坐骨神経痛の症状にお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。坐骨神経痛によるしびれや痛みが続く場合、再生医療という選択肢もあります。

当院では脂肪由来の幹細胞を用いた治療を提供しており、損傷した神経や周囲組織へのアプローチを目的としています。ただし、強い神経圧迫や排尿障害を伴う場合は、手術などが優先されることがあります。症状が続いている方は、お気軽に当院へご相談ください。

ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。

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坐骨神経痛と排尿障害に関するよくある質問

坐骨神経痛で排尿障害が出たら、どの科を受診すれば良いですか?

腰痛や足のしびれと同時に排尿障害が起きている場合は、まず整形外科を受診しましょう。

MRIなどの画像検査で腰の神経の状態を確認できます。排尿障害の症状が強い場合は、泌尿器科も並行して受診すると、より的確な診断と治療につながります。

坐骨神経痛による排尿障害は自然に治りますか?

軽度の場合は保存療法で改善するケースもありますが、排尿障害は神経への圧迫が強い状態を示すことが多く、自然回復を待つよりも早期に治療を開始しましょう。とくに尿閉や尿漏れが起きている場合は緊急性が高いため、すぐに受診してください。

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頻尿だけでも坐骨神経痛が原因になりますか?

頻尿だけでも、坐骨神経痛が原因になる可能性はあります。馬尾神経への軽度の圧迫でも、膀胱の感覚神経に影響して頻尿が起こることがあります。

腰痛や足のしびれがある場合はとくに、坐骨神経痛との関連を疑いましょう。ただし、頻尿の原因は過活動膀胱や膀胱炎など多岐にわたるため、医療機関で診断を受けることが大切です。

参考文献

(文献1)

坐骨神経痛|MSDマニュアル 家庭版

(文献2)

馬尾症候群 |MSDマニュアル プロフェッショナル版

(文献3)

腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン 2021|Minds ガイドラインライブラリ