-
- 頭部
- 頭部、その他疾患
高次脳機能障害によって、「急に怒りやすくなった」「感情の起伏が激しくて対応に困っている」といったご家族さまも少なくありません。 脳血管障害によって脳細胞が損傷すると、感情を適切にコントロールする機能が低下し、怒りやすくなる症状(社会的行動障害)がみられます。 本記事では、高次脳機能障害によって怒りやすい患者様への対応や、治療法について解説します。 また、高次脳機能障害の根本治療につながる再生医療も紹介しているので、患者様との接し方にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。 \根本治療につながる再生医療とは/ 再生医療とは、機能障害や機能不全になった脳細胞に対して、体が持つ再生能力を利用して損なわれた機能を再生させる医療技術のことです。 怒りやすくなる症状をはじめとした高次脳機能障害の治療には、先端医療である再生医療をご検討ください。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 高次脳機能障害の症状を治療したい 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない 患者本人が治療やリハビリに積極的になれない 再生医療では、損傷した脳細胞に対してアプローチできる治療法で、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。 「現在の治療で期待した効果がでていない」「患者様が治療やリハビリに積極的になれない」という方は、ぜひ再生医療を検討してみましょう。 詳しい治療法については、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」にお問い合わせください。 高次脳機能障害の影響で怒りやすい性格になる人は多い 高次脳機能障害の影響で怒りやすい性格になる人は少なくありません。高次脳機能障害にはさまざまな症状がありますが、そのうちの一つが社会的行動障害です。 社会的行動障害とは、状況に応じた感情や言動のコントロールが難しくなる障害です。 厚生労働省の調査によると、社会的行動障害の具体的な症状として最も多いのが「感情コントロールの障害・易怒性」で、対象者の85%に現れているという結果でした。(文献1) なお、本人が社会的行動障害に対する家族の不安や負担を理解していないケースも多く、対応の難しさを感じる方も少なくありません。 まずは怒りやすさが高次脳機能障害による影響であると理解し、対応を工夫しましょう。 高次脳機能障害の種類や原因など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】高次脳機能障害とは|種類・原因・治療法を解説」をご覧ください。 高次脳機能障害の症状について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 【症状別】高次脳機能障害で怒りやすい人への対応例 怒りやすいと一言でいっても、怒りの原因や具体的な症状はさまざまです。 以下で、高次脳機能障害の影響で怒りやすい人への対応例を症状別に解説します。 怒りが爆発する場合 高次脳機能障害の影響によって、患者が怒りを爆発させることがあります。高次脳機能障害患者の怒りが爆発した場面では、以下のポイントを押さえて対応しましょう。 イライラしてきたと感じたら一時的に本人を一人にさせる その場で本人の行動に介入しない 本人の怒りにさらされる疲労やストレスを抱え込まない どのような場面で怒りが爆発したかを記録する 爆発した怒りにさらされることで、周囲は疲労や負担を感じます。怒りやすい人の対応においては、特定の人にこうしたストレスを集中させないための工夫も必要です。 ▼再生医療に関する無料相談はこちらから >>(こちらをクリックして)今すぐ電話で相談してみる 感情のコントロールが難しい場合 高次脳機能障害患者が怒りやすいのは、感情のコントロールが難しいためです。感情のコントロールが難しい人に対しては、以下のような対応を心がけましょう。 本人をイライラの原因から離す 気分を切り替えるためのきっかけを決めておく 感情を表に出しすぎるデメリットを冷静に伝える どのような態度が望ましいか、落ち着いているときに一緒に考える 感情のコントロールが難しくて怒りやすい場合は、本人の気持ちが落ち着いているタイミングで一緒に対応の仕方を考えておくことがポイントです。 周囲の刺激にすぐ反応してしまう場合 高次脳機能障害の影響で怒りやすい人のなかには、周囲の刺激にすぐ反応してしまうケースがあります。周囲からの刺激を減らすためには、具体的に以下のような対応が効果的です。 行動する前に一呼吸を置くよう伝える イライラしたら深呼吸をするよう伝える 聴覚過敏の場合は耳栓やノイズキャンセラーを使用する トラブルの原因になる場所や人との接点を減らす また、本人が集中しているときは、できるだけ刺激しないよう無理のない範囲で配慮しましょう。 欲求を抑えられない場合 高次脳機能障害の影響で怒りやすい人のなかには、欲求を抑えられなくてイライラするケースもあります。この場合、単に禁止するだけではなく、ルール作りやサポートを重視した対応が効果的です。 本人と相談してルールを決める 特定の行為がなぜ問題となるのかを丁寧に説明する 行動を制限するだけではなく対策もあわせて伝える 視覚的にわかりやすいようメモや写真に残す 本人が制限されていると感じるのではなく、自己管理のための協力だと納得できるよう支援することが大切です。 高次脳機能障害患者が怒りやすい場合の4つの基本対応 高次脳機能障害患者が怒りやすい場合は、本人への接し方だけではなく、生活環境を整えたり、支援者間で情報を共有したりすることも大切です。 以下で、高次脳機能障害患者が怒りやすい場合の基本対応について解説します。 ▼ 高次脳機能障害への対応の仕方について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。 1.生活環境を整える 高次脳機能障害患者にとって、生活環境の乱れや不規則な生活リズムは、怒りを引き起こす要因になりかねません。 まずは、どのような状況で怒りやすいのかを観察し、以下のポイントを押さえて少しずつ生活環境を整えましょう。 毎日の生活に規則性を持たせる 静かな環境を確保する リラックスできる場所をつくる など 生活環境を整えて落ち着ける空間をつくることで、本人の心理的な安定を図ります。 2.第三者に相談する 高次脳機能障害患者が怒りやすいと感じるようになったら、早めに第三者に相談しましょう。症状の改善のためには、医師や作業療法士などと連携して、適切な治療とリハビリテーションを受けることが大切です。 とくに怒りのコントロールが難しい場合には、心理的なサポートも不可欠です。心理士やカウンセラーなどは、本人が感じている怒りや不安の根本的な原因を探る手助けをしてくれます。 また、周囲がどのように接したら良いか、適切な対処法についてアドバイスしてもらうことも可能です。 3.障害福祉・介護保険サービスを利用する 高次脳機能障害と診断されたら、症状に応じて、障害福祉サービスや介護保険サービスの利用を検討しましょう。公的制度の利用は、家族の負担を軽減できるだけではなく、本人がより安定した生活を送るための基盤になります。 サービス 対象者 主なサービス内容 障害福祉 サービス 自治体の障害福祉窓口で「障害福祉サービス受給者証」の交付を受けた方 居宅介護(ホームヘルプ) 同行援護 行動援護 短期入所(ショートステイ) 施設入所支援相談支援 自立訓練 就労継続支援 自立生活援助 など 介護保険 サービス 要介護・要支援認定を受けた65歳以上の方 ただし、厚生労働省が指定する16種の特定疾病(高次脳機能障害を含む)に該当する場合は、40歳以上65歳未満の方 訪問介護 訪問看護 訪問リハビリ 定期巡回・随時対応型訪問看護 通所介護(デイサービス) 通所リハビリ(デイケア) 短期入所(ショートステイ) 福祉用具貸与 など 公的制度や各種サービスを利用する際は、自治体の障害福祉窓口や地域包括支援センターに相談してください。 4.支援者間で情報を共有する 高次脳機能障害患者への対応においては、支援者間で情報を共有しておくことが大切です。家族のほか、医師や看護師、理学療法士などが協力して一貫した対応が可能になると、本人の混乱や怒りのきっかけを防ぐことにつながります。 人間関係における心理的な安全は、怒りやすい症状を和らげるために不可欠です。そのため、本人に直接「周囲が協力している」と伝えることも重要です。 支援者間のスムーズな連携が、患者の「自分は周りに支えられている」という気持ちを育むことにつながります。 なお、リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害の症状がなかなか改善せずにお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 高次脳機能障害の治療法 ここでは、高次脳機能障害の主な治療法について解説します。 薬物療法 リハビリテーション 再生医療 以下で、それぞれの治療法について解説するので、医師と相談しながら、症状に合わせて適切なアプローチを図ってください。 ▼ 以下の記事では、高次脳機能障害の回復事例を紹介しています。 高次脳機能障害は回復する?事例やリハビリの重要性を現役医師が解説 薬物療法 薬物療法の主な目的は、症状の軽減と生活の質の向上です。 脳の神経伝達物質のバランスを整える作用がある薬のほか、抗精神病薬や認知機能を改善するための薬が用いられます。 たとえば、抗精神病薬は、イライラや興奮を落ち着ける効果が期待されます。薬物療法は、感情の起伏を穏やかにし、高次脳機能障害の影響で怒りやすい人の精神状態を安定させるために効果的です。 ただし、薬物療法はあくまで症状のコントロールを目的としているため、根本的な治療法ではない点を理解しておく必要があります。高次脳機能障害の症状を改善するためには、薬物療法だけではなく、心理的なサポートを含めて多角的にアプローチしましょう。 リハビリテーション リハビリテーションは、高次脳機能障害の回復において重要な役割を果たします。高次脳機能障害のリハビリテーションには、主に以下のような内容が含まれます。 理学療法 作業療法 言語療法 認知行動療法 なかでも、高次脳機能障害の影響で怒りやすい人に対しては、認知行動療法が効果的です。認知行動療法とは、物事の受け取り方や考え方など、認知に働きかけて気持ちを楽にする心理療法の一種です。 認知行動療法を取り入れることで、怒りやストレスなどの感情をコントロールしやすくなる効果が期待できます。 ▼ 高次脳機能障害のリハビリテーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 再生医療 再生医療は、高次脳機能障害の治療効果が見込める点で最近注目を集めている治療法です。自然治癒力を最大限に引き出すために用いられる医療技術で、幹細胞や血小板の投与により症状改善の一助となる場合があります。 高次脳機能障害は進行性の障害ではないものの、薬物療法やリハビリテーションで思うような改善が見られないケースも珍しくありません。 近年は再生医療の研究が進み、幹細胞治療によって高次脳機能障害の原因である脳卒中の後遺症が回復した事例も数多く報告されています。 怒りやすくなる症状をはじめとした高次脳機能障害の治療には、先端医療である再生医療をご検討ください。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 高次脳機能障害の症状を治療したい 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない 患者本人が治療やリハビリに積極的になれない 再生医療では、損傷した脳細胞に対してアプローチできる治療法で、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。 当院リペアセルクリニックでは、専門の医師・スタッフによる無料のカウンセリングも実施しており、再生医療による治療内容や注意点について丁寧にご説明いたします。 「高次脳機能障害を根本的に治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院までご相談ください。 まとめ・高次脳機能障害患者が怒りやすい場合は第三者に相談して対応しよう 高次脳機能障害患者が怒りやすいのは、社会的行動障害の一種です。脳の損傷によって感情のコントロールが難しくなり、怒りやすくなるケースも珍しくありません。 高次脳機能患者が以前と比べて怒りやすくなったと感じたら、早めに第三者に相談しましょう。 怒りにさらされることは、本人だけではなく、周囲にとって心理的負担が大きいものです。第三者への相談や公的制度の活用を通して、周囲の負担を減らせるほか、本人が生活しやすい環境づくりも可能です。 高次脳機能障害は、適切なアプローチによって症状の改善を目指すことが可能です。怒りやすい症状への対応に悩んでいる場合は、早めに専門家に相談してサポートを受けましょう。 当院リペアセルクリニックでは、専門の医師・スタッフによる無料のカウンセリングを実施しており、再生医療についてわかりやすくご説明いたします。 「高次脳機能障害を根本的に治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院までご相談ください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「社会的行動障害への対応と支援」 https://www.rehab.go.jp/application/files/9915/7559/7229/201912_.pdf
2025.02.07 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
高次脳機能障害で悩んでいるうちに、「本当に症状が改善するのか」「回復事例はあるのか」などと疑問を持つ方もいるでしょう。 結論からいうと、高次脳機能障害による症状は、適切な治療やリハビリテーションによって回復が見込めます。 本記事では、実際に回復した事例をご紹介しながら、症状がどう変化したのかを解説します。 回復過程におけるリハビリテーションの重要性や最近注目を集めている再生医療についても解説するので、高次脳機能障害の症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 また当院(リペアセルクリニック)では、自己の幹細胞を活用し、損傷した脳神経細胞の再生を目指す治療を行っています。 従来のリハビリだけでは改善が難しいケースにおいて、脳の回復力そのものを補う新しいアプローチです。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 うまく話せない 痺れや麻痺をなんとかしたい もうこれ以上の機能の回復が見込めないと診断を受けた方 リハビリの効果を高めたい 脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の再発を予防したい >>高次脳機能障害に対する再生医療の症例はこちら 「すぐに治療に進みたい」「手術は避けたいが、他の選択肢がほしい」そんな方には無料カウンセリングをご用意しておりますので、ぜひ一度ご相談ください。 高次脳機能障害の症状は治療次第で回復する 高次脳機能障害は、適切な治療とリハビリテーションによって、症状の改善が見込まれる場合があります。 ただし、どれほどの回復が見込まれるかは、損傷の程度や治療のタイミングなどによって個人差があります。 高次脳機能障害の種類や原因など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】高次脳機能障害とは|種類・原因・治療法を解説」をご覧ください。 また、高次脳機能障害の治療は、早ければ早いほど効果が期待できます。脳の機能を少しでも回復させられるよう、医師の診断と治療計画に基づき、できるだけ早くリハビリテーションに取り組みましょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害の症状がなかなか回復せずにお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 【関連記事】 高次脳機能障害は治るのか|対応方法や治療法を解説します! 高次脳機能障害(脳卒中による後遺症)の回復事例 高次脳機能障害の原因の多くは、脳卒中による後遺症です。 当院(リペアセルクリニック)では、高次脳機能障害の原因である脳卒中の再生医療・幹細胞治療を行っています。 以下で、当院における高次脳機能障害の回復事例を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。 ふらつきやめまいが改善 スムーズに発語できるまで回復 身体機能の回復を実感 高次脳機能障害の基本治療である薬物療法とリハビリテーションに加えて、近年は再生医療による治療効果が注目を集めています。 事例1.幹細胞治療によってふらつきやめまいが改善 70代の男性は、脳梗塞発症後2カ月のときに当院を受診しました。脳梗塞の後遺症として、主に以下のような症状に悩んでいました。 左口周り・左手にしびれがある 左側の視野がみえにくい 歩行時にふらつく 夜間頻尿がひどい 再生医療を選択したきっかけは、「できるだけ後遺症を残したくない」と考えたことです。再生医療とは、下腹部から採取した脂肪細胞の幹細胞を分離・培養し、ホーミング効果を期待して静脈から点滴する治療法です。 70代の男性は、計3回の点滴で1億個の細胞を投与しました。初回の投与後1週間で、左口周りと左手のしびれが軽くなり、夜間頻尿もなくなりました。 さらに、4カ月後には歩行時のふらつきやめまいがなくなり、小走りができるまで回復した事例です。 ▼ 急性期脳梗塞に対する幹細胞治療の症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 事例2.幹細胞治療によってスムーズに発語できるまで回復 60代の男性は、脳梗塞発症後2週間のときに当院を受診しました。 心臓や頸動脈にできた血栓が脳の血管に詰まって脳梗塞を発症し、抗凝固薬の内服も開始しています。脳梗塞発症直後は、主に以下の症状に悩んでいました。 不整脈がある 呂律が回らない 発語がスムーズにできない 左手がしびれて力が入らない 60代の男性は、過去に右変性股関節症に対する幹細胞治療を受け、良好な効果を得られたことをきっかけに再生医療を選択しました。 1億個の細胞を3回に分けて投与する計画を立て、まずは幹細胞を採取・培養します。1回目の投与から数週間後には、左手のしびれが完全になくなり、不整脈も収まりました。 また、1回目の投与から1カ月後の診察では、呂律の回りにくさはやや残っているものの、考えていることをスムーズに発語ができるようになっていました。 ▼ 急性期脳梗塞の後遺症が改善した症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 事例3.幹細胞治療によって身体機能の回復を実感 70代の男性は、3年前の脳梗塞によって以下のような後遺症に悩まされていました。 呂律が回らない 食事がつっかえる 歩行時にふらつく めまいがする 脳梗塞の発症から3年後も週4回のリハビリテーションに取り組んでいるものの、日に日に悪化する症状に不安を抱えていました。 近年は研究が進み、幹細胞を使った再生医療によって脳卒中の後遺症が回復した例が数多く報告されています。 70代の男性は、3回に分けて計3億個の細胞を点滴投与しました。1回目の投与後3カ月で呂律が回るようになり、食事がつっかえる感覚も軽減しました。 また、体幹が安定して歩行時のふらつきが改善され、周囲からも歩くのが早くなったと言われているそうです。 ▼ 小脳出血後のふらつきや呂律が改善した症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 高次脳機能障害の主な原因 高次脳機能障害は、以下のようにさまざまな原因によって引き起こされます。 脳外傷(頭部外傷) 脳卒中(脳血管障害) とくに脳外傷や脳卒中が主な原因として挙げられますが、その他にも脳炎、脳腫瘍、低酸素脳症などが原因となることもあります。 主な原因について詳しく解説します。 脳外傷(頭部外傷) 脳外傷は、高次脳機能障害を引き起こす原因の一つです。 交通事故やスポーツ事故などで頭部に強い衝撃を受けると、脳の内部が損傷して出血を起こし、結果として高次脳機能障害の症状が現れる場合があります。 脳には、認知機能をつかさどる前頭葉や記憶をつかさどる海馬などがあるため、脳の損傷によって判断力や注意力の低下、記憶障害などの症状を引き起こします。 脳卒中(脳血管障害) 脳卒中は、脳の血流障害によって脳細胞が損傷を受ける病気です。脳卒中には、脳梗塞(血管の詰まりによるもの)と脳出血(血管の破れによるもの)の2つがあります。 いずれも十分な血流が脳細胞に行き渡らなくなることで、脳細胞の働きが低下し、高次脳機能障害の症状を引き起こします。 高次脳機能障害の回復におけるリハビリテーションの重要性 高次脳機能障害の回復過程では、リハビリテーションが非常に重要です。 以下で、リハビリテーションの目的や進め方、具体的な方法を解説します。 なお、高次脳機能障害の治療におけるリハビリテーションは、必ず医療機関と相談の上、進めるようにしてください。 リハビリテーションの目的 高次脳機能障害の治療におけるリハビリテーションの目的は、患者が可能な限り自立した生活を送れるよう支援することです。 具体的には、自立した生活を送るために必要な認知機能の向上と精神の健康を目指します。 認知機能の向上 リハビリテーションによって、記憶力、注意力、問題解決能力などの認知機能を向上を目指す 精神の健康 リハビリテーションによって自信を回復し、抑うつや不安を軽減する また、リハビリテーションを通じて人とのコミュニケーションを増やすことも、社会参加につながる側面が期待できます。 リハビリテーションの進め方と期間 高次脳機能障害のリハビリテーションは、以下の流れで、医師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが協力して進めることが一般的です。 1.初期評価 2.目標設定 3.治療計画の立案 4.治療計画の実施 5.再評価とデータの収集・解析 リハビリテーションの期間は個人差があるものの、数カ月から1年ほどかかるケースが多いとされています。 なお、高度脳機能障害の治療においては、リハビリテーションの早期開始と継続的な取り組みが回復の可能性を高めます。 リハビリテーションの方法 高次脳機能障害の治療においては、以下の内容を含めたリハビリテーションが中心です。 内容 目的 理学療法(運動療法) 運動機能の向上を目的に、筋力トレーニングや体幹を鍛えるための訓練を行う 作業療法 日常生活で必要となる作業や動作ができるよう、着替えや掃除などの実践的な訓練を行う 言語療法 発語やコミュニケーション能力の改善を目的に、言葉の発音や理解力を高める訓練を行う なお、リハビリテーションの内容は、個別の治療計画に基づいて決まります。 高次脳機能障害のリハビリテーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 自宅でリハビリテーションを取り入れるポイント 高次脳機能障害の回復を促進するためには、自宅で工夫してリハビリテーションを取り入れることも大切です。自宅でリハビリテーションを取り入れるポイントは、以下の通りです。 生活リズムを整える: 朝起きる時間や食事のタイミングを決め、規則正しい生活を心がける 座って頭を使う時間をつくる:クロスワードパズルや簡単な計算問題、読書などを行う 軽く体を動かす時間をつくる: 無理のない範囲で軽いストレッチやラジオ体操などを行う 無理のない範囲で家事をする:郵便物の整理や洗濯物をたたむなど、無理のない範囲で家事をする 規則正しい生活と日中活動は、社会活動につながるための重要なポイントです。 また、洗濯や掃除などのそれぞれの家事は、注意力や記憶力、遂行機能など、多様な高次脳機能を必要とします。 自宅で過ごすときは、昼寝をしすぎて昼夜逆転しないように注意しながら、日中の過ごし方を工夫しましょう。 高次脳機能障害の回復過程における再生医療の可能性 再生医療や幹細胞治療は、高次脳機能障害の治療法として近年注目を集めています。 再生医療とは、幹細胞や血小板の投与によって自然治癒力を最大限に引き出すための医療技術です。 薬物療法やリハビリテーションに加えて再生医療を取り入れることで、高次脳機能障害の症状改善の一助となる場合があります。 当院「リペアセルクリニック」では、高次脳機能障害の原因である脳卒中の再生医療・幹細胞治療を行っています。 当院はトップクラスの細胞培養技術を誇る施設と提携しているため、米粒2〜3粒程度の脂肪を採取するだけで1億個以上の細胞を培養できることが特徴です。 採取する細胞が少なくて済むため、身体への負担を抑えられるメリットがあります。 以下の動画では当院で再生医療を受けた方の声を紹介しています。 再生医療について詳しく知りたい方は、無料のメール相談やオンラインカウンセリングでお気軽にご相談ください。 まとめ・高次脳機能障害は回復事例を参考に早めに治療に取り組もう 高次脳機能障害は、適切な治療とリハビリテーションによって、症状の回復が期待できます。 ただし、回復には個人差があり、治療をしたからといって必ずしも症状が改善するわけではありません。 また、高次脳機能障害による症状の回復には、早期の治療が不可欠です。脳の機能を少しでも回復させるためには、医療機関と連携し、適切な治療を受ける必要があります。 加えて、薬物療法やリハビリテーションで効果が得られない場合には、再生医療もご検討ください。
2025.02.07 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
高次脳機能障害患者への対応において、ストレスを抱える家族は少なくありません。 高次脳機能障害では、感情のコントロールや日常生活の維持が難しくなる場合があります。そのため、高次脳機能障害患者を側で支える家族の負担は大きくなりがちです。 今回は、高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスについて解説します。ストレスの対処法や利用できる支援制度もまとめているので、ぜひ参考にしてください。 高次脳機能障害患者の家族が抱える主なストレス 高次脳機能障害患者の家族は、日常生活や求められる役割の変化などを理由に、ストレスを感じやすくなります。 この章で、高次脳機能障害患者の家族が抱える主なストレスについて詳しく解説します。 高次脳機能障害の種類や原因など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】高次脳機能障害とは|種類・原因・治療法を解説」をご覧ください。 高次脳機能障害の症状について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 日常生活に対するストレス 高次脳機能障害患者がいる家庭では、日常生活においてさまざまな変化が生じます。たとえば、患者が自立して身の回りのことをできなくなると、家族は常にサポートにまわる必要があります。また、患者が社会生活を維持できなくなるにつれて、家族も外出する機会が限られるでしょう。 高次脳機能障害による日常生活の変化が大きいと、家族は社会からの孤立感を感じるようになり、次第にストレスが増加します。 求められる役割に対するストレス 高次脳機能障害患者の家族は、本人に代わってさまざまな手続きを担います。通院スケジュールの管理や医療費の支払いのほか、各種制度に関する手続きなど、慣れないうちはストレスを感じる場面も多いでしょう。 また、高次脳機能障害患者が高齢の場合や症状が重い場合には、介護も必要です。とくに、介護者にあたる家族が仕事や子育てで忙しいケースでは、求められる役割の多さにストレスを感じやすくなります。 当事者に対するストレス 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスのなかには、当事者に対する感情もあります。高次脳機能障害の症状の一つに、感情や行動のコントロールが難しくなることが挙げられます。 そのため、患者が感情的になって過剰に反応したり、急に暴力的な行動を取ったりするケースも珍しくありません。 患者の不安定な言動は、家族が精神的な負担を感じるきっかけになります。日常生活において、患者の言動に振り回されていると、気づかないうちにストレスが蓄積されてしまうため注意が必要です。 今後の不安に対するストレス 高次脳機能障害患者の家族に多いのが、今後の不安に対するストレスです。 高次脳機能障害は、治療やリハビリテーションによって症状の改善が期待できます。しかし、必ずしもすべての方に治療の効果があるとは限りません。 そのため、多くの家族が、将来自分が介護できなくなったときのことを考えて不安を感じてしまいます。 高次脳機能障害は進行性の障害ではないものの、根本的な治療が見込めないことに不安を覚える方も少なくありません。障害に対する不安は、患者だけではなく、家族にとって大きなストレスになります。 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスの対処法 高次脳機能障害患者の家族は、日常生活においてさまざまなストレスを抱えています。ただし、家族の精神的・身体的な負担は、いずれ介護疲れにつながるため注意が必要です。 以下で、高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスの対処法について解説するので、ぜひ参考にしてください。 症状にあわせて対応の仕方を工夫する 高次脳機能患者の家族が抱えるストレスを減らすためには、症状にあわせて対応の仕方を工夫する必要があります。高次脳機能障害は症状が多岐にわたるほか、どのような症状がどの程度現れるかも個人差が大きい障害です。 症状別の対応のポイントは、以下の通りです。 症状 対応のポイント 注意障害 こまめに休息を取るよう促す 周囲の刺激を減らして静かな環境を整える 記憶障害 メモ帳やカレンダーを活用する 習慣化しやすい環境をつくる 遂行機能障害 時間に余裕を持って計画する 作業を小さなステップに細分化する 社会的行動障害 本人と一緒に行動ルールを決める 行動する前に一呼吸を置くよう促す 失語症 ゆっくりと簡潔に話す 時間の余裕を持って話を聞く はい・いいえで答えられる質問をする 症状にあわせて対応の仕方を工夫すると、患者だけではなく、家族のストレス軽減にもつながります。 ▼ 高次脳機能障害への対応の仕方について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。 第三者の協力を得る 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスを軽減するためには、専門家や支援機関からの協力が重要です。 患者の家族だけですべてを背負い込むと、精神的にも身体的にも負担が大きくなり、介護を継続することが困難になる場合があります。 高次脳機能障害の治療では、長期にわたって治療やリハビリテーションに取り組む必要があります。そのため、医療機関と連携しながら、適切なサポートを受けることが大切です。定期的に症状の進行や回復をモニタリングしてもらうと、家族の不安を軽減できます。 なお、介護の負担が大きいときは、各自治体に設置されている地域包括支援センターや福祉窓口への相談がおすすめです。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。高次脳機能障害の症状や治療法でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 家族会に参加する 家族会への参加も、高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスの軽減につながります。 家族会とは、高次脳機能障害患者の家族が集まって悩みを共有したり、情報交換したりできる場です。 家族会は、自治体や国立障害者リハビリテーションセンターなどの支援を受けて各地域で活動しており、高次脳機能障害患者の家族であれば参加できます。 高次脳機能障害患者の家族同士で、日常生活におけるストレスや悩みなどを共有できると、孤独感の軽減につながります。また、交流を通して、対応の仕方を工夫するためのヒントも得られるでしょう。 なかには、専門家による相談会や勉強会を開催している家族会も少なくありません。勉強会は、介護の方法や支援制度の活用法などについて理解を深められる貴重な機会になるため、参加を検討しましょう。 高次脳機能障害患者と家族が利用できる支援制度 高次脳機能障害患者と家族が利用できるサービスとして、以下のような支援制度があります。 障害福祉サービス 介護保険サービス 就労支援サービス 以下で、それぞれの支援制度について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。 障害福祉サービス 高次脳機能障害患者が障害者手帳を取得すると、さまざまな障害福祉支援を受けられます。障害者手帳の申請には、医師の診断書が必要です。 代表的な障害福祉サービスは、以下の通りです。 居宅介護(ホームヘルプ) 居宅訪問による介護を行う 自立生活援助 定期的な訪問や随時の対応による日常生活支援を行う 共同生活援助(グループホーム) 施設で共同生活を送る障がい者を対象に日常生活支援を行う なお、障害福祉サービスの内容は自治体によって異なります。障害福祉サービスの手続きと利用に関しては、自治体の障害福祉担当課に相談してみてください。(文献1) 介護保険サービス 介護保険制度に基づく要介護認定を受けると、高次脳機能障害患者も介護保険サービスを利用できます。 介護保険制度は、65歳以上の方と40歳以上で脳血管疾患による高次脳機能障害と診断された方が、要支援・介護状態になった場合に利用できる制度です。 代表的な介護保険サービスは、以下の通りです。(文献2) 施設サービス 老人ホームや介護施設に入所する人を対象に介護を行う 訪問型サービス 居宅訪問による介護を行う 通所型サービス 老人ホームや介護施設に通所する人を対象に介護や運動機能訓練、日常生活支援を行う なお、各サービスにはそれぞれ利用条件があります。介護保険サービスを利用する際は、地域包括支援センターやケアマネージャーに相談しましょう。 就労支援サービス 高次脳機能障害患者の方は、就労支援の各種制度を利用できます。就労支援サービスを利用するためには、全国に設置されている公共職業安定所(ハローワーク)や自治体の障害福祉担当課へ問い合わせしてみてください。 高次脳機能障害患者が利用できる主な就労支援は、以下の通りです。(文献3) 公共職業安定所(ハローワーク) 障がい者専用の職業窓口を設置し、職業紹介を行う 障害者職業能力開発校 障がい者向けに職業訓練を行う 障害者職業センター 就業や復職に向けた職場順応のための支援を行う 症状に合わせて適切な支援を受けられるよう、まずは相談するところから始めましょう。 高次脳機能障害に対する再生医療の可能性 高次脳機能障害の治療法として、最近では再生医療や幹細胞治療が注目を集めています。再生医療とは、自然治癒力を最大限に引き出すための医療技術で、幹細胞や血小板の投与によって症状改善を目指す治療法の一つです。 再生医療は、従来の薬物療法やリハビリテーションといった治療法で、十分な改善が得られない場合に選択肢となる治療法です。 再生医療を取り入れることで、高次脳機能障害の症状改善の一助となる場合があります。 リペアセルクリニックでは、高次脳機能障害の原因の一つである脳卒中の再生医療・幹細胞治療を行っています。 以下の動画では、当院で再生医療を受けた方の声を紹介しているので、参考までにご覧ください。 当院では、メール相談やオンラインカウンセリングも承っております。 再生医療について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。 まとめ・高次脳機能障害患者の家族は公的制度を利用してストレスを軽減しよう 高次脳機能障害患者の家族は、日常生活においてさまざまなストレスを抱えています。高次脳機能障害は長期にわたって付き合っていかなければならない障害です。 そのため、ストレスを溜め込みすぎると、当事者と家族が共倒れしてしまう可能性があります。 そのため、家族だけで悩みを抱え込まず、障害福祉サービスや介護保険などの公的制度を活用しましょう。また、医療機関と連携しながら、適切なサポートを受けることも重要です。 支援を上手に利用することで、家族の負担を軽減し、高次脳機能障害と向き合う日々を前向きに過ごせる環境を整えましょう。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「障害福祉サービスについて」 (文献2) 厚生労働省「介護保険制度の概要」 (文献3) 厚生労働省「ハローワーク インターネットサービス 障害のある皆様へ」
2025.02.07 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
「高次脳機能障害のリハビリ方法を知りたい」 「高次脳機能障害のリハビリ内容を把握しておきたい」 高次脳機能障害のリハビリがこれから始まるものの、流れやどのくらいの期間行われるのかと疑問を持つ方もいることでしょう。 高次脳機能障害のリハビリ方法や効果を事前に理解しておくことで、今後のリハビリをスムーズに進めることができます。 本記事では、現役医師が高次脳機能障害のリハビリについて詳しく解説します。記事の最後にはリハビリについてよくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 高次脳機能障害の症状にお悩みの方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 高次脳機能障害におけるリハビリの目的と効果 目的と効果 詳細 日常生活の自立を促進する 記憶力・注意力・判断力などの改善を通じた、食事や身支度、家事など日常動作の自立支援 社会復帰・職場復帰を支援する 対人関係やコミュニケーション能力の向上、作業遂行力の回復を目的とした社会・職業生活への適応支援 長期的に安定した生活を維持する 感情コントロールやストレス対処能力の向上による、精神的安定と継続的な生活基盤の確立 高次脳機能障害はリハビリにより、症状の改善や進行の遅延が見込めます。 「高次脳機能障害のリハビリテーション」によると、リハビリの実施により家事手伝い・何もしていない人の割合が34.2%から20.7%に減少したという結果が示されています。 また、リハビリは認知機能の改善だけでなく、日常生活の自立の促進や社会復帰、さらには長期的に安定した生活を維持するための精神的自立の支援においても欠かせません。 さらに、社会復帰した人は30.6%から43.7%に増加した結果も報告されています。(文献1) これらの結果から、リハビリによって高次脳機能障害の症状が改善し、社会復帰につながる可能性が示唆されています。 日常生活の自立を促進する 理由 詳細 認知機能の低下により生活動作が難しくなるため 記憶・注意・判断力の低下による、食事や身支度など日常動作の不安定化 家族・介護者の負担軽減につながるため 生活動作の自立による、介護にかかる時間や労力の軽減 本人が主体的に生活できるようになるため 自己管理力・実行力の獲得による、安定した生活の実現 自尊心や意欲の維持につながるため 成功体験の積み重ねによる、自信や前向きな気持ちの回復 長期的な生活の質を高めるため QOL(生活の質)の維持・向上と、安定した生活基盤の確立 (文献2) 高次脳機能障害のリハビリでは、日常生活の自立が重要な目標です。認知機能の低下により、これまで当たり前にできていた動作が難しくなることがあります。 しかし、生活に即した訓練を重ねることで、少しずつ自分で行える範囲を広げることが期待できます。 自立した生活は介護負担の軽減だけでなく、本人の自信や意欲を支え、長期的に安定した生活を送るための基盤といえるでしょう。 社会復帰・職場復帰を支援する 理由 詳細 役割・目的意識の回復 仕事や家事、社会活動を通じた、自分の役割や生きがいの再獲得 認知機能の維持・向上 注意力・判断力・記憶力などの継続的使用による、認知機能の維持と改善 経済的・生活的安定 就労や社会参加による、収入確保と生活リズムの安定 本人・家族の心理的負担軽減 社会とのつながりによる孤立感の軽減と、家族の精神的・経済的負担の緩和 生活の崩れや再発予防 社会活動による生活習慣の安定と、無気力・引きこもりの予防 (文献3) 高次脳機能障害のリハビリにおいて、社会復帰や職場復帰は生活の質を高める大切な目標です。 社会参加を通じて役割や目的意識を取り戻すことは、心の安定や意欲の回復につながります。 また、仕事や社会活動で認知機能を使い続けることは、機能の維持にも有効です。 経済面や生活リズムの安定、家族の負担軽減にも寄与するため、段階的な支援を通じた社会復帰が欠かせません。 長期的に安定した生活を維持する 理由 詳細 長期的な経過をとりやすい疾患特性 症状の慢性化による、生活不安定やトラブル発生リスクへの継続的対応 症状変化に応じた支援調整の必要性 定期的評価と支援内容の見直しによる、生活の混乱や再発の予防 生活習慣の安定による症状管理 食事・睡眠・活動量の調整による、認知機能と精神状態の安定 本人・家族の精神的負担軽減 生活安定による不安や疲弊の軽減と、安心感の確保 社会参加・自立の継続支援 就労や日常生活を続けるための、長期的フォローアップ体制 (文献4) 高次脳機能障害は症状が長く続くことが多く、時間の経過とともに生活上の課題が変化する場合があります。 そのため短期間のリハビリだけでなく、長期的に生活の安定を支える視点が重要です。 生活習慣を整え、必要に応じて支援内容を見直すことで、心身の負担を軽減できます。継続的な見守りと支援は、社会参加や自立した生活を無理なく続けるための基盤となります。 高次脳機能障害におけるリハビリの流れ 高次脳機能障害のリハビリでは治療に加えて、設定した目標の達成に向けた訓練を段階的に進めていきます。 医学的リハビリの流れは、以下の通りです。 1.リハビリ計画を立てる 高次機能障害に関する診断や評価結果に基づいたリハビリ計画を立てる 2.具体的な目標を設定する 当事者がイメージしやすく、かつ短期間で実現可能な目標を決める 3.リハビリを実施する リハビリ計画と目標設定をもとにリハビリを開始。訓練は段階的に進める 4.結果を判定し、目標の修正 リハビリの評価を定期的に繰り返し、プログラムの妥当性や体制を見直 高次脳機能障害のリハビリは漠然と進めていくのではなく、医師の指導のもとで定期的に評価を繰り返しながら、最終的な目標の計画を立てていく流れとなります。 1.リハビリ計画を立てる 項目 内容 認知機能の評価 記憶・注意・判断力・遂行機能など、日常生活に必要な認知能力の把握 日常生活動作の評価 食事・着替え・移動・家事など、生活動作の自立度の確認 行動・情緒面の評価 感情コントロールや対人関係の変化、行動上の課題の把握 家族状況・生活環境の確認 家族の支援負担や生活環境、家庭・職場での困りごとの確認 本人・家族の目標設定 希望する生活の共有と、短期・中期・長期目標の明確化 (文献5) リハビリ計画を立てる段階では、現在の症状や生活状況を評価し、本人に合った支援の方向性を定めます。 認知機能や日常生活動作だけでなく、行動面や家族の状況も含めて確認することで、無理のない計画が立てられます。 本人と家族が目指す生活を共有し、段階的な目標を設定することは、リハビリを継続する上で欠かせません。 2.具体的な目標を設定する ポイント 内容 改善したい症状・動作の具体化 記憶・注意・遂行機能など、向上させたい能力と到達レベルの明確化 日常生活に即した目標設定 家庭生活や社会参加に必要な動作の整理と、自立度の設定 本人の希望・価値観の反映 本人が望む生活や大切にしたいことの尊重 家族・支援者との共有 目標や支援方針の共有による、支援体制と役割分担の調整 短期・長期目標の設定 段階的な達成を目指した短期目標と長期目標の設定 (文献6) リハビリの目標設定は、回復を実感しながら取り組むための重要な工程です。改善したい症状や動作を具体的にすることで、訓練の方向性が明確になります。 また、日常生活に即した目標や本人の希望を反映することは、意欲の維持において欠かせません。 家族や支援者と目標を共有し、短期・長期の目標を段階的に設定することで、無理のないペースでリハビリを継続できます。 3.リハビリを実施する 項目 内容 認知機能への訓練 記憶・注意・判断力・遂行機能の改善を目的とした、課題練習や補助具活用 日常生活動作の練習 食事・着替え・移動・買い物など、生活動作の段階的な練習 行動面・情緒面の支援 感情調整や対人関係への対応力向上を目的とした行動理解とトレーニング 社会生活・就労に向けた訓練 社会参加や復職を見据えた、生活スキルや職場適応力の訓練 家族・支援者との連携 支援方法や役割分担の共有による、生活維持と負担軽減 (文献7) リハビリを実施する段階では、設定した目標に基づき、日常生活に直結する訓練を計画的に行います。認知機能の訓練だけでなく、生活動作や行動面、社会生活への対応力を高めることが重要です。 また、家族や支援者と連携しながら進めることで、家庭での対応が統一され、無理のない生活が実現します。 本人の状態に合わせた段階的なリハビリは、機能改善と生活の安定を支える基盤となります。 4.結果を判定し、目標の修正 項目 内容 達成状況の評価 設定目標に対する達成度と、認知機能・生活動作・行動面の変化の確認 改善要因の分析 効果がみられた訓練や支援内容の整理と有効要因の把握 課題の整理 改善が不十分な機能や動作の原因検討と支援方法の見直し 生活変化の反映 生活環境や家族状況、体調変化を踏まえた支援内容の調整 目標の修正と再設定 現実的で取り組みやすい短期・長期目標の再設定 (文献2) リハビリの結果を判定する段階では、これまでの取り組みが目標達成に寄与しているかを確認します。 高次脳機能障害は経過に個人差があるため、計画を固定せず、状況に応じて柔軟に見直すことが大切です。 達成できた点と課題を整理し、生活環境や体調の変化も反映させながら、次の目標を再設定します。この繰り返しにより、無理のないリハビリ継続と生活の安定が実現します。 高次脳機能障害におけるリハビリ期間 高次脳機能障害のリハビリ期間は、6カ月~1年ほどです。はじめの6カ月間は、症状回復を目的に医学的リハビリを受けます。 6カ月目以降は、必要に応じて生活訓練や機能訓練を実施するのが一般的な流れです。「高次脳機能障害者支援の手引き」によると、リハビリを受けた74%が6カ月、97%が1年でリハビリの成果が得られています。 高次脳機能障害の場合、症状によって異なりますがリハビリ期限となる180日を超えて訓練を受けられるため、訓練期間は6カ月〜1年が目安です。(文献8) 高次脳機能障害におけるリハビリ内容と方法 リハビリ内容と方法 詳細 環境調整 生活環境や作業環境の工夫による、混乱を減らす支援 要素的訓練 記憶・注意・判断力など、認知機能の一部を集中的に高める訓練 代償訓練 メモやスマートフォンなどを活用した、低下した機能を補う方法の習得 行動変容療法 問題行動の理解と望ましい行動への置き換えを目的とした支援 認知行動療法 考え方や受け止め方の調整による、不安や抑うつへの対処支援 社会技能訓練 あいさつや会話、対人関係の練習による社会適応力の向上 調理行動 手順理解や配慮を含めた、調理動作を通じた生活技能の訓練 高次脳機能障害におけるリハビリは、認知機能や生活能力の改善を多面的に支援することが主な目的です。 環境調整では、生活上の混乱を減らす工夫を行い、要素的訓練では記憶や注意力など特定の機能を強化します。 また、代償訓練は外部ツールを活用して日常生活を支え、行動変容療法や認知行動療法では行動や心理面の安定を図ります。 さらに、社会技能訓練や調理行動を通じて、実践的な社会適応力と生活技能の向上を目指します。 環境調整 高次脳機能障害のリハビリでは、治療環境を整えることが大切です。 環境調整により、環境要因による混乱を減らすことができ、当事者が余分な負担やエネルギーを費やさずに取り組めるようになります。 環境調整における症状別の対策は、以下の通りです。 症状例 対策 注意障害 気が散りやすい環境とならないよう配慮する 左半側空間無視 ベッドの左側から降りられないよう壁につける 失算 時計をアナログ時計にする 視空間失認 階段に手すりをつける 症状によって人的環境を整えるのもポイントです。たとえば、注意障害では集中力が持続しにくく、複数の相手との会話が難しい場合があります。 そのためリハビリでは、刺激を減らし、複数人ではなく1対1の会話環境を整えることが望まれます。 また、注意障害では短時間で区切った課題を用い、左半側空間無視では視線誘導を意識した動作練習の継続が欠かせません。(文献9)(文献10) 失算や視空間失認に対しては、実生活に即した反復練習を取り入れ、環境で得た効果を定着させていきます。 要素的訓練 要素的訓練は注意障害や記憶障害など、症状の改善を目的とする訓練です。高次脳機能障害における症状の回復では、症状別に作業を実践する方法が再構築に寄与すると考えられています。 たとえば、相手の話を理解できない失語症では、実物や写真などを提示し、それを基に反応してもらう方法が有効です。 また、集中力が持続しにくい注意障害に対しては、問題集を用いた課題に取り組むことで、注意機能を高める要素的訓練として効果が期待できます。 なお、要素的訓練を実践する際は、当事者の意欲や理解度を踏まえるとともに集中しやすい環境を整え、目的に合った治療方法を選択することが、目標達成において欠かせません。(文献9) 代償訓練 代償訓練とは、症状の対処法を身につけるためのリハビリです。 対処法を身につけることで、自ら障害を補いながら仕事や日常生活の質を維持できるようになります。 たとえば、注意障害には以下の対処法があります。 対処場面 具体的な方法 集中が途切れやすい場合 適宜休憩を挟む 作業に時間がかかる場合 作業時間を長めに設定する 手順がわかりにくい場合 工程表を提示する リハビリを行う際は自己判断に頼らず、医師の指導のもとで無理な負荷を避け、継続的に取り組むことが大切です。 行動変容療法 行動変容療法は、オペラント条件付け理論に基づいたリハビリです。オペラント条件付け理論とは、行動とその結果を結びつけ、望ましい行動が報酬につながると学習させる方法です。 たとえば、突然怒り出す行動を減らすため、感情を抑えられた場面で褒めたり達成感を与えたりします。 一方、怒りが出た場合は過度に反応せず、落ち着いた行動を促します。このように、望ましい行動が評価される経験を積み重ね、怒りの頻度を徐々に減らしていくのが行動変容療法です。 認知行動療法 認知行動療法とは、物事の見方や考え方、行動を調整し、心理的安定を図るリハビリです。 高次脳機能障害における怒りやすい・うつなどの症状は、感情をうまく制御できないことから、怒りや抑うつが生じる場合があります。 認知行動療法では、障害や環境、周囲の対応などに対する否定的かつ誤った解釈を修正していくことが欠かせません。 また、怒りが生じる前に冷静さを保つ訓練を行うため、トラブル回避において重要なリハビリ方法のひとつといえるでしょう。 社会技能訓練 社会技能訓練は、高次脳機能障害の方が社会に復帰できるようにするリハビリです。主なリハビリ内容は、以下の通りです。 主な支援 リハビリ内容 就労支援 職業訓練の場となるハローワークや障がい者職業総合センターなどの就労支援機関と連携して、復職の可能性を検討する。万が一、復職困難と判断された場合、リハビリで職業能力を高めていく 自動車運転支援 自動車運転に際し、視野欠損や半側空間無視、運動操作能力の有無など運動能力評価や診断、指導を実施する また、グループの中で自分の考えや気持ち、相手に対する要求など社会で人と関わりながら生きていくためのスキルを身につける訓練も、社会技能訓練では実施します。(文献9)(文献11) 調理行動 調理行動では、調理に伴う危険性を理解し、自身の能力を把握することを目的とします。 調理は危険を伴う行動となるため、高次脳機能障害の当事者に自身の能力を認識してもらうことが重要です。 「高次脳機能障害者の自立に向けた調理行動振り返り支援システムに基づく認知リハビリテーション」によると、リハビリとして、当事者に自身の調理体験映像を見せ、客観的に自分の行動を振り返る機会を設けました。(文献12) 客観視によりリハビリに対する意欲向上が見込まれた事例であり、調理行動は高次脳機能障害の訓練として有効である可能性が示唆されました。 高次脳機能障害におけるリハビリ以外の治療方法 リハビリ以外の治療方法 詳細 薬物療法 集中力低下・抑うつ・不安・不眠などの症状を和らげるための内服治療 食事療法 脳の回復を支える栄養素を意識した食事内容の調整 再生医療 損傷した脳機能の回復を目的とした先進的医療技術の活用 高次脳機能障害では、リハビリに加えて、注意力低下や気分の落ち込み、不眠などの症状を和らげ、日常生活の安定を図ることを目的とした薬物療法が行われます。食事療法は、脳の働きを支える栄養を意識し、体調管理や回復を内側から支援します。 再生医療は将来的な機能回復を目指す新しい治療として研究・活用が進められていますが、適用できる症状や医療機関が限られているため、医師と相談した上で検討することが大切です。 以下の記事では、高次脳機能障害の回復事例について詳しく解説しています。 薬物療法 薬物療法では、神経伝達物質のバランスを整えることで、注意力や集中力、記憶、情緒の安定を補助し、日常生活やリハビリへの取り組みを支えます。 認知リハビリや環境調整と併用することで効果が引き出されやすく、回復の土台を整える役割を担います。 一方で効果には個人差があり万能ではないため、医師の管理のもと副作用や症状の変化を評価しながら、補助的手段として慎重に用いることが重要です。 食事療法 理由 詳細 脳と身体に必要な栄養の安定供給 神経の修復や機能維持に必要なエネルギー・栄養素の確保 神経機能を支える成分の摂取 オメガ3脂肪酸や抗酸化物質などによる脳機能維持の補助 リハビリ効率の向上 体力・集中力・精神状態の安定による訓練効果の向上 摂食・嚥下障害への対応 食形態調整や環境配慮による適切な経口摂取の維持 生活習慣の改善と健康維持 合併症予防や再発防止につながる食生活の見直し (文献13) 食事療法は、高次脳機能障害の回復を支える重要な基盤のひとつです。脳や身体に必要な栄養を安定して摂取することで、神経機能の維持やリハビリに取り組むための体力・集中力を支えます。 また、摂食・嚥下障害がある場合でも、適切な工夫により安全な食事摂取が期待できます。食事療法は単独で行うものではなく、リハビリや医療的支援と併用し、個々の状態に合わせて取り入れることが大切です。 再生医療 高次脳機能障害におけるリハビリ以外の治療法には、再生医療があります。再生医療とは、けがや病気によって、機能障害に陥った組織や細胞の機能回復を目指す治療法です。 体の自然治癒力を高め、組織や機能などの修復を行うのが再生医療です。再生医療による治療は早いほど、脳機能の回復が期待できる場合があります。また、再生医療では、体内に存在する幹細胞の修復力を活用し、損傷した細胞の補完や機能回復を図ります。 体へ戻す幹細胞は患者自身の細胞を使用するため、拒絶反応やアレルギー反応などが起こりにくい点も再生医療の特徴です。 以下の動画では、当院で再生医療を受けた方の声を紹介しています。 リペアセルクリニックでは、高次脳機能障害の原因の一つとなる脳卒中の再生医療・幹細胞治療を実施しています。 メール相談やオンラインカウンセリングも提供していますので、再生医療について詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。 リハビリで改善しない高次脳機能障害の後遺症は当院へご相談ください 高次脳機能障害は適切なリハビリにより症状の回復効果が期待できます。リハビリでは治療に加え、目標を設定した上で訓練を進め、期間はおおよそ6カ月から1年が目安とされます。 症状に応じて訓練内容は異なるため、定期的な評価を行いながら目標達成を目指すことが大切です。 リハビリで改善しない高次脳機能障害でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、高次脳機能障害に対して再生医療を用いた治療をご提案しています。 再生医療は、失われた脳機能の回復を目指す新しい治療法として注目されており、主に幹細胞を用いて脳細胞の修復や再生を促し、症状の改善を図ります。従来のリハビリや薬物療法と併用されることが多く、比較的副作用のリスクが低い点も特徴です。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 高次脳機能障害のリハビリに関するよくある質問 高次脳機能障害のリハビリにおいてやってはいけないことはありますか? 高次脳機能障害のリハビリにおいてやってはいけないことは以下です。 やってはいけないこと 詳細 過度な負荷をかける運動や活動 身体・認知機能に無理を強いることによるけがや二次障害のリスク 認知的・感覚的ストレスの過剰付与 強い刺激や情報過多による注意障害や疲労の悪化 補助なしで高い自立を求めること 心理的負担や挫折感によるリハビリ意欲低下の懸念 医師の指示のない治療・訓練 障害特性に合わない対応による回復妨害の可能性 短期間での成果を過度に期待 焦りや失望感による精神的負担の増大 (文献14) 高次脳機能障害のリハビリでは、無理や焦りが回復を妨げることがあります。医師の指導のもと、負担や刺激を調整しながら、段階的に取り組む姿勢が大切です。 高次脳機能障害で利用できる支援制度はありますか? 高次脳機能障害で利用できる支援制度は以下が該当します。 支援制度 内容 障害者総合支援法による福祉サービス 介護給付や訓練等給付による日常生活支援、生活動作訓練、就労支援、相談支援 障害者手帳による支援 手帳交付による公共サービス利用、施設利用料や税金、交通費などの減免 経済的支援制度 障害年金や医療費助成による生活費や医療・リハビリ費用の負担軽減 専門相談窓口・支援拠点 専門職による相談対応、支援制度の案内、家族や支援者への助 就労・復職支援制度 就労移行支援や職業リハビリによる無理のない就労や職場復帰の支援 気になる症状や利用できる支援制度については、主治医や地域の相談窓口に相談し、状況に合った支援を受けましょう。 高次脳機能障害のリハビリにおいて家族が気を付けるべきことはありますか? 高次脳機能障害のリハビリにおいて家族が気を付けるべきことは以下の表にまとめています。 気を付ける点 詳細 以前の姿に無理に戻そうとしない 症状特性の理解と現状に合った関わりの尊重 刺激や変化の多い環境を避ける 注意障害や疲労に配慮した生活環境の調整 できることを少しずつ支援する 小さな成功体験の積み重ねによる意欲維持 家族自身の心身ケア 休息確保と支援サービス活用による負担軽減 専門家・支援制度の活用 医療・福祉との連携による継続的支援 (文献15) 高次脳機能障害のリハビリでは、家族の理解と関わりが重要です。 回復を急がず本人のペースを尊重し、刺激を抑えた環境づくりや小さな成功を認める姿勢が意欲の維持につながります。 以下の記事では、高次脳機能障害への対応の仕方を詳しく解説しています。 高次脳機能障害の家族が抱えるストレスへの対処法を教えてください 高次脳機能障害の家族は、長期的な支援により心身の負担を抱えやすくなります。休息やセルフケアの時間を確保し、外部の福祉サービスや相談窓口を活用することが大切です。 また、同じ立場の家族との交流や正しい知識の共有は、孤立感や不安の軽減につながります。負担が強い場合は、医師への相談も検討しましょう。 以下の記事では、高次脳機能障害の対処法について詳しく解説しています。 【関連記事】 高次脳機能障害患者の家族が抱えるストレスは?対処法や支援制度を現役医師が解説 高次脳機能障害で怒りやすくなる?家族への適切な対応を紹介 参考文献 (文献1) 高次脳機能障害のリハビリテーション (文献2) 高次脳機能障害支援マニュアル|平成30–31年度 厚生労働科学研究 高次脳機能障害の障害特性に応じた 支援マニュアルの開発のための研究班 (文献3) 高次脳機能障害のリハビリテーションと連携|リハビリテーション連携科学 26:1-11 2025 (文献4) 高次脳機能 障がい支援 ハンドブック|大阪府障がい者自立支援協議会 (文献5) 高次脳機能障害者に対する支援プログラム~利用者支援、事業主支援の視点から~|独立行政法人 高齢・障害者雇用支援機構 障害者職業総合センター職業センター (文献6) 高次脳機能障害制度利用マニュアル|茨城県高次脳機能障害支援センター令和6年6月版 (文献7) 高次脳機能障害のリハビリテーション | KOMPAS – 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト (文献8) 第1章 高次脳機能障害診断基準ガイドライン (文献9) 高次脳機能障害に対するリハビリテーション治療―患者・家族会との連携―|Jpn J Rehabil Med Vol. 58 No. 4 2021 (文献10) 高次脳機能障害と暮らす|香川大学医学部附属病院 リハビリテーション部 作業療法士 津川 亮介 (文献11) 京都府高次脳機能障害者支援プラン (文献12) 高次脳機能障害者の自立に向けた調理行動振り返り支援システムに基づく認知リハビリテーション|J-STAGE (文献13) 高次脳機能障害患者への摂食・嚥下アプローチ (文献14) TBI Recovery: Essential Tips & What to Avoid After a Brain Injury|NeuLife REHABILITATION (文献15) 高次脳機能障害 サポートガイドブック
2025.02.07 -
- 脳卒中
- 頭部
「高次脳機能障害になったら平均余命はどれくらい?」 「余命を伸ばすための治療法はない?」 主に脳卒中(脳梗塞・脳出血)の後遺症で見られる「高次脳機能障害」にお悩みの方の中には、上記のような疑問や不安を抱えている方もい多いのではないでしょうか。 高次脳機能障害は、損傷した脳の部位によって「記憶障害」「注意障害」「社会行動障害」など、さまざまな症状が現れる後遺症です。 本記事では、高次脳機能障害を発症した方の平均余命や、治療法について詳しく解説します。 高次脳機能障害を根本的に治療できる可能性がある再生医療についても紹介しているので、ぜひ治療の参考にしてみてください。 \高次脳機能障害の根本改善を目指す再生医療/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した脳細胞などの組織の再生・修復を促すことで、「高次脳機能障害」の根本改善を目指す治療法です。 従来の治療では元に戻らないといわれていた機能障害や機能不全になった脳細胞の改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 リハビリを継続しているが、高次脳機能障害が治らずに悩んでいる 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない 大きな手術や長期間の入院をせずに治療する方法を探している >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、お気軽にご相談ください。 まずは「高次脳機能障害」の治療について無料相談! 高次脳機能障害の平均余命 高次脳機能障害の平均余命は、健常者の平均余命に比べて短い傾向です。ここでは、高次脳機能障害の平均余命を男女別に紹介します。 なお、高次脳機能障害の平均余命に関しては「脳出血」「脳梗塞」「くも膜下出血」の症状を平均としています。 男性の平均余命 東京福祉局と厚生労働省のデータをもとに比較したところ、高次脳機能障害の男性は健常な男性より平均余命が短くなっています。 高次脳機能障害の男性と健常な男性の平均余命は、以下の通りです。 年齢 ※高次脳機能障害の場合、発症年齢 高次脳機能障害の男性 健常な男性 平均余命の差 20歳 42.61年 61.45年 18.84年 30歳 35.59年 51.72年 16.13年 40歳 28.88年 42.06年 13.18年 50歳 20.16年 32.60年 12.44年 60歳 11.56年 23.68年 12.12年 70歳 5.62年 15.65年 10.03年 80歳 2.47年 8.98年 6.51年 高次脳機能障害の男性と健常な男性における平均余命は、約10年以上の差が生じています。 また、80歳で高次脳機能障害を発症した場合でも、約6年ほど異なります。 データを比べた結果、若いうちに高次脳機能障害を発症するほど平均余命は健常時と比較して短くなってしまう可能性が考えられます。 しかし、近年では高次脳機能障害を根本的に治療できる可能性がある治療法として、先端医療である再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックでは、無料のカウンセリングも実施しており、再生医療の治療内容についてわかりやすくご説明いたします。 「高次脳機能障害を根本的に治したい」という方は、ぜひ当院までご相談ください。 ▼無料相談はこちらから >>(こちらをクリックして)今すぐ電話で相談してみる 女性の平均余命 東京福祉局と厚生労働省のデータをもとに比較したところ、男性同様、高次脳機能障害の女性は健常な女性より平均余命が短くなっています。 高次脳機能障害の女性と健常な女性の平均余命は、以下の通りです。 年齢 ※高次脳機能障害の場合、発症年齢 高次脳機能障害の女性 健常な女性 平均余命の差 20歳 50.21年 67.48年 17.27歳 30歳 42.58年 57.65年 15.07歳 40歳 35.18年 47.85年 12.67歳 50歳 26.30年 38.23年 11.93歳 60歳 15.84年 28.91年 13.07歳 70歳 7.22年 19.96年 12.74歳 80歳 3.35年 11.81年 8.46歳 高次脳機能障害の女性と健常な女性における平均余命は、約10年以上の差が生じています。また、80歳で高次脳機能障害を発症した場合でも、約8年ほど異なります。(文献1) 高次脳機能障害になった女性の平均余命は男性に比べて長いものの、健常な女性と比較すると短い傾向です。(文献2) 近年では、高次脳機能障害を根本的に治療できる可能性がある治療法として、先端医療である再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックでは、無料のカウンセリングも実施しており、再生医療の治療内容についてわかりやすくご説明いたします。 「高次脳機能障害を根本的に治したい」という方は、ぜひ当院までご相談ください。 ▼無料相談はこちらから >>(こちらをクリックして)今すぐ電話で相談してみる 高次脳機能障害の主な症状 高次脳機能障害は、脳の損傷によって「考える」「記憶する」「行動する」といった人間の重要な機能に影響を及ぼします。 高次脳機能障害を発症すると、主に以下の症状が見られます。 新しいことを覚えられない・事実と異なる話をするなどの記憶障害 ミスが多い・集中できないなどの注意障害 寝てばかり・暴力的などの社会的行動障害 自分で計画ができない・優先順位が決められないなどの遂行機能障害 うまく話せないなどの症状 高次脳機能障害はさまざまな症状を引き起こすため、自立した生活が困難になります。また、外見だけでは症状がわかりにくいため、仕事や人付き合いなどの社会活動が困難と感じるケースも少なくありません。 一般的には高次脳機能障害の症状が理解されにくい点から、本人や家族が周囲との関係でストレスを感じる場合もあります。 高次脳機能障害の種類や原因など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】高次脳機能障害とは|種類・原因・治療法を解説」をご覧ください。 また、高次脳機能障害の症状について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 数年後に治った人はいる?高次脳機能障害の回復過程 高次脳機能障害が完治した事例は、2025年1月において確認されていません。高次脳機能障害は、脳の損傷による障害のため、完治するのは難しいとされています。 しかし、リハビリ専門医療機関や地域活動支援センターなどで適切な支援を受けると、症状が回復する可能性があります。また、症状が残っても、支援により日常生活や社会生活を送れるようになるケースが期待できます。 そのため、家族や職場など周囲の方が高次脳機能障害への理解を深め、適切な支援をすることが回復過程においては重要です。 高次脳機能障害は治るのか知りたい方は、あわせて以下の記事をご覧ください。 高次脳機能障害の治療法 高次脳機能障害の治療法は、薬物療法とリハビリの2つに分類されます。各治療法の特徴は、以下の通りです。 治療法 特徴 薬物療法 主に症状の軽減や日常生活における質の向上が目的 症状のコントロールがメインのため、根本的な治療法ではない点に注意 リハビリ 症状の回復をサポートするのが目的 作業療法や理学療法、言語療法を実施 また、高次脳機能障害のリハビリ方法は、症状や患者の状態に応じて異なります。例えば、注意障害がある場合は、集中しやすい環境を整えるリハビリを実施します。 体を動かしたり脳トレを実施したりと、自宅でできるリハビリもあるため、医師に相談の上、無理のない範囲で取り入れてみましょう。 高次脳機能障害の余命に悩む方への選択肢「再生医療」 近年、高次脳機能障害の新たな治療法として再生医療が注目されています。再生医療は人間が持っている再生力を用いた治療法で、失われた組織や機能の修復を行います。 再生医療で期待できる治療効果は、以下の通りです。 壊れた脳細胞を再生医療で修復し、身体の機能回復を目指す 後遺症に対するリハビリ効果を向上させる 傷ついた血管を修復し再発を予防する 高次脳機能障害の症状でお悩みの方は、治療の選択肢の一つとして再生医療を検討してみましょう。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 高次脳機能障害は治らないと思っている 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない 大きな手術や長期間の入院をせずに治療する方法を探している 再生医療では、損傷した脳細胞に対してアプローチできる治療法で、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。 高次脳機能障害にお悩みの方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 まとめ・高次脳機能障害の平均余命を踏まえたうえで適切な治療を受けよう 高次脳機能障害の平均余命は、健常な方と比べて短い傾向です。特に、発症した年齢が若いほど健常な方と比較して、余命は短いと考えられます。 高次脳機能障害を発症すると、記憶障害や注意障害などさまざまな症状が見られます。完治した事例は確認されていませんが、適切な治療法により症状が改善する可能性はあります。 高次脳機能障害の治療法として、薬物療法やリハビリの他に再生医療という選択肢もあります。 再生医療は、人間の体が持つ能力を活かした最新の治療法となるため、高次脳機能障害の症状回復へ向けた一助となる場合があります。 高次脳機能障害に向き合い適切な治療を受け、症状の回復へ向けて行動しましょう。 \こちらを”クリック”して無料相談/ 0120-706-313 (受付時間:9:00〜18:00) 参考文献 (文献1) 東京都福祉保健局「高次脳機能障害者実態調査結果 第3章 高次脳機能障害者数の推計」https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/fukushi/houkoku4 (文献2) 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life23/dl/life23-15.pdf
2025.02.07 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
筋トレの最中に頭痛がして、脳の血管が切れていたらどうしようと不安になっていませんか。 筋トレで負荷のかかる動きをしたり、重い器具を無理に持ち上げたりすると、脳血管に負担がかかり切れてしまうケースがあります。脳卒中などの疾患を予防するには、筋トレ中も力まないように意識する工夫が大切です。 本記事では、筋トレで脳血管が切れる原因と予防策・対処法を詳しく解説します。 さらに、筋トレ中の頭痛が辛いときの対策法も解説しているため、症状がつらくて悩んでいる方に読んでいただきたい記事です。 ぜひ本記事を参考に、脳血管が切れるリスクに注意しながら筋トレを続ける工夫をしてみてください。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳卒中の後遺症や再発予防の治療を行っております。 メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までお気軽にご相談ください。 筋トレで脳血管が切れる可能性がある 筋トレ中に重いダンベルを持ったり強い負荷をかける種目を行ったりすると、過度に力んでしまい脳血管に負担をかけるリスクがあります。 筋トレ中に脳血管が切れる大きな要因は「血圧の上昇」です。 筋トレで「力む」ことで血管が強く収縮し、一時的に血圧が急激に上がります。この状態が続くと、血管に過度な負荷がかかり、脳出血を引き起こすリスクがあります。 とくに力みやすい種目は、以下のとおりです。 ベンチプレス ダンベルスクワット 懸垂 上記のような筋トレを行う場合は力まないよう、呼吸や負荷に十分注意しましょう。 筋トレ中に力みすぎてしまい脳血管が切れると「くも膜下出血」になるリスクがあるため注意が必要です。くも膜下出血について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 筋トレで頭痛が起こる3つの原因 筋トレ中に頭痛が起こる原因として、主に以下の3つがあります。 血管の一時的な強い収縮 激しいトレーニングメニュー 慢性頭痛の悪化 トレーニング中に頭痛が頻繁に起こる方は、本章の内容をチェックしてみてください。 血管の一時的な強い収縮 筋トレ中に頭痛が起こる主な原因のひとつは「血管の一時的な強い収縮」を伴う 「可逆性脳血管攣縮(れんしゅく)症候群」 です。 一時的に力んだ際に 1分未満で痛みのピークに達する「雷鳴頭痛」 が発生するのが特徴です。(文献1) 個人差はありますが、突然の激しい頭痛が発症した後、数週間にわたって繰り返されることがあります。 また、雷鳴頭痛は 脳出血へと進行するリスク もあるため、注意が必要です。 激しいトレーニングメニュー 激しいトレーニングの繰り返しは、脳血管への負担につながります。 過度な運動を繰り返すと、体が酸素不足に陥ることがあります。全身に十分な酸素が供給されないと、より多くの酸素を体に取り込む過程で血管が拡張され、頭痛が引き起こされるのです。 また、感染予防のためにジムでマスクをつけている場合も、酸欠状態になるリスクがあるため注意が必要です。 筋トレの途中で息苦しさを感じたら、マスクを外してこまめに休憩しましょう。 慢性頭痛の悪化 慢性的な偏頭痛を持っている場合、筋トレにより症状を悪化させるリスクがあります。 片頭痛は、何らかの原因で頭の血管が縮んだ後、急に広がることで脈打つような頭痛が起こるのが特徴です。(文献2) 運動をすると血管が開き、血流が良くなるため片頭痛が一時的に悪化する場合があります。 慢性的な頭痛を持っている人は、急激に運動量を増やさずに無理のない範囲で筋トレすることを心がけましょう。 頭痛の分類については、以下のコラムで詳しく解説しています。気になる方はこちらも合わせて参考にしてください。 必ずやってほしい筋トレ頭痛の予防策3選 筋トレによる頭痛の予防に効果的な対策として、以下の3つがあります。 筋トレ前後に水分補給をする 筋トレ前にストレッチをする 筋トレ中は息を止めない 筋トレ中の頭痛に悩んでいる人は、本章を参考に予防を心がけてみてください。 筋トレの前後に水分補給をする 運動により体内の水分が不足すると、血の巡りが悪くなります。脳へ栄養や酸素が行き届かなくなった結果、頭痛につながる可能性があります。 脱水症状に陥らないよう、筋トレ前後には十分な水分補給をしましょう。 また、頭痛以外の脱水症状として以下の症状があげられます。 吐き気 喉の渇き めまい など このような症状があらわれた場合は、すぐに筋トレを中止して水分補給をして休息をとってください。 筋トレ前にストレッチをする 筋トレ前にウォーミングアップとしてストレッチを行うことも、頭痛を防ぐのに効果的な対策です。 急に激しい運動をすると血流の速さが一気に変わり、血管や筋肉に負担をかけるリスクがあります。 ストレッチでウォーミングアップすると全身の血流が緩やかに早くなるため、頭痛を予防する効果が期待できます。頭痛を防ぎ、安全に筋トレを行うためにも、ウォーミングアップとしてストレッチを行ってから運動を始めましょう。 筋トレ中は息を止めない 筋トレ中に息を止めると、力みが生じて血圧の急上昇を招き、脳血管に負担を与えるリスクがあります。筋トレ中は息を止めず、力まないように注意しましょう。 とくに重いダンベルを持ち上げたり、きついポーズをとったりするときに 無意識に息を止めてしまう人が多いため、注意が必要です。 筋トレ中に息を止める癖がある方は、トレーニング中の呼吸を以下のように意識してみてください。 ポーズをとる際に、呼吸を止めない 力むときに息を吐き、力を抜くときに息を吸う(例:ダンベルを持ち上げる際に息を吐き、下げるときに息を吸う) どうしても息を止める場合は、筋トレで最もつらい一瞬だけに留める この呼吸法を意識すると、筋トレ中の血圧上昇を抑えられて頭痛の予防にもつながるでしょう。 筋トレ頭痛がつらい場合の3つの対策法 運動の最中に頭痛がつらくなった場合に有効な対処法は、以下の3つです。 運動を中止する トレーニング器具の負荷を軽くする 痛み止めを飲む 筋トレの最中に頭痛がつらくなった際は、本章を参考に無理をせず、症状を和らげることを優先しましょう。 運動を中止する 筋トレ中に頭痛を感じた場合は、直ちに運動を中止し症状が治まるまでゆっくり休みましょう。 頭痛がつらいまま我慢して筋トレを続けると、症状が悪化するリスクがあります。また、脳血管に負担をかけ深刻な症状を招くリスクもあるため注意が必要です。 頭痛を感じたら無理をせず暗く涼しい場所で横になって休むようにしましょう。 トレーニング器具の負荷を軽くする 筋トレ頭痛の頻度が多い人は、トレーニング器具の負荷を軽くして力みを減らしましょう。 筋トレによる頭痛の一因として負荷をかけすぎてしまい、力んでしまっている可能性があります。どうしても強い負荷で筋力をつけたい場合は「徐々に」重さを上げるようにしましょう。急激に負荷を上げると頭痛や脳出血のリスクを上げるため、注意が必要です。 痛み止めを飲む 休息をとったり筋トレ時の負荷を軽くしたりしても頭痛が続く場合は、我慢せずに痛み止めを服用することが大切です。 筋トレ頭痛に効果のある痛み止めは、以下のような成分の薬です。 イブプロフェン アセトアミノフェン インドメタシン これらの成分を含む薬は、病院の処方のみならず、薬局やドラッグストアなどでも購入できます。 ただし、痛み止めで改善がなければ別の要因も考えられるため、一度頭痛外来に受診してみましょう。 まとめ|脳の血管に負担をかけず安全に筋トレをしよう 筋トレによる脳血管への負担を減らすためには、未然の防止策と症状が出た際に適切な対処を行うことが大切です。 頭痛を感じたら無理をせずに休み、症状が落ち着いてから再開しましょう。 当院リペアセルクリニックでは、人体にある幹細胞を用いて脳出血後の再発予防や後遺症の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付けておりますので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 筋トレで脳血管が切れる症状についてよくある質問 筋トレは血管を老化させますか? 筋トレ自体が血管に悪影響を与えるわけではありませんが、アスリートのような運動を長期的に行うと動脈硬化を促進させるリスクがあります。 ただし、適切な頻度と負荷の筋トレは血流を改善し、健康体を維持する効果が期待できます。年齢に合わせて トレーニングの頻度や負荷を下げて有酸素運動を取り入れると、筋トレのメリットを活かしながら無理なく運動ができるでしょう。 脳血管が切れるとどうなりますか? 脳血管が切れると脳出血が起こり、以下のような症状があらわれる場合があります。 手足や顔がしびれる ろれつが回らない 視界がぼやける 脳出血後の後遺症は、早期の対応によってその後回復できるかどうかが大きく変わります。これらの症状があらわれたらすぐに受診しましょう。 脳出血の予防については、以下のコラムで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。 参考文献 (文献1) 橋本洋一郎「可逆性脳血管攣縮症候群(reversible cerebral vasoconstriction syndrome)| 神経治療(35) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/35/4/35_416/_pdf (文献2) 古和 久典「片頭痛の病態と治療|神経治療(39)」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/39/3/39_200/_pdf/-char/ja
2025.02.07 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
「最近イライラしたり、落ち込んだりしやすい」 「セロトニンは幸せホルモンと聞いたが、自分は不足しているのではないか」 このようなお悩みはありませんか? 日常の中で、些細なことでも強い怒りを感じる、また気持ちが沈んでしまう場合は、セロトニンが不足している可能性があります。セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、心を穏やかに保つためにとても大切なホルモンです。 この記事では、セロトニンが不足している際に起こる「セロトニン欠乏脳」の自己チェック方法と、対策についてご紹介します。セロトニン不足のお悩みの参考になれば幸いです。 自分の状態がセロトニン欠乏脳ではないか不安、またセロトニン欠乏脳による気分の不調を解消したいと感じたら、当院のメール相談 やオンラインカウンセリングもご活用ください。 セロトニン欠乏脳チェック【当てはまったら要注意】 いつもよりキレやすい、気持ちが落ち込みやすいといった場合には「セロトニン欠乏脳」の状態かもしれません。 セロトニンは脳内で作られる神経伝達物質の1つで、喜びの感情を司るドーパミンや怒り・恐怖といった感情を司るノルアドレナリンといった神経伝達物質をコントロールする働きがあります。(文献1) そのため、セロトニンが欠乏すると、気分が安定しにくくなります。 「もしかしたら自分もセロトニン欠乏脳ではないか」と思う方もいるでしょう。下に「セロトニン欠乏脳」になると現れる変化をチェックリストとしてまとめています。複数当てはまる方はセロトニン欠乏からの不調かもしれないので、注意が必要です。 1.疲れやだるさが続く 2.動悸やめまいがする 3.慢性的な頭痛がある 4.よく眠れない、すっきりと起きられない 5.食欲が湧かない 6.身支度が整わない 7.時間通りの行動が難しい 8.遅刻や早退が多い 9.いつもよりミスが多い 10.自分は無価値だと思う 11.気分が落ち込みやすい 12.理由もなく不安になる、緊張する 13.すぐにイライラしてしまう 14.他の人には聞こえない声が聞こえる セロトニン欠乏脳の症状6選 セロトニン欠乏脳は、脳の中でセロトニンの分泌が少なくなることで起こります。有田秀穂氏の論文によれば「セロトニン欠乏脳」の代表的な症状として以下の6つが挙げられています。(文献2) 朝すっきりと起きられない 自律神経失調症の症状がある 背筋や顔の筋緊張が弱い 痛みに弱い キレやすい状態 生活習慣が乱れている それぞれの項目について詳しく解説します。 1.朝すっきりと起きられない セロトニン欠乏脳になると朝すっきりと起きられなくなります。 なぜなら、朝の調子を整えるための自律神経の働きに、セロトニンが関わっているからです。 自律神経には、体を活発に動かすための交感神経と、体を休ませるための副交感神経があります。眠っている時には体をリラックスさせる副交感神経が働いていますが、目覚めてから体を動かすためには交感神経を働かせるというのが通常の働きです。セロトニンは、この切り替えを円滑にするために用いられます。 そのため、セロトニン欠乏脳の状態では、うまく自律神経が切り替わらず「朝目覚めても、なんだかすっきりしない」と感じやすくなります。 2.自律神経失調症の症状がある セロトニンが欠乏すると、自律神経失調症の症状が出ます。 自律神経失調症とは、病気ではないのに体になんらかの不調がある状態です。自律神経失調症では、全身のだるさやめまい、頭痛、動悸などが現れます。(文献3) こちらも、自律神経の切り替えにセロトニンが関わっているためです。自律神経は臓器とつながっているため、セロトニンの欠乏により交感神経と副交感神経の働きが乱れると、各臓器、そして全身に悪影響を及ぼします。 そのため、自律神経失調症のような症状があるときには、セロトニン欠乏脳が疑われます。 3.背筋や顔の筋緊張が弱い 背筋や顔の筋肉の収縮が弱くなることも、セロトニン欠乏脳の特徴です。 セロトニンは筋肉の収縮を司る「運動ニューロン」という神経細胞にも影響を及ぼします。とくに、姿勢を維持するための体幹や筋肉、そして顔のまぶたや頬の筋肉の収縮を司っています。そのため、セロトニンがしっかり分泌されていると、背筋がピンとして顔に締まりが出るのです。 いつもより姿勢が悪い、顔がゆるんでいるといったときには、セロトニンが上手く分泌していないかもしれません。 4.痛みに弱い セロトニンは、脊髄から脳に痛みを伝える伝達路にも作用し、痛みを和らげる鎮痛作用も持っています。そのため、セロトニンが少なくなると、痛みが脳に伝わりやすくなり、少しの傷やけがでも痛みの感じ方が強くなってしまいます。 これはキレやすい子どもにとくに見られやすいと言われています。 5.キレやすい状態である セロトニン欠乏脳の状態になると、ささいなことでもキレやすくなります。 原因としては「青斑核ノルアドレナリン神経」という、ストレスを他の神経に伝える道筋を抑えられなくなるからです。ストレスが他の神経にすぐ伝わってしまうと、ストレスをうまく制御できず、感情的になる、普通では考えられないような行動を取るといったことが起こります。 いつもよりキレやすい、すぐ感情が爆発してしまって手が付けられなくなってしまう、といった状態が続く場合は、セロトニンが足りていないかもしれません。 6.生活習慣が乱れている セロトニンが少なくなると、眠りが浅く朝起きられなくなったり、食欲がコントロールできなくなったりして生活習慣が乱れてしまいます。 まず、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という2つの種類があります。レム睡眠は浅い眠りで体がよく休まっている状態、ノンレム睡眠は深い眠りで脳がよく休まっている状態のことです。セロトニンが足りなくなるとレム睡眠の時間が短くなり、体が十分に休まらなくなってしまいます。そのため、朝すっきり起きられず生活習慣の乱れにつながってしまうのです。 そして、セロトニンは食欲の調節にも重要です。ドパミンという神経伝達物質が食欲を司っていますが、この調節機能にもセロトニンが作用します。食欲をコントロールできなくなると、精神面にも体の健康にも悪影響が出てしまいます。 よく眠れているか、そして暴飲暴食はないかといった生活習慣についても確かめてみましょう。 セロトニン欠乏脳とは気持ちが揺らぎやすい状態 セロトニン欠乏脳になると、突然怒りが爆発したり、気分が落ち込んでしまったりと揺らぎやすい状態になります。この章では、そもそもセロトニンとはどのようなものか、そしてそこからどのようにセロトニン欠乏が起こるのかという部分について解説します。 セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれる セロトニンは脳の「脳幹」と呼ばれる部分から分泌される神経伝達物質です。セロトニンが分泌されることで、喜びを感じる伝達物質と怒りや恐怖を感じる伝達物質の調節をし、心の安静を保ちます。分泌によって気持ちを穏やかに保ったり、幸福感を感じたりすることから「幸せホルモン」と呼ばれているのです。 また、セロトニンは腸でも作られています。ある文献によれば、腸内に細菌がいるマウスよりも、いないマウスの方がセロトニンの量が少なかったという研究があります。(文献4) セロトニン欠乏脳は怒りやすさや気分の不安定を招く セロトニンが欠乏すると、感情を司る神経伝達物質のバランスが崩れて、気持ちのコントロールが難しくなります。感情が不安定になると、仕事や人間関係がうまくいかなくなってしまうでしょう。有田氏の論文によれば、セロトニンの欠乏は生活習慣の乱れにより引き起こされるという結果があります。(文献2) しかし、逆に言えば、生活習慣を整えればセロトニンの分泌を促せるということです。 次の項目でセロトニン欠乏脳を改善するときのポイントを6つ載せていますので、ぜひ今日から取り入れてみてください。 セロトニン欠乏脳を改善するときのポイント セロトニンは、食事や運動、そして日常生活の中での少しの工夫で分泌を促せます。(文献5) すぐに実践できる内容ですので、ぜひお試しください。 1.バナナや乳製品などを積極的に摂る 2.リズム性の運動を行う 3.日光を浴びる習慣を持つ 各項目について、詳しく解説します。 1.バナナや乳製品などを積極的に摂る セロトニンは、必須アミノ酸の1つであるトリプトファンから合成されます。必須アミノ酸とは、体の中では合成できないため、食品から摂る必要のある栄養素です。そのため、トリプトファンを多く含む食品を摂ることで、セロトニンを増やせます。 トリプトファンを含む食品としては、以下のようなものが挙げられます。 果物:バナナ、キウイなど 乳製品:牛乳、チーズなど 豆製品:大豆、納豆など 卵 種実類:ゴマ、アーモンドなど 日頃の生活に、プラス一品トリプトファンを含む食品を取り入れてみましょう。 2.リズム性の運動を行う 一定のリズムで行う運動もセロトニン欠乏の予防・改善に効果があるといわれています。論文によれば、運動として、歩行、咀嚼(そしゃく)、呼吸が挙げられています。 日々の生活の中で、以下のような行動を取り入れましょう。 歩行 少し息が上がるくらいのリズミカルな運動を取り入れましょう。 通勤や通学などの日々の生活のなかで、少し早足で歩いてみることも良いでしょう。また、時間のある方はウォーキングで歩く習慣を作るのもおすすめです。 咀嚼 噛む、という動きも等間隔でのリズム運動です。 そのため、よく噛むことでリズム運動の機会を増やせます。家事や仕事に追われて、ついつい早食いになっていることも多いでしょう。食事をよく噛んで食べるだけでもセロトニンが増えます。 呼吸 ストレッチやヨガ、座禅でゆっくりと大きな呼吸をしましょう。ストレスを感じると、呼吸は浅くなりがちです。一日のなかで、少しでも自分のために呼吸を整える習慣を作ってみましょう。 運動や呼吸自体のリラックス効果や食事で満足感を得られることに加え、セロトニンの分泌が促進されることで、より充実感が得られるでしょう。 3.日光を浴びる習慣を持つ 太陽光を浴びることでセロトニンの分泌が活性化します。(文献5) 電球の光だけでは分泌を促すほどの照度がないため、カーテンを開けたり、外に出たりしてしっかり日光を浴びましょう。日光を浴びると、1日の体内時計のリズムも整い、調子よく過ごせます。 まとめ|セロトニン欠乏脳だと感じたら生活習慣を見直そう いつもよりも怒りっぽい、調子が悪いと感じたら、セロトニンが欠乏している状態かもしれません。先述のチェックリストで自分がセロトニン欠乏脳ではないかと感じたら、生活習慣の見直しからはじめましょう。それでも体調や気分が変わらない場合は、ほかの心身の病気の可能性もあります。 自分だけでは判断が難しい、もっと詳しく話を聞きたいという場合には、当院のメール相談 、オンラインカウンセリング にてお気軽にご相談ください。 セロトニン欠乏脳についてよくある質問 セロトニン欠乏脳について、よくある質問をまとめました。ぜひご参考ください。 日本人はセロトニンが少ないですか? 過去の論文においては、日本人の遺伝子型としてセロトニンが少ないことも示されているようです。しかし、日本人といっても一人一人の遺伝子型は異なります。もともと落ち込みやすい性格である、不満を感じやすいといった特徴があれば、セロトニン欠乏を疑うべきでしょう。 セロトニンを増やすマッサージやストレッチはありますか? 目、顔、背中のリズミカルなマッサージがセロトニン神経を活発にする、という研究結果があります。規則的に、気持ちよいくらいの強さでトントンと指や手全体で刺激をしてみましょう。加えて、ストレッチで体を動かすことも呼吸を早く、大きくするため、セロトニンを増やす効果があります。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「セロトニン|e-ヘルスネット」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html (文献2) 有田秀穂「セロトニン欠乏脳 −キレる脳・鬱の脳を鍛え直す−」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/hbs/3/2/3_123/_pdf/-char/ja (文献3) 厚生労働省「自律神経失調症:用語解説|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」 https://kokoro.mhlw.go.jp/glossaries/word-1591/ (文献4) 尾畑佑樹氏,腸内細菌による消化管神経回路の修飾 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim/36/1/36_21/_pdf (文献5) 小西正良ほか「セロトニン分泌に影響を及ぼす生活習慣と環境|大阪河﨑リハビリテーション大学紀要」 https://cir.nii.ac.jp/crid/1050285299827544832
2025.02.07 -
- 頭部
- 脳梗塞
突然の肩こりや、中々治らない肩こりに悩まされていませんか。 原因が思い当たらない肩こりが数日間続いたり、急に症状があらわれたりすると「ただの肩こりじゃなかったらどうしよう」「脳梗塞の前兆かもしれない」と不安になる方もいるでしょう。 突然の激しい肩こりが、実は脳梗塞の前兆である場合があります。「ただの肩こりだから」と軽視して放置すると病状が悪化する恐れもあるため、早期に医療機関を受診し、原因を的確に見極めることが大切です。 本記事では、肩こりが脳梗塞の前兆になる理由や、その他気を付けるべき症状について詳しく解説します。 最後まで読むことで肩こりから脳梗塞を早期に見つけられる方法がわかり、悪化を防げる可能性が高まるでしょう。 ぜひ本記事を参考に、今の肩こりが脳梗塞の前兆であるかどうかをチェックしてみてください。 当院「リペアセルクリニック」では、幹細胞を用いて脳梗塞の後遺症改善や再発予防を目指した治療を行っています。メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付けておりますので、気になる症状がある方はぜひ当院までご相談ください。 「突然の」肩こりは放置厳禁!脳梗塞のリスクもあり 多くの人が肩こりを放置しがちですが「突然の」肩こりは、脳梗塞の前兆の疑いがあるため、注意が必要です。 脳梗塞から起こる肩こりは、首周辺の血流の滞りや神経の麻痺によって引き起こされます。その影響で筋肉が凝り固まり、肩周りの神経の動きが低下するため、肩こりがあらわれる可能性があります。 とくに以下の症状を伴う突然の肩こりの場合は、脳梗塞の前兆であるため注意が必要です。 片側だけ鋭い痛みを感じる 短時間で急速に痛みや肩こりが悪化する 目がかすんだり、見える範囲が狭くなったりする ほとんどの肩こりの場合は単なる筋肉のコリや重労働が原因であり、脳梗塞である可能性は非常に稀です。 しかし、デスクワークのしすぎや重たい荷物を持つといった原因が思い当たらないのに、突然原因不明の肩こりがする場合は注意が必要です。 軽視せずに他の症状が出ていないかを確認し、異変を感じたら自己判断で放置せず早めに医療機関を受診しましょう。 脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 「首の後ろの痛み」も脳梗塞の前兆の可能性あり 肩こりと同様に、突然あらわれる「首の後ろの痛み」も脳梗塞の前兆である疑いがあります。 その理由の一つが、首の後ろを通る血管が損傷する「椎骨(ついこつ)動脈解離」です。 椎骨動脈解離が起こると、頭の後ろから首の付け根にかけて激しい痛みが生じ、めまいや吐き気を伴うことがあります。この状態が進行すると脳梗塞やくも膜下出血へ発展する可能性があります。(文献1) 脳梗塞や椎骨動脈解離はMRIやCTなどの検査でわかる場合が多いため、首の後ろの痛みがあれば早めに受診しましょう。 また、首の後ろの痛みは「くも膜下出血」の疑いもあります。くも膜下出血からくる首の後ろの痛みについて詳しく知りたい方は以下のコラムも参考にしてください。 【要チェック】肩こり以外脳梗塞の前兆4つ 肩こり以外の脳梗塞の代表的な前兆には、以下の症状があります。 痙攣・麻痺 言語障害 視覚障害 歩行困難 違和感のある肩こりがある方は、本章で解説している症状も一緒に出ていないかどうか確認してみてください。 1.痙攣・麻痺 脳梗塞の代表的な前兆として痙攣や麻痺があげられます。 脳梗塞が起こることで血管が詰まり、血流が遮断され、神経の働きが阻害されます。その結果、痙攣や麻痺といった症状が現れるのです。 痙攣や麻痺が脳梗塞によるものかどうかは「突然発症したものか」「片側だけに生じているか」がポイントです。 早期に治療を行うと後遺症が軽くなる可能性が高まります。片側のみや突然の痙攣・麻痺がみられる場合は、迅速に医療機関を受診しましょう。 2.言語障害 脳梗塞の初期症状で知られているのが「ろれつが回らない」「言葉を発するときに言葉が出てこない」といった言語障害です。 言語障害は、会話や言葉を理解する能力に関わる「前頭葉」や「側頭葉」などの脳部分が脳梗塞により損傷を受けることで生じます。(文献2) また「簡単な文章を書けない」「滑舌が突然悪くなった」といった症状も多く見られます。 このような言語障害が「突然」あらわれた場合は脳梗塞の可能性があるため、注意が必要です。 3.視覚障害 「視覚障害」も脳梗塞の初期症状としてあらわれる可能性があります。 脳梗塞で脳の血液の流れが滞り、視覚に関わる脳の部位が損傷すると視覚障害が起こるため、注意が必要です。 脳梗塞による視覚障害として、以下のような症状があげられます。 視野欠損(片側だけ欠けて見える) 複視(物が二重に見える) 突然の視力低下 見え方に突然違和感をもった場合は、早めに脳神経外科へ受診しましょう。 4.歩行困難 筋肉の麻痺による歩行困難があらわれるのも脳梗塞の前兆のひとつです。 脳梗塞により筋肉が無意識に収縮して硬直し、スムーズに体を動かせなくなります。このため、いつも通り歩くのが難しくなり、独特な歩き方となります。(文献3) 脳梗塞による歩行困難として、以下のような兆候が知られています。 歩行困難の種類 特徴 内反尖足(ないはんせんそく) つま先が下を向いたり、足首・足裏が内側に向いたりする 膝関節伸展 膝関節をまっすぐに伸ばして歩く 股関節屈曲 股関節が曲げられなくなる 脳梗塞の前兆のチェック項目については以下の記事で詳しく解説しております。気になる方は、合わせて参考にしてください。 肩こり含む脳梗塞の前兆が治っても油断は禁物!早急の受診が大切 前兆が治まった場合でも、再発リスクは否定できません。「脳梗塞の前兆かもしれない」と感じた症状が軽くなっても、その後すぐに受診しましょう。 症状が消失した場合「一過性脳虚血性発作(TIA)」の可能性があります。TIAは一時的に脳への血流が滞り、短時間のみ脳梗塞の症状があらわれるものの、24時間以内に回復する状態です。 TIAは脳梗塞の前触れ症状ともいわれています。TIAが消失したとしても、その後脳梗塞に発展するリスクが高いため、早急の処置が必要です。 脳梗塞の前兆が治っても放置せず、速やかに受診して専門医の治療を受けましょう。 また、脳梗塞を含む脳卒中のセルフチェックについては以下の記事で詳しく解説しています。気になる方は合わせてご確認ください。 【今すぐできる】脳梗塞の予防方法3選 突然の肩こりを引き起こす脳梗塞は、日常生活でできる対策をすると未然に発症リスクを下げられます。 本章で紹介する方法を実践し、脳梗塞のリスクを減らしましょう。 1.減塩食を心がける 脳梗塞の予防には「減塩食」が欠かせません。 脳梗塞の大きな要因のひとつは「高血圧」です。塩分を摂りすぎると体内の水分のバランスや血管の負担が増えてしまい、血圧が上がり脳梗塞に発展するリスクがあります。そのため、日頃から塩分を控える食事を心がけることが大切です。 今すぐできる減塩食の対策には、以下の方法があります。 いつもの調味料を減塩タイプに切り替える 加工食品(ハムやソーセージなど)を避ける 揚げ物から蒸し料理・焼き料理へ調理方法を変更する また、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」において、高血圧の重症化予防のために成人の塩分摂取量を、男女ともに1日6g未満に抑えることを推奨しています。(文献4) 減塩を心がけ、脳梗塞の予防に努めましょう。 2.積極的に魚を取り入れる 脳梗塞を予防するもう一つの食事のコツは、積極的に「魚」を取り入れることです。 魚に含まれるEPAやDHAは、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らして血液をサラサラにする効果があります。そのため血栓がつくられるのを抑えるため、脳梗塞の予防につながるでしょう。 とくに以下のような「青魚」は魚類の中でもEPAやDHAを多く含むためおすすめです。 サバ サンマ イワシ 食生活に乱れがあった人は、魚を日々の食事に取り入れてみてください。 また、脳梗塞予防に避けるべき食品については、以下のコラムで詳しく解説しています。詳しく知りたい方は、あわせて参考にしてください。 3.筋トレと有酸素運動を定期的に行う 運動面で脳梗塞予防に効果的なのが、定期的に筋トレと有酸素運動を両方行うことです。 運動を定期的に取り入れることで、高血圧が改善したり血行が良くなったりします。そのため、脳梗塞予防にも効果的です。 また、筋トレと有酸素運動は以下のように得られる効果が異なります。両方取り入れるとより健康により効果をもたらすでしょう。 運動の種類 効果 運動例 筋トレ 基礎代謝量を増やして体脂肪を減らす スクワット 腕立て伏せ 懸垂 有酸素運動 心肺機能を向上させ血の巡りを改善する ジョギング 水泳 ウォーキング 脳梗塞のリスクを下げるためにも生活習慣に合った運動を無理のない範囲で取り入れてみてください。 まとめ|突然の肩こりは脳梗塞の前兆の可能性あり!放置せず早めに受診しよう 何気ない「突然の肩こり」は、脳梗塞の前兆である可能性が否定できません。軽視せずにいつもの肩こりと違いがないか観察して適切な対策をとることが大切です。 とくに麻痺や言語障害など脳梗塞の代表的な症状と一緒にあわらわれた場合は、早急に医療機関を受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳梗塞の後遺症改善・再発予防治療を行っています。 メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付けておりますので、気になる症状が出ている方や脳梗塞の後遺症にお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。 脳梗塞の前兆についてよくある質問 肩こりはくも膜下出血の前兆ですか? 突然の肩こりは、くも膜下出血の前兆の可能性もあります。 突然の肩こりや首の後ろの痛みを伴う場合は、血管が破裂しかけている可能性も否定できないため注意が必要です。違和感を感じた場合は、迅速に受診しましょう。 くも膜下出血の原因と症状についてより詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 軽い脳梗塞の前兆はどのような症状ですか? 軽い脳梗塞の前兆の一例は、以下のとおりです。 片側の手足に力が入らない 言葉がスラスラと出てこない 視界の一部が見えにくい 脳梗塞の前兆が軽度だったり一時的なものであると見過ごされるケースもありますが、のちに脳梗塞を発症するリスクが高まります。 予後が大きく変わるため放置せず、早めに受診して適切な治療を受けましょう。 参考文献 (文献1) 弘中 康雄,西村 文彦 ほか「椎骨動脈解離に対する外科治療 ─再出血予防と穿通枝温存を目指した microneurosurgery─」脳卒中の外科(44)」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/scs/44/1/44_31/_pdf (文献2) MSDマニュアル「脳の機能障害の概要」 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-%E8%84%B3-%E8%84%8A%E9%AB%84-%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%84%B3%E3%81%AE%E6%A9%9F%E8%83%BD%E9%9A%9C%E5%AE%B3/%E8%84%B3%E3%81%AE%E6%A9%9F%E8%83%BD%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81 (文献3) 川手信行,中島卓也「脳卒中歩行障害の総論|日本義肢装具学会誌 2022(38,3)」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspo/38/3/38_190/_pdf/-char/ja (文献4) 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
2025.02.07 -
- 頭部
- 脳梗塞
- 健康・美容
健康のために振動(ブルブル)マシンを使用してみたいものの、脳に良くないとの情報を耳にして不安になる方も多いでしょう。過去に脳梗塞になったことがあり、後遺症がなく過ごせている方も心配かもしれません。 体のために運動をしたいと思いつつも、振動(ブルブル)マシンで脳梗塞を再発させてしまったら本末転倒ですよね。 振動(ブルブル)マシンは脳に直接悪影響を与えるわけではないため、脳梗塞後の方も使用可能です。ただし、血行改善により血の塊が脳血管に詰まる恐れがあるため、一度医師に相談してから使用を開始しましょう。 本記事では、脳梗塞になったことのある方へ向けて、振動(ブルブル)マシンを使用する場合の注意点を中心に解説します。記事の内容を参考に、振動マシンを安全に活用し、健康的な体を目指してください。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳梗塞の再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料カウンセリングを受付中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 振動(ブルブル)マシンが脳梗塞に与える直接的なリスクは少ない 振動(ブルブル)マシンは、脳に直接的な悪影響は及ぼしません。運動したときと同様に血流を改善する作用が期待できるため、健康に良い効果をもたらすでしょう。 ただしすでに血栓ができている状態で振動(ブルブル)マシンを使用すると、血栓が脳まで流れ、脳梗塞を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。 脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説を見たい方は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 また、以下のような初期症状が出た場合はすぐに使用を中止し、医師に相談してください。 片側の手足の麻痺 ろれつが回らない 歩けない 強いめまい また、振動(ブルブル)マシンを使ってみたいものの、脳梗塞の再発に不安がある場合は医師に相談したうえで適切に使いましょう。 振動(ブルブル)マシンの使用を注意すべき人 脳梗塞後の方に使用はできるものの、以下に該当する人は振動(ブルブル)マシンを使用する際に注意が必要です。 骨の病気の人 高血圧の人 乗り物酔いをしやすい人 本章を参考に、ご自身が当てはまっていないか確認してからマシンを使用しましょう。 1.骨の病気の人 骨の病気を治療している人は、専門医に相談のうえで使用しましょう。 とくに骨粗鬆症の方は、健常人より骨が脆くなっている状態です。振動マシンが骨密度に良い効果をもたらしたとの報告があるものの、振動の強度が大きすぎると骨折リスクが高まるため、注意が必要です。(文献1) 最初から高振動で使用せず、低振動かつ短時間でマシンを使って様子を見ましょう。 また、骨粗しょう症の治療や予防については下記のコラムにて詳しく解説しています。気になる方はあわせて参考にしてください。 2.血圧が高い人 血圧が高いと指摘された方、あるいは高血圧の治療中の方も注意が必要です。 振動(ブルブル)マシンを使用すると、振動による筋肉への刺激で血流が促進されます。これにより、通常よりも血流が速くなる可能性があります。 健康に良い効果をもたらす一方で、突然血圧が上がることもあるため注意が必要です。 ただし、適切な振動(ブルブル)マシンの使用や運動が高血圧を急激に悪化させるわけではありません。適度な使用であれば血圧への影響が小さいため、正しい頻度と時間を守ることが大切です。 高血圧の予防や改善に効果的な食事・運動については以下のコラムにて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。 3.乗り物酔いをしやすい人 普段から乗り物酔いをしやすい人も、振動(ブルブル)マシンの連用に注意が必要です。 人は耳にある三半規管により振動をキャッチし、平衡感覚を保つ役割があります。しかし、過剰に揺れを感じると脳へ渡す情報量が過多になり、乗り物酔いの症状があらわれます。 以下のような乗り物酔いの症状があらわれたら、振動(ブルブル)マシンの使用を控えゆっくり休みましょう。(文献2) めまい 嘔吐(吐き気) 蒼白 自動車や船などと同じように、振動(ブルブル)マシンでも乗り物酔いの症状があらわれる可能性があります。自覚のある方は慎重に使用を検討しましょう。 振動(ブルブル)マシンを安全に使用するための注意点 振動(ブルブル)マシンを使用する際の注意点は、以下の3つです。 振動が弱いモードから使用する 長時間の使用は避ける 説明書を確認してから使用する 本章を参考に、適切に振動(ブルブル)マシンを使用して思わぬ事故を防ぎましょう。 1.振動が弱いモードから使用する 初めて振動(ブルブル)マシンを使用する際は、低振動のモードから始め、徐々に負荷を上げていきましょう。 使い始めは弱い振動でも、強く感じる場合があります。突然強い振動で機械を使用すると思わぬけがや体調悪化につながるため、注意が必要です。 転倒が不安な場合は手すりを掴むか、誰かのサポートを受けると安心でしょう。 2.長くても1日1時間までの使用にする 振動(ブルブル)マシンの長時間にわたる使用は、体調不良や血栓リスクを高めます。1日の合計使用時間は1時間以内に控え、短時間ずつ分けて利用しましょう。 過度な長時間の使用で消費カロリーは多くても、乗り物酔いや転倒のリスクが考えられます。 機械の使用で症状が出ないか不安な方は、最初は1日10〜20分程度にとどめておくと安心です。 3.説明書を確認してから使用する 機種によって使用方法や振動の強度、推奨される使用時間が異なる場合があります。説明書をよく確認してから振動(ブルブル)マシンを使用しましょう。 妊婦や高齢者一人きりでの使用など使用が推奨されない機種もあります。誤って使用すると思わぬ体調不良を招く危険性があるため注意が必要です。 説明書はインターネットでも閲覧できる可能性があります。自分が使用できるか不安な方は、購入の前に調べてから検討すると良いでしょう。 まとめ|脳梗塞と振動(ブルブル)マシンの関係性 今回は、振動(ブルブル)マシンと脳梗塞のリスクについて解説しました。振動により脳に直接的なダメージはないものの、血流の変化により血栓が脳血管まで運ばれるリスクがあります。 また、誤った使用は体調悪化や事故の危険性を高めるため、適正使用を心がけましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、人体にある幹細胞を利用し、脳梗塞の再発予防や後遺症の治療を行っております。 無料で「メール相談」または「オンラインカウンセリング」も受付中です。気になる方はぜひ当院までご相談ください。 脳梗塞の振動(ブルブル)マシンについてよくある質問 振動マシーンは血栓予防に効果的ですか? 振動マシーンで血流を改善するため、血栓予防に効果的です。しかし、既に形成された血の塊がある場合、脳血管に届き血流が滞るリスクもあります。 過去に脳梗塞のような血栓が関連する病気にかかったことのある方は、使用する前に医師に相談してください。 脳梗塞になりやすい人の特徴と予防について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 振動(ブルブル)マシンは危険ですか? 適切に使用すると、マシンが体に悪影響を及ぼす可能性は少ないです。危険性が高くないとはいえ、個人の体質によっては体調不良を招くため注意が必要です。 乗り物酔いの症状が出る場合や、血行促進により血圧が一時的に上がるリスクが考えられます。 使用前に自身の持病や体調をチェックし、問題ないことを確認してから使用しましょう。 参考文献 (文献1) Abeer M ElDeeb,Amr A Abdel-Aziem「Effect of Whole-Body Vibration Exercise on Power Profile and Bone Mineral Density in Postmenopausal Women With Osteoporosis|A Randomized Controlled Trial,43(4)」 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32868028/ (文献2) MSDマニュアル プロフェッショナル版.「動揺病」 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/22-%E5%A4%96%E5%82%B7%E3%81%A8%E4%B8%AD%E6%AF%92/%E5%8B%95%E6%8F%BA%E7%97%85/%E5%8B%95%E6%8F%BA%E7%97%85
2025.02.07 -
- 脳梗塞
- 頭部
BAD(脳梗塞)ってなんだろう? 一般的な脳梗塞と何が違うのかな? この記事を読んでいるあなたは、BAD(脳梗塞)という耳慣れない病気を聞き、とまどっているのではないでしょうか。 「今後どうなるのか知りたい」と思っているかもしれません。 BAD(脳梗塞)はラクナ梗塞の特徴を持ちながら、アテローム性病変が原因で起こる、近年注目されているタイプの脳梗塞です。 本記事では、BAD(脳梗塞)の症状やラクナ梗塞との違い、予後について詳しく説明します。記事を最後まで読めば、病気について一通りの知識が得られ、今度の見通しを立てやすくなるでしょう。 BADとは「脳の細い血管の分岐部が詰まり進行しやすい脳梗塞」 BADとは、「Branch atheromatous disease」の頭文字を取ったもので、脳梗塞の一種です。コレステロールや脂などが溜まってできた「アテロームプラーク」と呼ばれるこぶが、脳の血管が詰まるために起こります。(文献1) BAD(脳梗塞)がよく起こる場所は、脳の主幹動脈からの穿通枝分岐部(太い血管から小さな枝状の血管がわかれる部分)です。英語をそのまま日本語に直すと「分岐アテローム性疾患」となりますが、日本語での病名が付けられていないため「ビーエーディー」と呼ばれています。 また、BAD(脳梗塞)は、脳梗塞を含む「急性虚血性脳卒中」全体の約10〜15%を占めるという報告があります。(文献2) 当院「リペアセルクリニック」では、BAD(脳梗塞)後の治療として再生医療(幹細胞治療)をおこなっています。壊れた脳細胞を幹細胞治療で修復し、後遺症の回復やリハビリ効果の向上が期待できます。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」から気軽にお問い合わせください。 BAD(脳梗塞)の症状 BADであらわれる症状の多くは、脳の細い血管が詰まって起こる「ラクナ梗塞」と同じです。代表的な症状を、以下に紹介します。(文献3) 構音障害:ことばの障害 感覚障害:感覚の鈍さやしびれ 運動片麻痺:片方の手足に力が入らなくなる しかし、BAD(脳梗塞)の最大の特徴は、運動片麻痺が進行性に悪化しやすいことです。数日間は、脳梗塞が拡大したり麻痺が進行したりしやすく、後遺症が出やすい傾向もあります。 また、初期症状としてTIA(一過性脳虚血発作)が起こるケースもあります。 脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説を見たい方は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 BAD(脳梗塞)の原因 BAD(脳梗塞)の原因は、動脈硬化の過程で血管内にできた「アテロームプラーク」です。 アテロームプラークとは、血管の膜に血液中の悪玉コレステロールが入り込んでできたものです。血管を細くして脳への酸素供給を妨げたり、破裂して血小板による血栓生成を引き起こし、脳の血管を詰まらせたりします。 アテロームプラークの危険因子は、以下のとおりです。(文献1) 年齢 性別 喫煙 高血圧 糖尿病 脂質異常症 これらの危険因子を減らすためには、生活習慣の改善が重要です。 具体的には、塩分を控える、運動や食事に気を付けて肥満を防ぐなどが有効です。アテロームプラークを作りにくい生活を心がけ、BAD(脳梗塞)の予防につとめましょう。 脳梗塞の原因については、以下の記事で詳しく説明しています。 BAD(脳梗塞)とラクナ梗塞との違い BAD(脳梗塞)とラクナ梗塞は症状が似ているものの、梗塞する場所や原因が異なります。おもな違いは、以下のとおりです。(文献3)(文献4) BAD(脳梗塞) ラクナ梗塞 梗塞する場所 穿通枝の根元 1本の穿通枝 梗塞の範囲 やや広い 狭い おもな梗塞の原因 アテロームプラーク(動脈硬化も原因) 高血圧による動脈硬化 梗塞の大きさ 15mm以上 15mm未満 特徴 進行しやすいが、比較的再発は少ない 比較的再発しやすい 血管が詰まり脳細胞の機能が失われることは共通しますが、細かな内容が違うといえるでしょう。 BAD(脳梗塞)の診断基準 BAD(脳梗塞)かどうかは、MRIの画像で診断します。(文献5) 細かな基準は梗塞した部分によって異なり、以下とされています。 中大脳動脈(MCA)穿通枝:拡散強調画像で3または4以上の横断面を含む直径15 mm以上の梗塞があること 椎骨脳底動脈穿通枝:脳橋腹面に達し、分枝動脈の主幹動脈の狭窄や閉塞がないこと しかし、「病因不明」と分類されたり、状況によってはラクナ梗塞と診断されたりするケースもあります。 BAD(脳梗塞)の治療 BAD(脳梗塞)は、一般的な脳梗塞の治療法であるt-PA療法の効果が得にくいケースが多く、抗血小板薬がよく使用されます。また、複数の治療薬を併用するケースもあります。 治療効果があらわれにくいケースもあり、BAD(脳梗塞)へ有効性の高い治療法は、今後の研究が待たれる内容です。 一般的な脳梗塞の治療法については、以下の記事で詳しく紹介しています。 BAD(脳梗塞)の予後やリハビリ BAD(脳梗塞)は命を失うケースが少ない反面、運動機能に麻痺が残りやすい特徴があります。 また、病変部位別に神経症状が悪化する確率は以下であったという報告もされています。(文献6) 橋傍正中動脈領域:43.6% レンズ核線条体動脈領域: 30.1% 「運動機能に関する予後は、脳卒中患者における機能障害につかわれる評価(FMA)で予測できる」「高血圧の合併があると神経症状が悪化しやすい」などの報告もあります。 BAD(脳梗塞)は麻痺が残りやすいため、多くの場合で継続的なリハビリが必要となります。 後遺症の改善のために、リハビリを継続的におこないましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、BAD(脳梗塞)の予後改善やリハビリの効果アップに効果が期待できる再生医療(幹細胞治療)をおこなっています。 理学療法士、柔道整復師、鍼灸師、トレーナーによるチーム体制を取っており、再生医療と並行したリハビリも可能です。ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」から気軽にお問い合わせください。 まとめ|BAD(脳梗塞)を疑われる場合は受診しよう 本記事では、BAD(脳梗塞)の症状や予後・ラクナ梗塞との違いについて詳しく説明しました。 BAD(脳梗塞)は、ラクナ梗塞に似た症状を示す脳梗塞の一種です。梗塞の部位や大きさはラクナ梗塞と異なり、進行性に症状が悪化しやすい傾向があります。 後遺症が出た場合は、退院後も症状に応じたリハビリをおこないましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、BAD(脳梗塞)をはじめとする脳梗塞に対して再生医療(幹細胞治療)を提供しています。 再生医療(幹細胞治療)は、失われた脳細胞を修復し、後遺症の改善やリハビリ効果の向上が期待できる治療法です。 早くから治療を始めた方が効果を得やすいため、気になる場合は気軽にご相談ください。ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けております。 BAD(脳梗塞)に関するよくある質問 BAD(脳梗塞)の読み方は? BADは「ビーエーディー」と読むのが一般的です。悪いという英語の「Bad」ではないため、「バッド」という読みではありません。 BAD(脳梗塞)にならないためにできることは何? BAD(脳梗塞)を防ぐには、動脈硬化の原因となる以下の病気の予防・治療につとめることが大切です。 高血圧 糖尿病 脂質異常症 喫煙や肥満、塩分の摂りすぎや運動不足も動脈硬化のリスク因子です。毎日の生活のなかで、できることから少しずつ気を付けてみましょう。 脳梗塞を防ぐ方法については、以下の記事もぜひ参考にしてください。 参考文献 (文献1) 北川一夫,Branch Atheromatous Disease の病態と治療,脳卒中 31:550–553,2009https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/31/6/31_6_550/_pdf (文献2) Duan H, Yun HJ, Geng X, Ding Y. Branch atheromatous disease and treatment. Brain Circ. 2022 Dec 6;8(4):169-171. doi: 10.4103/bc.bc_56_22. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10167853/ (文献3) 山本康正,Branch atheromatous disease の概念・病態・治療,臨床神経 2014;54:289-297https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/054040289.pdf (文献4) 星野晴彦ら,Branch atheromatous disease における進行性脳梗塞の頻度と急性期転帰,脳卒中 33:37–44,2011https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/33/1/33_1_37/_pdf (文献5) Deguchi I, Takahashi S. Pathophysiology and Optimal Treatment of Intracranial Branch Atheromatous Disease. J Atheroscler Thromb. 2023 Jul 1;30(7):701-709. doi: 10.5551/jat.RV22003. Epub 2023 May 13.https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10322737/ (文献6) 徳田和宏ら,Branch Atheromatous Disease の急性期運動機能予後に関連する要因の検討,理学療法学 第 47 巻第 2 号https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/47/2/47_11643/_pdf
2025.02.07 -
- 股関節、その他疾患
- 股関節
股関節が左だけ(片側だけ)痛いと、日常生活に支障が出るだけでなく、原因がわからず不安になる方も多いでしょう。 とくに女性は骨格やホルモンの影響により、股関節に負担がかかりやすく、左右どちらかに痛みが集中するケースが少なくありません。 この記事では、女性に多い片側の股関節痛の原因や考えられる病気について詳しく解説します。 なお、股関節の痛みの原因が「変形股関節症」などの疾患だった場合は、再生医療による治療が選択肢となる場合があります。 原因疾患を放置してしまうと、股関節の軟骨がすり減って痛みが悪化したり、将来的な手術リスクが高まる可能性があるため、早期から対処しましょう。 \股関節の痛みに有効な再生医療とは/ 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織やすり減った関節軟骨の再生・修復を促し、股関節の痛みの根本改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 股関節の痛みがつらく、生活に支障が出ている 根本的に治療したいが手術や人工関節は避けたい 現在受けている治療で期待した効果が得られていない >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 具体的な治療法については、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 まずは「股関節の痛み」の治療について無料相談! 女性に股関節の痛みが多い主な原因 女性は骨格やホルモンなどの影響により、股関節にかかる負担が男性より大きくなりやすい傾向があります。 以下では、とくに女性に影響しやすい原因を4つの観点から解説します。 骨格構造による影響(臼蓋形成不全) 女性ホルモンによる影響 生活習慣の影響 疾患の影響 骨格構造による影響(臼蓋形成不全) 股関節痛は、日本人女性に多い臼蓋形成不全が関係している場合があります。 臼蓋形成不全とは、股関節の受け皿である骨盤のくぼみが浅く、大腿骨の先端のボール状の部分が安定しにくい状態を指します。この骨格の構造上の特徴により、動作中に違和感や痛みを感じやすくなるのが特徴です。 とくに女性は出産に対応するため骨盤が広く、臼蓋形成不全が起きやすいとされます。初期の症状は軽度ですが、進行すると歩行や日常動作に影響を及ぼすことがあります。 女性ホルモンによる影響 女性ホルモンの変化は、股関節痛の大きな原因の一つです。 妊娠中はリラキシンというホルモンの分泌により、骨盤の靭帯が緩み、股関節が不安定になりやすくなります。その結果、出産後もしばらく片側の股関節に痛みが残ることがあります。 また、更年期では女性ホルモンの分泌が減少し、骨密度が下がることで股関節にかかる負荷が増加します。骨がもろくなることで、炎症や変形性股関節症のリスクも高まります。 生活習慣の影響 生活習慣は股関節痛を引き起こす重要な原因の一つです。長時間の立ち仕事やデスクワークは、特定の筋肉や関節に負荷をかけ、左右のバランスを崩しやすくします。 とくに片側に重心をかける立ち方や、足を組む座り方は股関節の片側だけに負担が集中しやすくなります。さらに運動不足も股関節の痛みが生じる要因です。運動不足により股関節を支える筋力が低下すると、関節が不安定になり痛みが生じやすくなります。 こうした習慣が積み重なることで、股関節痛が現れる場合があります。 疾患の影響 股関節痛は特定の疾患が原因となる場合があります。 代表的なものに、関節軟骨がすり減る変形性股関節症があります。とくに臼蓋形成不全を背景に持つ女性は、加齢とともに発症リスクが高まります。(文献1) また、関節内の炎症が生じる関節リウマチや、骨への血流が滞る大腿骨頭壊死も股関節痛を引き起こす要因です。 疾患によって痛みの特徴や進行スピードが異なるため、症状の正しい理解が大切です。 股関節の左右片側に痛みが起きる原因・疾患について 股関節の痛みが考えられる原因・疾患については、以下のようなものがあります。 リウマチの影響 大腿骨頭壊死 滑膜炎・滑液包炎 脊椎や骨盤からの関連痛 筋肉の問題が引き起こす痛み ここでは代表的な原因を、詳しく具体的な例を交えて解説します。 リウマチの影響とその症状 リウマチは、体の免疫システムが誤って自分の関節を攻撃してしまう病気です。主に関節の変形、腫れや痛みを伴います。 両方の股関節が同時に痛むことが多いですが、片側だけが痛む場合もあります。 朝起きた時に、股関節がこわばって動かしにくいといわれる方が多いです。痛みは、日中活動するうちに徐々に楽になりますが、夜にかけて炎症が増すことが多く見られます。 リウマチでは、関節の進行性変化が特徴で、重症化すると、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。 リペアセルクリニックは股関節の疾患に対応している再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 大腿骨頭壊死の特徴的な症状 大腿骨頭壊死は、太ももの骨の先端部分である大腿骨頭への血流が滞ることで壊死してしまう病気です。 壊死しただけでは痛みが出ないため、初期段階では無症状ですが、進行することで骨が潰れる「圧壊」によって痛みが生じます。 MRI検査で壊死範囲や進行度を診断し、治療法を選択します。末期になると、人工関節置換術などの手術が必要になるケースも少なくありません。 しかし、近年の治療では、「再生医療」によって手術や人工関節を避けて改善を目指せる場合があります。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織の再生・修復を促し、股関節の痛みの根本改善を目指す治療法です。 具体的な治療法については、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 まずは「股関節の痛み」の治療について無料相談! >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 滑膜炎・滑液包炎の診断基準 滑膜炎は、関節を包む滑膜に炎症が起こる病気です。滑液包炎は、関節のクッションの役割を果たす滑液包に炎症が起こる病気です。 これらは股関節に痛みや腫れ、熱感を引き起こします。 小児期には、一過性滑膜炎、化膿性股関節炎、ペルテス病などの股関節の病気がよく見られます。 これらの病気は似たような症状を示すことが多いです。特に小さいお子さんの場合、うまく症状を伝えられないため、診断が難しくなることがあります。 安静、消炎鎮痛剤、冷却などで治療します。重症の場合は、関節内にステロイド薬を注射することもあります。 とくに、細菌感染が原因となる化膿性股関節炎は、早期の診断が大切です。 脊椎や骨盤からの関連痛の可能性 股関節の痛みは、必ずしも股関節自体に問題があるとは限りません。 たとえ、他の場所に病変があっても、その痛みが股関節に広がり、あたかも股関節が痛むように感じることがあります。これが関連痛です。 そして、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった腰の病気が原因で、股関節だけでなく、腰から足にかけても痛みやしびれを感じることがあります。 筋肉の問題が引き起こす痛み 股関節周囲の筋肉のトラブルも、股関節痛の原因となります。 中殿筋、小殿筋、腸腰筋、大腿四頭筋といった足を動かすための筋肉に問題があると、股関節の痛みが出ます。動かす時に痛みが出て、該当する筋肉を外から押すと、痛みを感じます。 左だけ痛いときに考えられる生活習慣とクセ 日常生活での姿勢や動作のクセは、股関節に片側だけ負担をかける原因になりやすいです。以下では、とくに影響しやすい生活習慣やクセの例を解説します。 足を組む・片足重心など左右差のある姿勢 荷物の持ち方・座り方の偏り 歩き方・体幹バランスのアンバランス 足を組む・片足重心など左右差のある姿勢 足を組む習慣や片足に体重をかける立ち方は、股関節の左右バランスを崩す大きな原因の一つです。 左右どちらか一方に負担が集中すると、筋肉や靭帯、関節にかかるストレスが偏り、股関節の動きにも歪みが生じます。その結果、負担が大きい側の股関節だけに炎症や痛みが現れやすくなります。 とくにデスクワークで足を組む時間が長い場合や、立ち仕事で無意識に片足重心になる場合は注意が必要です。 荷物の持ち方・座り方の偏り 荷物の持ち方や座り方の偏りも、片側の股関節に慢性的な負担をかける原因です。 いつも同じ肩にバッグをかけたり、椅子に座るときに片方の臀部に体重をかけたりすると、骨盤や股関節の左右バランスが崩れやすくなります。 その結果、負担が集中した側の股関節に炎症や違和感が現れやすくなります。無意識に続けている日常の習慣が、長期的な痛みにつながることも少なくありません。 歩き方・体幹バランスのアンバランス 股関節の片側だけに痛みが出る背景には、歩行のクセや体幹バランスのアンバランスが関わることがあります。骨盤の傾きや左右差のある歩き方は、股関節にかかる負荷を偏らせる要因です。 さらに体の軸を支える筋肉が十分にはたらいていないと、重心を安定させるのが難しくなり、股関節への負担が増すことがあります。 このような習慣や筋力の偏りが積み重なることでも、慢性的な痛みにつながる場合があります。 股関節痛の鑑別診断方法 股関節痛を引き起こす原因はさまざまで、その一つ一つを見分けることが痛みからの解放への第一歩です。 本章では、鑑別ポイントや左右の痛みの違いなどについて解説します。 症状に基づく鑑別ポイント 左右の股関節痛の違い 痛みの部位ごとの症状 以下でそれぞれの内容について詳しく見ていきましょう。 症状に基づく鑑別ポイント 股関節痛を鑑別するには、痛みの種類や症状の特徴を細かく分析することが重要です。 単に「痛い」というだけでなく、安静時なのか、鈍いのか、キリキリ痛むなどといった情報を医師に伝えることで、原因を特定するための手がかりとなります。 変形性股関節症の初期症状は動作時に現れて、反対に、安静時痛があれば、変形が進行している可能性も考えられます。また股関節の動きが悪くなるという情報も大切です。 その他、発熱、腫れ、皮膚の発赤などの症状も、感染症や炎症性疾患の可能性を示唆するサインかもしれません。 左右の股関節痛の違い 左右どちらか一方の股関節だけが痛む場合、その原因を探る上で左右差は重要な手がかりとなります。 例えば、右側が痛い場合、右側に体重をかけることが多かったり、いつも同じ脚側の足を組む、といった習慣が原因かもしれません。 反対に、左側だけが痛む場合、内臓疾患が隠れている可能性も視野に入れる必要があります。 例えば、大腸憩室炎(大腸の壁にできた袋状のくぼみの炎症)や尿管結石などは、左側の股関節痛を引き起こすことが知られています。股関節痛の原因が股関節自体にあるとは限らないことを覚えておきましょう。 レントゲンやMRIで病気を精査して鑑別します。 痛みの部位ごとの症状 股関節痛といっても、痛い場所によって原因疾患が異なる場合があります。 足の付け根から太ももの前面にかけて痛みがある時は、変形性股関節症や大腿骨頭臼蓋インピンジメント症候群といった病気が疑われます。 変形性股関節症は、軟骨がすり減ることで発症し、後者の大腿骨頭臼蓋インピンジメント症候群は、骨頭に余分な骨が存在して、結果として股関節の動きが制限されることで発症します。 股関節の外側が痛む場合、大転子痛症候群や腸脛靭帯炎など筋肉の炎症の可能性が高くなります。 大転子痛症候群は大腿骨の大転子と呼ばれる部分に付着する筋肉や腱が炎症を起こす病気で、腸脛靭帯炎は太ももの外側を走る腸脛靭帯と呼ばれる組織が炎症を起こす病気です。 股関節の後側が痛む場合は、坐骨神経痛やハムストリングの損傷などが考えられます。ハムストリングは太ももの裏側にある筋肉群のことで、スポーツなどで損傷することがあります。どの部分が痛むのかを把握することが大切です。 股関節が左右どちらかだけ痛いときの治療法 股関節の片側だけに痛みがある場合は、症状の程度や原因に応じて以下の治療法が選択肢となります。 保存療法(薬物・理学療法) 手術療法 再生医療(PRP・幹細胞) 保存療法(薬物・理学療法) 保存療法は、股関節痛の症状を軽減するための基本的な治療法です。 保存療法には以下の種類があります。 痛み止めの内服(鎮痛薬・消炎鎮痛薬) 物理療法(温熱・低周波など) ストレッチや筋力強化 痛みや炎症をコントロールすることで日常生活の負担を軽減し、ストレッチや筋トレで関節周囲の柔軟性や筋力を保つことが可能です。 ただし、変形や損傷そのものを治す効果は限定的なため、根本的な改善には別の治療が必要になる場合があります。 手術療法 手術療法は、保存療法で十分な改善が得られない場合や症状が進行したケースで検討されます。主な手術療法の選択肢は以下の2つです。 人工関節置換術 骨切り術 人工関節置換術は損傷した関節を人工物に置き換え、痛みの軽減と可動域の回復を目指します。骨切り術は骨の角度を調整して関節への負荷を分散させる方法です。 症状や年齢、生活スタイルに応じて適切な手術を選択します。いずれも根本的な改善を目的とした手段のため、長期的な関節機能の維持につながる可能性があります。 再生医療(PRP・幹細胞) 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織やすり減った関節軟骨の再生・修復を促し、股関節の痛みの根本改善を目指す治療法です。 手術や入院を必要とせず、治療は注射や点滴で行うため、身体や日常生活への負担を抑えて治療を受けられます。 そのため、変形性股関節症などの疾患の「根本的に治療したいけれど、手術はしたくない」といった不安を抱えている方の新たな選択肢となります。 以下のような方は、ぜひ再生医療を検討してみてください。 股関節の痛みがつらく、生活に支障が出ている 根本的に治療したいが手術や人工関節は避けたい 現在受けている治療で期待した効果が得られていない >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 再生医療専門のリペアセルクリニックでは、専門スタッフが無料オンラインカウンセリングで丁寧に症状を確認し、一人ひとりに合わせた治療法をご提案しています。 具体的な治療法については、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。 まずは「股関節の痛み」の治療について無料相談! 股関節が左右どちらかだけ痛い女性はストレッチ等のセルフケアも大切 股関節片側の痛みには、自宅で行えるストレッチや筋力トレーニングが役立ちます。とくに股関節周囲の柔軟性を高めることで左右差の負担を減らせます。(文献2) ハムストリングスストレッチ:仰向けで片膝を胸に引き寄せ、もも裏を伸ばす 臀筋ストレッチ:座って片足を反対側にクロスし体をひねる 股関節外旋筋ストレッチ:床で足を開き前屈して外旋筋を伸ばす 大腿四頭筋ストレッチ:立った状態で片足を後ろに引き、太もも前を伸ばす 筋力トレーニング(スクワット):膝がつま先より前に出ないよう腰を落とし、臀筋と大腿四頭筋を鍛える 継続することで左右バランスが整い、日常生活での片側への負担を軽減しやすくなります。 放置してはいけない股関節痛のサイン 股関節の痛みが日常生活に影響する場合や安静時にも違和感が続く場合は、放置してはいけません。以下では、見逃すと症状が悪化しやすい股関節痛の兆候を解説します。 夜間痛・安静時痛が続く場合 歩行困難・可動域制限が進む場合 放散痛やしびれ・神経症状を伴う場合 これらの症状に該当する場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 夜間痛・安静時痛が続く場合 夜間や安静時に股関節の痛みが続く場合は、関節の炎症や疾患の進行が考えられます。 寝ている間に痛みで目が覚める、安静にしても違和感や鈍い痛みが消えない場合は、早めに整形外科などの専門医を受診しましょう。 痛みを放置すると症状が悪化し、日常生活や歩行のしやすさにも影響が出る可能性があります。また、長引く痛みは関節の可動域低下や筋力低下を招くこともあり、注意が必要です。 歩行困難・可動域制限が進む場合 股関節の動きが制限され、痛みで歩くのが困難になる場合は、変形性股関節症や骨頭壊死が疑われます。 これは関節軟骨や骨の変形によって、正常な可動域が保てず、歩行時に片側の股関節に負荷が集中するためです。 歩行時に痛みや動かしにくさが増す場合は、早めに整形外科で診察を受けることが大切です。進行した症状は、日常生活の動作や生活の質にも影響を及ぼす恐れがあります。 放散痛やしびれ・神経症状を伴う場合 股関節の痛みが太ももや足先まで広がる、いわゆる放散痛がある場合は、単なる関節のトラブルではなく神経が関与している可能性が高まります。 とくに腰椎疾患や坐骨神経痛など、神経系の影響が疑われるケースです。痛みやしびれが進行すると歩行や立ち上がり、日常生活のさまざまな動作にも支障をきたすことがあります。 そのため、早めに整形外科で精密な検査を受け、原因を特定することが重要です。 まとめ|股関節が左右どちらかだけ痛む女性は症状に応じた治療を受けましょう 股関節が左右どちらかだけ痛む場合、原因は「骨格構造による影響」「ホルモンバランス」「生活習慣の乱れ」「疾患の影響」などさまざまです。 自宅でのストレッチや筋力トレーニングも症状の軽減に役立ちますが、疾患が原因の場合は専門的な治療が必要となります。 原因疾患を治療せずに放置すると、股関節の軟骨がすり減って痛みが悪化したり、将来的な手術リスクが高まったりする可能性があるため、早期から対処することが重要です。 なお、股関節の痛みの原因が「変形股関節症」などの疾患だった場合は、再生医療による治療が選択肢となる場合があります。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織やすり減った関節軟骨の再生・修復を促し、股関節の痛みの根本改善が期待できます。 以下のような方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 股関節の痛みがつらく、生活に支障が出ている 根本的に治療したいが手術や人工関節は避けたい 現在受けている治療で期待した効果が得られていない >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 具体的な治療法については、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 参考文献 (文献1) 変形性股関節症の最新治療|独立行政法人国立病院機構 東京医療センター (文献2) 股関節に症状のある方に|労働者健康安全機構
2025.02.07 -
- 腱板損傷・断裂
- 肩関節、その他疾患
- 肩関節
「右肩(左肩)がズキズキと痛い」 「肩の痛みが一向に改善しない」 右肩(左肩)が急にズキズキと痛むと重い疾患を心配する人も多いです。右肩(左肩)が痛む理由は主にデスクワークや長時間同じ姿勢でのスマホ視聴などですが、中には腱板損傷や五十肩、さらには内臓疾患などのサインが隠れている可能性もあります。 本記事では、現役医師がズキズキと痛む右肩(左肩)の症状の原因や対処法を詳しく解説します。記事の最後には、ズキズキと痛い右肩(左肩)に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 改善しない肩の痛みについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 右肩(左肩)がズキズキと痛む原因 ズキズキと痛む原因 詳細 肩腱板損傷(断裂) 腱板(肩の腱)の損傷による炎症・運動時痛、夜間痛、腕が上がりにくい状態 筋肉の炎症(腱板炎・石灰沈着性腱板炎など) 腱や周囲組織の炎症によるズキズキした痛み、石灰沈着による急激な強い痛み 関節の異常(肩関節周囲炎・変形性肩関節症など) 関節包の炎症や軟骨変性による痛み、可動域制限、動作時の痛み 神経の圧迫(胸郭出口症候群など) 神経・血管の圧迫による肩や腕の痛み、しびれ、だるさ、握力低下 頸椎椎間板ヘルニア 首の神経根圧迫による肩や腕の放散痛、しびれ、首の動きで増悪する痛み 内臓疾患(狭心症・胆石症など) 心臓・胆のうなど由来の関連痛(放散痛)、肩の動きと関係なく生じる痛み 帯状疱疹 神経の炎症によるピリピリ・ズキズキした痛み、遅れて発疹が出るケース 感染性関節炎 関節内感染による強い痛み、腫れ・熱感、発熱、動かせないほどの疼痛 胸部由来(肺尖部腫瘍・横隔膜刺激) 肺尖部病変や横隔膜刺激による関連痛、肩の動きと関係しにくい痛み その他(外傷・腫瘍など) 打撲・骨折・脱臼など外傷性疼痛、骨や軟部腫瘍による持続痛 右肩(左肩)がズキズキと痛む原因は、腱板損傷や腱板炎、肩関節周囲炎など肩そのものの疾患だけではありません。 胸郭出口症候群や頸椎椎間板ヘルニアなど神経の圧迫でも痛みが起こり、しびれを伴うことがあります。 痛みの中には、狭心症や胆石症といった内臓疾患、帯状疱疹、感染性関節炎、胸部由来の疾患が隠れているケースもあるため、注意が必要です。 痛みが強い場合や発熱がある場合、急に症状が悪化した場合は、早急に医療機関を受診しましょう。 肩腱板損傷(断裂) 肩腱板損傷(断裂)は、肩の周囲で腕の上げ下げや回旋を支える「腱板」がすり減ったり切れたりして痛みが出る疾患です。腕を上げた瞬間の痛み、夜間に増える違和感、力が入りにくい感覚が特徴です。 筋肉の中でも棘上筋が傷つきやすく、加齢変化に加えて使い過ぎや転倒などの外傷がきっかけで発症しやすいとされています。 軽度であれば保存療法で改善することもありますが、完全断裂の場合は筋力低下が目立ちます。放置すると腱が縮んで治療が難しくなるため、早めの対応が大切です。 急に腕が上がらなくなった、物を持てなくなった、夜間痛で眠れないといった症状がある場合は、整形外科で画像検査を含めた評価を受けましょう。 以下の記事では、肩腱板損傷について詳しく解説しています。 【関連記事】 【医師監修】腱板損傷とは|症状・原因・治療法を詳しく解説 腱板損傷と断裂の違いは?症状の進行や治療法について現役医師が解説 筋肉の炎症(腱板炎・石灰沈着性腱板炎など) 肩の関節を安定させて動かす重要な役割を担っているのが、回旋筋腱板(ローテーターカフ)と呼ばれる4つの筋肉の腱です。 この腱に炎症が起こると腱板炎と呼ばれ、肩にかなり強い痛みを生じます。 炎症の原因は、使いすぎや加齢による変化などさまざまです。たとえば、野球のピッチャーやテニスのサーブのように、腕を繰り返し同じ動作で動かすスポーツでは、回旋筋腱板に負担がかかりやすく、腱板炎のリスクが高まります。また、普段使わない筋肉を急に動かした場合にも炎症が起きやすくなるのが腱板炎の特徴です。 強い痛みが特徴で安静時にも出現し、圧痛点が明瞭な場合があり、石灰沈着例では炎症期に痛みが増強します。 石灰沈着性腱板炎は、40~50代の女性に多く見られます。カルシウムが腱板のところに沈着して炎症を起こす疾患です。 カルシウムが腱板のところに沈着する理由は現在の医学では判明していません。考えられる原因は主に血流の問題や、年齢などが起因しているといわれています。 石灰沈着性腱板炎は、安静時でも強い痛みが出やすく、指で肩を押すと圧痛点がはっきりして痛む場所も特定しやすい疾患です。 以下の記事では、石灰沈着性腱板炎の原因について詳しく解説しています。 関節の異常(肩関節周囲炎・変形性肩関節症など) 肩関節周囲炎(いわゆる四十肩・五十肩)は、肩の痛みと可動域制限を主症状とする疾患で、腕が上がりにくい、動かしづらい状態が続きます。40〜50代に多く見られますが、近年は長時間のデスクワークやスマホ使用により、若年層でも発症するケースが増えています。 まれに肩から腕にかけてしびれを伴うことがあり、その場合は頸椎椎間板ヘルニアなどとの鑑別が必要です。 一方、変形性肩関節症は軟骨の摩耗により痛みと炎症が生じる疾患です。進行すると痛みの増悪や可動域の低下、動かしたときの軋轢音が目立つようになります。X線(レントゲン)検査で骨棘の形成や関節裂隙の狭小化が確認できる点が特徴です。 以下の記事では、肩の痛みで疑われる疾患やがんの可能性について紹介しています。 神経の圧迫(胸郭出口症候群など) 肩の付け根の痛みは、筋肉や関節だけでなく、神経の圧迫が原因で起こることもあります。代表的な疾患が胸郭出口症候群で、首から腕へ向かう神経や血管が鎖骨周辺や肋骨付近で圧迫されることにより、肩から腕、手にかけて痛み、しびれ、だるさなどが生じます。 主な背景としては、首や肩の筋緊張、鎖骨や肋骨の形態変化、猫背などの不良姿勢です。なで肩の女性や、重い荷物を持つ機会が多い方に多い傾向があり、スマホ使用時の前かがみ姿勢も症状を悪化させる要因となるため注意が必要です。 以下の記事では、胸郭出口症候群について詳しく解説しています。 胸郭出口症候群の原因とは?主な症状や4つの治療法を医師が解説! 【胸郭出口症候群】症状のセルフチェックリストやテスト方法を医師が解説 頸椎椎間板ヘルニア 頸椎椎間板ヘルニアでは、首の椎間板が突出して神経根を刺激することで、右肩(左肩)にズキズキした痛みが現れることがあります。痛みは肩だけにとどまらず腕から手指へ放散し、しびれや感覚の鈍さを伴いやすいのが特徴です。 多くは安静や薬物療法、リハビリなどの保存療法で軽快しますが、握力低下や筋力低下、動作の障害がある場合は早期の評価が必要です。 以下の記事では、頸椎椎間板ヘルニアについて詳しく解説しています。 【関連記事】 頚椎椎間板ヘルニアの痛みを和らげる治療方法は?日常生活の注意点 頚椎椎間板ヘルニアの症状|発症しやすい部位も紹介 内臓疾患(狭心症・胆石症など) 肩の付け根の痛みは、整形外科の疾患だけでなく、内科領域の「関連痛」として現れることがあります。狭心症や心筋梗塞では、胸部の痛みが肩、背中、腕、あごなどへ放散することがあり、命に関わる状態の可能性があるため、注意が必要です。 また、胸部大動脈解離では、背部から肩にかけて強い痛みが出ることがあり、緊急対応が必要です。胆石症は、脂肪分の多い食事の後に上腹部の痛みとともに、右肩から右肩甲骨周囲へ痛みが放散し、吐き気、嘔吐、発熱を伴うことがあります。 肩の痛みに加えて胸痛、息苦しさ、冷汗、吐き気、発熱などを伴う場合は、自己判断せず早急に医療機関を受診しましょう。 帯状疱疹 帯状疱疹は、水ぼうそうの原因である水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化して起こる疾患です。ウイルスは神経に潜むため、発症初期には右肩(左肩)のどちらか片側に「ピリピリ」「ズキズキ」する痛みが出ることがあります。 数日以内に肩から腕、背中にかけて赤みや水ぶくれが現れ、皮膚が触れるだけで過敏になることもあります。放置すると帯状疱疹後神経痛として痛みが長引く場合があるため、片側の痛みが続くときは早めに医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、帯状疱疹について詳しく解説しています。 【関連記事】 【最新版】帯状疱疹後神経痛の解消法|後遺症でピリピリする際の治療法を紹介 帯状疱疹後神経痛に効く薬は?5つの薬の効果・副作用を解説 感染性関節炎 確認ポイント 典型的な内容 発症の速さ 数時間〜数日での急な出現・悪化 見た目の変化 腫れ・赤み・熱感 伴う症状 発熱・悪寒・強いだるさ 起こりやすい関節 膝が多いが肩でも起こり得る 放置リスク 関節破壊・機能障害の進行 受診の目安 急激な悪化と熱感や発熱の併発 (文献1)(文献2) 感染性関節炎は、関節内に細菌などが入り急速に炎症が進む疾患です。関節液の増加で内圧が上がり、肩にズキズキした強い痛みが出ます。 腫れ、赤み、熱感、動かせないほどの痛み、発熱を伴う場合は、早急に医療機関を受診する必要があります。 胸部由来(肺尖部腫瘍・横隔膜刺激) 疑う状況 出やすい症状 肩を動かしていないのに続く 安静でも続く 肺の上の病気(肺尖部など) 肩から腕へ広がる、しびれ 目の症状を伴う まぶたが下がる、瞳孔の左右差 胸膜や胸水の刺激 咳や深呼吸で増える、息苦しさ 放置してはいけない危険サイン 発熱、体重減少、脱力感 (文献3)(文献4) 肩がズキズキするのは、炎症だけでなく、胸の疾患が原因で起こる関連症状の場合もあります。 肩を動かしていないのに痛みが続く、咳や深呼吸で痛みが増える、息苦しさや発熱がある、体重減少がある、腕のしびれや脱力感があるといった症状がみられるときは注意が必要です。 整形外科で異常が見つからない場合も、内科や呼吸器内科で早めに評価を受けましょう。 その他(外傷・腫瘍など) 肩の付け根の痛みは、関節や筋肉の炎症だけでなく、転倒や衝突などの外傷が原因で起こることもあります。 たとえば腱板断裂は、転倒時に肩へ強い衝撃が加わることで生じる場合があります。高齢者の場合、骨が脆くなっているため、軽い転倒でも上腕骨近位部骨折などを起こす恐れがあるため、注意が必要です。 また、スポーツ中に強い力が加わった場合には、肩関節脱臼や靱帯損傷を起こすことがあります。まれに腫瘍が痛みの原因となることもあり、その際は痛みに加えて、しびれ、腫れ、発熱などの症状を伴う場合があります。 右肩(左肩)がズキズキと痛いときの対処法 対処法 詳細 家庭でできるケアを実施する(ストレッチ・マッサージ・温罨法・冷罨法など) やさしい運動と冷温の使い分け 運動療法・ステロイド注射・手術療法などの治療 原因に応じた治療の検討 日常生活を整える(姿勢・運動・睡眠など) 姿勢と睡眠と軽い運動による再発予防 肩の痛みは原因や性質によって対処法が異なるため、適切に対応することで悪化の予防と回復の促進につながります。痛みが強い場合は、市販の鎮痛薬や湿布で一時的に症状を和らげます。 鎮痛薬には内服薬、貼付薬、外用薬などがあり、使いやすさや胃への負担を考慮して選びましょう。 湿布は、強い痛みが出た直後(急性期)は冷湿布、慢性的な痛みには温湿布の使用が一般的です。ただし、湿布の長時間貼付はかぶれの原因となるため注意が必要です。 市販薬を使用する際は用法・用量を守り、併用薬がある場合や妊娠・授乳中、持病がある場合は薬剤師や医師に相談しましょう。 以下の記事では、痛み止めについて詳しく解説しています。 家庭でできるケアを実施する(ストレッチ・マッサージ・温罨法・冷罨法など) ケア方法 目的・ポイント ストレッチ 可動域の改善とこわばりの軽減 マッサージ 筋緊張の緩和と血流促進 温罨法 慢性痛の緩和と回復促進 冷罨法 急性期の痛みと炎症の鎮静 家庭でできるケアとして、ストレッチ、マッサージ、温罨法、冷罨法があります。ストレッチは肩や首まわりの筋肉を柔らかくし、痛みの軽減や可動域の改善に役立ちますが、痛みが強いときに無理に行うのは避けましょう。 マッサージは筋緊張を和らげ、血流を促して回復を助けます。肩甲骨を意識して、無理のない範囲で動かすのがポイントです。温罨法は慢性的な痛みやこわばりが強いときに、冷罨法は痛みが強い急性期に適しています。 これらのケアで改善しない場合や、発熱・しびれを伴う場合は、早急に医療機関を受診しましょう。 運動療法・ステロイド注射・手術療法などの治療 問診、視診、触診に加えX線などの画像検査で原因を確認し、診断を行います。痛みが強い場合は、注射で炎症や痛みを抑える治療が選択されます。 ステロイド注射は即効性が期待できますが、効果は永続的ではなく、頻回投与は副作用のリスクがあるため、適切な頻度で行うことが大切です。 肩関節の拘縮があるときは、可動域を広げるリハビリ(運動療法)で機能改善を図ります。腱板断裂で痛みが強く日常生活に支障がある場合や、腕が上がらない場合は手術を検討します。 近年は関節鏡による低侵襲手術が主流です。 しかし、整形外科医の間では、肩の腱板手術はできるだけ避けたい治療のひとつです。 理由は、手術をしても痛みが十分に取れなかったり、かえって症状が悪化したりするケースが一定数あるためです。 さらに術後に肩が固まってしまう拘縮や、縫合した腱板の再断裂が起こることもあり、術後経過が思い通りにいかないこともあります。 こうした課題に対して、近年注目されているのが再生医療です。入院や手術を必要とせず、状態によっては手術に近い、あるいはそれ以上の改善が期待できる選択肢として検討されることがあります。 私自身、約10年にわたり再生医療に携わってきた中で、肩の治療には確かな希望があると感じています。詳しくは、ぜひこちらの動画をご覧ください。 <肩腱板損傷の症例動画> https://youtu.be/JtMLjwP174M 再生医療の無料相談受付中! リペアセルクリニックは「肩の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 日常生活を整える(姿勢・運動・睡眠など) 日常生活では、正しい姿勢を保つことが大切です。猫背になると肩まわりに負担がかかり、症状が悪化しやすくなります。 デスクワークやパソコン作業が多い方は、1時間に1回を目安に休憩を取り、腕の上げ下げや肩甲骨体操を、5分でも行いましょう。 適度な運動は肩周囲の筋力と柔軟性の維持に役立つため、ウォーキングや水泳など負担の少ない運動を継続することが大切です。ただし痛みがある場合は、無理をせず医師に相談してから行うようにしましょう。 また、睡眠不足は痛みや炎症を助長する可能性があるため、十分な睡眠を確保しましょう。就寝時は痛む側の肩を下にしないよう注意し、抱き枕などで楽な姿勢を作るのも有効です。 右肩(左肩)のズキズキ痛みに対する予防法 予防法 詳細 適度の運動習慣を取り入れる 筋力と柔軟性の維持 スマホ・PC作業の姿勢を見直す 猫背予防と肩負担の軽減 適切なストレッチやマッサージを取り入れる こわばり予防と血流改善 右肩(左肩)のズキズキした痛みを予防する基本は、肩に負担が集中する状況を減らし、肩甲骨まわりの柔軟性と筋力を保つことです。 スマホやPC作業、家事、育児などは姿勢が偏りやすく、同じ体勢が続くほど肩の緊張が残ります。強い運動を急に始めるより、短時間の運動やストレッチを毎日続けることが再発予防につながります。 適度の運動習慣を取り入れる 肩の痛み予防には、肩周りの筋肉を鍛え、柔軟性を高めることが重要です。とくに、肩甲骨を意識しましょう。肩甲骨は、肋骨の背面に位置する逆三角形の骨で、腕のさまざまな動きをサポートする重要な役割を担っています。 この肩甲骨、本来は肋骨に直接くっついているのではなく、筋肉によって支えられています。 周りの筋肉が弱ったり、硬くなったりすると、肩甲骨の位置がずれ、肩関節に負担がかかりやすくなります。 肩回し体操 肩回し体操です。腕を大きく回すことで、肩の動きを広げます。前方向と後ろ方向を10回ずつ行います。 やり方は以下の画像を参考にしてみてください。 痛みを感じる時は、無理せずに回せる範囲で行いましょう。 肩甲骨はがし 両手を前に伸ばし、手のひらを合わせます。そのまま両腕を左右にゆっくりと開き、肩甲骨を背骨から引き離すように意識します。 やり方は以下の画像を参考にしてみてください。 画像の動きを10回繰り返しましょう。この動きは、肩甲骨を支える筋肉を強化する効果があります。こちらの動きも無理のない範囲で行うことが大切です。 腕立て伏せ 腕立て伏せも肩と同時に、胸や腕の筋肉も鍛えられる効果的な運動です。 無理のない範囲で10回を目標に行いましょう。 これらの運動は、毎日続けることで効果を発揮します。できるだけ毎日、習慣づけるようにしましょう。 スマホ・PC作業の姿勢を見直す 長時間のパソコン作業やスマホの使用は猫背になりやすく、肩甲骨の動きを悪くする原因になります。 猫背の姿勢が続くと肩甲骨が外側に開いた状態で固定され、肩関節への負担が増えて痛みが出やすくなります。 日常では、以下の点を意識して姿勢を整えることが大切です。 意識するポイント 内容 背筋を伸ばし、顎を引く 顎を引いて背筋を伸ばす 肩の力を抜いてリラックスする 肩の緊張を抜く 目線は正面に向ける 目線を下げない 足の裏全体を床につける 座位の安定を保つ 肘は90度を維持する 肩への負担を減らす こまめに休憩をとる 1時間に1回の休憩と軽いストレッチ 姿勢や作業環境を整えることで、症状の軽減が期待できます。それでも肩の痛みが改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。 適切なストレッチやマッサージを取り入れる 予防目的のストレッチは、強く伸ばすのではなく「ゆっくり行い、呼吸を止めない」ことが基本です。肩だけでなく、胸の前(大胸筋)や首、肩甲骨周囲もほぐすと姿勢が整いやすくなります。 マッサージは短時間にとどめ、押して不快感が増す部位は避けましょう。運動前後や入浴後など身体が温まったタイミングに行うと継続しやすくなります。なお、しびれ・発疹・発熱を伴う場合は自己流のケアを優先せず、医療機関で原因を評価することが大切です。 肩回し 肩回しは前後の方向を10回ずつ行います。無理に大きく回す必要はありません。 負荷をかけないやり方は以下の画像を参考にしてみてください。 無理に早く回そうとしたり、大きく伸ばそうとしたりするとかえって肩の痛みを悪化させる可能性があります。大切なのは肩に負荷をかけることではなく、肩の痛みを軽減することを目的にすることです。 首のストレッチ 首のストレッチでは、ゆっくりと無理のない範囲で右と左に倒し、それぞれ10秒間キープします。 キープのやり方は以下の画像を参考にしてみてください。 肩のストレッチなどを行なっても、しびれや発疹、発熱がある場合は自己流のケアを優先せず、原因の評価を先に行うことが大切です。 腕のストレッチ 腕のストレッチは、片腕を胸の前にまっすぐ伸ばし、反対の手で肘のあたりを軽く押さえながら10秒ほどキープします。 以下の画像を参考に反対側も同様に行いましょう。肩まわりの筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を高める効果が期待できます。 マッサージは、肩や首の筋肉を指で優しくもみほぐすことで、血行促進効果が期待できます。とくに肩甲骨周辺の筋肉を重点的にマッサージすると、痛みの予防につながります。 ズキズキと痛い右肩(左肩)の悩みは当院へご相談ください 肩の付け根がズキズキ痛むと、不安を感じる方も多いでしょう。肩の痛みは原因によって対処法が異なるため、適切に対応することが悪化の予防と早期回復につながります。 肩の痛みは市販薬やセルフケアで様子を見ることも可能ですが、痛みが長引く場合は自己判断せず医療機関を受診しましょう。 日常生活では正しい姿勢を意識し、適度な運動やストレッチ、マッサージを継続することが予防に有効です。 ズキズキとした肩の痛みが改善せずお悩みの方は当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 当院では、症状や検査所見を踏まえた上で、肩の痛みの原因となる病態に対し、再生医療を含む治療法を選択肢のひとつとしてご提案する場合があります。 ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 ズキズキと痛い右肩(左肩)に関するよくある質問 右肩(左肩)がズキズキするときは何科を受診すれば良いですか? 右肩(左肩)のズキズキした痛みは、原因により受診先が異なります。多くは整形外科領域のため、まず整形外科を受診するのがおすすめです。 整形外科で原因が特定できない場合や、整形外科以外の疾患が疑われる場合は、症状に応じて適切な診療科を受診しましょう。 以下の表では、症状別に受診を検討すべき診療科をまとめていますので、参考にしてください。 症状の特徴 受診する科 肩を動かすと痛い、腕が上がらない、五十肩や腱板損傷が疑わしい 整形外科 片側の肩がピリピリする、皮膚が過敏、数日以内に発疹や水ぶくれ 皮膚科(帯状疱疹の可能性) 胸の違和感、息苦しさ、冷汗、吐き気を伴う 救急外来(119)または循環器内科 みぞおちから右上腹部の不快感、吐き気、発熱を伴う 内科または消化器内科(強い症状は救急) 夜間や強い症状がある場合は、迷わず救急外来を利用することが大切です。 ズキズキと痛い右肩(左肩)は整体や鍼灸で改善しますか? 整体や鍼灸により、筋肉の緊張が和らいで一時的に症状が軽くなる可能性はありますが、痛みの原因そのものが改善するとは限りません。 とくに右肩(左肩)のズキズキした痛みが強い場合や急に出現した場合は、整形外科などの医療機関で原因を確認することが優先です。 鍼灸は、肩こりなどで短期的な軽減が示される報告もありますが、効果には個人差があります。(文献5) 以下の記事では、医学的観点から整体の効果について詳しく解説しています。 参考文献 (文献1) 感染性関節炎|MSDマニュアル家庭版 (文献2) Acute Infectious Arthritis|MUSCULOSKELETAL AND CONNECTIVE TISSUE DISORDERS MERCK MANUAL (文献3) 胸水|肺疾患|MSDマニュアル プロフェッショナル版 (文献4) Pancoast Tumors: Symptoms, Causes (文献5) 13. 筋骨格系および結合組織の疾患|日本鍼灸エビデンスレポート(Evidence Reports of Japanese Acupuncture and Moxibustion: EJAM) 日本鍼灸エビデンスレポート・タスクフォース
2025.02.04 -
- 脊椎
- 脊椎、その他疾患
- その他、整形外科疾患
「魔女の一撃」― ぎっくり腰。 くしゃみや咳といった日常の何気ない動作で、突然、動けないぐらいの腰痛を経験したことはありますか? ぎっくり腰、正式名称「急性腰痛症」は、誰もが経験する可能性のある身近な腰のトラブルです。 1999年の調査では、約40万人が急性腰痛症を経験したというデータも存在します。 どうしてぎっくり腰になるのか? その答えは、腰への大きな負担、姿勢の悪さ、筋力不足、急な動作、そして加齢による体の変化など、多岐にわたります。 この記事では、ぎっくり腰の原因から治療、そして予防法まで医師の監修により詳しくご紹介します。 ぎっくり腰の不安を解消し、快適な日常生活を送るためのヒントが満載です。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 ぎっくり腰について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 【基礎知識】ぎっくり腰とは ぎっくり腰は、「急性腰痛症」とも呼ばれ、誰にでも起こる可能性のある身近な腰のトラブルです。医学的に急性腰痛とは、発症から4週間未満の腰痛と定義されており、ぎっくり腰はその代表的なタイプに位置づけられます。(文献1) くしゃみや咳といった何気ない動作や重い荷物を持ち上げた瞬間、前かがみになったときなど、日常生活のふとしたきっかけで、突然強い腰の痛みに襲われるのが特徴です。 急激に発症するため、ぎっくり腰は「魔女の一撃」と表現されることもあります。まるで魔法をかけられたかのように突然痛みが生じることから、この名がつけられています。 ぎっくり腰は、腰の筋肉や靭帯、関節などの組織に急激な負荷がかかり発症すると考えられています。その一方で、画像検査などでは明確な損傷部位が特定できないことも少なくありません。 本記事では、ぎっくり腰の原因をより深く掘り下げて解説することで、どうしてぎっくり腰が起きるのかを理解し、効果的な対処法や予防策を身につけるためのお手伝いをいたします。 ぎっくり腰と他の腰痛の違い ぎっくり腰と他の腰痛との最も大きな違いは、症状の現れ方と痛みの出方にあります。 ぎっくり腰は、特定の動作をきっかけに突然発症し、動くのが困難になるほどの強い腰痛が特徴です。 一方で、他の腰痛では急な痛みではなく、徐々に痛みが強くなっていく場合が多く見られます。 また、ぎっくり腰は比較的短期間で痛みが軽減することが多い一方、他の腰痛では痛みが長引いたり、再発を繰り返したりするケースもあります。 ぎっくり腰だと思っていたら実は別の病気が隠れているケースもあり、他の腰痛の原因として挙げられるものは以下の通りです。(文献1) 重篤な基礎疾患(悪性腫瘍、感染、骨折など) 下肢の神経症状を併発する疾患 脊柱構成体の退行性病変(椎間板変性、椎間関節変性など) そのため、次のような症状が見られる場合は、医療機関を受診してください。 腰の痛みに加えて下肢にしびれや力が入りにくい症状がある 尿・排便の異常がみられる 発熱や全身のだるさを伴う 転倒や事故などの強い外傷後に痛みが出た 安静にしていても痛みが改善しない、または悪化している ぎっくり腰になる3つの要因 ぎっくり腰にはいくつかの要因があります。 厚生労働省の「腰痛予防対策」では、腰痛の発生要因として、動作要因・環境要因・個人的要因の3つに分類しています。(文献2) ぎっくり腰も、これらの要因が複合的に重なることで発症しやすくなります。 以下サイトでは、ぎっくり腰の症状チェックについて解説しておりますので、併せてお読みください。 動作要因 動作要因とは、腰に急激または過度な負荷や負担がかかる体の動かし方を指します。 ぎっくり腰の代表的なきっかけは、 重い荷物を持ち上げた瞬間 中腰や前かがみの姿勢から体をひねったとき 急に立ち上がる、振り返るといった突発的な動作 デスクワークや車の運転などで長時間同じ姿勢が続く など、日常の何気ない動作です。 長時間同じ姿勢でいると、腰回りの筋肉は緊張し続け、血行が悪くなります。その結果、筋肉や靭帯の柔軟性が低下し、ちょっとした動きでも痛みが出やすくなります。 そのため、 重い物を扱う仕事をしている人 中腰での作業が多い人 急いで動くことが多い人 デスクワーク中心で座りっぱなしの人や1時間以上続けて同じ姿勢で作業することが多い人 は、動作要因によるぎっくり腰のリスクが高いといえます。 環境要因 環境要因とは、寒い場所・暗い場所での作業や、作業空間が不良な状態などにより、腰に負担をかけている状態を指します。 代表的な例として、 狭い作業場所で体を動かしにくい 車の運転などで長時間全身が振動にさらされる 寒い環境で体が冷えやすい といった状況があげられます。 工場や倉庫などで、限られたスペースの中で作業を行う人 配送業や営業職で、車移動が多く長時間座り続ける人 冷房の効いた室内や冬場の寒さにさらされやすい人 は、腰への負担が蓄積しやすく、ぎっくり腰の発症リスクが高まりやすい傾向があります。 個人的要因 個人的要因とは、体の状態や年齢、性別など本人に由来する要因です。 まず挙げられるのが、筋力不足です。腹筋や背筋など体幹の筋肉が弱いと、腰を支える力が不足します。運動不足の人ほど腰痛を招きやすくなるため、日常的な運動習慣が重要です。 また、猫背や反り腰といった姿勢の悪さも腰への負担を増大させます。長時間のスマホ操作やパソコン作業で、無意識に悪い姿勢が習慣化している人は注意が必要です。 さらに、 体重増加(肥満)による腰への負担 ストレスによる自律神経の乱れ 冷え性による筋肉のこわばり 加齢による筋力や骨(骨粗鬆症など)の変化 も、ぎっくり腰の発症リスクを高めます。 このため、 運動不足の人 体重が増えてきた人 ストレスをため込みやすい人 冷えやすい体質の人 年齢とともに体力が低下している人 は、個人的要因からぎっくり腰になりやすいと考えられます。 ぎっくり腰の初期症状 ぎっくり腰の初期症状で最も特徴的なのは、突然現れる激しい腰痛です。 この痛みは、くしゃみや咳、重いものを持ち上げた瞬間など、何気ない動作がきっかけで起こることが多く見られます。 痛みの出方は個人差があり、激痛で動けなくなる人もいれば、ズキズキとした痛みが続く人もいます。発症直後は、腰を動かそうとすると痛みが増すため、無理に動かさず、まずは安静を保ちましょう。 ぎっくり腰が慢性化する原因 ぎっくり腰の症状は、適切な処置を行わないと慢性化する恐れがあります。 初期の痛みが出た段階で、無理に動いたり、間違ったケアを行ったりすると、炎症が長引き、痛みがさらに強まる可能性があります。 慢性腰痛に移行すると、日常生活に大きな支障をきたし、痛みへの不安やストレスなど精神的な負担も増大させてしまう可能性があります。また、神経が圧迫されると、臀部~下肢にかけてしびれや痛みが現れる場合もあります。 重篤な例では、排尿や排便のコントロールがうまくいかなくなる膀胱直腸障害が現れます。 腰痛は世界中の主要な障害原因で、大きな社会問題となっています。 ぎっくり腰の禁止行動 ぎっくり腰になった直後は、症状を悪化させないために避けるべき行動があります。 まず、患部を揉んだり、無理にストレッチを行ったりするのは避けましょう。炎症が起きているときに刺激を加えると、かえって痛みが強くなる可能性があります。 また、温めるのも逆効果です。発症直後は、炎症を抑えるためにクーリングが必要です。熱いお風呂に長時間浸かるのは避け、シャワーで済ませるようにしましょう。 その一方で、安静にしすぎるのも良くありません。痛みが落ち着いてきたら、無理のない範囲で体を動かすようにしましょう。ウォーキングや軽いストレッチなどがおすすめです。 くわえて、痛みを確かめるために腰を何度も動かしたり、押したりする行為は避けるべきです。 ぎっくり腰の応急処置 ぎっくり腰になった直後は、突然の強い痛みによりパニックになってしまうかもしれませんが、落ち着いて適切な応急処置を行うことが重要です。 ぎっくり腰の応急処置として有効なのが、RICE処置です。 RICEとは、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字で、RICE処置はスポーツによる怪我の応急処置として広く知られています。 【ぎっくり腰に対するRICE処置の考え方】 項目 内容 ポイント Rest(安静) 楽な姿勢で安静にする 横になるのが良いが、難しい場合は椅子に座っても良い Ice(冷却) 患部を冷やす 炎症と痛みを抑えるため氷水を入れた袋や保冷剤を用いる 凍傷を避けるためにタオルを挟み、冷やし過ぎに注意 Compression(圧迫) テーピングなどで圧迫して腫れを抑える ぎっくり腰では行わない Elevation(挙上) 患部を心臓より高くする 腰痛には該当しない RICE処置を行っても強い痛みが続く場合や、しびれや麻痺などの神経症状が現れた場合は、かかりつけ医に相談しましょう。 ぎっくり腰の前兆と対処法について、併せてお読みください。 ぎっくり腰の治療方法 ぎっくり腰の治療は、症状の強さや経過などを考慮して選択されます。多くの場合、手術を行わない保存的治療が第一選択です。 医師は、症状や状態を確認し、最適な治療法を選択します。 重度の神経症状や腫瘍、骨折が疑われる場合には、初期段階での画像診断を行うべきです。 なお、アメリカ理学療法士協会では、急性腰痛の管理には、患者の状態に応じた運動療法が重要であるとしています。(文献3) また、稀ではあるものの保存的治療で改善しない場合は、手術が必要となるケースもあります。 保存療法 保存療法とは、手術以外の方法で症状の改善を目指す治療法です。ぎっくり腰の治療の中心となり、多くの方は保存療法のみで回復します。 薬物療法 腰痛診療ガイドラインでは、薬物療法は疼痛の軽減や機能改善に有用とされています。(文献1) とくにNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、急性腰痛に対して強く推奨されています。そのほか、推奨度は高くありませんが、症状に応じて以下の薬剤が用いられることもあります。 筋弛緩薬 アセトアミノフェン 弱オピオイド ワクシニアウイルス摂取家兎炎症皮膚抽出液 物理療法・装具療法 物理療法や装具療法は、弱く推奨されています。 牽引療法 超音波療法 経皮的電気神経刺激(TENS) 腰椎サポート(コルセット) 痛みの軽減や動作の補助として役立つ場合がありますが、過度に頼りすぎないことが重要です。 運動療法 急性腰痛に対する運動療法そのもののエビデンスは明確ではない一方で、安静よりも可能な範囲で活動性を維持する方が有用とされています。日常生活動作を少しずつ再開することが回復につながります。 手術 ぎっくり腰は、多くの場合保存療法で十分な効果が得られます。そのため、手術が必要となるケースは稀です。 保存的治療を行っても症状が改善せず、 強い神経症状が続く 日常生活に大きな支障が出ている といった場合に、手術が検討されることがあります。 再生医療 保存療法で十分な改善が得られず、かつ手術をできるだけ避けたい場合の選択肢として、再生医療が検討されることがあります。再生医療は、脂肪由来の幹細胞を用いて、損傷した組織の修復や炎症の抑制を目指す治療法です。 慢性化した腰痛や再発を繰り返すケースでは、専門医に相談の上で新たな治療の選択肢となる可能性があります。 ぎっくり腰の予防方法 ぎっくり腰は、一度発症すると再発しやすい腰痛です。そのため、過去にぎっくり腰を経験した方は、予防を心掛けることが大切です。日頃の姿勢や運動習慣、体調管理により、ぎっくり腰のリスクを減らせます。 なお、コルセットやインソールは、痛みがあるときの補助として用いられることはありますが、予防の基本は生活習慣の改善とされています。 また、厚生労働省の公式サイトでは、職場や日常における腰痛リスクを確認できる「腰痛予防チェック」も紹介されていますのでご参照ください。(文献2) 正しい姿勢 ぎっくり腰の予防に正しい姿勢を保つことは不可欠です。 猫背や反り腰といった悪い姿勢は、腰に負担をかけてしまいます。 日頃から正しい姿勢を意識し、立っているときも座っているときも、背筋を伸ばし、お腹に力を入れるようにしましょう。 デスクワークが多い方は、長時間同じ姿勢を続けないことが大切です。1時間に1回程度は立ち上がり、軽く体を動かすなど、こまめに休憩を心掛けてください。 適度な運動 適度な運動は筋肉を強化し、ぎっくり腰の予防につながります。ウォーキングや水泳など、腰への負担が少ない運動を習慣的に行いましょう。 厚生労働省は、1日60分以上のウォーキングを推奨しています。(文献4) また、腹筋や背筋といった、体幹の筋肉を鍛えることも重要です。体幹トレーニングは、特別な器具を使わずに自宅で行えるのが特徴です。 一方で、腰痛予防に運動療法は有用とされているものの、すべての運動が適しているわけではないとされています。専門医が状態を評価した上で、適切にプログラムされた運動であることが重要です。(文献1) なお、急な動作は腰に負担をかけます。勢いよく物を持ち上げたり、急に体をひねったりする動作は避け、日常生活でも動作はゆっくり行うよう心掛けましょう。 また、精神的なストレスは自律神経のバランスを崩し、筋肉の緊張を高めるため、ぎっくり腰を引き起こしたり再発しやすくしたりします。運動や入浴、十分な睡眠など、自分に合った方法でストレスを解消することは、心身の健康維持だけでなく、腰痛予防にも重要です。 体重管理 体重増加は腰への負担を増大させます。バランスの良い食事と適度な運動を心掛け、適切な体重を維持することも重要です。肥満気味の人は、BMI(体格指数)を指標として自身の適正体重を確認し、体重管理を意識しましょう。 冷え防止 体が冷えると筋肉がこわばり、血行が悪化しやすくなるため、ぎっくり腰のリスクが高まります。とくに冬場は、体を冷やさないよう、温かい服装を心掛け、必要に応じてカイロや温熱シートなどを活用しましょう。 また、朝の寝起きは体が温まっていないため、腰の筋肉が固まりがちです。急に動くとぎっくり腰を起こしやすくなります。起床後はゆっくり体を動かし、腰を慣らしてから行動すると良いでしょう。 ぎっくり腰のメカニズムを理解し痛みに悩まない生活を送ろう ぎっくり腰はふとしたきっかけで突然起こる激しい腰痛で、その原因は腰にかかる負担の積み重ねです。 日常生活で悪い姿勢や運動不足、体重増加、冷え、ストレスなどが重なると、腰回りの筋肉や靭帯が硬くなり、柔軟性が低下します。その状態で、くしゃみや中腰での動作といった刺激が加わると、筋肉や関節に炎症が起こり、ぎっくり腰を発症すると考えられています。 ぎっくり腰を経験すると、必要以上に動かなくなったり、自己判断で誤った対処をしたりするケースも見られますが、こうした対応はかえって回復を遅らせ、慢性腰痛へ移行する原因になるため注意が必要です。 ぎっくり腰のメカニズムを正しく理解し、発症時の適切な対処と、日頃から姿勢・運動・生活習慣を意識した生活が、再発予防と痛みに悩まない生活につながります。 不安が強い場合や症状が改善しない場合は、早めに専門医へ相談することも大切です。保存療法で十分な改善が見られず、手術を避けたい場合に、再生医療という選択肢があります。 再生医療について、さらに詳しく知りたい方は、メール相談やオンラインカウンセリングも承っておりますのでご利用ください。 ぎっくり腰に関するよくある質問 ぎっくり腰で「歩けるけど痛い」場合は仕事を休むべきですか? 歩ける状態であっても、強い痛みがある場合は、無理は禁物です。とくに、重い物を持つ、長時間同じ姿勢を続ける、前かがみや中腰になることが多い仕事の場合は、症状を悪化させる可能性があります。 発症直後はできるだけ安静を保ち、必要に応じて仕事を休む、もしくは業務内容を調整するのが良いでしょう。 一方で、痛みが落ち着いてきた場合は、無理のない範囲で体を動かすのが回復を促すとされています。 痛みの程度や仕事内容によって対応は異なるため、「歩けるから大丈夫」と自己判断せず、医師や専門家に相談することをおすすめします。 ぎっくり腰はどれくらいで治りますか? ぎっくり腰は、適切な対処を行えば、多くの場合1週間から2週間程度で痛みが軽減するとされています。(文献5)軽症であれば数日で日常生活に支障がなくなるケースもあります。 ただし、無理をして動いたり、誤った対処をしたりすると痛みが長引き、慢性腰痛へ移行するケースがあります。 また、痛みが長期間続く場合や、しびれ・力が入りにくいなどの神経症状を伴う場合は、他の疾患が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診しましょう。 回復期間には個人差があります。ぎっくり腰を発症したら、悪化させない行動の意識が重要です。 参考文献 (文献1) 腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版|南江堂 (文献2) 腰痛予防対策|厚生労働省 (文献3) Interventions for the Management of Acute and Chronic Low Back Pain: Revision 2021|PubMed (文献4) アクティブガイド2023|厚生労働省 (文献5) Acute low back pain: clinical course and prognostic factors|PubMed
2025.02.03 -
- 頭部
- 内科疾患
- ひざ関節
- スポーツ外傷
- その他、整形外科疾患
「痛み止めの強さランキングを知りたい」 「痛みや症状を治すために強い痛み止めを知りたい」 慢性的な頭痛や腰痛、関節痛などのつらい痛みがあるとき、少しでも早く楽になれる薬を知りたいとお考えの方も多いでしょう。 薬は、効力の強さだけでなく、痛みの種類や原因によって適したものを選ぶことが重要です。 本記事では、医療現場で使われる痛み止めを強さや薬の用途について詳しく解説します。 また、薬は一時的に症状を抑えるための対症療法となり、原因によっては積極的な治療が必要なケースもあるため注意しましょう。 股関節や膝などの関節痛、椎間板ヘルニアによる神経痛やしびれを根本的に治す治療として「再生医療」をご検討ください。 \「つらい痛み」を解消するための再生医療とは/ 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織(関節軟骨・靭帯・腱・神経など)の再生・修復を促すことで「痛みの原因」の根本改善を目指す治療法です。 主に以下のような疾患・症状の方は、ぜひ再生医療をご検討ください 変形性膝関節症/変形性股関節症 半月板損傷などのスポーツ外傷 椎間板ヘルニア(頚椎・腰椎) 脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)後の後遺症 など >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 上記以外にも慢性的な痛みやしびれなどの症状は、原因によって再生医療が適応となる場合があります。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、お気軽にご相談ください。 まずは「つらい痛み」の治療について無料相談! 【注意】痛み止めの強さランキングを見る前に知るべきリスク 痛み止めは、強ければ強いほど良いわけではありません。痛みの原因や性質、続いている期間によって適した薬は異なり、強すぎる薬は副作用のリスクを高めることもあります。 また、効き目の感じ方には個人差があり、必ずしも強い薬ほどよく効くわけではありません。 医療現場では痛み止めの強さよりも、症状に合っているかを重視し、原因への治療と並行して必要な範囲で痛み止めが選ばれます。 薬の種類 対象となる痛み 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 腫れや炎症を伴う痛み(捻挫・関節炎・術後など) 神経障害性疼痛治療薬 神経のトラブルが原因の痛み(椎間板ヘルニア・帯状疱疹など) オピオイド系鎮痛薬 がんや大きな手術後などの強い痛み また、痛み止めはあくまで痛みを和らげるための対症療法であり、原因そのものを治す薬ではない点に注意が必要です。 そのため、症状が長引く、薬を飲まないと日常生活が成り立たないといった場合には、症状に応じた適切な治療を受けましょう。 近年の治療では、慢性的な痛みに対して、自己細胞を用いた「再生医療」が注目されているため、ぜひ治療法について確認してみてください。 >>再生医療の治療法について確認する 痛み止めの強さランキング!痛みの程度別に使われる薬を紹介 本章では、痛み止めの強さと痛みの程度別に使われる薬について詳しく解説します。 順位 痛みの種類 主な痛み止めの名前 1位 強い痛み モルヒネ・フェンタニル トラマドール・トラムセット 2位 中等度の痛み ロキソニン・イブプロフェン セレコックス 3位 軽度の痛み アセトアミノフェン なお、大切なのは今の痛みに合った薬を選ぶことであり、すべての痛み止めが「強さ」で判断されるわけではありません。 帯状疱疹や椎間板ヘルニア、糖尿病など神経の損傷や異常によって生じる痛みはリリカやタリージェなどの神経障害性疼痛治療薬が用いられます。 以下で、痛み止めの強さについて詳しく見ていきましょう。 強い痛みに使われる痛み止め 強い痛みに使われる代表的な痛み止めは、以下のとおりです。 痛み止めの種類 症状 使用するケース オピオイド系鎮痛薬(モルヒネ、フェンタニルなど) がん性疼痛、手術後など 一般的な痛み止めでは効果が不十分な強い痛み オピオイド作用を一部持つ鎮痛薬(トラマドールやトラムセット) 変形性膝関節症や腰痛など 中等度〜強い痛み オピオイド系鎮痛薬は脳や脊髄に作用し、痛みとして感じる信号を弱めることで、一般的な痛み止めでは効果が不十分な場合にも強い鎮痛効果を発揮します。 なお、オピオイド系鎮痛薬の中には医療用麻薬に分類される薬もありますが、すべてが麻薬ではありません。(文献1)痛みの強さや背景に応じて、医師が慎重に使い分けを行います。 オピオイド作用をもつ痛み止めは、吐き気や便秘などの副作用や依存性への配慮が必要なため、必ず医師の判断と管理のもとで使用されます。 中等度の痛みに使われる痛み止め 中等度の痛みに対して、整形外科や内科などで多く処方されるのがNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)です。 主な痛み止めの種類は、以下のとおりです。 痛み止めの種類 症状 使用するケース NSAIDs(ロキソニン、ボルタレン、イブプロフェンなど) 捻挫・関節炎・腰痛・歯痛・術後の痛みなど 炎症を伴う痛みや発熱 COX-2選択的NSAIDs(セレコックス) 関節リウマチや変形性膝関節症など 炎症を伴う痛みによって長期使用が想定される NSAIDsは、痛みや炎症の原因となる物質(プロスタグランジン)の産生を抑えることで効果を発揮します。 胃痛や胃もたれ、腎臓への負担が出ることがあるため、高齢者や持病のある方では注意が必要です。一方、セレコックスは消化管への負担が比較的抑えられているとされるため、慢性的な症状に対して長期間使われることが多い薬です。 また、NSAIDsの一部は市販薬としても購入できますが、同じ成分でも市販薬と医療用では用量や設計が異なる場合があります。どの薬が適しているか迷う場合は、自己判断せず薬剤師や医師に相談しましょう。 軽度の痛みに使われる痛み止め 軽度の痛みや発熱に対してよく使われるのはアセトアミノフェンです。 医療機関では解熱鎮痛薬として処方されるほか、薬局でも購入できる成分で、頭痛・発熱・軽い関節痛・生理痛などに用いられます。 また、比較的安全性が高く、小さなお子様や高齢者、妊娠中・授乳中の方に処方されることもあります。ただし、妊娠中の使用は必要最小限の用量・期間にとどめることが推奨されており、妊娠週数や体調、併用薬によっては注意が必要です。そのため、自己判断せず医師や薬剤師に確認した上で使用しましょう。 さらに、用量を超えた服用や長期間の使用、飲酒との併用は肝臓に負担がかかるおそれがあります。市販薬であっても、用法・用量を守り、効果が不十分な場合や痛みが続くときは医療機関を受診してください。 神経障害性疼痛に使われる痛み止め 神経障害性疼痛とは、神経が傷ついたり、うまく働かなくなったりして起こる痛みを指します。代表的な原因は、糖尿病や帯状疱疹、椎間板ヘルニア、脳卒中後の痛みなどです。 神経障害性疼痛は、一般的な痛み止め(NSAIDsやアセトアミノフェンなど)では効果が十分に得られないケースが多いとされています。(文献2) そのため、神経障害性疼痛では以下のような神経の興奮に作用する薬が医療機関で処方されます。 プレガバリン(リリカ) デュロキセチン(サインバルタ) ※三叉神経痛に対してはカルバマゼピン(テグレトール)が使われることもあります。 神経障害性疼痛のなかには、脳卒中の発症と同時、または発症後数週間〜数か月以内に現れるものがあると報告されています。(文献3)一般的な痛み止めでは効果が乏しいことがあるため、強さだけで薬を選ぶのではなく医療機関で原因を確認しましょう。 神経障害性疼痛の薬については以下の記事で解説しているので参考にしてください。 痛み止めを服用する際の注意点 痛み止めを服用する際の注意点は、以下のとおりです。 副作用:成分や種類によって胃腸障害、肝機能障害、腎機能障害、アレルギー反応などが報告されている 飲み合わせ:痛み止めは、他の薬との併用によって効果や副作用に影響を及ぼすことがある 依存性・耐性:とくにオピオイド系鎮痛薬では、薬をやめにくくなったり、効きが弱くなって量が増えてしまったりする場合がある 痛み止めのリスクを避けるには、医師や薬剤師の指示どおりに用法・用量を守って服用することが重要です。また、服用中に体調の変化や気になる症状が現れた場合は、自己判断せず早めに相談しましょう。 なお、痛み止めはあくまで症状を一時的に和らげるものであり、痛みの原因そのものを治療する薬ではありません。痛みを繰り返さないためには、原因に応じた治療やリハビリなどの根本的なアプローチが不可欠です。 痛み止めが効かないときは医療機関を受診しましょう 以下のような症状がみられる際は、医療機関の受診をおすすめします。 痛み止めを飲んでも効果が感じられない 痛みが1週間以上続く 日常生活や仕事に支障が出ている 痛みを何度も繰り返している 痛み止めが効かない場合、炎症以外の原因や神経のトラブルが関与している可能性があります。整形外科やペインクリニックなどの医療機関で診察を受けましょう。 慢性的な痛みには再生医療もご検討ください 慢性的な痛みに対して、整形外科では痛み止めの内服、リハビリテーション、注射などの手術を伴わない保存療法や、症状や状態に応じて手術が検討されるのが一般的です。 こうした治療で改善が見られない場合や、手術以外の選択肢を探している方には、再生医療も選択肢の一つとなります。 再生医療は、患者さまから採取した幹細胞や血液成分が持つ働きを活用し、損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。 主に以下のような疾患・症状の方は、ぜひ再生医療によって症状改善が期待できる場合がありますので、ぜひご検討ください。 変形性膝関節症/変形性股関節症 半月板損傷などのスポーツ外傷 椎間板ヘルニア(頚椎・腰椎) 脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)後の後遺症 など >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 上記以外にも慢性的な痛みやしびれなどの症状は、原因によって再生医療が適応となる場合があります。 当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、お気軽にご相談ください。 まずは「つらい痛み」の治療について無料相談! また、以下のページでは、変形性膝関節症に対する再生医療の症例を紹介しているので、併せて参考にしてください。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状は?原因や治療法、進行を遅らせるポイントも解説 まとめ|痛み止めの強さに悩んだときに大切な視点 痛み止めは、「効果が強いものを服用すれば治る」というものではありません。痛みの原因や続いている期間、日常生活への影響などによって、適した薬や治療方針は大きく異なります。 また、痛み止めは症状を和らげる役割を担う一方で、痛みの原因を完治させる治療ではありません。 痛み止めが効かない場合は、他の保存療法や手術を検討するなど、医師と相談して治療方針を見直すことも重要です。 近年では、薬物療法が効かない場合や手術を避ける選択肢として、自己細胞を用いた「再生医療」が注目されています。 変形性膝関節症などの関節疾患や椎間板ヘルニアなどの神経疾患など、幅広い症例に適応できるケースがあります。 「痛み止めが効かなくて困っている」「つらい痛みを早く治したい」という方は、当院リペアセルクリニックへご相談ください。 >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 痛み止めのランキングに関するよくある質問 最後に、痛み止めのランキングに関するよくある質問に回答していきます。 市販の痛み止め薬と病院の痛み止め薬の違いは? セレコックスとカロナールの違いは? ロキソニンとボルタレンの違いは? 痛みに適切に対処するためにも、ぜひ参考にしてください。 市販の痛み止め薬と病院の痛み止め薬の違いは? 市販の痛み止め薬と病院で処方される痛み止めは、入手方法だけでなく、成分や含量、使われ方に違いがあります。 項目 市販の痛み止め 病院で処方される痛み止め 入手方法 医師の処方を受けずに購入できる 医療機関で処方され、調剤薬局で受け取る 成分や含量 安全性を考慮して有効成分の量が抑えられていることが多い 症状や体質に応じて成分・用量・服用方法が調整される 使われ方 軽度で一時的な痛みへの対処 痛みの原因や強さ、既往歴、併用薬などを考慮して処方される また、市販薬と処方薬で同じような効果が表示されていても、成分や含有量、効き方が異なる場合があります。そのため、医師から処方された痛み止めは市販薬で代用できません。 痛みが強い場合や、市販の痛み止めを使っても改善がみられないときは、早めに医療機関を受診しましょう。 セレコックスとカロナールの違いは? セレコックスとカロナールはいずれも痛み止め薬ですが、分類や作用の仕方、使われる場面に違いがあります。 項目 セレコックス カロナール 分類 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) アセトアミノフェン製剤 作用 炎症を伴う痛みを抑える 痛みや発熱をやわらかく抑える 特徴 NSAIDsの中では消化管への負担が比較的少なく、慢性的な症状に用いられることがある 比較的副作用が少なく、小児や妊娠中の方にも処方されることがある 使われる場面 関節リウマチや変形性膝関節症など 発熱や頭痛、生理痛など それぞれ向いている人・向いていない人があり、どちらが強いかだけで選べるものではありません。服用にあたっては、必ず医師や薬剤師の指示に従いましょう。 ロキソニンとボルタレンの違いは? ロキソニンとボルタレンはいずれも非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される痛み止めですが、成分や効き方、使われる場面に違いがあります。 項目 ロキソニン ボルタレン 成分の系統 プロピオン酸系NSAIDs フェニル酢酸系NSAIDs 特徴 比較的即効性があり、急な痛みに使われることが多い 鎮痛・抗炎症作用が強めとされ、整形外科領域で使われることが多い どちらも「強さ」だけで優劣を判断できる薬ではなく、痛みの種類や程度、体の状態に応じて使い分けられます。 非ステロイド性抗炎症薬は副作用のリスクもあるため、服用にあたっては必ず医師や薬剤師の指示に従いましょう。 参考文献 (文献1) オピオイド|日本ペインクリニック学会 (文献2) 神経障害性疼痛薬物療法に関するガイドライン|一般社団法人日本ペインクリニック学会 (文献3) 中枢性脳卒中後神経障害性疼痛における有病率と管理上の課題|PubMed
2025.02.01 -
- 脳梗塞
- 頭部
症状はないのに健康診断で「軽い脳梗塞の症状がある」と言われて不安になっていませんか。 自覚症状がなくピンとこないかもしれませんが、無症状性脳梗塞とも呼ばれ、将来的に重篤な脳梗塞を引き起こすリスクもあります。 早急に大きな治療の必要はありませんが、放置すると重い脳梗塞や認知症のリスクを高める可能性があり、実際に脳梗塞を含む、脳卒中は「寝たきり原因」にも挙がっています。 今は大丈夫でも将来どうなるのだろうか不安だったり、急に倒れたり麻痺が出たりしないか心配な方に知っていただきたいのが、再生医療という最先端の医療です。 当院「リペアセルクリニック」は、脳梗塞の後遺症改善や再発予防として再生医療を提供しており、患者さまの将来の健康を守るためのサポートに力を入れています。 \リペアセルクリニック坂本理事長のコメント/ 再生医療は軽微な脳卒中に効果が期待できますが、一定期間が経過している場合も同様です。 脳梗塞の症状に関する再生医療についてよく聞かれるのが、発症してすぐに治療しないと効かないでしょう?というものです。 その答えとして、もちろん早期の方が効果は高いですが、10年以上経過した方でも驚くべき改善を認める例はたくさんあります。 「今はまだ大丈夫」ではなく、今からの予防や対策将来の健康につながります。 まずは当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングをご利用ください。 症状が軽い脳梗塞は「無症候性脳梗塞」と呼ばれる 脳梗塞の中でも、比較的症状が軽い場合は「無症候性脳梗塞」に分類されます。 無症候性脳梗塞は、症状があらわれないまたは非常に軽微なものにとどまることが特徴です。 そのため患者自身が脳梗塞に気づかず、健康診断やCT・MRIなどの検査で偶然発見されることも多いです。 無症候性脳梗塞は早急な手術は必須ではないものの、将来的に重篤な脳梗塞を引き起こすリスクが高まります。早期の発見と治療により、悪化のリスクを大幅に低減できるでしょう。 無症候性脳梗塞の多くは「ラクナ梗塞」 脳梗塞は、主に以下の3種類に分類されます。この中でも、無症候性脳梗塞の主な原因となるのが「ラクナ梗塞」です。 脳梗塞の種類 特徴 原因 ラクナ梗塞 小さな血管が詰まる 高血圧・動脈硬化 心原性脳梗塞 心臓から血栓が飛び血管が詰まる 心房細動・心疾患 アテローム血栓性脳梗塞 コレステロールが沈着し大きな血管が詰まる 高脂血症・動脈硬化 無症候性脳梗塞の大部分を占めるラクナ梗塞は、比較的軽度な症状が特徴です。 ただし、放置すると脳梗塞の再発や悪化のリスクがあります。診断を受けた際は早期に適切な治療を受けましょう。 脳梗塞の原因と種類について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしていただければ幸いです。 また、 ラクナ梗塞と診断された方、脳梗塞の再発や悪化が心配な方は当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 ほとんどは「検査」によって見つかる 無症候性脳梗塞は、自覚症状がほとんどなく、検査によって発見されることが一般的です。 そのため、定期的な健康診断やMR・CTなどの画像検査を受けることが早期発見のポイントとなります。 無症候性脳梗塞は、発見が遅れるほど治療が難しくなる可能性があります。 定期的な検査を行い、早期発見を心がけましょう。 無症候性脳梗塞は「早期発見」で治る 無症候性脳梗塞は、速やかに適切な治療を受けることが大切です。 血流が途絶えていた部分が回復して脳機能が正常に戻り、後遺症を残さずに治癒できる可能性があります。 また、無症候性脳梗塞のような軽症の場合、入院期間は約1カ月前後であることが多いです。 脳梗塞の範囲が狭く、早期に発見された場合は、さらに短期間での改善が見込まれます。 ただし、治療には悪化防止のため定期的な通院が必要です。こまめの受診を怠らないようにしましょう。 軽い脳梗塞の3つの前兆・前触れ 脳梗塞の初期症状は、軽度であっても見逃がさないことが早期発見のポイントとなります。 以下の3つの症状は、脳梗塞の前兆としてあらわれることが多い症状です。 脳梗塞の前兆 症状例 備考 言語障害 上手に会話できない 他の人の話が理解できない 繰り返される場合は注意が必要である 顔面麻痺 片側の顔が垂れさがる 笑うと左右が不自然に非対称になる 突然症状があらわれた場合は脳梗塞の疑いがある 腕の麻痺 片方の腕や手が突然力を失う しびれを感じる 一時的な症状でも脳梗塞の前兆である可能性が高い これらの症状があらわれたら、自覚症状が軽い場合でも速やかに受診しましょう。 症状軽い脳梗塞が起こる4つの原因 症状が軽い脳梗塞の原因として、以下の4つがあげられます。(文献1) 高血圧症 コレステロール症 糖尿病 心房細動 上記の疾患の治療を医師の指示どおり受けることで、無症候性脳梗塞の予防につながります。該当する方は、まずは持病の改善に努めましょう。 1.高血圧症 高血圧症は、脳梗塞の比較的多い原因のひとつです。 血圧が高い状態が続くと、脳の血管が収縮して血流が滞ります。 この状態が続くと血栓が発生しやすくなり、脳梗塞を引き起こす可能性が高まります。 そのため、治療により血圧を正常値までコントロールすることが大切です。 高血圧を予防または治療するためには、減塩や運動習慣の改善、病院での適切な治療が必要です。 2.コレステロール症 コレステロール値が高い状態が続くと、血管が硬くなる「動脈硬化」を進行させて脳梗塞のリスクが高まります。(文献2) とくに悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が高い場合、血管内に脂肪の塊が形成されやすくなります。 血管が詰まり脳梗塞の原因となるため、コレステロールを減らす治療が必要です。 脂肪分の高い食生活の改善や定期的な運動、必要に応じて薬物治療を受けることで、脳梗塞の予防につながります。 3.糖尿病 血糖値が高い状態が長期間続くと血管にダメージを与え、血液がドロドロになりやすくなります。 高血糖状態が血栓形成のリスクを高め、脳梗塞を引き起こす原因となります。 そのため、糖尿病の治療を確実に行うことが脳梗塞の予防につながるのです。 糖尿病をコントロールするには、食事療法や運動、血糖値を安定させるための薬物治療に専念しましょう。 4.心房細動 心房細動は、心臓のリズムが乱れることで心房が不規則に収縮する病気です。 心房細動により血液が滞ることで、血栓が形成されやすくなります。 形成された血栓が脳に到達すると、脳梗塞になる可能性も考えられるでしょう。 心房細動をはじめとする心臓の病気からくる脳梗塞は「心原性脳梗塞」と呼ばれています。 専門医の指導のもと心房細動を治療することが、心原性脳梗塞の予防につながります。 症状軽い脳梗塞こそ早めの治療が大切!3つの予防・対策法 軽度の脳梗塞のうちにできる予防策は、以下の3つです。 食事や運動の改善 禁煙 抗凝固薬の使用 専門医の指示のもとで、適切な治療を受けて悪化を防ぎましょう。 1.食事・運動の改善 不健康な食生活や運動習慣がないことは、高血圧や高コレステロール血症の原因となり、脳梗塞の発症リスクを上げる可能性があります。 そのため、食事や運動の改善は脳梗塞の予防に効果的と言えるでしょう。 以下のような工夫をして、生活習慣の改善を心がけてみてください。 野菜を中心とした食事を意識する ウォーキングやストレッチを日常生活に取り入れる 脳梗塞の予防に大切な食事のポイントについて詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしていただければ幸いです。 2.禁煙 タバコは脳の病気に限らず、全身に悪影響を及ぼします。 喫煙は脳梗塞のリスクを著しく高める要因のひとつです。タバコの煙が血管を収縮させ、脳梗塞のリスクを高めます。 そのため、禁煙は脳梗塞の予防に効果的です。 自力での禁煙が難しい方は、禁煙外来のような専門機関を活用する方法もあります。 脳梗塞を防ぐためにも、タバコを止めるようにしましょう。 3.抗凝固薬の使用 医師の判断によっては、脳梗塞の再発防止の目的で抗凝固薬が使用される場合があります。 抗凝固薬は血液をサラサラにし、血栓による血管の狭窄を予防できます。 そのため抗凝固薬が処方された方は、医師の指示に従い正しく服用することが大切です。 なお、副作用や個人の体調に応じて使用方法が異なります。 抗凝固薬で副作用があらわれた場合は必ず医師に相談しましょう。 ▼LINEでしか見られない情報を配信中 >>公式LINE限定で脳卒中の症例や再生医療の情報を配信中! すぐに受診すべき脳梗塞の症状は「FAST」 脳梗塞の初期症状は「FAST」で覚えましょう。 「FAST」は、以下の4つの要素です。 F(Face: 顔) 顔面麻痺 A(Arm: 腕) 腕の麻痺 S(Speech: 言葉) 言語障害 T(Time: 時間) 発症時刻 脳梗塞の治療は「時間」が重要です。迅速な処置でその後の経過を大きく左右します。 FASTの症状があらわれたら、すぐに受診しましょう。 脳梗塞の前兆について詳しく知りたい方は、下記のコラムを参考にしていただけますと幸いです。 まとめ|脳梗塞は症状軽いうちに適切な検査・治療をしましょう 無症候性脳梗塞のような軽い脳梗塞は、無症状であったとしても後々悪化するリスクがあります。 早めの段階で適切な検査や治療を受けることで、脳梗塞のリスクが低減できるでしょう。 症状が軽いからと侮らずに、定期的な検査や受診を行うようにしてください。 当院「リペアセルクリニック」では、脳梗塞の後遺症改善や再発予防として再生医療を行っています。 脳梗塞の症状が疑われる場合は、ぜひ一度、当院へご相談ください。 症状軽い脳梗塞についてよくある質問 症状軽い脳梗塞についてよくある質問と回答は以下のとおりです。 症状軽い脳梗塞は入院になりますか? 症状軽い脳梗塞を放置するとどうなりますか? 脳梗塞による軽い症状であっても、放置すると後遺症や再発リスクが高まるおそれがあります。 未然に防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。 症状軽い脳梗塞は入院になりますか? 医師の判断により、発症の程度や合併症の有無を加味して入院を促される場合もあります。 とくに心房細動のような脳梗塞の引き金となる病気を持つ方の場合、予防もかねて入院が推奨されるケースがあるでしょう。 一方、症状が非常に軽い場合や基礎疾患がない場合は、通院による治療が選ばれる場合があります。 いずれにしても、医師の判断に従いましょう。 脳梗塞の治療法について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしていただけますと幸いです。 症状軽い脳梗塞を放置するとどうなりますか? 緊急の手術や治療は必須ではないものの、軽い脳梗塞を放置すると、将来的に以下のようなリスクにつながります。 脳血管障害の進行 脳梗塞の再発 認知症 そのため、脳梗塞が軽度の段階で早期発見と生活習慣の改善が大切です。 日常の習慣を見直し、医師の指導のもとで定期的な治療・検査を受けましょう。 脳梗塞の症状について、不安な方は当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにてご相談ください。 参考文献一覧 (文献1) 四條克倫.脳卒中ガイドライン 2021(改訂 2023). 日大医誌 82 (6): 325–332 (2023) ,p325-33 (文献2) 有屋田 健一. 動脈硬化(どうみゃくこうか). e-ヘルスネット(厚生労働省)2024.7.18. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-082.html,2024.12.26.
2025.01.24 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
「陳旧性脳梗塞(ちんきゅうせいのうこうそく)と言われたけど、手術や治療は必要ないの?」「後遺症が出ないか心配......。」 陳旧性脳梗塞という病名が聞き慣れず、治療の必要性や再発リスクについて不安になる方も多いのではないでしょうか。 陳旧性脳梗塞とは「脳梗塞の痕」です。くも膜下出血や急性の脳梗塞のように早急の治療を行うことは少ないものの、再発するリスクが高いため、定期通院が必要となる場合もあります。 本記事では、陳旧性脳梗塞について詳しく解説します。本記事を参考に、陳旧性脳梗塞の診断後も再発予防に努めて健康寿命を延ばしましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、脳梗塞の後遺症改善や再発予防として再生医療を行っています。 気になる方は、当院の「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 陳旧性脳梗塞とは「脳梗塞になった痕」 陳旧性脳梗塞とは、いわゆる「脳梗塞」が起こった痕跡が脳内にある状態です。 脳梗塞が起こった部位の血管が詰まると、血流が止まります。その結果、脳細胞がダメージを受けて意識障害や麻痺など重篤な症状があらわれるのです。 適切な治療や時間の経過によって血流は回復する可能性もありますが、ダメージを受けた部分は脳内に痕跡として残ります。この状態が画像検査によって確認されるものが「陳旧性脳梗塞」です。 陳旧性脳梗塞は無症状のまま気づかれないケースもあり、健康診断や別の病気の検査中に偶然発見される場合があります。無症状であっても脳梗塞の再発リスクがあるため、注意が必要です。 定期的な検査や予防に努めることで、再発のリスクを低減できるでしょう。 脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 陳旧性脳梗塞はCTとMRIでわかる 陳旧性脳梗塞は、画像診断技術で過去に脳梗塞を発症した痕跡を確認できます。とくにCTやMRIといった画像検査では、陳旧性脳梗塞の有無や程度が把握できるため、定期的な検査が大切です。 どちらにも特徴があり、両方の画像検査を受けることで正確に陳旧性脳梗塞があるかどうかがわかります。 本章で違いを把握し、定期的な検査を受けるようにしましょう。 MRI MRI(磁気共鳴画像)では、磁場と電波を利用して撮影します。脳内の詳細な構造がわかり、CTでは見逃されやすい小さな病変も検出可能です。 とくに、陳旧性脳梗塞による脳の損傷やその周辺の変化を高解像度で観察できる点が特徴です。MRIは、陳旧性脳梗塞の診断には欠かせないツールと言えるでしょう。 ただし、MRI検査ができる方には制限があります。 体内に金属が埋め込まれている 閉所恐怖症である 上記に該当する方はMRI診断を受けられないため、必ず医師に申し出ましょう。 CT CT(コンピュータ断層撮影)は、主にX線を使用して脳の断面を撮影する検査方法です。検査時間が10〜30分前後と比較的短く、高齢者や緊急性の高い状況ではすぐに診断できる手段として活用されています。 陳旧性脳梗塞の痕跡がCT画像に写ることがあるものの、新しい脳梗塞や小さな病変はCTで見つけにくい場合があります。そのため、MRIと併用で使用される場合が多いです。 陳旧性脳梗塞の主な原因は生活習慣病!今からできる予防法3選 陳旧性脳梗塞の主な原因は生活習慣病です。 基礎疾患の治療はもちろんのこと、以下3つの方法で生活習慣病や脳梗塞の予防ができます。 禁煙 減塩食や低脂質食 こまめの水分補給 上記を参考にして、今から陳旧性脳梗塞の予防を心がけましょう。 禁煙する 喫煙は脳梗塞の大きなリスク要因のひとつであるため、禁煙してリスクを低減することが大切です。 タバコの煙に含まれる有害物質には血管を傷つけ、血管が硬くなる「動脈硬化」の悪化や血管を狭める作用があります。また、喫煙は血の塊を作りやすい作用があるため、脳梗塞のリスクを高めるのです。 自力での禁煙が難しい方は、専門医に相談の上で禁煙外来の受診を考えましょう。 減塩食・低脂質食を心がける 塩分の過剰摂取は血圧を上昇させ、高血圧や脳梗塞のリスクを高めます。また、高脂質の食事は血中のコレステロール値を上げ、血管内に脂の塊を作る要因です。 脂質の高い食事を繰り返すことで、動脈硬化を進行させ脳梗塞のリスクが高まります。脳梗塞を予防するためには、減塩を意識した食事や脂質を控えた食事を心がけることが大切です。 今から予防できる食生活の改善方法の一例として、以下のような方法があります。 カリウムが豊富な食材(バナナやホウレン草など)を取り入れる 減塩タイプの調味料に切り替える 蒸す・ゆでるなど油の使わない方法で調理する 脂質の少ない食材(鶏ささみや白身魚など)を取り入れる 食事の改善が脳梗塞の予防につながります。今から食生活を見直してみてください。 こまめに水分補給をする 脱水症状は血液を濃縮させ、血栓ができやすい状態を作ります。そのため、こまめな水分補給を行うことで、血液の循環を促進して血栓の予防につながります。 とくに高齢者や糖尿病の方は脱水になりやすいため、意識的に水分を摂りましょう。 水分補給のポイントは、一日を通して少量ずつ水を飲むことです。飲み物としては水や無糖のお茶を選ぶようにしましょう。 陳旧性脳梗塞における病院での治療法 陳旧性脳梗塞の診断を受けた後は、以下のような脳梗塞の再発予防のための治療を行う場合があります。 定期的な検査 抗凝固薬の使用 リハビリ 専門医の指導のもと、適切な治療を受けて脳梗塞の再発予防に努めましょう。 1. 定期的な検査 陳旧性脳梗塞は、無症状であっても新たな脳梗塞や脳出血を引き起こすリスクを伴います。そのため、定期的な検査を受けて脳の状態を確認することが予防のポイントです。 継続して再発がないか定期的に検査することで、新しい症状やリスク因子を早期に発見・治療を行えます。 医師の指示があった際は、定期的な検査を怠らないように注意が必要です。 2. 抗凝固薬の使用 血管が再び詰まるのを防ぐために、必要に応じて抗凝固薬が処方されることがあります。 抗凝固薬は血液を固まりにくくして血栓の形成を防ぎ、脳梗塞の再発リスクを低減する効果が期待できます。 ただし、抗凝固薬の使用により副作用が出るリスクも否定できません。そのため、治療は医師の指示に基づいて行われ、副作用の有無を確認しながら調整される場合が多いです。 抗凝固薬が処方された際は用法を守って服用し、副作用があらわれたら早めに医師へ相談するようにしましょう。 3. リハビリ 陳旧性脳梗塞の後遺症が残っている場合、以下のようなリハビリが必要となります。 リハビリの方法 内容 運動療法 麻痺した部分を動かせるようになるための訓練 言語療法 発症前のように会話ができるようになるための訓練 作業療法 日常生活で必要な行動をひとりで行えるようになるための訓練 リハビリをつづけることで、後遺症を最小限に抑えられることが期待されます。 脳梗塞の後遺症を改善するリハビリについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしていただければ幸いです。 まとめ|陳旧性脳梗塞後は病院の治療や検査で再発予防しましょう 陳旧性脳梗塞は過去に発症した脳梗塞の痕跡であることを解説しました。 無症状であっても脳梗塞の再発は伴うため、予防に努めることが大切です。 専門医の指導のもと、定期的な検査や適切な治療・生活習慣の見直しで脳梗塞の再発を予防しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、脳梗塞の後遺症改善や再発予防として再生医療を行っています。 気になる方は、当院の「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 メール相談 オンラインカウンセリング 陳旧性脳梗塞についてよくある質問 脳梗塞でも長生きできますか? 脳梗塞を経験しても、適切な治療と予防を行うことで、健康寿命を延ばすことが期待できます。 とくに早期の治療や定期的なリハビリの継続により、症状が改善するケースが多いです。 脳梗塞の診断を受けた後は定期的な通院とリハビリを欠かせないようにしましょう。 また、脳梗塞と似ている脳の病気として、くも膜下出血が知られています。 くも膜下出血の10年後の生存率について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしていただければ幸いです。 再検査や大きな治療は必要ですか? 陳旧性脳梗塞そのものに対して手術などの大きな治療が行われることは少ないものの、再発予防のために定期的な通院が大切です。 脳の状態を継続的に確認することで、新たにできた脳梗塞を早めに発見・治療ができます。 また、生活習慣病の治療も脳梗塞の再発防止に重要です。 生活習慣病を患っている方は、持病の治療に専念して脳梗塞の予防に努めましょう。
2025.01.24 -
- 脳梗塞
- 頭部
目の奥の痛みを感じてインターネットで検索すると「脳梗塞の前兆で目の奥が痛むことがある」という情報を見かけることもあるかもしれません。 一般的な眼精疲労の症状なのか、重大な病気の前兆なのか見分けがつかず、不安になる人もいるでしょう。 結論からいえば、ごく稀に脳梗塞をはじめとする脳の病気の初期症状として目の奥の痛みが出る場合があります。 ただし、ほとんどの場合は目の病気が原因です。目を休めて痛みが緩和される場合は、眼精疲労やドライアイなどの目の病気の可能性が高いと考えられるでしょう。 本記事では、脳梗塞からくる目の症状や、目の病気との見分け方について解説します。 本記事を参考に、目の奥の痛みの原因から適切な対処をとれるようになりましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、人体にもともとある「幹細胞」を利用した再生医療により、脳梗塞の治療が可能です。 メールやオンラインでの無料カウンセリングも実施しているので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 「我慢できないほど目の奥が痛い」ときは脳梗塞の疑いもある 目の奥が痛む原因の多くは目の病気からくるものですが、我慢できないほどの痛みの場合は脳梗塞の疑いも否定できません。 本章では、一過性脳虚血発作(TIA)と脳梗塞の初期症状としてあらわれる目の症状について解説します。 脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説を見たい方は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 目の奥の痛みは脳梗塞の「一過性脳虚血発作(TIA)」の可能性 目の奥の痛みが脳梗塞の初期症状としてあらわれる場合、一過性脳虚血発作(TIA)の可能性があります。 一過性脳虚血発作(TIA)とは、脳の血流が一時的に止まる状態です。一定時間脳梗塞のような手足のしびれやろれつが回らないなどの症状が続いたあと、多くは24時間以内に回復することが特徴です。(文献1) TIAは「脳梗塞の前兆」とも言われており、症状が回復しても早期に脳梗塞に移行するリスクが高いといわれています。 目の奥の痛みとともに手足のしびれや見えにくさも同時にある場合、一時的なものであっても脳神経外科や眼科での検査をおすすめします。 脳梗塞の原因と種類を詳しく知りたい方は、以下のコラムも参考にしてください。 脳梗塞が疑われる目の症状 脳梗塞が疑われる目の症状は、目の奥の痛みだけではありません。以下のような目の症状も、脳梗塞の初期症状としてあらわれる可能性があります。 症状 特徴 複視 物が二重に見える 視野欠損症 視界の一部が見えなくなる状態。 飛蚊症と間違われやすい 眼瞼下垂 瞼が垂れ下がってくる 視力障害 視界が白くぼやける 脳梗塞の前兆を詳しく知りたい方は、以下のコラムも参考にしてください。 脳梗塞と眼の病気の見分け方は「しびれ・麻痺があるか」 目の奥の痛みが脳梗塞によるものか、目の病気によるものかを判断するには「しびれや麻痺などの症状の有無」の確認が大切です。 脳梗塞の初期症状として、麻痺やろれつが回らないなどが脳梗塞の初期症状としてあげられます。一方で症状が軽度かつ痛みが目のみである場合は、眼精疲労やドライアイなど眼科の病気である可能性が高いです。 麻痺や言語障害がある場合は早急に救急車を呼び、軽い目の痛みのみの場合は眼科を受診しましょう。 目の奥が痛いのは「眼の病気」が多い! 目の奥が痛む原因は、脳梗塞より目の病気による場合が多いです。 代表的な目の病気として以下3つがあげられます。 眼精疲労 ドライアイ 視神経炎 特徴を詳しく知り、症状がつらい場合は眼科の受診も検討しましょう。 1:眼精疲労 眼精疲労は、目を酷使することで痛みやかすみなどを感じる症状です。眼精疲労でも目の奥が痛くなる可能性があります。 主に長時間のパソコンやスマートフォンの長時間使用が原因であるとされています。コンピュータを使用する50%以上が眼精疲労になる報告もあり、近年増えている病気です。(文献2) 眼精疲労かもしれないと感じた方は、こまめに画面から目を離して休めるようにしましょう。 2:ドライアイ ドライアイは涙の分泌不足や涙の質が原因で、目の表面が乾き痛みや不快感を伴う病気です。 原因はさまざまですが、以下がドライアイになる一因としてあげられます。 部屋の湿度が低い エアコンやストーブの使用 パソコンやスマートフォンの長時間使用 とくにパソコンやスマートフォンの使用によりまばたきの回数が減り、ドライアイになるリスクがあります。 ドライアイが疑われる場合は、意識的にまばたきの回数を増やす、加湿するなど対策を行って目の乾燥を防ぎましょう。 セルフケアにて症状が改善しない場合は、眼科を受診してみてください。 3:視神経炎 視神経炎は、目の神経の炎症により目の奥に痛みや視覚の異常があらわれる病気です。 自己免疫疾患の症状のひとつとしてあらわれる場合が多く、目を動かしたときに強い痛みを感じる場合もあります。(文献2) 視神経炎はセルフケアでは治りにくく、病院での治療が必要です。視神経炎が疑われる場合は、早期に眼科で検査を受けるようにしましょう。 目の奥が痛いときに効果的な対処法3選 目の奥が痛いときに効果的な対処法として、以下の3つがあります。 目を閉じて休める 目を温める 症状に合った目薬を使用する 「麻痺」や「言語障害」など、脳梗塞の症状がない目の奥の痛みの場合は、本章で紹介する方法を試してみてください。 1:目を閉じて休める 目の使いすぎによる眼精疲労やドライアイが原因である場合は、目を閉じて休めると、痛みの軽減が期待できるでしょう。 仕事などでどうしても画面を長時間見なければならない方は、1時間ごとに数分間目を閉じてこまめに休めると効果的です。 とくに長時間パソコンを使うデスクワーカーや普段スマホを使用する方は、意識してこまめに目を閉じて休めましょう。 目を閉じて休めても改善が見られない場合は、眼科の受診を検討してください。 2:目を温める 眼精疲労やドライアイが原因で目の痛みが表れている場合は、以下のような方法で目を温めてみてください。 蒸しタオルを目元にのせる ホットアイマスクを使用する 入浴時に温かいシャワーを目元に優しく当てる 目を温めると血行が促進され、目の筋肉が緩むため目の痛みの緩和が期待できるためおすすめです。 ただし、目が充血している場合は炎症が起こっている可能性があります。温めると悪化するリスクがあるため、充血時は冷やして様子を見ましょう。 3:症状に合った目薬を使用する 目の奥の痛みの原因がわかっている場合は、症状に合った目薬を使用してみても良いかもしれません。 たとえば、眼精疲労が原因であれば疲れ目に効果のある成分が含まれた目薬を、ドライアイの場合は潤い成分が含まれた目薬が効果的です。市販の目薬もあるため、ドラッグストアで探してみてください。 ただし、症状に適した目薬がわからなかったり、市販の目薬を数日使用しても改善されなかったりする場合は、眼科を受診するようにしてください。 まとめ|目の奥が痛い症状から脳梗塞を早期発見しましょう 目の奥の痛みが激しい、手足の麻痺やろれつが回らないなどいつもと違う症状があると脳梗塞の疑いがあります。目の奥の痛み以外の症状に目を向けて、脳梗塞の疑いがある場合は早めに受診するようにしましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、人体にもともとある「幹細胞」を利用した再生医療により、脳梗塞の後遺症や再発予防に効果が期待できる治療を行っています。 メールやオンラインでの無料カウンセリングも実施しているので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 目の奥が痛い症状についてよくある質問 頭痛でも目の奥が痛くなりますか? 以下の頭痛により目の奥が痛くなる可能性があります。 片頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛 上記は、目の周囲の神経に異常をきたして頭や目の痛みが生じている可能性があります。頭痛と目の奥の痛みが頻繁に続く場合は一度頭痛専門外来に相談してみると良いでしょう。 頭が痛いときの対処法について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 目の奥が痛い症状が出る危険な病気はありますか? 脳梗塞以外にも、以下のような重篤な病気の前兆として目の奥が痛い症状があらわれる可能性があります。 くも膜下出血 脳出血 急性閉塞性緑内障 脳腫瘍 など 脳梗塞と同様、上記の病気は目の奥の痛みに加えて視力低下や意識障害などの症状を伴う場合が多いです。 激しい目の奥の痛みが続いたり、他の症状も伴う場合は医療機関で検査を受けるようにしましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳梗塞の治療を行っています。詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。 参考文献一覧 文献1 Levy, D. E. (1988). How transient are transient ischemic attacks? Neurology, 38(5), 674. 文献2 Sheppard, A.L., & Wolffsohn, J.S. (2018). Digital eye strain: prevalence, measurement and amelioration. BMJ Open Ophthalmology, 3.
2025.01.24 -
- 脳梗塞
- 頭部
こめかみの痛みが続き「脳梗塞だったらどうしよう……」と悩んでいませんか。 こめかみは脳にも近い部位であり、大きな病気なのではないかと不安になりますよね。 結論、こめかみが痛いだけであれば、脳梗塞の可能性は低く、偏頭痛や緊張性頭痛といった「一時性頭痛」である可能性が高いです。 ただし、会話ができない症状や手足のしびれも伴う場合は、脳梗塞の可能性も否定できません。こめかみの痛み以外の症状もみられる場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。 本記事では、こめかみの痛みや原因、脳梗塞の関係性や受診のサインについて詳しく解説します。 記事を参考に、自分のこめかみの痛みが脳梗塞の症状なのかを見極め、受診すべきかどうか検討しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、脳梗塞の後遺症改善や再発予防として再生医療を行っています。可能です。 メール相談またはオンラインカウンセリング にて無料相談を受け付けています。気になる方はお気軽にご相談ください。 こめかみが痛いだけなら脳梗塞の可能性は少ない こめかみが痛む原因の多くは、偏頭痛や緊張型頭痛などの「一次性頭痛」と呼ばれるものです。 脳梗塞による頭痛(二次性頭痛)が発生する場合手足のしびれやろれつが回らないなど他の症状もあらわれることが多くあります。 よって「こめかみが痛い」のみの症状の場合は脳梗塞を強く疑う必要はありません。 ただし症状の程度や頻度によっては注意が必要です。 普段よりも激しい頭痛の場合は、脳梗塞の可能性も否定できないため、すぐに受診するようにしてください。 脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説を見たい方は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 また、脳梗塞の前兆について詳しく知りたい方は、以下のコラムも参考にしていただけると幸いです。 こめかみが痛くなる主な原因3つ こめかみが痛くなる主な原因は、以下の3つです。(文献1) 偏頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛 頭痛のタイプによって原因が異なるため、それぞれの症状や特徴を知り、自分の頭痛が上記にあてはまるかどうか確認してみてください。 1:ズキズキ痛む「偏頭痛」 偏頭痛の特徴は、頭の片側が脈に合わせて「ズキズキ」と痛む症状です。 偏頭痛の一因として、以下があげられます。 ストレス 睡眠不足 ホルモンバランスの乱れ など 光や音などが刺激となり、脳血管が急激に拡張することで周辺の神経を刺激して痛みが起こります。痛みの悪化により吐き気が伴う場合も考えられるでしょう。 また、偏頭痛が脳血管疾患の中でも頻度の高い症状です(文献2)。 こめかみがズキズキするタイプの方は、まずは安静にして様子を見るようにしましょう。 痛みが強い場合は鎮痛剤の使用で改善も期待できます。 2:ギューッと痛む「緊張型頭痛」 こめかみがギューッと締め付けられるような痛みの場合は「緊張型頭痛」が考えられます。 緊張型頭痛は肩や首の筋肉が凝り固まって血流が悪くなることで引き起こされます。 とくに現代はパソコンやスマートフォンの長時間使用で緊張性頭痛が誘発されるケースが多く見られます。 長時間下を向いたり、パソコン作業をする姿勢が悪かったりすると緊張型頭痛が起こる原因になりかねません。 頭痛と一緒に肩や首のコリも感じる方は、ストレッチやマッサージなどを定期的に行いましょう。 3:激しい痛みが繰り返される「群発頭痛」 こめかみ目の奥に我慢できないほど強い痛みが繰り返される場合は「群発頭痛」の疑いがあります。 群発頭痛は、数週間から数カ月にわたり毎日同じ時間帯に繰り返し生じる特徴的な頭痛です。 また、以下の症状を伴うケースも多く見られます。(文献3 ) 目の充血 鼻づまり 発汗 まぶたの腫れ など 群発頭痛の原因は明確になっていませんが、脳神経や血管の異常が原因との諸説もあります。(文献1) セルフケアのみでの改善は困難なため、群発頭痛の可能性がある場合は、早めに専門医を受診して適切な治療を受けましょう。 こめかみの痛みだけじゃない!脳梗塞の可能性がある症状 こめかみの痛みが脳梗塞のサインである場合、以下のような他の症状を伴うことが多いです。 手足のしびれ ふらつき ろれつが回らない 嘔吐 目が見えにくい 顔の片側が動かしにくい など 偏頭痛のような一次性頭痛は神経や筋肉の異常が原因で起こります。 一方で二次性頭痛は脳梗塞のような他の病気が原因で引き起こされます。 一時性頭痛と二次性頭痛の違いや見分け方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。 【要チェック】脳梗塞になりやすい人の特徴 脳梗塞になりやすい人の特徴として、以下6つがあげられます。 1.血圧高い人 2.血糖値が高い人 3.コレステロール・中性脂肪が高い人 4.心臓の病気を持っている人 5.腎臓の病気を持っている人 6.肥満体質の人 上記が引き金となり、脳梗塞にかかるリスクがあります。 該当する方は、脳梗塞のリスクがあることを理解して、治療に専念しましょう。 1:血圧が高い人 高血圧は脳梗塞を引き起こしやすい要素の1つです。 血圧が高いと血管が傷つき、血のかたまり(血栓)ができやすくなります。 できた血栓が脳血管を詰まらせると、脳梗塞を引き起こすリスクがあります。 血圧の上昇を防ぐためには、以下のような基本的な生活習慣の見直しが大切です。 塩分控えめの食事を摂る 定期的な運動を行う 飲酒や喫煙を控える これらを日常で心がけると、血圧が正常値に近づき、脳梗塞のリスクの低減も期待できます。 高血圧症の治療を行っている場合は、専門医の指示のもとで適切な治療を継続しましょう。 2:血糖値が高い人 生活習慣病のひとつである「糖尿病」も脳梗塞のリスクを高めます。 血糖値が高い状態が続くと、血管が硬くなり(動脈硬化)、血流が妨げられます。 その結果脳梗塞のリスクが上がるため、糖尿病の方は血糖値の改善が大切です。 主に血液検査の項目にある「HbA1c」により治療の可否を判断する場合が多いです。 「HbA1c」の目標値は以下のとおりです。(文献4) HbA1cの目標 HbA1c(%) 血糖値の正常化 6.0未満 合併症予防 7.0未満 治療が困難な場合 8.0未満 血糖値を正常に保つためには生活習慣を整えるほか、専門医の指示に従って治療薬を継続することが大切です。 3:コレステロール・中性脂肪が高い人 悪玉コレステロール(LDLコレステロール)と中性脂肪(TG)の数値が高い人も注意が必要です。 血液中のコレステロールや中性脂肪が増加すると、血管内に脂質が蓄積され、血管が詰まりやすくなります。その結果、脳梗塞になる可能性も否定できません。 とくに以下の脳梗塞がコレステロール・中性脂肪の高値が原因となり、引き起こされます。(文献5) 脳梗塞の種類 詳細 アテローム血栓性脳梗塞 大きな脳血管が詰まる ラクナ梗塞 細い脳血管が詰まる 健康診断でコレステロールの数値を指摘された場合は、食生活の改善や定期的な運動を行いましょう。 4:心臓の病気を持っている人 心房細動や心筋梗塞などの心臓の病気を持っている人も、脳梗塞のリスクが高いといえます。 心臓の病気により、通常は一定のリズムで動いている心臓が不規則になると、血栓ができやすくなります。 この血栓が脳血管に詰まることで脳梗塞を引き起こすのです。 心臓の病気が原因で起こる「心原性脳梗塞」は、脳梗塞の中でも最も重症と言われています。そのため、早期の心臓病の治療や予防が大切です。 専門医により適切な治療を行えば、脳梗塞になるリスクを半数以上減らせることがわかっています。心臓の病気の治療中の方は、定期的な受診と治療を怠らないようにしましょう。 5:腎臓の病気を持っている人 慢性腎臓病(CKD)の人は、脳梗塞のリスクが高くなります。(文献6) 腎臓の機能が低下すると血圧コントロールや老廃物の排出ができなくなり、血管に負担がかかります。そのため、動脈硬化が進行し、脳梗塞のリスクを高めるのです。 腎機能の指標となる数値(糸球体ろ過率:GFR)の低下やタンパク質尿の存在も脳卒中の発症リスクを高める要因です。 腎臓病と診断された方は、専門医の指示で塩分控えめの食事や血圧管理など悪化を防ぎましょう。 6:肥満体質の人 肥満は前述した高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こす一因です。 生活習慣病のリスクが上がることで、間接的に脳梗塞のリスクを高める可能性があります。 肥満には以下2種類のタイプがあります。(文献7) 肥満のタイプ 詳細 内臓脂肪型肥満(リンゴ型) 腹部に脂肪が蓄積 皮下脂肪型(ナシ型) 体の下半身(お尻や太ももなど)に脂肪が蓄積 とくに内臓脂肪型肥満の方は生活習慣病になりやすいため、注意が必要です。 肥満気味の方は無理のない範囲で食生活や運動の改善を心がけてみてください。 このほか、もやもや病でも脳梗塞のリスクがあります。詳しく知りたい方は、下記のコラムを参照してください。 【脳梗塞以外】こめかみが痛むときに考えられる危険な病気 こめかみの痛みが生じる脳疾患は、脳梗塞だけではありません。以下の脳疾患によりこめかみの痛みが生じる場合もあります。 脳疾患 頭痛の特徴 くも膜下出血 今までに経験したことがないほどの激しい痛み 脳腫瘍 弱い頭痛から激しい頭痛へ移行 側頭動脂炎 こめかみの激しい痛みで、押すと圧痛がある 急性硬膜下出血 何かにぶつかったような激しい痛み 上記の脳疾患も、脳梗塞と同様に意識障害や麻痺など他の症状を伴う場合があります。 「ただの頭痛だから」と侮らずにいつもと違う感じがしたらすぐに受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、脳卒中の後遺症や再発予防として再生医療を提供しています。詳しく知りたい方は、下記のぺージをご覧ください。 こめかみが痛いときにできる5つのセルフケア こめかみが痛い症状を軽減するためには、原因に応じた適切なセルフケアが効果的です。 具体的な方法は以下のとおりです。 頭痛の種類 セルフケア 偏頭痛 1.ズキズキする部分を冷やす 2.暗室で横になって休む 緊張型頭痛 3.首や肩のこりも感じたら温める 4.定期的な運動をする 5.スマホの使用を控える 偏頭痛や緊張型頭痛といった一時性頭痛は、これらのセルフケアによって改善が期待できます。こめかみの痛みで悩んでいる方は、本章で解説している方法を実践してみてください。 1:【偏頭痛】ズキズキする部分を冷やす 偏頭痛の場合は、痛みがあるこめかみの部分を冷やすと改善する可能性があります。そのため、患部を冷やすことで広がった血管が収縮し、頭痛の緩和が期待できます。(文献1) 片頭痛の方は保冷剤や氷をタオルで包み、患部に数分間当ててみてください。 ただし、長時間冷やし続けると凍傷のリスクもあるため注意が必要です。 「冷やし過ぎた」と感じた場合は、一旦保冷剤を皮膚から離して休ませましょう。 2:【偏頭痛】暗室で横になって休む 偏頭痛は、光や音に敏感になっている状態です。そのため、暗室で横になりゆっくり休むようにしましょう。(文献1) 暗室で休むときが難しい場合は、以下の方法で光や音を遮ることもおすすめです。 遮光カーテン アイマスク 耳栓 など スマホやパソコン、テレビなどのブルーライトも偏頭痛を悪化させる一因です。頭痛が治まるまで、スマホの使用も避けるようにしましょう。 3:【緊張型頭痛】首や肩のこりも感じたら温める 首や肩の筋肉が緊張して凝り固まり、血行が悪化すると緊張型頭痛が引き起こされます。 そのため、温めることで筋肉をほぐすと、血行と頭痛の改善が期待できるでしょう。 緊張型頭痛の方の場合は、以下の方法で首や肩を温めると効果的です。 蒸しタオルを凝っている部分にあてる 湯船にゆっくりつかる など 首や肩の凝りとともに頭痛も解消される可能性があるため、ぜひ実践してみてください。 4:【緊張型頭痛】定期的な運動をする 緊張型頭痛になる一因として、運動不足も考えられます。思い当たる方は、日常的に軽い運動を取り入れてみましょう。 体を動かすことで血行が良くなり、頭痛の緩和が期待できます。 また、運動は継続が大切です。1時間ランニングするなどはハードルが高くなり、途中でやめてしまう可能性があります。 ウォーキングやストレッチなど、手軽で始めやすい運動がおすすめです。 無理のない範囲で、運動を習慣化しましょう。 5:【緊張型頭痛】スマホの使用を控える 長時間にわたるスマホの使用は、猫背やうつむき姿勢が続くため肩こりや頭痛の原因になります。 また、ブルーライトを浴びることで目の疲れや頭痛の悪化も考えられます。 こまめに画面から目を離して目を休ませることが大切です。 さらに、猫背の自覚がある方はスマホを使用する際に姿勢を正すように気をつけましょう。 また、頭の痛みはツボ押しでも改善されることが期待できます。詳細を知りたい方は下記のコラムも参考にしてください。 こめかみが痛いとき受診すべきサイン こめかみが痛いときに以下の症状がある場合は、すぐに受診しましょう。 手足のしびれ めまい ろれつが回らない 今までにない激しい頭痛 上記の症状は脳梗塞の初期症状として知られています。 脳梗塞の場合は治療が早いほどその後経過が良好となり、後遺症のリスクも下げられます。 また、群発性頭痛の場合も病院での治療が効果的です。群発頭痛の場合も早めに受診するようにしましょう。 脳梗塞の前兆は以下の記事でも解説しています。こめかみの痛みで脳梗塞かどうか不安な方はあわせてチェックしてみてください。 まとめ|こめかみが痛い症状と不安から解放されましょう こめかみの痛みのみの場合は、脳梗塞であるリスクは低いと考えられます。 しかし、手足のしびれやろれつが回らないなどの症状を伴う場合は、脳梗塞の可能性があるため迷わずすぐ受診するようにしてください。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳梗塞の後遺症改善や再発予防治療を行っています。 もしすでに違和感があるなら、悩まず当院のメール相談もしくはオンラインカウンセリング にてお気軽にご相談ください。 こめかみの痛みで脳梗塞を疑うときによくある質問 脳梗塞の前触れ症状は? 脳梗塞の症状は突然あらわれることが多いため、以下のような前兆症状に注意が必要です。(文献8) めまい 激しい頭痛 ろれつが回らない症状 手足のしびれ ふらつき など 脳梗塞の早期発見・早期治療はその後の経過を大きく左右するため、些細な変化も見逃さないようにしてください。 脳梗塞の前兆のチェックリストを詳しく見たい方は、下記のコラムを参考にしてください。 脳梗塞になる前に予防できることは? 脳梗塞の危険因子となる高血圧や糖尿病などを改善・予防するためには、生活習慣の改善が大切です。 以下のように生活習慣を改善すると、脳梗塞の予防につながります。 塩分や糖分を控えめにした食事 禁煙 適度な運動 飲酒 など ひとつでもできそうなことを、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。 脳梗塞の予防について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしていただけますと幸いです。 右のこめかみだけが痛むのはなぜですか? 片側のこめかみだけが痛む場合は、片頭痛の可能性が高いと考えられます。 片頭痛は片側のみの頭痛であることが多く、めまいや吐き気を伴うこともしばしばあります。 光や音に過敏に反応して悪化するケースもあるため、片側だけの頭痛の場合は暗室でゆっくり休みましょう。 片頭痛の原因としてはストレスや不眠、ホルモンバランスの乱れなどの生活習慣も考えられます。 片頭痛でお悩みの方は、一度自分の生活習慣を見直してみると良いでしょう。 (参考文献一覧) 文献1 日本脳神経学会 日本頭痛学会 日本神経治療学会 頭痛の診療ガイドライン2021., 医学医院, 2021p473 文献2 竹島多賀夫.片頭痛と睡眠. 神経治療 Vol. 39 No. 4(2022), p564-568 文献3 群発頭痛. 日本頭痛学会. https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_04.html, 2024.12.18. 文献4 日本糖尿病学会 糖尿病診療ガイドライン2024,南江堂, 2024.p27-35 文献5 北川 一夫,脂質異常症と脳卒中.慢性腎臓病(CKD)と脳卒中 . 脳卒中36: 144–146, 2014, 文献6 勝又 俊弥.慢性腎臓病(CKD)と脳卒中 . 脳卒中 36 巻 2 号(2014:3), p120-124 文献7 肥満と健康e-ヘルスネット,2019.12.17,https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html.2024.12.18 文献8 脳血管障害・脳卒中,2023.4.26.7,https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-006.html,.2024.12.18
2025.01.24 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
「閃輝暗点から脳梗塞に進展する確率を知りたい。」 「閃輝暗点が出たらどうしたら良いのだろう?」 この記事を読んでいるあなたは、「閃輝暗点」と脳梗塞の関係について、不安に思っているのではないでしょうか。 「受診の目安や受診先を知りたい」と思っているかもしれません。 結論として、閃輝暗点が脳梗塞の前兆となる可能性はあります。過度に恐れる必要はありませんが、脳梗塞であった場合のリスクを考えて受診をおすすめします。 本記事では、閃輝暗点が脳梗塞の前兆である確率や、脳梗塞の場合の症状やサインなどを現役医師が詳しく解説しています。記事を最後までご覧いただくことで閃輝暗点と脳梗塞の関係を理解し、適切な対処ができるようになるでしょう。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 閃輝暗点と脳梗塞について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 閃輝暗点とは?脳梗塞との関係性 項目 閃輝暗点とは 脳梗塞との関係性 症状の特徴 ジグザグ・キラキラした光や模様が視界に現れ、一時的に見えにくくなる 脳の視覚野の血流低下や血管攣縮で似た症状が現れることがある 持続時間 数十分以内で自然に消失 持続する場合や他症状を伴う場合は脳梗塞やTIAの可能性 よくみられる原因 片頭痛の前兆 脳血管の障害や一時的な脳の血流障害 注意すべきサイン 中高年で頭痛を伴わず初発・繰り返すケース 麻痺や言語障害、視覚異常など他の神経症状が同時に出現 リスクが高まる条件 前兆を伴う片頭痛がある45歳未満女性 片頭痛に喫煙・経口避妊薬を併用すると脳梗塞リスクが7〜9倍に上昇 おすすめの対応 症状や経過の記録、心配な場合は脳神経外科受診 初発や異常を感じた場合はMRIやCTによる早期精密検査 閃輝暗点とは、視界にギザギザした光やチカチカした模様が現れ、数分から30分程度続く一過性の視覚異常です。多くの場合は片頭痛の前兆として生じますが、脳の血流障害が原因となることもあり注意が必要です。 閃輝暗点の初期症状や治療法など、包括的な解説を見たい方は「【医師監修】閃輝暗点とは|放置によるリスクから初期症状・治療法まで詳しく解説」をご覧ください。 脳梗塞では、血流が障害されることで視覚異常が起こることがあります。片頭痛に伴う閃輝暗点と、脳梗塞に関連する視覚症状は、症状の経過や見え方に違いがあるため、区別することが大切です。 とくに初めて経験した場合や、これまでと異なる症状が出た場合には、速やかに医療機関を受診し、必要に応じて検査を受けることが推奨されます。 閃輝暗点の見え方については「【医師監修】閃輝暗点の見え方について解説|片目だけ・初めての症状は危険?」をご覧ください。 閃輝暗点が脳梗塞の前兆である確率は低い 閃輝暗点が脳梗塞の前兆である確率は高くありません。 多くの場合は片頭痛に関連した現象であり、直接脳梗塞に結びつくことは少ないとされています。しかし、これまでの研究では脳梗塞の前兆として閃輝暗点が出現した例も報告されています。 とくに40歳以上の方や、高血圧・糖尿病・不整脈といった生活習慣病を有する場合には注意が必要です。症状の頻度が急に増えたり、見え方がこれまでと異なったりする場合は、一過性脳虚血発作(TIA)など脳血管障害のサインである可能性も考えられます。 脳梗塞は早期に発見し適切な治療を受けることで、進行や悪化を防げるケースもあります。不安を感じた際には、速やかに脳神経外科などを受診しましょう。 以下の記事では、脳梗塞の前兆について詳しく解説しています。 【症状例】閃輝暗点から脳梗塞を発症した2つのケース 発症ケース 詳細 ケース1. 閃輝暗点から片頭痛になり脳梗塞を発症する 閃輝暗点が片頭痛の前兆として発生し、通常は数十分で消失。片頭痛の後に手足のしびれや脱力感が加わり、脳の後頭葉で脳梗塞が診断された例。片頭痛による血管の収縮が血栓を作り脳梗塞へ進展する可能性 ケース2. 頭痛のない閃輝暗点から脳梗塞を発症する 頭痛を伴わない閃輝暗点が突然起き、視野の一部欠損や見え方の異常が続く。脳の後頭葉に脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)が発生し血流障害による症状。自己判断が難しく受診による画像診断が必要 閃輝暗点から脳梗塞になる際は、片頭痛発作の後になるパターンと頭痛なしで脳梗塞になるパターンがあり、症状や経過によって背景にある病態は異なります。 片頭痛に続いて脳梗塞が発症するケースでは、血管の収縮や血栓形成が関与すると考えられています。一方、頭痛を伴わない閃輝暗点は一過性脳虚血発作(TIA)の前兆で、見逃すと脳梗塞につながる危険があります。いずれの場合も自己判断は難しく、早期の受診と検査が重要です。 ケース1. 閃輝暗点から片頭痛になり脳梗塞を発症する 年齢・条件 脳梗塞発症リスクの増加 45歳未満の前兆のある片頭痛女性 脳梗塞リスクが2倍 50歳未満の前兆のある片頭痛女性(年12回以上の発作がある場合) 脳梗塞リスクが2~10倍 閃輝暗点とは、視界にギザギザした光が現れ数十分でおさまる、片頭痛の前兆です。片頭痛は、脳梗塞のリスクを増加させる可能性があります。 また、喫煙する人や経口避妊薬を服用している人は、脳梗塞の発症リスクが7〜9倍になると報告されています。 若年者で脳梗塞は稀です。しかし、閃輝暗点を伴う片頭痛がある人ではリスクが2倍以上に高まります。 以下の記事では、片頭痛を含む頭痛の危険性について詳しく解説しています。 ケース2. 頭痛のない閃輝暗点から脳梗塞を発症する 項目 内容 頭痛を伴わない閃輝暗点 脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)の前兆の可能性 発症の特徴 突然の視覚異常が数分~数十分で回復するが脳血管異常のサイン 発生部位 視覚情報を処理する脳の後頭葉 主な症状 視野欠損や視界の異常 自己判断の難しさ 脳梗塞かどうかの判断が困難 受診の推奨 初めての症状や異常な経過時は脳神経外科または内科での検査が必要 閃輝暗点は、視界にギザギザやチカチカした光が現れる一過性の視覚異常で、多くは片頭痛の前兆として起こります。 頭痛を伴わない閃輝暗点の中には脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)の前兆として現れることもあります。TIAは数分から数十分で自然に回復するものの、将来的に脳梗塞へ進展するリスクが高い病気です。 脳の部位である後頭葉は、視野を司る部位であり、血流障害が生じると視野の欠損、視覚異常などが起こります。 頭痛を伴わない閃輝暗点は脳梗塞の兆候の可能性があるため、自己判断せず医療機関を受診することが重要です。 脳梗塞のサインとして現れる視覚異常の特徴 視覚異常の特徴 詳細 片側だけが見えにくくなる(半盲) 脳の後頭葉や視覚路の障害による、左右どちらかの視野が欠ける状態 視界の一部が欠ける(視野欠損) 視界の一部分が見えなくなり、日常生活に支障をきたす視覚障害 物が二重に見える(複視) 脳神経の障害により物が二重に見える状態。両眼で見ると二重に見えることが特徴 急に視力が落ちる・かすむ 突然の視力低下やぼやけ、ピントが合わない状態 目の奥が我慢できないほど痛む 脳や神経の異常による強い眼球奥の痛み。頭痛や吐き気を伴うこともある 脳梗塞のサインとして、半盲、視野欠損、複視、急な視力低下やかすみ、強い眼痛などの視覚異常が現れることがあります。 これらは脳の後頭葉や視覚に関わる神経の異常による症状であり、脳梗塞の前兆の可能性もあります。症状が突然出たり繰り返す場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。 片側だけが見えにくくなる(半盲) 項目 内容 半盲とは 両目の同じ側の視野が欠ける状態 発症の原因 脳梗塞による視放線や後頭葉の血流障害 欠損視野の左右 右脳障害で左視野欠損、左脳障害で右視野欠損 日常生活での影響 欠けた視野に気づきにくく、壁にぶつかるなど支障 注意点 視野欠損の多くは脳梗塞起因、中年以降はとくに注意 半盲は、視野の半分が突然見えなくなる視覚障害です。右側または左側の視野全体が欠け、真っ黒に見える、あるいは見えない壁があるように感じることが特徴です。 原因は、視覚情報を処理する後頭葉や視放線といった経路が、脳梗塞によって障害されることです。閃輝暗点が光のジグザグや一部の欠けとして現れるのに対し、半盲は広範囲が失われる点で異なります。 自身では気づきにくく、物にぶつかる、文字の一部が読めないなど日常生活に支障をきたします。半盲は脳梗塞の重要なサインであり、出現した際には速やかに医療機関で診察とMRIなどの検査を受けることが重要です。 視界の一部が欠ける(視野欠損) 項目 内容 見え方の特徴 視界の片側一部が見えなくなる、文字の一部が欠ける、かすかに光が見えるが全体的に欠損感あり 日常生活での気づき 通路や道で片側から人や柱にぶつかる、読書や画面で文字の一部が突然見えなくなる 原因 脳梗塞による後頭葉や視覚伝導路の損傷で視覚情報が脳に届かなくなること 自覚症状 視野の一部が黒く抜けたように感じることがあり、症状が固定する場合もある 注意点 目の問題ではなく脳の障害によるもので、早期受診が重要 視野欠損とは、視野の一部が欠けて見えなくなる状態で、閃輝暗点と異なり光を伴わず見えない、ぼやけるといった症状が持続するのが特徴です。 脳梗塞による後頭葉や視覚経路の障害で起こり、片側の視野が欠ける、文字が読めない、黒く抜けたように見えるなどの症状として現れます。 日常では、人や柱に片側からぶつかることで気づかれることもあり、一部は回復するものの固定して残る場合もあります。目の異常ではなく脳の障害による重要なサインであり、脳梗塞の可能性があるため、早期の受診とMRI検査などによる確認が必要です。 物が二重に見える(複視) 複視とは物が二重に見える症状で、脳幹の血流障害により眼球を動かす神経が障害され、左右の目が協調して動かなくなることで起こります。 動眼神経の障害で目の動きやまぶたに異常が生じ、複視は脳梗塞のほか脳腫瘍・動脈瘤・頭部外傷でも起こります。突然の複視は脳卒中の重要なサインのひとつであり、片目が動かしにくい、二重に見えるといった症状が現れた場合は、速やかに医療機関で検査を受けることが重要です。 急に視力が落ちる・かすむ 項目 内容 原因 脳への血流遮断による後頭葉や視覚経路の障害 急な視力低下・かすみ 片側眼または両眼での急激な視力低下やぼやけ 一過性黒内障 片眼の視野がカーテンのように暗くなる、一時的な血流遮断による症状 後頭葉梗塞の影響 右脳後頭葉障害による両眼の左側視野欠損(同名半盲)、視界の欠損や薄暗さ 閃輝暗点との違い 閃輝暗点は光や模様の視覚異常、こちらは直接的な視力低下や視野欠損を伴う症状 急な視力低下やかすみは、脳梗塞による視覚野や視覚経路の血流障害で起こる重要なサインです。代表的なものに一過性黒内障があり、片目だけ突然暗くなり、カーテンが下りるように視野が遮られます。 これは頚動脈の血栓による一時的な血流遮断が原因です。また、後頭葉の梗塞では両眼の同じ側に視野欠損(半盲)が生じ、視界が欠けたり全体が薄暗く見えることがあります。 閃輝暗点が光や模様を伴う一過性の現象であるのに対し、これらは直接的な視力低下や持続する視野障害が特徴です。こうした症状が現れた場合は、脳梗塞の可能性を考慮し、速やかな受診と検査が必要です。 目の奥が我慢できないほど痛む 目の奥の激しい痛みは、多くの場合は眼精疲労やドライアイ、緑内障発作、群発頭痛など目や頭の病気が原因です。しかし、まれに脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)、さらには脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血といった脳血管障害の前兆として現れることがあります。 とくに突然の強い痛みに加えて視力低下、視野の欠損、物が二重に見えるなどの症状を伴う場合、あるいはしびれ・麻痺・言語障害が一緒に出る場合は注意が必要です。 これらは脳卒中の緊急サインであり、速やかな受診、場合によっては救急要請が推奨されます。 以下の記事では、目の奥の痛みと脳梗塞の関係性を詳しく解説しています。 【脳梗塞?】閃輝暗点が起きたときの受診の目安 受診の目安 詳細 身体の麻痺・しびれ、視覚異常、言語障害の有無をチェック 手足の麻痺やしびれ、視覚の変化、言葉がうまく話せない症状の有無の確認 「初めて」「頻度・性質・持続時間が変わった」ときは要注意 閃輝暗点が初発の場合や、症状の頻度・強さ・持続時間に変化があった場合は早めの受診推奨 閃輝暗点は多くの場合、片頭痛の前兆として現れますが、稀に脳梗塞のサインの可能性もあります。そのため、ただの片頭痛と自己判断せず、受診の目安を知っておくことが大切です。 とくに手足の麻痺やしびれ、視覚異常、言葉が出にくいなどの神経症状を伴う場合、また初めて症状が出たときや頻度・性質・持続時間に変化がある場合は注意が必要です。受診の目安は示されていますが、少しでも異変を感じた場合は早めの受診が重要です。 身体の麻痺・しびれ、視覚異常、言語障害の有無をチェック 閃輝暗点は多くの場合、片頭痛の前兆として現れる一時的な視覚症状ですが、稀に脳梗塞などの脳血流障害の前兆として発症します。 脳梗塞では視覚異常に加えて片側の手足の麻痺やしびれ、言葉が出にくい、理解が難しいといった言語障害を伴うことが多く、これらは血流が途絶えた部位の機能障害を反映する重大な兆候です。そのため閃輝暗点が起きたときには、麻痺やしびれ、普段と異なる視覚障害、言葉のもつれや認知障害がないかを確認することが重要です。 こうした症状を伴う場合は脳梗塞の可能性が高いため救急受診が必要であり、視覚症状のみであっても頻度や性質が変化する際には早めに医療機関を受診することが重要です。 「初めて」「頻度・性質・持続時間が変わった」ときは要注意 閃輝暗点は多くの場合、片頭痛の前兆として一過性に現れますが、初めて症状が出た場合には脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)など脳の血流障害による可能性もあります。とくに40歳以降で初発の場合は、医療機関で検査を受けることが推奨されます。 また、以前から閃輝暗点がある方でも、出現頻度が急に増えたり、見え方がこれまでと異なったり、症状が長引く場合には注意が必要です。こうした変化は単なる片頭痛の前兆ではなく、脳の血管異常を示す可能性があります。 閃輝暗点は多くが一過性ですが、脳梗塞の早期サインと重なることもあるため、自己判断せず、異変を感じた際には早急に医療機関を受診しましょう。 【脳梗塞?】閃輝暗点が起きたときの対処法 対処法 詳細 眼科ではなく脳神経外科を受診する 閃輝暗点は脳が原因の症状のため、眼科ではなく脳神経外科の受診が必要 脳梗塞を見逃さないためにCTやMRI検査を受ける 脳神経外科で問診・診察後、頭部CTやMRIで脳梗塞の有無を詳しく確認 脳梗塞と診断された場合は血栓回収療法を受ける 脳梗塞診断後は血栓を取り除く治療(血栓回収療法)などを早期に開始することで重症化予防が可能 閃輝暗点は多くの場合片頭痛の前兆ですが、稀に脳梗塞のサインとして発症します。とくに手足の麻痺やしびれ、言葉のもつれなど他の神経症状を伴う場合は、自己判断せず速やかに受診することが重要です。 眼の病気と思って眼科に行く方もいますが、原因は脳にあるため脳神経外科を受診する必要があります。診察後には頭部CTやMRIで脳梗塞の有無を詳しく確認し、脳梗塞と診断された場合は血栓回収療法など早期治療を開始することで重症化を防止できます。 眼科ではなく脳神経外科を受診する 閃輝暗点は一見すると目の病気のように感じられますが、実際には脳の血流異常や神経の働きの異常が関与していることが少なくありません。 脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)が背景にあり、正確な診断のためには脳を専門とする脳神経外科や神経内科の受診が必要です。眼科は緑内障や網膜剥離など目そのものの疾患を対象とする診療科であり、脳の異常を十分に評価することは困難です。 一方、脳神経外科や神経内科ではCTやMRIといった画像検査によって脳の血管や神経の状態を詳細に確認でき、脳梗塞の早期発見や適切な治療につながります。とくに初めて症状が出現した場合や経過がこれまでと異なる場合、さらに麻痺や言語障害を伴う場合には、速やかに医療機関を受診することが重要です。 脳梗塞を見逃さないためにCTやMRI検査を受ける 項目 内容 脳出血の除外 急な症状発症時にCTで脳出血の有無を迅速確認、治療方針決定に必須 初期脳梗塞の検出 MRIの拡散強調画像(DWI)で小さな梗塞や見落としやすい領域も高精度で把握 血栓位置・血流状態の把握 CTAやMRAで血栓の位置や範囲を特定し、適切な血栓回収療法やt-PA投与の判断につなげる 診断精度の向上・誤診防止 症状だけでは片頭痛等との区別困難なため、画像検査で脳以外の原因との鑑別を可能に 脳梗塞の診断にはCTやMRIが欠かせません。CTは脳出血の有無を迅速に確認でき、治療方針の決定に直結します。MRIは発症直後のごく小さな梗塞も捉えられ、とくに後頭葉など見落としやすい部位の診断に有用です。 CTAやMRAで血管の詰まりを把握でき、血栓回収療法など治療の適応判断に役立ちます。症状だけでは片頭痛などとの区別が難しいため、画像検査による早期評価がより正確な診断につながる可能性があります。 以下の記事では、MRI検査について詳しく解説しています。 脳梗塞と診断された場合は血栓回収療法を受ける 項目 内容 血栓回収療法の目的 詰まった血栓を機械的に取り除き、血流を再開させる治療 脳細胞の壊死防止 血流遮断による脳細胞の死滅進行を抑え、後遺症の軽減を図る 高い再開通率 カテーテル使用で約90%の再開通率 治療可能時間の拡大 発症から最大24時間まで治療可能な場合があり、発症から時間が経過していても治療を受けられる可能性がある 後遺症リスク軽減と社会復帰支援 早期治療により麻痺や言語障害の後遺症を減らし、生活や社会復帰の支援を促進 脳梗塞は、血栓によって脳の血管が詰まり、神経細胞に酸素や栄養が届かなくなることで急速に壊死が進行し、重い後遺症や生命の危険を招く疾患です。血栓回収療法は、カテーテルを用いて血栓を直接除去し血流を再開させる治療であり、高い再開通率が報告されています。 脳梗塞では、発症から最大24時間まで適応可能な場合があり、発症時刻が不明なケースや発症から4.5時間を超えた患者にも治療の選択肢が広がっています。早期に血流を再開することで脳細胞の壊死を最小限に抑え、後遺症を軽減し社会復帰や自立につなげられるため、速やかな血栓回収療法は命と生活の質を守る上で極めて重要です。 以下の記事では、脳梗塞の治療や後遺症について詳しく解説しています。 脳梗塞の予防策 予防策 詳細 高血圧を防ぐ 定期的な血圧測定と記録、減塩や適度な運動による生活習慣改善 片頭痛をコントロールする 医師の診断と薬物療法、ストレス管理や規則正しい生活習慣の維持 定期健診を受ける 健康状態の把握と早期発見のための血圧、血糖、脂質検査の継続 脳梗塞の予防には、高血圧の管理、片頭痛のコントロール、定期健診の受診が重要です。高血圧は定期的な測定と記録、減塩や運動による生活習慣改善で防ぐことができます。 片頭痛は医師の診断による薬物療法や、ストレス管理、規則正しい生活でコントロールが可能です。定期健診では血圧・血糖・脂質を継続的に確認し、生活習慣病の早期発見につなげます。閃輝暗点が直接脳梗塞を起こすことは稀ですが、脳梗塞は誰にでも起こり得るため、日頃から予防策を実践することが大切です。 なお、脳梗塞の再発予防を目的とした治療法として、再生医療という選択肢があります。脳梗塞に対する再生医療の治療例については、以下の症例記事をご覧ください。 高血圧を防ぐ 項目 内容 脳卒中リスクの最重要因子 高血圧は脳梗塞や脳出血の主な原因であり、血圧上昇に伴いリスクも直線的に増加する 血圧の持続的上昇の影響 収縮期・拡張期ともに高い状態が続くと血管がダメージを受け、脳卒中の発症率が上昇する 血管負担軽減と動脈硬化抑制効果 血圧を下げることで血管への負担を軽減し、動脈硬化の進行を遅らせることで予防効果を発揮 脳卒中リスクの明確な低下 収縮期血圧が10mmHg下がると脳卒中リスクが約40%減少し、5mmHg低下でもリスク低下が確認されている 早期管理の重要性 高血圧の早期発症や長期持続はリスク増大と降圧薬の必要性増加につながり、早期対応が必須 発症率抑制の可能性 高血圧を完全予防できれば、脳卒中の発症率を約半分に減少させる可能性がある (文献1)(文献2) 高血圧は脳梗塞をはじめとする脳卒中の最大のリスク因子であり、血圧を下げることで動脈硬化の進行を抑え、脳卒中の発症率を減少させることが期待できます。 収縮期血圧を10 mmHg下げると脳卒中リスクが約40%低下することが報告されています。(文献1) さらには日常的な降圧で発症率を半減させる可能性もあるため、生活習慣の改善や定期測定による早期管理が極めて重要です。 以下の記事では、脳梗塞の発症予防について詳しく解説しています。 片頭痛をコントロールする 片頭痛に関連する可能性のある要因 内容 空腹 食事を抜くことや長時間の空腹状態 運動 激しい運動や身体活動 月経周期 ホルモン変化に伴う周期的な影響 天候の変化 気圧や温度の変化 光・におい・音・温度差 強い光、特定のにおい、大きな音、温度差 睡眠の乱れ(寝不足・寝すぎ) 不規則な睡眠や過不足による影響 食べ物(チョコレート・ナッツ・ワインなど) 特定の食材が誘因となる場合がある ストレス(感じる・解放される) 精神的緊張や解放後の反応 片頭痛の誘発要因として、空腹による血糖値の低下、急激な運動による身体的負担、月経周期に伴うホルモン変動、天候の変化や光・におい・音・温度差などの環境刺激、睡眠の乱れ(寝不足・過剰睡眠)、特定の食品(チョコレート・ナッツ・ワインなど)、ストレスの蓄積や解放といった要素が挙げられます。 さらに、閃輝暗点などの前兆のある片頭痛を持つ女性においては、脳梗塞の発症リスクが約2倍とされ、喫煙や経口避妊薬の併用、高頻度の発作(年12回以上)などが重なると、そのリスクはさらに上昇します。(文献3) 前兆のある片頭痛の場合は、頭痛としての対処だけでなく専門医に相談し、脳卒中のリスクを踏まえた全身的な管理を行うことが重要です。 以下の記事では、頭痛の対処法について詳しく解説しています。 定期健診を受ける 脳梗塞は、高血圧・糖尿病・脂質異常症・不整脈(心房細動)などの生活習慣病が主な原因です。これらは自覚症状が現れにくく、気づかないうちに進行して脳の血管に負担をかけ、脳梗塞を引き起こす可能性があります。 定期健診では血圧・血糖値・コレステロール値・心電図を確認でき、脳梗塞のリスク因子を早期に発見し、生活習慣の改善や薬でコントロールすることで将来の発症リスクを大きく下げられます。 また、健診で医師に相談することで、自分の体質や生活習慣に合わせた予防方法を取り入れられる点も大きなメリットです。 閃輝暗点から脳梗塞に進展する確率は低いが医療機関での受診が重要 閃輝暗点から脳梗塞に至る確率は低いとされていますが、その症状が問題ないものなのかを自身で判断することは困難です。 脳梗塞だった場合、治療が遅れると症状が悪化するリスクが高まるため、不安な閃輝暗点が現れた際は早めに脳神経外科を受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、脳梗塞後の治療として再生医療(幹細胞治療)を行っています。再生医療は、脳梗塞によってダメージを受けた脳細胞の修復や麻痺の改善、リハビリ効果の向上などに効果が期待できます。 再生医療へのご質問・ご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けております。気になる点がありましたら、どうぞ気軽にご相談ください。 閃輝暗点と脳梗塞の確率に関するよくある質問 閃輝暗点から脳梗塞になる原因はスマホですか? 閃輝暗点は脳の血流低下が原因で起こるため、スマホが直接的に閃輝暗点や脳梗塞を起こす可能性は低いと考えられます。 しかし、以下のようなパターンでは、スマホの使用が閃輝暗点や脳梗塞へ間接的に影響する可能性があります。(文献4) スマホの光から片頭痛発作が起こり、脳梗塞になる 疲れているときにスマホを操作し、片頭痛発作から脳梗塞になる 悪い姿勢でのスマホ操作が続き、脳を含めた全身の血流が低下する 操作姿勢やタイミング、使用時間などを見直し、適切なスマホ使用を心がけましょう。 閃輝暗点を放置するとどうなりますか? 閃輝暗点が片頭痛の前兆だった場合、その後頭痛発作が起きると考えられます。 また、閃輝暗点が脳梗塞の前兆だった場合は、しびれ、言葉が出なくなるなどの症状が出る可能性もあります。閃輝暗点が脳梗塞に移行するかどうかを自分で判断するのは困難です。不安を感じる場合には、医療機関を受診することが望まれます。 頭痛がない閃輝暗点は危険ですか? 頭痛が伴わない閃輝暗点が出現した場合、片頭痛以外の異常が起きている可能性があります。 閃輝暗点が脳梗塞の前兆である可能性は否定できません。脳梗塞は早期対応によって予後が大きく左右されます。頭痛を伴わない閃輝暗点が見られた場合は、脳梗塞の前兆を確認するために医療機関への受診が推奨されます。 脳梗塞の後遺症が出た場合はどうすれば良いでしょうか? 脳梗塞の後遺症には、早期からのリハビリと多職種による支援が重要です。理学療法での機能回復、作業療法での日常動作支援、言語療法でのコミュニケーション回復に加え、心理的なサポートも効果的です。入院後も外来や訪問でリハビリを続けることで、機能の維持・向上につながります。 また、自己管理を取り入れることで生活の質や自立性は高められますが、リハビリは自己流ではなく、医師の指導のもとで行うことが不可欠です。医師と連携し、自分に合ったプランを進めることで、より適切で効果的な回復が期待できます。 以下の記事では、脳梗塞の後遺症について詳しく解説しています。 参照文献 (文献1) 脳卒中の1次,2次予防と血圧管理|シンポジウム (文献2) 脳血管障害・脳卒中|厚生労働省 (文献3) 性差を勘案した片頭痛診療|(日本頭痛学会誌,50:135―139,2023) (文献4) 頭痛の診療ガイドライン2021|日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会
2025.01.24 -
- 頭部
脳挫傷は、脳に外部からの衝撃や圧力が直接的に加わることで起こる疾患です。スポーツ中の衝突や交通事故、転倒などが原因になるケースが多く、軽度から重度まで損傷の程度によって症状はさまざまです。 脳挫傷を負ってから体調が優れない日が続くと、「後遺症が出るのではないか」「症状が進行するのではないか」と不安に感じる方も多いでしょう。 実際に、脳挫傷は以下のような後遺症が残りやすく、日常生活に大きく影響する可能性があります。 そのため、脳挫傷の後遺症が疑われる場合は、早期に医療機関で検査を受けることが大切です。 今回は、脳挫傷の後遺症について現役医師が解説します。 主な症状や注意点をまとめているので、正しい理解を深めるための参考にしてください。 \根本治療につながる再生医療とは/ 再生医療とは、損傷を受けた細胞や組織に対し、体が本来持っている再生能力を活用して機能回復を目指す新しい医療技術です。 従来のリハビリや投薬では難しかった脳挫傷による後遺症の改善にも、近年注目が集まっています。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 脳挫傷の後遺症(記憶障害・注意力の低下・感情のコントロール障害など)に長く悩まされている 現在のリハビリや治療で思うような改善が見られない 手術や長期入院ではなく、体への負担が少ない治療法を探している 「もう元に戻らない」と回復をあきらめかけている 「脳挫傷の後遺症を少しでも改善したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、再生医療を専門とする当院リペアセルクリニックにお問い合わせください。 脳挫傷による7つの後遺症 脳挫傷とは、脳の一部が損傷している状態のことです。脳は硬膜と呼ばれる膜に包まれており、頭蓋骨の中にあります。 しかし、事故などで頭部に強い衝撃を受けると、脳が頭蓋骨にぶつかって損傷を受ける場合があります。 脳挫傷は外傷性脳損傷の一種で、主な症状は意識障害や記憶障害、頭痛などです。軽度の場合は数日で回復するものの、重度の場合は深刻な後遺症を引き起こす場合があります。 以下で、脳挫傷による主な後遺症を7つ解説するので、ぜひ参考にしてください。 高次脳機能障害 身体性機能障害 遷延性意識障害 平衡機能障害 感覚器等の機能障害 外傷性てんかん 頭痛 1.高次脳機能障害 脳挫傷による後遺症として多いのが、高次脳機能障害です。高次脳機能とは、具体的に以下のような能力を意味します。 認知 思考 判断 記憶 計画 学習 脳挫傷によって高次脳機能を司る部分がダメージを受けると、記憶障害をはじめ、集中力や判断力の低下などの症状が現れます。 高次脳機能障害の主な症状 記憶障害 集中力の低下 判断力や計画力の低下 情緒的な変化 記憶障害が現れると、新しい情報を覚えることが難しくなり、記憶力が低下します。とくに最近の出来事を覚えられなくなる「短期記憶障害」を発症するケースが多いとされています。 高次脳機能障害による症状は、学校生活や職場など、日常生活に支障をきたすため、リハビリテーションによる認知機能の回復に努めることが大切です。 2.身体性機能障害 脳挫傷によって、運動機能を司る部分が損傷すると、身体性機能障害を引き起こします。身体性機能障害とは、脳の損傷によって身体の一部が麻痺したり、身体に痛みやだるさを感じたりする症状が続く状態を意味します。 身体性機能障害の主な症状 身体の麻痺 手足の痺れ 歩行障害 バランス感覚の低下 筋力低下 身体性機能障害の症状は、リハビリテーションによって徐々に回復が見込まれるものの、完全な回復には時間がかかるといえるでしょう。 3.遷延性意識障害 遷延性意識障害も、脳挫傷による後遺症の一つです。遷延性意識障害とは、脳挫傷によって意識が完全に回復しない場合や、覚醒状態と昏睡状態を繰り返している状態を意味します。遷延性意識障害はとくに重度の脳挫傷で多く見られる後遺症です。 遷延性意識障害の主な症状 昏睡状態 意識がぼんやりとしている状態 短時間の覚醒 外部からの刺激に対する反応の低下 なお、遷延性意識障害の症状が長期間続く場合は、回復の見込みが低くなり、治療の難易度も高まります。 4.平衡機能障害 脳挫傷による後遺症には、平衡機能障害もあります。脳挫傷によって平衡感覚を司る部位が損傷すると、目が回って立っていられなかったり、歩行時にフラついたりするなどの症状が現れる場合があります。立ち上がり時や歩行時に強いフラつきを感じると、転倒のリスクが高まるため注意が必要です。 平衡機能障害の主な症状 めまいや吐き気 バランス感覚の喪失 歩行や立位の不安定性 平衡機能障害の症状がある場合は、リハビリテーションやバランス訓練などに取り組むことで、回復を目指していきます。 5.感覚器等の機能障害 脳挫傷による後遺症として、視覚や聴覚、嗅覚などの感覚器が影響を受けるケースも珍しくありません。脳挫傷によって感覚器等の機能障害が起こると、視力の低下や聴力障害、嗅覚や味覚の異常などを引き起こします。 感覚器等の機能障害の主な症状 視力の低下 耳鳴りや聞こえにくさ 味覚異常 嗅覚異常 感覚器等の機能障害は、脳の損傷部位や程度によって具体的な症状が異なります。たとえば、脳の後頭葉部分を損傷すると視覚障害が起こりやすいほか、内耳や中枢神経を損傷すると聴覚障害につながる可能性が高いでしょう。 なお、感覚器等の機能障害は生活の質の低下に直結しやすく、患者の精神的な負担も大きいといえます。 6.外傷性てんかん 脳挫傷を原因とする外傷性てんかんも、後遺症の一種です。外傷性てんかんとは、外傷による損傷をきっかけに、脳が異常な信号を発することで引き起こされます。てんかん発作は、意識の喪失や激しいけいれんを伴うほか、突然現れるため周囲の人にとっても対応が困難な状況が考えられます。 外傷性てんかんの主な症状 激しい体のけいれん 意識喪失 認知機能の低下 発作頻度の増加 てんかん発作は繰り返し発生するケースがほとんどで、時間の経過とともに頻度が増えることも珍しくありません。抗てんかん薬や適切な治療によって発作の頻度を減らせるものの、外傷性てんかんは完治が難しいとされています。 7.頭痛 脳挫傷後の頭痛は、回復過程において一般的な症状です。しかし、脳の損傷部位や炎症反応などによっては、後遺症として慢性的な頭痛や偏頭痛が長期間続く場合があります。 脳挫傷による頭痛の主な症状 慢性的な頭痛 偏頭痛 光や音への過敏症状 吐き気 脳挫傷の後遺症として慢性頭痛が現れた場合は、適切な薬物治療や生活習慣の見直しなどによって症状が改善する場合もあります。 脳挫傷の後遺症に関する注意点 脳挫傷の後遺症は、必ずしも脳を損傷後すぐに現れるとは限りません。とくに、軽度の場合は、一見回復しているように見えて、数年後に後遺症が現れたり、当事者が症状を自覚できなかったりする場合もあります。 以下で、脳挫傷の後遺症について理解しておくべき注意点を解説するので、ぜひ参考にしてください。 軽度の脳挫傷でも数年後に後遺症が現れる可能性がある 脳挫傷は頭を強く打った後、脳内で少しずつ損傷部位が拡大する場合があります。実際に、脳を損傷してからしばらくの間は問題なく過ごしていても、数年後に後遺症が現れるケースも珍しくありません。そのため、脳挫傷は初期の治療後も注意深く経過観察を続けることが大切です。 脳を損傷してから数カ月〜数年が経った後でも、記憶力や集中力の低下を感じる場合は、脳挫傷による後遺症を疑ってみてください。 たとえ軽度の脳挫傷であっても、CTスキャンやMRIなどで定期的に脳の状態を確認すると、後遺症を早期に発見できるでしょう。 再生医療に特化したリペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。脳挫傷の後遺症に該当する症状でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 当事者が症状を自覚できない場合がある 脳挫傷による後遺症は、当事者が症状を自覚しにくい場合があります。とくに、高次脳機能障害や軽度の身体的機能障害がある場合は、違和感があっても脳挫傷の後遺症による症状であると気づかないケースも少なくありません。 また、記憶力や認知機能が低下してしまうと、日常生活の変化や違和感そのものに気づくことが難しくなります。たとえ脳挫傷による影響とは関係がなさそうに感じられても、気になる症状があれば、医師に相談しましょう。 なお、後遺症の症状に気づくためには、周囲の家族や友人のサポートも不可欠です。日常生活での異変を感じたら、適切にアドバイスしたり、医療機関の受診を促したりすると良いでしょう。 交通事故が原因で後遺症が残った場合は慰謝料を請求する 交通事故が原因で脳挫傷を負って後遺症が残った場合は、慰謝料や損害賠償金を請求できます。慰謝料請求の手続きをする際は、医師による診断書や検査結果などが必要になるため、専門家への相談がおすすめです。 交通事故を原因とする脳挫傷で後遺症が残ったら、まずは後遺症の認定手続きをする必要があります。 適切な診断に基づき、後遺症の程度に応じて後遺症等級が認定されると、賠償金を受け取れます。慰謝料や損害賠償金の請求手続きについては、交通事故を専門とする弁護士などに詳細を確認してください。 脳挫傷の疑いがあるときは早めの受診がおすすめ スポーツや交通事故などで頭を強く打った場合には、脳挫傷が疑われます。そのため、頭を強く打ったり衝撃によって意識を失ったりした際は、症状の有無にかかわらず、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。 脳挫傷は、CTスキャンやMRIなどの画像検査による診断が行われ、脳に損傷が認められれば早期に治療を開始できます。また、初期の治療段階で後遺症が予測される場合には、リハビリテーションを実施して機能低下の予防に努めることも可能です。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。脳挫傷による症状や治療法でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 ▼ 頭やおでこを打ったときに疑われる病気については、以下の記事で詳しく解説しています。 まとめ・脳挫傷の後遺症を見逃さないために医療機関を受診しよう 脳挫傷による後遺症は、発症直後に必ずしも症状が現れるわけではありません。 見た目には元気そうでも、脳内では損傷が徐々に広がっている可能性もあるため、注意が必要です。 また、脳挫傷の後遺症は、当事者が症状を自覚しづらいことも特徴です。後遺症を見逃さないためには、初期の治療後も定期的な受診が不可欠です。 なお、基本的に脳の損傷は完全に修復できません。そのため、脳挫傷の後遺症とは長く付き合っていく必要があります。後遺症のような症状が続く場合には、医療機関で適切な診断と治療を受け、症状の軽減や予防に努めることが大切です。 当院(リペアセルクリニック)では、損傷した脳組織の修復や再発予防が期待できる再生医療を提供しております。 ご自身の幹細胞を使って脳の自然な修復力を引き出す治療法で、薬では改善が難しいケースや、もう回復は難しいと言われた後遺症にも、新たな可能性が広がっています。 まずは一度リペアセルクリニックへご相談ください。無料カウンセリングで、専門医が丁寧にご説明いたします。 \無料相談はこちらから/ 0120-706-313 (受付時間:9:00〜18:00)
2025.01.15 -
- 内科疾患、その他
「新型コロナの後遺症がなかなか治らない」 「後遺症がいつまで続くのか不安」 新型コロナウイルスに感染後、倦怠感や頭痛、味覚・嗅覚の異常などの症状が長期間にわたって続く後遺症に悩まされている方が増えています。 しかし、新型コロナの後遺症は、原因や完治までの期間がはっきりと分かっておらず、対処法も確立されていません。 長引く症状の背景には、ウイルス感染をきっかけとした免疫バランスの乱れや、持続的な炎症が関わっている可能性も指摘されています。 本記事では、新型コロナウイルスの後遺症はいつまで続くのか、主な症状や対処法と併せて詳しく解説します。 新型コロナのつらい後遺症を改善するためにも、自身に合った治療法を見つける参考にしてください。 なお、新型コロナの後遺症に効果が期待されている「再生医療」も選択肢の一つです。 \新型コロナの後遺症の改善を目指す再生医療とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、ダメージを受けた身体の機能回復や免疫系の正常化をサポートし、症状の改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 従来の治療を試しても後遺症の改善が見られない 後遺症が継続しており、日常生活に支障が出ている 新型コロナウイルスの治療後、3ヶ月以上後遺症が続いている >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しているため、お気軽にご相談ください。 まずは「新型コロナの後遺症」の治療について無料相談! コロナ後遺症がいつまで続くかは個人差がある コロナ後遺症は、新型コロナウイルス疾患後、感染症が治癒してからも続くさまざまな症状を差します。具体的に現れる症状は人それぞれで異なるほか、いつまで続くかも個人差があります。 コロナ後遺症に関する研究は進んでいるものの、いまだに原因や完治までの期間は解明されていません。そのため、コロナ後遺症と診断された場合には、症状別の適切な対処が不可欠です。 数カ月から1年以上にわたって症状が続くケースが多い コロナ後遺症がいつまで続くかは、一人ひとりの症例によって異なります。実際に、数カ月で症状が改善する場合がある一方で、1年から1年半以上にわたって症状が続いているケースも報告されています。 コロナ後遺症によって倦怠感や疲労感、嗅覚障害などが長期間にわたって続くことで、仕事を休みがちになったり、休職したりする人も珍しくありません。 現在は、コロナ後遺症を専門とした外来診療を行っている医療機関も増えています。症状が長く続いて不安な場合は医療機関へ相談しましょう。 当クリニック(リペアセルクリニック)でもコロナ後遺症に対する治療法として、再生医療を提供しています。 無料相談も受け付けておりますので、コロナ疾患後に続く体調不良でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 新型コロナウイルスの後遺症とは コロナ後遺症は風邪やアレルギー症状とよく似ており、たとえ症状が続いていても本人が後遺症とは気づかない場合もあります。 そもそもコロナ後遺症とはどのようなものか、以下で定義と症状について解説するので、ぜひ参考にしてください。 WHO(世界保健機関)の定義 代表的な症状 コロナ後遺症の症状は、感染からしばらく経過しても改善せず、生活 WHO(世界保健機関)の定義 WHO(世界保健機構)は、コロナ後遺症を「新型コロナウイルスに感染した人に見られ、少なくとも2カ月以上続き、ほかの疾患による説明ができない症状」と定義しています。医療機関では、WHOの定義のもとコロナ後遺症の診断をしています。 コロナ後遺症は、原因や治療法を解明するために今も多くの研究が進められている分野です。 参考:World Health Organization「Coronavirus disease(COVID-19): Post COVID-19 condition」 代表的な症状は倦怠感や味覚・嗅覚障害 コロナ後遺症の主な症状は、以下の通りです。 疲労感 倦怠感 関節痛 筋肉痛 咳 喀痰 息切れ 胸痛 脱毛 記憶障害 集中力低下 頭痛 抑うつ 嗅覚障害 味覚障害 動悸 下痢 腹痛 睡眠障害 筋力低下など ※出典:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&A」 コロナ後遺症の症状は、感染からしばらく経過しても改善せず、生活に影響を及ぼします。 また、回復傾向にあるように思われても、なかなか症状が完治ないケースもあるでしょう。コロナ後遺症の症状は、身体的かつ精神的に大きな負担がかかります。 いつまで続くかわからないコロナ後遺症の対処法 コロナ後遺症による症状がいつまで続くかわからず、不安を感じる方も少なくありません。コロナ後遺症の症状を改善するためには、生活習慣を見直したり、適切な治療を受けたりする必要があります。 以下で、コロナ後遺症の対処法を解説するので、ぜひ参考にしてください。 ロナ後遺症の主な症状は、以下の通りです。 生活習慣を見直す 免疫力の維持や回復に努める 医療機関を受診する コロナ後遺症がいつまでも続く場合の受診目安 生活習慣を見直す コロナ後遺症の症状を改善するためには、生活習慣を整えることがポイントです。十分な睡眠や適度な運動は、身体の回復を促進します。また、規則正しい生活は、精神的な安定にもつながります。 具体的には、1日7〜8時間の質の良い睡眠を心がけ、無理のない範囲でウォーキングや軽いストレッチなどをすると良いでしょう。また、ストレスによって症状が悪化する場合もあるため、深呼吸してリラックスできる時間を作ることもポイントです。 免疫力の維持や回復に努める 免疫力の維持や回復も、コロナ後遺症の症状を改善できる可能性があります。栄養バランスの良い食事を心がけるほか、サプリメントを摂取して免疫力の向上に努めることもおすすめです。 たとえば、ビタミンCやビタミンDなどの各種ビタミン、亜鉛をはじめとするミネラルは、炎症を抑えて免疫を正常化する効果が期待できます。ただし、サプリメントの過剰摂取は症状を悪化させたり、ほかの疾患を引き起こしたりする可能性もゼロではありません。そのため、サプリメントは医師の助言のもと摂取するようにしましょう。 医療機関を受診する コロナ後遺症による症状が長引く場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。 コロナ後遺症の治療は、症状に応じた対処療法が中心です。動悸や息切れが続く場合は、運動療法を中心とする呼吸リハビリテーション、慢性的な頭痛には鎮痛薬の処方など、多角的なアプローチが効果的だとされています。 また、慢性的な倦怠感や抑うつ感などが続く場合は、精神的なケアも必要になるでしょう。カウンセリングや心理療法などが、症状の改善につながる場合があります。 リペアセルクリニックでは、現在LINEにて無料オンライン診断を実施しています。コロナ後遺症の症状がなかなか改善せずに悩んでいる方は、ぜひ気軽にご相談ください。 ▼再生医療での改善症例も配信中 >>公式LINEはこちら コロナ後遺症がいつまでも続く場合の受診目安 コロナ後遺症による症状が続く場合は、以下を目安に医療機関を受診するようにしてください。 倦怠感が3カ月以上続いている 日常生活に支障をきたしている 睡眠や休息を取っても回復しない疲労感が数週間続いている 徐々に症状が悪化している 精神的な症状が現れている(不安、抑うつ、集中力の低下など) すでに医療機関を受診してコロナ後遺症の診断を受けている場合でも、症状が続く場合は、迷わず再受診しましょう。 コロナ後遺症は幹細胞治療による改善効果が期待できる https://youtu.be/Rryh0YMXkOQ 近年、コロナ後遺症の改善に有効な治療法として、幹細胞治療が注目されています。リペアセルクリニックでは、幹細胞治療でコロナ後遺症の倦怠感や吐き気が改善した症例があります。 コロナウイルスの感染をきっかけに、2年前から疲れやすさや気分の落ち込みなどの症状が現れた方は、当初更年期障害を疑われました。ホルモン検査をしても異常が見つからず、うつ病と診断されて内服薬を開始してからも、症状は改善されなかったようです。そして、根本的な治療として、幹細胞治療を選択しました。 具体的には、下腹部の脂肪細胞から採取した幹細胞を分離・培養し、静脈から点滴をします。幹細胞を3回点滴投与したところ、頭痛がなくなり、よく眠れるようになったなどの効果が現れました。 このように、当院では幹細胞治療によってコロナ後遺症が改善に向かった症例があります。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 従来の治療を3ヶ月程度試しても改善が見られない 日常生活、仕事、学業、人間関係などに支障が出ている 症状が慢性化し、長期的な健康への影響が懸念される 後遺症の症状が精神的な負担となっている 大切なのは諦めないことです。一人で悩まずに、まずは専門医に相談することが重要です。 まずは無料相談をご利用ください。 ▼まずは電話で無料相談! >>今すぐ電話してみる ▼ 幹細胞治療によってコロナ後遺症が改善した症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 まとめ・コロナ後遺症がいつまで続くか不安な場合は早めに受診しよう コロナ後遺症は個人差が大きく、数カ月で回復する場合もあれば、長期間にわたって症状が続くケースも珍しくありません。 コロナ後遺症には、生活習慣の見直しや免疫力の回復など、自分で取り組める対処法もあります。しかし、症状が長期間にわたって続く場合や徐々に悪化する場合には、早めに医療機関を受診し、専門的なサポートを受けることが重要です。 コロナ後遺症の治療に関しては、今も研究が進められています。また。幹細胞治療をはじめとする新しい治療法も注目されています。コロナ後遺症がいつまで続くか不安な場合は、専門家に相談し、自分に合った治療法を選択しましょう。 コロナ後遺症に関するよくある質問 ここでは、コロナ後遺症に関するよくある質問をまとめました。 コロナ後遺症は自然に治る? 一般的にコロナ後遺症による症状の多くは、時間の経過とともに改善するとされています。一方で、症状が長期的に残ったり、悪化したりするケースも少なくありません。 とくに症状が軽度の場合は、コロナ後遺症を風邪と同じように考えがちです。しかし、症状が改善しない場合や徐々に悪化する場合は、自己判断で放置せず、医療機関を受診しましょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。コロナ後遺症かどうか自分で判断できないときは、ぜひ気軽にご利用ください。 コロナ後遺症を予防する方法はある? コロナ後遺症を予防する最も効果的な方法は、新型コロナウイルスに感染しないことです。以下をはじめとする感染症対策の基本を心がけましょう。 手洗いやマスクの着用を徹底する 密閉空間を避ける 部屋を十分に換気する ワクチンを接種して感染リスクや重症化リスクを低減する 感染対策を徹底するほか、感染した場合でも軽症で済むように、ワクチン接種をしておくのも効果的な方法の一つです。 また、現在後遺症に苦しんでいたり、後遺症と疑わしき症状で苦しんでいる方は、当院(リペアセルクリニック)の無料相談もご利用ください。 当クリニックが提供している再生医療では、今まで回復見込みの薄かった症例に対しても改善が見込めた事例が多くあります。 従来の治療とは別の選択肢として、リペアセルクリニックの幹細胞を用いた再生医療をぜひご検討ください。
2025.01.15






